火曜日, 11月 16, 2010

「危機の時代のキリスト教」佐藤優+柄谷行人 2010年10月06日. 紀伊国屋書店

佐藤優の講演と柄谷との対談の2部構成、
第一部:
佐藤曰く、
ビデオ流出という機関砲を持った官僚の暴走(およびそれを心情的に持ち上げること)は
226事件を想起させる。
その危機を危機だと感じとれないことが問題。
チェコのフロマートカが弟子に母国を離れるなと遺言したが、、、
(これは決断主義とは違うだろうが、佐藤は決断主義を評価しているよう
だった。)

第2部:
柄谷曰く、
イスラムなど宗教にこそ国民国家資本への抵抗が見られる。

ただそれを位相としてDまたはXと呼びたい柄谷に対して、
佐藤は固有名を召還する。

「高天原」でも「世界共和国」でいいが誤解を生む、と柄谷。

感想:
話は宇野やマルクスに偏っており、
佐藤のヘーゲル志向と柄谷のカント志向の確認不足が、噛み合わなかった
理由だろうが、柄谷の唯物論を神学(というより信仰)によって
浮き彫りにさせるのが佐藤の主旨だったようだ。
冒頭、Xを(超越論的ならわかるのだが)超越的と呼んだ時点で、佐藤の
柄谷読解はズレているが、、、、

追記:
佐藤は、鈴木宗男が拘留されている間、『世界史の構造』の読書会を
鈴木の支持者たちの間で(国会会館?で)行うそうだ。

講演会の前に、会場の向かい側にある中村屋でラスクとピロシキを買ったが、これこそがコスモポリタニズムの実例であろう。
講演会では、協同組合の支持を明言する柄谷に対して、佐藤はアナキズムを政治的、論理的に捉えていた。社会革命を支持する以上は、アナキズムに関しても経営レベルの具体的視点が欠かせない、と思う。

1 Comments:

Blogger yoji said...

上記対談の抜粋は『中央公論』2011.1に採録された。

さて、
贈与のように見えるが実は再分配というものが社会には多い。

佐藤優との対談でも鈴木宗男について、
佐藤「鈴木さんも支持者に贈与してたんです」
柄谷「再分配じゃないの?(笑)」
と笑いを取っていた。

(宇野弘蔵も逮捕されて警察署長に「あなたみたいな国から給料をもらっている人が社会主義
を研究していいんですか」と聞かれて「その給料は税金から」と言ったら所長も納得したと言
っていた。)

あと、毎日新聞に載っていた山城むつみのコメントは(ドストエフスキー研究家らしく?)
的確だと思う。

フロイト理論はジャネ、シュピールライン側からの再検討を要するだろう。

ところで、『哲学の起源(仮)』はどうも自然権を一旦否定しているようなところが気になる。
意識的にアソシエーションを回復する必要があるのはわかる。
ただ、スピノザ対ホッブズではないが、ある程度自然権を認めないとアソシエーションの土台自体が
なくなるのではないか?

8:07 午前  

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