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土曜日, 4月 20, 2019

塩沢由典 比較優位(& Heckscher Ohlin Model)


塩沢由典
https://nam-students.blogspot.com/2019/04/blog-post_20.html
http://www.u-mart.org/html/contents/what/whatu-mart.html
進化経済学(Evolutionary economics)
https://nam-students.blogspot.com/2019/05/evolutionary-economics.html@
リカード『経済学および課税の原理』(On the Principles of Political Economy, and Taxation)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/04/on-principles-of-political-economy-and_25.html
マルクス・インデックス
 http://nam-students.blogspot.com/2013/04/blog-post_0.html
NAMs出版プロジェクト: 価値形態論(逃走論 1984,1986) 
藤本隆宏 現場指向企業と製品・工程イノベーション : PXNWモデルによる予備的分析
https://nam-students.blogspot.com/2019/02/the-fractal-keynesian-stimulus-by-csr.html
カオス理論
https://nam-students.blogspot.com/2019/04/blog-post_62.html

塩沢2014書評 佐藤
https://www.jstage.jst.go.jp/article/peq/52/2/52_KJ00010198956/_pdf


Shiozawa, Y. (2017) The new theory of international values: An overview. In Shiozawa,Oka, and Tabuchi (Eds.) 
New Construction of Ricardian Theory of International Values, 2017
https://www.amazon.co.jp/dp/B06XYFHVWS/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

 Industrial Competitiveness and Design Evolution  Editors: Fujimoto, Takahiro, Ikuine, Fumihiko (Eds.)2018
Chapter:The Nature of International Competition Among Firms (Shiozawa and Fujimoto)
https://www.springer.com/gp/book/9784431551447
https://www.amazon.co.jp/dp/B07G2TRN63/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

前提1:
ピエロ・スラッファ (Piero SRAFFA)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/10/piero-sraffa.html
  • 1925年に、アルフレッド・マーシャルの費用不変の理論における疑わしい要素を強調した「生産費用と生産量との関係について Sulle relazioni fra costo e quantita prodotta,1925」☆を執筆し、ミラノ大学のヴェッキオやウィーン学派オスカー・モルゲンシュテルンが注目し、論評した。1926年「競争的条件のもとにおける収益法則 The Laws of returns under competitive conditions」☆を、イギリスの『エコノミック・ジャーナル』誌に発表する。
☆☆
https://cruel.org/econthought/texts/sraffa/sraffa26.html

スラッファ

外部節約編集

  • マーシャルを代表とする新古典学派が想定していた、完全競争が行われている長期の静態的な産業市場では、収益逓減(費用逓増)しなければならないはずだった。ところが現実には企業ごとに収益逓増(費用逓減)している。この謎をどう解くのか。マーシャルの解決は、「外部節約」を導入することで、完全競争の仮定の要請と収益逓増の現実を妥協させることだった。一企業にとっては外部的であっても産業全体にとっては内部的である「外部節約」は、スラッファにとっては、支持しがたい構想だった。

収益法則について編集

  • スラッファは、1926年の論文「収益法則について」(On laws of returns, Economic Journal)において、この問題に挑戦した。かれは、企業が生産量を拡大しようとするときの主要な障害は、新古典派の考えるような生産費の増大(限界費用の増大)ではなく、販売量を増大させるためには、より大きな販売費用を負担するか、製品価格を低下させねばならないことにあるとした。このうち、販売価格を低下させるという構想は、ジョーン・ロビンソンにより『不完全競争の理論』へと具体化された。しかし、この本に対しては、ロビンソン自身も後に不満を表明している。この本は、不完全競争の理論を創始したばかりでなく、「企業の理論」を創造するものでもあった。塩沢由典は、「実業家たちが、その生産を逐次増加したいと思うとき、...主要な障害は」「より多量の財貨を売りさばきがたいことにある」ことにあるという指摘を「スラッファの原理」と呼び、これが企業レベルでの有効需要の原理にあたると主張している[1]
  • この不完全競争理論の提唱者であるスラッファの仕事が、新古典学派を論駁し得たかどうかは議論の余地がある。新ケインズ学派はスラッファの供給分析を厳密にすることで、新古典学派の完全競争・産業中心のマクロ的な視点を批判する。産業全体の均衡よりも、個々の企業における費用と生産量の「部分均衡」を優先して分析すべきであると、スラッファも考えた。ただし、彼は「完全競争下における費用不変」のテーゼをたてていることからも、新古典学派の一般均衡体系を否定したわけではなく、供給曲線を構成する手続きを問題にしただけである、という解釈もできる。いずれにせよ、彼の著作とリカード全集の編纂は、1960年代の新リカード学派の成立を可能にしたのである。
  1. ^ 塩沢由典『市場の秩序学』ちくま学芸文庫、1998、第6章。



塩沢リカード新解釈2017
https://www.jsie.jp/Annual_Meeting/2017f_Nihon_Univ/pdf/paper/pl-2p.pdf
12.まとめ
 リカード貿易理論は、教科書にしばしば紹介されているものとちがって、現在では原材料や部品を投入し、機械設備を使用する現代的生産技術を用いるリカード・スラッファ貿易経済に関する新しい国際価値論として発展している。それは、多くの特徴と展開可能性とをもつが、国際貿易の現状との関連でいえば、最低限以下の3点を踏まえるべきであろう。

 (1)  リカード貿易理論は、多数国多数財で投入財が自由に貿易されるという状況設定のもとに、古典派価値論の延長として構築されている。それは、原材料・部品等の国際的ネットワークを通してグローバル・バリュー・チェーン(global value chains)がいかに形成されるかの分析枠組みとなっており、その意味において現代のグローバル化された世界経済の基礎理論である。

 (2)  正則な国際価値は、世界の最終需要が生産可能集合の極大境界(frontier)の正則領域(ファセットの内部)にあるとき、世界各国に完全雇用の実現を許す唯一の国際価値であるが、その意義は、完全雇用状態における賃金率・価格体系であるというに止まらない。価値と数量の独立という基本原理により、それは多くの国に非自発的失業(ケインズ的失業)が生ずる場合の分析理論にもなっている。

 (3)  国際的生産特化の理論として、リカード貿易理論は、一般均衡理論の不得手なコーナー解の骨格を分析する理論となっている。合理的経済主体を想定しなければならない一般均衡理論に対して、新しい国際価値論は一般均衡理論に代わる代替的枠組みを提出している。

11.
国際価値論の基本的な与件は、生産技術の集合であり、そのもとでいかなる国際価値が成立しうるかが理論の中核をなしている。しかし、これは生産技術の集合が国単位であれ、企業レベルであれ、変化することを認めないということではない。むしろ反対に、技術変化がもたらす効果を研究することが今後の大きな課題である。
 RS経済の技術変化には、受動的に技術が変化する場合と、企業などの経済主体が能動的に生産技術や商品概念を変化させる場合との二つがある。前者は、労働力不足あるいは生産容量不足などにより、価格が変化し、その帰結として競争パタンが変化する場合である。このとき、正則な国際価値を定義する全域木は、TからT'  へと変化する。後者は、所与の国際価値のもとに、生産性向上や技術進歩により、新しい生産技術が競争的となり、その結果として価格が変化する場合である。価格変化と技術変化の因果関係が二つの場合に逆転している。
 国際貿易論では単純化のために伝統的に技術集合にさまざまな対称性を置いてきた。HOS理論において、2国が同じ生産関数(すなわち生産技術の集合)をもつと仮定してきた。Krugman の新貿易理論でも、産業内貿易の可能性を示すのに、各企業が同一の生産関数をもつと仮定した。しかし、Samuelson  (2001)*がきれいに示すように、2国間の技術が反対称的であることが投入財貿易の利益をもたらしている。技術集合に安易な仮定は導入することは、貿易の効果を小さなものとしてしまう可能性がある。この点に留意した上で、技術の運動を適切に想定し、その国際価値や数量面への影響を分析することが、今後の研究課題のひとつの大きな可能性である。
 板木雅彦(1988,  pp.144-145)**が名づけた新技術  neo-technology 理論は、その伝統が途絶えた状態にある。当時は、国際価値論が存在せず、価値と技術との相互規定的な進化を研究することができなかった。しかし、その後、技術変化に関する進化論的な考察は、いろいろな形で積みあがってきている。それらの中には、Nelson and Winter (1982)以来の進化経済学や、Chris Freemanなどの技術変化論が数えられる。Dosi, Pavitt and Soete (1990)が示すように、技術と国際競争の関係は、多方面の研究者の関心を引く主題である。技術変化に関するこれらの考察は、あまり価格理論と密接に結びついているとはいえないが、国際比較という観点では、かれらの関心に応えられる価値論が存在しなかったことも事実である。新しい国際価値論は、この事態を変えるものであり、うまくすれば興味深い問題群に繋がるかもしれない。

Samuelson,  P.A.  (2001)  A  Ricardo-Sraffa  Paradigm Comparing Gains  from Trade  in Inputs and  Finished  Goods,  Journal  of  Economic  Literature 39(4):  1204-1214.
** 
板木雅彦(1988)「リカード貿易論を中心とする諸理論の再検討」『經濟論叢』142(4):  454-471.



塩沢リカード新構成2006
http://www.shiozawa.net/kokusaiboekiron/RicardianTradeTheory61220.pdf


塩沢リカード2014田淵書評:
http://dlisv03.media.osaka-cu.ac.jp/contents/osakacu/kiyo/DBb1150404.pdf
第7章「外国貿易について」でリカードはこう述べた。「1国において商品の相対価値を規定するのと同じ法則が,2国あるいはそれ以上の国のあいだで交換される商品の相対価値を規定するわけではない」。後述するように,J.S.ミルはこの交易条件不確定問題を「相互需要説」という形で「解決」した。J.S.ミルによる「解決」に不満をもったマルクスも,国際価値論を構築することができず,『資本論』第Ⅰ巻の「賃金率の国民的相違」を論じた章で,「国際的適用においては,価値の法則はなおさら根本的に修正される」と書き残しただけであった。リカードが提起し,マルクスも問題にした国際価値論は,古典派価値論の「欠けた環」であり,この問題が解決できないために古典派価値論は完結しなかったのである。本書は,リカード以来約200年間未解決であったこの問題を,スラッファ体系に基づき,投入財貿易と技術選択を含む国際価値論(「リカード・スラッファ貿易経済」)を提出することで最終解決した。第3章と第5章がその数学的な定式化および証明であるが,著者は,読者がこの険しい山頂に登攀するまで,学説史を説得材料としながら,あたかも螺旋状の登山路に沿ってガイドするかのように重要な論点を明快に説いてゆく。
 著者によれば,交易条件の不確定問題を基点として,J.S.ミルが引き起こした経済学の転回こそが,古典派経済学・新古典派経済学の二大潮流を分かつ決定的な分岐点となった。
J.S.ミルは,リカードの忠実な後継者たらんとして古典派価値論(生産費説)を擁護しようとしたが,価値法則(生産費の法則)がそのままでは成立しない国際貿易にかんして「より一般的な法則として存在する需要供給の法則に従うべきであろう」として,生産費説にかえて需要供給説を国際価値論として導入した。その際にJ.S.ミルが定式化した2国2財のもとでの完全特化と純粋交換経済の価格調整という枠組みは,のちにマーシャルやエッジワースによって数学的に洗練され,現代に至るまで貿易論の習慣的な思考パターンとして受け継がれている。J.S.ミルの「解決」は問題のすりかえでしかなかったが,やがて19世紀末の限界革命に道を開き,その後の経済学全体の発展方向を大きく決めてしまった。著者はこの転回をヒックスの表現を借りて,「Plutology(富の学=生産の学)からCatallactics(交換の学)への視点の転換」と特徴づけている。著者が突きとめた貿易理論史における経済学の「転換の現場」を具体的に見てみよう。図1はリカードの数値例をもとに世界全体の生産可能集合を描いたものである。












1961年にR.W.ジョーンズは,J.S.ミルが2国2財で定式化した状況をN国N財に拡張し,生産可能集合上の端点に対応する完全特化パターンを決定しようと試みた。 … 本書がもたらした重要なブレークスルとは,「一般にM国N財(M<N)の場合には端点(ミル・ジョーンズ点)が存在しない」ということを証明したことである。

2国3財の場合を考察した図2では,世界需要が領域2の内部にあるとき,2国2財モデルではあり得ない現象が生じる。経済が領域2のどの点にあっても,国際価値(価格と賃金率)は一定である。しかし,ここで得られた国際価値(価格と賃金率)においては,どの国も,少なくとも1つの財について閉鎖経済時よりも低い実質価格をもつ。したがって,労働者が3財とも消費しているかぎり,両国の労働者には貿易利益(労働者の実質賃金の上昇)が生ずる。つまり,両国に貿易利益が生ずることを論証するために純粋交換経済に訴える必要はないということが示される。J.S.ミルが必然と考えた事態は,実は必然でないばかりか,ほとんど起こりえないものなのである。
 本書で古典派価値論の基礎に据えられているのはスラッファの経済学である。1926年にスラッファが『エコノミック・ジャーナル』誌に寄稿した収益法則にかんする論文にもとづき,新古典派の市場像との対比が論じられる。
 Catallacticsとして特徴づけられる新古典派の均衡理論は,任意の価格で「売りたいだけ生産し,売る」,「売りたいだけ売れる」という市場像に立脚している。企業の生産量を制約するのは費用の増大である。ある生産点で利潤が最大化されるためには,その生産量で企業が平均費用増大の状況にあると仮定しなければならない。新古典派は,この想定を維持するための理論上の要請から,企業は収穫逓減状態にあるという非現実的な仮定を採用してきた。これにたいして,本書が再構築した古典派価値論においては,企業の生産量を制約するものは需要すなわち販売量であり,設定価格のもとで「売れるだけ売る」「売れるだけ生産する」という原則にもとづく現実的な企業行動が想定される。著者はこれを「スラッファの原理」と呼ぶ。この企業行動は,設定価格のもとで「もっと売るための行動」(さまざまの営業活動やマーケティング活動)と組み合わせてより具体的に把握することができる。第4章末尾で展開されているこの議論は,本書の主張を理解するうえで重要なポイントである。均衡理論の呪縛から解放された古典派価値論のもとでは,収穫逓増や企業技術の多様性,固定費用の導入といった,クルーグマンとヘルプマンの新貿易理論,メリッツの新新貿易理論が分析を試みたさまざまな事態を,はるかに自由に分析することが可能になるだろう。さらにこの観点から,貿易理論ばかりでなく,古典派価値論を土台としてケインズ経済学を再構築する展望も開かれる。ケインズは,新古典派の需給均衡の枠組みに依拠して有効需要を説明できるという誤りを犯し,さらには古典派と新古典派を区別せず,「セイ法則」なるものを作り上げてこれを認めるかどうかで古典派を二分してしまった。この2つの過ちによってケインズは古典派価値論の延長上に自らの経済学を構築する可能性を否定し去った。しかし,「スラッファの原理」のもとで,有効需要の概念を個別企業レベルで数量ベクトルとして定義することができる。有効需要が産業レベルあるいは全産業レベルで数量ベクトルとして与えられれば,生産量と雇用量が求められ,それが就業を希望する労働力量を下回るならば,そこに失業が発生することが示される。かくして,古典派価値論の再構築と国際価値論の確立,ケインズ構想の展開は今後,一体的な研究課題として探求しうるものである。
 2016年にはケインズ『一般理論』刊行80周年,2017年には,リカード『原理』刊行200周年,マルクス『資本論』刊行150周年を迎える。本書の読者は,理論革命が生起しつつあるまさにその現場を目撃して,知的な感興を味わうにちがいない。本書の構想をより詳細に展開した塩沢由典・有賀祐二編著(2014)『経済学を再建する 進化経済学と古典派価値論』中央大学出版部の「提案編」と合わせて,経済学の現状に疑問を抱きながらも経済学の可能性を信じている人に,本書をお薦めしたい。


前提2:
Heckscher Ohlin Model

Heckscher–Ohlin model
https://slideplayer.com/slide/3222229/
https://www.toolshero.com/strategy/heckscher-ohlin-model/
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%
83%A2%E3%83%87%E3%83%AB
ヘクシャー=オリーン・モデル(HOモデル、英語Heckscher–Ohlin model)は、国際貿易の一般均衡モデルである。ストックホルム商科大学ヘクシャーオリーンによって開発された。HOモデルは、貿易地域間の生産要素賦存に基づき貿易パターンを予測する。HOモデルは、本質的には、各国はその国に豊富な生産要素を用いて生産される財を輸出し、その国に希少な生産要素を用いて生産される財を輸入すると考えている。HOモデルは、一般にリカード比較優位理論の延長上にあると説明されるが、その考え方には大きな断絶がある[1]

目次

モデルの概要編集

生産要素(土地労働資本)の相対的な賦存量が、各国の比較優位を決定する。各国は、その国に相対的に豊富に存する生産要素を必要とする財に比較優位を持つ。これは、の価格は究極的にはその投入物の価格によって決定されるからである。その国に豊富に存する投入物を必要とする財は、その国に希少に存する投入物を必要とする財に比べて、生産することは安価だろう。例えば、資本と土地が豊富だが労働は希少な国は、資本と土地を多く必要とする財(例:穀物)に比較優位を持つだろう。もし資本と土地が豊富であれば、それらの価格は低いだろう。資本と土地は穀物の生産において主要な生産要素であるので、穀物の価格もまた低いだろう。だから、穀物の価格は国内消費輸出の双方に魅力的である。他方、労働は希少でその価格は高いので、労働集約財の生産は大変高くなるだろう。そのため、その国は、労働集約財は輸入した方がよりよい。

モデルの理論的発展編集

比較優位のリカード・モデルは、異なった技術を用いることで生じる労働生産性の違いによって、貿易が究極的に引き起こされていると考えていた。HOモデルは、国の間で異なる生産技術を必要としていない。そして、単純化のために、HOモデルは、すべての国で同一の生産技術が用いられていると考える。リカードは、生産要素として労働を考え、国の間での技術の違いがなければ、比較優位は生じないと考えていた(すべての国は閉鎖経済となり、互いに貿易する理由は存在しない)。HOモデルは、技術の違いを除いて、異なる資本賦存量を導入し、内生的に国の間での労働生産性の差異を生じさせている(リカード・モデルでは、労働生産性の差異は外生的に与えられるものであった)。資本賦存量の国際間の差異と異なる生産要素比率を必要とする財がある下で、資本所有者の利潤最大化の解として、リカードの比較優位が生じる(資本所有者が直面する意思決定は、異なる生産技術への投資に対するものである。HOモデルでは、資本は私的に所有されると仮定されている)。

原著編集

オリーンは、1933年に理論を初めて説明する本を出版した。オリーンはその本を一人で書いたが、その問題への初期の作品と、ヘクシャーが審査・指導したオリーンの博士論文の多くのアイデアのために、ヘクシャーはモデルの共同開発者として引用された。『地域間・国家間の貿易』(Interregional and International Trade) 自体は、数学的に研ぎ澄まされたものであるよりも、むしろ冗長で、新しい洞察のために魅力的なものである。

2×2×2モデル編集

元々のHOモデルは、国の間の唯一の違いは、労働と資本の相対的な豊富さだけであると仮定していた。元々のHOモデルは、2財を生産できる2国を想定していた。2つの生産要素があるので、HOモデルはしばしば2×2×2 モデルと呼ばれる
HOモデルは、国の間で異なる生産要素比率を仮定している。先進国は、途上国に比べて、比較的に高い資本労働比率を持っている。これによって、先進国は途上国に比べて相対的に資本豊富であり、途上国は先進国に比べて労働豊富になる。この唯一の違いのもとで、2つの財と2つの生産技術を用いることで、オリーンは比較優位の新しいメカニズムを議論できた(1つの技術は資本集約産業のものであり、もう1つの技術は労働集約ビジネスのものである)。

拡張編集

HOモデルは、1930年代までに多くの経済学者によって拡張されてきた。それらの拡張は、国際貿易をもたらす生産要素比率の違いの根本的な役割を変えるものではなかったが、モデルの予測力を高めるために、あるいは政策選択肢を議論する数学的方法として、HOモデルに様々な現実世界の要素(例:関税)を付け加えた。
著名な貢献は、ポール・サミュエルソンロナルド・W・ジョーンズ英語版(Ronald W. Jones)、ジャロスラフ・ヴァネク英語版(Jaroslav Vanek)による。そのため、HOモデルの変型版は、新古典派経済学の中で、しばしば、「ヘクシャー=オリーン=サミュエルソン・モデル」あるいは「ヘクシャー=オリーン=ヴァネク・モデル」と呼ばれている。

塩沢由典 比較優位
https://nam-students.blogspot.com/2019/04/blog-post_20.html@
NAMs出版プロジェクト: 価値形態論(逃走論 1984,1986) 
12
2007年


労働のみが投入される経済では、ジョーンズの条件により特化パタンが定まるが、投入財が貿易される場合、比較優位の概念は定義ができない。ディアドルフは、いくつもの定義を与えているが、どれも完全なものではない[10]。これは、きわめて不充分な理論状況である。イギリスの産業革命は綿花の輸入によって可能になったし、日本は、幕末開国以来、加工貿易が基本であった。マッケンジーは1956年の論文[11]で、「特化に関する古典的扱いの基本的な誤謬は、... 中間財貿易を無視したことである」(同所、p.56)と指摘しているが、塩沢由典の研究[12]に至るまで、大きな進展はなかった。R.ジョーンズ1961年論文[13]でこの問題に取り組んでいるが、投入係数がどの国でも同一の場合しか定式化できなかった。
塩沢の貿易理論(国際価値論)は、多数国多数財で技術選択と中間財貿易が存在する場合にたいし、古典派価値論と同様の理論が成立することを示した[14]。『リカード貿易問題の最終解決』[15]は、2007年論文を概念的に整理し、正則領域における国際価値(各国の賃金率と世界共通の財の価格)が一義的に定まることを基本定理として示している。第4章では、リカードからポール・クルーグマンの新貿易論、マーク・メリッツの新々貿易論に至るまでの貿易論の歴史を詳しく解説している。

  1. 12^ “A New Construction of Ricardian Trade Theory / a many-country, many-commodity case with intermediate goods and choice of production techniques” (PDF). Evolutionary and Institutional Economics Review, 3 (2): 141–187. (2007-3).
  2. 13^ a b “Comparative Advantage and the Theory of Tariffs: A Multi-country, Multi-commodity Model”Review of Economic Studies (Oxford University Press(オックスフォード大学出版局)) 28 (3): 161-175. (1961). doi:10.2307/2295945.
  3. 14^ “An Application of the Ricardian Trade Model with Trade Costs”Applied Economics Letters (Taylor & Francis) 19 (13): 1227–1230. (2011-11-22). doi:10.1080/13504851.2011.617871.
  4. 15^ Yoshinori Shiozawa(塩沢由典) 『リカード貿易問題の最終解決 国際価値論の復権』 岩波書店、2014年3月27日。ISBN 978-4-00-025569-1

42 件のコメント:

  1. リカード貿易問題の最終解決 国際価値論の復権
    著者名等 
    塩沢由典/著  ≪再検索≫
    著者等紹介
    1943年長野県生まれ。京都大学大学院理学研究科修士課程修了。同大学理学部助手・同経済研究所助手を経て、大阪市立大学経済学部助教授・同教授。同大学大学院創造都市研究科開設準備委員長・初代研究科長。2007年定年退職、名誉教授。08年より中央大学商学部教授など。
    出版者  
    岩波書店
    出版年  
    2014.3
    大きさ等 
    22cm 426p
    NDC分類
    331.44
    件名   
    リカード,デーヴィド
    要旨   
    経済学者D.リカードが1817年『経済学および課税の原理』で提起した国際価値論を構築するという問題がついに解かれた。J.S.ミルがまちがって問題を設定し、それを「解いた」ため、経済学のその後の発展径路は大きくゆがめられた。新しい国際価値論の成立は、経済学の基礎をも変革する可能性を秘めている。本書は、貿易理論の一大革新であり、その含意は貿易政策のほか、各企業が国際展開を計る際の思考枠組みにも変更を迫る。
    目次   
    第1章 リカード問題解決の今日的意義;第2章 本書の核となる考え;第3章 リカード問題の最終解決;第4章 価値論の転換を領導したもの;第5章 リカード・スラッファ貿易経済の数学解析;補論 上乗せ価格を帰結する複占競争
    内容   
    リカードが「経済学および課税の原理」で提起し、以後200年に亘って未解決だった問題が解かれた。貿易理論の枠組みの大転換で、貿易立国・日本にとっても現実の貿易政策に対して大きな意味をもつ画期的研究成果。

    返信削除
  2. 233 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/04/12(金) 11:09:30.79 ID:yFuZ0XdY
    Global Value Chains は、国際経済では今もっともホットな話題だ。

    同志社大学の岡本由美子教授は、『世界経済評論IMPACT』の解説
    「グローバル・バリュー・チェーン(GVCs)革命の持つ意味」(2017.05.22)
    の冒頭に次のように述べている。

    「GVCsについては,すでに1990年代から,サセックス大学の開発学研
    究所を中心に,政治経済学的視点,経済地理学的な視点,地域研究
    的な視点等々,多角的に研究が行われてきた。近年,ようやく,国際経
    済学や開発経済学といった応用経済学の中でもGVCsが中心課題とし
    て取り上げられるようになってきた。

    2013年に世界貿易機構(World Trade Organization:WTO),経済協力開
    発機構(Organization for Economic Co-operation and Development:OECD),
    及び,国連貿易開発会議(United Nations Conference on Trade and
    Development:UNCTAD)が相次いで,GVCs関連の報告書を発行したのも,
    その流れを汲むものといえよう。また,2016年度は,世界銀行もどのように
    GVCsが持続可能な開発につながるのか,という視点で報告書を発行して
    いる。」

    195 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/03/22(金) 18:16:33.12 ID:Zv0FnhMx
    >>194 の「塩沢の考え」を短くまとめたものが見つかったので紹介しておく。

    現代古典派の基本主張

    否定的主張
    ①「需要関数」・「供給関数」の否認
    ②「最適化」ないし「主体均衡」の否認

    これらは
    ③限界理論の無効性
    ④均衡理論の無効性
    を含意する。

    積極的主張
    ①価格と数量の第一次的独立
    ②生産・販売の主要な制約としての需要
    ③上乗せ価格の一般性
    ④需要の変化要因としての所得水準の重要性
    ⑤経済発展にしめるる収穫逓増の重要性

    箇条書き部分は正確に転記した。原文では、項目間に少し説明が入っている。

    出所: 「現代古典派の経済学」 塩沢(2002)『マルクスの遺産』第9章。
    原文は『経済セミナー』1985年5月号。

    返信削除
  3. 194 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/03/22(金) 18:00:17.28 ID:Zv0FnhMx
    はぐらかしでもなんでもない。Neumark and Wascher (2008)に対するJournal of Industrial
    Relations, 2009 におけるMark Woodenの書評(これは著者たちに非常に好意的な書評)を
    ]見ても、冒頭の2文で次のように指摘している。

    Within the field of labour economics perhaps no question has been the subject of more
    controversy than the employment effects of minimum wages. This controversy dates
    back to the debate between George Stigler and Richard Lester that took place in the
    pages of the American Economic Review in 1946 and 1947.

    賃金の限界生産性理論(marginal [revenue] productivity theory of wages)は、この時代
    から問題があったのに、それをだましだまし使ってきたというのが実情だ。限界理論の
    破綻は、色々なところに現れるが、普通の経済学者はそこに共通の根があることを見抜
    くことががきない。

    塩沢の考えが参考になるのはこうした場面だ。なぜなら、均衡理論とその通俗的バージ
    ョンである限界理論に対し、もっとも厳しい批判者として存在してきたからだ。

    賃金と雇用の関係も、主流経済学では限界生産性で考えられている。労働市場は、通常
    の製品市場とはまったく違うから、労働経済学者という専門ができて、労働の問題をさま
    ざまに議論することは仕方ないが、そのために労働市場の外の要因で決まることを無視
    して、労働市場内でのみ考えやすい。そこで「賃金率を与えれば、雇用量が定まる」ある
    いは「賃金率と雇用量には一対一の関数関係にある」といった関係があると信じて、かつ
    ては賃金を挙げれば雇用が減少すると素朴に考えてきた。最低賃金は、法律(州法や連
    邦法)で決められるから、その影響がどう出るかについて多数の研究が行なわれた。Card
    and Kruegerのnatural experimentsはその一部。ここには政治が係るから、政治的対立が
    生じやすい。経済学にとっての真の問題が隠されやすい。「はぐらかし」などと感じる自分
    の至らなさを反省すべきなのだ。

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  4. 190 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/03/22(金) 07:55:24.69 ID:Zv0FnhMx
    David Neumark and William Wascher (2008) Minimum Wges. MIT Press.
    を出してくることで、反論になっていると考えているところが甘い。

    >>182 では、Card and Krueger (1994)は「論議を呼び起こしたが」と書いている。
    「自分達に都合の悪い事実は無視してきた。」というのは、Card and Krueger (1994)
    やその後の実証研究を無視したという次元の問題ではない。そこで説明しているよ
    うに、「新古典派の原理」=ケインズのいう「古典派の第一公準」の妥当性が問われ
    ている。

    Neumark and Wascher (2008)がやっていることは、昔(1940年代)、Machlup と Lester
    の間で行なわれた論争を蒸し返すものだが、限界原理の妥当性にまで考えが及ん
    でいない。

    古典派の第一公準は、強い要請だから、もしそれがなりたつような環境に経済があ
    るなら、「賃金の引上げ=>雇用の減少」という事態がかならず起こると主張している。
    この主張は、ただ一つの反例があれば原理は破れる。

    Card and KruegerとNeumark and Wascherが反対の実証結果を出したからと言って、
    勝負はお相子ではない。「賃金の引上げ=>雇用の増大」という事態があれば、限界
    理論はその事態を説明しなければならない。限界生産性=賃金率という公式の修
    正が必要となる。それが出来ない訳ではないが、そうすると別のところに不都合が
    生ずる。そこでいろいろ強弁して、新古典派経済学があたかも整合的な学問である
    かに振舞っているが、現実はぼろぼろなのだ。

    計量ばかりやっていると、こういう理論問題=パラダイムを問うような問題に頭が
    働くなる。多くの実例があるから良く分かるが、それで済む訳ではない。

    簡単な解決策は有効需要の原理を用いることである。雇用量は、賃金率の高さ
    よりも、当該産業の有効需要により強く関係している。したがって、賃金と雇用の
    間に一定の関係がなくてもよい。近年のまとめでも、賃金率の多少の上下は、雇
    用量にほとんど影響しないとされている。

    Cf. Dale Belman and Paul J. Wolfson (2014) What Does the Minimum Wage Do?
    Chapter 2.

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  5. 182 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/03/21(木) 13:17:01.61 ID:aMNBkIwM
    アラン・クルーガー(Alan Krueger)が3月16日死んだ。58歳だった。死因は自殺。

    クリントン政権の労働省チーフ・エコノミスト、オバマ政権の経済諮問委員会委
    員長なども務めたが、専門はミクロ計量経済学だった。彼の最も有名な論文の
    一つは、デービド・カード(David Card)との共著論文(Minimum Wages and
    Employment: A Case Study of the Fast-Food Industry in New Jersey and
    Pennsylvania. American Economic Review 84(4): 772-793. 1994)。二人はこの中
    で、最低賃金の引上げは、非熟練労働の雇用量を縮小させるとは限らないこと
    を計量的に示した。論文は、論議を呼び起こしたが、カードはEconometricaの共
    同編集長を務めた人物であり、彼らの調査結果自体は多くが認めざるを得なか
    った。

    訃報の中で英 The Economist 誌は、クルーガーに「静かな革命家」という賛辞を
    送った(The Times March 19th, 2019 Free exchange: Alan Krueger, natural talent
    / A quiet revolutionary of economics died on March 16th)。実際、労働経済学の
    分野において、クルーガーは革命家だった。新古典派経済学の原理によれば、
    賃金率の引上げは雇用量を縮小させる。これは、ケインズが古典派の第一公準
    (『一般理論』第2章)と呼んだものに当たる。この学説は、現在も当然のこととして
    多くの経済学者ばかりか、多くの勤労者達にも受け入れられている。ケインズが
    言ったように、われわれは過去の経済学の奴隷なのだ( >>34 に引用がある)。

    カードとクルーガーは、こうした新古典派=主流経済学の基本原理の一つに反証
    を突きつけたが、多くの経済学者は日ごろ計量・計測が重要だと主張しながら、自
    分達に都合の悪い事実は無視してきた。

    革命家を自認したケインズは、第二公準を否定しても、第一公準は受容した。しか
    し、資本と労働を投入すると生産物が出てくるという新古典派生産関数自体に問題
    がある。これは古くから議論されてきており、日本では根岸隆先生が批判されている
    (『ケインズ経済学のミクロ理論』1980)。しかし、その批判が経済学の再構築に十分
    生かされているかというと大きな疑問がある。塩沢先生が古典派価値論から経済学
    を再構築しようと主張されているのには、こうした根本問題が絡んでいる。

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  6. 34 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/02/03(日) 22:32:02.90 ID:Rk9u1b/c
    経済学者や政治哲学者の思想は、それが正しい場合にも間違っている場合にも、一般に考えられ
    ているよりもはるかに強力である。事実、世界を支配するものはそれ以外にないのである。どのよ
    うな知的影響とも無縁であるとみずから信じている実際家たちも、過去のある経済学者の奴隷で
    あるのが普通である。権力の座にあって天声を聞くと称する狂人たちも、数年前のある三文学者か
    ら彼らの気違いじみた考えを引き出しているのである。

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  7. マルクスの遺産 アルチュセールから複雑系まで
    著者名等 
    塩沢由典/著  ≪再検索≫
    出版者  
    藤原書店
    出版年  
    2002.03
    大きさ等 
    22cm 446p
    NDC分類
    331.6
    件名   
    経済学-社会主義  ≪再検索≫
    内容   
    索引あり
    ISBN等
    4-89434-275-8
    書誌番号 
    3-0202018038

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  8. Comparative Advantage and the Theory of Tariffs: A Multi-Country, Multi-Commodity Model

    Ronald W. Jones

    Review of Economic Studies, 1961, vol. 28, issue 3, 161-175

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  9. 塩沢の論考は正しいが前提が確認されるべきだ

    まず2財2国モデルをn財n国にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案で世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    リカードを評価するなら
    労働価値説が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった


    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立ったリカードだろう

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  10. 塩沢の論考は画期的で正しいが前提が確認されるべきだ

    まず2国2財モデルをn国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持するという動学的視点がないと補強できない)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立ったリカードだろう

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  11. 塩沢の論考は画期的で正しいが前提が確認されるべきだ

    まず2国2財モデルをn国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持するという動学的視点がないと補強できない)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカードだろう

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  12. 塩沢の論考は画期的で正しいが前提が確認されるべきだ

    まず2国2財モデルをn国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持していくという動学的視点がないと補強できない…結果的にこれが国家を揚棄する)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカードだろう

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  13. 塩沢の論考は画期的で正しいが前提が確認されるべきだ

    まず2国2財モデルをn国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持していくという動学的視点がないと補強できない…結果的にこれが国家を揚棄するのだが)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカードだろう

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  14. 塩沢の論考は画期的で正しいが前提が確認されるべきだ

    まず比較優位はスミスの説いた絶対優位とは違う
    絶対優位は国家間の勝ち負け論になってしまうが比較優位はwin-winを想定し得る
    マンキューはソローの「私は理髪店に対して慢性的な赤字だ。彼は私から何も買おうとしないからね」
    という言葉を紹介し、《しかし、そのことでソローが収入に応じた暮らしをやめることはないし、必要に
    なればいつでも彼は理髪店に行くのである。》と付け加えている
    マンキューマクロ入門篇200頁

    さらに2国2財モデルをn国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持していくという動学的視点がないと補強できない…結果的にこれが国家を揚棄するのだが)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカードだろう

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  15. 塩沢の論考は画期的で正しいが前提が確認されるべきだ

    まず比較優位はスミスの説いた絶対優位とは違う
    絶対優位は国家間の勝ち負け論になってしまうが比較優位はwin-winを想定し得る
    マンキューはソローの「私は理髪店に対して慢性的な赤字だ。彼は私から何も買おうとしないからね」
    という言葉を紹介し、《しかし、そのことでソローが収入に応じた暮らしをやめることはないし、必要に
    なればいつでも彼は理髪店に行くのである。》と付け加えている
    マンキューマクロ入門篇200頁

    さらに2国2財モデルをn国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持していくという動学的視点がないと補強できない…結果的にこれが国家を揚棄するのだが)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカード(とスラッファの洞察)だろう

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  16. 売れるだけ売る、売れるだけ生産するという「スラッファの原理」のもとで,有効需要の概念を個別企業レベルで数量ベクトルとして定義することができる。

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  17. 14 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/04/21(日) 01:18:20.29 ID:s2o2cbdS

    (1) 塩沢由典(2014)『リカード貿易問題の最終解決』岩波書店。とくに第3章、第5章。
    (2) Shiozawa, Y. (2017) The new theory of international values: An overview. In Shiozawa,
    Oka, and Tabuchi (Eds.) A New Construction of Ricardian Theory of International Values,
    Springer pp.3-73.
    (3) Shiozawa, Y. and T. Fujimoto (2018) The nature of international competition among
    firms. In Fujimoto and Ikuine (Eds.) Industrial Competitiveness and Design Evolution.
    Springer pp.43-96.

    (1)(2)は、よほどでないと読みこなせない。(3)は、厳密な証明はないが、経営学者向けに
    書かれているので、入門には向いている。(1)(2)にはない新しい定式も提案されている。

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  18. https://www.iwanami.co.jp/book/b265327.html
    リカード貿易問題の最終解決
    国際価値論の復権
    これまでの貿易理論の枠組みを大転換し,現実の貿易政策に対しても大きな意味をもつ画期的研究成果.

    リカード貿易問題の最終解決


    著者


    はじめに
    第1章 リカード問題解決の今日的意義
    1 リカード問題とその解決
    2 二大価値論の分岐点
    3 国際貿易論におけるふたつの対立理論
    4 新しい理論のメッセージ
    5 貿易政策上の意義あるいはTPP問題について
    6 現代の課題と古典派価値論
    第2章 本書の核となる考え
    1 はじめに
    2 リカード貿易理論の骨格
    3 貿易の利益と不利益
    4 リカード貿易経済の最小モデル
    5 リカード・スラッファ貿易経済
    6 正則な国際価値の定義
    7 技術進歩と技術選択
    8 その他の注意
    第3章 リカード問題の最終解決
    1 はじめに
    2 国際価値論の諸前提
    3 リカード・スラッファ貿易経済の定義
    4 リカード・スラッファ貿易経済の諸概念
    5 国際価値と競争的な生産
    6 国際価値論の基本定理
    7 基本定理への補論/グラフの連結性と価値の一義性
    8 輸送費の存在する場合
    9 基本定理の含意すること,含意しないこと
    10 国際価値論の評価
    11 適用に当っての諸注意
    第4章 価値論の転換を領導したもの
    1 はじめに
    2 古典派価値論の弱い環
    3 2国2財の状況
    4 J. S. ミルが領導した大転回
    5 リカードの全体構想
    6 新古典派貿易論の問題点
    7 マルクスとマルクス学派
    8 リカード理論の冬と春と夏
    9 ふたつの「新」貿易理論
    10 古典派価値論の復位と経済学の今後
    第5章 リカード・スラッファ貿易経済の数学解析
    1 はじめに
    2 RS経済の諸概念
    3 生産可能集合とその極大境界
    4 凸多面体の基礎的事実
    5 国際価値論の基本定理
    6 特化パタンとモード分割
    補論 上乗せ価格を帰結する複占競争
    1 はじめに
    2 もっとも簡単な設例
    3 仕入れ価格不等の場合
    4 0次同次シェア関数の特性
    5 寡占競争の場合
    6 需要者は価格比に反応するか
    7 補足的諸注意
    参考文献
    索引

    返信削除
  19. 塩沢の論考は画期的で正しいが前提が確認されるべきだ

    まず比較優位はスミスの説いた絶対優位とは違う
    絶対優位は国家間の勝ち負け論になってしまうが比較優位はwin-winを想定し得る
    マンキューはソローの「私は理髪店に対して慢性的な赤字だ。彼は私から何も買おうとしないからね」
    という言葉を紹介し、《しかし、そのことでソローが収入に応じた暮らしをやめることはないし、必要に
    なればいつでも彼は理髪店に行くのである。》と付け加えている
    マンキューマクロ入門篇200頁

    さらに2国2財モデルをm国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから


    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持していくという動学的視点がないと補強できない…結果的にこれが国家を揚棄するのだが)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカード(とスラッファの洞察)だろう

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  20. competition by firms amid intense global cost competition.

    Chapter “ Product Variety for Effective Demand Creation (Shiozawa)”: For firms pursuing survival, stability, and growth, capability building at their manufacturing sites is often complementary to demand creation in the market. Therefore, here, we introduce the theory of demand creation. The economic model illustrated in this chapter shows that a firm’s additional product variety creates additional demand and that there may exist a specific optimal product variety for a firm seeking long-term profit maximization during the entire lifecycle of the products in question. An economic model with expected coverage function is proposed to shed light on these circumstances.


    Chapter “ Capability Building and Demand Creation in

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  21. グローバルなコスト競争の中での企業間競争。

    「効果的な需要創造のための製品の種類(塩沢)」:生き残り、安定性、そして成長を追求する企業にとって、製造現場での能力開発は市場での需要創造を補完することが多い。 そこで、ここでは需要創造論を紹介します。 この章で示されている経済モデルは、企業の追加の製品の種類が追加の需要を生み出し、問題の製品のライフサイクル全体を通して長期的な利益の最大化を求める企業には最適な製品の種類が存在することを示しています。 これらの状況を明らかにするために、期待される補償機能を持つ経済モデルが提案されている。


    章の「能力構築と需要創出」

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  22. Chapter “ The Nature of International Competition Among Firms (Shiozawa and Fujimoto)”: Capability building for productivity improvements is critical for manufacturing firms and sites in high-wage countries that face intense global cost competition vis-à-vis their rivals in low-wage emerging countries. We can regard this as capability-building competition for higher physical productivities with international wage gaps as handicaps, which can be seen as a dynamic reinterpretation of the Ricardian model of international values and comparative advantage. This chapter shows that international values (a set of wage rates and prices) can be determined in the general case of an N commodity, M country economy, where input goods are freely traded across countries. There is no need to point out that the trade of input goods cannot be explained by means of traditional theories, which is a major shortcoming in the age of global supply chains. The new theory provides a framework suited to exploring the situation in which global supply chains play a vital role in the world economy. This chapter also argues that Ricardo’s theory of values and specializations can be mathematically reinterpreted as a microscopic model of comparative product costs at the manufacturing site level, in which comparing international wage gaps and physical productivity gaps is essential. Thus, the reinterpreted dynamic model of the Ricardian trade theory may be effectively used to explain capability-building competition by firms amid intense global cost competition.

    Chapter “ Product Variety for Effective

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  23. 「企業間の国際競争の本質(塩沢と藤本)」:生産性向上のための能力開発は、低賃金の競争相手と比較して激しいグローバルコスト競争に直面する製造企業や高賃金国のサイトにとって重要です。新興国。これは、国際的な賃金格差を伴う、より高い物的生産性のための能力開発競争を障害と見なすことができます。これは、国際値と比較優位のリカルディアンモデルの動的な再解釈と見なすことができます。この章では、投入財が国を超えて自由に取引されるN商品、M国経済の一般的な場合に、国際的な価値(賃金率と価格のセット)を決定できることを示します。世界のサプライチェーンの時代における大きな欠点である伝統的な理論によってインプット商品の貿易を説明することができないことを指摘する必要はない。新しい理論は、世界のサプライチェーンが世界経済において重要な役割を果たす状況を探るのに適したフレームワークを提供します。この章ではまた、Ricardoの価値観と専門化の理論は、製造サイトレベルでの比較製品コストの微視的モデルとして数学的に再解釈される可能性があると主張しています。このように、激しい世界的なコスト競争の中で、企業による能力構築競争を説明するために、リカード貿易理論の再解釈された動的モデルを効果的に使用することができます。

    「効果的な製品の種類」

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  24. まず前提が確認されるべきだ

    まず比較優位はスミスの説いた絶対優位とは違う
    絶対優位は国家間の勝ち負け論になってしまうが比較優位はwin-winを想定し得る
    マンキューはソローの「私は理髪店に対して慢性的な赤字だ。彼は私から何も買おうとしないからね」
    という言葉を紹介し、《しかし、そのことでソローが収入に応じた暮らしをやめることはないし、必要に
    なればいつでも彼は理髪店に行くのである。》と付け加えている
    マンキューマクロ入門篇200頁

    さらに上と一見矛盾するが
    2国2財モデルをm国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎた
    マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから

    さらにリカードを評価するなら
    労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持していくという動学的視点がないと補強できない…結果的にこれが国家を揚棄するのだが)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカード(とスラッファの洞察)だろう
    その意味で塩沢の制度学派への接近は正しい

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  25. 前提が確認されるべきだ

    まず比較優位はスミスの説いた絶対優位とは違う
    絶対優位は国家間の勝ち負け論になってしまうが比較優位はwin-winを想定し得る
    マンキューはソローの「私は理髪店に対して慢性的な赤字だ。彼は私から何も買おうとしないからね」
    という言葉を紹介し、《しかし、そのことでソローが収入に応じた暮らしをやめることはないし、必要に
    なればいつでも彼は理髪店に行くのである。》と付け加えている
    マンキューマクロ入門篇200頁

    さらに上と一見矛盾するが
    2国2財モデルをm国n財にすることは本質的ではない
    本質は2財でも複数均衡があり得るということだ
    そして複数均衡を発見したのはミルだからミルの論理でミルを批判するという滑稽なことをやっていることになる

    たしかにミルもケインズも需要を強調しすぎたし、マーシャルも均衡を信じすぎた

    ただ給料を減らして雇用を増やすというピグーのデフレ容認の論理を開かれたものにしたのはケインズだし
    生産を重視したスラッファを雇用したのもケインズだ
    ピグーの論理だと負の連鎖を止めることができないし
    スラッファの論理はケインズと矛盾しない
    標準商品が措定できればいいのだから
    そしてコモド案によって国連を通じて世界的な標準商品を実際に作ろうとしたのはケインズなのだから

    さらにリカードを評価するなら、労働価値説の再考が欠かせない
    マルクスはリカードから税制への考察を抜き取り展開させたが
    リカードの税制、国家への考察は捨象すべきではなかった
    (労働価値説は国家を維持していくという動学的視点がないと補強できない…結果的にこれが国家を揚棄するのだが)

    同じことがスミスに対するリカードにも言えるが…
    マルサスの支配労働説をリカード側から説明できないだろうか?
    むしろ企業レベルで支配労働説を説明できるのは
    支配側、企業家、産業資本家の側に立つリカード(とスラッファの洞察)だろう
    その意味で塩沢の制度学派への接近は正しい

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  26. 237 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/04/17(水) 00:46:40.43 ID:eIG0YwHd
    前記論文の2.1では、国際経済学がこれまでGVC革命にどのような貢献をしてきたか
    (してこなかったか)について解説している。岡本は貿易論の専門家ではないので、そ
    の解説は非常に正確とは言えないが、問題の所在は大きく掴んでいる。

    2.1.1でリカルド、ヘクシャー=オーリンの伝統的な比較優位論、2.2.2で新貿易論と新々
    貿易論とについて概説したあと、2.2.3で

    「1990 年代以降、情報通信技術(Information and Communication Technology:ICT)の
    発達によって、新しい貿易理論でも十分に説明がつかない、GVC 時代が到来した。」

    とまとめている。主流派貿易論では、GVC革命(Baldwin)には対応できていないという
    のだ。岡本は、こうした中で、Jones教授は「国境を越えた工程分業や中間財貿易の
    興隆に早くから着目」してきたが、Baldwin (2016)の理解に従って「貿易理論の主流派
    を形成するにいたらなかった」と解説している。これはあまり正確な理解とは言えない
    が、主流派貿易論がGVC革命に対応できていなことだけは、ほぼ正確に捉えている。

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  27. 233 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/04/12(金) 11:09:30.79 ID:yFuZ0XdY
    Global Value Chains は、国際経済では今もっともホットな話題だ。

    同志社大学の岡本由美子教授は、『世界経済評論IMPACT』の解説
    「グローバル・バリュー・チェーン(GVCs)革命の持つ意味」(2017.05.22)
    の冒頭に次のように述べている。

    「GVCsについては,すでに1990年代から,サセックス大学の開発学研
    究所を中心に,政治経済学的視点,経済地理学的な視点,地域研究
    的な視点等々,多角的に研究が行われてきた。近年,ようやく,国際経
    済学や開発経済学といった応用経済学の中でもGVCsが中心課題とし
    て取り上げられるようになってきた。

    2013年に世界貿易機構(World Trade Organization:WTO),経済協力開
    発機構(Organization for Economic Co-operation and Development:OECD),
    及び,国連貿易開発会議(United Nations Conference on Trade and
    Development:UNCTAD)が相次いで,GVCs関連の報告書を発行したのも,
    その流れを汲むものといえよう。また,2016年度は,世界銀行もどのように
    GVCsが持続可能な開発につながるのか,という視点で報告書を発行して
    いる。」

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  28. まず比較優位はスミスの説いた絶対優位とは違う
    絶対優位はトランプのような国家間の勝ち負け論になってしまうが比較優位はwin-winを想定し得る
    マンキューはソローの「私は理髪店に対して慢性的な赤字だ。彼は私から何も買おうとしないからね」
    という言葉を紹介し、《しかし、そのことでソローが収入に応じた暮らしをやめることはないし、必要に
    なればいつでも彼は理髪店に行くのである。》と付け加えている
    マンキューマクロ入門篇200頁

    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%94%E8%BC%83%E5%84%AA%E4%BD%8D
                  絶対優位と比較優位の比較

              絶対優位            比較優位
    提唱者      アダム・スミス        デヴィッド・リカード
    生産要素      労働量・資本力        労働生産性
    生産要素を
    誰と比較するか 他者               自分自身
    他の経済主体と
    何を比較するか 労働生産性(最大化)        労働投入係数の積(最小化)
    何に特化するか 他の経済主体より得意な分野    自身の得意分野

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  29. 絶対優位と比較優位
    http://abc60w.blog16.fc2.com/blog-entry-645.html
    https://nam-students.blogspot.com/2019/04/blog-post_28.html


    国富論4:2
    第二章 国内で生産されうるような、財貨の諸外国からの輸入にたいする、諸抑制について

    もしある外国がわれわれにある商品を、われわれが自分でそれをつくることができるよりもやすく、供給しうるならば、われわれがある利点をもっているやりかたで使用された、われわれ自身の勤労の、生産物のある部分をもって、かれらからそれをかう方がいい。


    http://webpark1746.sakura.ne.jp/jafee2015/pdf/YoshiiSatoshi.pdf
    “By means of glasses, hotbeds, and hot walls, very good grapes can be raised in Scotland, and very good wine too can be made of them at about thirty times the expence for which at least equally good can be brought from foreign countries. Would it be a reasonable law to prohibit the importation of all foreign wines merely to encourage the making of claret and burgundy in Scotland? But if there would be a manifest absurdity in turning towards any employment thirty times more of the capital and industry of the country than would be necessary to purchase from foreign countries an equal quantity of the commodities wanted, there must be an absurdity, though not altogether so glaring, yet exactly of the same kind, in turning towards any such employment a thirtieth, or even a three-hundredth part more of either” (Smith 1776, vol. 1, p.423). 4:2

    温室、温床、温壁によれば、きわめてすぐれたぶどうを、スコットランドで栽培することができるし、またきわめてすぐれたぶどう酒も、すくなくともおなじくすぐれたものを諸外国からもってくることができる費用の、約三十倍をかければ、そのぶどうからつくることができる。スコットランドでクラレット〔ボルドー赤ぶどう酒〕やブルゴーニュをつくるのを奨励するためだけに、あらゆる外国のぶどう酒の輸入を禁止するのは、妥当な法律であろうか。だが、もとめられている諸商品のひとしい量を、諸外国から購買するのに必要であるだろうよりも、三十倍おおくのその国の資本と勤労を、なにかの業務にふりむけることに、明白なばからしさが存在するならば、どちらかを三十分の一おおく、あるいは三百分の一おおくでさえ、なにかそういう業務にふりむけることには、それほどまったくひどいものではないが正確におなじ種類の、ばからしさが存在するにちがいない。

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  30. マルクスの遺産 アルチュセールから複雑系まで
    著者名等 
    塩沢由典/著  ≪再検索≫
    出版者  
    藤原書店
    出版年  
    2002.03
    大きさ等 
    22cm 446p
    NDC分類
    331.6
    件名   
    経済学-社会主義  ≪再検索≫
    内容   
    索引あり
    ISBN等
    4-89434-275-8
    書誌番号 
    3-0202018038

    プルードン
    カレツキにも肯定的言及が少しある

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  31. 制度と進化のミクロ経済学 (叢書《制度を考える》)
    制度と進化のミクロ経済学 (叢書《制度を考える》)
    サミュエル・ボウルズ, 塩沢 由典他 | 2013/7/11
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    ジェイン・ジェイコブズの世界 1916-2006 〔別冊『環』22〕
    ジェイン・ジェイコブズの世界 1916-2006 〔別冊『環』22〕
    塩沢由典, 玉川英則他 | 2016/5/26
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    リカード貿易問題の最終解決――国際価値論の復権
    リカード貿易問題の最終解決――国際価値論の復権
    塩沢 由典 | 2014/3/28
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    関西経済論―原理と議題 (シリーズ関西の創造)
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    塩沢 由典 | 2010/4/1
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    経済学を再建する―進化経済学と古典派価値論 (中央大学企業研究所研究叢書)
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    現代思想 2015年10月臨時増刊号 総特集◎鶴見俊輔
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    創造都市への戦略
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    塩沢 由典、 小長谷 一之 | 2007/4/1
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    まちづくりと創造都市〈2〉地域再生編
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    塩沢 由典、 小長谷 一之 | 2009/5/1
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    人工市場で学ぶマーケットメカニズム―U‐Mart経済学編 (知的エージェントで見る社会)
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    塩沢 由典 , 松井 啓之 他 | 2006/6/1
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    まちづくりと創造都市―基礎と応用
    まちづくりと創造都市―基礎と応用
    塩沢 由典、 小長谷 一之 | 2008/5/1
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    複雑系経済学入門
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    塩沢 由典
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    マルクスの遺産―アルチュセールから複雑系まで
    マルクスの遺産―アルチュセールから複雑系まで
    塩沢 由典 | 2002/3/1
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    数理経済学の基礎 (数理科学ライブラリー 2) ←浅田彰が書評で褒めている
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    市場の秩序学―反均衡から複雑系へ
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    近代経済学の反省 (経済学研究双書)
    近代経済学の反省 (経済学研究双書)

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  32. マルクス遺産402:

    バタフライ・エコノミクス―複雑系で読み解く社会と経済の動き 単行本 – 2001/9
    ポール オームロッド (著), 塩沢 由典 (監修), Paul Ormerod (原著), 北沢 格 (翻訳)
    5つ星のうち 3.4 3件のカスタマーレビュー


    商品の説明
    内容(「BOOK」データベースより)
    経済成長や景気循環などの経済学的に重要な概念を例に、これまで正統派経済学によってなされた誤りを検証し、科学的な態度から政府が真に取るべき景気対策を示す。イギリスで最も注目されたエコノミスト、ポール・オームロッドが、社会・経済を複雑系としてとらえる新しい見方を提示した話題の経済書。

    内容(「MARC」データベースより)
    多様な要素が絡み合って動いているこの社会において、景気を予測し操作することは本当に可能なのか? 英国で注目のエコノミストが、伝統的な経済学の誤りを痛烈に指摘し、複雑系の思考に根ざした新しい経済学を提唱する。
    商品の説明をすべて表示する
    登録情報
    単行本: 311ページ
    出版社: 早川書房 (2001/09)
    言語: 日本語
    ISBN-10: 4152083697
    ISBN-13: 978-4152083692
    発売日: 2001/09
    梱包サイズ: 19 x 13.4 x 2.8 cm
    おすすめ度: 5つ星のうち 3.4 3件のカスタマーレビュー
    Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 1,159,446位 (本の売れ筋ランキングを見る)
    840位 ─ 経済思想・経済学説 (本)


    spacecowboy
    5つ星のうち3.0経済学の改革者
    2002年4月29日
    形式: 単行本Amazonで購入
    経済学を学んだものなら、最初は誰もが違和感を覚えたはずの極端なモデル化。まるで結論に至る過程の数学の美しさを競っているかのような学風。これらを気持ち良く蹴散らしてくれる著者の主張には共感を覚えます。ただ、それに替わるもの、特に政策面で具体的、建設的な提案をして欲しかった気はします。
    7人のお客様がこれが役に立ったと考えています

    役に立った
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    言葉と数字
    5つ星のうち3.0経済学は、まだまだ発達の初期なのでしょうか
    2003年10月16日
    形式: 単行本
     友人に、「犯罪者比率と刑事裁判制度の厳しさの相関のグラフ」等が興味をそそると紹介されて手にとりました。物理学でいえば、ヒステリシス曲線に似たグラフです。(力と変形の相関は不可逆ではないという現象)
     この本で言われている「従来の経済学」というのは、物理学でいえばニュートン力学のようなものなのだと感じました。物理の世界では、その後、統計力学や量子力学といった発展があり、その発端としてニュートン力学も限られた意味の中で尊重されているのだとおもいますが、経済の世界にはまだそういった発展系があらわれていなかったのでしょうか。本書で語られている内容であれば、物理学等でいう「複雑系」よりももっと前の段階の話のような気もします。
     とはいえ、「カオス」という!話題で触発されて新たな展開が始まったのであれば、厳密な発展段階の定義など必要ないでしょう。ただ、ある意味あたりまえとも思える話が経済学の世界では「改革」として語られているのは発見でした。
    2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

    役に立った
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    デラ
    5つ星のうち4.0これを読めば経済予測が当たらない理由が分かる
    2002年2月27日
    形式: 単行本
    日頃から限定された前提にたって議論をすすめ、あたかもそれが真実であるかのように説明する経済学者の主張に疑問を持っていたが、複雑系の経済学はそれを打ち破る可能性があるものであることが分かる。経済予測はできないとの前提に立ちつつ、経済活動を規定する経済の枠組みを考えることの方が重要との著者の主張には賛同できる。

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  33. ケインズ―歴史的時間から複雑系へ 単行本 – 1997/9/1
    吉田 雅明 (著)
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  34. 新古典派経済学 - Wikipedia
    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E5%8F%A4%E5%85%B8%E6%B4%BE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E5%AD%A6
    新古典派経済学には、他の経済学からの批判がある。

    『進化経済学ハンドブック』には、新古典派経済学のドグマとして、以下の7つのドグマが指摘されている[14]。

    均衡のドグマ
    価格を変数とする関数のドグマ
    売りたいだけ売れるというドグマ
    最適化行動のドグマ
    収穫逓減のドグマ
    卵からの構成のドグマ
    方法的個人主義のドグマ
    ジョン・メイナード・ケインズは、新古典派経済学(ただし、彼はこれを古典派経済学と呼んでいる)の最大の問題点としてセイの法則を挙げた[15]。これに対し、ケインズが設けた概念が有効需要であった。

    リチャード・ヴェルナー(英語版)は、「銀行が閉鎖され一般の業務が停止されたとしても、投資家は資本市場で資金を調達できる」と新古典派経済学が主張していると述べた上で、その主張が以下に掲げた二つの現実を無視すると考える[16]。

    中小企業は大半の国で銀行に依存している。
    銀行融資は新規購買力を生み出すが、資本市場での資金調達は単に購買力を再分配するだけであるため、経済全体に関するかぎり、資本市場での資金調達は銀行融資の代替とはなりえない。
    学者の見解 編集
    経済学者の飯田泰之は「主流派経済学=新古典派には、需要不足による不況の視点がないと指摘されることがあるが、現在(2003年)の理論研究の中心である最適化行動に基づく動学一般均衡理論から、十分需要不足による停滞・マクロ政策の効果を導くことができる。情報の経済学を応用したモデルなどがその例である。新古典派であるからいつでも適切な均衡にあるというのは、学部教育での便宜的な単純化に過ぎない」と指摘している[17]。

    経済学者の小林慶一郎は 「新古典派は自由主義的傾向が強い一方で、ケインズ経済学は設計主義的傾向が強い」と指摘している[18]。

    経済学者の小野善康は「ケインズ政策とは、純粋な効率化政策である。需要不足の是非を問うやり方が違うだけで、目的は新古典派と同じである」と指摘している[19]。

    備考 編集
    ケインズは(フリードリヒ・ハイエクほどの自由主義者によれば全体主義に多少同情的であるとするものの、ハイエクが強く主張する)自由主義に対して同情的であった[20]。
    脚注 編集
    ^ a b 新古典派経済学の諸潮流pp.162
    ^ 弘兼憲史・高木勝 『知識ゼロからの経済学入門』 幻冬舎、2008年、48頁。
    ^ 田中秀臣 『日本型サラリーマンは復活する』 日本放送出版協会〈NHKブックス〉、2002年、80頁。
    ^ これは父オーギュスト・ワルラスゆずりの信念であった「オーギュスト・ワルラスの土地国有論」佐藤茂行(北海道大学経済学研究1981.03)[1]
    ^ 「厚生経済学から生活経済学へ」酒井泰弘(神戸大学国民経済雑誌1995.09)[2]PDF-P.11以降[3]
    ^ 「厚生経済学から生活経済学へ」酒井泰弘PDF-P.14以降
    ^ 「ケインズ「有効需要の原理」再考」美濃口武雄(一橋論叢1999.06.01)[4]PDF-P.4以降
    ^ 田中秀臣 『経済論戦の読み方』 講談社〈講談社新書〉、2004年、24頁。
    ^ a b 日本経済新聞社編 『世界を変えた経済学の名著』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2013年、216頁。
    ^ a b c d 田中秀臣 『経済論戦の読み方』 講談社〈講談社新書〉、2004年、25頁。
    ^ 田中秀臣 『ベン・バーナンキ 世界経済の新皇帝』 講談社〈講談社BIZ〉、2006年、31頁。
    ^ 日本経済新聞社編 『世界を変えた経済学の名著』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2013年、66-67頁。
    ^ 池田信夫 『希望を捨てる勇気-停滞と成長の経済学』 ダイヤモンド社、2009年、131頁。
    ^ 進化経済学会編『進化経済学ハンドブック』概説§7.
    ^ ケインズ『雇用・利子および貨幣の一般理論』第3章。
    ^ 『虚構の終焉』 = Towards a new macroeconomic paradigm. Tokyo: PHP. (2003) P75
    ^ 田中秀臣・野口旭・若田部昌澄編 『エコノミスト・ミシュラン』 太田出版、2003年、216頁。
    ^ ダイヤモンド社編 『日本経済の論点いま何が問題なのか』 ダイヤモンド社、2004年、52頁。
    ^ 日本経済新聞社編 『世界を変えた経済学の名著』 日本経済新聞社〈日経ビジネス人文庫〉、2013年、228頁。
    ^ 「「ケインズ生誕百年」論」白石四郎(明治大学政経論叢1983.12.30)[5]PDF-P.13
    関連項目 編集
    近代経済学
    古典派経済学
    シカゴ学派
    新しい古典派
    貨幣数量説

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  35. 進化経済学は、リチャード・R・ネルソンとシドニー・G・ウィンター『経済変動の進化理論』(英語版:1982、日本語訳:2007)の登場で新しい生命を吹き込まれた[2]。この本の出現は、1982年以降の進化経済学の展開を刺激し、進化経済学の新しいブレーク・スルーとなった。

    進化経済学は、異端の経済学として生まれた。この認識は、長い間、進化経済学を信奉する学者の間にも共有されていたが、近年では、進化経済学こそが現在の経済学の主流であるという考えも示されるようになった[3]。コンピューター科学の発展などが刺激となって、進化に対する新しい考えも生まれてきた。アメリカのサンタフェ研究所では、John Holland や スチュアート・カウフマン Stuart Kauffman により進化的計算(遺伝的アルゴリズムGenetic algorithm)や自己組織化の概念が深化し、生命ばかりでなく、人工物の進化について理論的考察ができるようになった[4]。この潮流は、複雑系経済学 Complexity economicsとも呼ばれることがある。

    塩沢由典は、進化経済学の二つの柱として①進化、②自己組織化を挙げている。塩沢によれば、①②は、それぞれ主流派経済学の①最適化、②均衡に対立するものとしている[5]。

    進化経済学の諸概念 編集

    進化するもの 編集
    進化経済学は、経済にとって「進化するもの」が重要であると考えている。しかし、なにが「進化するもの」であるかについては、意見が分かれている。

    複製子説
    進化ゲームでは、複製子replicatorを進化の基体(担い手)と定義する。複製子は、同一の性質・特性をもつ個体が複製されるが、ときに突然変異をおこすと考えられている。日本では、『進化経済学 基礎』において、この定義を採用している。[6]なお、複製子と対になり用いられている「相互作用子」interactorの概念は、D. Hullにより提唱され[7]、Hodgsonらにより進化経済学にも普及した[8]。

    保持子説
    「進化するもの」を複製子と捉えるのでは、経済や経営における重要な対象・事象を排除してしまう。企業やシステムのように、複製されないが、進化するものと考えるべき重要な対象がある。そこで、進化するものを以下の三つ組みで捉えようとする考え方がある。

    保持される
    変異する
    選択される
    組織論関係では、保持子説に立つものが多い[9]また、進化経済学会編『進化経済学ハンドブック』(共立出版、2006)概説も保持子概念を採用している。

    進化経済学における複製子replicatorの概念は、リチャード・ドーキンスの自己複製子self-replicatorからの借用である[10]。自己複製 self replication の概念は、計算機理論の構築にあたってジョン・フォン・ノイマン John von Neumann が考察している。複製子概念は、レプリケータ・ダイナミックス replicator dynamics などを通して進化経済学にひろく普及しているが、進化人類学の立場から文化進化を考察したリチャーソンとボイドは、文化進化の理解において、複製子の概念がふさわしいかどうか疑問を出している[11]。

    なお、チンパンジーの物質文化を研究しているウィリアム・マックグルーは、文化的な行動を人間以外の種に適用するための基準として

    新しい行動パターンの発明や改変があること(革新)
    そのパターンが革新者から他社に伝播すること(普及)
    そのパターンが安定化し、様式化されること(標準化)
    手本を示さなくてもパターンが再現されるようになること(再現性)
    を挙げている[12]。

    進化する7つのカテゴリー 編集
    進化経済学会編『進化経済学ハンドブック』(共立出版、2006)「概説」は、進化するものと保持子とする立場から、以下の7つのカテゴリーを挙げている[13]。

    商品
    技術
    行動
    制度
    組織
    システム
    知識
    進化経済学会編『進化経済学ハンドブック』(共立出版、2006)の第2部「事例」編は、基本的には分類にあわせて、計63の事例が採取されている。商品の進化(11)、技術の進化(15)、行動の進化(10)、制度の進化(10)、組織・システムの進化(12)、知識・文化の進化(5)。経済進化の諸相をみよ。

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  36. Get access
    Cited by 25
    Print publication year: 1976
    Online publication date: November 2009
    ‘Revolutions’ in economics
    By Sir John Hicks, Oxford
    Latsis
    Publisher: Cambridge University Press
    https://doi.org/10.1017/CBO9780511572203.009
    pp 207-218
    Export citation
    Summary
    The study of scientific ‘revolutions’, in which one system of thought (or ‘research programme’) has given place to another, has been shown, in several of the preceding essays, to be a powerful tool in the methodology of natural science. Economics also has had its ‘revolutions’; it is fruitful to study them in much the same manner. I think however that when one looks at them comparatively, one finds that their significance is very largely different.

    This is a matter of importance, for economics itself. Economics is more like art or philosophy than science, in the use that it can make of its own history. The history of science is a fascinating subject; it is important (as-has been shown) for the philosophy of science; but it is not important to the working scientist in the way that the history of economics is important to the working economist. When the natural scientist has come to the frontier of knowledge, and is ready for new exploration, he is unlikely to have much to gain from a contemplation of the path by which his predecessors have come to the place where he now stands. Old ideas are worked out; old controversies are dead and buried. The Ptolemaic system may live on in literature, or it may form the framework of a mathematical exercise; it has no direct interest to the modern astronomer.

    Our position in economics is different; we cannot escape in the same way from our own past.

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  37. 複雑系を超えて―カオス発見から未来へ 単行本 – 1999/2/1
    上田 ヨシ亮 (著), 稲垣 耕作 (著), 西村 和雄 (著)

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  38. グローバル・バリューチェーンとは
    1. グローバル・バリューチェーンの視点
    日本貿易振興機構アジア経済研究所
    猪俣哲史
    「グローバル・バリューチェーン(GVC)」とは余り聞き慣れない言葉だと思いますが、 そのまま日本語にしますと、「グローバル」は、「バリュー」は、「チ ェーン」はという意味です。経済活動によって様々な国で生み出される「価値」が、 国どうしの貿易を通じ、まるで鎖のように世界中で繋がっているといった様子をイメージ してください。
    では実際、それがどういうことを指しているのか、Apple 社の iPhone を例に説明しまし ょう(図1)。2009 年、iPhone の小売価格は 500 ドルでした。そして、この 500 ドルのう ち、その生産に携わった各国の企業にどれだけの取り分があるかについての調査が行われ ました。その結果、iPhone1個につき米国の企業が約 331 ドル、日本や韓国、ドイツなど の企業が全体で約 162 ドル、そして中国は約 7 ドルということが分かりました。
    これらは合計すると iPhone の価格の 500 ドルになるわけですが、ここで注目すべきは、 当時、中国は世界最大の iPhone 生産国/輸出国であったにも拘らず、一個あたり、たった 7 ドルしか受け取ってないということです。なぜこのようなことが起こるのか?
    iPhone に組み込まれている様々な部品は、それぞれ異なった生産技術によって作られて おり、したがって異なった市場価値を持ちます。たとえば、フラッシュ・メモリーやタッチ・ スクリーンなど、高い技術を要する部品は、当時、東芝製品で、iPhone に対する日本の貢 献分は約 61 ドルと考えられています(図2)。

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  39. グローバル・バリューチェーン・レポート(2017年版):経済発展への影響分析
    www.ide.go.jp/Japanese/Publish/.../gvc_2017.html
    グローバル・バリューチェーン・レポート」は、グローバル・バリューチェーン(GVC)研究を先導する5機関の共同研究成果である。
    グローバル・バリューチェーンとは =$500 - ジェトロ・アジア経済研究所 (Adobe PDF) -htmlで見る
    www.ide.go.jp/library/Japanese/.../pdf/2017_aboutGVC.pdf
    グローバル・バリューチェーン(GVC)」とは余り聞き慣れない言葉だと思いますが、. そのまま日本語にしますと、「グローバル」は< ...
    Global Value Chains (GVCs) - OECD
    www.oecd.org/sti/ind/global-value-chains.htm
    International production, trade and investments are increasingly organised within so-called global value chains (GVCs) ...

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  40. 275 名無しさん@お腹いっぱい。[] 2019/05/23(木) 23:15:12.03 ID:f81KxIsY
    塩沢の貿易理論の解説:
    http://www.bookmetrix.com/detail/chapter/8ee09273-b0b0-4745-bf2d-b74a5b42b096

    この予稿が
    https://arxiv.org/pdf/1606.09165.pdf
    にある。(arXivは数学論文の速報サイト)

    この第6節は塩沢によるtropical combinatoricsを用いたリカード貿易理論の解説に
    なっている。McKenzie-Minabe diagram (Shiozawa 2015 §9)がmixed subdivisionの
    Calyley trick であるという説明もある。(p.18)

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  41. Social Science Research Network 1994~
    https://www.elsevier.com/ja-jp/solutions/ssrn
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  42. arXiv(アーカイヴ、archiveと同じ発音)は、物理学、数学、計算機科学、量的生物学、計量ファイナンス、統計学の、
    プレプリント(英語版)を含む様々な論文が保存・公開されているウェブサイトである。論文のアップロード(投稿)、
    ダウンロード(閲覧)ともに無料で、論文はPDF形式である。1991年にスタートして、プレプリント・サーバーの
    先駆けとなったウェブサイトである。大文字の X をギリシャ文字のカイ(Χ)にかけて archive と読ませている。

    https://arxiv.org/

    Front for the arXiv
    http://front.math.ucdavis.edu/

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