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日曜日, 10月 20, 2019

福田徳三



古川顕によれば福田徳三(1874~1930)★という黎明期の経済学者が本居の古事記伝を引用している。

「今俗ニ物ヲ買タル直あたい(値と同源:広辞苑)ヲ出スヲ払フトモ払ヒヲスルトモ云ハ, 祓除ノ意ニアタレリ。 又コレヲ済マスト云モ, 令すますレ清ノ意ニテ, 祓除ノ義ニ通ヘリ」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。 [岩波文庫#2:41頁]

つまり宗教を経済学的視点で見ることで、それ自体が神秘化した宗教研究を現代的に読み直すことが出来るのだ。それは信用貨幣論の補強でもある。

神野志隆光によれば経営ヲサメという語も古事記、日本書紀にあるという
経済の語源としての経世済民は有名だがこちらは知らなかった
福田徳三の著作集は刊行中で該当の第5巻流通経済講話の刊行が待たれる

著作集

古川顕
https://nam-students.blogspot.com/2019/02/2014.html

…福田徳三は本居宣長の『古事記伝』の次のような一節を引用する。 「今俗ニ物ヲ買タル直あたい(値と同源:広辞苑)ヲ出スヲ払フトモ払ヒヲスルトモ云ハ, 祓除ノ意ニアタレリ。 又コレヲ済マスト云モ, 令すますレ清ノ意ニテ, 祓除ノ義ニ通ヘリ」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。 さらに福田は次のような古事記伝の一節も引いている。 「凡およそ波は良比らひに二ッあり。其ノ一ッは, 伊邪那大神の阿波あわ岐ぎ原はらの禊祓みそぎの如し, 一ッは, 此ここの解除はらひノ如シ。是これ罪つみ 犯おかし ある人に科せて物【 祓はらへつ 具ものと云, 書紀に見えたり。 天武巻には,此ヲ 祓はらへつ 柱ものと書けり】を出し 贖あがない するなり。 カカレバ, その事も意も二ふたつ別ことなるに似たれど, 本は一なり。 ……犯罪を解除はらふるも, 穢汚けがれを清むる禊みそぎと全く同じ」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝九之巻383ページ)。 「もし以上の愚考が大過ないものとするならば, 祓除という習俗はわが国上古の宗教的研究に重要な一事であるのみならず, また経済史の研究上にも非常に肝要にして看過すべきでない事柄かと考えられるのであります。 波良比はもと罪と穢れを払うという意味に用いられ, 延ひいては一切の債務を決済する支払いのことをも言い, 祓はらへ 具つもの は贖罪の料の意より及んで, 支払いの用具のこととなったとすれば, 同時に罪を贖あがなう 「あがふ」 と物を買う 「あがふ」 との間にも何らかの関係があるのではないかとの考えを惹起せしめるのであります」 (福田 [1889] 91ページ)。 このように福田は, 祓除という概念を中心に日本古代の習俗を説明し, それが当時の宗教と密接に関係すると示唆するのである。次に福田徳三は西洋経済史に目を転じてこう指摘する。 「西洋の経済史について考えますに, 神への献貢から延ひいては君主への調貢 [みつぎもの引用者] が財の流通交換の一起源をなしたことは, 今日ほとんど動かすことのできない定説となっているようでありまして, ビュヒャ―先生のようなまっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たく交換なき流通なき自足経済ということに大いに重きをおいて説かれる学・者も, このような一方的支払いが, 交換の起源となるということは認めてお

本居宣長全集 9 ─古事記伝1 

本居 宣長 著  大野 晋 編集  大久保 正 編集 
シリーズ・全集  菊判   592頁   刊行日 1968/07/20  ISBN 4-480-74009-0
JANコード 9784480740090
定価:本体7,767 円+税

本居宣長全集12 ─古事記伝4 

本居 宣長 著  大野 晋 編集  大久保 正 編集 
シリーズ・全集  菊判   580頁   刊行日 1974/03/29  ISBN 4-480-74012-0
JANコード 9784480740120
定価:本体7,767 円+税

古事記伝 2 (岩波文庫 黄 219-7) 文庫 – 1941/9/3



古事記伝 1 (岩波文庫 黄 219-6) 文庫 – 1940/8/16



商品の説明

本居宣長による「古事記」の注釈書。1798年完成。全44巻のうち、生前に刊行されたのは17巻まで。 巻一「直毘霊」(ナホビノミタマ)を含む総論。巻二、序文の注釈や神統譜。巻三以降が「古事記」本文への注釈。 岩波文庫の「古事記伝 1」は、巻一、巻二と、巻三以降の「古事記」序文、本文の冒頭より、巻五の神代3、いわゆる黄泉の国の話の冒頭のうちの、殺されたカグツチから産まれた神々の名、カグツチを斬った剣の名までを収録。

登録情報

本居宣長『古事記伝』を読む I (講談社選書メチエ) Kindle版


すでに国土はあります 。しかし 、完成されてはいないというのです 。前の巻[5]で 「経営 」という文字をあて 、ヲサメと訓みをつけていました 。 『日本書紀 』の神武天皇即位前紀己未年三月七日条に 「経営宮室 」とあって 、その 「経営 」の古訓にヲサメツクリテとあるのなどを意識していると思われます 。 「経営 」は 、しかるべくととのえるという意味であり 、 「いまだうるはしく経営成竟たまはざる 」とは 、国としてきちんとととのえられて完成されていないということです 。いまは 、国土は生んだが 、いわば土台だけ 、あるいは器だけがあるにすぎないというのです 。そこになにをもたらしてゆくかを見る ─ ─ 、それが 、黄泉行きと禊ぎにむかう 、この巻の 『古事記伝 』の読みのフォ ーカスなのです 。あしき事は穢れにより 、よき事は禊ぎにより起こる土台 (器 )だけのところに黄泉行きと禊ぎとがもたらすものを 、 『古事記伝 』は 、どう見ようとしたか 。端的にいえば 、世界におけるすべての事象は黄泉の穢れとそれを祓う禊ぎに発すると見るということにつきます 。まず 、世のあらゆる禍 (宣長はマガと訓みます )は 、黄泉の穢れによって成った禍津日神の起こすものだととらえます 。 A禍の起るは 、此黄泉の穢より成坐る禍津日神の霊なり 、 〔二四一 〕 B抑世に人草の害はるゝ 、もろもろの悪事は 、禍津日神のしわざなる 、此神は 、今この黄泉国の穢より成坐て 、その本をたづぬれば 、こゝの千頭絞殺むとのたまへる御言の験なり 、 〔二五七 〕


福田徳三
国民経済講話(1) (福田徳三著作集第3巻(第5回配本)) 単行本 – 2017/1/31
福田徳三研究会 (編集), 江夏 由樹 (編集), 大月 康弘 (編集)

商品の説明
内容紹介
日本の経済学の黎明期、「社会厚生のために一身を捧げた一大学者にして一大運動家」であった福田徳三の先駆的業績を新編集により蘇らせた現代版。全巻に通底する「厚生の理論・歴史・政策」は、経済学のまさに学問的源流となった。各巻編集者による【解題】付。第3巻は20世紀初頭、政治・経済・社会の現実的視点から時代を論じ国民の日常生活に関わる経済学を説いた入門書。

出版社からのコメント
日本経済学・福祉経済論の開拓者、福田徳三博士の幅広い研究を、新たに読み易く構成・編集。新・著作集として待望の刊行開始!!(全21巻)
(第1期分全4巻刊行中、第2期(全4巻)本巻より刊行開始! ! 〔2017年7月末現在〕)


(価格は、2017年7月現在) (ご予約の方には都度、価格が決定次第、信山社からご連絡を申し上げます。)

【第1期刊行】(巻数/書名/(編集担当者)/〈価格〉)
・第1回配本/第10巻 『社会政策と階級闘争』(西沢保・森宜人)<6800円(本体:税別)>
・第2回配本/第17巻 『復興経済の原理及若干問題』(清野幾久子)<5800円(本体:税別)>
・第3回配本/第15巻 『黎明録』(武藤秀太郎)<8800円(本体:税別)>
・第4回配本/第16巻 『暗雲録』(武藤秀太郎)<5400円(本体:税別)>
【第2期刊行】
・第5回配本/第3巻 『国民経済講話(1)』(江夏由樹・大月康弘)<7500円(本体:税別)>
・第6回配本/第19巻 『厚生経済研究』(井上琢智)<9800円(本体:税別)>
・第7回配本/第1巻 『経済学講義』(西沢保)
・第8回配本/第4巻 『国民経済講話(2)』(江夏由樹・大月康弘)
【第3期刊行】
・第9回配本 /第13巻 『生存権の社会政策』(清野幾久子)
・第10回配本/第14巻 『労働権・労働全収権及労働協約』(清野幾久子)
・第11回配本/第6巻 『経済史研究』(杉岳志・森宜人・夏目琢史)
・第12回配本/第7巻 『経済学史研究』(井上琢智)
・第13回配本/第9巻 『経済学論攷』(山内進)
・第14回配本/第11巻 『社会運動と労銀制度』(玉井金五・杉田菜穂)

【以下続刊】
・第2巻 『国民経済原論』(池田幸弘)
・第5巻 『流通経済講話』(大友敏明)[古川顕引用]

・第8巻 『経済学研究』(原伸子)
・第12巻 『ボルシェヴィズム研究』(土肥恒之・大月康弘)
・第18巻 『経済危機と経済恢復』 (森宜人)
・第20巻 『現代の商業及商人』(田中秀臣)
・第21巻 『物史観経済学史出立点の再吟味』(田中秀臣)

ご予約は、E-Mail:order(アットマーク)shinzansha.co.jp までご連絡ください。

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登録情報
単行本: 474ページ
出版社: 信山社 (2017/1/31)
言語: 日本語
ISBN-10: 4797280832
ISBN-13: 978-4797280838
発売日: 2017/1/31
梱包サイズ: 23 x 16.2 x 2.8 cm



松方正義が語る 明治の財政・金融・経済: 付・金子鷹之助 / 福田徳三 江戸の貨幣論 ――新井白石、三浦梅園 Kindle版★★

★★
福田三浦論
ですから梅園が、「その島に銭一万を入れて用を足そうとすれば、一万の銭でその島の用を足すのに十分であろう。これを増やして十万にすれば、十万の銭が島の用と釣り合うだろう。・・・初めは島の諸用が一万の銭と釣り合って、米一石が五百銭に相当するとすれば、・・・さらに銭を入れて十万になった日には米一石は五千銭で釣り合うだろう。・・・そうしたら前の場合に五百銭持っているのと、後の場合に五千銭持っていることは、数字の上では十倍の違いがあるが、果たしている役目は同じである」というのは、同じ意味のことを別の言葉で言っているのではないでしょうか。いずれにしても、数量説のような俗説とはわけが違うと思うのです。とはいえ数量説と比例説の違いについて今ここで述べるのは無用の説教だと思いますから、見合わせておきます。



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13 件のコメント:

  1. 齊藤 誠 (@makotosaito0724)
    2019/11/04 6:59
    安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。市場ては裁判だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレルな公開の行為だった。鋳貨を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
    https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21

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  2. 償還(しょうかん)とは - コトバンク
    kotobank.jp/word/償還-78952
    ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 償還の用語解説 - 元来は債務を返済することであるが,株式用語 ... 翻訳|redemption ...
    redemptionの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
    ejje.weblio.jp/content/redemption
    主な意味, 買い戻し、質受け、償還、身請け、救済、(キリストによる)(罪の)贖(あがな)い、 救い、(約束・義務などの)履行、補償
    REDEMPTION:リデンプション(Redemption、償還・救済という意味 ...
    www.tradingcardjournal.com/2019/04/.../redemption/
    2019年4月23日 ... REDEMPTION:リデンプション(Redemption、償還・救済という意味)カードは本来パックに封入される予定 ...
    redemptionの意味・使い方|英辞郎 on the WEB:アルク
    eow.alc.co.jp/search?q=redemption
    redemption 【名】 〔抵当に入れた財産の〕取り戻し、受け戻し、買い戻し、回収 〔義務・ 約束の〕履行 《神. ... 買い入れ償還. 単語帳.
    償還 (神学) - Wikipedia
    ja.wikipedia.org/wiki/償還_(神学)
    償還(しょうかん、英語: Redemption)は「赦すこと」という意味の宗教的概念。 贖罪・ あがない・済度・根引き・救済・救いという ...
    繰上償還(債券)|金融/証券用語集|株のことならネット証券会社 ...
    kabu.com/sp/glossary/1203834_3152.html
    繰上償還(債券). 繰上償還(債券). 読みくりあげしょうかん(さいけん); 英文Optional redemption; 分類債券 ...
    国債の償還予定額 : 財務省
    www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/.../index.html
    国債の償還予定額. ... 国債の償還予定額(過去公表分を含む). 令和元年12月分( Excel:20KB) · 令和元年11月分(Excel:20KB) ...
    redemption - Linguee
    www.linguee.com/english-japanese/.../redemption.html
    これは主に、配当金の支払や社債 の償還による支出 があった一方で、借入金による調達が増加したことによるものです。 teijin.
    redemption – 日本語への翻訳 – 英語の例文 | Reverso Context
    context.reverso.net/翻訳/英語-日本語/redemption
    redemptionの文脈に沿ったReverso Contextの英語-日本語の翻訳: ... 指定された期間の貸付金の累積償還額を計算します。
    公社債発行額・償還額 (Microsoft Excel)
    www.jsda.or.jp/shiryoshitsu/.../hakkougakushoukanngaku.xls
    Amount of Issued, 銘柄数. No. of Issues, 満期償還額. Maturity Redemption, 定時償還額. Scheduled Redemption, 買入 ...

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  3. https://twitter.com/makotosaito0724/status/1099497341436911616?s=21
    ここ数年の古川顕先生の通貨と信用に関する歴史研究はとても印象的。信用通貨の優越性を論じ、
    信用創造の誤解を解く。この論文は、貨幣の起源について福田徳三や内田銀蔵の祓除(はらい)と
    返済や購入の「払い」の関連で貨幣の宗教的起源に着目。


    齊藤 誠 (@makotosaito0724)
    2019/11/04 6:59
    安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。市場ては裁判
    だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレルな公開の行為だった。鋳貨
    を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
    https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21

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  4. 古川顕によれば福田徳三(1874~1930)という黎明期の経済学者が本居の古事記伝を引用している。

    「今俗ニ物ヲ買タル直あたい(値と同源:広辞苑)ヲ出スヲ払フトモ払ヒヲスルトモ云ハ, 祓除ノ意ニアタレリ。… 」
    (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。 [岩波文庫#2:41頁]

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  5. Redemption、債務の返済=償還・救済という意味

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  6. https://twitter.com/makotosaito0724/status/1099497341436911616?s=21
    ここ数年の古川顕先生の通貨と信用に関する歴史研究はとても印象的。信用通貨の優越性を論じ、
    信用創造の誤解を解く。この論文は、貨幣の起源について福田徳三や内田銀蔵の祓除(はらい)と
    返済や購入の「払い」の関連で貨幣の宗教的起源に着目。

    (古川顕によれば福田徳三(1874~1930)という黎明期の経済学者が本居の古事記伝を引用している。
    「今俗ニ物ヲ買タル直あたい(値と同源:広辞苑)ヲ出スヲ払フトモ払ヒヲスルトモ云ハ, 祓除ノ意ニアタレリ。… 」
    (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。 [岩波文庫#2:41頁])


    齊藤 誠 (@makotosaito0724)
    2019/11/04 6:59
    安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。市場ては裁判
    だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレルな公開の行為だった。鋳貨
    を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
    https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21

    参考:
    MMTのテーマ曲????
    Bob Marley - Redemption Song Band Version [11]
    https://youtu.be/KNncUN4-6QU

    Redemption、債務の返済=償還・魂のあがない=救済という意味

    返信削除

  7. 松方正義が語る 明治の財政・金融・経済: 付・金子鷹之助 / 福田徳三 江戸の貨幣論 ――新井白石、三浦梅園
    松方正義が語る 明治の財政・金融・経済: 付・金子鷹之助 / 福田徳三 江戸の貨幣論 ――新井白石、三浦梅園
    松方正義, 金子鷹之助他 | 2019/3/30
    Kindle版
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    Kindle Unlimited会員は追加料金なし(¥0)で読み放題 詳細はこちら
    または、¥349で購入
    神話と歴史と近代経済学から見た 貨幣の起源: 付・経済史とは何か シリーズ 貨幣論
    神話と歴史と近代経済学から見た 貨幣の起源: 付・経済史とは何か シリーズ 貨幣論
    「シリーズ 貨幣論」全3巻中の1巻 | 福田徳三, 内田銀蔵他 | 2019/4/20
    5つ星のうち1.0 1
    Kindle版 (電子書籍)
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    Kindle Unlimited会員は追加料金なし(¥0)で読み放題 詳細はこちら
    または、¥299で購入
    資本主義と貨幣 ――クナップ、ジンメル、マルクス: 付・不換紙幣はいかにして発行されたか ――フランス、イギリス、アメリカ シリーズ 貨幣論
    資本主義と貨幣 ――クナップ、ジンメル、マルクス: 付・不換紙幣はいかにして発行されたか ――フランス、イギリス、アメリカ シリーズ 貨幣論
    「シリーズ 貨幣論」全3巻中の2巻 | 福田徳三, 山口正太郎 他 | 2019/8/22
    5つ星のうち2.5 2
    Kindle版 (電子書籍)
    ¥0¥0
    Kindle Unlimited会員は追加料金なし(¥0)で読み放題 詳細はこちら
    または、¥350で購入
    経済学講義 (福田徳三著作集第1巻(第7回配本))
    経済学講義 (福田徳三著作集第1巻(第7回配本))
    福田徳三研究会、 西沢 保 | 2017/11/3
    単行本
    ¥9,680¥9,680
    97ポイント(1%)

    一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です。
    こちらからもご購入いただけます
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  8. 内田銀蔵 [1924]『日本経済史の研究』同文館。

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  9. 古川顕
    https://nam-students.blogspot.com/2019/02/2014.html


    原始貨幣と貨幣の起源 古川 顕 2018
    https://konan-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3216&item_no=1&page_id=40&block_id=38 


    …福田徳三は本居宣長の『古事記伝』の次のような一節を引用する。

    「今俗ニ物ヲ買タル直(あたい[値と同源:広辞苑])ヲ出スヲ払フトモ払ヒヲスルトモ
    云ハ, 祓除ノ意ニアタレリ。 又コレヲ済マスト云モ, 令すますレ清ノ意ニテ, 祓除ノ義
    ニ通ヘリ」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。[岩波文庫#2:41頁]


    「犯罪を解除はらふるも, 穢汚けがれを清むる禊みそぎと全く同じ」 (本居宣長全集
    第九巻 (古事記伝九之巻383ページ)。

    《もし以上の愚考が大過ないものとするならば,
    祓除という習俗はわが国上古の宗教的研究に重要な一事であるのみならず, また
    経済史の研究上にも非常に肝要にして看過すべきでない事柄かと考えられるので
    あります。 波良比はもと罪と穢れを払うという意味に用いられ, 延ひいては一切の
    債務を決済する支払いのことをも言い, 祓はらへ 具つもの は贖罪の料の意より及ん
    で, 支払いの用具のこととなったとすれば, 同時に罪を贖あがなう 「あがふ」 と物を
    買う 「あがふ」 との間にも何らかの関係があるのではないかとの考えを惹起せしめる
    のであります》 (福田 [1889*] 91ページ)。
    *福田徳三『国家学会雑誌』(第24巻第7号) 1889年

    齊藤 誠 (@makotosaito0724)
2019/11/04 6:59
安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。
    市場ては裁判だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレル
    な公開の行為だった。鋳貨を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21 [リンク切れ]

    ちなみに安野真幸「日本中世市場論」22頁は柄谷『世界共和国へ』を批判的に参照し
    ている。

    《…市場の成立と国王による統治権の成立との間には深い関係があることは事実である
    が、両者の関係はどのようになっているかが問題である。柄谷行人は「商品交換は自由
    な合意にもとづく交換であり……それは国家による支配の下でしか成立しない」と述べている。》

    返信削除


  10. 古川顕
    https://nam-students.blogspot.com/2019/02/2014.html


    原始貨幣と貨幣の起源 古川 顕 2018
    https://konan-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3216&item_no=1&page_id=40&block_id=38 


    …福田徳三は本居宣長の『古事記伝』の次のような一節を引用する。

    「今俗に物を買たる直(あたい[値と同源:広辞苑])を出すを払ふとも払ひをするとも
    云は, 祓除の意にあたれり。 又これを済ますと云も, 令(すます)レ清の意にて, 祓除の義
    に通へり」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。[岩波文庫#2:41頁]


    「犯罪を解除はらふるも, 穢汚けがれを清むる禊みそぎと全く同じ」 (本居宣長全集
    第九巻 (古事記伝九之巻383ページ)。

    《もし以上の愚考が大過ないものとするならば,
    祓除という習俗はわが国上古の宗教的研究に重要な一事であるのみならず, また
    経済史の研究上にも非常に肝要にして看過すべきでない事柄かと考えられるので
    あります。 波良比はもと罪と穢れを払うという意味に用いられ, 延ひいては一切の
    債務を決済する支払いのことをも言い, 祓はらへ 具つもの は贖罪の料の意より及ん
    で, 支払いの用具のこととなったとすれば, 同時に罪を贖あがなう 「あがふ」 と物を
    買う 「あがふ」 との間にも何らかの関係があるのではないかとの考えを惹起せしめる
    のであります》 (福田 [1889*] 91ページ)。
    *福田徳三『国家学会雑誌』(第24巻第7号) 1889年

    齊藤 誠 (@makotosaito0724)
2019/11/04 6:59
安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。
    市場ては裁判だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレル
    な公開の行為だった。鋳貨を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21 [リンク切れ]

    ちなみに安野真幸「日本中世市場論」22頁は柄谷『世界共和国へ』を批判的に参照し
    ている。

    《…市場の成立と国王による統治権の成立との間には深い関係があることは事実である
    が、両者の関係はどのようになっているかが問題である。柄谷行人は「商品交換は自由
    な合意にもとづく交換であり……それは国家による支配の下でしか成立しない」と述べている。》

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  11. 
古川顕
https://nam-students.blogspot.com/2019/02/2014.html


原始貨幣と貨幣の起源 古川 顕 2018
https://konan-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3216&item_no=1&page_id=40&block_id=38 


…福田徳三は本居宣長の『古事記伝』の次のような一節を引用する。 

「今俗に物を買たる直(あたい[値と同源:広辞苑])を出すを払ふとも払ひをするとも
云は, 祓除の意にあたれり。 又これを済ますと云も, 清令(すます)の意にて, 祓除の義
に通へり」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。[岩波文庫#2:41頁]
…

「犯罪を解除はらふるも, 穢汚けがれを清むる禊みそぎと全く同じ」 (本居宣長全集
第九巻 (古事記伝九之巻383ページ)。 

《もし以上の愚考が大過ないものとするならば, 
祓除という習俗はわが国上古の宗教的研究に重要な一事であるのみならず, また
経済史の研究上にも非常に肝要にして看過すべきでない事柄かと考えられるので
あります。 波良比はもと罪と穢れを払うという意味に用いられ, 延ひいては一切の
債務を決済する支払いのことをも言い, 祓はらへ 具つもの は贖罪の料の意より及ん
で, 支払いの用具のこととなったとすれば, 同時に罪を贖あがなう 「あがふ」 と物を
買う 「あがふ」 との間にも何らかの関係があるのではないかとの考えを惹起せしめる
のであります》 (福田 [1889*] 91ページ)。 
*福田徳三『国家学会雑誌』(第24巻第7号) 1889年

齊藤 誠 (@makotosaito0724)
2019/11/04 6:59
安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。
市場ては裁判だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレル
な公開の行為だった。鋳貨を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21 [リンク切れ]

ちなみに安野真幸「日本中世市場論」22頁は柄谷『世界共和国へ』を批判的に参照し
ている。

《…市場の成立と国王による統治権の成立との間には深い関係があることは事実である
が、両者の関係はどのようになっているかが問題である。柄谷行人は「商品交換は自由
な合意にもとづく交換であり……それは国家による支配の下でしか成立しない」と述べている。》

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  12. 古川顕
    https://nam-students.blogspot.com/2019/02/2014.html


    原始貨幣と貨幣の起源 古川 顕 2018
    https://konan-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3216&item_no=1&page_id=40&block_id=38


    …福田徳三は本居宣長の『古事記伝』の次のような一節を引用する。

    「今俗に物を買たる直(あたい[値と同源:広辞苑])を出すを払ふとも払ひをするとも
    云は, 祓除の意にあたれり。 又これを済ますと云も,清 令(すます)の意にて, 祓除の義
    に通へり」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。[岩波文庫#2:41頁]


    「犯罪を解除はらふるも, 穢汚けがれを清むる禊みそぎと全く同じ」 (本居宣長全集
    第九巻 (古事記伝九之巻383ページ)。

    《もし以上の愚考が大過ないものとするならば,
    祓除という習俗はわが国上古の宗教的研究に重要な一事であるのみならず, また
    経済史の研究上にも非常に肝要にして看過すべきでない事柄かと考えられるので
    あります。 波良比はもと罪と穢れを払うという意味に用いられ, 延ひいては一切の
    債務を決済する支払いのことをも言い, 祓はらへ 具つもの は贖罪の料の意より及ん
    で, 支払いの用具のこととなったとすれば, 同時に罪を贖あがなう 「あがふ」 と物を
    買う 「あがふ」 との間にも何らかの関係があるのではないかとの考えを惹起せしめる
    のであります》 (福田 [1889*] 91ページ)。
    *福田徳三『国家学会雑誌』(第24巻第7号) 1889年

    齊藤 誠 (@makotosaito0724)
2019/11/04 6:59
安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。
    市場ては裁判だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレル
    な公開の行為だった。鋳貨を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21 [リンク切れ]

    ちなみに安野真幸「日本中世市場論」22頁は柄谷『世界共和国へ』を批判的に参照し
    ている。

    《…市場の成立と国王による統治権の成立との間には深い関係があることは事実である
    が、両者の関係はどのようになっているかが問題である。柄谷行人は「商品交換は自由
    な合意にもとづく交換であり……それは国家による支配の下でしか成立しない」と述べている。》

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  13. 古川顕
    https://nam-students.blogspot.com/2019/02/2014.html


    原始貨幣と貨幣の起源 古川 顕 2018
    https://konan-u.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=3216&item_no=1&page_id=40&block_id=38


    …福田徳三は本居宣長の『古事記伝』の次のような一節を引用する。

    「今俗に物を買たる直(あたい[値と同源:広辞苑])を出すを払ふとも払ひをするとも
    云は, 祓除の意にあたれり。 又これを済ますと云も,清 令(すます)の意にて, 祓除の義
    に通へり」 (本居宣長全集第九巻 (古事記伝六之巻) 264ページ)。[岩波文庫#2:41頁]


    「犯罪を解除(はらふる)も, 穢汚(けがれ)を清むる禊(みそぎ)と全く同じ」 (本居宣長全集
    第九巻 (古事記伝九之巻383ページ)。

    《もし以上の愚考が大過ないものとするならば,
    祓除という習俗はわが国上古の宗教的研究に重要な一事であるのみならず, また
    経済史の研究上にも非常に肝要にして看過すべきでない事柄かと考えられるので
    あります。 波良比はもと罪と穢れを払うという意味に用いられ, 延ひいては一切の
    債務を決済する支払いのことをも言い, 祓はらへ 具つもの は贖罪の料の意より及ん
    で, 支払いの用具のこととなったとすれば, 同時に罪を贖あがなう 「あがふ」 と物を
    買う 「あがふ」 との間にも何らかの関係があるのではないかとの考えを惹起せしめる
    のであります》 (福田 [1889*] 91ページ)。
    *福田徳三『国家学会雑誌』(第24巻第7号) 1889年

    齊藤 誠 (@makotosaito0724)
2019/11/04 6:59
安野真幸「日本中世市場論」、市場が公開の「祓い」の場であることを象徴している。
    市場ては裁判だけでなく処刑や債務奴隷の儀式も。市場の売買や貸借も祓いとパラレル
    な公開の行為だった。鋳貨を介した取引は、祓いの儀式をバイパスする装置と考えたくなる。
https://twitter.com/makotosaito0724/status/1191112778632683520?s=21 [リンク切れ]

    ちなみに安野真幸「日本中世市場論」22頁は柄谷『世界共和国へ』を批判的に参照し
    ている。

    《…市場の成立と国王による統治権の成立との間には深い関係があることは事実である
    が、両者の関係はどのようになっているかが問題である。柄谷行人は「商品交換は自由
    な合意にもとづく交換であり……それは国家による支配の下でしか成立しない」と述べている。》

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