均衡の存在 z(p)が価格単体上で定義されたワルラス法則を満たす連続関
数であれば,第5章の議論を適用し,z(p*)≦0となるp*が存在することを
示せる.われわれが見たように,各企業の生産可能集合が強凸であると,連続
性は満足される.われわれにとって必要なのは総生産可能集合が凸であること
だけであるが,これを見るのはそれほど難しくない.たとえ個別の企業が,小
さい領域で規模に関して収穫逓増になるような非凸性を示すとしても,そのた
めにもたらされる非連続性は集計すれば消える可能性があるからである.
今まで説明してきた均衡の存在の議論は,われわれが需要関数を扱うときに
のみ成立することを想起しよう.このことが課す唯一の重大な制約は,かなり
の重要性をもつ規模に関して収穫不変の技術を排除しているということである.
そこで,ここでは一般的な場合における存在定理を示し,その仮定の経済的意
味について検討しよう.
定理 次の仮定が満たされると,経済に均衡が存在する.
(1) 各消費者の消費集合は閉,凸,かつ下から有界である.
(2) すべての消費者にとって,飽和消費ベクトルは存在しない.
(3) 各消費者 i について,集合{xi :xi>_順x'i}と{xi :x'i>_順xi}は閉である
(4) 各消費者は彼の消費集合の内部にその初期賦存ベクトルをもっている.
(5) 各消費者 i について,xi と x'i が2つの消費ベクトルであれば,xi>_順 ix'i
は任意のO<tく1に対してtxi+(1−t)x'i>順x'i を意味する.
(6) 各企業jについて,0はYj (j=1,…,m)の要素である.
(7) Yj (j=1,…,m)は閉かつ凸である.
(8) Yj ∩(−Yj)={0},j=1,…,m.
(9) Yj ⊃(−R+),j=1,…,m.
証明 デブリュー(1959)を見よ.□
それぞれの仮定が,何のために用いられるかを確実に理解しておこう.仮定
(1),(2),(3),(4),(5)は,消費者の(多価)需要関数かある形の連続性をもつ
ことを証明するために用いられる.これらの仮定の経済的意味はすでにおなじ
みである.仮定(6)は企業がいつでも操業を止められるという仮定であり,
これによって均衡での利潤が非負になることが保証される.仮定(7)は各企
業の(多価)需要関数の連続性を保証する.仮定(8)は生産が非可逆的であ
ること,すなわち,ある純産出ベクトルyを生みだした後に,その産出物を投
入して投入物を逆に生産するのは不可能であることを保証している.これは配
分の実行可能集合の有界性を保証するために用いられる.最後に,仮定(9)
は,すべての財を投入物として用いる生産計画は実行可能であることを示して
いるが,これは本質的には自由処分の仮定である.
varian-analysis #6 邦訳241-3頁
ed.2:
EXCI OFANCE lf z(p)is a continuous function
defined on the price simplex that satisfies Walras' law, the argument of
Chapter 5 can be apphed to show that there exists a p*such that
z(p*)≦0.We have seen that continuity follows if the production pos-
sibilities set for each nrm is strictlyconvex.lt is not too hard to see that
we only need to have the agFegαzr production possibilities set convex.
Even if the individual nrms have technologies that exhibit slight noncon-
vexjlies、such as asmallregion of increasing returns to scale,the induced
discontinuities may be smoothed out in the aggregate.
Recall that the argument for existence we have sketched here is valid
only when we are dealing with demandj#7c111(μ15.The only serious restric-
tion that thjs imposes is that it rules out constant-returns-to-scale
technologies,which we have argued is ar at her important case.Therefore
we will state an existence theorem for the general case and discuss the
economic meanings ofthe assumptions,
r4θΓfg /M 9μ1・/φ4μM rx4aμΓαηecθzlθMy F14μ//θwigα∬μmμ-
111θz7S are M7ZI・5jrjj
(l)£adcθMヽμ,77a'∫cθηMM?μ1‘θ,7911`s c/θgj,cθηwx,αηj&)μz7jej
&ε/θw,・
(2)7kggy〃∂M7?1‘aljm c∂z7sμzW?μ(M&Mlj&μΓaηyca75μmrn'
(3)FθΓa7dcθμg,wri,1c ga {xi: xi ≧xjaa/{xi: xi ≧xj}are
c/θsed,・
(4)£aci c∂,Uμ,71cr4θ/£・a,7 11η1・ri/a7&M・mez7r yeclθΓ i ie /・Merl・θΓ¥&`s
CθZUμZηβΓμMμC
(5)FθΓ eac/7cθz75〃777eri,y xi, xi' are rwa cal∫w?7μΓ1‘∂,7&μ,7d/a,z4M
xi>ixμMμ/1・a txi +(1?t)x,'>i,xjμΓ azly O <t<1;
(6)Fc7ra7c/7jrm j, 0,15a〃c/f7?7eηΓ¥Yj;
(7)Yj・・5'c/a?njc∂〃vEXμΓj=1,‥・,m;
(8)Yjn(?Yj)={o}j=I,‥・,m;
(9)Yj⊃(?R≒).
PROOFSee Debreu (1959).□
Lct us makc surc we understand what each assumption is used for.
Assumptions(I),(2)、(3)、(4),and(5)are used to prove a form of conti-
nuity ofthe consumers' (multivalued)demand functions; we are already
familiar with thcir cconomic meaning. Assumption(6)is an assumption
that a nrm can always go out of business: this ensures that equilibrium
pronts will be nonnegative. Assumption(7)is to guarantee continujty of
each firm's (multivalued)demand function. Assumption (8)ensures that
production is irreversible in the sense that you can't produce a netput
vcctor y and then tum around and use the outputs as inputs and produce
all the inputs as outputs. lt is used to guarantee the feasible set of allo,
cations will be bounded. Finally, assumption(9)says that any produc-
tion plan that uses all goods as inputs is feasible; this is essentially an
assumption offree disposal.
日本はまだ流動性の罠にあるから2008年以降DSGEが破綻したことに一般人も
日銀、財務省も気づいていない。
(増税と金融緩和を同時に出来るのはDSGEの無神経さ故だ)
ゲゼルの減価マネーを試していないだけで、ケインズの理論自体は正しい。
_______
《原則すべてのDGSE(ママ)モデルはRBCモデルという「ピザの生地」に帰着するため、
適当に「具」をどけたりのせたりしてやれば、自分の好みのピザを作ることができる。》
加藤涼『現代マクロ経済学講義』(245頁、及び30~3頁)
DSGEに対する情況論的批判はジョン・クイギン『ゾンビ経済学』(筑摩書房)
RBC,DSGEに関して(重複世代モデル、バロー『マクロ経済学』他)
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