仕訳はB/S(貸借対照表)にどうつながるの?
簿記3級ではとにかく仕訳ができるようになることが重要ですが、最終的にどのように表示されるのかを理解しておくと頭に入りやすいです。
前回は
[現金 150 / 商品 150] = 現金150円増/商品150円分減
と説明しました
[現金 150 / 商品 150] = 現金150円増/商品150円分減
と説明しました
また最後に『借方は左、貸方は右』と覚えてと書きました。
もう一度上記の仕訳を書きます
借方 | 貸方 |
現金 150 | 商品 150 |
ではこの仕訳を頭に残しつつ、話題をB/S(貸借対照表)に移します
経理入門書だとここでB/Sを出すのは早いとなるかもしれまんが、実務で仕訳をする時には常にB/S(P/L:損益計算書も)でどのように反映されるかを考える必要があります。
さらに言えば実務では、B/Sでこの表示されるようにしたいから、このように仕訳をしなければと考える事の方が多いです。
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B/Sとは以下のものです
借方 | 貸方 |
資産 | 負債 |
資本 |
左側が「借方」で右側が「貸方」です。
これが貸借対照表の「貸借」の部分ですね。字が逆になるのがいやですね
これが貸借対照表の「貸借」の部分ですね。字が逆になるのがいやですね
「対照」とは、二つの事物を照らし合わせて比べることの意味です
つまり、借方と貸方を照らし合わせて比べる表の事を『貸借対照表』というわけです。
ここに金額が入るわけですが、必ず貸方と借方の金額は一致しなければならないという原則があります。
つまり、借方と貸方を照らし合わせて比べる表の事を『貸借対照表』というわけです。
ここに金額が入るわけですが、必ず貸方と借方の金額は一致しなければならないという原則があります。
ついでに項目の「資産」「負債」について簡単に触れましょう。「資本」は別枠で。
なお「資産」も「負債」も会計学での説明だと難しいので、ここでは簡易な説明で。
なお「資産」も「負債」も会計学での説明だと難しいので、ここでは簡易な説明で。
「資産」とは現金や貯金、商品など。将来現金化されるもの。
「負債」とは借金やクレジットカードの未払い残高など将来に支払い義務のあるもの
「負債」とは借金やクレジットカードの未払い残高など将来に支払い義務のあるもの
と考えてください
ではここに仕訳[現金 150 / 商品 150]をあてはめてみましょう
借方 | 貸方 |
資産 現金 150 | 負債 商品 150 |
資本 |
ここで勘のいい人は、負債の部分に商品がくるのはおかしいのでは?と思うでしょう
先ほど「資産」の説明で商品は資産であると説明しました。
そして「負債」として考えるに将来支払いの義務のある商品ってなに?って事になります
先ほど「資産」の説明で商品は資産であると説明しました。
そして「負債」として考えるに将来支払いの義務のある商品ってなに?って事になります
商品が負債の項目にのっかる事はありません
ではちょっと違う書き方をしてみましょう
ではちょっと違う書き方をしてみましょう
借方 | 貸方 |
資産 現金 +150 商品 -150 | 負債 |
資本 |
つまり、仕訳の借方・貸方と貸借対照表の借方・貸方を同じ物と物と考えるとおかしくなります。
なので、『借方は左で、貸方は右』と覚えてと最初に述べたのです。
なので、『借方は左で、貸方は右』と覚えてと最初に述べたのです。
じゃあこの表現で正しいのかというとおかしいですね。商品が「-マイナス」という事はありません。それを文章にするとしたら
『Bさんは(Aさん)に架空の商品を現金150円で売りました』
となります。
これは詐欺ですね
『Bさんは(Aさん)に架空の商品を現金150円で売りました』
となります。
これは詐欺ですね
なので、商品を売る前の仕訳を下記のように仮定してみます。
①Bさんは借金を1,000円した[現金 1,000/ 借入金1,000]
②Bさんは商品を500円分仕入れをした[商品 500/ 現金 500]
①Bさんは借金を1,000円した[現金 1,000/ 借入金1,000]
②Bさんは商品を500円分仕入れをした[商品 500/ 現金 500]
そしてさっきの仕訳
③Bさんは商品を150円分売りました[現金 150 / 商品 150]
③Bさんは商品を150円分売りました[現金 150 / 商品 150]
じゃあB/Sに反映させてしましょう
借方 | 貸方 |
資産 現金 +1,000① 現金 -500② 現金 +150③ 商品 +500② 商品 -150③ | 負債 借入金 +1,000① |
資本 | |
合計 1,000 | 合計 1,000 |
これだと現金の項目が3つ、商品の項目が2つと仕訳の分だけB/Sが大きくなってしまいます
なので表示としては以下のようになります
なので表示としては以下のようになります
借方 | 貸方 |
資産 現金 650 商品 350 | 負債 借入金 1,000 |
資本 | |
合計 1,000 | 合計 1,000 |
ではもう一つ仕訳を
④Bさんは借金を300円返済しました[借入金 300 / 現金 300]
④Bさんは借金を300円返済しました[借入金 300 / 現金 300]
借方 | 貸方 |
資産 現金 650 現金 -300④ 商品 350 | 負債 借入金 1,000 借入金 -300④ |
資本 | |
合計 700 | 合計 700 |
まとめると
借方 | 貸方 |
資産 現金 350 商品 350 | 負債 借入金 700 |
資本 | |
合計 700 | 合計 700 |
一連の仕訳をちょっとまとめてみましょう
No | 借方 | 貸方 |
① | 現金 1,000 | 借入金 1,000 |
② | 商品 500 | 現金 500 |
③ | 現金 1500 | 商品 1500 |
④ | 借入金 300 | 現金 300 |
資産項目である現金や商品が増加は借方に、減少は貸方に。
負債項目である借入金が増加は貸方に、減少の時は借方に。
となるのがわかりますね。
負債項目である借入金が増加は貸方に、減少の時は借方に。
となるのがわかりますね。
今回のテーマは『仕訳はB/S(貸借対照表)にどうつながるのか?』
でしたが、私がここで本当に言いたい事は
『B/Sにこう表示されるようにしたいから、それに合う仕訳を考える』
という事をです
でしたが、私がここで本当に言いたい事は
『B/Sにこう表示されるようにしたいから、それに合う仕訳を考える』
という事をです
では一つ問題です
商品が300円分現金で購入しました
商品が300円分現金で購入しました
となるとB/Sには表示されます
借方 | 貸方 |
資産 現金 350 現金 -300 商品 350 商品 +300 | 負債 借入金 700 |
資本 | |
合計 700 | 合計 700 |
となるから仕訳にすると
借方 | 貸方 |
商品 300 | 現金 300 |
と考える事ができます。
次回仕訳とP/L(損益計算書)について書こうと思いますが、基本的な考え方は同じです。P/Lにこのように表示させたいから、このように仕訳をするという考え方を身につけておくとよいです
次回仕訳とP/L(損益計算書)について書こうと思いますが、基本的な考え方は同じです。P/Lにこのように表示させたいから、このように仕訳をするという考え方を身につけておくとよいです
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