NAMs出版プロジェクト: 行動経済学:メモ
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NAMs出版プロジェクト: リチャード・セイラー
http://nam-students.blogspot.jp/2017/10/blog-post_9.html(@)心理学・行動経済学者のジョージ・ローウェンスタインが提唱した「情報の空 白」
http://nam-students.blogspot.jp/2017/10/blog-post_54.html@土台の知識の有無が「好奇心格差」を生み出す | 今週のHONZ | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
http://toyokeizai.net/articles/-/121133好奇心はどのようにして刺激されるのだろうか。心理学・行動経済学者のジョージ・ローウェンスタインが提唱した「情報の空白」という考え方がヒントになる。新しい情報よって無知を自覚し、自分の知識の空白地帯の存在に気がついたときに好奇心が生まれるというものだ。
ここで重要なのは、「少し知っていること」が好奇心に火をつけやすいということ。好奇心は、何も知らない事柄に対して湧いてくるかのようなイメージを持たれがちだが、実際には、人はまったく知らないことには興味を持ちにくい。「何を知らないか」すら分からない状態では、疑問を膨らませることも難しくなる。
もちろん、すでに知り尽くしていると思っている事柄に対しても、知りたいという欲求は湧きづらい。好奇心が最も発揮されるのは、「知りすぎ」と「知らなすぎ」の間なのだ。
感情移入ギャップ - himaginaryの日記
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20110907/empathy_gap行動経済学者のジョージ・ローウェンスタイン(George Loewenstein)カーネギー・メロン大学教授がCNN Moneyのインタビューに応えて、行動経済学から見た投資について説明している(The Big Picture経由)。
その中でローウェンスタインは、彼がempathy gap*1と呼ぶ概念について説明している。
What's the most important lesson you've learned about the role of emotions in people's economic behavior?
It's dangerous to make long-term decisions based on short-term emotions.
So just take a deep breath before making a big money decision?
Not exactly. Often the problem isn't that we're too emotional. It can also be that we're unemotional now and don't appreciate how emotional we're going to be in the future. I call this an empathy gap -- we don't fully empathize with our future selves.
How would my inability to imagine how my future self will feel mess up my financial planning?
My colleagues -- chiefly, Leaf Van Boven -- and I have studied the illusion of courage: People think they will be more willing to take risks in the future than they really will be. They underestimate the fear they will experience when they get into a fear-inducing situation.
In many of our studies, we asked people whether, in exchange for a payment, they would be willing to take social risks, like miming, dancing, or telling a joke in front of a group. When the performance is in the future -- say, a week off -- lots of people volunteer to do it, but then when the moment of truth arrives, most of the volunteers end up chickening out.
The same pattern applies to investors. When markets are calm, investors think they'll stand pat when the markets begin gyrating. But at the moment of truth, many end up bailing out, often at the worst moment.
(拙訳)
- インタビュアー
- 人々の経済行動に感情が果たす役割についてあなたが学んだ最も重要な教訓は何でしょうか?
- ローウェンスタイン
- 長期の投資の決断を短期的な感情に基づいて行ってはならない、ということです。
- インタビュアー
- 大きな投資の前にはとにかく深呼吸をしろということですか?
- ローウェンスタイン
- というわけでもありません。多くの場合、問題は我々は感情的になり過ぎることではないのです*2。我々が今それほど感情的ではなく、将来自分がどれだけ感情的になるかを認識できない、ということも問題となります。私はこれを感情移入ギャップと呼んでいます。我々は将来の自分に完全に感情移入しきれないものなのです。
- インタビュアー
- 自分が将来どう感じるかを予測できないことが、どのように投資計画を駄目にしてしまうのでしょうか?
- ローウェンスタイン
- 私は同僚――主にリーフ・ヴァン・ボーヴェンですが――と度胸の幻想について研究しました。人々は、自分が将来リスクを取れると思いますが、実際には思うほどのリスクは取れません。彼らは、恐怖を呼び起こす状況に置かれた時に自分が味わう恐怖を過小評価するのです。
我々は、報酬と引き換えに社会的リスクを取るように人々に要請する、という研究を数多く行いました。集団の前でパントマイムやダンスをしたり、冗談を言う、といったことです。それが将来、例えば一週間先のことならば、多くの人々がやると言います。しかしいざ実行の段になると、大抵の人々が怖気づいてしまいます。
投資家についても同じことが当てはまります。市場が落ち着いている時の投資家は、市場が荒れたとしても自分のポジションを維持するつもりでいます。しかし実際に市場が荒れると、彼らの多くが手仕舞ってしまいます。しかも最悪のタイミングで手仕舞うことが多いのです。
行動経済学会でLoewenstein教授の講演を聞く。 - リスク論のネタ帳&ナノ追っかけ
http://d.hatena.ne.jp/ousta/20091212/p1■[経済]行動経済学会でLoewenstein教授の講演を聞く。
いい講演はいい触媒になる。聞きながらいろんなことを思いついてメモした。George Loewenstein教授はその守備範囲の広さと新しいものへの感度の鋭さにいつも脱帽させられるんだけど、彼の中でいまホットな行動経済学ネタは、"Nudge"系の話だったことにちょっと驚いた。オリジナルの事例は豊富で彼なりの切り口なんだけど、講演で何度も引用してたThaler and Sunsteinの著書”Nudge”にややかぶる。既視感があったのは、過去のSociety for Risk Analysis (SRA)でCass Sunstein氏の講演をすでに聞いていたからかもしれない。
講演を聞いて初めて知ったことは、2003年にThaler and Sunsteinが"Libertarian Paternalism"と初めて命名したのと同時期に、Loewenstein氏らも同じ内容を"Asymmetric Paternalism"と名付けた論文を発表していたこと。人目を引くとかキャッチーだって点で、"Libertarian Paternalism"の圧勝だと思う。そもそも"Asymmetric Paternalism"はアカデミックすぎるし、正直意味もよく分からない。
これらの言葉の意味するところは、「人々の怠惰・錯誤・偏りは通常は彼らにとってよくないものだけど、それらありきで制度設計することによって、怠惰・錯誤・偏りそのままでも彼らが得をするように導いてあげる」という感じ。この「導いてあげる」ニュアンスを一番うまく伝えてる単語が"nudge"(肘でそっと突くとかという意味)。ここでいう「人々」には、実は、一般人だけでなく、様々な専門家も含まれる。政治家だったり、たぶん野球やサッカーの監督だったり、アマチュアであれ、プロであれ、人々はヒトである以上、何らかのバイアスや錯誤から自由になることはできない。
伝統的な経済学は、自分自身にとって何がベストか一番よく知っているのは自分自身であるという仮定のもとになりたっていたので、借金漬けだとか肥満だとかの先送りだとか、自分にマイナスな行動を説明することができなかった。そこで、第一世代の行動経済学は、そういった伝統的な経済学が「例外」とした事象を次々「説明」していった。そして、続く第二世代の行動経済学は、その「例外」を「ありふれたこと」あるいはむしろ「基本」としてとらえた上で、人々の状態を改善するための制度設計を考え始めた。これは"Nudge"で最初に例示されたカフェテリアのメニューの並び方から、様々な場面でのルールや、法律や規制のあり方にまで話は及ぶ。
環境・健康・安全といった分野に、社会科学的な知見が必要だとよく言われるわりに、具体的に何が求められているのかよく分からないことが多い。少なくとも行動経済学的な知見は必要だろう。健康については、肥満問題を通して、行動経済学はしばしば対象としている。環境も、地球温暖化問題を対象に行動経済学的アプローチが検討された例がある。ただ、安全・安心についてはまだあまり適用例がないかもしれない。ヒューマンエラーなんてNudgeの得意分野かもしれない。
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好奇心はどのようにして刺激されるのだろうか。心理学・行動経済学者のジョージ・ ローウェンスタインが提唱した「情報の空白」という考え方がヒントになる。新しい情報 よって無知を自覚し、自分の知識の空白地帯の存在に気がついたときに好奇 ...
ジョージ・ローウェンスタイン - DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
全世界で14ヶ国、60万人以上が読んでいるグローバル・マネジメント誌。最新号やバック ナンバーの内容の他、オンライン版限定の記事・論文を多数配信しています。検索結果 一覧。
好奇心は知識に連動・・(『子どもは40000回質問する』光文社刊から ...
ジョージ・ローウェンスタインは、バーラインの洞察から発展させた「情報の空白」という 理論を打ち立てた。 ... ウィリアム・ジェイムズはローウェンスタインに先立って、「科学的 好奇心」は「音楽に関わる脳の領域が不協和音に反応するように、知識 ...
リチャード・セイラー著 遠藤真美訳『行動経済学の逆襲』早川書房、2016年関連
Myopia and Discounting - STICERD
(Adobe PDF)
2017年5月24日 ... Pigou (1920) similarly observed “that our telescopic faculty is defective, and that we, therefore, see future pleasures, as it were, on a diminished scale. That this is the right ... upcoming pothole and estimates that it is small. ... imperfect foresight makes agents appear to behave more impatiently than implied by their ...... (1921 ), both of whom are quoted in the introduction of this paper.
http://sticerd.lse.ac.uk/seminarpapers/psych24052017.pdf
1For a review of the history of theories of discounting see Loewenstein (1992).
- The Economics of Welfare, 1920.
- 「それ[経済学]は、人間生活の改良の道具である。我々の周りの貧苦と惨めさ、数百万のヨーロッパ人の家庭で消えようとしている希望の明かり、一部の豊かな家庭の有害な贅沢、多数の貧しい家庭を覆う恐るべき不確実性、これらは無視するにはあまりにも明白すぎる悪である。我々の科学が追い求める知識で、これらを統御することができる。暗黒から光を!」(ピグー『厚生経済学』序文)
- Thaler, Richard H. 2015. Misbehaving: The Making of Behavioral Economics. New York: W. W. Norton & Company. ISBN 978-0-393-08094-0.
- リチャード・セイラー著 遠藤真美訳『行動経済学の逆襲』早川書房、2016年
- 1921年
「将来を見透すわれわれの望遠能力には欠陥があり……したがって、将来の快楽は小さく見えてしまう」というピグーの言葉はよく知られている(5)。
5 Pigou (1932),時間選好の概念の変遷が見事に概括されているLoewenstein (1992)に引用.
Loewenstein, George. 1992. “The Fall and Rise of Psychological Explanations in the Economics of Intertemporal Choice.” In George Loewenstein and Jon Elster, eds., Choice Over Time,. 3-34. New York: Russell Sage Foundation.
http://www.cmu.edu/dietrich/sds/docs/loewenstein/FallRise.pdf
p.15
#11
異時点間選択の〝現代的〟理論を最初に提示したのが、アーヴィング・フィッシャーである。1930年に発表された古典的著作『利子論』で、いまではミクロ経済学を教えるときの基本ツールとなっている無差別曲線を使い、所与の市場金利の下で、個人が異なる2つの時点において消費をどのように選択するかを示した。フィッシャーの理論は、分析に使われているツールでも、理論が規範的であるという点でも、現代的理論と呼ぶ…
1776年のアダム・スミスを見ても、1930年のアーヴィング・フィッシャーを見ても、経済学者がヒューマンを見据えて異時点間選択を考えていたことはまちがいない。
1930
Fisher, Irving. 1930. The Theory of Interest: As Determined by Impatience to Spend Income and Opportunity to Invest It. New York: MacMillan. [『利子論』気賀勘重・気賀健三訳,日本経済評論社]
#22
合理的な世界では、取引量はそれほど多くならないだろう。むしろほとんどないはずである。経済学者はしばしばこれを「グルーチョ・マルクスの定理」と呼ぶ(1)。グルーチョはアメリカの昔の喜劇俳優で、「自分をメンバーに迎えるようなクラブなんて入りたくない」という名言を残している。このジョークには、経済学バージョンがある。「他の合理的経済主体が売りたがるような株式なんて買いたくない」──だ。案の定というか、ジ
第22章 1 このアイデアはMilgrom and Stokey (1982)で定式化された.
EconPapers: Information, trade and common knowledge 1982(1980)
https://web.stanford.edu/~milgrom/publishedarticles/Information%20Trade%20and%20Common%20Knowledge.pdf
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