経済学のパラレルワールド 入門・異端派総合アプローチ
異端派経済学ここに結集! 目からウロコの入門書が完成! 第一級の執筆陣が社会人・学生・初学者に向けて平易に説く最良の手引き
岡本哲史・小池洋一編著
◉特別参加:内橋克人・佐野誠
◉執筆者(50音順):飯塚倫子・佐々木憲介・塩沢由典・柴田德太郎・幡谷則子・L.C.ブレッセル=ペレイラ・森岡真史・安原毅・矢野修一・山田鋭夫・山本純一
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異端派経済学ここに結集!
目からウロコの入門書が完成!
第一級の執筆陣が社会人・学生・初学者に向けて平易に説く最良の手引き
◉全14章 初級経済学・ゼミのテキストにも最適!
- 関連ワード 経済学のパラレルワールド 入門・異端派総合アプローチ
- タイトル
- サブタイトル
- 入門・異端派総合アプローチ
- 著者・編者・訳者
- 岡本哲史・小池洋一編著
- 発行年月日
- 2019年 11月 8日
- 定価
- 3,850円
- ISBN
- ISBN978-4-7948-1140-0 C0033
- 判型
- A5判並製
- 頁数
- 528ページ
著者・編者・訳者紹介
九州産業大学経済学部教授。
ラテンアメリカ経済論(チリ経済)、開発経済学、国際経済学専攻。
主著『衰退のレギュラシオン』、共著『ラテンアメリカはどこへ行く』など。
小池洋一
立命館大学経済学部教授を経て同大学社会システム研究所客員研究員。
経済開発論、地域研究(ラテンアメリカ)専攻。
主著『社会自由主義国家』、共編著『抵抗と創造のアマゾン』など。
◉特別参加:内橋克人・佐野誠
◉執筆者(50音順):飯塚倫子・佐々木憲介・塩沢由典・柴田德太郎・幡谷則子・L.C.ブレッセル=ペレイラ・森岡真史・安原毅・矢野修一・山田鋭夫・山本純一
内容
本書は、経済学のちょっと変わった入門書です。なぜ変わっているかと言えば、通常、あまり学ぶことのない経済学の異端派学説ばかりを集めた入門書だからです。21世紀の今日、経済学の世界では、新古典派経済学という、効率や競争や均衡を重視するミクロ経済学系統の経済学が主流派として君臨しています。しかし、新古典派が主流派として君臨しているのは、それが唯一無二の正しい経済理論だからではありません。もっと生臭い、政治的な理由ゆえに主流派なのです。簡単に言うと、1990年代の社会主義体制の崩壊以後、資本主義こそが最も優れた経済制度であるとする「資本主義賛美論」が幅を利かすようになり、この過程で、自由放任型の市場競争がいかに効率的であるかを力説する新古典派経済学が、企業経営者や富裕層や保守政治家などの、いわゆる「上級国民様」のニーズに合致して寵愛を受けたため、大学界でそのような研究が増えたのです。他方、競争の「疲弊効果」や貧困や格差問題など、資本主義の暗黒面を指摘するような経済学説は疎んじられ、大学界から徐々に追放されてしまいます。それゆえ、過去30年の間に、大学における経済学教育は著しく画一化しました。1980年代までは、新古典派を含む近代経済学と並行して、マルクス経済学や現代資本主義論や経済学史や経済史などを必修科目として学ぶスタイルが一般的でしたが、現在では、マクロ経済学にしても、ケインズ的な体系が半ば放棄され、ミクロ経済学の応用学問へと変貌し、経済学教育のほとんどが、主流派=ミクロ経済学系統の数学的な科目によって占められるようになったのです。しかし、経済学の世界には、実は、新古典派以外にもさまざまな異端派理論の系譜が存在しており、どの理論にも強い説得力と魅力があります。本書はそうした「大学で学ばない」異端派学説を集め、分かりやすく解説した書籍です。皆さんもぜひ一度、新古典派とは違う「経済学のパラレルワールド(並行世界)」を覗いてみてください。
(編者)
好評既刊書
地域研究, 小池洋一, 岡本哲史, 政治経済学, 異端派理論, 経済学ネット書店で注文
- 関連ワード ポスト構造改革の経済思想
- タイトル
- 著者・編者・訳者
- 石水喜夫著
- 発行年月日
- 2009年 3月 24日
- 定価
- 2,420円
- ISBN
- ISBN978-4-7948-0799-1
- 判型
- 四六判上製
- 頁数
- 240ページ
著者・編者・訳者紹介
著者-石水喜夫(いしみず・よしお)
大東文化大学非常勤講師(「文化と経済」「労働経済」)。
1965年生まれ。
労働省入省。政策調査部、職業安定局、経済企画庁等を経て、現在、厚生労働省労働経済調査官、同大学講師を兼務。
一橋大学大学院社会学研究科非常勤講師、経済産業研究所コンサルティングフェロー等を歴任。
内 容
経済学には歴史性があり、思想性がある。
構造改革の時代には、アダム・スミスの流れをくむ新古典派経済学が強い勢力を築き、経済運営や政策検討など様々な場面でその思想性を遺憾なく発揮してきた。18世紀後半、『国富論』を著したスミスは、人口が増加し植民地が拡大するイギリスに生き、あり余る投資機会を前に人々の覇気に満ちた行動によって市場経済のフロンティアを切り開いていくことに確信を持った。それが「神の見えざる手」の経済思想であった。
一方、『一般理論』を著したケインズは、20世紀の前半に生き、投資機会が飽和し完全雇用を実現することができない社会を目の当たりにした。そして、投資を社会化し、国際的な協調行動をとらなくては、経済の安定を図ることはできないと考えた。
日本経済の基礎的条件を冷静に観察すれば、現代は、スミスの時代から180度転換している。ところが、現代経済学主流派は、市場メカニズムに高い信認を置く新古典派経済学に占められ、1990年代半ばから今日まで構造改革の時代を主導してきた。勢いを増す「市場経済学」によって政策適用のねじれ現象が生み出され、その決定的な誤りによって人々の生活から生きがい、働きがいが奪われている。
本書は、こうした閉塞的状況を打ち破ることを企図し、三部構成で議論を展開する。
第Ⅰ部「転換期の日本社会」では、情報化、グローバル化、人口減少などの視点から、日本経済の基礎的条件を歴史的に研究し、政策適用のねじれ現象を引き起こした「市場経済学」を俎上に載せる。第Ⅱ部「経済学と経済思想」では、経済学の持つ歴史性と思想性について論じ、第Ⅲ部「経済思想の変革と創造」では、生きがい、働きがいを取り戻すため、「神の見えざる手」から人の命を奪い返すことを訴える。
人は自らの命の力によって、それぞれ多様な価値を生み出すことができる。こうした多様性の上に、互いに認め合うことのできるより大きな社会的価値を創造していくことを目指し、ポスト構造改革の時代を切り開く「政治経済学」に焦点を当てる。
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