日曜日, 3月 17, 2019

ウォーラーステイン 世界システム論 1974~ Immanuel Wallerstein World-SystemsTheory

ウォーラーステイン 世界システム論 Immanuel Wallerstein World-Systems Theory

NAMs出版プロジェクト: 定本柄谷行人集(付『世界共和国へ』『NAM原理』)総合索引
http://nam-students.blogspot.jp/2006/05/nam_31.html 
ウォーラーステイン.Wallerstein,Immanuel,❸T.396@,402,406,407@,460/❹A.189/◉W.9,39-40,108-9/◎N.15,21,22@,23@,
 『史的システムとしての資本主義』,❸T.396@/◎N.22@,23@,
 「近代世界システム」,❸T.395,414(-論)/❹A.189,
 『人種・国民・階級』,❸T.407@
NAMs出版プロジェクト: 『世界史の構造』索引:作業中
http://nam-students.blogspot.jp/2010/10/blog-post_7190.html
ウォーラーステイン.Wallerstein,Immanuel,35,40,
         『近代世界システム 1600-1750』(160?),409@^500,410@^500,418@^500
         『人種・国民・階級』(バリバール共著)309@^493  

第三部 近代世界システム
第二章 産業資本 
8世界経済
《中核と周辺というのは、ブルジョアジーによる剰余価値取得システムの一つの革新的部分を指し示す言葉にほかならない。極端にいえば、資本主義とはプロレタリアの創り出した剰余価値をブルジョアが取得するシステムである。このプロレタリアとブルジョアが別々の国にいる場合、剰余価値取得の過程に影響を与えてきたメカニズムの一つが、国境を越える価値のフローをコントロールする巧妙な操作である。そこから中核・半周辺・周辺という概念で総括されるあの「不均等発展」のパターンが生じてくるのである。この概念は、資本主義世界経済の多様な形態の階級コンフリクトを分析するうえで有用な知的な概念装置である(13)。 》 
 (13) バリバール、ウォーラーステイン『人種・国民・階級揺らぐアイデンティティ』若森章孝ほか訳、大村書店。 

第四部 現在と未来

第一章 世界資本主義の段階と反復 

1 資本主義の歴史的段階

ウォーラーステインはいう。《スコットランド人は数世代にわたって、大学教育を受けるためにオランダに行くようになった。この事実は、一八世紀末のスコットランド啓蒙主義を説明する、もうひとつの因果連関であった。しかも、スコットランド啓蒙主義こそは、それ自体、イギリス工業の劇的な発展の決定的要因のひとつであった(2)》。

(2) ウォーラーステイン『近代世界システム 一六〇〇─一七五〇』川北稔訳、名古屋大学出版会、六八頁。

ウォーラーステインは、ヘゲモニーの交代はつぎのようなパターンで生じる、という。《農=工業における生産効率の点で圧倒的に優位に立った結果、世界商業の面で優越することができる。こうなると、世界商業のセンターとしての利益と「見えない商品」、つまり、運輸・通信・保険などをおさえることによってえられる貿易外収益という、互いに関係した二種類の利益がもたらされる。こうした商業上の覇権は、金融部門での支配権をも もたらす。ここでいう金融とは、為替、預金、信用などの銀行業務と(直接またはポートフォリオへの間接の)投資活動のことである(3)》。

(3) ウォーラーステイン、同前書、四五─四六頁。

[柄谷行人はこのあとアリギの批判を紹介]


 このように国家は、生産から商業、さらに、金融という次元に進んでヘゲモニーを確立する。しかし、《特定の中核国が、同時に生産・商業・金融の三次元すべてにおいて、あらゆる中核諸国に対して優位を保っているような状態はほんの短い期間でしかありえない(4)》。

(4) ウォーラーステイン、同前書、四六頁。


3 一九九〇年以降

もう一つの面で、アメリカはもはや「自由主義的」ではなくなっている。ウォーラーステインはこう述べた。《ヘゲモニーを握った強国が圧倒的に優位に立つに至った時代は、好んで国内に目を向けた時代であったといえよう》。

(7) ウォーラーステイン『近代世界システム 一六〇〇─一七五〇』七三頁。


世界システム論(せかいシステムろん、英語World-Systems Theory)は、アメリカの社会学者・歴史学者、イマニュエル・ウォーラステインが提唱した「巨視的歴史理論」[1]である。
各国を独立した単位として扱うのではなく、より広範な「世界」という視座から近代世界の歴史を考察する。 その理論の細部には各専門家から反論が寄せられているが、世界を一体として把握する総合的な視座の重要性については広く受け入れられている。

イマニュエル・ウォーラーステイン(Immanuel Wallerstein、1930年9月28日 - )は、アメリカ社会学者
『近代世界システム』
The Modern World-System
編集

ウォーラーステインは、『近代世界システム』第1巻(1974)冒頭において、資本主義世界経済の歴史の時代区分を示している。それによれば、全4巻の構想であり、4つの時代について1巻ずつ論じることとされている。
  1. 1450年-1640年 の時期[190]
  2. 1640年-1815年 の時期[175] →1600-1750
  3. 1815年-1917年 の時期[102]→ 1730-1840s →1789-1914
  4. 1917年-現代
第1巻は計画どおりに記されているのに対し、1980年刊行の第2巻は「重商主義とヨーロッパ世界経済の凝集 1600-1750年」となっており、予定とは異なっている。また、第3巻のサブタイトルは「資本主義世界経済の大拡張 1730-1840年」であり、1800年をはさむ半世紀あるいは一世紀の変化をとらえようと多面的に考察している[3]

  • The Modern World-System: Capitalist Agriculture and the Origins of the European World-economy in the Sixteenth Century, (Academic Press, 1974).
川北稔訳『近代世界システム――農業資本主義と「ヨーロッパ世界経済」の成立(1・2)』(岩波書店, 1981年/岩波モダンクラシックス, 2006年)
  • The Capitalist World-economy: Essays, (Cambridge University Press, 1979).
藤瀬浩司麻沼賢彦金井雄一訳『資本主義世界経済(1)中核と周辺の不平等』(名古屋大学出版会, 1987年)
日南田靜眞監訳『資本主義世界経済(2)階級・エスニシティの不平等、国際政治』(名古屋大学出版会, 1987年)
  • The Modern World-System vol. 2: Mercantilism and the Consolidation of the European World-economy, 1600-1750, (Academic Press, 1980).
川北稔訳『近代世界システム 1600-1750――重商主義と「ヨーロッパ世界経済」の凝集』(名古屋大学出版会, 1993年)
  • Historical Capitalism, (Verso, 1983).
川北稔訳『史的システムとしての資本主義』(岩波書店, 1985年)
  • The Politics of the World-economy: the States, the Movements, and the Civilizations, (Cambridge University Press, 1984).
田中治男伊豫谷登士翁内藤俊雄訳『世界経済の政治学――国家・運動・文明』(同文舘出版, 1991年)
  • The Modern World-System vol. 3: the Second Era of Great Expansion of the Capitalist World-economy, 1730-1840s, (Academic Press, 1989).
川北稔訳『近代世界システム 1730-1840s――大西洋革命の時代』(名古屋大学出版会, 1997年)
  • Historical Capitalism, with Capitalist Civilization, (Verso, 1995).
川北稔訳『史的システムとしての資本主義[新版]』(岩波書店, 1997年)
  • World-Systems Analysis: An Introduction, (Duke University Press, 2004).
山下範久訳『入門・世界システム分析』(藤原書店, 2006年)
  • European Universalism: the Rhetoric of Power, (New Press, 2006).
山下範久訳『ヨーロッパ的普遍主義――近代世界システムにおける構造的暴力と権力の修辞学』(明石書店, 2008年)
  • The Modern World-System, vol. 4: Centrist Liberalism Triumphant, 1789–1914, University of California Press, 2011.
『近代世界システムIV:中道自由主義の勝利 1789-1914』、川北稔訳、名古屋大学出版会、2013年





ウォーラーステイン
イマニュエル・ウォーラーステイン(Immanuel Wallerstein、1930年9月28日 - )は、アメリカ社会学者
カール・マルクスがその政治経済学の根底に据えた唯物弁証法史的唯物論、国際政治経済学での従属理論、それに歴史学のアナール学派の代表的存在であるフェルナン・ブローデルの研究方法を踏まえて、ヨーロッパの大航海時代がもたらした世界的交易を起点に、世界は政治経済・社会的差異を包含して機能する一つのシステムと化して今日にまで続くとする、世界を単一のシステムとする巨視的な観点による政治経済学社会学を包括した世界システム論を提唱・確立した。

略歴編集

ニューヨークユダヤ人家庭に生まれる。ハイスクール時代は第二次世界大戦の最中であったが、常に家庭で世界情勢についての意見が交わされるような政治意識の高い一家であった。
1947年コロンビア大学に入学、1954年のコロンビア大学社会学部での修士論文[1]では、マッカーシズムが共産主義か反共産主義かの選択を迫るイデオロギー的外観を持ちながらも、実際の行動としては、中道から右よりの政治勢力における内部的な権力闘争のためのプログラムとして機能し、共産主義そのものにたいしては実のところ、関心がほとんど払われていないことが論じられており、イデオロギー的な二項対立状況の総体にたいする拒否とともに「実行可能性」をキーワードにして具体的な政治選択について分析をおこなう姿勢が示されている。この姿勢は、冷戦時代において何事も二項対立に還元しようと発想する冷戦思考を批判するものであり、のちに「反システム運動」の概念を生み出したように、ウォーラーステインの思想をつらぬくもののひとつであった。
1955年フォード財団アフリカ・フェローシップを得てアフリカに留学、ガーナコートジボワールにおける民族解放運動をテーマに博士論文[2]を書き、アメリカのアフリカ研究において指導的立場に立つこととなった。1959年、コロンビア大学で学位を取得、1958年より母校で教職につき、1960年代はじめには、フランツ・ファノンの紹介者としても活動した。なお、公刊された初の単著は『アフリカ—独立の政治学』(1961年)であった。
1966年には編書『社会変動—コロニアル状況』を刊行したが、ここではまだ反植民地主義的な論文と近代化論的な論文が混在していた。1967年刊行の前掲『アフリカ—独立の政治学』では、はじめて「世界システム」の語が登場している。
アフリカ統一運動の行動のフィールドはアフリカではなく世界である。というのは、その目的は単にアフリカの変革にあるのではなく、世界の変革によってアフリカを変革することにあるからである。その敵が内部にあることはたしかであるが、その内部の敵は外国勢力の代理人であると見なしうる—この考え方が「新植民地主義」の概念の本質である。したがってわれわれは、アフリカ統一運動の発生を世界システムの観点から分析しなければならない。なぜなら、この運動に対して、その行動の自由を与奪しうるのは、世界システムの状況変化にほかならないからである
— Wallerstein, Immanuel(1967), Africa:The Politics of Unity, London, Pall Mall Press, p.237
ただし、山下範久によれば、この段階では「世界システム」の語は依然「冷戦構造」程度の意味合いしか持っていないという[3]
1968年4月下旬の「コロンビア学園紛争」を契機に世界システムそのものを分析対象とするようになり、1971年、同大学を離れ、カナダのマギル大学社会学教授となり、1973年には43歳で米国アフリカ学会の会長職についた。コロンビア大を離れたあとのウォーラーステインはフェルナン・ブローデルに出会ってアナール学派の歴史学を学び、世界システム論の提唱者となって、1974年、資本主義経済を史的システムとする『近代世界システム』第1巻を発表した。
1976年、ニューヨーク州にあるビンガムトン大学に社会学の特待教授(-1999年)として迎えられ、世界システム論研究の中心となるフェルナン・ブローデル・センター[4](正式名称は「経済・史的システム・文明研究のためのフェルナン・ブローデル・センター」)長に就任した(- 2005年)。1979年には、世界システムの視野にもとづいて現代世界の分析をおこなった諸論文を収載した初の論文集『資本主義世界経済』を、1980年には『近代世界システム』第2巻を刊行した。
ウォーラーステインは世界の大学で客員教授に任じられ、複数の名誉ある地位を得た。パリにあるフランス国立社会科学高等研究院[5]の客員研究主任[6]を何度か務め、1994年から1998年の間は国際社会学会会長となった。1990年代には社会科学の再構築を目的とするガルベンキアン委員会[7]の委員長となった。委員会の目的は向こう50年の社会科学研究の方向を定めるものであった。1999年、ウォーラーステインは教師としての引退を表明し、2000年にはエール大学社会学科の高級研究員となった。また、"Social Evolution & History Journal" 編集顧問委員会の一員でもある。2003年にはアメリカ社会学会の功労研究者表彰を受けた。

『近代世界システム』編集

ウォーラーステインは、『近代世界システム』第1巻(1974)冒頭において、資本主義世界経済の歴史の時代区分を示している。それによれば、全4巻の構想であり、4つの時代について1巻ずつ論じることとされている。
  1. 1450年-1640年 の時期
  2. 1640年-1815年 の時期
  3. 1815年-1917年 の時期
  4. 1917年-現代
第1巻は計画どおりに記されているのに対し、1980年刊行の第2巻は「重商主義とヨーロッパ世界経済の凝集 1600-1750年」となっており、予定とは異なっている。また、第3巻のサブタイトルは「資本主義世界経済の大拡張 1730-1840年」であり、1800年をはさむ半世紀あるいは一世紀の変化をとらえようと多面的に考察している[3]

著作編集

単著編集

  • Africa, the Politics of Independence: An Interpretation of Modern African History, (Vintage Books, 1961).
  • The Road to Independence: Ghana and the Ivory Coast, (Mouton, 1964).
  • Africa, the Politics of Unity: An Analysis of a Contemporary Social Movement, (Vintage Books, 1969).
  • University in Turmoil: the Politics of Change, (Atheneum, 1969).
公文俊平訳『大学闘争の戦略と戦術』(日本評論社, 1969年)
  • The Modern World-System: Capitalist Agriculture and the Origins of the European World-economy in the Sixteenth Century, (Academic Press, 1974).
川北稔訳『近代世界システム――農業資本主義と「ヨーロッパ世界経済」の成立(1・2)』(岩波書店, 1981年/岩波モダンクラシックス, 2006年)
  • The Capitalist World-economy: Essays, (Cambridge University Press, 1979).
藤瀬浩司麻沼賢彦金井雄一訳『資本主義世界経済(1)中核と周辺の不平等』(名古屋大学出版会, 1987年)
日南田靜眞監訳『資本主義世界経済(2)階級・エスニシティの不平等、国際政治』(名古屋大学出版会, 1987年)
  • The Modern World-System vol. 2: Mercantilism and the Consolidation of the European World-economy, 1600-1750, (Academic Press, 1980).
川北稔訳『近代世界システム 1600-1750――重商主義と「ヨーロッパ世界経済」の凝集』(名古屋大学出版会, 1993年)
  • Historical Capitalism, (Verso, 1983).
川北稔訳『史的システムとしての資本主義』(岩波書店, 1985年)
  • The Politics of the World-economy: the States, the Movements, and the Civilizations, (Cambridge University Press, 1984).
田中治男伊豫谷登士翁内藤俊雄訳『世界経済の政治学――国家・運動・文明』(同文舘出版, 1991年)
  • Africa and the Modern World, (Africa World Press, 1986).
  • The Modern World-System vol. 3: the Second Era of Great Expansion of the Capitalist World-economy, 1730-1840s, (Academic Press, 1989).
川北稔訳『近代世界システム 1730-1840s――大西洋革命の時代』(名古屋大学出版会, 1997年)
  • Unthinking Social Science: the Limits of Nineteenth-century Paradigms, (Polity Press, 1991).
本多健吉高橋章監訳『脱=社会科学――19世紀パラダイムの限界』(藤原書店, 1993年)
  • Geopolitics and Geoculture: Essays on the Changing World-System, (Cambridge University Press, 1991).
丸山勝訳『ポスト・アメリカ――世界システムにおける地政学と地政文化』(藤原書店, 1991年)
  • After Liberalism, (New Press, 1995).
松岡利道訳『アフター・リベラリズム――近代世界システムを支えたイデオロギーの終焉』(藤原書店, 1997年)
  • Historical Capitalism, with Capitalist Civilization, (Verso, 1995).
川北稔訳『史的システムとしての資本主義[新版]』(岩波書店, 1997年)
  • Utopistics or Historical Choices of the Twenty-first Century, (New Press, 1998).
松岡利道訳『ユートピスティクス――21世紀の歴史的選択』(藤原書店, 1999年)
  • The End of the World as We Know It: Social Science for the Twenty-first Century, (University of Minnesota Press, 1999).
山下範久訳『新しい学――21世紀の脱=社会科学』(藤原書店, 2001年)
  • 『時代の転換点に立つ――ウォーラーステイン時事評論集成 1998-2002』(藤原書店, 2002年)
  • 『世界を読み解く』(藤原書店, 2003年)
  • The Decline of American Power: the U.S. in a Chaotic World, (New Press, 2003).
山下範久訳『脱商品化の時代――アメリカン・パワーの衰退と来るべき世界』(藤原書店, 2004年)
  • The Uncertainties of Knowledge, (Temple University Press, 2004).
  • 『イラクの未来――世界を読み解く '04』藤原書店, 2004年
  • Alternatives: The United States confronts the World, (Paradigm Publishers, 2004).
  • World-Systems Analysis: An Introduction, (Duke University Press, 2004).
山下範久訳『入門・世界システム分析』(藤原書店, 2006年)
  • European Universalism: the Rhetoric of Power, (New Press, 2006).
山下範久訳『ヨーロッパ的普遍主義――近代世界システムにおける構造的暴力と権力の修辞学』(明石書店, 2008年)
  • The Modern World-System, vol. 4: Centrist Liberalism Triumphant, 1789–1914, University of California Press, 2011.
『近代世界システムIV:中道自由主義の勝利 1789-1914』、川北稔訳、名古屋大学出版会、2013年
  • 『知の不確実性:「史的社会科学」へのいざない』(藤原書店、2015年)

共著編集

  • Africa: Tradition and Change, with Evelyn Jones Rich, (Random House, 1972)
  • World-systems Analysis: Theory and Methodology, with Terence K. Hopkins, Robert L. Bach, et al., (Sage, 1982).
  • Race, Nation, Classe: les Identités Ambiguës, with Etienne Balibar, (La Découverte, 1988).
若森章孝・岡田光正・須田文明・奥西達也訳『人種・国民・階級――揺らぐアイデンティティ』(大村書店, 1995年)
  • Antisystemic Movements, with Giovanni Arrighi and Terence K. Hopkins, (Verso, 1989).
太田仁樹訳『反システム運動』(大村書店, 1992年)
  • Open the social sciences: Report of the Gulbenkian Commission on the Restructuring of the Social Sciences, with the Gulbenkian Commission, (Stanford University Press, 1996).
山田鋭夫訳『社会科学をひらく』(藤原書店, 1996年)
  • 川勝平太山内昌之網野善彦榊原英資)『「地中海」を読む』(藤原書店, 1999年)
  • (ポール・ブローデルほか)『入門・ブローデル』(藤原書店, 2003年)
  • (フランソワ・ドスほか)『開かれた歴史学――ブローデルを読む』(藤原書店, 2006年)

編著編集

  • Social Change: the Colonial Situation, (Wiley, 1966).
  • World Inequality: Origins and Perspectives on the World System, (Black Rose Books, 1975).
  • Labor in the World Social Structure, (Sage, 1983).
  • 『叢書世界システム (1) ワールド・エコノミー』(藤原書店, 1991年)
  • 『叢書世界システム (2) 長期波動』(藤原書店, 1992年)
  • 『叢書世界システム (3) 世界システム論の方法』(藤原書店, 2002年)

共編著編集

  • The University Crisis Reader vol. 1: the Liberal University under Attack, co-edited with Paul Starr, (Random House, 1971).
  • The University Crisis Reader vol. 2: Confrontation and Counterattack, co-edited with Paul Starr, (Random House, 1971).
  • The Political Economy of Contemporary Africa, co-edited with Peter C. W. Gutkind, (Sage, 1976).
  • Processes of the World-System, co-edited with Terence K. Hopkins, (Sage, 1980).
  • The African Liberation Reader, co-edited with Aquino de Bragança, (Zed Press, 1982).
  • Households and the World-economy, co-edited with Joan Smith and Hans-Dieter Evers, (Sage, 1984).
  • New Findings in Long-wave Research, co-edited with Alfred Kleinknecht and Ernest Mandel, (Macmillan Press, 1992).
  • Creating and Transforming Households: the Constraints of the World-economy, co-edited with Joan Smith, (Cambridge University Press, 1992).
  • How Fast the Wind?: Southern Africa, 1975-2000, co-edited with Sergio Vieira and William G. Martin, (Africa World Press, 1992).
  • The Age of Transition: Trajectory of the World-System, 1945-2025, co-edited with Terence K. Hopkins, (Zed Books, 1996).
丸山勝訳『転移する時代――世界システムの軌道 1945-2025』(藤原書店, 1999年)

その他編集

脚注編集

  1. ^ Wallerstein,Immanuel(1954), McCarthism and theConservative,Master's Thesis, Columbia University
  2. ^ 「独立への道—ガーナとコートディヴォワール」(1959年提出、1964年公刊)
  3. a b 山下範久(2001年)
  4. ^ Fernand Braudel Center[1]
  5. ^ アナール学派の拠点とされている。
  6. ^ 通常の大学における客員教授に相当。
  7. ^ Fernand Braudel Center - Gulbenkian Commission

参考文献編集

  • 山下範久「生い立ちと思想」川北稔編『知の教科書ウォーラーステイン』講談社<講談社選書メチエ>、2001.9、ISBN 4-06-258222-8
  • 川北・坂本・宮崎「作品解説」川北稔編『知の教科書ウォーラーステイン』講談社<講談社選書メチエ>、2001.9、ISBN 4-06-258222-8

外部リンク編集

動画編集



世界システム論(せかいシステムろん、英語World-Systems Theory)は、アメリカの社会学者・歴史学者、イマニュエル・ウォーラステインが提唱した「巨視的歴史理論」[1]である。
各国を独立した単位として扱うのではなく、より広範な「世界」という視座から近代世界の歴史を考察する。 その理論の細部には各専門家から反論が寄せられているが、世界を一体として把握する総合的な視座の重要性については広く受け入れられている。

概要編集

世界システムとは、複数の文化体(帝国都市国家民族など)を含む広大な領域に展開する分業体制であり、周辺の経済的余剰を中心に移送する為の史的システムである。世界システムとは言うものの、必ずしも地球全域を覆う規模に達している必要はなく、一つの国・民族の枠組みを超えているという意味で「世界」システムと呼ばれるのであり[2]コロンブスによるアメリカ大陸の「発見」以前においても世界システムは存在した[3]とされる。中央中核)・半周辺・周辺(周縁)の三要素による分業であり、歴史上、政治的統合を伴う「世界帝国」か政治的統合を伴わない「世界経済」、どちらか二つの形態をとってきた[4]
しかし過去において存在した世界システムと、16世紀に成立した「近代世界システム」が決定的に異なるのは、前者が世界経済から世界帝国へ移行したか、さもなくば早期に消滅したのに対し[5]、後者は世界帝国となることなく政治的には分裂したまま存続している点である。ウォーラステインは近代世界システムのみが世界帝国となる事なく、そして衰退する事無く存在し続ける理由として世界的な資本主義の発展を挙げており、近代世界システムが多数の(言い換えれば世界システムに比較し小規模の)政治システムにより成り立っていた為、経済的余剰を世界帝国特有の巨大官僚機構や広域防衛体制に蕩尽する[6]事無くシステム全体の成長に寄与させる事ができ、また経済的要因の作用範囲が個々の政体の支配範囲を凌駕していた為、世界経済は政治的な掣肘を超えて発展する事が可能となった、としている[7]
上記のようにウォーラステインは近代世界システムの特徴に資本主義を挙げているが、彼の言う「資本主義」は一般に使用される場合とは若干定義が異なり、自由意志に基づく労働契約を必ずしも必要とはしていない。彼によればシステムはただ一つの生産関係によって規定されるため、世界システムの中心諸国さえ「自由な労働」に基づく資本主義的な生産様式に則っているのであれば、システム全体を資本主義的と称する事ができる。つまり資本主義的な中心諸国向けに生産されるのであれば、どんな生産形態を採っていようとも世界的な資本主義経済の一端に過ぎない、とウォーラステインは主張している[8]
このように同じシステム内においても、中心・半周辺・周辺で役割と生産形態が異なるのが世界システムの国際的分業体制である[9]。ウォーラステインによれば、近代世界システムにおいて世界経済のもたらす利潤分配は著しく中央に集中するが、統一的な政治機構が存在しないため、この経済的不均衡の是正が行われる可能性は極めて小さい。その為、近代世界システムは内部での地域間格差を拡大する傾向を持つ事になる[10]。単線的発展段階論によれば「後進」周辺地域は「先進」西欧諸国と同じ道をたどり、やがて先進中央諸国に追い付く、少なくとも経済格差は縮まっていくはずであるが、この様な理由により、周辺は中央に対する原料・食料などの一次産品供給地として単一産業化されており、開発前の「未開発」とも、開発途中の「発展途上」とも異なる「低開発」として固定化されてしまっているのである。

重要概念編集

世界システム
ひとつの分業体制に組み込まれた広大な領域のこと。国などのいかなる政治的単位をも超える規模を持つということから「世界」システムと呼ばれる。世界システムは世界経済と世界帝国に分類される。なお、ここで言う世界とは地球上すべてを覆う概念ではなく、より小さな地域的単位を含む。イスラム世界、地中海世界、東アジア世界、新世界、旧世界といった概念を思い浮かべると分かりやすい。従って、時代によっては複数の世界システムが同時に地球上に存在することもあり得る。
世界経済
政治的統合を伴わない世界システムのこと。近代世界システム以外の世界経済は世界帝国へと変化するか、世界帝国への変化を待たず早期に消滅した。
世界帝国
政治的に統合された世界システムのこと。官僚制度や防衛・鎮圧のために軍事費によりやがて崩壊した。
近代世界システム
いまだ世界帝国への変化も、消滅もしない特異な世界システム。とある世界システムが他の世界システムを包摂し成長することで成立した。16世紀以来拡大を続け、現在、地球上に唯一存在する世界システムとされる。つまり、この世界の世界システム。

ヘゲモニー(覇権)編集

世界システム内において、ある中心国家が生産・流通・金融の全てにおいて他の中心国家を圧倒している場合、その国家は「ヘゲモニー国家覇権国家)」と呼ばれる。ウォーラステインによれば、ヘゲモニーオランダイギリスアメリカの順で推移したとされる。ただし、ヘゲモニーは常にどの国家が握っているというものではなく、上記三国の場合、オランダは17世紀中葉、イギリスは19世紀中葉、そしてアメリカは第二次世界大戦後からヴェトナム戦争までの時期にヘゲモニーを握っていたとされる。この内、イギリス・アメリカに関してはヘゲモニー国家であったことにほぼ異論はないが、しばしばオランダに関し、その優位はヘゲモニーと呼べる程には至らなかったとも考えられている。
ヘゲモニーにおける優位は生産・流通・金融の順で確立され、失われる際も同じ順である[11]。実際、イギリスが「世界の工場」としての地位を失った後もシティはしばらく世界金融の中心として栄え、アメリカが巨額の貿易赤字をかかえるようになってもウォール街がいまだ世界経済の要として機能している[12]

世界システム論からみたソ連編集

世界システム論者たちは、世界が資本主義の「世界」と社会主義の「世界」に分断されていると理解されてきた冷戦時代から、「世界経済の一体性」を強調してきた。ウォーラーステインは、ソヴィエト連邦が近代世界システムのなかでアメリカ合衆国と政治的には敵対することで、むしろ機能的には世界経済を安定化させていると論じている。

日本での受容編集

1981年に川北稔によって『近代世界システム』が翻訳される。川北自身が歴史学者であることに表れているように、いち早く世界システム論の可能性に気がついたのは、一国史的な歴史認識に限界を感じ、交易を軸に産業革命などを世界史的な視野で研究を進めていた角山榮らを中心とした、歴史学者のグループであった。
その後、ウォーラステインと世界システム論は研究者以外にも急速に知られるようになる。それは当時、アメリカ経済の冷え込みが見え始めた一方で、好調の日本経済が留まることを知らないかのように思われ、「次のヘゲモニー国家は日本」という日本経済礼賛の文脈で用いられたためであった。しかしバブル崩壊とともにこの種の言説は鳴りを潜めることとなった[13]

批判編集

西洋中心主義
世界システム論の扱う範囲はあまりに大きい為、個々の分野の専門家から詳細に関して多くの指摘がなされている。世界システム論に対して寄せられた批判の論点には、西洋中心主義 (Eurocentric)、経済以外の要因が軽視されている事などがある。ウォーラステインの共同作業者でもあり批判者でもあるアンドレ・グンダー・フランクは著書『リオリエント』(1998) において、マルクスブローデルなどと同様にウォーラステインは「世界経済」を近代西洋に限定しているが、近代以前あるいは以降においてすらも、世界経済の基軸はアジアにあったとした。ウォーラステインはフランクが1800年以降の西欧諸国のヘゲモニーについて軽視しすぎていると応答した。
また、全四部作として計画されたにもかかわらず、いまだ第三部までしか出版されていない未完の理論であるという指摘もある。いずれにせよ、専門領域に特化しがちな諸研究を統合する視座を提供しうる世界システム論の功績は否定できないとともに、相互批判の中で更なる理論的発展が期待されている。

脚注編集

  1. ^ イマニュエル・ウォーラステイン (1981, I, p.xvii)川北稔「まえがき-訳者解説-」。訳者注によれば"The New York Review of Book"でのKeith Thomasによる論評が"jumbo history"「巨視的歴史理論」の初出であるとのこと。なお、訳者川北は「超巨視的」としたが、ここでは単に「巨視的」とした。
  2. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, I, p17.
  3. ^ さらに世界システム自体は時代によっては複数同時に存在しうる。(イマニュエル・ウォーラステイン 1981, I, p21)
  4. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, I, pp17-19.
  5. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, I, p19.
  6. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, I, p67.
  7. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, II, p281.
  8. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, I, p130,163.
  9. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, I, p231.
  10. ^ イマニュエル・ウォーラステイン 1981, II, p283-284.
  11. ^ 川北稔 2001, pp. 75-76.
  12. ^ 19世紀後半から20世紀前半のシティについてはP.J.ケイン、A.G.ホプキンズ『ジェントルマン資本主義の帝国』IおよびII(名古屋大学出版会、1997)を参照
  13. ^ 川北稔 2001, pp. 53-55.

関連項目編集

参考文献編集

注:以下に挙げられていないウォーラステインの世界システム論関係の多数の著書・寄稿記事などは#著作#外部リンクを参照のこと。
  • イマニュエル・ウォーラステイン; 川北,稔訳 『近代世界システム : 農業資本主義と「ヨーロッパ世界経済」の成立』 岩波書店〈岩波現代選書, 63,64〉、1981年。ISBN 4000047329
  • 川北稔 『ウォーラーステイン』 講談社〈講談社選書メチエ, 222 . 知の教科書〉、2001年。ISBN 4062582228
  • I.ウォーラステイン『近代世界システム 1600〜1750 -重商主義と「ヨーロッパ世界経済」の凝集-』川北稔訳、名古屋大学出版会、1993
  • I.ウォーラステイン『近代世界システム 1730〜1840 -大西洋革命の時代-』川北稔訳、名古屋大学出版会、1997
  • I.ウォーラステイン『反システム運動』太田仁樹訳、大村書店、1992
  • I.ウォーラステイン『史的システムとしての資本主義』川北稔訳、岩波書店、1997
  • 川北稔編『知の教科書 ウォーラステイン』講談社<選書メチエ>、2001
  • 田中明彦『現代政治学叢書19 世界システム』東京大学出版会、1989

外部リンク編集

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2 Comments:

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