日本がデフレで成長できない原因は「消費税」だ このままでは"失われた30年"になる
2019/10/14 11:00
PRESIDENT 2019年10月18日号
高校生レベルでMMTを解説しました
消費税が10%になって増える税収は約5.6兆円と試算されている。その半分は、国債の返済に充てられる予定だ。財務省がいう“国の借金”は1100兆円超。財政健全化が叫ばれる一方で、景気の悪化が心配されている。
「デフレ圧力は今後さらに強まる可能性が高い。日本の長期デフレは、1997年の消費増税と、その後の政府支出の抑制が主たる原因。このままでは“失われた20年”が“失われた30年”になるのは確実でしょう」
そう危惧するのは『奇跡の経済教室』シリーズがベストセラーとなった中野剛志氏だ。本シリーズは、夏の参院選でも話題になった現代貨幣理論(MMT)をやさしく解説したことで注目された。
中野氏が東京大学を卒業して通商産業省(当時)に入省したのはデフレに突入する直前の96年。規制緩和などの政策に疑問を抱いたのは入省前だという。
「新自由主義に代表される主流派経済学はインフレばかり懸念しているから、日本経済の実態とは合っていないのではないか。そこに気づいて、現実的な経済理論を模索しはじめました。その意味では『奇跡の経済教室』を書くまでに四半世紀かかっています」
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