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土曜日, 7月 01, 2017

経済成長と分配理論 カルドア(&アバ・ラーナー)

カルドア
http://nam-students.blogspot.com/2017/07/blog-post_29.html @

参考:
ケインズ:チャーチル氏の経済的帰結The Economic Consequences of Mr. Churchill,1925
https://freeassociations2020.blogspot.com/2020/07/the-economic-consequences-of.html
 Irving Fisher: Stamp Scrip; 1933 :スタンプ通貨  アーヴィング・フィッシャー (著)  
http://nam-students.blogspot.jp/2015/12/irving-fisher-stamp-scrip-1933-2016331.html
ヒックス1977
http://nam-students.blogspot.com/2015/10/johnhicksvalue-and-capital19391946.html
ムーア1988
http://nam-students.blogspot.com/2019/05/basil-j-moore1933-2018.html
信用貨幣論についての補足

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ニコラス・カルドア (Nicholas Kaldor), 1908-1986
…戦後期にカルドアは 開発政策で技能を活かした。発展途上国に対する政策提言としては有名な「支出税」 (1955) 方式 (これはカルドアがインドとスリランカで顧問を務めていたときに、両国で実際に導入された)がある。バンコール「商品準備通貨」方式 (1964, ハートや ティンバーゲンと共著) はまだ実施した国はない。
  • An Expenditure Tax, 1955(ヴィックレーが論考している1994#8)
  • "The Case for a Commodity Reserve Currency", with A.G. Hart and J. Tinbergen, 1964, UNCTAD


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「[主流派マネタリストの]第一の仮定[=経済は「自己調整的」]のもとでは、需要インフレとコスト・インフレとの間のきわめて重要な相違を識別することができない」
カルドア1984年111頁

貨幣的-非貨幣的金融資産の境界の消滅、マネーサプライ化 156頁


内生的貨幣供給理論

…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
になった。…(図は省略)…
 さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切で
あろう。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。
そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…

邦訳『マネタリズム〜その罪過』1984(1982),72,74頁より(111頁に需要インフレとコスト・インフレの記述)
(鍋島直樹『現代の政治経済学」2020,118頁参照)


The Scourge Of Monetarism (Radcliffe Lectures) (英語) ペーパーバック – 1986/4/24



以下はラヴォア講演より


ラヴォア講演
https://www.slideshare.net/mobile/abhayyadav90/money-credit-and-finance-101726861

ミッチェル2019
#2:25,35 Kaldor "A Model of Economic Growth", 1957, EJ
経済成長と分配理論 カルドア
http://nam-students.blogspot.jp/2017/07/blog-post_29.html @

参考:
カルドア(Nicholas Kaldor, 1908 - 1986):メモ


I S / L M図表は 、 G N P (国民総生産 )と利子率が I S曲線 (財市場の均衡を示す )と L M曲線 (貨幣市場の均衡を示す )の交点によって同時に決定されることを教えてくれるが 、ケインジアンとマネタリストの違いは 、 I S曲線と L M曲線の形状にかかわっているという 。すなわち 、マネタリスト (古典派も同様 )が 、 L M曲線がほとんど垂直であるようなケース (貨幣の流通速度がほとんど限界に達しており 、投機的動機に基づく貨幣需要がほとんど存在しない )を想定しているのに対して 、ケインズやケインジアンは 、 L M曲線がほとんど水平 (いわゆる 「流動性の罠 」の状態 ) 、かつ I S曲線がほとんど垂直であるようなケ ースを想定しているというのである 。サムエルソンは 、次のように解説している ( * 2 5 ) 。

「ヒックス=ハンセン図は 、財政政策と金融政策 、所得決定の理論 、それに貨幣理論の全部を総合することに成功している 。それはさらに 、貨幣の流通速度についての明確な一般理論を提供することにより 、マネタリストとケインジアンのマクロ経済理論を総合するのにも役立っている 。すなわち重要な意味において 、マネタリストの反革命は 、 L Mおよび I Sの形についての論争に帰してしまうのである 。 」

* 2 4 … …出典は 、ポ ール ・ A ・サムエルソン 『経済学 (第十一版 ) 』都留重人訳 、上巻 (岩波書店 、一九八一年 )三七二ペ ージ 。
* 2 5 … …前同 。

根井雅弘『市場主義のたそがれ』より

参考:
内藤論考(レイの名前が出てくる)
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/10398/1/ronso1250601380.pdf
ミッチェル2019#2:25,35参照、
https://nam-students.blogspot.com/2019/03/macroeconomics-2019-william-mitchell-l.html
カルドア成長理論 木村論考
http://www.bus.nihon-u.ac.jp/laboratory/pdf/KimuraYuichi86-1.pdf
カルドアは,経済成長理論について,成長・分配の問題と社会の貯蓄性向・技術的発明・人口増加を相互の依存関係でとらえて,実証的な経験が明らかにした歴史的一定性を説明することが重要である,と述べた(Kaldor  1957c,  1958e)。その実証的な事実こそ,いわゆる「定型化された事実(Stylized  Facts)」と呼ばれる以下の6点である。「① 生産の総量と労働生産性は趨勢的に一定の率で持続的に成長すること,② ①と関連して労働者一人当たりの資本量は持続的に増加すること,③ 発展した資本主義社会では資本利潤率は安定し,優良債券の利回りで示される純長期利子率よりこの利潤率は高いこと,④ 長期的に資本・産出比率は安定していること,⑤ 所得中の利潤の分け前と産出高中の投資の割合に強い相関関係があること,⑥ ④と⑤は成長率の異なる国々にも当てはまること」(Kaldor  1958e,  pp.2-3:訳pp.32-33)。これらの①~⑥は,国民所得における“利潤の分け前”と“資本・産出高の比率の一定性”を見るならば,“利潤率が一定である”という意味を持つ。カルドアは,この「定型化された事実」を説明するために,「技術進歩関数(Technical  Progress  Function)」という新たな分析装置を用いて,技術こそ経済成長の最大の要因である,と述べた。


―― (1957a)  “The Reform of Personal Taxation,”  in Kaldor (1964a).
―― (1957b)  “Capitalist Evolution in the light of Keynesian Economics,”  in Kaldor (1960b).
―― (1957c)  “A Model of Economic Growth,”  in Kaldor (1978a).
―― (1958a)  “Observations on the Problem of Economic Development in Ceylon,”  in Kaldor (1964b).
―― (1958b)  “Problems of the Indian Third Five-year Plan”, in Kaldor (1964b).
―― (1958c)  “Tax Reform in India”, in Kaldor (1964a).
―― (1958d)  “Suggestions for a Comprehensive Reform of Direct Taxation in Ceylon”, in Kaldor (1980b).
―― (1958e)  “Capital Accumulation and Economics Growth”, in Kaldor (1960b).
――  (1960b)  Essays  on  Economic  Stability  and  Growth.  London:  Duckworth.(中村至朗訳『経済安定と成長』大同書院,1964年)
――  (1978a)  Further  Essays  on  Economic  Theory.  London:  Duckworth.(笹原昭五・高木邦彦訳『経済成長と分配理論』日本経済評論社,1989年)

Kelton and Krugman on IS-LM and MMT Jo MichellMarch 6, 2019
https://nam-students.blogspot.com/2019/06/kelton-and-krugman-on-is-lm-and-mmt-jo.html

NAMs出版プロジェクト: 経済成長と分配理論 カルドア
http://nam-students.blogspot.jp/2017/07/blog-post_29.html@
MMT論争 2019
https://nam-students.blogspot.com/2019/03/httpsthenextrecession.html
リカード『経済学および課税の原理』(On the Principles of Political Economy, and Taxation)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/04/on-principles-of-political-economy-and_25.html

カルドア著作表紙&目次
https://www.concertedaction.com/wp-content/uploads/2014/02/Nicholas-Kaldor-Collected-Economic-Essays.pdf
Agent based Computational Economics – Viewpoints which Matter
https://chaturvedimayank.wordpress.com/category/agent-based-computational-economics/ 
Various Increasing Returns, Circular and Cumulative Causations Theories
Circular Causation in Kaldor Theory 


畠山ボワイエ関連論考


ボワイエ=ロベール(山田鋭夫訳)(1990a)『新版レギュラシオン理論―危機に挑む経済学―』藤原書店(La thorie de la regulation: une analyse critique, Collection Agalma, La Dcouverte, 1986, Paris)。
Boyer, Robert(1988a)“Formalizing Growth Regimes”, In Dosi, G., Ch. Freeman, R. Nelson, G. Silberberg and L. Soete eds.(1988)Technical Change and Economic Theory: The Global Process of Development, Pinter, London.


第3項(d)は「カルドア・フェルドーン効果」(カルドア 2003),つまり総供給=総需要の増加によって生み出される生産性の上昇効果

カルドア=ニコラス(笹原昭五・高木邦彦訳)(2003)『経済成長と分配理論―理論経済学続論(オンデマンド版)―』(ポスト・ケインジアン叢書12)日本経済評論社(FurtherEssayson Economic Theory, Collected Economic Essays, Vol. 5, Gerald Duckworth, 1978, London)。

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Alternative Theories of Distribution (Adobe PDF) -piketty.pse.ens.fr/files/Kaldor1955.pdf Author(s): Nicholas Kaldor ... between Ricardo and Keynes
http://piketty.pse.ens.fr/files/Kaldor1955.pdf
[代替的な分配諸理論 ニコラス・カルドア]
(1960a) Essays on Value and Distribution. London: Duckworth.


代替的な分配諸理論

リカード
マルクス
新古典派
ケインズ派

を概観していて秀逸
カルドアによるリカード経済学の図解あり
https://i.gyazo.com/29cd9ee88d6cabb4cdd8632eacc2995c.png
根井雅弘『入門 経済学の歴史』ちくま新書70頁参照
  |。  。
 穀|    。  。
  |_______。__。
 物|    地代総額  | 。平均生産物(穀物産出量/労働投入量)
  |__________。
  |    利潤総額  | 。
  |__________|  。限界生産物(穀物生産量増加分/労働投入量一単位)
  |    賃金総額  |
 0|__________|_____
      労働投入量

マクロ分配理論 ケンブリッジ理論と限界生産力説  版情報   増補版  
著者名等  N.カルドア/他著  
著者名等  富田重夫/編訳  
出版者   学文社  
出版年   1982.10  大きさ等  22cm 195p  NDC分類 331.85  
件名    分配論  

内容:
代替的な分配諸理論 ニコラス・カルドア著. 
経済成長率に関する利潤率と所得 分配 ルイジ・L.パシネッティ著. 
新古典派的およびより一般的モデルにおけるパシ ネッティの逆説 P.A.サミュエルソン,F.モディリアニ著. 
サミュエルソン=モ ディリアニに関する論評 ジョーン・ロビンソン著. 
旧枠組における新成果―サミュエ ルソン=モディリアニに対する論評 ルイジ・L.パシネッティ著. 
パシネッティとロ ビンソンに対する返答 P.A.サミュエルソン,F.モディリアニ著. 
長期および短 期の分配 ロバート・M.ソロー著. 
解説 富田重夫著  
ISBN等 4-7620-0072-8
経済成長と分配理論 : 理論経済学続論
N.カルドア著 ; 笹原昭五, 高木邦彦訳
(ポスト・ケインジアン叢書, 12)
日本経済評論社, 1989.2
    タイトル別名
    Further essays on economic theory
    タイトル読み
    ケイザイ セイチョウ ト ブンパイ リロン : リロン ケイザイガク ゾクロン
    ――(1978)  Further  Essays  on  Economic  Theory,  London:  Duckworth.『経済成長と分配理論』(笹原昭五・高木邦彦訳)、日本経済評論社、1989年。
    ――(1982)  “Limitations  of  the  General  Theory,”  in  Kaldor(1989)
    ―(1983)  “Keynesian  Economics After  Fifty  Years,”  in  Kaldor(1989).
    ――(1985)  Economics  without  Equilibrium.  Cardiff:  University  College  Cardiff  Press.
    ――(1986)  “Recollections  of  an  Economist,”  in  Kaldor  (1989).
    ――(1989)  Further  Essays  on  Economic  Policy  and  Theory.  London:  Duckworth.

    Further essays on economic theory and policy
    Nicholas Kaldor ; edited by F. Targetti and A.P. Thirlwall
    (Collected economic essays / by Nicholas Kaldor, v.9)
    Duckworth, 1989

    kobo
    根井雅弘『「ケインズ革命」の群像』145頁〜


    初期カルドアと投機・利子・経済安定1)木村雄一   埼玉大学教育学部社会科教育講座キーワード:カルドア、投機、利子、経済安定、ケインズ革命

    3-2  カルドアと投資決定の理論――〈実質理論〉対〈貨幣理論〉
     カルドアの投機理論を通じて考えるべきことは、カルドアが「投資決定の理論」をどのように考えていたかである。なぜならば、投資決定の理論は、実質理論と貨幣理論の両面から作られる必要があるからである。しかしながら、必ずしも実質と貨幣については首尾一貫した議論が検討されてきたとはいえない。実質理論によれば、利子は資本の純粋な産出物であり、現在の消費を節制する事に対する報酬である。実質理論は商品市場における利子率を決定し、長期率は本質的には実質的な力に関連する問題である。他方、貨幣理論によれば、利子は貨幣の価格であり、流動性を手放すことに対する報酬である。貨幣利子率は、債券ストックの需要と供給に依存するという流動性選好説、貨幣利子率は証券フローの需要と供給に依存するという貸付資金説のどちらかである。しかしながら、利子は消費決定、投資決定、資産決定の「三重のマージン」に対して、同時的に作用する。すなわち利子は、待忍に報いると同時に資本の純産出を反映し、流動性の犠牲の埋め合わせをする(Blaug1997,ch.12)。
     LSE時代からのカルドアの盟友の一人、アバ・ラーナーは、実質理論と貨幣理論に関する利子、資本、投資について興味深い議論を展開している(Lerner1937)。ラーナーは、幾何学による経済分析の天才で、実質理論と貨幣理論の両面から、利子、投資、利潤がどのように決まるかを見事に図に書いて描いた18)。言うまでもなく、実質理論を「生産構造」として把握したハイエクの資本理論は、古典派経済学の延長線上にある重要な議題であった。事実、第二次世界大戦後に生じるケンブリッジ・ケンブリッジ資本論争は、このオーストリア的資本理論に関する論争の上に立つ議論である。しかしながら経済学者は、いつのまにか実質理論と貨幣理論の両面を整合的に論じることの困難を認識したのか、実質理論から距離をとり、実質利子率よりも貨幣利子率に重きを置くようになった(Ibid.,ch.12)。カルドアは、生産期間の長短を用いて利子や利潤を論ずることに対して懐疑的になり、生産期間の測定やリカード効果を批判したのである。カルドアは、先述したように、ハイエクとナイトとの論争を通じて、まずハイエク側からナイト側に立ち(カルドアは、『貨幣理論と景気循環』を翻訳している中で、ハイエク理論に疑問をもっていたことも事実であるが、Kaldor(1937)は、ナイトに対してハイエクをある程度擁護している)、その後の「ケインズ革命」を通じて、利子は待忍に対する報酬ではなく、貨幣を保有しないことに対する報酬である、というケインズの立場に寄ったのである(Ibid.,ch.12)。


    18)ラーナーの図(Lerner,1937,p.351)は以下の通りである。利子、資本、投資についての三次元の図を書くならば、投資軸に沿う動きはつねに資本軸に沿う動きを意味し、AとBの曲線は資本軸に沿う限界生産物曲線に一致する。ある経済における正の純投資について、利子率はその時点で資本の限界生産物より小さくなる(cf. Blaug1997,ch.12)。






    利子|
      |         /資本
      |        /
      |       /
      |     。/  
      |。  。 /。。
      |。  。
    /  
      | 。 / 。B。
      |  /
      | /  。  A
      |/_______。_____
                     投資

    Blaug,  M.  (1997)  Economic  Theory  in  Retrospect.  New  York:  Cambridge  University  Press.   久保・真実・関・浅野・宮崎他訳『経済理論の歴史Ⅰ~Ⅳ』東洋経済新報社、1982-1986年、なお翻訳は第三版である。

    Lerner,  A.P.(1937)  “Capital,  Investment  and  Interest,”  in  Lerner,  Essays  in  Economic  Analysis,  1953,  London:  Macmillan.



    貨幣・経済発展そして国際問題 応用経済学続論 : ニコラス・カルドア | LAWSON-TICKET & HMV - 9784818811911 [English Site]
    http://www.hmv.co.jp/en/artist_ニコラス・カルドア_200000000126364/item_貨幣・経済発展そして国際問題-応用経済学続論-ポスト・ケインジアン叢書_3020948
    Genre

    ISBN/Catalogue Number

    ISBN 13 : 9784818811911 
    ISBN 10 : 4818811912
    Format

    Books
    Publisher

    Release Date

    August/2000

    Japan
    Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
    :

    Content Description

    本書は、本叢書既刊の『経済成長と分配理論』に継ぐカルドアの著作であるが、ここには1964年から1977年にわたって発表された15点の論文が掲載されている。応用経済学関係の文献と銘打たれているが、内容は貨幣問題、発展途上国対策そして欧州統合政策などに対する辛らつな論評であり、通説の欺瞞性や虚弱さが随所で暴露されている。著者が他界して14年。しかしその鑑識は、現今の経済問題を思考する場合においても、有効性を喪失していない。

    目次 : 第1部 貨幣および国際均衡(あたらしいマネタリズム/ 国際流動性の問題点/ 固定相場と変動相場の相対的長所/ ドル危機 ほか)/ 第2部 開発経済学(ラテン・アメリカのインフレーションにかんする工業化の役割/ 発展策略のなかの先進技術/ 資本主義と産業発展:イギリスの経済にもとづく数点の教訓)/ 第3部 欧州共同市場(ヨーロッパ農業の混乱/ 欧州共同市場の動態的影響/ 1971年白書の曲解/ 欧州共同市場―最終的評価/ 自由貿易にたいする天誅)

    【著者紹介】
    松本浩志 : 1955年生まれ。中央大学大学院経済学研究科博士課程後期退学。現在、松商学園短期大学助教授

    薄井正彦 : 1958年生まれ。中央大学大学院商学研究科博士課程後期退学。現在、文理情報短期大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)  


    http://growth-distribution.ec.unipi.it/fullT/Ricoy_Lucca.pdf

    to the  reaction  pattern  of the economy".  (Kaldor, 1985, p. 68)
    As Kaldor establishes in his discussion of the 'limitations of Keynes' General Theory'

    " ... owing to the importance of increasing returns in manufacturing,  the  development  of  an industrial  system  is  largely  self-generated,  where,  owing  to  a  powerful  feed-back mechanism, 'events in the recent past  cannot  be  explained  in  terms  of  the  actual  sequence through which the system has progressed; history enters into the causation of events  in  an essential way'."  (Kaldor, 1982, p. 4)

    This  conception  of  economic  growth  contrasts  clearly  with  that  implied  i











































    ニコラス・カルドア - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/ニコラス・カルドア
    ニコラス・カルドア
    ニコラス・カルドアカルドア男爵(Nicholas Kaldor、Baron Kaldor、1908年5月12日 - 1986年9月30日)は、ハンガリー生まれのイギリスの経済学者。ハンガリー名は カールドル・ミクローシュ(Káldor M...









































    補償原理 - Wikipedia

    ja.wikipedia.org/wiki/補償原理
    補償原理(ほしょうげんり)とは、様々な社会経済状態の変化のうちどういった変化なら ば是認されるのかという問題に対して、「補償」というアイデアを導入し ... カルドア基準: ある変化によって利益を得る人が、損をする人の損失を補償する場合を想定する。補償 し ...
    • "Welfare Propositions in Economics", 1939, EJ
    hニコラス・カルドア (Nicholas Kaldor)
    ttp://cruel.org/econthought/profiles/kaldor.html

    ニコラス・カルドア (Nicholas Kaldor), 1908-1986.

    原ページ
     
    Google 
    WWW 検索 cruel.org 検索
    Photo of N.Kaldor
     戦後期の ケンブリッジ派経済学者最右翼とも言うべきニコラス・カルドアは、ワルラス派=オーストリア派の伝統に基づくロビンズ の LSEで専門家としての頭角をあらわした――そして均衡理論 (1934)、企業理論 (1934, 1935), 資本理論 (1939)、そして特に厚生祉経済学の面で重要な貢献をした。特に厚生経済学では、福祉の比較のために有名な「補償基準」を考案した (1939)。
     ケインズ『一般理論』(1936) 登場と共に、カルドアは LSE のルーツを捨ててケインズ革命に参加した――そしてその過程でピグーにも改宗を迫った (e.g. 1938)! ケインズ理論への重要な貢献としては「自己利率」の概念や投機の動的影響 (1939)、景気循環の内生理論構築のための非線形力学導入 (1940) などだ。カルドアはまた、F.A. ハイエクと熾烈な論争 (1939, 1942) を展開し、ハイエクの景気循環論は失墜することになった。
     この派生として、カルドアは成長理論に対してケンブリッジ派アプローチを構築した (1954, 1956, 1961, 1962)。これはいくつかリカード的な概念を持ちだし、新リカード派ポストケインズ派理論の核心となる。また、 theory. He also adopted and developed ヴェブレンの「累積因果関係」やフェルドーンの法則を採用発展させた (1966, 1970, 1977, 1981) これは内生的成長理論の初期の構築で、やがてポストケインジアンの標準装備となる。生涯を通じてカルドアは新古典派経済学全体と、特にマネタリズムを、その理論面でも政策的な意味合いでも厳しく批判し続けた (1970, 1972, 1975, 1977, 1983, 1985)。
    戦後期にカルドアは 開発政策で技能を活かした。発展途上国に対する政策提言としては有名な「支出税」 (1955) 方式 (これはカルドアがインドとスリランカで顧問を務めていたときに、両国で実際に導入された)がある。バンコール「商品準備通貨」方式 (1964, ハートや ティンバーゲンと共著) はまだ実施した国はない。
     経済学への貢献は数多く多岐にわたるが、カルドアを最も有名にしているのは、ジョーン・ロビンソンとともにケンブリッジ派の中核とそのは生物――新リカード派 と ポストケインズ派を作り上げたことだろう。

    ニコラス・カルドアの主要著作

    • "The Case Against Technical Progress", 1932, Economica
    • "The Determinateness of Static Equilibrium", 1934, RES
    • "The Equilibrium of the Firm", 1934, EJ
    • "Market Imperfection and Excess Capacity", 1935, Economica
    • "Pigou on Money Wages in Relation to Unemployment", 1937, EJ
    • "Welfare Propositions in Economics", 1939, EJ
    • "Speculation and Economic Stability", 1939, RES
    • "Capital Intensity and the Trade Cycle", 1939, Economica
    • "A Model of the Trade Cycle", 1940, EJ
    • "Professor Hayek and the Concertina Effect", 1942, Economica
    • "The Relation of Economic Growth and Cyclical Fluctuations", 1954 EJ
    • An Expenditure Tax, 1955.
    • "Alternative Theories of Distribution", 1956, RES
    • "A Model of Economic Growth", 1957, EJ
    • "Monetary Policy, Economic Stability, and Growth", 1958.
    • "Economic Growth and the Problem of Inflation", 1959, Economica.
    • "A Rejoinder to Mr. Atsumi and Professor Tobin", 1960, RES
    • "Keynes's Theory of the Own-Rates of Interest", 1960, in Kaldor, 1960.
    • Essays on Value and Distribution, 1960.
    • Essays on Economic Stability and Growth, 1960.
    • "Capital Accumulation and Economic Growth", 1961, in Lutz, editor, Theory of Capital
    • "A New Model of Economic Growth", with James A. Mirrlees, 1962, RES
    • "The Case for a Commodity Reserve Currency", with A.G. Hart and J. Tinbergen, 1964, UNCTAD
    • Essays on Economic Policy, 1964, two volumes.
    • Causes of the Slow Rate of Economic Growth in the UK , 1966.
    • "The Case for Regional Policies", 1970, Scottish JE.
    • "The New Monetarism", 1970, Lloyds Bank Review
    • "Conflicts in National Economic Objectives", 1970, EJ
    • "The Irrelevance of Equilibrium Economics", 1972, EJ
    • "What is Wrong with Economic Theory", 1975, QJE
    • "Inflation and Recession in the World Economy", 1976, EJ
    • "Equilibrium Theory and Growth Theory", 1977, in Boskin, editor, Economics and Human Welfare.
    • "Capitalism and Industrial Development", 1977, Cambridge JE 
    • Further Essays on Economic Theory, 1978.
    • "The Role of Increasing Returns, Technical Progress and Cumulative Causation...", 1981, Economie Appliquee
    • "Fallacies on Monetarism", 1981, Kredit und Kapital.
    • The Scourge of Monetarism, 1982.
    • "The Role of Commodity Prices in Economic Recovery", 1983, Lloyds Bank Review
    • "Keynesian Economics After Fifty Years", 1983, in Trevithick and Worswick, editors, Keynes and the Modern World
    • Economics Without Equilibrium, 1985.

    Resources on N. Kaldor


    [9]Kaldor,N.1934.The Equilibrium of the Firm.In Kaldor(1960):34-35.

    初期カルドアと企業の均衡
    http://www.s.fpu.ac.jp/hattori/papers/kimura.doc
    Ⅱ 費用論争と長期供給曲線
    カルドアは「企業の均衡」([9])において,マーシャルによって展開された部分均衡理論の中で「供給曲線」という概念は,「様々な産業における価格と供給率における一定の関数関係」(ibid.,34)を示しているに過ぎず,その相対物である需要曲線のようなはっきりと自明な概念では決してないと述べた(ibid.,34)。というのもそれは,「完全競争ともに「個別企業に関する一定の費用関数の存在」(ibid.,34-35)が仮定されているからである。したがって供給曲線についても次のような理解が示される。「それゆえある産業に関する供給曲線へ到達するには,個別の価格に反応して,『あらゆる企業が均衡状態にあるとき』,産業における一定の企業数と各企業が生産する一定の生産量になるであろう。」(ibid.,35)。
    そもそもマーシャルは,個別企業の不均衡と産業の均衡を「代表的企業」という概念で整合的に説明した。しかしカルドアは,ロバートソンの議論([19])に同調し,マーシャルのその工夫は「産業全体の供給曲線の小型の模写に過ぎない」([9],36)とし,マーシャルの議論は個別企業の均衡というよりはむしろ産業の均衡に分析の焦点があると述べた。「マーシャルはまず最初に個々の企業にとっての均衡の条件を分析して,そこから可能な限り産業にとっての均衡の条件を産出するのではなく,まず産業の均衡を仮定して,その要件に応ずる補助概念[代表的企業]を構築した。」(ibid.,36,[]は引用者による)。そしてカルドアは,ロビンズの「代表的企業」の批判を取り上げ,「それ[ロビンズの批判]は,そのような企業の均衡条件を分析するための必要性を妨げると言うより助長している」(ibid.,37,[]は引用者による)と指摘し,産業の均衡ではなく個別企業の均衡を重視した。
    こうした考えからカルドアは,マーシャルの供給曲線の基礎にある「完全競争個別企業の一定の費用関数が互いに両立するのかどうかという問題を短期と長期それぞれについて検討した。カルドアによれば,短期供給曲線は,定義によって,いくつかの供給要素が固定され,他の自由に変動しうる要素の価格が所与であるから,一単位の費用は必然的にある点以後上昇するので,右上がりとなる。したがって短期分析に関して,完全競争下の費用曲線が上向きとなることは困難を示さない(ibid.,38)。しかし長期供給曲線に関してカルドアは次の三点からそれら二つの仮定は両立しないと主張した。
    i) 不可分性と収穫逓増の問題 あらゆる要因に関する完全可分性の仮定が落とされるならば,一単位に関する費用は,必然的に下落していく。これは産出が増加するにつれて,不可分性(現実的にも潜在的にも)が克服されるという事実による。この事実がある限り,たとえ生産費の最小の点で最適な生産量が求められ,その生産量以上では費用が上昇するとしても,再び費用が同じ水準まで減少する可能性がある。したがって不可分性は,長期においては企業規模の制限を説明できない(ibid.,39-40)。「『嗜好』と『障碍』という所与の集合に対応した均衡決定の考え方は,不可分性の存在により協働生産の利益がもたらされる世界においては,疑問が残る。」(ibid.,47)。
    ii) 外部不経済の問題 定義によって,外部不経済があらゆる企業に等しく影響を与えれば,それはなぜ個別企業の産出が相対的に小さいままであるのか(産業内の企業数は相対的に多い)を説明することは出来ない。というのも外部不経済論は,なぜ産業の費用が上昇するのかという理由を示すことは出来ても,なぜ個別企業の費用は産業の費用に比べても上昇するのかという理由を示すことは出来ないからである。したがって外部不経済は,企業規模の制限を説明するためには,「内部」になければならない(ibid.,40) 
    iii) 固定要素の問題 生産的結合の技術的な最適規模は,要素価格や商品の生産関数が知られさえすれば,決定されることはありえない。というのも,一体としてのあらゆる要素に対して収穫逓減は考えられないからである。したがって結合の最適規模を決定するには,必然的に,生産関数に現れる要素の少なくとも一つの供給が固定されるべきであると仮定される。この固定要素が,「企業者機能(ibid.,42)である。それは,「リスク(不確実性負担)」と「マネジメント(経営管理)」に分けられ,さらに後者は「監督」,「調整」の二つに分けられる(ibid.,42)。「リスク」については不確実性を産むものであり,「監督については不可分性をもつから,固定要素ではない。しかし「調整」は,投資を決定する資源配分のマネジメントであり,それは取締役会による「唯一の頭脳」(ibid.,43)によって与えられるから,固定要素となる。したがって「調整」が企業の長期費用曲線の形状を確定する。しかしカルドアは,「調整」は「本質的に動的な機能」(ibid.,45)であり,「それは本質的に均衡ではなく不均衡の特徴である」(ibid.,45)から,固定要素ではないと主張した。すなわち,「完全な長期均衡(マーシャルの定常状態)では,マネジメントの仕事は純粋に監督管理に還元され,調整能力は自由財となり,個別企業の技術的な最適規模は無限大に(または不確定)なる。」(ibid.,45)。
    こうしてカルドアは,「静学の仮定下においては,企業規模が成長していく継続的傾向があるので,長期静態均衡と完全競争は非両立的仮定である」(ibid.,46)とし,さらに「経済システムとして存在する組織,すなわち唯一の管理下において生産組織を多くの独立した単位分割することで存在する組織は,動学変化と不完全な予見の存在に本質的に適応されるものである」(ibid.,46)と述べ,企業の動態的性格を主張した。
    ここでカルドアは,チェンバレンやロビンソン夫人の議論について触れる。「不完全競争下における均衡点が決定的であると信じる人々にとっての一つの逃げ道があるらしい」(ibid.,48)。この議論についてカルドアは,企業の「調整能力」が不確定なのだから,長期的には平均費用曲線が右下がりの点と需要曲線が接するという議論が必ずしも妥当しないと主張した。「財に対する需要要素の供給に関する条件が所与であれば,所与の企業による均衡生産量ばかりでなく産業における企業数も不確定であろう。」(ibid.,49)。もちろんここでのカルドアの記述は「企業の均衡」が書かれた時点における批判であり,その本格的な批判はそれ以降の論文で展開されている(本稿ではⅢ節で検討する)
    このようにカルドアは,長期供給曲線と完全競争の矛盾について,i)不可分性と収穫逓増の問題,ii)外部不経済の問題iii)固定要因の問題,を指摘し,マーシャルにおける定常状態において必ずしも均衡状態に落ち着かないことを主張した。


    Kaldor–Hicks efficiency - Wikipedia
    https://en.wikipedia.org/wiki/Kaldor–Hicks_efficiency
    Kaldor–Hicks improvement, named for Nicholas Kaldor and John Hicks, also known as the Kaldor–Hicks criterion, is a way of judging economic re-allocations of resources among people that captures some of the intuitive appeal of Pareto efficiencies, but has less stringent criteria and is hence applicable to more circumstances. A re-allocation is a Kaldor–Hicks improvement if those that are made better off could hypothetically compensate those that are made worse off and lead to a Pareto-improving outcome. The compensation does not actually have to occur (there is no presumption in favor of status-quo) and thus, a Kaldor–Hicks improvement can in fact leave some people worse off.
    A situation is said to be Kaldor–Hicks efficient if no potential Kaldor–Hicks improvement from that situation exists.

    ExplanationEdit

    A reallocation is said to be a Pareto improvement if at least one person is made better off and nobody is made worse off. However in practice, it is almost impossible to take any social action, such as a change in economic policy, without making at least one person worse off. Even voluntary exchanges may not be Pareto improving if they make third parties worse off.
    Using the criterion for Kaldor–Hicks improvement, an outcome is an improvement if those that are made better off could in principle compensate those that are made worse off, so that a Pareto improving outcome could (though does not have to) be achieved. For example, a voluntary exchange that creates pollution would be a Kaldor–Hicks improvement if the buyers and sellers are still willing to carry out the transaction even if they have to fully compensate the victims of the pollution. Kaldor–Hicks does not require compensation actually be paid, merely that the possibility for compensation exists, and thus need not leave each at least as well off. Under Kaldor–Hicks efficiency, an improvement can in fact leave some people worse off. Pareto-improvements require making every party involved better off (or at least no worse off).
    While every Pareto improvement is a Kaldor–Hicks improvement, most Kaldor–Hicks improvements are not Pareto improvements. This is because, the set of Pareto improvements is a proper subset of Kaldor–Hicks improvement, which also reflects the greater flexibility and applicability of the Kaldor–Hicks criterion relative to the Pareto criterion.

    Use in policy-makingEdit

    The Kaldor–Hicks methods are typically used as tests of potential improvements rather than as efficiency goals themselves. They are used to determine whether an activity moves the economy toward Pareto efficiency. Any change usually makes some people better off and others worse off, so these tests consider what would happen if gainers were to compensate losers.
    The Kaldor criterion is that an activity moves the economy closer to Pareto optimality if the maximum amount the gainers are prepared to pay to the losers to agree to the change is greater than the minimum amount losers are prepared to accept; the Hicks criterion is that an activity moves the economy toward Pareto optimality if the maximum amount the losers would pay the gainers to forgo the change is less than the minimum amount the gainers would accept to so agree. Thus, the Kaldor test supposes that losers could prevent the arrangement and asks whether gainers value their gain so much they would and could pay losers to accept the arrangement, whereas the Hicks test supposes that gainers are able to proceed with the change and asks whether losers consider their loss to be worth less than what it would cost them to pay gainers to agree not to proceed with the change. After several technical problems with each separate criterion were discovered, they were combined into the Scitovsky criterion, more commonly known as the "Kaldor–Hicks criterion", which does not share the same flaws.
    The Kaldor–Hicks criterion is widely applied in welfare economics and managerial economics. For example, it forms an underlying rationale for cost–benefit analysis. In cost–benefit analysis, a project (for example, a new airport) is evaluated by comparing the total costs, such as building costs and environmental costs, with the total benefits, such as airline profits and convenience for travelers. (However, as cost–benefit analysis may also assign different social welfare weights to different individuals, e.g. more to the poor, the compensation criterion is not always invoked by cost–benefit analysis.)
    The project would typically be given the go-ahead if the benefits exceed the costs. This is effectively an application of the Kaldor–Hicks criterion because it is equivalent to requiring that the benefits be enough that those that benefit could in theory compensate those that have lost out. The criterion is used because it is argued that it is justifiable for society as a whole to make some worse off if this means a greater gain for others.

    CriticismsEdit

    At a more technical level, various versions of the Kaldor–Hicks criteria lack desirable formal properties. For instance, Tibor Scitovsky demonstrated that the Kaldor criterion alone is not antisymmetric: it's possible to have a situation where an outcome A is an improvement (according to the Kaldor criterion) over outcome B, but B is also an improvement over A. The combined Kaldor–Hicks criterion does not have this problem, but it can be non-transitive (A may be an improvement over B, and B over C, but A may not be an improvement over C).[1][2]

    See alsoEdit

    ReferencesEdit

    1. ^ Scitovsky, T. (1941). "A Note on Welfare Propositions in Economics". Review of Economic Studies. The Review of Economic Studies, Vol. 9, No. 1. 9 (1): 77–88. JSTOR 2967640doi:10.2307/2967640.
    2. ^ Fonseca, G. L. "The Paretian System: Scitovsky Reversals and the Double Criteria".

    Further readingEdit

    • Hicks, John (1939). "The Foundations of Welfare Economics". Economic Journal. The Economic Journal, Vol. 49, No. 196. 49 (196): 696–712. JSTOR 2225023doi:10.2307/2225023.
    • Kaldor, Nicholas (1939). "Welfare Propositions in Economics and Interpersonal Comparisons of Utility". Economic Journal. The Economic Journal, Vol. 49, No. 195. 49(195): 549–552. JSTOR 2224835doi:10.2307/2224835.
    • Posner, Richard A. (2007). Economic Analysis of Law (Seventh ed.). Austin, TX: Wolters Kluwer. ISBN 0-7355-6354-3.

    External linksEdit


    経済成長と分配理論 理論経済学続論
     叢書名   ポスト・ケインジアン叢書  ≪再検索≫
     著者名等  N.カルドア/著  ≪再検索≫
     著者名等  笹原昭五,高木邦彦/訳  ≪再検索≫
     出版者   日本経済評論社
     出版年   1989.2
     大きさ等  22cm 370p
     注記    Further essays on economic theory./の翻訳 著
    者の肖像あり
     NDC分類 331
     件名    経済成長  ≪再検索≫
     件名    分配論  ≪再検索≫
     要旨    イギリスの代表的ケインジアン、N.カルドアは惜しくも1986年に死去したが、それ
    までの間に著名な論文を数多く発表した。本書は1950年代以降に公刊された、経済理
    論とその関連分野にかかわる、かれの主要論文を一書にまとめたものである。そのなかに
    は「経済成長の新モデル」として経済学界に大きな波紋を呼び起こした論文や、一般均衡
    理論の批判的吟味を企図した論文などがふくまれているけれども、新古典派経済学に対す
    る闘志がその随所にただよっている。
     目次    第1章 資本蓄積と経済成長;第2章 経済成長の新モデル;第3章 限界生産力と巨視
    経済学的分配理論;第4章 イギリス経済の低成長の原因;第5章 地域政策を必要とす
    る事情;第6章 国民経済の諸目標の確執;第7章 均衡経済学の不当性;第8章 どこ
    で経済理論はまちがっているか;第9章 世界経済におけるインフレーションと景気後退
     ISBN等 4-8188-0264-6
     書誌番号  3-0190299045



    アバ・ラーナー (Abba Lerner)
    http://cruel.org/econthought/profiles/lerner.html

    アバ・P・ラーナー (Abba P. Lerner), 1903-1982.

    原ページ
     
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    Photo of A.P.LernerLerner's autograph
     アバ・P・ラーナーはロシア生まれ、ロンドンのイーストエンド育ちで、機械工、帽子職人、ヘブライ語教師、中世ラビ語学生をへて、事業にも手を出したあとで、1929年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに入学した。経済学との接点は、1920年代のイギリスで華開いた各種の社会主義運動とのつながりだった。LSE が我流のラーナーをひきつけたのは、主に ファビアン協会とのつながりのせいだったが、入ってみるとライオネル・ロビンスの門下生となったのだった。
     学生時代のラーナーは、学部時代も大学院時代も、傑出した存在だった。経済理論で一級の論文を何本か発表しつつ、 ポール・スウィージーやアーシュラ・ウェッブといっしょに Review of Economic Studies を創刊するだけの暇を見つけた。学生時代の論文で、ラーナーは新古典派理論をかためることとなった1930年代「パレート派復興」の再選に躍り出た。ケンブリッジ大学に1934-5年の半年間在席したことで、ジョン・メイナード・ケインズの「ケンブリッジ・サーカス」と接触。その後、ラーナーはケインズに魅了された内輪集団以外の経済学者として、ケインズの『一般理論』の意味を本当に理解した初の経済学者となった。その結果、ケインズ革命の急先鋒となる。ラーナーは1937年にアメリカに引っ越したが、そこでは最後まで落ち着き先がみつからなかった。さまようラーナーは、その後6カ所の大学を転々とし、1940年代には New School for Social Researchでも教えている。
     ラーナーは経済理論と政策に無数の貢献をしたので、20世紀で最も影響力の高い経済学者の一人といえる――とはいえ、学会政治ができないという好感の持てる性格のために、伝統的なキャリアが積めないのは必定だった。初期の貢献はまだ学生時代のものだが、国際貿易理論と一般均衡理論についてのものだった。1932年の論文はハーバラーの生産可能性フロンティアとマーシャルの提供曲線 (offer curves) と パレートの無差別曲線を、国際貿易の2セクターモデルに導入した。これを受けた1934年論文は、その後の国際貿易理論の基本的な提示方法を確立した。また同じく1934年に、ラーナーは「要素価格均等化」理論 ("factor price equalization" theorem) を見つけた。これは後の1948年に サミュエルソン が再発見しているが、彼はこれを1952年まで発表してない。1936 年の論文は、輸出関税と輸入関税の対称性に関する昔からの直感を証明するものだった。
     1934年にラーナーは、一般均衡生産経済における完全なパレート最適性条件を明らかにする、彼のもっとも見事な論文の一つを書いている――特に、あのきわめて重要な 効率性についてのパレートルール, つまり価格が限界費用と等しい P=MC を明らかにしている。またここで、ラーナーは「独占の度合い」という考え方を発表した。これは価格が限界費用からどのくらいずれるかで示される。
     パレート派理論への大きな貢献もあって、かれはオスカール・ランゲとともに「社会主義計算論争」 (1934, 1935, 1936, 1937, 1938, 1944) に加わった。ラーナーは、P=MC ルールにしたがって効率性を高めるべきだと論じ、これは社会主義だろうと自由市場だろうと実現できるのだと述べた。そして結果として、社会計画者が左右できるのは、所得の最初の分配だけなのだ、と強調し、結果として生じる配分は完全競争市場以上の効率性は実現できないという。ラーナーは、パレート派一般均衡系の美しさと効率性を確信していた――だがそれが理想論でしかなくめったに実現されないものだと認識できるほどには正気だった――したがって社会主義にも一理あるというわけだ。だがこれについてあまり教条主義的ではなかった。ラーナーは経済民主主義と消費者の選択の重要性を信じていて、民間企業のほうが効率が高いとわかれば、社会主義経済のどんな産業でも民間企業に任せるべきだと論じた。
     ラーナーは無駄が嫌いだった――リソースのアロケーションまちがいは無駄だが、それよりはるかに大きな無駄は失業だ。1936 年に、ラーナーはケインズ『一般理論』について最初期にしてもっとも見事な書評を書き、 ケインズの系を見事に完結させた。これについては1939年と 1952年にもとりあげている。ケインズの投資と貯蓄の分析 (1937, 1938, 1939, 1944) は明解で、特に資本の利用者費用の概念を明確にして、資本の限界生産性と投資の限界効率との関係を示すことで (1936-7, 1943, 1953)、当時吹き荒れていた流動性選好-融資可能資金論争の解決に役立ったし、投資理論 も大幅に明確にした。
     もっと長期的で大きな影響としては、「機能的金融 (functional finance)」の原理を展開したことだ (1941, 1943, 1944, 1948, 1951, 1961, 1973)。この理論では、政府政策は完全雇用の産出と物価安定を実現するよう設計されるべきで、それが公的債務を増やすか減らすかは気にするべきでないと論じている。彼は赤字歳出に対してしばしば持ち出される、「債務負担」だの「クラウディングアウト」だのという発想を見事につぶして見せた。ラーナーの提案には、当初は当のジョン・メイナード・ケインズすら驚いた――が、やがてケインズはラーナーの議論を完全に受け入れるようになった。ケインズによればラーナーの「議論は完全無欠だが、われわれのアイデアの現在の発展段階でそれを一般人に認めさせようとするなら天の助けが必要だ」 (Keynes to Meade, April 1943) とのこと。
     貿易、福祉、社会主義、ケインズ理論に関する研究の集大成として、大作 The Economics of Control (1944) が生まれた。古い主題が統合されて、刷新された――特にP=MC 効率性ルールと、機能的金融の原理がそうだ。この本で、新しいアイデアも導入された。外国為替市場における政策と変動為替レートによる投機対抗の考え方、貿易安定の「マーシャル=ラーナー条件」、「最適通貨圏」の発想、そして最も有名かもしれないのが「所得の最適分配」だ。これは所得の平等な分配が最適だと論じるため、「平等な無知」の想定を活用した議論だ。これはミルトン・フリードマンとの論争につながった。
     1944 年以降、ラーナーは純粋経済理論から離れて経済政策に向かった。ただし例外はいくつかある――特に、ケインズ理論の完成に関する 1952 年論文と、大胆な 1962 年論文における、ミクロ経済学とマクロ経済学の驚異的な「統合」だ。これまた大きな例外は、インフレに関する驚くべき業績だ。ラーナーは 新ケインズ派理論におけるインフレ を説明する重要性に初めて気がついた人物かもしれない。そして驚異的な論文や著書 (1944, 1947, 1949, 1951, 1972) で分析を提示している。特に彼は、「売り手インフレ」という概念を導入した。これは「コストプッシュ」型インフレの一般形で、これは後にシドニー・ワイントラウブ と ポストケインズ派の核心となる。インフレの分析においてラーナーは時代をかなり先取りしていた。スタグフレーションの可能性や、フィリップス曲線における失業とインフレのトレードオフ、彼が「高い完全雇用」と呼んだもの(フリードマン自然失業率の先取りだ)、期待インフレと予想外のインフレとの影響のちがい、暗黙契約理論などをすべて指摘しており、しかもそうした概念が他で採り上げられるよりずっと早かった。
     ラーナーは、目新しい政策提言も山ほどもっていた。たとえばインフレの分析から、早い時期に所得政策を支持し (1947)、後にその驚異的な「市場反インフレ計画」 (MAP, 1980) が登場した。MAP は一種のバウチャー制を作ることでインフレのコストを「内部化」しようとするものだ。企業はある年の売り上げが総目標に到達しなければ、バウチャーを追加で買って売り上げを増やし、売り上げが目標を超えてしまった企業は、バウチャーを売り払う。この仕組みのツボは、市場の部分だ。もし企業がどうしても売り上げを増やしたければ公開市場で目標以下で売却をしている企業から追加バウチャーを買えばいい。こうして市場をインフレプロセスそのものにまで拡張することで、インフレの外部性を内部化できるだけでなく、総需要をうまくコントロールしつつ事業家活動の個人のダイナミズムを失うこともない、とラーナーは論じた。
     この業績の(部分的な)羅列からもわかるとおり、これほど経済学の武器庫に貢献した経済学者が、この分野で日陰者扱いされているのは残念きわまる。かれの貢献はどれ一つとっても優にノーベル賞に値するものだし、その総和は20世紀最高の経済学者の一人という認知を勝ち取った。だがきまじめな学界の専門家からみれば、ラーナーは決して「仲間」ではなかった。たぶんボヘミアン的な印象を与えたことだろう。逍遥派のひげ面学者でつまさきの開いたサンダルをはき、襟のボタンをはずして、モービルが好きで、あるときはメキシコにでかけてレオン・トロツキーに対し、ケインズ革命を受けてあなたの主張は変えねばならないと説得に赴いたことさえある。セールスマンとしてはかなりダメでも、ラーナーは鋭く厳しい論理学者で、理論面でも政策分析でもきわめて創造的だった。経済学を芸術様式として扱ったし、まちがいなくラーナー自身がその巨匠の一人だったのだ。

    アバ・P・ラーナーの主要著作

    • "The Diagrammatical Representation of Cost Conditions in International Trade", 1932, Economica.
    • "The Diagrammatical Representation of Elasticity of Demand", 1933, RES.
    • "The Diagrammatical Representation of Elasticity of Substitution", 1933, RES.
    • "The Diagrammatical Representation of Demand Conditions in International Trade", 1934, Economica.
    • "The Concept of Monopoly and the Measurement of Monopoly Power", 1934, RES.
    • "Economic Theory and Socialist Economy", 1934, RES.
    • "Economic Theory and Socialist Economy: Rejoinder", 1935, RES.
    • "The Symmetry Between Import and Export Taxes", 1936, Economica.
    • "Mr Keynes's General Theory", 1936, International Labor Review.
    • "A Note on Socialist Economies", 1936, RES
    • "Capital, Investment and Interest", 1936-7, Proceedings of Manchester Statistical Society
    • "Statics and Dynamics in Socialist Economics", 1937, EJ
    • "Theory and Practice of Socialist Economics", 1938, RES
    • "Alternative Formulations of the Theory of Interest", 1938, EJ.
    • "Saving Equals Investment", 1938, QJE.
    • "Saving and Investment: Definitions, assumptions and objectives", 1939, QJE.
    • "From Vulgar Political Economy to Vulgar Marxism", 1939, JPE.
    • "The Relation of Wage Policies and Price Policies", 1939, AER
    • "Some Swedish Stepping Stones in Economic Theory", 1940, Canadian JE .
    • "The Economic Steering Wheel", 1941, University Review, Kansas
    • "Functional Finance and the Federal Debt", 1943, Social Research.
    • "User Cost and Prime User Cost", 1943, AER
    • The Economics of Control: Principles of welfare economics, 1944.
    • "Interest Theory: Supply and demand for loans or supply and demand for cash?", 1944, RES.
    • "Strengthening the Economic Foundations of Democracy", with Oskar Lange, 1944, American Way of Business.
    • "Money", 1946, Encyclopaedia Britannica
    • "Money as a Creature of the State", 1947, AER.
    • "The Burden of the National Debt", 1948, in Income, Employment and Public Policy
    • "The Inflationary Process: Some theoretical aspects", 1949, REStat.
    • "Fighting Inflation", 1951, REStat
    • The Economics of Employment, 1951.
    • "Factor Prices and International Trade", 1952, Economica.
    • "The Essential Properties of Interest and Money", 1952, QJE.
    • "On the Marginal Product of Capital and the Marginal Efficieny of Investment", 1953, JPE.
    • ""Consumption-Loan Interest and Money", 1959, JPE
    • "On Generalizing the General Theory", 1960, AER.
    • "The Burden of the Debt", 1961, REStat.
    • "A Note on the Rate of Interest and the Value of Assets", 1961, EJ.
    • "The Analysis of Demand", 1962, AER.
    • "Macro-Economics and Micro-Economics", 1962, in Nagel, Suppes and Tarski, editors, Logic, Methodology and Philosophy of Science
    • "Consumer's Surplus and Micro-Macro", 1963, JPE.
    • "Keynesian Economics in the Sixties", 1963, in Lekachman, editor, Keynes' General Theory.
    • "On Some Recent Developments in Capital Theory", 1965, AER.
    • "Employment Theory and Employment Policy", 1967, AER.
    • "The Economist's Can-Opener", 1968, Western EJ.
    • "On Optimal Taxes with an Untaxable Sector", 1970, AER.
    • Flation: not inflation of prices, not deflation of jobs., 1972.
    • ""Money, Debt and Wealth", 1973, in W. Sellekaerts, editor, Econometrics and Economic Theory
    • "From the Treatise on Money to the General Theory", 1974, JEL.
    • "Principles of Efficient Economic Policy", 1975, in Ben- Shabar, Economics of Efficiency and Growth.
    • "Marginal Cost Pricing in the 1930s", 1977, AER.
    • "From Pre-Keynes to Post-Keynes", 1977, Social Research.
    • "Utilitarian Marginalism", 1978, Eastern EJ.
    • "The Scramble for Keynes' Mantle", 1978, JPKE.
    • "On Keynes, Policy and Theory: A grumble", 1979, Social Research.
    • "A Keynesian on Hayek", 1980, Challenge.
    • MAP: A Market Anti-Inflation Plan, with D.Colander, 1980.
    • "Paleo-Austrian Capital Theory", 1983, in Colander, editor, Selected Economic Writings of Abba Lerner

    アバ・P・ラーナーに関するリソース


    ラーナー(ラーナー)とは - コトバンク

    Lerner, Abba Ptachya

    https://kotobank.jp/word/ラーナー-147495
    [生]1903.10.28. ベッサラビア
    [没]1982.10.27. フロリダ
    ロシア生まれのアメリカの経済学者。ロンドン大学で学び,第2次世界大戦前は L.C.ロビンズ,J.R.ヒックスらとともにロンドン学派に属し,新厚生経済学や独占論などの領域で活躍,J.M.ケインズの『雇用・利子および貨幣の一般理論』出現後はケインジアンとしておもに財政論面で活躍。戦後はアメリカの諸大学を経て 1966~71年カリフォルニア大学教授,その後同大学名誉教授を務めた。 1934年の論文"The Concept of Monopoly and the Measurement of Monopoly Power"で提示した独占度の定式化や,"The Economic of Control" (1944) で展開させたマーシャル=ラーナーの条件で著名。このほか"Essays in Economic Analysis" (1953) ,"Economic of Employment" (1955) などの著書がある。

    107 件のコメント:

    1. 経済成長と分配理論 理論経済学続論
      叢書名   ポスト・ケインジアン叢書  ≪再検索≫
      著者名等  N.カルドア/著  ≪再検索≫
      著者名等  笹原昭五,高木邦彦/訳  ≪再検索≫
      出版者   日本経済評論社
      出版年   1989.2
      大きさ等  22cm 370p
      注記    Further essays on economic theory./の翻訳 著
      者の肖像あり
      NDC分類 331
      件名    経済成長  ≪再検索≫
      件名    分配論  ≪再検索≫
      要旨    イギリスの代表的ケインジアン、N.カルドアは惜しくも1986年に死去したが、それ
      までの間に著名な論文を数多く発表した。本書は1950年代以降に公刊された、経済理
      論とその関連分野にかかわる、かれの主要論文を一書にまとめたものである。そのなかに
      は「経済成長の新モデル」として経済学界に大きな波紋を呼び起こした論文や、一般均衡
      理論の批判的吟味を企図した論文などがふくまれているけれども、新古典派経済学に対す
      る闘志がその随所にただよっている。
      目次    第1章 資本蓄積と経済成長;第2章 経済成長の新モデル;第3章 限界生産力と巨視
      経済学的分配理論;第4章 イギリス経済の低成長の原因;第5章 地域政策を必要とす
      る事情;第6章 国民経済の諸目標の確執;第7章 均衡経済学の不当性;第8章 どこ
      で経済理論はまちがっているか;第9章 世界経済におけるインフレーションと景気後退
      ISBN等 4-8188-0264-6
      書誌番号  3-0190299045

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    2. マクロ分配理論4頁


        |。  。
       穀|    。  。
        |_______。__。
       物|    地代    | 。
        |__________。
        |    利潤    | 。
        |__________|  。
        |    賃金    |
       0|__________|_____
            労働

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    3. 代替的な分配諸理論


      リカード
      マルクス
      新古典派
      ケインズ派

      を概観していて秀逸

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    4. マクロ分配理論 ケンブリッジ理論と限界生産力説
      版情報   増補版
      著者名等  N.カルドア/他著  ≪再検索≫
      著者名等  富田重夫/編訳  ≪再検索≫
      出版者   学文社
      出版年   1982.10
      大きさ等  22cm 195p
      NDC分類 331.85
      件名    分配論  ≪再検索≫
      内容    内容:代替的な分配諸理論 ニコラス・カルドア著. 経済成長率に関する利潤率と所得
      分配 ルイジ・L.パシネッティ著. 新古典派的およびより一般的モデルにおけるパシ
      ネッティの逆説 P.A.サミュエルソン,F.モディリアニ著. サミュエルソン=モ
      ディリアニに関する論評 ジョーン・ロビンソン著. 旧枠組における新成果―サミュエ
      ルソン=モディリアニに対する論評 ルイジ・L.パシネッティ著. パシネッティとロ
      ビンソンに対する返答 P.A.サミュエルソン,F.モディリアニ著. 長期および短
      期の分配 ロバート・M.ソロー著. 解説 富田重夫著
      ISBN等 4-7620-0072-8
      書誌番号  3-0190095821

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    5. 7
      マルクス派理論は本質的にはリカードの「剰余理論」を改造したものである。主要な分析的相違はつぎのごとくである。すなわち,(1)マルクスは収穫逓減の法則に何らの注意も払わなかった(そしてそれを信じなかった)。それゆえに地代と利潤の間に何らの分析的区別をしなかった。(2)マルクスは労働の供給価格(労働の「再生産費」)を穀物のタームではなく,商品一般のタームにおいて一定であるとみなした。それゆえにかれは産出に占める利潤の分前(地代を含む)を単に,労働1単位当りの生産物が労働の供給価格(すなわちコスト)をこえる剰余一―すなわち生産に必要な消費に対する生産の剰余によって決定されるものとみなした。

      9
      マルクスは,またリカードおよび一般的に古典派経済学者から,資本蓄積の進展に伴い利潤率が低下するという観念を受け継いだ。しかし古典派の場合には,これは収穫逓減法則にしっかりと基づいていたのに,マルクスはその法則を放棄したので,それに対する確固たる基礎をもたなかった。かれ自身の説明は,流動資本に対する固定資本(マルクス的用語においては可変資本に対する不変資本)の比率が資本主義の発展と共に増大するという仮定に基づいていた。しかし若干の論者たちが指摘したように,利潤率低下の法則は本当は資本の「有機的構成増大」の法則からは導き出すことががきない。マルクスは,資本の有機的構成,それゆえに1人当り産出量が増大するときにも,労働の供給価格は商品のタームにおいて不変に留まると仮定しているゆえに,「有機的構成」の増大が利潤率の騰貴をもたらすよりも,むしろその低下を生ずるであろうと仮定すべきより多くの理由はない。何となれば,たとえ1人当り産出が1人当り(「不変」プラス「可変」)資本よりもより緩慢に増大すると仮定されたとしても, 1人当り「剰余価値」(1人当り産出が労働の再生産費をこえる超過分)は必然的に1人当り産出よりもより急速に増大するであろうし,かくてそれは,たとえ労働1単位当りの固定資本が継続的に追加されるために,生産性が逓減するとしても,利潤率の上昇を保証するであろうからである。

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    6. マルクス派理論は本質的にはリカードの「剰余理論」を改造したものである。主要な分析的相違はつぎのごとくである。すなわち,(1)マルクスは収穫逓減の法則に何らの注意も払わなかった(そしてそれを信じなかった)。それゆえに地代と利潤の間に何らの分析的区別をしなかった。(2)マルクスは労働の供給価格(労働の「再生産費」)を穀物のタームではなく,商品一般のタームにおいて一定であるとみなした。それゆえにかれは産出に占める利潤の分前(地代を含む)を単に,労働1単位当りの生産物が労働の供給価格(すなわちコスト)をこえる剰余ーーすなわち生産に必要な消費に対する生産の剰余によって決定されるものとみなした。

      9
      マルクスは,またリカードおよび一般的に古典派経済学者から,資本蓄積の進展に伴い利潤率が低下するという観念を受け継いだ。しかし古典派の場合には,これは収穫逓減法則にしっかりと基づいていたのに,マルクスはその法則を放棄したので,それに対する確固たる基礎をもたなかった。かれ自身の説明は,流動資本に対する固定資本(マルクス的用語においては可変資本に対する不変資本)の比率が資本主義の発展と共に増大するという仮定に基づいていた。しかし若干の論者たちが指摘したように,利潤率低下の法則は本当は資本の「有機的構成増大」の法則からは導き出すことががきない。マルクスは,資本の有機的構成,それゆえに1人当り産出量が増大するときにも,労働の供給価格は商品のタームにおいて不変に留まると仮定しているゆえに,「有機的構成」の増大が利潤率の騰貴をもたらすよりも,むしろその低下を生ずるであろうと仮定すべきより多くの理由はない。何となれば,たとえ1人当り産出が1人当り(「不変」プラス「可変」)資本よりもより緩慢に増大すると仮定されたとしても, 1人当り「剰余価値」(1人当り産出が労働の再生産費をこえる超過分)は必然的に1人当り産出よりもより急速に増大するであろうし,かくてそれは,たとえ労働1単位当りの固定資本が継続的に追加されるために,生産性が逓減するとしても,利潤率の上昇を保証するであろうからである。

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    7. 6:
      全体の構造を論理的に首尾一貫せしめるためには,賃金は「穀物」のタームで確定されるのみならず,それはすべて「穀物」に支出されると仮定することが必要である。何となれば,もしそうでなければ工業と農業の価格関係に生ずる何らかの変化が実質賃金(商品一般のタームによる)を変ずるであろうし,かくて「剰余」の大きさと資本利潤率とは,一般的にもはや「穀物矛り潤率」一一限界地において作業する労働の生産物と労働の費用の間の関係からは,導き出せないからである。

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    8. スラッファの先駆

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    9. 3:
      リカードの理論は,われわれがそれぞれ「限界原理」と「剰余原理」と名づけるところの二つの独立の原理に基づいていた。「限界原理」は地代の分前を説明するために,そして「剰余原理」は残余のものの,賃金と利潤への分配を説明するために役立つ。リカード派のモデルを説明するためには,われわれはまず経済を二つの広い部門,すなわち農業と工業とに分かち,それからリカードの仮定のもとで,農業において作用する諸力が工業における分配の決定に,いかに役立つかを示さなければならない。

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    10. ―リカード理論を図式化する

       リカード経済学は、体系的に構成されているので、経済理論家による数理モデル化に適した特徴をもっています。実際、著名な経済学者がリカード理論の数理モデル化を試みた例は探せば幾らでもあるのですが、難解な数学は使いたくないので、ここでは、 ニコラス・カルドア(一九〇八―八六)というイギリスのケインジアンが簡単な図を使ってリカード経済学を見事に表現することに成功した例を取り上げてみましょう(図1を参照のこと)。

      図1

       P|。  。
      穀 |    。  。
       C|_______。__。D
      物 |    地代    | 。Ap
       B|__________。A
        |    利潤    | 。
       W|__________|K 。Mp
        |    賃金    |
       0|__________|M____
            労働          X



       図1では、縦軸に穀物(Corn)の産出量が、横軸に労働投入量(Labour)が測られていますが、リカードは「土地」の収穫逓減を仮定しているので、「限界生産物」Mp(正確には、十九世紀後半の「限界革命」のあとに登場する概念ですが、ここでは、労働投入量一単位の増加によってもたらされる穀物産出量の増加分と考えて下さい)が右下がりに描かれています。限界生産物が逓減していくので、「平均生産物」Ap(穀物の産出量を労働投入量で割ったもの)も逓減していくことは言うまでもありません。
      いま、労働投入量がOMであれば、穀物の産出量はOCDMとなりますが、この場合、RENT(地代総額)はBADCの部分となります。なぜなら、労働投入量がOMであれば、限界地での限界生産物はMAでかり、それと平均生産物MDとの差額が地代となるので、全体では、BADCの部分が地代総額となるからです。そして、賃金率がOWで一定ならば、WAGES(賃金総額)はOMKWとなるので、PROFITS(利潤総額)は残りのWKABとなるでしょう。
       容易に予想がつくように、耕作がさらに劣等な土地へと進んでいくと、地代総額の増大によって、利潤総額と賃金総額にあてられる部分が減少していきますが、賃金総額は一定の賃金率に労働投入量をかけた大きさなので、最終的には、利潤総額がゼロとなるような状態が訪れるでしょう。これが、古典派の「定常状態」であることは、もはや繰り返す必要はないでしょう。
       数理化にせよ図式化にせよ、何らかのモデル化をおこなう場合は、どこかには単純化の仮定を置かなければなりませんが、カルドアが考案した図は、リカード経済学を視党的にわかりやすく説明することに成功していると思います。

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    11. リカード経済学の体系――四本の柱


      1投下労働価値説 
      2差額地代論 
      3賃金の生存費
      4収穫逓減の法則
       リカードの「収穫逓減」は、端的にいえば、「土地」の収穫逓減のことですが、リカード経済学では、この法則は、資本の蓄積と人口の増大に伴って、耕作が生産性の優る土地から生産性の劣る土地へと進まなければならないという「動態」経済に固有のものだと捉えられています。
       以上の四つを「道具箱」に入れると、リカード経済学を次のように簡潔にまとめることができます。――資本の蓄積と人口の増大が進むにつれて、耕作はより劣等な土地へとシフトしていかなければならないが、それは、限界地での生産費で決まる穀物価格の上昇→(自然)賃金の上昇と利潤のシェアの低下をもたらす。そして、最終的には、利潤(=[全生産額―地代]―賃金総額)がゼロとなる「定常状態」が訪れるだろうと。

      根井64~9頁

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    12. p87

      Taxation and agricultural protection thus tend to accelerate the tendency (which is in any case inevitable-unless continued technical progress manages to shift the p-Ap and p-Mp curves to the right sufficiently to suspend altogether the operation of the Law of Diminishing Returns) to that ultimate state of gloom, the Stationary State, where accumulation ceases simply because " profits are so low as not to afford (the capitalists more than) an adequate compensation for their trouble and the risk which they must necessarily encounter in employing their capital productively"*2
      2
      Ricardo, Principles, p. 122 (Sraffa Edition).

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    13. On The Principles of Political Economy and Taxation, by David Ricardo, 1817
      https://www.marxists.org/reference/subject/economics/ricardo/tax/ch06.htm

      I have already said, that long before this state of prices was become permanent, there would be no motive for accumulation; for no one accumulates but with a view to make his accumulation productive, and it is only when so employed that it operates on profits. Without a motive there could be no accumulation, and consequently such a state of prices never could take place. The farmer and manufacturer can no more live without profit, than the labourer without wages. Their motive for accumulation will diminish with every diminution of profit, and will cease altogether when their profits are so low as not to afford them an adequate compensation for their trouble, and the risk which they must necessarily encounter in employing their capital productively.

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    14. kardor

      p87

      Taxation and agricultural protection thus tend to accelerate the tendency (which is in any case inevitable-unless continued technical progress manages to shift the p-Ap and p-Mp curves to the right sufficiently to suspend altogether the operation of the Law of Diminishing Returns) to that ultimate state of gloom, the Stationary State, where accumulation ceases simply because " profits are so low as not to afford (the capitalists more than) an adequate compensation for their trouble and the risk which they must necessarily encounter in employing their capital productively"*2
      2
      Ricardo, Principles, p. 122 (Sraffa Edition).

      6:59 午後 削除
      Blogger yoji さんは書きました...
      On The Principles of Political Economy and Taxation, by David Ricardo, 1817
      https://www.marxists.org/reference/subject/economics/ricardo/tax/ch06.htm

      I have already said, that long before this state of prices was become permanent, there would be no motive for accumulation; for no one accumulates but with a view to make his accumulation productive, and it is only when so employed that it operates on profits. Without a motive there could be no accumulation, and consequently such a state of prices never could take place. The farmer and manufacturer can no more live without profit, than the labourer without wages. Their motive for accumulation will diminish with every diminution of profit, and will cease altogether when their profits are so low as not to afford them an adequate compensation for their trouble, and the risk which they must necessarily encounter in employing their capital productively.



      デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 経済学及び課税の諸原理 PRINCIPLES OF POLITICAL ECONOMY AND TAXATION
      https://www.aozora.gr.jp/cards/001164/files/43670_18988.html

      第六章利潤について

      44
       すべてのこれらの計算において、私は、単に原理を闡明せんめいしようと希望しているのであって、私の全基礎が勝手に仮定されているのであり、しかも単に例証のために過ぎないことを述べる必要はほとんどない。増加しつつある人口によって必要とされる穀物逐次の分量を獲得するに必要な労働者数の差違を説明する際に、労働者の家族が消費する分量、等々を、述べることで、私がいかに正確に叙述を始めようとも、その結果は、程度こそ異ろうが、原理においては同一であったであろう。私の目的は問題を簡単にすることであった、だから私は、労働者の食物以外の他の必要品の価格騰貴を考慮に入れなかったが、この増加は、それによってそれらが造られる粗生原料品の価値騰貴の結果であり、またもちろん労賃を更に騰貴せしめ利潤を低下せしめるものであろう。
       私は既に、この価格の状態が永久的ならしめられる遥か前に、蓄積に対する動因はなくなるであろうが、それはけだし何人も、彼れの蓄積を生産的ならしめんと考えることなくして蓄積する者はなく、また蓄積が利潤に影響を及ぼすのは、それが生産的に用いられる時に限るからである、と述べた。動因がなければ蓄積はあり得ず、従ってかかる価格の状態は決して起り得ないであろう。農業者も、製造業者も、労働者が労賃なくしては生活し得ないと同様に、利潤なくしては生活し得ない。彼らの蓄積に対する動因は利潤が減ずるごとに減少し、そして、彼らの利潤が、彼らの労苦と彼らがその資本を生産的に用いるに当って必然的に遭遇しなければならぬ危険とに対して、彼らに適当な報償を与えない時には、全然止んでしまうであろう。

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    15. カルドア
      7:

      そしてこの定常状態においては,単に「資本家が彼らの資本を生産的に雇用するにあたって必然的に遭遇せざるをえないところの労苦と危険に対して十分な補償(以上のものを資本家に)与えないはど利潤が低い」ために,蓄積は停止してしまうのである。

      原理スラッファ編p.122

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    16. カルドア
      《そしてこの定常状態においては,単に「資本家が彼らの資本を生産的に雇用するにあたって
      必然的に遭遇せざるをえないところの労苦と危険に対して十分な補償(以上のものを資本家
      に)与えないはど利潤が低い」*ために,蓄積は停止してしまうのである。

      原理スラッファ編p.122》
      マクロ分配理論邦訳7頁

      *'
      リカード…原理
      https://www.aozora.gr.jp/cards/001164/files/43670_18988.html
      #6
      利潤について
      44

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    17. ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

      マーシャル=ラーナーの条件
      マーシャル=ラーナーのじょうけん
      Marshall-Lerner condition


      二国間の貿易均衡が安定であるための条件。均衡が輸入財と輸出財の相対価格の価格メカニズムで達成可能な場合を安定といい,均衡が安定であるためには,自国と外国の輸入需要の価格弾力性の和が1よりも大きくなくてはならない。この安定条件は A.マーシャルと A.P.ラーナーによって導かれたので,マーシャル=ラーナーの条件と呼ばれている。
      出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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    18. マクロ分配理論
      21頁
      。s"=0の限界的な場合には,利潤額は投資と資本家の消費の和に等しい。すなわち,P=」Lrである。これは未亡人の壷についてのケインズの寓話の中に含まれている仮定であリーーそこでは企業家の消費の増加はかれらの総利潤を同じ額だけ高める一一,そして「資本家はかれらが支出するところのものを稼得し,労働者はかれらが稼得するものを支出する」というようにいい換えると, それはカレッキー氏の利潤理論の仮定である。

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    19. カルドア
      バンコール?については
      Essays on Economic Policy2: Policies for international stability. Country studies

      https://www.concertedaction.com/wp-content/uploads/2014/02/Nicholas-Kaldor-Collected-Economic-Essays.pdf
      目次証拠

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    20. The Case for an International Commodity Reserve Currency: Measures for Stabilization of Primary Commodity Markets at Equitable and Renumerative Prices Including Commodity Arrangement

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    21. タイトル  マネタリズム その罪過
      著者名等  N.カルドア/著  ≪再検索≫
      著者名等  原正彦,高川清明/共訳  ≪再検索≫
      出版者   日本経済評論社
      出版年   1984.4
      大きさ等  20cm 234p
      注記    The scourge of monetarism./の翻訳
      NDC分類 337.1
      件名    金融政策  ≪再検索≫
      件名    金融政策-イギリス  ≪再検索≫
      ISBN等 4-8188-0017-1
      書誌番号 

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    22. 2
      vol4

      144

      NAMS出版プロジェクト
      HTTP://WWW.FREEASSOCIATIONS.ORG/

      月曜日、9月3、2018

      カルドル
      また、コモディティ・リサイタルの主張はコモディティー・マネーの主張と同じではないことも強調すべきである。 ゴールドリザーブ以上のものは、金銭の流れと同じものです。 反対に、個々の通貨が商品の面で固定かつ変更不可能な額を持つべきであるという示唆はない:反対に、提案は、所得格付けの変更(すなわち、為替レートの調整)を、現時点では「金取引基準」と呼ばれています。

      1 以下で議論されるように(p.164)、この制度のもとでの埋蔵量への追加率は、世界の生産の増加率と「標準」に含まれる商品の消費率を近似して推計する可能性が高い。

      したがって、ケインズは、財貨によって価格水準を安定させている貨幣賃金が上昇する世界では、必要な物価の上昇を防ぐことができないため、非常に望ましくない結果を招く可能性があるとしている(経済学ジャーナル、June-Septemberr rg43.p. 176参照)。これは、個々の国が国際基準で評価しても、安価でなくてはならない場合にのみ発生する。しかし、移動装置鴇ぅ盤景ag ag ag議議議unごごT静負鑑定監督霊盤需1電

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    23. It should also be emphasised that the advocacy of a commodity-reserae is not the same thing as the advocacy of commodity-money. any more than .the gold reserve is the same thing as a goldcurrency. There is no suggestion that individual currencies shouldhave a fixed and unalterable par value in terms of commodities:on the contrary, the proposal is advanced in order to makechanges in par value (i.e. adjustments in exchange rates) easier tointroduce than it is under the so-called "gold-exchange standard"at present.

      1 As wiil be argued below (p. 164), the rate ofaddition to reserves under this systemis likely to approximate, over a run ofyears, the rate ofincrease in the world productionand consumption of the commodities included in the "standard."

      2 The proposal is therefore entirely free from the objection Keynes advanced againstthe commodity reserve proposal that in a world of rising money wages stabilising theprice level by means of a commodity-money might lead to highly undesirable resultssince it would prevent the rise in prices that is necessary to compensate for the risein money costs (cf. Economic Journal, June-Septemberr rg43.p. 176).This would betrue only ifindividual countries were not free to devalue in terms ofan international standard when their "efficiency wages" rose in relation to others. But since the move
      ment of "efficiency wages" of different countries is far from uniform, the possibility
      of individual devaluations does not obviate the advantages of having a stable inter-
      national standard in terms of commodities or the parallel advantages of stabilising the
      price level of commodities in terms of an international standard.

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    24. カルドル
      また、コモディティ・リサイタルの主張はコモディティー・マネーの主張と同じではないことも強調すべきである。 ゴールドリザーブ以上のものは、金銭の流れと同じものです。 反対に、個々の通貨が商品の面で固定かつ変更不可能な額を持つべきであるという示唆はない:反対に、提案は、所得格付けの変更(すなわち、為替レートの調整)を、現時点では「金取引基準」と呼ばれています。

      1 以下で議論されるように(p.164)、この制度のもとでの埋蔵量への追加率は、世界の生産の増加率と「標準」に含まれる商品の消費率を近似して推計する可能性が高い。

      したがって、ケインズは、財貨によって価格水準を安定させている貨幣賃金が上昇する世界では、必要な物価の上昇を防ぐことができないため、非常に望ましくない結果を招く可能性があるとしている(経済学ジャーナル、June-Septemberr 1943.p. 176参照)。これは、個々の国が他の国と比較して「効率賃金」が上がったときに、国際基準で安価で安価ではない場合にのみ成立する。 しかし、
      異なる諸国の「効率賃金」の統一性が一様ではなく、個々の切り下げの中で、コモディティの観点からの国家基準、あるいは
      商品の価格水準を国際的な基準で評価している。

      internatiONAL COMMODITY RESERVE CURRENCY I45

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    25. カルドア

      また、コモディティ・リサイタルの主張はコモディティー・マネーの主張と同じではないことも強調すべきである。 ゴールドリザーブ以上のものは、金銭の流れと同じものです。 反対に、個々の通貨が商品の面で固定かつ変更不可能な額を持つべきであるという示唆はない:反対に、提案は、所得格付けの変更(すなわち、為替レートの調整)を、現時点では「金取引基準」と呼ばれています。2


      したがって、ケインズは、財貨によって価格水準を安定させている貨幣賃金が上昇する世界では、必要な物価の上昇を防ぐことができないため、非常に望ましくない結果を招く可能性があるとしている(経済学ジャーナル、June-Septemberr 1943.p. 176参照)。これは、個々の国が他の国と比較して「効率賃金」が上がったときに、国際基準で安価で安価ではない場合にのみ成立する。 しかし、異なる諸国の「効率賃金」の統一性が一様ではなく、個々の切り下げの中で、コモディティの観点からの国家基準、あるいは商品の価格水準を国際的な基準で評価している。

      internatiONAL COMMODITY RESERVE CURRENCY I45

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    26. 個々の切り下げの中で、
      コモディティの観点からの国家基準、あるいは
      商品の国際的な価格基準

      146:

      II。 PROFOSALのIMF Currencltrの概要。 IMFは、他の通貨改革提案に沿って、自国の通貨を確立しなければならないと示唆しています。これは、最初の建設期間の後に、(a)金、(b) D)貯蔵の中での高度な標準化と合理的な耐久性を兼ね備えたワールドトレードにおける30以上の主要商品からなる商品の束。 IMFが発行するBancorは金額で固定すべき信託上の問題を除いて、金とコモディティによって完全にカバーされるべきである(その後の再交渉による可能性のある改訂を条件として)。 バンカーの運営は、既存の
      IMFの処分に際し、各国の通貨を保有する国の外貨を購入する権利を引き出す制度。 そのような図面はバンカーの排出につながるものではない。 Bancorは専ら預金通貨でなければならず、加盟国の中央銀行だけがIMFとバンバンマー残高を保有する権利があるべきであるバンコク・ユニットはいかなる加盟国の通貨単位とも異なる必要があり、任意の国の通貨単位(これは、おそらく、Iooまたはr、ooo IJ.S.dollarsに相当するもの)です。 加盟国は、ゴールドと同様にクレームのバンカー・インサテーションを受け入れるべきである。 IMFは、現在の金額の30億米ドル相当のバンコアの問題を目指すべきであることを示唆している(数字は例示的なものであることが示唆されている)
      (ii)金と引き換えに50億ドル。以下に述べる手順に従って、様々な種類の商品と引き換えに十億ドル(信託問題を構成する加盟国のローン債務に対して10億ドル).


      Cadit2バンドル6。「商品バンドル」の構成は、 (i)国際的に取引される多くの商品が含まれる可能性があるので、含まれる各商品は以下の4つの基本的な基準を満たしていなければならない。(a)高度の標準化(これは明確に定義されている(D)在庫の合理的な耐久性(これは、物理的劣化を避けるために在庫を裏返す必要がないことを意味する。 多くの場合、1年に1回と言われています。




      146:

      II. OUTLINE OF A PROPOSAL

      An I.M.F. Currencltr. It is suggested that, in line with other monetary reformproposals, the I.M.F. should establish its own currency-let us call it the "bancor"-which after an initial ,,build-up period,'should be convertible into (a) gold, (D) a bundte of commoditiesconsisting of the thirty or so principal commodities in worldtrade which combine a high degree of standardisation withreasonable durability in storage.e. Bancor issued by the I.M.F. should be fully covered by goldand commodities, except for a fiduciary issue which should befixed in amount (subject to possible revision by re-negotiation inlater years).3. Bancor operations should be held distinct from the existing
      system of drawing rights of members to purchase each others'currencies out of holdings at the disposal of I.M.F.; such drawingsshould not lead to emission of bancor.4. Bancor should be exclusively a deposit currency, and only thecentral banks of member countries should be entitled to holdbancor balances with I.M.F. The bancor unit shouid be distinctfrom the monetary unit of any member country, and should beassigned a gold par value that is large in relation to that of anynational currency unit (equivalent, perhaps, to Ioo or r,ooo IJ.S.dollars). Member countries should undertake to accept bancor insettlement of claims in the same manner as gold.5. It is suggested (the figures are intended as illustrative) thatinitially the I.M.F. should aim at an issue of bancor of theorder of the present equivalent of U.S. $3o billion, made up asfoilows:
      (i) $5 billion in exchange for gold.
      (ii) $zo billion in exchange for commodities of various kinds,according to the procedure described below.
      (iii) $S billion against loan obligations of member countries(constituting the fiduciary issue).

      Commodit2 Bundles6. The composition of the "commodity bundle" should beagreed upon at the outset, on the basis of the followingprinciples:(i) As many internationally traded commodities,as possibleshould be included, provided that each commodityincluded satisfies four basic criteria:(a) A high degree of standardisation (which means that itpossesses a clearly defined world-market price, whenquantity, grade, place and date of delivery are speci-fied).(D) Reasonable durability in storage (which means thatthe stock need not be turned over, to avoidphysical deterioration, more often than say, once aYear).



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    27. 146:


      II。 提案の概要

      IMFカレンダー IMFは、他の通貨改革提案に沿って、自国の通貨を確立しなければならないと示唆しています。これは、最初の建設期間の後に、(a)金、(b) D)貯蔵の中での高度な標準化と合理的な耐久性を兼ね備えたワールドトレードにおける30以上の主要商品からなる商品の束。 IMFが発行するBancorは金額で固定すべき信託上の問題を除いて、金とコモディティによって完全にカバーされるべきである(その後の再交渉による可能性のある改訂を条件として)。 バンカーの運営は、既存の
      IMFの処分に際し、各国の通貨を保有する国の外貨を購入する権利を引き出す制度。 そのような図面はバンカーの排出につながるものではない。 Bancorは専ら預金通貨でなければならず、加盟国の中央銀行だけがIMFとバンバンマー残高を保有する権利があるべきであるバンコク・ユニットはいかなる加盟国の通貨単位とも異なる必要があり、任意の国の通貨単位(これは、おそらく、Iooまたはr、ooo IJ.S.dollarsに相当するもの)です。 加盟国は、ゴールドと同様にクレームのバンカー・インサテーションを受け入れるべきである。 IMFは、最初に、現在の300億米ドル相当のバンコアの問題を目指すべきであることを示唆している(数字は例示的なものである)
      (i)金と引き換えに50億ドル。
      (ii)下記の手順に従って、様々な種類の商品と引き換えに十億ドル。
      (iii)信託問題を構成する加盟国のローン債務に対する10億ドル。

      Commodit2 Bundles6。 (i)可能な限り多くの国際貿易商品が含まれているが、含まれる各商品は以下の4つの基本的基準を満たすことを条件とする。 (D)在庫の合理的な耐久性(これは、在庫を裏返す必要がないことを意味する。物理的な劣化を避け、より頻繁に、一度年に1回)。

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    28. 参照
      Keynes, J. M., “The Objective of International Price Stability”, Economic Journal, June-September 1943.

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    29. 邦訳ケインズ全集
      39-43頁

      国際価格安定の目標

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    30. カルドア
      バンコール?については
      Essays on Economic Policy2: Policies for international stability. Country studies

      https://www.concertedaction.com/wp-content/uploads/2014/02/Nicholas-Kaldor-Collected-Economic-Essays.pdf
      目次証拠


      3:48 午前 削除
      Blogger yoji さんは書きました...
      The Case for an International Commodity Reserve Currency: Measures for Stabilization of Primary Commodity Markets at Equitable and Renumerative Prices Including Commodity Arrangement

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    31. 経済成長と分配理論 理論経済学続論
      叢書名   ポスト・ケインジアン叢書  ≪再検索≫
      著者名等  N.カルドア/著  ≪再検索≫
      著者名等  笹原昭五,高木邦彦/訳  ≪再検索≫
      出版者   日本経済評論社
      出版年   1989.2
      大きさ等  22cm 370p
      注記    Further essays on economic theory./の翻訳 著
      者の肖像あり
      NDC分類 331
      件名    経済成長  ≪再検索≫
      件名    分配論  ≪再検索≫
      要旨    イギリスの代表的ケインジアン、N.カルドアは惜しくも1986年に死去したが、それ
      までの間に著名な論文を数多く発表した。本書は1950年代以降に公刊された、経済理
      論とその関連分野にかかわる、かれの主要論文を一書にまとめたものである。そのなかに
      は「経済成長の新モデル」として経済学界に大きな波紋を呼び起こした論文や、一般均衡
      理論の批判的吟味を企図した論文などがふくまれているけれども、新古典派経済学に対す
      る闘志がその随所にただよっている。
      目次    第1章 資本蓄積と経済成長;第2章 経済成長の新モデル;第3章 限界生産力と巨視
      経済学的分配理論;第4章 イギリス経済の低成長の原因;第5章 地域政策を必要とす
      る事情;第6章 国民経済の諸目標の確執;第7章 均衡経済学の不当性;第8章 どこ
      で経済理論はまちがっているか;第9章 世界経済におけるインフレーションと景気後退
      ISBN等 4-8188-0264-6


      #1:73
      でカレツキ
      危機逓増の原理に言及

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    32. カルドア「代替的な分配諸理論」

      リカード
      マルクス
      新古典派
      ケイン派

      その中でカルドアによるリカード経済学の図解
      https://i.gyazo.com/29cd9ee88d6cabb4cdd8632eacc2995c.png
      根井雅弘『入門 経済学の歴史』ちくま新書70頁参照
        |。  。
       穀|    。  。
        |_______。__。
       物|    地代総額  | 。平均生産物(穀物産出量/労働投入量)
        |__________。
        |    利潤総額  | 。
        |__________|  。限界生産物(穀物生産量増加分/労働投入量一単位)
        |    賃金総額  |
       0|__________|_____
            労働投入量

      マクロ分配理論 ケンブリッジ理論と限界生産力説 版情報   増補版   N.カルドア  学文社 所収

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    33. ―リカード理論を図式化する

       リカード経済学は、体系的に構成されているので、経済理論家による数理モデル化に適した特徴をもっています。
      実際、著名な経済学者がリカード理論の数理モデル化を試みた例は探せば幾らでもあるのですが、難解な数学は使い
      たくないので、ここでは、 ニコラス・カルドア(一九〇八―八六)というイギリスのケインジアンが簡単な図を
      使ってリカード経済学を見事に表現することに成功した例を取り上げてみましょう(図1を参照のこと)。

      図1

       P|。  。
      穀 |    。  。
       C|_______。__。D
      物 |    地代    | 。Ap
       B|__________。A
        |    利潤    | 。
       W|__________|K 。Mp
        |    賃金    |
       0|__________|M____
            労働          X



       図1では、縦軸に穀物(Corn)の産出量が、横軸に労働投入量(Labour)が測られていますが、リカードは
      「土地」の収穫逓減を仮定しているので、「限界生産物」Mp(正確には、十九世紀後半の「限界革命」のあとに
      登場する概念ですが、ここでは、労働投入量一単位の増加によってもたらされる穀物産出量の増加分と考えて下さい)
      が右下がりに描かれています。限界生産物が逓減していくので、「平均生産物」Ap(穀物の産出量を労働投入量で
      割ったもの)も逓減していくことは言うまでもありません。
      いま、労働投入量がOMであれば、穀物の産出量はOCDMとなりますが、この場合、RENT(地代総額)は
      BADCの部分となります。なぜなら、労働投入量がOMであれば、限界地での限界生産物はMAでかり、
      それと平均生産物MDとの差額が地代となるので、全体では、BADCの部分が地代総額となるからです。
      そして、賃金率がOWで一定ならば、WAGES(賃金総額)はOMKWとなるので、PROFITS(利潤総額)は
      残りのWKABとなるでしょう。
       容易に予想がつくように、耕作がさらに劣等な土地へと進んでいくと、地代総額の増大によって、利潤総額と
      賃金総額にあてられる部分が減少していきますが、賃金総額は一定の賃金率に労働投入量をかけた大きさなので、
      最終的には、利潤総額がゼロとなるような状態が訪れるでしょう。これが、古典派の「定常状態」であることは、
      もはや繰り返す必要はないでしょう。
       数理化にせよ図式化にせよ、何らかのモデル化をおこなう場合は、どこかには単純化の仮定を置かなければ
      なりませんが、カルドアが考案した図は、リカード経済学を視党的にわかりやすく説明することに成功している
      と思います。

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    34. https://i.gyazo.com/29cd9ee88d6cabb4cdd8632eacc2995c.png
      根井雅弘『入門 経済学の歴史』ちくま新書70頁参照
        

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    35. Alternative Theories of Distribution (Adobe PDF)
      Nicholas Kaldor
      http://piketty.pse.ens.fr/files/Kaldor1955.pdf
      カルドアによるリカード経済学の図解あり

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    36. Alternative Theories of Distribution (Adobe PDF)
      Nicholas Kaldor
      http://piketty.pse.ens.fr/files/Kaldor1955.pdf
      邦訳は『経済成長と分配理論』カルドア所収
      リカード経済学の図解あり
      https://i.gyazo.com/29cd9ee88d6cabb4cdd8632eacc2995c.png
      以下の根井雅弘『入門 経済学の歴史』ちくま新書70頁参照

      リカード理論を図式化する…

      図1

       P|。  。
      穀 |    。  。
       C|_______。__。D
      物 |    地代    | 。Ap
       B|__________。A
        |    利潤    | 。
       W|__________|K 。Mp
        |    賃金    |
       0|__________|M____
            労働          X

       図1では、縦軸に穀物(Corn)の産出量が、横軸に労働投入量(Labour)が測られていますが、リカードは
      「土地」の収穫逓減を仮定しているので、「限界生産物」Mp(正確には、十九世紀後半の「限界革命」のあとに
      登場する概念ですが、ここでは、労働投入量一単位の増加によってもたらされる穀物産出量の増加分と考えて下さい)
      が右下がりに描かれています。限界生産物が逓減していくので、「平均生産物」Ap(穀物の産出量を労働投入量で
      割ったもの)も逓減していくことは言うまでもありません。
      いま、労働投入量がOMであれば、穀物の産出量はOCDMとなりますが、この場合、RENT(地代総額)は
      BADCの部分となります。なぜなら、労働投入量がOMであれば、限界地での限界生産物はMAでかり、
      それと平均生産物MDとの差額が地代となるので、全体では、BADCの部分が地代総額となるからです。
      そして、賃金率がOWで一定ならば、WAGES(賃金総額)はOMKWとなるので、PROFITS(利潤総額)は
      残りのWKABとなるでしょう。
       容易に予想がつくように、耕作がさらに劣等な土地へと進んでいくと、地代総額の増大によって、利潤総額と
      賃金総額にあてられる部分が減少していきますが、賃金総額は一定の賃金率に労働投入量をかけた大きさなので、
      最終的には、利潤総額がゼロとなるような状態が訪れるでしょう。これが、古典派の「定常状態」であることは、
      もはや繰り返す必要はないでしょう。
       数理化にせよ図式化にせよ、何らかのモデル化をおこなう場合は、どこかには単純化の仮定を置かなければ
      なりませんが、カルドアが考案した図は、リカード経済学を視党的にわかりやすく説明することに成功している
      と思います。
        

      返信削除


    37. Alternative Theories of Distribution (Adobe PDF)
      Nicholas Kaldor
      http://piketty.pse.ens.fr/files/Kaldor1955.pdf
      邦訳は『経済成長と分配理論』カルドア所収
      リカード経済学の図解あり
      https://i.gyazo.com/29cd9ee88d6cabb4cdd8632eacc2995c.png
      以下の根井雅弘『入門 経済学の歴史』ちくま新書70頁参照

      リカード理論を図式化する…

      図1

       P|。  。
      穀 |    。  。
       C|_______。__。D
      物 |    地代    | 。Ap
       B|__________。A
        |    利潤    | 。
       W|__________|K 。Mp
        |    賃金    |
       0|__________|M____
            労働          X

       図1では、縦軸に穀物(Corn)の産出量が、横軸に労働投入量(Labour)が測られていますが、リカードは
      「土地」の収穫逓減を仮定しているので、「限界生産物」Mp(正確には、十九世紀後半の「限界革命」のあとに
      登場する概念ですが、ここでは、労働投入量一単位の増加によってもたらされる穀物産出量の増加分と考えて下さい)
      が右下がりに描かれています。限界生産物が逓減していくので、「平均生産物」Ap(穀物の産出量を労働投入量で
      割ったもの)も逓減していくことは言うまでもありません。
      いま、労働投入量がOMであれば、穀物の産出量はOCDMとなりますが、この場合、RENT(地代総額)は
      BADCの部分となります。なぜなら、労働投入量がOMであれば、限界地での限界生産物はMAであり、
      それと平均生産物MDとの差額が地代となるので、全体では、BADCの部分が地代総額となるからです。
      そして、賃金率がOWで一定ならば、WAGES(賃金総額)はOMKWとなるので、PROFITS(利潤総額)は
      残りのWKABとなるでしょう。
       容易に予想がつくように、耕作がさらに劣等な土地へと進んでいくと、地代総額の増大によって、利潤総額と
      賃金総額にあてられる部分が減少していきますが、賃金総額は一定の賃金率に労働投入量をかけた大きさなので、
      最終的には、利潤総額がゼロとなるような状態が訪れるでしょう。これが、古典派の「定常状態」であることは、
      もはや繰り返す必要はないでしょう。
       数理化にせよ図式化にせよ、何らかのモデル化をおこなう場合は、どこかには単純化の仮定を置かなければ
      なりませんが、カルドアが考案した図は、リカード経済学を視党的にわかりやすく説明することに成功している
      と思います。
        

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    38. Blogger yoji さんは書きました...
      西山千明編著 『フリ ードマンの思想 』
      登録情報
      -: 334ページ
      出版社: 東京新聞出版局 (1979/06)
      ASIN: B000J86EG2
      発売日: 1979/06
      梱包サイズ: 19.4 x 14.2 x 2 cm
      おすすめ度: この商品の最初のレビューを書き込んでください。
      Amazon 売れ筋ランキング: 本 - 1,

      3:05 午後 削除
      Blogger yoji さんは書きました...
      117 a[] 2019/04/24(水) 07:10:16.40 ID:ptHGzY0h
      市場主義のたそがれ 新自由主義の光と影 (中公新書) Kindle版
      根井雅弘 (著)

      書名にフリードマンの名はないが
      これはほとんどフリードマン入門の入門みたいな本
      そこまでフリードマンに批判的ではない


      マネタリズムの根本的な問題は 、フリ ードマン自身はあまり頓着していないようだが 、中央銀行が 「マネ ー ・サプライ 」を決定することができるという 「外生説 」をとっていることである 。この点を取り上げて 、フリ ードマンの陣営と徹底的に闘ったのは 、イギリスのケンブリッジ大学教授で 、ケインジアン ( 「ポスト ・ケインジアン 」と呼ぶ人々も少なくないかもしれない )として著名であったニコラス ・カルドア (一九〇八 ―八六 )である ( * 1 3 ) 。カルドアの言い分はこうである 。 「マネ ー ・サプライ 」と簡単にいうけれども 、貨幣が金銀から成り立っていた 「商品貨幣経済 」ならともかく 、現代の 「信用貨幣経済 」 (貨幣は借り手に対する銀行信用の付与の結果として現われる )では 、中央銀行がマネ ー ・サプライを外生的に決定することはできない 。カルドアは 、次のように主張する (図 2を見ていただきたい ( * 1 4 ) ) 。

      「さて 、信用貨幣経済の場合には 、貨幣 『供給曲線 』を垂直的にではなく 、水平的に描くのが適切であろう 。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく 、所与の利子率によって表わされる 。そして貨幣存在量は需要 ─ ─所得 Yの関数としての貨幣需要 D ( Y )のこと ─ ─によって決定されるであろう 。貨幣需要はこれまでと同じように所得とともに変動するであろうし 、また中央銀行の利子率 ─ ─昔の公定歩合 、現在の M L R ( m i n i m u m l e n d i n g r a t e ) ─ ─は 、信用を制限または拡張する手段として 、上方あるいは下方に変更されるかもしれない 。しかし 、このことはいつでも 、またつねに 、貨幣ストックが需要によって決定され 、また利子率が中央銀行によって決定されるという事実を変更するものではない 。 」


      利子率
      r^  _\
           l\D(Y)  貨幣需要

           M*
           貨幣存在量

      図2

       マネ ー ・サプライが貨幣需要 (有効需要または所得に依存する )から独立ではなく 、需要に対して消極的に調整されるという考え方を 「内生説 」と呼ぶが 、カルドアは 、この内生説の最も強力な理論家の一人であった 。フリ ードマンやマネタリストは 、 「貨幣ストック Mの増加率の変化がそれに引き続いて生じる貨幣所得 Yの成長率の変化の原因である 」という表現を使うのだが 、カルドアによれば 、 Mと Yのあいだに相関関係が見られたとしても 、それは実は Mが取引の必要 (もちろん 、 Yに依存する )に応じて弾力的に変化した結果であるかもしれない 。ということは 、マネタリストが考える M → Yへという因果関係は 、本当は 、 Y → Mへという因果関係に読み替えるほうが正しいということだ 。

       カルドアは 、フリ ードマンのマネタリズムがかくも普及していった責任の一端は 、ケインズの 『一般理論 』にあると考えている 。なぜなら 、ケインズも 、 『一般理論 』では 、マネ ー ・サプライを中央銀行によって決定される外生的定数として取り扱っていたからである 。それゆえ 、カルドアは 、次のように結論づけるのである ( * 1 5 ) 。

      「真の説明は 、ケインズも 『一般理論 』のなかでは決して言わなかったことなのだが 、信用貨幣経済においては 、貨幣供給の変化は物価ないし所得の変化の結果であって原因ではない 、というものである 。 」

      * 1 3 … … N ・カルドア 『マネタリズム ─ ─その罪過 』原正彦 、高川清明訳 (日本経済評論社 、一九八四年 )参照 。
      * 1 4 … …前同 、七四ペ ージ 。図 2の出典も同ペ ージ 。
      * 1 5 … … N i c h o l a s K a l d o r , L i m i t a t i o n s o f t h e G e n e r a l T h e o r y ' , 1 9 8 3 , p . 5 .カルドアは 、 『マネタリズム ─ ─その罪過 』のなかで 、貨幣の流通速度が安定的であるというマネタリズムの想定や 、フリ ードマン =シュワルツの実証研究の欠陥についても触れているが 、あまりにも専門的になるので 、ここでは割愛する 。
      * 1 6 … … J ・ K ・ガルブレイス 『経済学の歴史 』鈴木哲太郎訳 (ダイヤモンド社 、一九八八年 )三八九 ―三九〇ペ ージ 。
      * 1 7 … …前同 、三九一ペ ージ 。

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    39. 、また中央銀行の利子率 ─ ─昔の公定歩合 、現在の M L R ( m i n i m u m l e n d i n g r a t e )

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    40. I S / L M図表は 、 G N P (国民総生産 )と利子率が I S曲線 (財市場の均衡を示す )と L M曲線 (貨幣市場の均衡を示す )の交点によって同時に決定されることを教えてくれるが 、ケインジアンとマネタリストの違いは 、 I S曲線と L M曲線の形状にかかわっているという 。すなわち 、マネタリスト (古典派も同様 )が 、 L M曲線がほとんど垂直であるようなケ ース (貨幣の流通速度がほとんど限界に達しており 、投機的動機に基づく貨幣需要がほとんど存在しない )を想定しているのに対して 、ケインズやケインジアンは 、 L M曲線がほとんど水平 (いわゆる 「流動性の罠 」の状態 ) 、かつ I S曲線がほとんど垂直であるようなケ ースを想定しているというのである 。サムエルソンは 、次のように解説している ( * 2 5 ) 。

      「ヒックス =ハンセン図は 、財政政策と金融政策 、所得決定の理論 、それに貨幣理論の全部を総合することに成功している 。それはさらに 、貨幣の流通速度についての明確な一般理論を提供することにより 、マネタリストとケインジアンのマクロ経済理論を総合するのにも役立っている 。すなわち重要な意味において 、マネタリストの反革命は 、 L Mおよび I Sの形についての論争に帰してしまうのである 。 」


      * 2 4 … …出典は 、ポ ール ・ A ・サムエルソン 『経済学 (第十一版 ) 』都留重人訳 、上巻 (岩波書店 、一九八一年 )三七二ペ ージ 。
      * 2 5 … …前同 。

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    41. 、また中央銀行の利子率 ─ ─昔の公定歩合 、現在の M L R ( m i n i m u m  l e n d i n g  r a t e )

      3:40 午後 削除

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    42. https://ameblo.jp/sorata31/entry-12442794398.html
      今回のコラムはMMTを解説する予定でしたが、その前に「内生的貨幣供給論」の解説を行います。
      (「内生的貨幣供給論」はMMTの基盤の一つとなっています。)

      「内生的貨幣論」はMMTだけでなく、ポスト・ケインジアンの中で広く論じられている理論です。
      今回は、内藤敦之「内生的貨幣供給理論の再構築―ポスト・ケインズ派の貨幣・信用アプローチ」から、「内生的貨幣論」を紹介します。
      (なおこの本は、L..ランダル・レイの議論の紹介が多く、MMT/現代貨幣論という言葉こそ出ていませんが、表券主義という言葉でJGPを含むレイの現代貨幣論の一部を解説しています。)

      「内生的貨幣供給論」とは何か?

      簡単に言えば「需要に応じて貨幣が供給されるという考え方を軸に、貨幣経済の姿を描く理論」です。

      現代の内生的貨幣供給論には主に3つの派閥があります。
      ・ホリゾンタリズム(カルドア、ムーアなど)
      ・ストラクチュラリズム(レイ、ポーリンなど)
      ・サーキュレイショニスト(ブールヴァ、ラヴォワ、ロションなど)

      ここではこの3つの派閥の説明は、議論が細かくなりすぎるため行いません。
      なお、現代的な内生的貨幣供給論は、カルドアに始まる、とされています。

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    43. 根井
      市場主義

      I S / L M図表は 、 G N P (国民総生産 )と利子率が I S曲線 (財市場の均衡を示す )と L M曲線 (貨幣市場の均衡を示す )の交点によって同時に決定されることを教えてくれるが 、ケインジアンとマネタリストの違いは 、 I S曲線と L M曲線の形状にかかわっているという 。すなわち 、マネタリスト (古典派も同様 )が 、 L M曲線がほとんど垂直であるようなケ ース (貨幣の流通速度がほとんど限界に達しており 、投機的動機に基づく貨幣需要がほとんど存在しない )を想定しているのに対して 、ケインズやケインジアンは 、 L M曲線がほとんど水平 (いわゆる 「流動性の罠 」の状態 ) 、かつ I S曲線がほとんど垂直であるようなケ ースを想定しているというのである 。サムエルソンは 、次のように解説している ( * 2 5 ) 。

      「ヒックス =ハンセン図は 、財政政策と金融政策 、所得決定の理論 、それに貨幣理論の全部を総合することに成功している 。それはさらに 、貨幣の流通速度についての明確な一般理論を提供することにより 、マネタリストとケインジアンのマクロ経済理論を総合するのにも役立っている 。すなわち重要な意味において 、マネタリストの反革命は 、 L Mおよび I Sの形についての論争に帰してしまうのである 。 」


      * 2 4 … …出典は 、ポ ール ・ A ・サムエルソン 『経済学 (第十一版 ) 』都留重人訳 、上巻 (岩波書店 、一九八一年 )三七二ペ ージ 。
      * 2 5 … …前同 。

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    44. 経済成長と分配理論 理論経済学続論
      叢書名  
      ポスト・ケインジアン叢書  ≪再検索≫
      著者名等 
      N.カルドア/著  ≪再検索≫
      著者名等 
      笹原昭五,高木邦彦/訳  ≪再検索≫
      出版者  
      日本経済評論社
      出版年  
      1989.2
      大きさ等 
      22cm 370p
      注記   
      Further essays on economic theory./の翻訳 著者の肖像あり
      NDC分類
      331
      件名   
      経済成長  ≪再検索≫
      件名   
      分配論  ≪再検索≫
      要旨   
      イギリスの代表的ケインジアン、N.カルドアは惜しくも1986年に死去したが、それまでの間に著名な論文を数多く発表した。本書は1950年代以降に公刊された、経済理論とその関連分野にかかわる、かれの主要論文を一書にまとめたものである。そのなかには「経済成長の新モデル」として経済学界に大きな波紋を呼び起こした論文や、一般均衡理論の批判的吟味を企図した論文などがふくまれているけれども、新古典派経済学に対する闘志がその随所にただよっている。
      目次   
      第1章 資本蓄積と経済成長;第2章 経済成長の新モデル;第3章 限界生産力と巨視経済学的分配理論;第4章 イギリス経済の低成長の原因;第5章 地域政策を必要とする事情;第6章 国民経済の諸目標の確執;第7章 均衡経済学の不当性;第8章 どこで経済理論はまちがっているか;第9章 世界経済におけるインフレーションと景気後退
      ISBN等
      4-8188-0264-6
      書誌番号 
      3-0190299045

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    45. 内生的貨幣供給理論の再構築―ポスト・ケインズ派の貨幣・信用アプローチ 単行本 – 2011/5/1
      内藤 敦之 (著)
      5つ星のうち 5.0 1 件のカスタマーレビュー

      モト
      5つ星のうち5.0しっかりした内生的貨幣供給の紹介
      2013年10月5日
      形式: 単行本
       本書では、経済学におけるポストケインジアンの内生的貨幣供給理論について、丁寧にまとめられています。
       内生的貨幣供給について論じている本は、あまりないので参考になります。歴史的な理論の展開などが丁寧に記述され、著者の言葉使いも慎重さが見られているので、安心して読むことができました。
       内生的貨幣供給を説く各論者の言葉を紹介しながら、著者がそれらを良く理解して記述に配慮が行き届いています。こういった海外の情報を日本で日本語で読めるのって、たいへんありがたいことですよね。
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    46. https://ameblo.jp/chichukai/entry-12281336707.html

      内生的貨幣理論の再構築

      秋山2017-06-30 13:00:00
      ゴールデンウィークの頃から、内藤敦之氏の「内生的貨幣供給理論の再構築」という書籍を何度も読んでいる。

      内生的貨幣供給理論の再構築―ポスト・ケインズ派の貨幣・信用アプローチ 内生的貨幣供給理論の再構築―ポスト・ケインズ派の貨幣・信用アプローチ
      Amazon

      ゴールデンウィーク前に何冊もの書籍をアマゾンでいろいろ注文したが、そのうちの一冊である。この書籍を選んだ理由を述べれば、貨幣に関する無理解や誤解が新古典派の問題点であり、貨幣の正しい理解を経済学の中心に据えることが必要との考えなので、参考になると考えたからだ。(雨龍氏に以前ご紹介いただいていたことは、コメントで指摘されて思い出した)

      この書籍は、筆者の博士論文を元に加筆修正したものであるとのことである。指導者が経済学史、経済学説史を専門とするということがあってか、関連する経済学者の論文を読み、比較検討することによって作られている。筆者が自負するように、なかなか大変な量の作業をこなしており、価値のある論文であると思う。

      過去の経済学者のあまり馴染みのない様々な業績にまで触れているために、なるほどと思えるような考えも多々あり、勉強になった。ただ残念なことにとても分かりやすいとは言い難い。経済学部生であればスラスラと、素人であっても苦労すれば読めるくらいにするべきだろう。時間をかけ素晴らしい作業をしているのだから、分かりにくいのはたいへん勿体無い。

      分かりにくい原因は、馴染みのない様々な説が次々出てくることだ。それらに関して後で説明されているが、その時点ではぐぐっても分からないような単語ばかりなので、分からないまま進まなくてはいけなかったり、戻って読まなくてはいけなくなっている。であるから、ここではまず重要な語句の説明を簡単にしようと思う。

      内生的貨幣供給:経済システムの内部で経済活動によって貨幣が生み出されるといった意味であると思われる(利子率などの他の要素によって影響される。独立した要素ではないといった意味も含む)。これに対して、金鉱の掘り出しや貨幣の代わりになるような商品の生産によって貨幣が増えていくような考え、政府、中央銀行からの恣意的なベースマネーの供給によって供給量が決まるというマネタリストの考えを外生的としている(ただし後者の恣意的な供給も実際に存在するのでP7『貨幣供給が内生か,あるいは外生かは必ずしも,最も重要な論点ではない』)

      ポスト・ケインジアン:ケインジアンのWiki参照。『アメリカンケインジアンに特徴づけられる新古典派経済学の理論』『の前提に疑問を持ち、現実の』『構造を理論化し現実の経済の不均衡のメカニズムに迫ろうとする』人々。P48『近年,内生的貨幣供給論を中心とした理論を提示している』。

      サーキュレイショニスト:仏伊において貨幣的循環を重視したマクロ経済学を展開しているグループ。この貨幣的循環というのは、景気の循環のことではなく、P5『信用から貨幣が生じ』、最終的に『貨幣が銀行へ還流し消滅する』という私が今まで書いてきた話と一致した考えであるようだ。

      ホリゾンタリスト:P153『常に貨幣ストックが需要によって決定され』ると考え、P150『外生的な利子率と水平の貨幣供給曲線を主張』する内生的貨幣供給論の一派。P49『中央銀行の順応的な貨幣供給を強調する』。マネタリズムに対抗する。

      ストラクチュラリスト:P49『金融市場の役割を重視する』立場である。ホリゾンタリストが主張するような中央銀行の順応的な貨幣供給はP180『商業銀行が不十分な準備しか保有していない』場合のものであり、『必要な準備はある程度は』創造されるという立場である。貨幣供給曲線は右上がり(構造的内生性による)とし、利子率においてP182『流動選好を重視』する。

      名目主義:貨幣自体に価値は内在せず、貨幣は名目的存在であるという考え。

      表券主義:P36『貨幣は特に国家の創造物であるという学説』。なお新表券主義においては、P36『税の支払いにおいて受領』されることを重要視している。

      金融不安定性仮説:ミンスキーが唱えた「経済の不安定性は複雑な市場経済が生来的に備えている欠陥である」という理論。内生的貨幣供給を前提としている。

      流動性選好、マネタリスト、景気循環、貨幣の定義に関しては以前書いたもで省略。

      上記をパラっと理解してから読めば、ある程度スラスラ読めると思う。

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    47. ミッチェル2019#2

      2 How to Think and Do Macroeconomics
      35
      References
      Centre of Full Employment and Equity (COFFEE) (c.2001) The Tale of 100 Dogs and 95 Bones. Available at: http://
      el.newcastle.edu.au/coffee/education/education_view.cfm? I D=1, accessed 10 luly 2018.
      Henry,J.F. (2012) The Making of Neoclassical Economics, Routledge Revivals, Abingdon: Taylor & Francis.
      Kaldor, N.(1957) "A Model of Economic Growth", The Economic Journal, 67(268), 591-624
      Keynes, J.M.(1936) The General Theory of Employment, Interest and Money, London: Macmillan.
      Kuhn, T.S. (1970) The Structure of Scientific Revolutions, 2nd edn, Chicago: University of Chicago Press.
      Marx, K. (1867) Capital, Volume I, London: Everyman's Library
      McCloskey, D.(1985) The Rhetoric of Economics, Madison, WI: University of Wisconsin Press.
      Samuelson, P. (1947) Foundations of Economic Analysis, Cambridge, MA: Harvard University Press.
      Visit the companion website at www.macmillanihe.com/mitchell-macro for additional resources
      including author videos, an instructor's manual, worked examples, tutorial questions, additional
      references, the data sets used in constructing various graphs in the text, and more.

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    48. タイトル 経済安定と成長 / N・カルダー 著 ; 中村至朗 訳
      ケイザイ アンテイ ト セイチョウ
      keizai antei to seichō
      出版事項 大阪 : 大同書院, 1964.3
      オオサカ : ダイドウ ショイン
      ōsaka : daidō shoin
      配架場所 請求記号 現況
      中央 B2研究書庫 331.7 00004 利用可能
      形態 448p ; 22cm
      注記 著者の肖像あり
      内容注記 付:N・カルダーの著作目録
      原著 Essays on economic stability and growth.
      分類 331.74 njb/8
      別著者等 Kaldor, Nicholas, 1908-1986
      中村 至朗, 1930-
      ナカムラ, シロウ, 1930-
      nakamura, shirō, 1930-
      件名 経済成長
      ケイザイ セイチョウ
      keizai seichō
      経済学
      ケイザイガク
      keizaigaku

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    49. ふみすむ (@Fumisme)
      2019/08/15 17:00
      MMT創始者はミンスキアンでも、SFCモデルはカレツキアン寄りのGodleyやLavoieが関わっているし、構成要素を見ていくとPK直系とまでは言わずともPK内の諸派を横断するポジションにはあると思う。

      https://twitter.com/fumisme/status/1161910466471350272?s=21

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    50. 内藤151


      カルドア1981 a keynesian perspective on money

      第6章 内生的貨幣供給論の展開 (1)
      151
      第4に貨幣の過剰供給は存在しえないというホリゾンタリスト的な特徴も見
      られる。

      「商品貨幣と異なって, 信用貨幣は銀行からの借入の結果として存在する
      ようになり,銀行負債の返済の結果として消滅する。(これは支出への受
      け取りの過剰が直接に未払いの当座貨越の削減に当てられるシステムでは
      自動的に起こる。)それゆえ, 信用貨幣経済では商品貨幣経済とは違って,
      「貨幣ストック」は個人が保有したい量を超過することは決してない,そ
      して、このことのみが支出の上昇の原因であるべき貨幣の「超過」供給の
      可能性を除外している」(ibid., 1981, p. 7).

      ここでは,貨幣格の超過供給を否定し, その理由として, 信用貨幣は負債の返済
      に充てられるので, 過剰な貨幣は存在しないとしている。貨幣の超過供給を否
      定するのは,マネタリズム批判としても行われていると思われる. ただ,この
      点は後のホリゾンタリストとストラクチュラリズムの論争で問題になる点でも
      ある14)。
      第5に何故,貨幣当局は順応的に貨幣を供給しなければならないかについて
      は,中央銀行の最後の貸し手機能によって説明している。 「貨幣当局が需要の
      変動に対して貨幣供給を一定に維持する力は信用貨幣に基づく貨幣的システム
      が中央銀行が信用のピラミッドが保たれるように保証しようとする限りにおい
      てのみ機能しうるという事実によって厳しく制限されている」 (ibid., 1981, p.
      7).
      この論文は内生的貨幣供給論を明確に主張している。すなわち, 貨幣需要か
      ら貨幣供給への逆の因果性を主張した上で, 利子率は外生的に決定されるとし、
      貨幣量 - 利子率平面における水平な貨幣供給曲線を導出している。 ここでの特
      徴は第1に当座貸越制度に言及していることである。第2に,外生的な利子率
      と水平な貨幣供給曲線である。 第3に負債の自動的返済メカニズムによる貨幣
      の超過供給の否定である。 第4に中央銀行の最後の貸し手機能を重視してい
      る。

      返信削除
    51. 内藤2011
      #6
      150

      150
      ドクリフ委員会での貨幣の流通速度の可変性が重視されており, 内生性の巨が
      的なメカニズムに関する議論が欠如している。

      (3) 内生的貨幣供給論の確立 :1980年代
      カルドアは,1980 年代に内生的貨幣供給論を本格的に展開し始める. -
      では,第1に1981年のトレヴィシックとの共著論文を取り上げ,第2に
      1982年の内生的貨幣供給論を始めて主題として論じた「マネタリズム その
      罪過」を検討する。

      (i) “A Keynesian Perspective on Money" (Kaldor and Trevithick, 1981)
      1981年のトレヴィシックとの共著論文“A Keynesian Perspective on Money"
      はマネタリズム批判を目的として書かれた論文である。ここでは,まず, 内生
      的な貨幣論,特に逆の因果関係が主張されている.例えば,「貨幣供給の増大
      は増大した貸出支出の結果であって, その原因ではない」(Kaldor and
      Trevithick, 1981, p. 5). 第2に,当座貸越にも注目している。「支出が存在す
      る当座貸越能力を使用することによって,あるいは新たな貸出の取り決めによ
      って「ファイナンス」されるとき追加的支出が受取人の銀行預金を増やすとい
      う単純な理由で貨幣供給の自動的な増大があるだろう」 (ibid., 1981, p. 6). こ
      れは,貸出が預金を創造する過程を明らかにしている。 第3に外生的な利子率
      と水平の貨幣供給曲線を主張している。

      「貨幣的政策の所与のスタンスは存在している信用貨幣の選択された量で
      はなく,選択された利子率によって最も良く表現される。そして, 貨幣の
      需要弾力性が大きくても, あるいは小さくても,貨幣供給の弾力性は所与
      の選択された利子率の下で, 無限である。(これは貨幣の需要と供給を両
      方とも利子率の関数として示す図において, 貨幣供給が垂直な線ではなく
      水平な線として示されるべきであるということを意味している)」(Ibid.
      р. 6).

      これは後にホリゾンタリストといわれる主張の原型であろう。

      返信削除
    52. Nicholas Kaldor & James A. Trevithick (1981), 'A Keynesian Perspective on Money'.

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    53. dergipark.org.tr/tr/pub/ulikidince/issue/47284/539915
      -キャッシュ
      Kaldor, N., & Trevithick, J. (1981). A Keynesian perspective on money. Lloyds Bank Review, 139(1), 1-19.31.

      返信削除
    54. 第2巻
      ポスト・ケインジアン経済学 全 3 巻 - 極東書店(Adobe PDF)
      www.kyokuto-bk.co.jp/detailpdf/ks4274.pdf
      -キャッシュ
      ... 'Money as Cause and Effect'. 20. Nicholas Kaldor & James A. Trevithick (1981), 'A Keynesian Perspective on Money'.

      返信削除
    55. Kaldor, N. and J. Trevithick, (1981b), ‘A Keynesian Perspective on Money’, Lloyds Bank Review, January, 1–19.
      Google Scholar

      返信削除
    56. Post-Keynesian Economics (International Library of Critical Writings in Economics) (英語) ハードカバー – 2017/3/31
      Louis-Philippe Rochon (編集), Sergio Rossi (編集)
      その他 の形式およびエディションを表示する
      ハードカバー
      ¥142,814
      ¥170,734 より 1 中古品
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      お届け日: 7月16日 - 27日 詳細を見る

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    57. 内藤1999
      (90)   一橋論叢 第122巻 第6号 平成11年(1999年)12月号における流動性選好理論に関して考察する.1 外生的利子率:カルドアとムーア 
      (1) カルドア 
      カルドァは1970年代から当時,影響力の強かったマネタリズムに対抗するために内生的貨幣供給論を展開しているが,1981年の‘A Keynesian per-spectiye on money’において本格的に展開した.ここでは,r貨幣的政策のスタンスは存在している信用貨幣の選択された量ではなく,選択された利子率によってもっとも良く表現される.……(とれは貨幣の需要と供給を両方とも利子率の関数として示す図において,貨幣供給が垂直な線ではなく,水平な線として示されるべきであることを意味している.)」(Ka1dorandTre-vithick,1981,p.6)すなわち,貨幣供給が内生的であるのに対して利子率は外生的である. 

      1982年のrマネタリズム その罪過』においてもカルドアは内生的貨幣供給論を展開している.内容は上記の1981年論文とほぼ同じであるが,利子率に関しては,流動性選好説は,「貨幣数量説の修正であって,その放棄ではなかった」(Kaldor,1982,p.21)として,否定している.r貨幣数量説の修正」というのは,「貨幣数量Mはいまだに金融当局によって決定される独立変数として示されている」(Kaldor,1982,p.21)からである. このようなカルドァの立場は,貨幣供給曲線が水平であると主張しているあで,ホリゾンタリズムと呼ばれている.また,カルドアが流動性選好理論を否定したのは,マネタリズム批判が目的であづたからであると思われる. 

      (2) ムーア ムーアはカルドアの影響を受けて,1980年代から内生的貨幣供給論を主張しているが,1988年の“Horizonta1istsandVertica1ists’1において,ポストケインジアンにおいて初めての体系的な内生的貨幣供給論を展開した.カルドアと同様にムーアにおいても,「外生変数は中央銀行が需要に応じて788

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    58. Post-Keynesian economics (The international library of critical writings in economics ; 332) (An Elgar research collection)
      https://ndlonline.ndl.go.jp/#!/detail/R300000001-I028121781-00

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    59. https://www.e-elgar.com/shop/gbp/post-keynesian-economics-9781785363566.html
      20. Nicholas Kaldor and James A. Trevithick (1981), ‘A Keynesian Perspective on Money’, Lloyds Bank Review, 139, January, 1–19

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    60. マネタリズム
      72

      スをいささか不信の念を抱きながら受け取った。そして、私にはフリードマンの結論は逆に読ま
      れねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、その因果関係はY からMへと進ま
      ねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその こ と について時間をかけて
      考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を置く貨幣価値理
      論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するようになっ
      た。ある場合には、貨幣は生産費に基礎を置いた独立の供給関数をもつが、他の場合 に は、新
      しい貨幣は銀行信用の拡張の結果、ある い はその一局面として創り出される。その結果、所与
      の、あるいは期待される所得水準ないし支出水準でもって、公衆が保有し ようとする以上に多
      くの貨幣が創り出されるときはいつでも、その超過分は--債務の償還か、あるいは利子付き
      資産への転換かのいずれかによって--自動的に消滅させられるであろう。ある意味では、特定
      の人たちが金を過剰に保有していることを知ったという理由だけで、金が流通から消滅してしま
      うわけではない。彼らは金を他の人びとに手渡すことができるが、しかし彼らが少なく保有する
      ときにはいつでも、他の人びとは多く保有しているであろう。この要点を理解するには、簡単な
      図の助けを借りなければ困難であろう。ケインズの流動性選好説は、その方程式に示されるよう
      に、次のような方法で図によって表わされてきた。マネー.サプライはMで与えられており、し
      たがってそれは垂線となる。ある所与のY の水準にかんして、貨幣需要は利子率が低いほどより

      返信削除


    61.   M



      Y

      第I部 ラドクリフ報告と金融政策
      Y(t+2)
      IS
      Y(t+1)
      - Y ( t)
      貨幣


      大きい。所与のY において特定の利子率r*が定まり、そこで
      需要曲線は供給曲線と交わるーし たがって、利子率 は
      (ストックとしての)貨幣の需要と供給を等しくする「価格」
      であるーー(フローである)貸付けの需要と供給を等しくす
      るのではない。Yが高ければ高いほど、貨幣需要はいっそう
      大きいーーその結果、Yが増加するにつれて、その需要曲線
      は右方にシフトする。異なった所得水準に対して一連の曲線
      を描くことができ、所与の貨幣ストックMとそれらの 交点
      は、ヒックス (Hicks) によって考案された単一の LM曲線と
      して表わすことができる。彼は、IS 曲線(これは異なった所
      得水準での貯蓄と投資の均等点を示す) と LM 曲線と の交
      点で、ケインジァンの均衡を 説明した(この図は、とりわ
      けアメリカでは非常に馴染深いものになったが、同図は主と
      して二つの曲線が同質でないーー1方はストックに、他方は
      フローに関連しているーーという理由で、決着のつかない混
      乱と誤った結論のもととなった)。

      返信削除
    62. 74

      r -
       M
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的に
      ではなく、水平的に描くのが適切であろう。金融政策は所与
      の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって
      表わされる。そして貨幣存在量は需要によって決定されるで
      あろう。貨幣需要はこれまでと同じように所得とともに変動
      するであろうし、また中央銀行の利子率(昔の公定歩合、現
      在の MLR)は、信用を制限または拡張する手段として、上
      方あるいは下方に変更されるかもしれない。しかし、このこ
      とはいつでも、またつねに、貨幣ストックが需要により決定され、また利子率が中央銀行によっ
      て決定されるという事実を変更するものではない。
       このことは、さきの方程式の観点から、rが従属変数ではなくて、独立変数であることを意味
      する。つまり、r を決定するためには、もう一本の方程式が必要になるが、それを最も単純な形
      で書けば、次のようになる。
      r = 'r
      しかし、いうまでもなく一国全体の見地からは、それははるかに複雑な方程式になる。その方程
      4式には、中央銀行の金準備または外貨準備の水準やその変化率、および公定歩合もしくは最低貸

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    63. スをいささか不信の念を抱きながら受け取った。そして、私にはフリードマンの結論は逆に読ま
      れねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、その因果関係はY からMへと進ま
      ねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその こ と について時間をかけて
      考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を置く貨幣価値理
      論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するようになっ
      た。…
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切であろう。金融政策は所与
      の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。そして貨幣存在量は需要によって決定されるで
      あろう。…


      邦訳マネタリズム72,74頁

      返信削除
    64. …私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。…(図は省略)…
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切で
      あろう。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。
      そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…

      邦訳マネタリズム72,74頁

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    65. Books
      貨幣・経済発展そして国際問題 応用経済学続論
      ニコラス・カルドア Favorites
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      Price(tax incl.) : ¥5,280
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      Release Date
      August/2000
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      Product Details
      Genre : Business&Economics ISBN/Catalogue Number : ISBN 13 : 9784818811911
      ISBN 10 : 4818811912 Format : BooksPublisher : 日本経済評論社 Release Date : August/2000Release Country : Japan Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations : 笹原昭五, 松本浩志, 薄井正彦 ,
      Content Description
      本書は、本叢書既刊の『経済成長と分配理論』に継ぐカルドアの著作であるが、ここには1964年から1977年にわたって発表された15点の論文が掲載されている。応用経済学関係の文献と銘打たれているが、内容は貨幣問題、発展途上国対策そして欧州統合政策などに対する辛らつな論評であり、通説の欺瞞性や虚弱さが随所で暴露されている。著者が他界して14年。しかしその鑑識は、現今の経済問題を思考する場合においても、有効性を喪失していない。

      目次 : 第1部 貨幣および国際均衡(あたらしいマネタリズム/ 国際流動性の問題点/ 固定相場と変動相場の相対的長所/ ドル危機 ほか)/ 第2部 開発経済学(ラテン・アメリカのインフレーションにかんする工業化の役割/ 発展策略のなかの先進技術/ 資本主義と産業発展:イギリスの経済にもとづく数点の教訓)/ 第3部 欧州共同市場(ヨーロッパ農業の混乱/ 欧州共同市場の動態的影響/ 1971年白書の曲解/ 欧州共同市場―最終的評価/ 自由貿易にたいする天誅)

      【著者紹介】
      松本浩志 : 1955年生まれ。中央大学大学院経済学研究科博士課程後期退学。現在、松商学園短期大学助教授

      薄井正彦 : 1958年生まれ。中央大学大学院商学研究科博士課程後期退学。現在、文理情報短期大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

      (「BOOK」データベースより)

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    66. カルドアは
      115頁
      ヒックスの以下を参照

      Monetary Experience and the Theory of Money 、Economic Perspectives: Further Essays on Money and Growth

      返信削除
    67. Hicks
      Monetary Experience and the Theory of Money 、Economic Perspectives: Further Essays on Money and Growth
      1977

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    68. https://www.oxfordscholarship.com/mobile/view/10.1093/0198284071.001.0001/acprof-9780198284079

      Economic PerspectivesFurther Essays on Money and Growth

      J. R. Hicks

      Economic PerspectivesFurther Essays on Money and Growth
      Print publication date: 2003

      ISBN: 9780198284079

      Publisher: Oxford University Press

      Google Preview
      Abstract

      The chapters contained in this book on money and growth, including two previously unpublished chapters, brings together the work of Sir John Hicks, covering the following: the mainspring of economic growth; industrialism; monetary experience and the theory of money; expected inflation; Hawtrey; recollections and documents; capital controversies, ancient and modern; the disaster point in risk theory; and explanations and revisions.

      Table of Contents

      Front Matter

      Title Pages

      Preface (and Survey)

      I The Mainspring of Economic Growth

      II Industrialism

      III Monetary Experience and the Theory of Money

      IV Expected Inflation

      V Hawtrey

      VI Recollections and Documents

      VII Capital Controversies: Ancient and Modern

      VIII The Disaster Point in Risk Theory

      IX Explanations and Revisions

      End Matter

      Index

      Industrialism

      Chapter:
      (p.20) Industrialism
      Source:
      Economic Perspectives
      Author(s):
      John Hicks
      Publisher:
      Oxford University Press
      DOI:10.1093/0198284071.003.0002

      This chapter explores the meaning of industrialism. It considers some of the consequences which follow when industrialism is defined as ‘science-based technical progress embodied in physical equipment’. It discusses industrialism in relation to science-based technology, economies of scale, land, and labour.

      Keywords: economic theory, economic growth, industrialism, science-based technology, economies of scale, land, labour

      Sign In

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    69. マネタリズム批判はヒックスが先行

      N.カルドアとマネタリズム 1 - Core(Adobe PDF)
      core.ac.uk/download/pdf/199685715.pdf
      -キャッシュ
      は、「銀行学派」と「通貨学派」の再来であった(Hicks 1976)。こうした 30 年代に展開された. 貨幣理論—貨幣数量説や貨幣の ...
      マネタリストのr一般理論』解釈に関する一考察 - 明治大学(Adobe PDF)
      m-repo.lib.meiji.ac.jp/.../shakaikagakukiyo_27_2_243....
      -キャッシュ
      ヒックス=ハンセン流の不完全雇用・非伸縮的物価型の IS-LM モデルでは,利子率と実質所得がも. っぱらリアル・セクター ...
      マネタリズムは死んだ。quasi-マネタリズムは永遠に。by Scott Sumner ...
      econdays.net/?p=3131
      -キャッシュ
      彼はジョン・ヒックスを引用する。しかしヒックスは通貨が金にペッグされた世界、もしくは将来もペッグされると ...
      MMT(現代貨幣理論)の批判的検討(2) 貨幣供給の内生性と外生性 ...
      m.newsweekjapan.jp/noguchi/2019/07/mmt2_3.php
      -キャッシュ
      2019年7月30日-確かに、マネタリズムの中核理論は「物価は貨幣の供給量によって ... IS-LMモデルは、 イギリスの経済学者ジョン・リチャード・ヒックスがケインズの『一般理論』(1936年)をモデル化したものである。
      MMTと信用創造過程(Adobe PDF)
      trans.kuciv.kyoto-u.ac.jp/resilience/.../mmt_201911_aoki.pdf
      -キャッシュ
      2019年11月5日-J.R.ヒックス(IS-LM). 金融不安定. 仮説. (H.ミンスキー) ... マネタリズム. (M. フリードマン). 自然失業率仮説.
      ニコラス・カルドアの理論と政策(Adobe PDF)

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    70. J. Hicks, ‘What is Wrong with Monetarism?’, Lloyds Bank Review, 118 (October 1975).
      Google Scholar

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    71. Economic Perspectives: Further Essays on Money and Growth (English Edition) Kindle版
      John Hicks (著) 形式: Kindle版
      その他 2 の形式およびエディションを表示する
      Kindle版 (電子書籍)
      ¥12,264
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    72. 経済学の思考法―貨幣と成長についての再論 (日本語) 単行本 – 1985/5/28
      J.R.ヒックス (著), 貝塚 啓明 (翻訳)


      内藤によれば
      内生的貨幣理論はヒックスの分類に当てはまる
      フォンタナ2004

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    73. マネタリズム115
      信用貨幣経済においてなぜマネーサプライが内生的であるか

      Economic Perspectives: Further Essays on Money and Growth (English Edition) Kindle版
      John Hicks (著) 形式: Kindle版
      その他 2 の形式およびエディションを表示する
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      経済学の思考法―貨幣と成長についての再論 (日本語) 単行本 – 1985/5/28
      J.R.ヒックス (著), 貝塚 啓明 (翻訳)

      75頁に「貨幣の代替物のピラミッド」
      信用貨幣の内生的必然性

      内藤によれば
      内生的貨幣理論はヒックスの分類に当てはまる
      フォンタナ2004

      返信削除
    74. 思考法81

      第I章 貸幣的な経験と貨幣理論
      になるから、(慎重さを配慮しながら)より多く貸し出すために、より多くを借り入れる。資金をひ
      きつけようとするから、少なくとも原則としては、借り入れる資金、すなわち預金に利子を支払わ
      なくてはならない。(あとでみるように)この点はいつもはっきりしてはいないが、純粋信用モデル
      の本質的な特徴であると考えられる。
      銀行はその管理費をまかない、また利益をうるには、貸出利子は借入利子よりも高くなくてはな
      らない。しかし、競争的な制度では、この差はわずかなものであるはずである。この結果、今まで
      設けてきた一つの仮定がもはや成立しなくなる。貨幣が利子をもたない金属貨幣制度を扱っている
      かぎり、また支出することが計画されないかぎり、資金は借り入れられることはないと前提するこ
      とができた。しかし、ここでは、このことは成立しえない。銀行制度から借り入れ、銀行制度に再
      び預け入れるためには、銀行貸出利子と借入利子の差額だけのわずかの利子の犠牲を払えばよいの
      である。欲しいときには資金を調達しうることからえられる追加的な流動性は、わずかな犠牲に十
      分値するといってよい。
      何よりも数量説を純粋信用経済に適用させなくするのは、このことである。貨幣数量は、銀行貨
      幣の数量を意味するはずである。しかし、銀行貨幣のかなりの部分は、原則的には遊休している。
      したがって貨幣の総量は、遊休していない部分が事実上変化しないとしても、相当程度変動する。
      貨幣総量と流通する部分の貨幣とのリンクは、実際上は切れてしまう。

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    75. 貨幣ピラミッドの指摘もヒックス1977がはやい



      Economic Perspectives: Further Essays on Money and Growth (English Edition) Kindle版
      John Hicks (著) 形式: Kindle版
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      経済学の思考法―貨幣と成長についての再論 (日本語) 単行本 – 1985/5/28
      J.R.ヒックス (著), 貝塚 啓明 (翻訳)
      Monetary Experience and the Theory of Money 1977
      貨幣的な経験と貨幣理論


      75頁に「貨幣の代替物のピラミッド」
      信用貨幣の内生的必然性

      内藤によれば
      内生的貨幣理論はヒックスの分類に当てはまる
      フォンタナ2004い

      返信削除
    76. カルドアはマネタリズム序でケインズのチャーチル、金本位制批判1925#9を評価している
      マネタリズム批判はやはりケインズを嚆矢とする

      返信削除
    77. FSBR FSLIC FTC FTO FTSE 100 FTZ FY G3 G7 G8 GAB GAO GAR GARCH GATS GATT GDP GE GHS Ginny Mae GLAM GLS GmbH GNMA GNP GSP GSPS HA HICP fractionally integrated generalized autoregressive conditional heteroscedasticity Financial Intermediaries, Managers and Brokers Regulatory Association (London) full information maximum likelihood free on board Federal Open Market Committee factor price equalization floating rate note Financial Services Act; Food Standards Agency (UK) Federation of Small Businesses (UK)


      FSBR
      Financial Statement and Budget Report (UK)

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    78. FSBR
      Financial Statement and Budget Report (UK)

      返信削除
    79. 460 金持ち名無しさん、貧乏名無しさん (ササクッテロ Sp4f-tyAm)[sage] 2020/03/04(水) 11:10:10.97 ID:RkcdqkU7p
      フィッシャー交換方程式をどう捉えるか

      VとQを古典派は一定と捉え
      Mを増やせばPが決まると考える
      ポストケインジアンは逆
      ~ガルブレイス『現代マクロ経済学』352頁

      《 マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V
      (貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣
      供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》352頁

      6:12 午後

      返信削除
    80. …私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。…(図は省略)…
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切で
      あろう。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。
      そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…

      カルドア邦訳『マネタリズム〜その罪過』1984(1982),72,74頁より(111頁に需要インフレとコスト・インフレの記述)
      (鍋島直樹『現代の政治経済学」2020,118頁参照)

      返信削除
    81. 41 金持ち名無しさん、貧乏名無しさん (ワッチョイ b324-f0nZ)[] 2020/10/11(日) 11:49:51.41 ID:ejii/lv50
      >>19
      >https://ja.wikipedia.org/wiki/貨幣数量説

      460 金持ち名無しさん、貧乏名無しさん (ササクッテロ Sp4f-tyAm)[sage] 2020/03/04(水) 11:10:10.97 ID:RkcdqkU7p
      フィッシャー交換方程式をどう捉えるか

      VとQを古典派は一定と捉え、Mを増やせばPが決まると考える。ポストケインジアンは逆。
      以下、ガルブレイス『現代マクロ経済学』352頁より

      《 マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V
      (貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣
      供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》352頁

      表記法について
      y実質産出量=Q取引量、Yは名目、yは実質

      《われわれは経済変数の変化率を示すために、その変数の上に小さな丸い点(ドット)を付ける。》xiv

      7:51 午後
      Blogger yoji said...
      >>41
      こうした見方はカルドアが先駆

      《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。…(図は省略)…
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切で
      あろう。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。
      そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…》

      邦訳カルドア『マネタリズム〜その罪過』1984(1982),72,74頁より(111頁に需要インフレとコスト・インフレの記述)
      (鍋島直樹『現代の政治経済学」2020年,118頁参照)

      ちなみにそのカルドアはヒックス晩年のマネタリズム批判にかなり影響を受けている。

      返信削除
    82. 内藤5
      序章 本書の課題
      略的循環を重視したマクロ経済論を展開しているグループである。 その理論は,
      マクロ経済全体に関わる枠組みを提示している。 より具体的には, 生産をファ
      イナンスするための貨幣を中心とした理論であり, 内生的貨幣供給論の基本的
      な枠組みとなっている。 その特徴は,生産をファイナンスするための信用から
      背幣が生じ, 実際に企業から生産要素への支出が行われ, 受け取った主体が生
      産物を購入し,企業がその生産物の売り上げを銀行への返済に充てることによ
      り貨幣が銀行へ還流し消滅するという貨幣的な循環過程として経済を描いてい
      ることである。貨幣的循環理論はケインズ, カレツキの影響もあり, ポスト
      ケインジアンの内生的貨幣供給論,特にホリゾンタリストと類似している。 ま
      た。マクロ経済論として一貫性のある枠組みとなっている, 本書では, このよ
      うな貨幣的循環理論の枠組みを採用し, それに基づいて理論を構構成していく。
      このように貨幣的循環理論の枠組みを採用して理論を構成する場合において
      も,ストラクチュラリズムをどのように位置づけるかは問題である。 ストラク
      チュラリズムは内生的貨幣供給論における1つの考え方であり, ホリゾンタリ
      ストの主張と比較すると, 中央銀行による完全な順応的貨幣供給を否定し, 貨
      幣供給が増えるにつれて利子率が増大すると主張し (貨幣量 - 利子率平面にお
      ける貨幣供給曲線の傾き正), 金融市場の動きを重視するといった特徴がある。
      このため,ホリゾンタリストとの間で論争が展開されている。 ストラクチュラ
      リズムの位置づけに関してはいくつかの方法が考えられるが, ここでは
      Fontana(2004) に従って, ヒックスの動学の方法の分類を参照する. これは,
      Hicks(1982; 1985) における単位期間(single-period) 理論と継起(continua-
      tion)理論という2つの方法である。 両者の違いは単位期間分析においては,
      分析の対象となる単位期間において期待を一定と仮定するのに対して、 継起分
      析では期待の変化を考慮し, 期間を超える動きを分析する. サーキュレイショ
      ニストのモデルは期間分析を採用し, 通常, 期待を一定と考えているので, 単
      位期間分析であり,それに対して, ストラクチュラリズムは金融市場における
      期待の変化を伴うダイナミックな動きを分析の対象としており, 継起分析とな
      っている。このように考えれば、,サーキュレイショニストとストラクチュラリ
      ズムの対立は分析方法の違いとなるが, 問題はその意味である。 ここでは, ま
      す,信用貨幣の基本的な性質を捉えるために, 貨幣的循環理論を採用し, それ

      返信削除
    83. 202
      202
      第9, 10章で検討するように, ストラクチュラリズムによるホリゾンタリズ
      ム批判は,ある程度は誤解に基づくものとも見なせるが, 序文で触れたように、
      方法の違いによるものである. Fontana (2004)によれば,ヒックスの動学の
      方法の分類に相当している。 これは, Hicks (1982; 1985 )における単位期間
      (single-period) 理論と継起(continuation) 理論という2つの方法である。面
      者の違いは単位期間分析においては, 分析の対象となる単位期間において期待
      を一定と仮定するのに対して, 継起分析では期待の変化を考慮し, 期間を超え
      る動きを分析する。単位期間分析は, ホリゾンタリストにおいては,暗黙の内
      に採用されており,サーキュレイショニストにおいては, その期間分析で期待
      は一定と通常は見なされているので, ヒックスの単位期間分析と同じである。
      それに対して, ストラクチュラリズムは, 景気循環を導入して, 金融市場の分
      析を行うため,期待も景気の動向に応じて変化しており, 景気分析である。 す
      なわち,分析の対象, 視点がホリゾンタリズムとストラクチュラリズムでは異
      なっていると評価しうる. 両者の論争において, 議論が平行線に近いのも, こ
      の点に関わっていると思われる, レイ, ポーリン以外にもストラクチュラリズ
      ム的な視点による批判は, 行われている。しかし, ストラクチュラリストの主
      張は,それ以外にも, 流動性選好利子率論の重視といった点が存在する。 これ
      らの点は,ホリゾンタリズムへの批判というよりも, カルドア, ムーアの主張
      に対する批判であり, 論争により新たな展開が生まれている", や
      (2) 貨幣的循環理論の展開
      以上のようなポスト·ケインジアンにおける内生的貨幣供給論の展開と並行
      して、フランス, イタリアを中心にサーキュレイショニストと呼ばれるグルー
      プもポスト·ケインジアンに類似した理論を構築していた. 貨幣的循環理面に
      関しては,ラヴォワの1985年論文で, 恐らく初めてポスト·ケインジアンと
      の関連での紹介がなされているが、, 本格的には 1996年のドゥルプラスと不ル
      の編集した論文集によって紹介および検討がなされている。 サーキュレインラ
      ニストはポスト·ケインジアンに劣らず, あるいはそれにもまして多様なグル
      ープの集合体ともいうべき存在であり, そのため、ここではケインズの影響が
      強く,ポスト·ケインジアンとの比較,対照が可能である論者を取り上げてい。

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    84. ヒックス
      経済学の思考法

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    85. ホリ
      短期価格

      スト
      長期価値

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    86. I remember, too, a first time when the idea of rational expectations was talked
      about at the Queens Seminar. Probably it was the only time. I forget the name of
      the non-local speaker. But I do remember Kaldor being in the audience, because
      after the speaker had defined rational expectations, Kaldor stuck his hand up and
      said something like 'Did I understand you to be saying the following ...' and
      repeated the definition of rational expectations. The speaker replied 'Yes' and
      then Kaldor just started laughing. And you know what Kaldor looked like?
      Massive. His whole frame was shaking and he was giggling and it was so infec-
      tious the whole audience fell about laughing too. And this was happening at a
      time when much of the rest of the economics profession was already well on its
      way to being taken over by this really quite daft idea.

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    87. 私も最初に合理的期待値の考え方が語られたのは、クイーンズセミナーの
      クイーンズセミナーで合理的期待の考え方が語られたのは おそらくそれが唯一の機会だったと思います。名前は忘れましたが
      地元以外の講演者の名前は忘れました。というのも、講演者が合理的期待を定義した後、カルドーが聴衆の中にいたからです。
      というのも、講演者が合理的期待値を定義した後、カルドアが手を挙げて、「あなたが言っていることは理解できましたか?
      というようなことを言って、合理的期待の定義を繰り返しました。
      と言って、合理的期待の定義を繰り返した。話者は「はい」と答えた。
      すると、カルドアは笑い出したのです。そして、カルダーがどんな風に見えたか知っていますか?
      巨大な。体全体が震えていて、笑っていて、それはとても病的でした。
      会場中が笑い転げました。しかも、これは
      経済学の専門家の多くが、すでにこのような素晴らしい人物に乗っ取られようとしていた頃のことです。
      その頃、経済学の専門家の多くは、この実に馬鹿げた考えに乗っ取られようとしていた。

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    88. https://twitter.com/machiavellecon/status/1374032012609261569?s=21


      Neil Smith
      @Machiavellecon
      Tony Lawson describes Nicholas Kaldor's reaction to 'Rational Expectations'.

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    89. 一般理論1936は金本位主義者を説得するために外生的貨幣供給ロンを取り入れた
      MMT的には内生説をとる貨幣論1929が重要
      貨幣数量説はMV=PQをマネタリズムのように左から読むか
      カルドアのように右から読むかで変わる



      《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。…(図は省略)…
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切で
      あろう。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。
      そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…》

      邦訳カルドア『マネタリズム〜その罪過』1984(1982),72,74頁より
      (鍋島直樹『現代の政治経済学』2020,118頁参照)

      《[主流派マネタリストの]第一の仮定[=経済は「自己調整的」なので貨幣数量説が成立する]もとでは、需要インフレとコスト・インフレとの間のきわめて重要な相違を識別することができない》
      カルドア同111ページ

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    90. 一般理論1936は金本位主義者を説得するために外生的貨幣供給論を取り入れた
      ヴィクセルと同じだ
      MMT的には内生説をとる貨幣論1929が重要
      貨幣数量説はMV=PQをマネタリズムのように左から読むか
      カルドアのように右から読むかで変わる



      《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。…(図は省略)…
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切で
      あろう。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。
      そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…》

      邦訳カルドア『マネタリズム〜その罪過』1984(1982),72,74頁より
      (鍋島直樹『現代の政治経済学』2020,118頁参照)

      《[主流派マネタリストの]第一の仮定[=経済は「自己調整的」なので貨幣数量説が成立する]もとでは、需要インフレとコスト・インフレとの間のきわめて重要な相違を識別することができない》
      カルドア同111ページ

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    91. 一般理論1936は金本位主義者を説得するために外生的貨幣供給論を取り入れた
      ヴィクセルと同じだ
      MMT的には内生説をとる貨幣論1929が重要
      貨幣数量説は交換方程式MV=PQあるいはMV=PYをマネタリズムのように左から読むか
      カルドアのように右から読むかで変わる。

      《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。…(図は省略)…
       さて、信用貨幣の場合には、貨幣「供給曲線」を垂直的にではなく、水平的に描くのが適切で
      あろう。金融政策は所与の貨幣ストック量によってではなく、所与の利子率によって表わされる。
      そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…》

      邦訳カルドア『マネタリズム〜その罪過』1984(1982),72,74頁より
      (鍋島直樹『現代の政治経済学』2020,118頁参照)

      《[主流派マネタリストの]第一の仮定[=経済は「自己調整的」なので貨幣数量説が成立する]のもとでは、需要インフレとコスト・インフレとの間のきわめて重要な相違を識別することができない》
      カルドア同111ページ

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    92. フィッシャー交換方程式をどう捉えるか

      VとQを古典派は一定と捉え
      Mを増やせばPが決まると考える
      ポストケインジアンは逆
      ~ガルブレイス『現代マクロ経済学』352頁

      《 マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V
      (貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣
      供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》352頁

      返信削除
    93. 873 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 2021/06/25(金) 19:33:40.92 ID:at/3pfj1
      リフレ派は「マネーストックが増えれば給料が増える」と述べETF買いを擁護するが、実際は逆だ。
      カルドアはこうした貨幣数量説の考えを批判してる。
      政府は量ではなく価格を決定する。
      政府が貨幣を増やすからあなたの賃金が増えるのではなく、あなたの賃金が増えるからマネーストックが増える。

      返信削除
    94. >>962

      《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。… 》

      邦訳カルドア『マネタリズム〜その罪過』1984
      (鍋島直樹『現代の政治経済学』2020年,118頁参照)

      緊縮財政によって東京中心になった産業構造を、自立分散型にしなければならない。
      また、人口減は緊縮財政の結果なのであって
      主流派はカルドアも指摘するように因果関係を逆に捉えてしまっている
      ここ20年の政策失敗への反省がない
      外国製品が優れているならそれこそ教育水準を含めた国内の
      供給能力を毀損してはならない
      インフラへ投資をしないことこそが将来のインフレ要因になるからだ
      例えばマスクやワクチンは国内生産出来なければならないと今回学んだ

      自分の持ち株を心配してMMTを叩いているような人をもMMTは救うのだ

      返信削除
    95. 引用に適した句が見つからないのですが、
      「(貨幣が金貨や銀貨から成っていた商品貨幣経済とは区別されるものとしての)信用貨幣経済では、きわめて多数の定義があり.…」(16-7頁)とあります。
       
       定義としては同趣旨別論文(A Keynesian perspective on money,1981)に、「商品貨幣と異なって, 信用貨幣は銀行からの借入の結果として存在する」(内藤敦之『内生的貨幣理論の再構築』 2011年151頁から孫引き)があるようです。

      返信削除
    96. https://twitter.com/tiikituukahana/status/1436531443597938689?s=21
       引用に適した句が見つからないのですが、
      「(貨幣が金貨や銀貨から成っていた商品貨幣経済とは区別されるものとしての)信用貨幣経済では、きわめて多数の定義があり.…」(カルドア『マネタリズム~その罪過』1984年16-17頁)とあります。
      https://twitter.com/tiikituukahana/status/1436525852309655553?s=21

       
      わかりやすい定義としては同趣旨別論文(A Keynesian perspective on money,1981)に、「商品貨幣と異なって, 信用貨幣は銀行からの借入の結果として存在する」(内藤敦之『内生的貨幣理論の再構築』 2011年151頁から孫引き)があるようです。

      返信削除
    97. MMTは交換方程式MV=QYを否定しない
      ただYがMを規定するとして因果関係をマネタリストと逆に捉える
      クラウディングアウトは起こらない
      政府の赤字は民間の黒字だから
      民間は実物資源をセーブしたりしない

      乗数効果とトリクルダウンは違う
      トリクルダウンは分断が起こる
      MMTはあらゆる場面で乗数効果が起こると考える。

      返信削除
    98. 《マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V(貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を
      一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》
      ガルブレイス『現代マクロ経済学』352頁

      Yは名目、yは実質、変数の上に小さな丸い点(ドット)は変化率

      返信削除
    99. 《マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V(貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を
      一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》
      ガルブレイス『現代マクロ経済学』352頁

      Yは名目、yは実質、変数の上に小さな丸い点(ドット)は変化率

      
《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
になった。… 》
邦訳カルドア『マネタリズム〜その罪過』1984、72頁
(鍋島直樹『現代の政治経済学』118頁参照)

      返信削除
    100. 《マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V(貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を
      一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》
      ガルブレイス『現代マクロ経済学』邦訳1998年352頁
      (Yは名目、yは実質、変数の上に小さな丸い点[ドット]は変化率)
      
《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
になった。… 》
カルドア『マネタリズム〜その罪過』邦訳1984年72頁
(鍋島直樹『現代の政治経済学』118頁参照)

      返信削除
    101. 《マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V(貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を
      一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》
      ガルブレイス『現代マクロ経済学』邦訳1998年352頁
      (Yは名目、yは実質、変数の上に小さな丸い点[ドット]は変化率)

      
《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      
その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
ことに
      ついて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
置く
      貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
になった。… 》

      カルドア『マネタリズム〜その罪過』邦訳1984年72頁
(鍋島直樹『現代の政治経済学』118頁参照)

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    102. 779 a[sage] 2022/02/04(金) 20:27:29.86 ID:38fq/Kz4
      《マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V(貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を
      一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》
      ガルブレイス『現代マクロ経済学』邦訳1998年352頁
      (Yは名目、yは実質、変数の上に小さな丸い点[ドット]は変化率)
      
《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
になった。… 》
カルドア『マネタリズム〜その罪過』邦訳1984年72頁
(鍋島直樹『現代の政治経済学』118頁参照)

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    103. 779 a[sage] 2022/02/04(金) 20:27:29.86 ID:38fq/Kz4
      《マネタリストの場合ではMV=Py という交換方程式は、V(貨幣の流通速度)とy(実質産出量)を
      一定としているので、次のように因果関係の連鎖がM(貨幣供給量)からP (物価) に向かうことがわかる。
          →
         MV'=Py'
       それに対してポストケインジアンの場合は、 交換方程式は依然として有効であるが、 いかなる所
      与の時点においても物価水準は慣性的な変数であり、次に示すように直前の期の費用(C)とマーク
      アップ(μ)の関数である。
        P t=(1+μ)Ct-1
       したがって、貨幣の供給が主に実質産出量の変動に依存するとき、因果関係の方向は、次に示す
      ようにほとんどの場合、yからMへ向かう。
           ←
          MV'=Py'
       中央銀行は、費用(特に賃金費用)の漸増に対して利子率を引き上げることにより反応するであ
      ろう(現にそうである)。ところが、最初の効果は物価水準に対してではなく、必然的に産出量と
      雇用量に対するものである。連邦準備制度は失業を創出することによってのみ、賃金を抑制でき、
      それゆえ、物価水準の上昇を遅らせることができる。ポストケインジアンは、期待などを通じて機
      能し、貨幣の増加率の縮小が直接にインフレの減速をもたらすような市場メカニズムは存在しない、
      と主張する。》
      ガルブレイス『現代マクロ経済学』邦訳1998年352頁
      (Yは名目、yは実質、変数の上に小さな丸い点[ドット]は変化率)

      《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、
      その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。それで、私はその
      ことについて時間をかけて考えれば考えるほど、商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を
      置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえないといっそう確信するよう
      になった。… 》
      カルドア『マネタリズム〜その罪過』邦訳1984年72頁
      (鍋島直樹『現代の政治経済学』118頁参照)

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    104. 第7章 利潤の決定要因
      [(1933) 1954]
       単純化されたモデルにおける利潤の理論

       まず最初に,政府支出と課税を無視することができる封鎖経済における利潤
      の決定要因について考察しよう。 そうすると, 粗国民生産物は, (固定資本と
      在庫への)粗投資と消費の合計に等しいであろう。事実上税金は支払われてい
      ないので, 粗国民生産物の価値は労働者と資本家の間で分割されるであろう。
      労働者の所得は賃金と俸給から成る。資本家の所得, すなわち粗利潤は, 減価
      償却費,留保利潤, 配当, 非法人企業からの収益の回収, 地代および利子を含
      んでいる。かくしてわれわれは, 資本家消費と労働者消費を区別して示した次
      のような粗国民生産物の貸借対照表を得る。

      粗 利潤      粗 投資
      賃金と俸給    資本家消費
               労働者消費
      粗国民生産物   粗国民生産物

      労働者は貯蓄しないといら仮定を追加すれば, 労働者消費は彼らの所得に等し
      くなる。このことから直接的に, 次式を得る。

        粗利潤= 粗投資+資本家消費

       この方程式は何を意味しているのであろうか。 それは, ある期間の利潤が資
      本家消費と投資を決定するということを意味しているのであろうか, あるいは
      その逆のことを意味しているのであろうか。 この疑問に対する回答は, これら
      79

      の項目のうちどの項目が直接的に資本家の決意によって決定されるのかという
      ことに依存している。ところで, 資本家はある期間に前期より多く消費したり
      投資したりすることを決意することはできるであろうが,より多くの利潤を獲
      得しようと決意することができないことは明らかである。したがって, 利潤を
      決定するのは彼らの消費決意と投資決意であって, その逆ではない。

       もし考察の対象を短期に限定するならば, 資本家の投資と消費は過去に形成
      された決意によって決定されると考えてよいであろう。 なぜなら, 投資注文の
      実行には若干の時間を要し, また, 資本家の消費は一定の遅れを伴ってのみ影
      響を及ぼす諸要素の変化に反応するからである。
       もし資本家が常に前期に獲得した利潤と等しい額だけある期間中に消費した
      り投資したりしょうと決意しているならば, ある期間の利潤は前期の利潤に等
      しいであろう。このような場合には利潤は一定額にとどまり,上述の方程式を
      解釈する問題はその重要性を失うであろう。 しかし, 実際にはそのようなこと
      はない。前期の利潤は資本家の消費と投資の重要な決定要因の1つであるが,
      一般に資本家は前期に獲得した利潤額と正確に同じ額だけある期間中に消費し
      たり投資したりしようとはしない。 このことは, なぜ利潤が一定額にとどまる
      ことなく時間を通じて変動するかを説明する。
       上述の議論には, 若干の限定が必要である。 予期されなかった在庫の蓄積や
      取崩しのために, 過去の投資決意がある期間内の投資を完全に決定するわけで
      はないであろう。 しかしながら, この要因の重要性はしばしば過過大評価されて
      きたように思われる。
       第2の限定は,消費と投資に関する決意が通常実賞単位で行なわれ, その間
      に価格が変化するかもしれないということである。 たとえば, 1組の注文され
      た資本設備は,現在ではそれが発注された時点に比べて高価になっているかも
      しれないのである。 この困難を切り抜けるために, 方程式の両辺は不変価格を
      用いて計算されていると仮定するであろう。(駅注240
       いまや,次のように結論することができるであろう。 すなわち, ある短期間
      内の実質粗利潤は, 在庫量の予期せざる変化による修正を受けつつ, 消費と投
      80

      カレツキ邦訳1984,79~80頁

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    105. MMT・BOT
      ⁦‪@MMT_revolution‬⁩


      現代の貨幣は金貨のように金の価値に裏打ちされた商品貨幣ではありません。
      信用貨幣です。
      銀行は返済能力のある借り手の需要に応じて、いくらでも貸出しを行い、貨幣(預金通貨)を供給することができるのです。

      #中野剛志

      2022/02/18 13:49


      https://twitter.com/mmt_revolution/status/1494534478785437696?s=21


      ⁦‪@MMT_revolution‬⁩ …フリードマンの結論は逆に読まれねばならない…その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。…商品-貨幣経済(commodity-money economy) に基礎を置く貨幣価値理論は、信用-貨幣経済(credit-money economy)に適用しえない…

      カルドア
      邦訳『マネタリズム〜その罪過』

      2022/02/18 14:07


      https://twitter.com/tiikituukahana/status/1494539039885914112?s=21

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    106. slowslow2772
      ⁦‪@slowslow2772‬⁩


      ⁦‪@Kaikei_lab‬⁩ 《…私にはフリードマンの結論は逆に読まれねばならないことが、突然わかりはじめてきた。すなわち、その因果関係はY からMへと進まねばならないのであって、MからYへではない。…そして貨幣存在量は需要によって決定されるであろう。…》

      カルドア邦訳『マネタリズム〜その罪過』より

      2023/01/26 20:08


      https://twitter.com/slowslow2772/status/1618566447273488386?s=61&t=oqDD0hSjW8nvqS4omb9Qcg

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    107. カルドアの洞察は
      ヒックスとカレツキ、ロビンソンに多くを負う

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