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マンキューのマザーモデル
https://nam-students.blogspot.com/2019/04/blog-post_79.html
「¯」はマクロン (MACRON) と言います。
マザーモデルの構造 マンキューのマザーモデルは,次の7つの式から構成される。
(1)Y=C(Y-T)+I(r)+G+NX(E) 0<C'<1 , I'<0, NX'>0 財市場の均衡383頁図
(2)M/P=L(i,Y) Li<0,LY>0 貨幣市場の均衡383頁図
(3)NX(E)=CF(r-r*) CF'<0 外国為替市場の均衡397頁
(4) i=r+π^e 実質利子率と名目利率の関係160頁[フィッシャー方程式]
(5)E=eP*/P 実質為替レートと名目為替レートの関係217頁
(6)Y=Y¯+α(P-Pe) α<0 [P=Pe+1/α( Y-Y¯ )]総供給469頁図
(7)Y¯=F(K¯,L¯) FK, FL>0 ,FKK, FLL<0 産出の自然率382頁
ここで,Yは実質国民所得ないしは実質国内総生産(GDP),Y¯は実質国民所得の自然水準,
rは実質利子率,iは名目利子率,Eは実質為替レート,eは名目為替レート,Pは物価水準である。
これら7つの変数(Y,Y¯,r,i,E,e,P)をモデルの内生変数とする。
さらに,Mは名目貨幣供給量(マネーサプライ),Gは実質政府支出,Tは実質租税収入,
Kは資本ストック,Nは労働雇用量,r*は外国の実質利子率,P*は外国の物価水準,
π^eは期待インフレ率,P^eは期待物価水準である。これら9つの変数(M,G,T,K,
N,r*,P*, π^e,P^e)は,内生変数に影響を及ぼす外生変数とする。なお,一般的には,
期待変数π^e,P^eはさまざまな変数の現在値や将来値の予想にも依存するが,その場合,
モデルはかなり複雑になってしまうので,ここでは単純化を図り,期待変数π^e,P^eは
単に外生変数として扱われている。
Y=C(Y-T)+I(r)+G+NX(E) , 0<C'<1 , I'<0, NX'>0
(1)式は財市場の均衡を示す「IS関数」である。自国の財の総供給(総生産)Yが総需要C+I+G+NX,つまり消費Cと投資Iと政府支出Gと純輸出NXの合計に等しくなることを示す。ここで,消費は可処分所得Y-Tに依存し,限界消費性向Cは正であるが1より小さい(0<C'<1)。また,投資は実質利子率rが低下するにつれて増加する(I'<0)。さらに,純輸出(輸出-輸入)は実質為替レートE(eP*/P)の上昇に応じて増加する(NX'>0)。
M/P=L(i,Y), Li<0,LY>0
(2)式は貨幣市場の均衡を示す「LM関数」である。流動性選好説にしたがい,実質貨幣需要Lは名目利子率iが上昇すると減少し(Li<0),所得Yが上昇すると増加する(LY>0)。そして,この実質貨幣需要L(i, Y)は,利子率の水準が調整されることにより実質貨幣供給M/Pと等しくなり,そのときに貨幣市場の均衡が実現する。
NX(E)=CF(r-r*) ,CF'<0
(3)式は「外国為替市場の均衡条件」で,純輸出NXと純資本流出(資本流出-資本流入,対外純投資とも言われる)CFが等しくなることを表す。たとえば,純輸出がプラスの場合,外国為替市場では自国通貨がネットで見て需要(外国通貨が供給)される。また,純資本流出がプラスであれば,自国通貨が供給(外国通貨が需要)される。したがって,純輸出と純資本流出が一致するときに,外国通貨の供給と需要が等しくなり,外国為替市場は均衡することになる。なお,純資本流出は,自国利子率rが外国利子率r*に比べて高くなるにつれて減少する(CF'<0)。
i=r+π^e
(4)式は名目利子率iと実質利子率rの関係を表す「フィッシャー方程式」である。名目利子率は,実質利子率と期待インフレ率π^eの和に等しいことを示す。言い換えれば,実質利子率rは名目利子率iから期待インフレ率π^eを差し引いた値である。
E=eP*/P
(5)式は「実質為替レートの定義式」であり,実質為替レートEと名目為替レートeの関係を表す。ここで,名目為替レートとは,自国通貨建て為替レート(たとえば,1ドル当たりの円の相場)のことである。この名目為替レートe に,外国と自国の物価水準の比率P*/Pを掛けた値が,実質為替レートである。したがって,実質為替レートとは,自国の財を基準とした外国の財の相対価格であり,外国の財1単位が何単位の自国の財と交換できるかを示す。
Y=Y¯+α(P-Pe) , α<0
(6)式は物価水準Pと総生産Yの関係を表す「総供給関数」である。現実の物価水準が期待物価水準を上回るときには(P>Pe),総生産は自然水準より大きくなる(Y>Y¯)。反対に,現実の物価水準が期待物価水準を下回るときには(P<Pe),総生産は自然水準より小さくなる(Y<Y¯)。そして,現実の物価水準が期待物価水準に一致するとき(P=Pe),総生産は自然水準に等しくなる( Y=Y¯)。ここで,パラメーターαは,生産が物価水準の予想外の変化にどれだけ反応するかを示す係数である。また,(6)式は,
P=Pe+1/α( Y-Y¯ )
と表せるから,αの逆数が総供給曲線の傾きを表すことがわかる。
Y¯=F(K¯,L¯) , FK, FL>0 ,FKK, FLL<0
(7)式は実質国民所得の自然水準Y¯に関する「マクロ生産関数」である。実質国民所得の自然水準は,資本ストックと労働雇用量をそれぞれK¯,L¯ だけ投入することにより実現する。なお,資本の限界生産物と労働の限界生産物はいずれも正であるが(FK, FL>0),ともに逓減する(FKK, FLL<0)。
https://hpo.hatenablog.com/entry/20110112/1294820979
アダム・スミスの自然率
「神の見えざる手」よりも、人の自然な利潤率である「自然率」の方が目に見える。そして、経済と経営の分野ではより具体的で大切。
アダム・スミス―『道徳感情論』と『国富論』の世界 (中公新書)
作者: 堂目卓生
出版社/メーカー: 中央公論新社
発売日: 2008/03
メディア: 新書
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p.167-
まず、スミスは、現実の価格は市場価格(market price)に一致すると考えた。(中略)こうして、現実の価格は、需要者間の競争、供給者間の競争によって市場価格に一致する。
一方、自然価格(natural price)とは、賃金、利潤、地代の自然率によって構成される価格である。賃金、利潤、地代はそれぞれ、労働、資本、土地など、商品の生産に必要なサービスに対する報酬であり、それらの自然率とは、その社会において、一般的、平均的であるとされる報酬率(サービス単位あたりの報酬)のことである。ある商品一単位の生産に必要な労働、資本、土地のサービス量は技術的に決まっているので、それらの量に、賃金、利潤、地代の自然率を掛け合わせれば、その商品の自然価格を求めることができる。
この前後に2つ重要な脚注がついている。
2.スミスは、賃金、利潤、地代の自然率は、社会が進歩している状態にあるか、一定の状態にあるか、それとも衰退している状態にあるかによって左右されると考える。
4.スミスは、ある商品について、自然価格を支払う意思のある人の需要を「有効需要」(effectual demand)と呼んだ。供給が有効需要に一致する場合には、市場価格は自然価格に一致するだろう。供給が有効需要を下回るときには、市場価格は自然価格を上回るだろう。反対に、反対に、供給が有効需要を上回るときには、市場価格は自然価格を下回るだろう。しがたって、すべての商品の市場価格が自然価格に一致する傾向をもつということは、すべての商品の供給が有効需要に一致するということである。
単純に考えれば、以下のようにはならないか。
「進歩している状態」 = [ 供給 < 有効需要 ] = 高い自然率
「一定の状態」 = [ 供給 = 有効需要 ] = ぎりぎりの自然率
「衰退している状態」 = [ 供給 > 有効需要 ] = 低い、あるいはマイナスの自然率
ギリシア文字
古代ギリシア語と現代ギリシア語では発音体系が著しく異なり、このため各文字の音価も異なる。古代の音価は、現代の言語学の研究によって推測されている紀元前5世紀ごろのアッティカ地方の音である。古代ギリシア語ではおおむね文字と発音の関係は一対一だったが、例外として α ι υ は長母音と短母音の両方を表した。ει は [eː] [ei] の両方の音を表した。ου も [oː] [ou] の両方を表していたが、後に [uː] に変化した。単独の υ は [y(ː)] だったが、αυ ευ の υ は [u] だった。γ は κ χ γ の前では [ŋ] を表し、σ は有声子音の前では [z] と発音した。ζ が [zd] と [dz] のどちらであったかは議論が分かれる。
これとは別に、しばしば「古典的」と呼ばれる発音体系に、エラスムス式発音(英: Erasmian pronunciation)がある。これは16世紀の人文学者エラスムスによって整理されたものを元にしている(地域によって、幾つかバリエーションがある)。実際の古代の発音とはかなり異なるものもあるが、古代ギリシア語が死語である以上、元来の発音に拘泥する必要はなく、こちらの発音を用いることも多い。例を挙げれば、Φ の古代アッティカ発音は [pʰ](有気音の[p])と推測されるが、エラスムス式では [f] である。
現代ギリシアでは、古代の文章でも、現代の発音体系で読まれる。これは、日本人が古典文学を現代日本語発音で読むのと同じである。
現代ギリシア語では φ θ χ β δ γ は [f θ x v ð ɣ] のように摩擦音になっており(χ γ は前舌母音の前では [ç ʝ] になる)、有声閉鎖音は μπ ντ γκ のように表す。同じ母音を表すのに複数のつづり方があり、これらは歴史的発音にしたがってつづり分けられる。また、αυ ευ の υ は、[f](有声音が後続するときは [v])と発音する。
音声記号は国際音声記号 (IPA) による。
母音 つづり
a α
i ι υ η ει οι
u ου
e ε αι
o ο ω
第5章 インフレーション:原因と影響と社会的コスト 167
図5-5 貨幣·物価·利子率の間の連関関係
貨幣供給➡︎━━━┓
(マネーサプライ)┃
┣➡︎物価水準 ➡︎インフレ率 ➡︎名目利子率
貨幣需要➡︎━━━┛ ┃
⬆︎ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
この図は,貨幣と物価と利子率の間の連関関係を示している.貨幣供給と貨幣需
要とが合わさって,均衡物価水準を決定する.物価水準の変化がインフレ率を決め
る.インフレ率は名目利子率に影響する,名目利子率は貨幣保有のコストなので,
名目利子率は貨幣需要に影響を及ぼしうる. この(赤線で示された)最後の連関は,
単純な貨幣数量説には含まれていない.
この一般的貨幣需要関数は,物価水準の決定に関して,貨幣数量説よりも
洗練された説明を提供してくれる.貨幣数量説は,今日のマネーサプライが
た11
第5章 インフレーション:原因と影響と社会的コスト 167
図5-5 貨幣·物価·利子率の間の連関関係
貨幣供給➡︎━━━┓
(マネーサプライ)┃
┣➡︎物価水準 ➡︎インフレ率 ➡︎名目利子率
貨幣需要➡︎━━━┛ ┃
⬆︎ ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
この図は,貨幣と物価と利子率の間の連関関係を示している.貨幣供給と貨幣需
要とが合わさって,均衡物価水準を決定する.物価水準の変化がインフレ率を決め
る.インフレ率は名目利子率に影響する.名目利子率は貨幣保有のコストなので,
名目利子率は貨幣需要に影響を及ぼしうる. この(赤線で示された)最後の連関は,
単純な貨幣数量説には含まれていない.
第5章 インフレーション:原因と影響と社会的コスト 167
図5-5 貨幣·物価·利子率の間の連関関係
貨幣供給➡︎━━━┓
(マネーサプライ)┃
┣➡︎物価水準 ➡︎インフレ率 ➡︎名目利子率
貨幣需要➡︎━━━┛ ┃
⬆︎ ┃
┗・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━┛
この図は,貨幣と物価と利子率の間の連関関係を示している.貨幣供給と貨幣需
要とが合わさって,均衡物価水準を決定する.物価水準の変化がインフレ率を決め
る.インフレ率は名目利子率に影響する.名目利子率は貨幣保有のコストなので,
名目利子率は貨幣需要に影響を及ぼしうる. この(点線で示された)最後の連関は,
単純な貨幣数量説には含まれていない.
第5章 インフレーション:原因と影響と社会的コスト マンキューマクロ入門篇167頁
図5-5 貨幣·物価·利子率の間の連関関係
貨幣供給➡︎━━━┓
(マネーサプライ)┃
┣➡︎物価水準 ➡︎インフレ率 ➡︎名目利子率
貨幣需要➡︎━━━┛ ┃
⬆︎ ┃
┗・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━┛
この図は,貨幣と物価と利子率の間の連関関係を示している.貨幣供給と貨幣需
要とが合わさって,均衡物価水準を決定する.物価水準の変化がインフレ率を決め
る.インフレ率は名目利子率に影響する.名目利子率は貨幣保有のコストなので,
名目利子率は貨幣需要に影響を及ぼしうる. この(点線で示された)最後の連関は,
単純な貨幣数量説には含まれていない.
第5章 インフレーション:原因と影響と社会的コスト マンキューマクロ入門篇167頁
図5-5 貨幣・物価・利子率の間の連関関係
貨幣供給➡︎━━━┓
(マネーサプライ)┃
┣➡︎物価水準 ➡︎インフレ率 ➡︎名目利子率
貨幣需要➡︎━━━┛ ┃
⬆︎ ┃
┗・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━┛
この図は,貨幣と物価と利子率の間の連関関係を示している.貨幣供給と貨幣需
要とが合わさって,均衡物価水準を決定する.物価水準の変化がインフレ率を決め
る.インフレ率は名目利子率に影響する.名目利子率は貨幣保有のコストなので,
名目利子率は貨幣需要に影響を及ぼしうる. この(点線で示された)最後の連関は,
単純な貨幣数量説には含まれていない.
第6章
開放経済
205
図6-2·小国開放経済における貯蓄と投資
実質利子率|
貿易黒字
NX
世界利子率
閉鎖経済の
ときの利子率
I(r)
投資(1),
貯蓄(S)
閉鎖経済では,貯蓄と投資が均衡するように利子率が調整される.小
国開放経済では,利子率は世界の金融市場で決定される·貯蓄と投資の
差額が貿易収支を決める.この図では,世界利子率の下で貯蓄が投資を
上回っているので,貿易黒字が生じている.
6-3で為替レートの決定要因を論じるときに,
よう.
再びこの問題に戻ることにし
政策の貿易収支への影響
初めに,貿易収支が均衡状態にあるとしよう、つまり,世界利子率に対応
する投資額1と貯蓄額 が等しく, したがって純輸出NXがゼロになって
る状態を想定する。自国や外国の政府が行う経済政策の影響を, このモデ
ルを用いて予測してみよう.
自国の財政政策最初に,自国政府が政府購入を増やして国内支出を拡大
、と,小国開放経済に何が生じるのかを考えよう. Gの増大は, s-
C-Gより、国民貯蓄を減少させる,世界の実質利子率には変化がない
化しない. したがって,貯蓄は投資を下回り,投資の一部は
投資は変
図6-2・小国開放経済における貯蓄と投資
実質利子率
r |
| 貿易黒字 S
r*|・\←NX→|・・・・・・・
@世界| \ |
利子率| \ |
| \ |
利子率| \|
@閉鎖|・・・・・・\
経済| |\I(r)
| |
|______|________
投資(I),貯蓄(S)
閉鎖経済では,貯蓄と投資が均衡するように利子率が調整される.小
国開放経済では,利子率は世界の金融市場で決定される.貯蓄と投資の
差額が貿易収支を決める.この図では,世界利子率の下で貯蓄が投資を
上回っているので,貿易黒字が生じている.
(マンキューマクロ入門篇第6章 開放経済 205頁)
第9章総需要1
:IS-LMモデルの構築
355
図9-9·流動性選好理論
利子率(r)
供給
均衡利子率
需要し(r)
実質貨幣残高(P)
実質貨幣残高の需要と供給が利子率を決定する.実質貨幣残高の供給は利
子率に依存しないので,供給曲線は垂直である.利子率の上昇は貨幣保有の
費用を増大させ,したがって貨幣需要量を減少させるので,需要曲線は右下
がりである.均衡利子率において,実質貨幣残高の需要量と供給量は等しい.
第9章 総需要1:IS-LMモデルの構築 355頁
図9-9・流動性選好理論
利子率
r |
| \ |供給
| \ |
| \ |
| \ |
| \|
均衡 |・・・・・・\
利子率| |\需要L(r)
| |
|______|________
M¯/P¯ 実質貨幣残高(M/P)
実質貨幣残高の需要と供給が利子率を決定する.実質貨幣残高の供給は利
子率に依存しないので,供給曲線は垂直である.利子率の上昇は貨幣保有の
費用を増大させ,したがって貨幣需要量を減少させるので,需要曲線は右下
がりである.均衡利子率において,実質貨幣残高の需要量と供給量は等しい.
(マンキューマクロ入門篇第9章 総需要1:IS-LMモデルの構築 355頁)
意味するのは,実質貨幣残高の供給が一定であり, とりわけそれが利子率に
依存しないということである. したがって,図9-9のように、利子率と実質
貨幣残高の供給の関係をグラフに描く と,
垂直な供給曲線が得られる.
次に,実質貨幣残高への需要を考えよう·流動性選好理論では,利子率は
人々がどれだけ貨幣を保有しようとするかを決定する一要因であると仮定す
る.その背景には,利子率が貨幣を保有することの機会費用だということが
ある資産の一部を利子の付く銀行預金や債券ではなく,利子の付かない貨
ることによって, その利子をあきらめることになるからである.
すると,人々は資産に占める貨幣の割合を減らそうとする.し
こが
って
実質貨幣残高への需要は次のように表すことができる。
,
(2)
図9-9・流動性選好理論
利子率
r |
| \ |供給
| \ |
| \ |
| \ |
| \|
均衡 |・・・・・・\
利子率| |\需要L(r)
| |
|______|________
M¯/P¯ 実質貨幣残高(M/P)
実質貨幣残高の需要と供給が利子率を決定する.実質貨幣残高の供給は利
子率に依存しないので,供給曲線は垂直である.利子率の上昇は貨幣保有の
費用を増大させ,したがって貨幣需要量を減少させるので,需要曲線は右下
がりである.均衡利子率において,実質貨幣残高の需要量と供給量は等しい.
(マンキューマクロ入門篇第9章 総需要1:IS-LMモデルの構築 355頁)
フィッシャー方程式は45度線で描ける
http://f.hatena.ne.jp/himaginary/20100904211635
ブラードとIn-Koo Choとの共著論文「Escapist Policy Rules」
Escapist Policy Rules
CFS Working Paper No. 2003/38
35 Pages
Posted: 18 Dec 2003
James Bullard
Federal Reserve Banks - Federal Reserve Bank of St. Louis
In-Koo Cho
University of Illinois at Urbana-Champaign
Date Written: October 14, 2003
Abstract
We study a simple, microfounded macroeconomic system in which the monetary authority employs a Taylor-type policy rule. We analyze situations in which the self-confirming equilibrium is unique and learnable according to Bullard and Mitra (2002). We explore the prospects for the use of "large deviation" theory in this context, as employed by Sargent (1999) and Cho, Williams, and Sargent (2002). We show that our system can sometimes depart from the self-confirming equilibrium towards a non-equilibrium outcome characterized by persistently low nominal interest rates and persistently low inflation. Thus we generate events that have some of the properties of "liquidity traps" observed in the data, even though the policymaker remains committed to a Taylor-type policy rule which otherwise has desirable stabilization properties.
Keywords: Learning, monetary policy rules, escape dynamics
JEL Classification: E52, E32, D83, D84
Suggested Citation
学習行動に関する研究のサーベイ論文として、日本銀行の武藤一郎氏の「学習行動を導入した最近の金融政策ルール分析−経済構造に関する知識が不完全な下での期待形成と政策運営−」
http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2004/data/wp04j04.pdf
i=r+π^e
(4)式は名目利子率iと実質利子率rの関係を表す「フィッシャー方程式」である。名目利子率は,実質利子率と期待インフレ率π^eの和に等しいことを示す。言い換えれば,実質利子率rは名目利子率iから期待インフレ率π^eを差し引いた値である。
(4)
流動性の罠の発生メカニズム
名目利率率| /
i | /
| /|
| / |
| /i=π+r^n フィッシャー方程式
| / |
| / |
| / |
| /| |
| / | |
|/ | |
| | |
/45度_|_____|_______
(r実質利子率+) πインフレ率
政策ルールの推計式はより急勾配。
目標インフレ率はテイラールールによりさらに急勾配(右→左に角度を保ちつつ低下するのが観測される)。
ε=eP*/P
(5)式は「実質為替レートの定義式」であり,実質為替レートεと名目為替レートeの関係を表す。ここで,名目為替レートとは,自国通貨建て為替レート(たとえば,1ドル当たりの円の相場)のことである。この名目為替レートe に,外国と自国の物価水準の比率P*/Pを掛けた値が,実質為替レートである。したがって,実質為替レートとは,自国の財を基準とした外国の財の相対価格であり,外国の財1単位が何単位の自国の財と交換できるかを示す。
(5)前提
図5-5 貨幣・物価・利子率の間の連関関係
貨幣供給➡︎━━━┓
(マネーサプライ)┃
┣➡︎物価水準━━➡︎インフレ率━━➡︎名目利子率
貨幣需要➡︎━━━┛ ┃
⬆︎ ┃
┗・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━┛
この図は,貨幣と物価と利子率の間の連関関係を示している.貨幣供給と貨幣需
要とが合わさって,均衡物価水準を決定する.物価水準の変化がインフレ率を決め
る.インフレ率は名目利子率に影響する.名目利子率は貨幣保有のコストなので,
名目利子率は貨幣需要に影響を及ぼしうる. この(点線で示された)最後の連関は,
単純な貨幣数量説には含まれていない.
(マンキューマクロ入門篇第5章インフレーション:原因と影響と社会的コスト167頁
(5)試作
e=ε×P/P*
名目為替レート /
e | /
| /|
| / |
| /実質為替レートの定義式ε=eP*/P
| / | (P*/Pは外国と自国の物価水準の比率)
| / |
| / |
| /| |
| / | |
|/ | |
| | |
/45度_|_____|_______
実質為替レートε=eP*/P
Y=Y¯+α(P-Pe) , α<0 [アメリカ式記載方?]
(6)式は物価水準Pと総生産Yの関係を表す「総供給関数」である。現実の物価水準が期待物価水準を上回るときには(P>Pe),総生産は自然水準より大きくなる(Y>Y¯)。反対に,現実の物価水準が期待物価水準を下回るときには(P<Pe),総生産は自然水準より小さくなる(Y<Y¯)。そして,現実の物価水準が期待物価水準に一致するとき(P=Pe),総生産は自然水準に等しくなる( Y=Y¯)。ここで,パラメーターαは,生産が物価水準の予想外の変化にどれだけ反応するかを示す係数である。また,(6)式は,
P=Pe+1/α( Y-Y¯ )
と表せるから,αの逆数が総供給曲線の傾きを表すことがわかる。
45度線の理論 (Adobe PDF) -htmlで見る
econ.keio.ac.jp/staff/dikamiya/pdf08/macroIa/1107.pdf
会計上の恒等式と理論上の均衡式: Y = C + I a. 会計上の恒等式の I: 事後の(実現した)投資支出 b. 理論上 ...
「経済学」 2008/4/23 第 3 講 45 度線分析 財市場均衡式 Y = C + I + G ... (Adobe PDF) -htmlで見る
www1.doshisha.ac.jp/~kmiyazaw/2008/e0423.pdf
恒等式.変数を 1 つ内 ... (i) (6.1) 式は,原点を通る傾き 1 の直線を表す.45 度線 という. (ii) (6.2) 式は,切片 ...
2012/4/27 第 3 講 45 度線分析 財市場均衡式 Y = C + I + G (1) Y 国民 ... (Adobe PDF) -htmlで見る
www1.doshisha.ac.jp/~kmiyazaw/2012/nu0427.pdf
の恒等式.変数を 1 つ内 ... (i) (6.1) 式は,原点を通る傾き 1 の直線を表す.45 度線 という. (ii) (6.2) 式は, ...
45度線分析 - Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/45度線分析
経済学において、45度線分析(英: 45-degree line diagram)、あるいはケインズの交差図(英: Keynesian cross diagram)と ...
マクロ経済学45度線について質問です。三面等価において、支出、... - Yahoo ...
detail.chiebukuro.yahoo.co.jp>...>経済、景気
総需要と45度線で交わりますよね? そこが均衡gdpです。 それと三面等価は恒等式 なので意味が異なります。 補足 45度線 ...
4−6 ケインジアンクロス(45度線モデル) (Adobe PDF) -htmlで見る
www2.toyo.ac.jp/~m-hotta/macro2006B7.pdf
均衡の計算を図で解釈すると? (ステップ1) 総需要の水準 YD=C+I+Gを図に描く. ( ステップ2) 45度線を描く. (ステップ3) ...
第4章 乗数モデル (Adobe PDF) -htmlで見る
www2.asia-u.ac.jp/~shin/lecture/Macro/chap4.pdf
0 < c1 < 1 はグラフの傾き 1 の 45 度線よりも緩い,. 正の傾きを .... 4.3.3 45 度線. 45 度線は A = Y で与えられる (4.4) 式の財市場の均衡 ..... 恒等式と方程式を区別することは,経済問題を理解する. うえで重要な ...
国民所得 (Adobe PDF) -htmlで見る
www2.mmc.atomi.ac.jp/web13/macro2resume.pdf
所得. 具体的には? 自動車やパソコンな. どの生産. 消費や投資. 企業収益や賃金. 45 度線分析では. 総供給. 総需要. 国民所得.
国民所得 (Adobe PDF) -htmlで見る
www2.mmc.atomi.ac.jp/web13/2018/macroresume.pdf
の供給という意味で、45 度線になっている(このため 45 度分析と呼ばれる)。 需要がそれと .... 国民所得の恒等式を変形すると、.
第4章 日本経済の乗数分析
www.nsu.ac.jp/official/fa/hashimoto/11zemi2.docx
構成比の計算は、GDPの恒等式のそれぞれの項目をYRtで割ります。 実質GDPとその ... 国民所得決定モデル(45度線モデル).
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恒等式(こうとうしき、英: identity)は、恒真な等式、すなわち等号 (=) を含む数式であって、そこに現れるあらゆる変数がどのような値にあっても、常に等号で結ばれた左右二つの数式の "値" が等しいもののことを言う。変数の動く範囲は、文脈によって異なる。恒等式であることを明示するとき、= の代わりに ≡ が使われる。
重要な恒等式の中には、公式、定理、法則などと呼ばれて知られているものも多く存在する。オイラーの公式、三角関数の加法定理、指数法則などはその例である。
例
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次の式は実数 x, y について恒等式である。
x
2
+
2
x
y
+
y
2
=
(
x
+
y
)
2
.
{\displaystyle x^{2}+2xy+y^{2}=(x+y)^{2}.}
(1) が実変数 x について恒等式であるとき、(2) が成立する
a
x
2
+
b
x
+
c
=
0
{\displaystyle ax^{2}+bx+c=0} … (1),
a
=
b
=
c
=
0
{\displaystyle a=b=c=0} … (2).
三角関数は次のような恒等式で結ばれている。
sin
2
x
+
cos
2
x
=
1
,
{\displaystyle \sin ^{2}x+\cos ^{2}x=1,}
tan
x
=
sin
x
cos
x
.
{\displaystyle \tan x={\frac {\sin x}{\cos x}}.}
1 = 1 はあらゆる変数に関する恒等式である。
関連項目
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ウィキブックスに恒等式関連の解説書・教科書があります。
恒真式
数式
等式
方程式
不等式
外部リンク
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Weisstein, Eric W. "Identity". MathWorld(英語).
マンキューは動的AD-ASモデル、DAD-DASモデルをdsgeモデルの単純な場合としている
パラメータにt時間が付け加えられる
マザーモデル(親モデル)の均衡:
AD-AS曲線(総需要総供給曲線)
物価|
水準| \ /AS
P | \ /
| \E/
P0|-------X
| /|\
| / | \
| / | \AD
| |
|_______|___________
Y0 所得、生産(Y)
(1~5)総需要↘︎(3,4,5は条件を示す恒等式)
(6,7)総供給↗︎
マザーモデルの均衡
https://4.bp.blogspot.com/-N7aTx19VDP4/XKp2YgLzauI/AAAAAAABhgY/qNf2SnIs9cEBLdfkoBDGewxUJL3BJTSKACLcBGAs/s1600/IMG_2309.PNG
マザーモデルの構造 マンキューのマザーモデルは,次の7つの式から構成される。
(1)Y=C(Y-T)+I(r)+G+NX(ε) 0<C'<1 , I'<0, NX'>0 財市場の均衡383頁図
(2)M/P=L(i,Y) Li<0,LY>0 貨幣市場の均衡383頁図
(3)NX(ε)=CF(r-r*) CF'<0 外国為替市場の均衡397頁
(4) i=r+π^e 実質利子率と名目利率の関係160頁[フィッシャー方程式]
(5)ε=eP*/P 実質為替レートと名目為替レートの関係217頁
(6)Y=Y¯+α(P-EP) α<0 [P=Pe+1/α( Y-Y¯ )]総供給469頁図
(7)Y¯=F(K¯,L¯) FK, FL>0 ,FKK, FLL<0 産出の自然率382頁
ここで,Yは実質国民所得ないしは実質国内総生産(GDP),Y¯は実質国民所得の自然水準,
rは実質利子率,iは名目利子率,εは実質為替レート,eは名目為替レート,Pは物価水準である。
これら7つの変数(Y,Y¯,r,i,ε,e,P)をモデルの内生変数とする。
さらに,Mは名目貨幣供給量(マネーサプライ),Gは実質政府支出,Tは実質租税収入,
Kは資本ストック,Nは労働雇用量,r*は外国の実質利子率,P*は外国の物価水準,
π^eは期待インフレ率,P^eは期待物価水準である。これら9つの変数(M,G,T,K,
N,r*,P*, π^e,P^e)は,内生変数に影響を及ぼす外生変数とする。なお,一般的には,
期待変数π^e,P^eはさまざまな変数の現在値や将来値の予想にも依存するが,その場合,
モデルはかなり複雑になってしまうので,ここでは単純化を図り,期待変数π^e,P^eは
単に外生変数として扱われている。
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マクロンをオーバーラインへ記号改変
マザーモデルの構造 マンキューのマザー(親)モデルは,次の7つの式から構成される。
(1)Y=C(Y-T)+I(r)+G+NX(ε) 0<C'<1 , I'<0, NX'>0 財市場の均衡
(2)M/P=L(i,Y) Li<0,LY>0 貨幣市場の均衡
(3)NX(ε)=CF(r-r*) CF'<0 外国為替市場の均衡
(4) i=r+π^e 実質利子率と名目利率の関係[フィッシャー方程式]
(5)ε=eP*/P 実質為替レートと名目為替レートの関係
(6)Y=Y‾+α(P-EP) α<0 [P=Pe+1/α( Y-Y‾ )] 総供給
(7)Y‾=F(K‾,L‾) FK, FL>0 ,FKK, FLL<0 産出の自然率
ここで,Yは実質国民所得ないしは実質国内総生産(GDP),Y‾は実質国民所得の自然水準,
rは実質利子率,iは名目利子率,εは実質為替レート,eは名目為替レート,Pは物価水準である。
これら7つの変数(Y,Y‾,r,i,ε,e,P)をモデルの内生変数とする。
さらに,Mは名目貨幣供給量(マネーサプライ),Gは実質政府支出,Tは実質租税収入,
Kは資本ストック,Nは労働雇用量,r*は外国の実質利子率,P*は外国の物価水準,
π^eは期待インフレ率,P^eは期待物価水準である。これら9つの変数(M,G,T,K,
N,r*,P*, π^e,P^e)は,内生変数に影響を及ぼす外生変数とする。なお,一般的には,
期待変数π^e,P^eはさまざまな変数の現在値や将来値の予想にも依存するが,その場合,
モデルはかなり複雑になってしまうので,ここでは単純化を図り,期待変数π^e,P^eは
単に外生変数として扱われている。
(1)
Y=C(Y-T)+I(r)+G+NX(ε) , 0<C'<1 , I'<0, NX'>0
(1)式は財市場の均衡を示す「IS関数」である。自国の財の総供給(総生産)Yが総需要C+I+G+NX,つまり消費Cと投資Iと政府支出Gと純輸出NXの合計に等しくなることを示す。ここで,消費は可処分所得Y-Tに依存し,限界消費性向Cは正であるが1より小さい(0<C'<1)。また,投資は実質利子率rが低下するにつれて増加する(I'<0)。さらに,純輸出(輸出-輸入)は実質為替レートε(=eP*/P)の上昇に応じて増加する(NX'>0)。
参考:
マンキューマクロ経済学入門篇1:3:8,308頁,邦訳第2版276頁
8-7図 IS曲線の導出参照
(b)ケインジアンの交差図
支出|
| /
| /ー
| _ー_ー
| _ー/ー
|_ー_ー |
⬇︎_ー/| |
| / | |
|45度|_|_______
Y2⬅︎Y1 所得・生産
| |
| |
利| (a)投資関数 利| | | (c)IS曲線
子| 子| | |
率| 率|I | |
| \ | \| |
r2___\___________|___\ |
⬆︎| |\ ⬆︎| |\|
r1___|_\_________|___|_\ S
| | |\ | | |\_
|___|_|______ |___|_|_______
Ir2⬅︎Ir1 投資 Y2⬅︎Y1 所得・生産
(a)利子率が上昇すると、計画投資I(r1)は減少する。
(b)(a)における計画投資I(r1)の減少は、計画支出関数を下方へシフトさせ、
その結果、所得はY1からY2に減少する。
(c)IS曲線(c)は、利子率(a)と所得水準(b)の関係をまとめたもの。
(2)
M/P=L(i,Y), Li<0,LY>0
(2)式は貨幣市場の均衡を示す「LM関数」である。流動性選好説にしたがい,実質貨幣需要Lは名目利子率iが
上昇すると減少し(Li<0),所得Yが上昇すると増加する(LY>0)。そして,この実質貨幣需要L(i, Y)は,
利子率の水準が調整されることにより実質貨幣供給M/Pと等しくなり,そのときに貨幣市場の均衡が実現する。
参考:
図8-11 LM曲線の導出(同316頁参照)
利| (a)投資関数 利| (b)LM曲線
子| 子|
率| | 率| | |
|\➡︎\| | | |/
r2_\_\_________r2|___|_|
⬆︎| \|\ ⬆︎| |/|
r1___\_\_______r1|___|_|
| |\ \ | _/| |
|___|________ |___|_|_______
-m/p 実質貨幣残高(M/P) Y1 Y2 所得・生産
所得が増加すると、貨幣需要は増加し、したがって利子率はr1からr2へと上昇する。
貨幣債券市場(ストック)が均衡するためには、Y,iの2変数は、LM上になければならない。
財市場(フロー)が均衡するためには、IS上になければならない(吉川洋『マクロ経済学』99頁)。
前提:
図9-9・流動性選好理論
利子率
r |
| \ |供給
| \ |
| \ |
| \ |
| \|
均衡 |・・・・・・\
利子率| |\需要L(r)
| |
|______|________
M¯/P¯ 実質貨幣残高(M/P)
実質貨幣残高の需要と供給が利子率を決定する.実質貨幣残高の供給は利
子率に依存しないので,供給曲線は垂直である.利子率の上昇は貨幣保有の
費用を増大させ,したがって貨幣需要量を減少させるので,需要曲線は右下
がりである.均衡利子率において,実質貨幣残高の需要量と供給量は等しい.
(マンキューマクロ入門篇第9章 総需要1:IS-LMモデルの構築 355頁)前半
(3)
NX(ε)=CF(r-r*) ,CF'<0
(3)式は「外国為替市場の均衡条件」で,純輸出NXと純資本流出(資本流出-資本流入,対外純投資と
も言われる)CFが等しくなることを表す。たとえば,純輸出がプラスの場合,外国為替市場では自国通貨
がネットで見て需要(外国通貨が供給)される。また,純資本流出がプラスであれば,自国通貨が供給
(外国通貨が需要)される。したがって,純輸出と純資本流出が一致するときに,外国通貨の供給と需要
が等しくなり,外国為替市場は均衡することになる。なお,純資本流出は,自国利子率rが外国利子率r*に
比べて高くなるにつれて減少する(CF'<0)。
(3)前提
図6-2・小国開放経済における貯蓄と投資
実質利子率
r |
| 貿易黒字 S
r*|・\←NX→|・・・・・・・
@世界| \ |
利子率| \ |
| \ |
利子率| \|
@閉鎖|・・・・・・\
経済| |\I(r)
| |
|______|________
投資(I),貯蓄(S)
閉鎖経済では,貯蓄と投資が均衡するように利子率が調整される.小
国開放経済では,利子率は世界の金融市場で決定される.貯蓄と投資の
差額が貿易収支を決める.この図では,世界利子率の下で貯蓄が投資を
上回っているので,貿易黒字が生じている.
(マンキューマクロ入門篇第6章 開放経済 205頁)
(4)
i=r+π^e
(4)式は名目利子率iと実質利子率rの関係を表す「フィッシャー方程式」である。名目利子率は,
実質利子率と期待インフレ率π^eの和に等しいことを示す。言い換えれば,実質利子率rは
名目利子率iから期待インフレ率π^eを差し引いた値である。
参考:
流動性の罠の発生メカニズム
名目利率率| /
i | /
| /|
| / |
| /i=π+r^n フィッシャー方程式
| / |
| / |
| / |
| /| |
| / | |
|/ | |
| | |
/45度_|_____|_______
(r実質利子率+) πインフレ率
政策ルールの推計式はより急勾配。
目標インフレ率はテイラールールによりさらに急勾配(右→左に角度を保ちつつ低下するのが観測される)。
もう一つのブラード論文 - himaginary’s diary
https://himaginary.hatenablog.com/entry/20100905/another_Bullard_paper より
テイラー原理についてはマンキューマクロ応用篇139頁参照
(5)
ε=eP*/P
(5)式は「実質為替レートの定義式」であり,実質為替レートεと名目為替レートeの関係を表す。ここで,
名目為替レートとは,自国通貨建て為替レート(たとえば,1ドル当たりの円の相場)のことである。
この名目為替レートe に,外国と自国の物価水準の比率P*/Pを掛けた値が,実質為替レートである。
したがって,実質為替レートとは,自国の財を基準とした外国の財の相対価格であり,外国の財1単位が
何単位の自国の財と交換できるかを示す。
前提:
図5-5 貨幣・物価・利子率の間の連関関係
貨幣供給➡︎━━━┓
(マネーサプライ)┃
┣➡︎物価水準━━➡︎インフレ率━━➡︎名目利子率
貨幣需要➡︎━━━┛ ┃
⬆︎ ┃
┗・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━・━┛
この図は,貨幣と物価と利子率の間の連関関係を示している.貨幣供給と貨幣需
要とが合わさって,均衡物価水準を決定する.物価水準の変化がインフレ率を決め
る.インフレ率は名目利子率に影響する.名目利子率は貨幣保有のコストなので,
名目利子率は貨幣需要に影響を及ぼしうる. この(点線で示された)最後の連関は,
単純な貨幣数量説には含まれていない.
(マンキューマクロ入門篇第5章インフレーション:原因と影響と社会的コスト167頁
試作:
e=ε×P/P*
名目為替レート /
e | /
| /|
| / |
| /実質為替レートの定義式ε=eP*/P
| / | (P*/Pは外国と自国の物価水準の比率)
| / |
| / |
| /| |
| / | |
|/ | |
| | |
/45度_|_____|_______
実質為替レートε=eP*/P
(6)
Y=Y¯+α(P-Pe) , α<0 [アメリカ式記載方?]
(6)式は物価水準Pと総生産Yの関係を表す「総供給関数」である。現実の物価水準が期待物価水準を
上回るときには(P>Pe),総生産は自然水準より大きくなる(Y>Y¯)。反対に,現実の物価水準が
期待物価水準を下回るときには(P<Pe),総生産は自然水準より小さくなる(Y<Y¯)。そして,
現実の物価水準が期待物価水準に一致するとき(P=Pe),総生産は自然水準に等しくなる( Y=Y¯)。
ここで,パラメーターαは,生産が物価水準の予想外の変化にどれだけ反応するかを示す係数である。
また,(6)式は,
P=Pe+1/α( Y-Y¯ )
と表せるから,αの逆数が総供給曲線の傾きを表すことがわかる。
短期の総供給線:
物価水準(P)
| 長期総供給 /
| | /Y=Y¯+α(P-EP)
| | /
P>EP| | /短期総供給
| |/
P=EP|・・・・/
| /|
P<EP| / |
| / |
|/ |
|____|_______
Y¯ 所得・生産(Y)
産出量は、物価水準Pが期待物価水準EPから乖離すると、自然率Y'から乖離する。
パラメーターαは,生産が物価水準の予想外の変化にどれだけ反応するかを示す係数である。
(マンキューマクロ入門篇469頁)
(7)
Y¯=F(K¯,L¯) , FK, FL>0 ,FKK, FLL<0
(7)式は実質国民所得の自然水準Y¯に関する「マクロ生産関数」である。実質国民所得の自然水準は,
資本ストックと労働雇用量をそれぞれK¯,L¯ だけ投入することにより実現する。なお,資本の限界生産物と
労働の限界生産物はいずれも正であるが(FK, FL>0),ともに逓減する(FKK, FLL<0)。
生産関数:
生産量| F(K¯ ,L¯ )
(Y)| o o
| o_IMPL
| o 1
| o_IMPL
| o 1
| oI
| o_IMPL
| o 1
|________________
労働量(L)
この曲線は,資本量を一定としたときに,生産量が労働投入とどの
ような関係にあるかを示したものである.労働の限界生産力(MPL)
は,労働投入が1単位増えたときの生産量の増加分である.労働量が
増えるにつれて,生産関数は徐々になだらかになる.このことは,限
界生産力逓減を意味している.
(マンキューマクロ経済学入門篇第3章国民所得:どこから来てどこへ行くのか 77頁)
マザーモデル(親モデル)の均衡:
AD-AS曲線(総需要総供給曲線)
物価|
水準| \ /AS
P | \ /
| \E/
P0|-------X
| /|\
| / | \
| / | \AD
| |
|_______|___________
Y0 所得、生産(Y)
(1~5)総需要↘︎(3,4,5は条件を示す恒等式)
(6,7)総供給↗︎
https://4.bp.blogspot.com/-N7aTx19VDP4/XKp2YgLzauI/AAAAAAABhgY/qNf2SnIs9cEBLdfkoBDGewxUJL3BJTSKACLcBGAs/s1600/IMG_2309.PNG