http://nam-students.blogspot.jp/2015/04/new-liberal-arts-selection.html
基礎→長期→短期→応用、
と、構成がシンプルでしっかりしている分、この二神マクロの方が推薦できる。
マンキュー入門篇・応用篇よりいい部分があるとしたら、日本の事例を扱っているところだろう(とうっても数値はほとんどない)。
資格試験用としては「らくらく」シリーズの方がいいかも知れない。
第1章 マクロ経済学の考え方
第2章 家計の消費・貯蓄行動
第3章 企業の設備投資行動
第4章 資産市場
第5章 貨幣と銀行行動
第2部 長期の経済理論
第6章 閉鎖経済での長期の経済分析
第7章 開放経済での長期の経済分析
第8章 経済成長の理論1:ソロー・モデル
第9章 経済成長の理論2:内生的成長モデル
第3部 短期の経済理論
第10章 労働市場
第11章 閉鎖経済での短期の経済分析
第12章 開放経済での短期の経済分析
第4部 経済政策と応用
第13章 財政政策
第14章 金融政策
第15章 消費理論と投資理論の発展
第16章 景気循環理論
以下、上記解答例pdfより抜粋。
第6章 閉鎖経済での長期の経済分析
1
(a)第1期の減税に伴い、政府の予算制約が満たされるためには( 1 )第 2 期の増税、 ( 2 )第 1 期の政府支出の減少、( 3 )第 2 期の政府支出の減少、 のいずれかが行われなければならない。
( 1 )の場合:資金供給は増加するか減少するか(利子率 r が下落する か上昇するか)一意には決まらない。
( 2 )の場合:資金供給は増加する(利子率 r が下落する) 。
( 3 )の場合:資金供給は増加するか減少するか(利子率 r が下落する か上昇するか)一意には決まらない。
(b) 第 2 期の減税に伴い、政府の予算制約が満たされるためには( 1 )第 1 期の増税、 ( 2 )第 1 期の政府支出の減少、 ( 3 )第 2 期の政府支出の減少、のいずれかが行われなければならない。
( 1 )の場合:資金供給は増加するか減少するか(利子率 r が下落する か上昇するか)一意には決まらない。
( 2 )の場合:資金供給は増加するか減少するか(利子率 r が下落するか上昇するか)一意には決まらない。
( 3 )の場合:資金供給は減少する(利子率 r が上昇する) 。
第 9 章 経済成長の理論II:内生的成長モデル
1
時間選好率 ρ が上昇すると R&D 投資量 I は減少する。その理由は以下の通りである。 r = ρ より、 ρ が上昇すると利子率が上昇することになる。 したがって、利子率が上昇すると株価が小さくなる。株価が小さくなる ことで、 R&D の収益が低く見積もられることになり、 R&D が減少する。
第 16 章 景気循環理論
1
新しいケインジアン理論では、予想された金融政策でも効果をもつ。
上記の「新しいケインジアン理論では、予想された金融政策でも効果をもつ」という解答は、ニューケインジアンの考え方ではあるが、2008年のリーマンショック以降(DSGE*以降)のより新しい立場と言える。
*
アベノミクスと称される増税と金融緩和を同時に行う矛盾した政策はDSGEの産物だ。白川から黒田にかわっても日銀はDSGE(動学的確率的一般均衡 or 確率的動学一般均衡. Dynamic Stochastic General Equilibrium)を採用している。
(自由主義を明示的に標榜している分、国家主義的を隠れ蓑にした天下り確保に懸命な財務省より罪が無いとは言えるが。)
肝心なところがブラックボックス化したままだから、根本的な反省も無い。
参考:DSGEモデルの概要 藤原一平(日本銀行金融市場局)
http://stat.econ.osaka-u.ac.jp/~suryo/201006/JEA2010Tutorial.pdf
__________
マクロ経済学第2版 | 有斐閣
http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641165021
非伝統的金融政策,金融危機などのトピックを盛り込んだ最新版
二神 孝一 (大阪大学教授),堀 敬一 (立命館大学教授)/著
2017年04月05日発売
A5判並製カバー付 , 484ページ
定価 3,456円(本体 3,200円)
ISBN 978-4-641-16502-1
Macroeconomics, 2nd ed.
マクロ経済学の基礎を習得し,実際の経済分析への応用をめざす,好評の本格テキスト。データのアップデートを行い,金融政策などに関する新しいトピックを盛り込んだ最新版。学習をより進めやすいように第4部の章立てを変更し,新たに金融危機の章を追加。
目次
第1部 基 礎
第1章 マクロ経済学の考え方
第2章 家計の消費・貯蓄行動
第3章 企業の設備投資行動
第4章 資産市場
第5章 貨幣と銀行行動
第2部 長期の経済理論
第6章 閉鎖経済での長期の経済分析
第7章 開放経済での長期の経済分析
第8章 経済成長の理論1:ソロー・モデル
第9章 経済成長の理論2:内生的成長モデル
第3部 短期の経済理論
第10章 労働市場
第11章 閉鎖経済での短期の経済分析
第12章 開放経済での短期の経済分析
第4部 経済政策と応用
第13章 財政政策
第14章 金融政策
第15章 動学的一般均衡モデル
第16章 新しいケインジアン理論
第17章 金融危機とマクロ経済学旧版では、
第4部 経済政策と応用
第13章 財政政策
第14章 金融政策
第15章 消費理論と投資理論の発展
第16章 景気循環理論
追加:
返信削除動学マクロ経済学 成長理論の発展 | 二神孝一
http://www.amazon.co.jp/dp/4535556733
単行本: 278ページ
出版社: 日本評論社 (2012/5/18)
商品の説明
内容紹介
「内生的技術変化」を出発点とし、現在にいたるまでの経済成長に関する理論モデルの発展を、学部生にも理解できるよう記述する。
出版社からのコメント
≪目次≫
第1章 ソロー・モデル
第2章 代表的個人モデル
第3章 世代重複モデル
第4章 世代重複モデルの応用:バブル資産・伝染病サイクル
第5章 内生的技術進歩:研究開発の内生化
第6章 経済政策と経済成長
第7章 技術移転とイノべーション
第8章 規模効果
第9章 生産的公共サービスと経済成長
第10章 公共資本と経済成長
数学付録 : 定差方程式の解法
内容(「BOOK」データベースより)
経済成長プロセスで、どのような政策が人々を幸せにできるのだろうか?知的所有権の保護、課税政策、公共部門の役割を明らかにする。
著者について
大阪大学大学院経済学研究科教授
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
二神/孝一
1958年生まれ。京都大学理学部卒業。神戸大学経済学研究科博士課程後期課程中退。大阪大学博士(経済学)。現在、大阪大学大学院経済学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
学部中級~上級の参考書に
投稿者 Beispiel 投稿日 2015/2/11
Amazonで購入
タイトルの通り、マクロの動学モデルの解説書です。
通常、動学マクロはその数学的な難しさから大学院で学びますが、この本は連続的でなく離散的な時間変化から解説しているので(ΔKでなくKt+1-Ktというような書き方です)、丁寧に読んでいけば学部レベルの数学でもしっかり理解できます。数学付録は可もなく不可もなし、といったところです。
式を導出した際に各項について解説してくれるので、何をしているのか見失わないのも有難いです。
院進学を考えている学部生や、静学以外のマクロを勉強したい方はまずこれを読んでみて、簡単にモデルの概形を把握すると良いと思います。
連続時間モデルを理解するための副読本や、動学マクロの導入としてとても有用です。
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経済成長論を勉強するならオススメです
投稿者 諏訪 純一郎 投稿日 2012/12/22
Amazonで購入
この本は経済成長理論について書かれた、学部上級生から修士課程の学生さん向けの本です。
数式の展開は丁寧で、とても分かりやすく書かれています。数式を変形1つにしても、モデルの中で、
どういう意味を持っているのかとてもイメージしやすいです。
1章のソローモデル、2章の代表的個人モデル、3章の世代重複モデルだけで、70ページほどあり、
基本モデルの習得と分析ツールが習得できます。この最初の3章をしっかり理解しておくと、修士課程での
コアコースの授業で理解が深まります。
大学院では連続モデルを用いることが多いですが、このテキストでは離散モデルを用いているので、
大学で経済数学を勉強していれば対応できる内容になっています。
経済モデルの解説は、図解を含めて解説されているので、モデルの設定の方法など大学院の学生さんにとっても
参考になると思います。
自分が大学院生の頃は、モデルの理解とモデルを設定するにはどうすればいいのかで
苦労することが多かったのですが、この本は経済成長理論を勉強する上で
とても大きな手助けとなる本だと思います。