NAMs出版プロジェクト: ミレニアム・ブリッジ (ロンドン)
http://nam-students.blogspot.jp/2017/10/blog-post_14.html@経済ショックが生産性低下の循環を招く「清滝・ムーアモデル」2008を構築した 清滝信宏教授
http://nam-students.blogspot.jp/2017/10/naver.htmlスティーヴン・ストロガッツ: 驚くべきシンクロ現象 | TED Talk | TED.com
https://www.ted.com/talks/steven_strogatz_on_sync/transcript?language=jaミレニアム・ブリッジ (ロンドン) - Wikipedia
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ミレニアム・ブリッジ_(ロンドン)http://nam-students.blogspot.jp/2016/10/blog-post_9.html(@)
経済ショックが生産性低下の循環を招く「清滝・ムーアモデル」2008を構築した 清滝信宏教授
http://nam-students.blogspot.jp/2017/10/naver.html@リスクと流動性 | 東洋経済
ヒュン・ソン・シン著/大橋 和彦訳/服部 正純訳 2015/01
目次
日本語版への序文
第1章 金融リスクの性質 ☆
第2章 バリュー・アット・リスクと資本
第3章 バリュー・アット・リスクが引き起こすブームとその崩壊
第4章 ダイナミック・ヘッジング
第5章 アセット・ライアビリティ・マネジメント
第6章 金融システム
第7章 貸出ブーム
第8章 ノーザン・ロックの事例
第9章 証券化と金融システム
第10章 未来に向けた新たな出発
第11章 グローバル流動性の第二局面と新興国経済への影響
【書評37】:『リスクと流動性』ヒュン・ソン・シン著|金融の仕組みとは...。 : 或る大学生の読書ブログとウィーン留学記録|The Record of Wien and My Favorite Books
http://blog.livedoor.jp/tikyuu_karigurashi/archives/31814870.htmlまあ、でもそんな僕でも読み得る本であった。なんで突然、金融市場が不安定になるかを少しは分かった気にならせてくれるであろう本だ。
本名:『リスクと流動性』
著者名:ヒュン・ソン・シン
ジャンル:経済、金融
金融リスクは、ミレニアム橋のように、或る方向に揺れたら内生的に増幅してしまうものである。つまり、時価会計によって全ての銀行が同時に同じ動きをするので、瞬時にバランスシート上で動いてしまう。これが揺れを増幅する原因である。
因に、ミレニアム橋というのは、英国ロンドンのテムズ川の上を架かる歩道橋である。ミレニアム橋の有名さは、2000年6月10日に開通したもののあまりの揺れに3日後に封鎖され、再開通したのが2002年2月22日になってしまったということに由来します。また、映画『ハリーポッターと謎のプリンス』でデスイーターが崩落させた橋であり、実際にミレニアム橋を映画のロケ地として使用しています。
では、時価会計とは何か?
金融大学のホームページによれば、
時価会計とは、一部の金融資産を、期末時点の時価で再評価する会計手法のことをいいます。保有資産の価値を毎期末ごとに見直し、時価と簿価の差額を評価損益として、貸借対照表や損益計算書に反映させます。
貸借対照表というのは、ある時点(期末日)の財産の一覧表です。時価会計は、期末時点における企業の財政状態を正確に公表させるための会計手法です。
なのだと言う。要は、「金融資産を含めた保有資産を期末段階で公表しなければならない会計システム」だ。これは、「国際的な会計水準」であり、2001年まで日本の会計の多くは「原価評価」だったが、2001年以降導入が進み、「市場価格評価」である「時価会計」に変更が進んだのです。
そして、価格には2つの意味があり、経済のファンダメンタルズを示す役割と行動を促す役割ももっている。これが、市場価格に依拠して行動することが市場価格を歪めるのに役立ってしまうということだ。
「一般的にリスクは不況期に増大し、好況期には減少すると考えられているが、それとは逆に、リスクは経済が上向きなときに金融の不均衡を高めつつ増大し、不況に於いて発現する、と考える方がより有益である」
つまり、ブーム時には、銀行は余剰資本をもってしまうのだ。バランスシートを正当に時価評価する銀行やそのたの金融会社にとって、時価会計での資本の増加は実体のあるものであり、資産価格の上昇が生み出した余剰資本と利益の増加は、銀行の経営陣にとっての圧力と也、追加的な資産増加を促す(余剰資本や利益の存在を余らせておくことは無駄に見えてしまう)のだ。リスクに対して銀行が要求するスプレッドは縮小し、必要最低条件の条件を満たしていなかった借り手も貸し出しを受けるようになる。
ここで、レバレッジを註釈しておこう。皆の大好きなwikiによると、
他人資本を使うことで、自己資本に対する利益率を高めること、または、その高まる倍率。 原義は「てこ(レバー、lever)の作用」。
つまり、一旦他人資本を総資産として、その資産運用によって利益を追加的にあげ、利益率を嵩ましすることだ。
(なんと、経済の基本原則である需要供給曲線は成り立たず、むしろ完全に正反対のものが成り立つのだ。)
プット・オプション(特定の資産を、あらかじめ同意した価格(ストック・プライス)で、将来の特定の時点(満期)に売却する権利を、その保有者に与える)を保有することから得られる利得の複製を試みるものである。
- プット・オプションの利得は原資産価格が低いと増加するので、複製ポートフォリオでは原資産の売りポジションをとらなければいけない
- 更に、プット・オプションの価値変化の度合いは原資産価格が下がるほど大きくなるので、原資産価格が下落したらより大きな売りポジションをとらなければならない=ダイナミック・ヘッジングを実行するには、原資産価格が下がるほど、原資産をより多く売却しなければいけないのである。→「安ければ売り、高ければ買う」戦略
小口預金者が支店の前に列をなすテレビの光景があったが、それはノーザン・ロックの流動性の直接的な危機ではなかった。むしろ、それまでノーザン・ロックの短中期の債権を購入していた債権者が市場から消えてしまったことが、同行を流動性危機に陥らせた。
筆者、ヒュン・ソン・シンはいくつかの処方箋を提示する。
処方箋
カバード・ボンドは、デンマークやドイツ(住宅ローン債権)ではおなじみのものになっている。カバード・ボンドは「カバー・プール」として知られ、他の資産から分離されて管理される一群のローンが担保となる債券である。
カバード・ボンドが広く導入されていない理由は、カバー・プールに関する債券保有者の権利を、預金保険機構に対して優先させることが法律上難しいということにある。
筆者は、この③の金融仲介の構造改革をとりわけ推しているようだ。というのも、やはり目下根源的な問題だと見られているのは、過剰な流動性(長期債権も途中で権利を売れるのだから、必然的にそうなる)と相手が見えないということであり、システムが内在的に流動性を抱えていることこそが問題なのだから、システムを変えるのは当然得られるべき帰結だ。但し、この手法では確かにロング・オンリーが主流の債権となれば良いのだが、「ロング>ショート」というインセンティブが先ず必要だ。それには、ロングを魅力的にする以上に、ショートに今よりも不利益が被るようにならない限りに於いては、「ロング>ショート」の図式は起きないのではないだろうか?
また、基本的にデフォルトを起こしたり、金融危機を迎えた国々は、外国債の割合が多く投資家の投機対象として目を付けられた結果である。日本は9割が国内債務なのでデフォルトしないと言われているが、傾向としては海外の投資家の割合は増えているし、これからがいよいよ慎重を期していかなければいけないであろう。というのも、年金債務が結局国債として運用されている中で、社会保障の安定性にも関わってくるからである。其の中で、金融緩和として年金基金GPIFの国債運用は国民の生活を保障するに足るだけの安定性を確保させることが出来るのだろうか。金融が内在的に不安定性をもっていることの影響力は鑑みなければいけないのではないか。
概要
歩道橋はイギリスのミレニアムプロジェクト(2000年記念事業)[注 1]のひとつとして1996年にサザーク議会によるコンペの結果、アラップ、フォスター・アンド・パートナーズ、アンソニー・カロによる設計案が当選した。
建設は1998年後半に起工、歩道橋部分は1999年4月28日に着工した[1]。建設費は1820万ポンドで、ミレニアム委員会とロンドン信託により支払った[2]。2000年6月10日に開通したものの大きな横揺れの発生により2日後に閉鎖、対策工事を経て2002年2月22日に再開通となった。
同歩道橋はサザーク橋(下流)とブラックフライアーズ鉄道橋(上流)との間に位置しており、南側には、グローブ座、バンク・サイド・ギャラリー、テート・モダン、北側にはセント・ポール大聖堂がある。最寄りのロンドン地下鉄の駅は、マンション・ハウス駅である。
一時閉鎖
2000年6月10日の開通当日は、橋に隣接するテート・モダンの人気も手伝い大勢の歩行者が訪れた。しかし、人々が橋を歩き始めると、橋は小刻みに大きな横揺れを始めた。開通日の午後以降は通行人数を制限する対応がとられたが、6月12日に対策工事を行うため一時閉鎖となった。
この橋は幅の狭い吊り橋であり、多少の揺れは予測されていた。また開通日は風の強い日だった。しかし、これらを勘案しても実際に生じた揺れは想定を上回る大きなものだった。調査の結果、次のような原因で揺れが生じたことが判明した。まず、人間は人混みを歩くときに他人との衝突を避けるために無意識に他人の歩調に合わせる心理があり、歩行による荷重は分散せずに周期的なものとなった。そして橋の固有振動周期が荷重の周期に近かったため、共振により揺れ始めた。さらに、ひとたび橋が揺れ始めると、多くの歩行者が揺れに対応しようとして橋の振動に歩調を合わせるようになり、ますます橋の揺れが激しくなった[3]。
対策として、橋の振動数を制御して共振を起こりにくくするためにダンパーを追加する工事を行った[3]。補修工事には500万ポンドを要し[3]、2002年2月22日に再開通した。
脚注
注釈
出典
- ^ Where Thames Smooth Waters Glide
- ^ Life: The Observer Magazine - A celebration of 500 years of British Art - 19th March 2000
- ^ a b c “橋が開通するも、人の歩行と強風による揺れで閉鎖”. 失敗知識データベース. 2017年8月1日閲覧。
外部リンク
- "Millennium Bridge". Structurae.
- Arup's Millennium Bridge site
- A PDF paper from Arup, discussing the engineering and resonance of the bridge.
- A paper from Taylor Devices Inc on the dampers retrofitted to the bridge
- Information about the GERB TMDs retrofitted to the bridge
- Brooklyn Bridge: lateral S-shaped vibration = pedestrian oscillations or "sway"
- A Cambridge University Engineering Department account of the Millennium Bridge problem. (January 2002)
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