2019年度予算 - カナダ経済の成長に向けたミドルクラスへの投資
2019年3月19日
オタワ発 - 財務省
「力強い経済は、力強いミドルクラスから始まる」ことは、2015年以降、勤勉なカナダ人により証明されてきました。
4年近く前、カナダ人はミドルクラスに投資し、またこの階層に加わるために勤勉に働いている人々に実質的な支援を提供する計画を選択しました。
ミドルクラスへの投資とは、支援を必要とする人への施策を拡大する一方で必要としない人へは縮小することにより、人々に投資することを意味します。絶え間なく変化する世界においても、今日の国民により良い機会を提供しより良い未来を約束して、より強く、より連帯した、より良いカナダをつくっていくことを意味します。
政府によるミドルクラスへの投資は成果をもたらしています。カナダ経済は強く、成長を続けており、より多くのカナダ人が就労し家計の貯蓄や消費は毎月増えています。
このようなモメンタムを踏まえビル・モルノー財務大臣は本日、「2019年度予算 - ミドルクラスへの投資」を連邦議会に提出しました。
政府は2019年度予算で、長期的な経済成長のための投資を続けます。同時にカナダの対GDP債務比率を着実に低下させ、財政責任も果たしていきます。
2019年度予算で政府は以下のことを提案しています:
- 持ち家を初めて取得する人々にインセンティブを与える: 持ち家を初めて取得する人々に対し、エクイティー・モーゲージ(不動産価値の増加分を担保にしたローン)プログラムである First-Time Home Buyer Incentive を実施し、住宅ローン返済の負担を軽減する。さらに、住宅購入資金として Registered Retirement Savings Plan(税制適格退職貯蓄制度)による貯蓄の利用を拡充する。
- 働く人が新たなスキルを習得できるよう支援する: Canada Training Benefitを創設して、働く人々に職業訓練費用を助成し、訓練期間中の所得補助金を支給する。また州や準州の協力のもと雇用保障をすることにより、働く人々が仕事に関して必要なスキルを習得するための時間を確保できるようにする。
- カナダの若者に良い職を用意する: 学生ローン金利の引き下げにより教育費用の負担を軽減し、またローン返済を卒業後6カ月間無利子で猶予するとともに、2023年度までに学生向けに一年当たり最大8万4000件の雇用を創出する。
- カナダ人の処方薬の薬価を抑える: 国としてのファーマケアプランに必要な対策を進める。まずは、カナダ医薬品庁を創設し、カナダ人が薬に支払う費用を年間30億カナダドル削減するとともに、薬の処方箋を国内で統一し、高額な稀少難病治療薬に関する国の戦略を構築する。
- 働き続けることを選択した低所得の高齢者を支援する: 高齢の低所得労働者が収入のより多くを確保できるように、Guaranteed Income Supplement (低所得の年金受給者への給付金)の控除対象を拡大する。
- 自治体の重要なインフラ整備事業を支援する: 連邦のGas Tax Fund による助成一時金を22億カナダドル増額することにより、政府から自治体への助成金額を2018年度比で倍増させる。これにより自治体が重要性の極めて高い改修工事をはじめとする地域事業に必要な資金を確保することを可能にする。
- 全てのカナダ人が高速インターネットを利用できる環境を整備する: 農村、遠隔地、北方のコミュニティーを含め、地域に関わりなくカナダの全ての家庭と企業で50Mbpsの高速インターネットへのアクセスを可能にする。
- カナダ人が支払うエネルギー費を減らす: カナダ自治体連盟との連携により居住用、事業用、複合施設のエネルギー効率を高め、メーカー希望小売価格4万5000カナダドル未満の電気自動車または水素燃料電池自動車の購入に対する新たなインセンティブを導入する。
- 先住民との和解を進める: カナダ国内のファーストネーションズ、イヌイット、メティスの人々の生活の質向上を支援し、水質向上のための投資を自主的に行えるようにする。先住民の言語を保存/復興/振興する。文化を尊重しながら先住民の子供たちの教育や医療の質を高める。先住民の起業とビジネスの振興を促進する。
2019年度予算での新たな投資と減税によって、可処分所得が毎月増加し良い職が増えることから、ミドルクラスのカナダ人は自分と家族の将来に対してより強い自信を持つようになるでしょう。
コメント
「4年近く前、カナダ人は良質で給与が高い仕事、生活費の負担が大きい家庭への支援の拡充、強靭で連帯したコミュニティー、子供や孫の世代へのより良い機会という、自らにとって最も重要な課題に投資する政策を選択しました。これらはカナダ人にとっての、つまりはカナダ政府にとっての優先課題です。2019年度予算は、ミドルクラスに投資し、ミドルクラスの、そして全てのカナダ人に恩恵をもたらす力強い経済を構築するという私たちの計画における次のステップです」
- ビル・モルノー財務大臣
関連情報
- 過去4年間、政府はミドルクラスの強化と成長を図り、またこの階層に加わるために勤勉に働いている人々に有効な支援を提供することによって、全ての人が成功につながる実質的で公平な機会を得られるよう努力してきた。
- 政府の計画に基づき、勤勉なカナダ人はそのほとんどがフルタイムである正規雇用を90万件以上創出し、失業率は過去40年以上で最も低い水準まで下がっている。中でも、女性の雇用は大幅に増加している。
- カナダ児童手当は、9割のカナダ人家庭の可処分所得を増やし、約30万人の子供たちが貧困から抜け出す手助けすることにより、子育て費用の負担が大きい家庭を支援している。
- カナダ政府のミドルクラスを対象とする減税により、900万人以上のカナダ人が貯蓄や必要なものへの支出を増やすといった恩恵を受けている。退職手当の最高額を段階的に最大50%引き上げるカナダ年金制度の拡充策は、現在および将来のカナダ人勤労者に対し、退職後のより良い所得保障をもたらす。
- より多くのカナダ人が安全で手頃な価格の家を見つけられるよう支援する国家住宅戦略など、史上最大規模のインフラストラクチャー投資が行われている。
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