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軍事)
2014年時点の防衛費トップ15国家の、1995~2014年までの防衛費ツリーマップの推移。各面積が15カ国の防衛費の額に比例しています。出典はSIPRI(ストックホルム国際平和研究所)。
元は以下の記事のjavascript版。下の年号(1995~2014年)が見にくいがgif版に改変した。
http://dragoner.heteml.jp/index.html
アメリカは増えて減った。中国は途中から増え始めた。全体の大きさが重要だろう。食費との比率が知りたい。
http://bylines.news.yahoo.co.jp/dragoner/20151130-00051831/
グラフを変えて見る「過去最高の防衛費」
報道によると、防衛費が初の5兆円台の大台に乗り、過去最高になるそうです。
今までも概算要求で5兆円超えだった事はありましたが、当初予算で5兆円超えは今回が初めてになりそうです。
記事中では防衛費が4年連続増加していること、社会保障費を除く各経費が横ばいの中での「例外枠」になっている事を指摘しており、防衛費増に否定的な方からは批判の声が上がると思われます。
一般的に防衛費は、国外の情勢に応じて増減されます。周辺国と緊張状態にある時は上昇圧力が働きますし、逆に周辺国と関係が安定すれば大規
模な削減も可能です。厳しい財政状況の中、日本が防衛費を増額するのは、活発化する中国の海洋進出を睨んでの事と各紙は指摘しています。日本の周辺情勢が
怪しくなってきた、ということですね。
日本の周辺情勢が怪しいとなると、周辺国の防衛費はどうなっているのでしょうか。かつて、日本が防衛費世界2位の時期もありましたが、現在はどうなのでしょう?
そこで、今回はこの20年間の防衛費の推移について、トップグループの中で日本がどの程度の位置にあり、それがどう推移したのかをグラフィカルに見ていくことで、「過去最高の防衛費」がどういった意味を持つのかについて考えてみましょう。
単純な比較が難しい防衛費
防衛費は世界の様々な国で計上されていますが、国によってその内容は大きく異なっています。
例えば、イギリスでは沿岸警備隊はもっぱら救助活動を行う組織で、領海の警備活動は海軍が行うのに対し、日本やアメリカでは海上保安庁や沿
岸警備隊のような専門組織が領海での警察活動を行っています。そのため、イギリスと日本の国防費を厳密に比較する場合、海上保安庁の予算も防衛費に含める
必要があるかもしれません。
また、公表されている中国の国防費には、装備品の輸入にかかる費用や、装備の研究開発費などの様々な軍事関係経費が含まれておらず、実質的な国防費は公表値の倍近くあるのではないかという推計もあります(中国の国防費については、拙稿
「日本の防衛費過去最高を記録。近隣国は?」を参照ください)。
このような各国の軍事組織や制度の違いから、公表される防衛費を比較するだけでは不十分な事が分かると思います。しかし、比較のための修正は、修正方針の一貫性や修正者の思想まで問題が及ぶため、信頼性と中立性を担保するのは簡単ではありません。
そこで比較には、国際的に定評のあるスウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が集計・
公表している、各国の軍事支出データベース(SIPRI Military Expenditure
Database)のデータを利用したいと思います。SIPRIでは様々な要素を勘案して各国防衛費を集計し、その国の通貨ベースの防衛費や、為替変動を
考慮したドル換算の防衛費など、増減に影響を与える様々な条件下でのデータを公表しており、中立性の面でも信頼性が高いとされます。
(略)
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