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です
4)式と
式を整理すると、
どちらも
2
となりますが、これが「拡大再生産」の条件です。すなわち、第Ⅱ部門の不変資本は、
1部門の可変資本と剰余価値の合計よりも小でなければならないのです
,マルクスの剰余価値論
第
《経済学史の講義でマルクス経済学を教えるとき、初心者には退屈な「唯物史観」や「疎
外された労働」などよりは、第二巻の「再生産表式」から教えてみるのも一つの方法では
ないでしょうか。そこから、第1巻に立ち戻ると、労働生産力の発展を図るには、剰余価
値を資本に再転化するという意味での「資本の蓄積」がおこなわれなければならないとい
う件にぶつかりますが、これが「再生産表式」でいう「拡大再生産」であることはすぐに
わかります。》
入門経済学の歴史ちくま新書根井雅弘 2010
38~9頁
入門経済学の歴史 | |
叢書名 | ちくま新書 ≪再検索≫ |
著者名等 | 根井雅弘/著 ≪再検索≫ |
著者等紹介 | 1962年宮崎県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。京都大学大学院経済学研究科博士 課程修了。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。専門は現代経済思想史。著書に「経 済学はこう考える」など。 |
出版者 | 筑摩書房 |
出版年 | 2010.4 |
大きさ等 | 18cm 250p |
NDC分類 | 331.2 |
件名 | 経済学-歴史 ≪再検索≫ |
要旨 | 経済システムを貫く客観的法則をはじめて見出したケネー。国民を豊かにするために何が 必要かを徹底的に考え抜いたスミス。こうした経済学の草創期からリカード、マルクス、 ワルラスらを経てケインズ、シュンペーター、ガルブレイス、そしてフリードマンやマン キューなど現代の経済理論に至るまでを平明に解説。重要トピックごとに学説史を再構成 することで、それぞれの経済学者が提示した理論間のつながり・対立点が鮮やかに浮き彫 りになる。第一人者による入門書の決定版。 |
目次 | プロローグ 経済学史の全体像をおさえる;第1章 経済循環の発見;第2章 価値と分 配の理論;第3章 ケインズ革命;第4章 多様なケインジアン;第5章 制度主義の展 開 |
内容 | 経済学の巨人たちは時代の課題とどう向き合い、思想を構築したのか。主要テーマ別に学 説史を描くことで読者の有機的な理解を促進。経済学者たちが提示した理論間のつながり ・対立点を浮き彫りにする。 |
039
第一章
経済循環の発
ears学史の講義でマルクス経済学を教えるとき、初心者には退屈な1唯牧リ包
外された労働」な
第二巻の「再生産表式」から教えてみるのも一つの方法では
第1巻に立ち戻ると、労働生産力の発展を図るには、剰余価
とよりは、
"
くだり
生産手段が私有されている「資本主義」の下では、資本家は「労働力」という商品を購
入しますが、資本家の目的は、資本としての貨幣を増殖させることにあります。マルクス
は、これをG-WIGとして簡潔に表現しました(ここで、Gは貨幣, Wは商品, G'= G+
△Gはより多くの貨幣を意味しています。英語の文献では、MIC-1と表現されることが多い
でしょう)。
留意すべきは、商品としての労働力が、他の商品と同じように価値法則に従って交換さ
れる(すなわち,その価値は、労働力を再生産するのに必要な労働時間によって決定される)と
いうことです。しかし、労働力をその価値どおりに手に入れた資本家は、その労働を自由
に処分することができるので、ここに「剰余価値」が生み出される鍵が隠されることにな
ります。
見
具体的な例を挙げると、いま、一日の労働時間が111時間だとして、そのうち労働力の
価値の再生産のために必要な労働時間(「必要労働時間」)は六時間だとしましょう。とす
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