at最新号(2010.6)の巻頭で岡崎乾二郎氏がフロイトの第二局所論が進化論や生物学に影響されたものだと述べている。生物学に関して言えば、フロイトは「個体発生は系統発生を繰り返す」というフレーズで有名な生物学者ヘッケルの進化論的反復説の影響を受けていることが知られている(
1913年の論文「精神分析学の関心」)。フロイトは種子(胚形態=ファイロタイプ)を意識したと岡崎氏は言うが、以下の動物を描いたヘッケル(1834-1919)の図とフロイトの図は似ている(特に中段)。
http://www.helsinki.fi/~pjojala/Sitaatit.html以下は、フロイトの心的装置の図(「自我とエス」1920)
http://www21.ocn.ne.jp/~sfreud/yomu/0709.htmゲーテの系譜に連なることもあり、近年画集が邦訳出版されており、再評価されている。
ちなみに、宮沢賢治もヘッケルに言及している(「青森晩歌」)。
なお、フロイトは生物学的な裏付けというよりも、集団社会学的な視点をヘッケルから受け継ぎ、展開して行くこととなる。ユング(一元論とフロイトに批判される)やシュピールライン(死の欲動をフロイトより早く考察した)とのすれ違いは、精神分析学会という集団を守ろうとするフロイトの意図が突出したものであったことに一因があると思われる。
追記:(→
Cell map)
その後、EテレのiPS細胞特集で細胞分化のcell mapが紹介されていた。200種類の細胞に受精卵が分化する過程はまだわかっていない部分が多いらしい。
血球
血管内皮 | 結合組織と平滑筋
心内筋 | | |
|___________|__|_________◯|生殖腺の口
内蔵の胸膜 |||
心臓_____〇______|_____________ |〇〇 胸膜、囲心嚢、
| | ||| 腹膜
腹膜 腸問膜 副腎皮質_____〇〇〇 |
| |
卵黄嚢と尿膜の| ___〇 羊膜・漿膜の
胚体外中胚葉|| __________胚体外中胚葉
筋肉____________ ||||
目の外層____________________ | ||||
___________ || |||| 子宮 卵管 膣
| 頭の結合組織___ ||| __〇〇〇〇 \ | /
| | ||||| 原腎 \|/ 後腎、腎管
| | 〇〇〇〇| | 〇〇〇 |
頭骨と |_______ ||〇〇________|____|__中腎、輸出管
随軟骨_________| ||| | |
交感神経節 歯のぞうげ質_| ||| | 後腎の憩室、尿管、
副腎髄質___|_________〇_____| ||| 精巣上体、 腎う、集合管
| | ||| 精小管
神経性の 脳の感覚神経 | |||
骨髄神経根 および神経節_| |||
| |||〇________皮膚の結合膜層
脳 脳の運動神経 網膜と ◯ |||| 胴の骨格筋 ____外肢の筋肉
| | 〇___視神経 | |||| / /
| | | | ||||〇_________〇_____付属肢骨格
|_____|_____|____〇_____| |||||〇________________中軸骨格
| 運動性腎臓神経根 | | |||||| 後総体
脳下垂体 脊髄 | |||||| 副甲状腺______|
神経葉 〇___肛門 | |||||| |
脳下垂体 | | |||||| | 中耳
前葉 | | | |||||| 扁桃腺__|__ユースタキー管
| |鼻と嗅上皮、 | |||||| _____|
歯のエナメル質| |嗅神経 | |||||||
|| || 内耳の機構 | |沿軸中胚葉|____甲状腺
口の上皮__〇〇 || | | | | |___________消化管
\ || 〇 | | | | 気管、 \____膵臓
皮脂腺 \\|目のレンズ| | | | 原腸__気管支、 \\_肝臓
| \| | | | | | | 肺 \尿膜
|____〇__|__|____外胚葉 中胚葉 内胚葉 |
| /|\ | \ | / 膀胱
毛髪 / |乳腺 羊膜、頭膜の \ | /
爪 汗腺 胚体外外胚葉 \|/
受精卵
細胞分化は受精卵というひとつの細胞からはじまる。図では下から上へ。
約200種類、60兆個の細胞へ分化する。
様々な種類のタンパク質が大きな役目を果たすらしい。
25 Comments:
http://blogs.dion.ne.jp/le_fou/archives/1467815.html
“(a)、(b)は単純な例であり、ムネエソ(a)のy軸を傾けると、属は異なる魚だが、テンガンムネエソ(b)のかたちとなる。(c)のベラを、(d)のような、同じ同心円に近い座標軸系に移すと、隣の科のポマカンタス属の魚となる。…(e)から(h)まではとげのある魚シリーズでヘラやポマカンタスと親戚である。ポリプリオン(e)から始めて、三角形や放射状の網目にすることにより、クルマダイ(f)、カサゴ(g)を導くことができ、さらに特異な変形によってヒシダイ(h)になる。
(i)は、フグの仲間のハリセンボンである。その鉛直座標軸を同心円に、水平座標軸を双曲線に変形し、もとの輪郭を新しい網目に移すと、親戚ではあるが見かけに非常に異なるマンボウ(j)を得る。この例は、生体の変形や変換についてとくに示唆に富んでいるといえよう。変換された座標系は、もはや軸どうしが直交していないから、数学的な意味で基本的な変換とはいえないが、見た目には均整がとれていて美しい。この変換によって、二つの魚の骨格の関係を、小さな骨一つ一つにいたるまで示すことができると思われる。”(小田亮『レヴィ=ストロース入門』からの孫引き)
http://luke.asablo.jp/blog/2012/07/04/6506818
読み終えた本「生物のかたち」 ダーシー・トムソン(抄訳) ―2012年07月04日
「生物のかたち」東京大学出版会(抄訳)を読み終えた。
川崎市立図書館から借用。昭和48年10月5日の印。
むすびが感動的なので,書き写すことにする。
10 むすび
読者は,この書物の中では現代生物学の基本ともなっている考え方が重んじられていないというように感じておられることと思う。しかし,筆者としてはその考え方に反駁するために本書を書いたのではない。筆者の目的は,かたちを数学的にとり扱うことによって,形態学者の記載的な仕事を助けるとともに,成長とかたちを理解するうえに本質的な問題を提示することであった。また,数学者に対しても,未開の分野が彼らの仕事をまっていることを知ってもらおうと思ったのである。
筆者の数学的技術はまことにつたないものであり,その探求もまだ序の口の段階ではあるが,それでも数学の有用さや美しさは自分なりに理解できていると思っている。数と秩序と位置の三つは,万物を理解するうえでの手がかりになるものであり,それが数学者の手にかかると,宇宙の全貌の第一時的なスケッチさえも生み出すのである。世界の調和というものも,かたちと数によって明らかにされるし,精神や自然哲学さえもその内面に数学的な美を秘めているのである。ミルトンは“地球の円卓の上に坐し給う神”を礼賛して次のようにいった。「神はその御手の窪みにある海や河に大きさを与えて,天蓋に弧の長さを割りあて,地上の砂を計量し給うた」。
このように,日月星辰の動きのみならず,世界中の万物が数で表現され,自然法則で規定できる,というものがプラトンやピタゴラスの教えであり,ギリシャ人の知恵でもあった。生物,無生物,動くもの,動かないもの,を問わず,また,世にすむわれわれも,われわれのすむ世も,みな同様に物理と数学の法則の支配下にあるのである。空間や時間の概念は数学の領域内にあり,そこでも数学の支配は絶大である。「数学の秩序によらなければ,何物も存在しないし,何事も起こらないのである」。ーーこれは60年前のある数学者の言葉である。
雄弁家であり,アリとハチの学徒であった,かの偉大な博物学者ファーブルによって,“かたちと数の科学”が豊かな愛情と洞察力をもって賛美されている。彼はプラトンやピタゴラスの精神を受け継ぎ,数というものに万事の成因をみるとともに,宇宙の天蓋を開く鍵を見出した。筆者は,いまは亡きファーブルへの深い尊敬の念をもってこの書物を締めくくりたいと思う。(D'Arcy Wentworth Thompson : On Growth and Form,1917)
http://www.amazon.co.jp/dp/413006021X/
生物のかたち (UP選書 (121)) ダーシー・トムソン、 柳田 友道 (1973/1)
松岡正剛の千夜千冊 『生物から見た世界』ヤーコプ・フォン・ユクスキュル
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0735.html
ユクスキュルは、世界や現象を語るにあたっては「巨大な装置を持ち出すな」と言いつづけた生物学者だった。そういう恥ずかしいことを考えるなと言ってきた。
そうではなくて、世界や現象に因果関係があるとすれば、それは「ある部分に原因と結果が同時的におこっていること」で説明できるはずなのである。それがドングリの形やヒマワリの運動が示しているものであり、ハイエナの鼻の作用や人間の赤ん坊の作用が示していることなのだ。
問題の解決をはるかなる過去に求めるのはやめなさい。問題の解決をはるかなる将来に期待するのもやめなさい。すべてのデザインと、そして「意味の編集」は、目の前にこそころがっている。ユクスキュルはそう断言してみせたのだ。
Umwelt、Umwelt、Umwelt!
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【生物物理】300μm/秒の速度で泳げる磁性細菌のべん毛モーターの仕組みを解明/ 阪大
1 :一般人φ ★:2012/12/09(日) 21:53:17.52 ID:???
大阪大学(阪大)は、電子線クライオトモグラフィ法により、高速で遊泳する細菌が持つ7連のべん毛モーターの
仕組みを解明したと発表した。
同成果は同大大学院生命機能研究科のJuanfan Ruan研究員、加藤貴之助教、難波啓一教授と、フランスCNRSの
Long-Fei Wuらによるもの。詳細は、米国科学誌「Proc. Natl Acad. Sci. USA」オンライン版に掲載された。
大腸菌などの細菌は、べん毛と呼ばれるらせん状の運動器官を数本持ち、それを根元にあるべん毛モーターで
回転させることで水中を自由に泳ぐことができる。べん毛モーターは直径45nm程度の極小のモーターながら、
大腸菌やサルモネラ菌の場合、約2万rpmで回転し、瞬時に逆回転することもできるといった高い性能を有している。
2010年に地中海で発見された磁性細菌「MO-1」は、体長2μm×1.5μmのそらまめのような形をした細菌で、
体内にあるmagetosomeと呼ばれる、地磁気を感じる器官を使って泳ぐ方向を決めることができるという特長を
有している。両極には7本のべん毛繊維が束となって鞘に包まれた運動器官を1本ずつ持っており、それを
使って大腸菌やサルモネラ菌の10倍に達する300μm/秒の速度で泳ぐことが可能だ。
地中海で発見された磁性細菌「MO-1」。(A)はMO-1のクライオ電子顕微鏡写真。(B)はそのトレース
(M:マグネットソーム、P:リン酸を貯蔵した液胞、矢印:べん毛の束)
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/05/064/images/011l.jpg
今回の研究では、低温電子顕微鏡を用いた電子線クライオトモグラフィ法により、MO-1のべん毛とべん毛
モーターの構造を解析し、高速遊泳のメカニズムの解明を行った。鞘に包まれたべん毛繊維の束を詳細に観察
したところ、7本のべん毛繊維と24本の微小繊維が束になっており、その束がほどけないように、編みタイツの
ような表面構造を持つ「鞘」に包まれていることが判明した。
電子線クライオトモグラフィによる細菌のべん毛モーターの立体構造。(A~E)が構造解析された磁性細菌の
べん毛モーターの奥から手前のスライス像。(F)がべん毛繊維(虹色)、鞘(ピンク)、細胞外膜(青緑色)のトレース
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/05/064/images/012l.jpg
(本文>>2以降に続く)
▽記事引用元 マインナビニュース(2012/12/05)
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/05/064/index.html
▽大阪大学プレスリリース
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/ResearchRelease/2012/11/20121127_1
▽PNAS
「Architecture of a flagellar apparatus in the fast-swimming magnetotactic bacterium MO-1」
http://www.pnas.org/content/early/2012/11/21/1215274109.abstract
2 :一般人φ ★:2012/12/09(日) 21:53:30.37 ID:???
(>>1続き)
また、モーター部分の構造を解析したところ、7個のべん毛モーターと24個の微小繊維の基部体が2次元に連結
されていることが確認されたほか、各々のべん毛モーターを6個の微小繊維の基部体が囲むように規則配列して
いることが判明した。この2次元配列は、脊椎動物の骨格筋の太いミオシン繊維と細いアクチン繊維の配列と
まったく同じであり、細菌のように単純な微生物がこのように複雑な、しかも複数の回転モーターの規則配列
からなる運動器官を持つことがわかったのは今回が初めてだという。
鞘に包まれ密になったべん毛繊維と微小繊維の相互逆回転による、べん毛繊維の高速同期回転メカニズム。(A)は
電子顕微鏡で観察されたべん毛繊維と微小繊維の基部体部分。(B)は(A)で観察されたべん毛基部体を黄色、
微小繊維の基部体を緑色でトレースしたもの。(C)はべん毛繊維と微小繊維の回転の模式図。べん毛繊維(黄色)
が反時計方向に回転すると、微小繊維(緑色)が時計方向に回転し、べん毛繊維の回転における摩擦を軽減する
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/05/064/images/013l.jpg
7本のべん毛繊維が鞘に包まれている自体はすでに知られていたが、密に詰まった束の中で互いに接触し合う
べん毛繊維がどのよう摩擦を回避して高速回転するのかはこれまで謎のままであった。今回明らかにされた
構造では、各々のべん毛繊維を6本の微小繊維が取り囲んでいることから、べん毛繊維が回転する際に、
それを囲む微小繊維が逆方向に回転することで、べん毛繊維間の摩擦をなくし、7本のべん毛繊維が同期して
高速に回転できるのではないかと研究グループではコメント。また、べん毛モーターは、エネルギー変換効率
がほぼ100%の高性能な分子モーターであり、今後、そのメカニズムの解明を進めることで、よりエネルギー
変換効率の高いモーターを作り出すことが期待されるとしている。
水平連結六方7連べん毛モーターの模式図。金色がべん毛モーター、銀色が微小繊維基部体
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/05/064/images/014l.jpg
(以上本文用ここまで)
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【生化学】不明だったヒトミトコンドリア内の「NADP」の供給源を発見/京大
1 :一般人φ ★:2012/12/11(火) 00:25:58.97 ID:???
京都大学は12月5日、ヒトのミトコンドリアで「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADP)」を
合成する酵素を特定し、NADPの供給源を明らかにしたと発表した。
成果は、京大 農学研究科の村田幸作教授、同・河井重幸助教らの研究グループによるもの。研究の詳細な
内容は、12月4日付けで英国科学誌「Nature Communications」オンライン版にオープンアクセス誌として
掲載された。
ヒトを含めた真核細胞は、分裂し、増殖する「オルガネラ:ミトコンドリア(Mt)」を持っている。ヒト細胞のMtは、
外膜と内膜に囲まれ、内膜は複雑な「クリステ構造」を取る(画像1)。Mtは独自のDNA(mtDNA)を数コピー持ち、
分裂し、増殖する点が特徴だ。
画像1。真核細胞の構造
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/06/146/images/001l.jpg
Mtは細胞質に数1000個存在しており、Mtは糖や脂肪酸を燃焼させ、エネルギー(ATP:アデノシン三リン酸)を
産生する重要な機能を担う。したがって、Mt内では多種多様な酸化還元反応が稼働しているが、その酵素反応に
必要な補酵素(NADPと「ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)」)の中、NADPの供給源が不明なため、
Mt機能の解析の妨げになっていた。
NADPは、酵素NADキナーゼが触媒する反応の「NAD+ATP→NADP+アデノシン二リン酸(ADP)」で合成される。
しかしヒト細胞では、細胞質に1個のNADキナーゼ(ヒトNADキナーゼ)の存在が知られているのみで、NADキナーゼの
遺伝子も1個しかないとされてきた(画像2)。これでは、Mtにおける「NADP(H)」(NADPHは還元型NADPの略)
供給源がなく、Mtの機能を説明することができない。
(本文>>2以降に続く)
▽記事引用元 マイナビニュース(2012/12/06)
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/06/146/index.html
▽京都大学プレスリリース
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/121205_2.htm
▽Nature Communications
「Identification and characterization of a human mitochondrial NAD kinase」
http://www.nature.com/ncomms/journal/v3/n12/full/ncomms2262.html
2 :一般人φ ★:2012/12/11(火) 00:26:17.60 ID:???
(>>1続き)
しかしヒトと同じ真核生物である植物では細胞質、葉緑体、「ぺルオキシソーム」に、酵母では細胞質とMtに
NADキナーゼが存在し、その反応によってNADPが供給される(画像2)。Mtの機能を考えた場合、ヒト細胞のMtに
NADキナーゼが存在しないということは想定し難いというわけだ。
画像2。真核生物細胞からいって、ヒトMtにNADキナーゼが存在しないのは想定し難いのだが、これまでのところ
見つかっていなかった
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/06/146/images/002l.jpg
そこで、ヒト細胞のNADキナーゼを詳細に調査。その結果、タンパク質「C5orf33」がMtのNADキナーゼと
特定された次第だ。実際、C5orf33はMt輸送配列を持ち、Mt局在性も免疫学的手法で証明された。つまり、
C5orf33は細胞質で合成された後、Mtに輸送されるという仕組みを持つ(画像3)。
また、C5orf33はMt内の生理的条件下で機能し、ほぼすべての臓器での発現が確認された(画像4)。さらに
C5orf33は、ATPに加えて「ポリリン酸(リン酸重合体)」に高い活性を示す原核細胞型の酵素であり、ヒトMtが
原核細胞由来であることを示唆した。こうした成果により、ヒトMtの機能と起源を理解する学術的に重要な
成果が得られたのである。
画像3。NADキナーゼC5orf33は細胞質で合成された後、ミトコンドリアに輸送される
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/06/146/images/003l.jpg
画像4。NADキナーゼC5orf33は各臓器・組織で発現している
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/06/146/images/004l.jpg
(以上本文引用ここまで)
【生物】働くアリだけのグループにしても働かない個体が現れることを証明/北大
1 :一般人φ ★:2012/12/12(水) 01:01:01.58 ID:???
北海道大学(北大)は12月7日、アリのコロニー内の労働制御機構を調べたところ、良く働くアリや働かない
アリが存在するのは、個体差などではなく、自主的にそうしたシステムとして取り入れていることを突き止めた
と発表した。
同成果は同大大学院農学院の石井康則氏、同農学研究院の長谷川英祐 准教授らによるもので、詳細は日本動物
行動学会発行の国際誌「Journal of Ethology」に掲載された。
アリのコロニー内の労働制御機構としては、仕事の出す刺激値に反応する程度に個体差があることから、
次々に現れる仕事の刺激に反応しやすい個体から仕事が配分されるという仮説では、常に働く個体とほとんど
働かない個体がいつも存在し、働く個体だけにしても一部は働かなくなると予想されてきた。
こうした予想に対し研究グループでは今回、シワクシケアリのコロニーを飼育。このコロニーでは、働きアリの
働き度合いに大きなバラつきがあり、常に働く個体からほとんど働かない個体まで存在していたが、個体識別
した上で各個体の働き度合いを調べ、よく働く個体だけ、あるいは働かない個体だけでコロニーを再構成し、
再度働き度合いの観察を行い、コロニー全体の働き度合いの分布がどのように変化するか調査を行った。
この結果、働く個体だけにしても働かない個体が現れ、働かない個体だけにすると働く個体が現れ、グループ
全体の個体の働き度合いの分布は常に元のグループと同じようになることが確認された。
また、働き度合いのバラつきの大きさは偶然によって生じるものよりはるかに大きく、何らかの機構によって
再現されると判断されるという結論を得たという。
この個体の働き度合いは産卵能力や年齢とは無関係で、選抜された個体の中に残っていた仕事の刺激に対する
反応の強さの差が、働き度合いの分布を元に戻すと考えられるとのことで、このことはアリが一部の個体が常に
働かなくなるようなシステムを、労働の制御機構として自主的に採用していることが明らかにされたことを
意味するとしている。なお、研究グループでは、今後の研究により、全員が働いた方が短期的な効率は高いにも
関わらず、一部の個体が常に休むという短期的には効率が悪いシステムの方がなぜ採用されているのか、
という疑問の解明が進むことが期待されるとコメントしている。
今回の実験の概要と結果
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/07/122/images/011l.jpg
▽記事引用元 マイナビニュース(2012/12/07)
http://news.mynavi.jp/news/2012/12/07/122/index.html
▽北海道大学プレスリリース
http://www.hokudai.ac.jp/news/121207_pr_agr.pdf
▽Journal of Ethology
「The mechanism underlying the regulation of work-related behaviors in the monomorphic ant, Myrmica kotokui 」
http://link.springer.com/article/10.1007/s10164-012-0349-6
ウィトルウィウス的人体図 : 関本洋司のブログ
http://yojiseki.exblog.jp/9163134/
http://ameblo.jp/aoisora3/entry-10268658014.html
黄金比 1.618
2009-05-26 22:42:56
テーマ:ブログ
今日はちょっと図書館に行ってきました。
時間があるので分厚い本でも読もうと。
そこで見つけた「ダ・ヴィンチ・コード ヴィジュアル愛蔵版」
最近ダン・ブラウンの最新映画化「天使と悪魔」流行ってますね。
本当はそれが読みたかったけれど、貸し出し中・・・
で、再びダ・ヴィンチの謎解きにハマってしまったのです。
そこで出てくる「黄金比」
下の星型は五芒星といって、
ヴィーナス・女性・金星・子宮・魔よけ・・の象徴。
青の線分と赤の線分の長さの比、同じく緑と青の比、紫と緑の比
これが1対1.618になるという。
この黄金比、自然界の基本的な構成にも深くかかわっているという。
植物や動物、人間についてもさまざまな比率が
不気味なほどの正確さで、1.618対1なんだそう。
このオウムガイ
どこであれ、辺の長さの比が黄金比
他にも植物の茎に葉がつく配列、昆虫の身体の節部
で、これがダ・ヴィンチの「ウィトルウィウス的人体図」
頭のてっぺんから床までの長さと、へそから床までの長さの比
これも黄金比。
この図の人に限ったことではないという。
ちなみに私の身長は152cm
おへその高さは93cm
なんと1対1.611
欧米人は脚が長いっていうけど、どうなるんだろう。。。
なんてことは気にしない
もっと身近なところだと、名刺
日本の標準は91mm×55mm
1対1.604
私のPCは17インチで解像度は1024×1280ピクセル
これは正方形に近いのだけれど、
最近のハイビジョン液晶なんかは横長
1050×1680ピクセルで
1対1.625
絵画や写真の構図、メイク技術などなど
人が美しいと感じる比率は、いまやプリンにまで・・。
黄金比プリンたるものまである。(1.618の比率とは関係ないが)
人間が作り出したものならともかく
http://www7b.biglobe.ne.jp/~yappi/tanosii-sekaisi/10_theme/10_05davinchcode/10_05davinchcode07.htm
「ウィトルウィウス的人体図」は、レオナルド・ダ・ヴィンチによる一人の男の全裸像のスケッチです。顔と胴体は一つですが、両手両足は二組ずつ描かれています。一組は両手を横に水平に伸ばされ、両足はやや横向きになりながらもまっすぐ下に下ろされている。もう一組は、両手は斜め上に伸ばされ、両足は広げられている(つまり「大」の字の形)。そして、前者の図は、股の付け根の部分を中心とする正方形によって囲まれ、後者はへそを中心とする円に内接しています。そして、その図の上方には、何やら小さな字で説明書きが添えられています。
これは、「黄金比」の項でも触れたように、人体の持つ均整のとれた美しさをもっともよく表現したスケッチと言えます。
ところで、「ウィトルウィウス」って何のことでしょうか。
ウィトルウィウスとは、ローマ時代の建築家の名前です。彼は紀元前1世紀頃の人でカエサルに仕えたと言われ、「建築書」という10巻からなる百科事典ばりの書物を残しています。内容は、神殿や公共の建物から個人の家に至るまでの建築技術、材料や様式について論じたものです。当時の(つまりローマ時代の)建築を例に挙げられていますが、ウィトルウィウス自身は、ギリシア時代の建築がずいぶんお気に入りだったようです。「建築書」では、ローマが今に残したアーチ、ヴォールト(丸天井)、ドームといった優れた建築技術には一切触れられていません。
さて、彼はこの本の中で、人間の体の均整についても詳細に語っています。ダ・ヴィンチはこれに大いに刺激を受けたようです。「人体図」のキャプションには、要するに「中指の先から手首の付け根までの長さは身長の10分の1」といった、人体の持つ「長さの法則」について書かれているのですが、この原文はすべてウィトルウィウスの「建築書」によるものです。
そもそもこのイラストは、ダ・ヴィンチが書いたウィトルウィウスに関する本の挿絵だったようです。「建築書」には、建築だけでなく、たとえば第9巻では日時計に関して述べられていたり、第10巻では石材運搬法、ポンプ、兵器など様々な「機械」について言及されているなど、いかにもダ・ヴィンチが好みそうな内容となっているのがおもしろいですね。
1490
http://albero4.blogzine.jp/paradiso_irragionevole/2009/10/luomo-vitruvian.html
L'Uomo Vitruviano in mostra
数多くのデッサン画を残しているレオナルド・ダ・ヴィンチですが
その中でももっとも有名なものといって間違いないのが
L'uomo vitruviano(ウオモ・ヴィトゥルヴィアーノ)。
1490年頃ダ・ヴィンチが
ルドヴィコ・イル・モーロに仕えていたときに描かれ、
1822年からは
ヴェネツィアのアカデミア美術館所蔵となっている作品です。
しかし、ここ7年ほどは
損傷を防ぐために一般公開されていませんでした。
この作品が
わずか3ヶ月の期間限定で7年ぶりに一般公開となります。
ウィトルウィウス的人体図とよばれるこの作品では
人体比率に強い関心を持っていたといわれるダ・ヴィンチが
ウィトルウィウスの著作を元に完全な人体調和を再現しています。
数多くの建築家や画家、そして作家に
インスピレーションを与える作品として古くから引用されています。
イタリアの1ユーロ硬貨にも
この人体図が描かれているのは有名です。
古代ローマの著名な建築家・エンジニアであったウィトルウィウスは
建築論第3巻で理想的な人体図について記述しています。
両手両足を広げた人体図は円の中にぴたりと収まり、
両手を広げ両足を伸ばした人体図は正方形を形成するとし
いずれの場合もその中心は臍であるとしています。
しかし、人体解剖にも熱心で
人体比率の研究にも余念のなかったダ・ヴィンチは
実際には円の中にある人体図の中心は臍で
正方形の中にある人体図の中心は
恥骨の下、つまり生殖器周辺にあると
ウィトルウィウスの間違いを指摘していもいます。
一説ではこの場合の臍は人間の精神的世界を象徴し
生殖器は人間の肉体の象徴であるとも言われています。
【神経】記憶を思い出す源となる神経回路を解明/東京大学など
1 :エタ沈φ ★:2013/01/10(木) 18:42:38.54 ID:???
JST 課題達成型基礎研究の一環として、東京大学 大学院医学系研究科の宮下 保司 教授、平林 敏行 助教ら
は、サルを被験動物とした実験により、記憶を思い出す時の信号の生成と伝播を担う神経回路を発見しました。
大脳の側頭葉は、物体についての記憶を司る脳の領域であり、物事を覚え込んだり、思い出したりする時に活動する
神経細胞が多く存在することが知られています。
しかし、これらの神経細胞が、どのような神経回路を形成し、連携することによって記憶を思い出す信号を生成して
いるのかは分かっていませんでした。
本研究グループは、1つの図形(例えば鉛筆)を手がかりにして、事前に対として記憶している別の図形(消しゴム)
を連想する作業を遂行中のサルの側頭葉で、複数の神経細胞群の活動を同時に記録しました。
その結果、手がかり図形(鉛筆)に応答しその情報を保持するニューロン(手がかり図形保持ニューロン)から、別の
図形(消しゴム)を思い出す時に活動するニューロン(対図形想起ニューロン)へと特異的に神経信号が伝達し、それ
がさらに他の対図形想起ニューロンへと伝播していくことによって、記憶想起信号が生成され、増幅されることが分か
りました。
これにより、私たち霊長類が物体についての記憶を思い出す際に用いられる側頭葉の神経回路とその動作が初めて明ら
かになりました。
今回用いた複数の神経細胞群の活動を同時に記録し、解析する手法により、記憶想起信号の起源となる局所神経回路の
解明が進むとともに、あるタイプの記憶障害に関与する神経回路についての研究の進展や、連想型データベースの高速
化・効率化などへのさまざまな応用が期待されます。
本研究成果は、2013 年1月9日(米国東部時間)に米国科学誌「Neuron」のオンライン速報版で公開されます。
JST 平成25年1月10日
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20130110/index.html
Neuron
「Functional Microcircuit Recruited during Retrieval of Object Association Memory in Monkey Perirhinal Cortex」
http://www.cell.com/neuron/abstract/S0896-6273(12)00952-X
最新の研究によると、粘菌の世界では「裏切り者が栄える」のだという。
世界各地の温暖な地域に生息する粘菌の1種、キイロタマホコリカビ(学名:Dictyostelium discoideum)
は、特異なライフサイクルをたどる。研究チームのリーダーでイギリスにあるオックスフォード大学のロ
レンツォ・サントレッリ(Lorenzo Santorelli)氏は、「一生のほとんどを“シングル”として過ごし、
とりとめもなく細菌を食べて生活している」と話す。
しかし、食料が乏しくなると、変異種も含めて多数の細胞が集合し、「スラッグ」(ナメクジの意)と呼
ぶ移動体に姿を変える。
その後は、「子実体」と呼ばれるキノコのような形になる。
上部は胞子の集まりで、それを下から柄(え)が支える構造だ。
ところが、スラッグが子実体に変わる際、全細胞のおよそ20%が死ぬ必要がある。
柄に分化した側は、遺伝子を受け渡すために自らを犠牲にするのだ。残りの80%は生き続け、胞子となる。
サントレッリ氏の研究チームは世界で初めて、「キイロタマホコリカビの世界では、変異種の方が通常種よ
りも生き残る能力が高い」ことを示した。
異種は通常種が胞子になるのを抑え、柄細胞として命をささげるように仕向けていた。
一方、変異種の方は、通常種と比べて、柄に分化するよりも胞子になる場合が多かった。
つまり想定される妥当な割合よりも、多くの“裏切り者”が生き延びていたのだ。
◆健康な“裏切り者”
研究チームは、変異種と通常種を混合する実験を行い、より多くの裏切り者が生き延びることを明らかにした。
「それほど驚く結果ではない」とサントレッリ氏は話す。
「どの生物においても協働関係は脆いものだ。なんとか自分に有利に運ぼうとする。それが自然だ」。
「ただし通常なら、裏切り者が出ると最終的に協働関係そのものが崩壊する。だが、キイロタマホコリカビは違う。
裏切り者がいるからこそ、すべてがうまくいくように進化しているようだ」。
また、裏切り者は協力的な個体よりも脆弱なのが普通だが、キイロタマホコリカビの場合は極めて健康的だという。
研究チームは今後の課題として、裏切り者が成功するメカニズムを探りたいとしている。「ちっぽけな粘菌が、生
物の協働関係の進化的・遺伝的基盤を明らかにしてくれるかもしれない」とサントレッリ氏は話す。
「何といっても、粘菌は驚くべき生物だからね」。
今回の研究結果は、オンラインジャーナル「BMC Evolutionary Biology」に1月9日付けで掲載されている。
National Geographic News January 11, 2013
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20130111001
BMC Evolutionary Biology/impact factor 3.52
「A new social gene in Dictyostelium discoideum, chtB」
http://www.biomedcentral.com/1471-2148/13/4/abstract
2ちゃんねる ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50
【研究】まばたきの新たな機能を発見-映画を見ている時の脳活動計測で明らかに/大阪大学
1 :エタ沈φ ★:2013/01/24(木) 19:27:49.92 ID:???
ヒトは1分間に15~20回のまばたきをするという。眼球を潤すだけならば1分間に3~4回で十分なの
に、なぜなのか。その回答として、大阪大学大学院生命機能研究科の中野珠実准教授らと脳情報通
信融合研究センター、情報通信研究機構の研究チームは、まばたきをするたびに、周囲に注意を向
ける神経領域の活動が低下し、脳をリセットするような現象が起きていることを発見した。脳の情
報処理のメカニズムの解明などにつながるという。
研究チームは、大学生10人に英国の人気コメディー番組「ミスター・ビーン」のビデオ映像を見せ、
脳のどの部分が活動しているかを機能的磁気共鳴画像法(fMRI)で観察した。その結果、まばたき
に伴って、前頭葉の眼球運動をつかさどる領域と頭頂葉の一部にある「注意の神経ネットワーク」
領域の活動が低下し、その一方、前頭葉内側部や頭頂葉内側部などにあって、記憶の想起や他者心
理の推定などの内的思考に関わる「デフォルト・モード・ネットワーク」領域の活動が上昇した。
まばたきに似せて、黒い画像を一瞬映像の途中にはさんだ場合は、こうした現象は起きなかった。
「注意の神経ネットワーク」と「デフォルト・モード・ネットワーク」は、ぼんやりした状態では
、数十秒ごとに一方が休むと他方が休むという活動の交替を示すことが知られていた。今回の研究
で、何かに集中して取り組んでいるときにも、数秒に1回のまばたきによって、2つのネットワーク
の切り替えが起きることが分かった。
研究チームはこれまで、映画の意味の切れ目でまばたきが起きることを発見している。今回の結果
と合わせると、まばたきは「1つのストーリーの流れに区切りをつけて注意を解除し、また新たな展
開のために脳を開放するという重要な役割を果たしているのではないか」という。
研究成果は2012年12月24日付で米科学誌「(Proceedings of the National Academy of Sciences 」
オンライン版に掲載された。
*依頼がありました
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1355754323/122
ナショナルジオグラフィック ニュース January 22, 2013
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=00020130122003
大阪大学 プレスリリース
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/ResearchRelease/2012/12/20121225_1
PNAS/IF 9.681(2011年度)
「Blink-related momentary activation of the default mode network while viewing videos」
http://www.pnas.org/content/early/2012/12/19/1214804110.short
画像:瞬目に応じて脳活動が変化した脳領域
http://www.osaka-u.ac.jp/ja/news/ResearchRelease/2012/12/files/20121225_1_fig1.jpg
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130128-00000009-jij-sctch
天の川の明かり、手掛かりに=フンコロガシ、真っすぐ転がす
時事通信 1月28日(月)5時5分配信
フランスの学者ファーブルが「昆虫記」で熱心な観察記録を残したフンコロガシは月がない夜、天の川の明かりを手掛かりに、ふんの玉をほぼ真っすぐ転がし続けることが分かった。スウェーデン・ルンド大などの研究チームがプラネタリウムを使って実験した成果で、米科学誌カレント・バイオロジーに発表した。
渡り鳥やアザラシが夜空の星を手掛かりにするという報告はあるが、天の川を手掛かりにする昆虫が確認されたのは初めてという。研究チームは、こうした能力を持つ動物は多いとみている。
フンコロガシは、牛などのふんが落ちている場所から餌のふんを競争相手に奪われないよう丸めて運び出す。研究チームはプラネタリウムで、映写する夜空の状況によってフンコロガシがふんの玉を転がす方向や速さがどう変わるか調べた。
その結果、満天の星や天の川を映写した場合、ほぼ真っすぐに素早く転がしたが、暗闇や明るい星が18個程度の場合は方向が定まらず、大幅に遅くなった。
http://www.nttpub.co.jp/webnttpub/contents/mandara/001.html
第1回 世界を覆いつくすエルンスト・ヘッケルの時空系統樹
このたび連載を始めることになった〈系統樹曼荼羅〉が目指すところは、「系統樹」というキーワードを手がかりにして、古今東西にわたってさまざまなオブジェクトの分類システムあるいは体系構築を目指した図像を解説とともに呈示することにある。
系統樹や分類ということばはこれまで動植物の博物学(ナチュラル・ヒストリー)と関連づけて論議されることが多かった。しかし、関連資料を探索するにつれて、系統樹は単に生物だけをターゲットにしていたわけではないことが見えてきた。多様なオブジェクトを人間にとって理解しやすくするための図形言語あるいは表現手段として、系統樹は生物学や博物学を越えたもっと広い視野のもとにとらえ直す必要があるだろう。系統樹は「図像」という表現手段によって、オブジェクトの多様性のもつ情報を貯蔵・伝達するという大きな役割を背負ってきたのである。
それと同時に、「絵」としての系統樹は独自の美的要素を色濃く帯びている。連載初回に登場するのは、19世紀のドイツを代表する進化学者だったエルンスト・ヘッケル(Ernst Haeckel, 1834-1919)である。彼は、ドイツ中部の名門イェナ大学を足場として研究活動に励んだ。生物界全体に及ぶ系統発生に関心を抱いた彼の名は、現在では、「生物発生原則」すなわち「個体発生は系統発生を繰り返す」という学説の提唱者として広く知られている。しかし、ヘッケルの本領は、情報伝達ツールとしての系統樹の美的観点を一般に知らしめた点にあった。若い頃から画才に恵まれたヘッケルが描き続けた系統樹は生物学のみにとどまらず、グラフィック・デザインの分野にもその強い影響を及ぼした。
クリックして拡大
上図は、ヘッケルの著書『人類進化論』(1874年初版:*2)に載っている人類進化の系統樹である。原始的な仮想単細胞生物(Moneren)を根として上方に力強く伸びる樹木の頂点にはヒト(Menschen)が他のすべての被創造物を見下ろしている。ヘッケルの描く系統樹の大きな特徴は、リアルな「樹」をイメージさせる点にある。古来からの図像学的伝統のひとつである“生命の樹”に、ヘッケルはそのたぐいまれな画家的才能によって新たに息を吹き込んだ。
トキ、ペリカンの仲間でした…日本鳥学会が変更
読売新聞 2月11日(月)11時6分配信
国の特別天然記念物トキを含むトキ科の分類について、日本鳥学会がこれまでのコウノトリ目から、ペリカン目に変更したことがわかった。
近年のDNA解析で、ペリカンに近いことがわかったため。環境省は「分類が変わっても保護の位置づけには全く影響ない」としている。
生物の分類では「科」の上に「目」があり、トキはコウノトリに外見が似ていることから、コウノトリ目トキ科とされていた。
ところが、米国チームによるDNA解析で、コウノトリよりペリカンに近いことが判明。同学会は昨年9月、日本鳥類目録の改訂で、ペリカン目トキ科に変更した。
トキの野生復帰に取り組む環境省佐渡自然保護官事務所の長田啓・首席自然保護官は「トキがペリカンのグループだったとは意外。分類が変わっても野生復帰を着実に進めることに変わりはない」と話す。
最終更新:2月11日(月)11時6分
http://d.hatena.ne.jp/leeswijzer/20100101
01-01-2010 新訳『種の起源』目次
■[目]『種の起源(上)』
チャールズ・ダーウィン[渡辺政隆訳]
(2009年9月20日刊行,光文社[古典新訳文庫],東京,423 pp.,本体価格838円,ISBN:9784334751906 → 版元ページ)
【目次】
訳者まえがき 6
はじめに 15
第1章 飼育栽培下における変異 25
第2章 自然条件下での変異 87
第3章 生存闘争 115
第4章 自然淘汰 151
第5章 変異の法則 229
第6章 学説の難題 291
第7章 本能 347
本書を読むために(渡辺政隆) 406
■[目]『種の起源(下)』
チャールズ・ダーウィン[渡辺政隆訳]
(2009年12月20日刊行,光文社[古典新訳文庫],東京,436 pp.,本体価格838円,ISBN:9784334751968 → 版元ページ)
【目次】
下巻のための訳者まえがき 6
第8章 雑種形成 17
第9章 地質学的証拠の不完全さについて 71
第10章 生物の地質学的変遷について 123
第11章 地理的分布 179
第12章 地理的分布 承前 237
第13章 生物相互の類縁性,形態学,発生学,痕跡器官 281
第14章 要約と結論 355
解説(渡辺政隆) 405
年譜 426
訳者あとがき 431
http://www.bookservice.jp/ItemDetail?cmId=3470709
ダーウィン『種の起源』を読む
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著者北村 雄一 【著】 出版社化学同人 発売日2009年02月 発行形態単行本 ISBN
9784759811704
(4759811702)
税込価格2,100円ポイント20pt ポイントについて
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内容紹介
『種の起源』を知らずして進化論は語れない。
ダーウィンは「何を」「どう」説明したのか!難解な内容が理解できるように、当時の社会状況や身近な生物例を補足しながらやさしく解説する待望の書。
目次
飼育栽培のもとでの変異―変異があれば品種ができる
自然のもとでの変異―種と変種は違うのか
存続をめぐる争い―生物どうしの争いが重要
自然選択―自然選択が種を生みだすしくみ
変異の法則―変異と遺伝のしくみ
学説の難点―進化理論に不都合な現象
本能―複雑な本能も進化で説明可能か
雑種―交配できないと別種なのか
地質学的記録の不完全について―中間種の化石が見つからないわけ
生物の地質学的連続について―化石記録からわかる生物の変遷
地理的分布―生物の分布が進化の証拠に(1)
続・地理的分布―生物の分布が進化の証拠に(2)
生物の相互類縁、形態学、痕跡器官―分類・形態・発生も進化理論で
要約と結論―進化理論の論証のまとめ
【分子生物】DNA二重らせん構造を原子間力顕微鏡で詳細に観察することに成功/京都大
1 :白夜φ ★:2013/02/27(水) 17:31:56.15 ID:???
DNA二重らせん、見えた! 京大グループ観察成功
京都大工学研究科の山田啓文准教授や小林圭助教らのグループは19日、
遺伝子DNAの二重らせん構造を高精度の原子間力顕微鏡で詳細に観察することに成功した、と発表した。
遺伝子の発現制御や初期化など、DNAが関わるさまざまな仕組みの解明につながる成果という。
DNAの二重らせん構造はノーベル賞を受賞したワトソン、クリックの両博士によって1953年に解明されたが、
結晶化などの処置をせずに直接観察するのは難しかった。
グループは、微細な探針と試料の間に働く力を画像化する原子間力顕微鏡を用いて、
細菌のDNAを天然の状態のまま観察することに成功した。
れまで判別ができなかった二重らせんに交互に現れる大小2種類の溝の違いも分かる。
山田准教授は「抗体が抗原に結合する様子など『生きたままの分子』を観察し、構造を詳しく解析したい」と話している。
【 2013年02月20日 10時30分 】
____________
▽記事引用元 京都新聞 2013年02月20日 10時30分配信記事
http://www.kyoto-np.co.jp/environment/article/20130220000034
▽関連
京都大学
DNA二重らせんおよびその微細構造の直接イメージングに成功 -液中原子間力顕微鏡による高分解能イメージング-
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/news_data/h/h1/news6/2012/130219_1.htm
ACS NANO
Beyond the Helix Pitch: Direct Visualization of Native DNA in Aqueous Solution
http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/nn400071n
▽関連スレッド
【ノーベル賞】DNA構造発見の故フランシス・クリックのノーベル賞メダルが競売に、4月米NYで
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1361890197/
http://www.koishikawa.gr.jp/NLHP/NL29/NL29_1.html
2.ゲーテとリンネ
ゲーテがイタリア紀行に際して携行した行李の中にはリンネの植物哲学(Philosophia botanica)を始め数冊あり,途中で出あった植物の同定に用いた。丁度その頃発表された分類体系の具現者の著作を新知識として積極的に取り込んだのであり,その時点では植物の師であった。ところが,やや後年になってゲーテが述懐しているのは,「リンネからは多くのことを学んだが,植物学は学ばなかった」であり,一見いかにも逆説的である。上記冊子(2)では,ゲーテは植物の発生を調べ多様性への驚きを表しているが,その統一原理を理解したいという姿勢が形態学を生み出した。主として観察と調査によってであるが,実験的手法を用いている。一方,リンネの形に関する主張はほとんど荒唐無稽といってよいほどで,植物と動物の生殖器官を対比するようなことを真面目に行なっており,器官の対比も全く恣意的である。このため,リンネに対するスタンスは時間とともに変遷し,ある時期には尊敬するリンネとそうでないリンネが存在し,一種のアンビバレンツの時期があった。それを乗り越えたのが変形論の完成であり,リンネはそれが成立するためのきっかけであり,ばねであったということもできよう。これに対して,大変興味深いことに自然を愛したルソー(J. J. Rousseau)には,終生尊敬の念を抱き続けた。事実,植物の育成から標本の作成法まで,ルソーは変わらぬ師であった。なお,ワイマールのゲーテハウスに残された資料によると,924点の標本はリンネの分類方式に従って24グループに分けられているが,後期の647点はより自然分類に配慮したジュシュー(A. L. Jussieu)の分類法に従って配列されている。植物園の植栽配置もジュシューの方式であったことは,上記の一つの現れであろうか。
カント、プルードンもリンネに批判的
ジュシュー支持者だ
http://kokai.jp/2013/02/08/%E5%93%BA%E4%B9%B3%E9%A1%9E%EF%BC%88%E4%BA%BA%E9%A1%9E%EF%BC%89%E3%81%AE%E7%A5%96%E5%85%88%E3%81%AF%E3%83%8D%E3%82%BA%E3%83%9F%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%81%AE%E9%A3%9F%E8%99%AB%E5%8B%95%E7%89%A9/
Innovation
Media Lab
Movie
Museum
Sapporo
TED
USA
中国
十日町
東日本大震災
哺乳類(人類)の祖先はネズミサイズの食虫動物
Media, Museum, USA Add comments
2月
08
2013
Artist’s rendering of the hypothetical placental ancestor, a small insect-eating animal. / Credit: Carl Buell
人類を含む哺乳類の祖先は、虫を食べるネズミサイズの4足歩行動物だったとする研究論文が、2月7日に米科学財団(National Science Foundation)から発表されました。
Placental Mammal Diversity Blossomed After Age of Dinosaurs(Press Release / nsf.gov)
6年に及ぶ国際研究では、現代と先史時代のさまざまな種の遺伝的・身体的特性を含む大量のデータを分析し、哺乳類の進化の詳細な系譜を再現。
中でも、人類やウマ、クジラなどを含む胎盤哺乳類に焦点を当てています。
これまで広く受け入れられていた仮説では、地球上の恐竜を含む全生物種の70%が消え去った大量絶滅以前にも多様な胎盤哺乳類が存在していたと考えられていました。
This shrew-sized Cretaceous-age mammal was uncovered in the Gobi Desert. / Credit: AMNH/S. Goldberg, M. Novacek
写真は、ゴビ砂漠で発見された白亜紀の小さな哺乳類。
今回の新説によると、恐竜が絶滅してから20万~40万年後、小さな胎盤哺乳類がさまざまな種に枝分かれを始め、驚異的な多様性を持つに至ったそうです。
従来説は、遺伝データのみに基づいていたのに対し、今回の研究では遺伝的証拠と解剖学、化石に残された証拠を組み合わせ、より詳細な胎盤哺乳類の進化史を描くことに成功しています。
主執筆者である米ニューヨーク・ストーニーブルック大学のモーリーン・オリアリー(Maureen O’Leary)氏とアメリカ自然史博物館は、特に重要な発見として、進化の分岐点を恐竜の絶滅後と特定できたことだと述べています。
哺乳類は「げっ歯類や霊長類は鳥類を除く恐竜たちと共存していたわけではなく、恐竜が絶滅してから間もなく、せわしなく動き回って虫を食べていた小さな動物から枝分かれした」と説明しています。
ヒトの祖先は虫を食べる小型4足歩行動物?サイエンス誌(AFPbb News)
米国科学財団(National Science Foundation)
Google サイエンスフェア 2013 エントリー開始(Nobuyuki Kokai)
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【生物】カメの甲羅、正体はなんとあばら骨 理研チームが解明
1 :歩いていこうφ ★:2013/07/10(水) 23:44:42.91 ID:???
カメの甲羅の正体は、変形して板状になったあばら骨が、筋肉を押しのけて体の表面に出てきたものであることを、理化学研究所などのグループが
明らかにした。皮膚で作られる「殻」ではないことがはっきりしたという。
カメは、あばら骨同士がくっついて板状になった甲羅が、六角形や五角形の幾何学模様をしたうろこのすぐ下にある。体の表面でできた殻があばら骨と
一体化して板状になったのか、あばら骨が単独で変形してできたものなのか、19世紀から議論されてきた。
理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の平沢達矢研究員らは、スッポンを例に甲羅の作られ方を精密に調べた。卵の中で育つ経過を
観察すると、皮膚より下にある組織で、あばら骨同士がすき間を埋めるように伸びる様子を確認。殻と一体化しなくても、あばら骨だけで板状の構造が
つくれることがわかった。
ソース:朝日新聞 http://www.asahi.com/tech_science/update/0709/OSK201307090173.html 2013年7月10日22時57分
http://www.natureinterface.com/j/ni04/P030-033/
自然・生命・人体の記憶――三木成夫の生命形態学
後藤仁敏
生物のからだの進化史から、生命の謎を考えた三木成夫。
その異端ともいえる「生命形態学」は、他界後十数年、ますます静かな、深い広がりをみせている。
既成の体系からこぼれたものに目をそそぎ、文学的香りをもって説かれたその学問は、文理融合のすぐれた実例でもあるのだ。
既成の解剖学からの訣別
三木成夫氏は、一九二五年に香川県丸亀市に生まれ、丸亀中学(旧制)から岡山の第六高等学校をへて、戦後、東京大学医学部に入学する。卒業後、同大学大学院に進学、医学部解剖学教室の助手をへて、東京医科歯科大学医学部解剖学教室助教授となる。
解剖学者として大成すると思われたが、東京芸術大学保健センターに医師として転出し、一九八七年に脳内出血で死亡するまで、勤務した。
三木が、生前に出版した著書は、『内臓のはたらきと子どものこころ』(築地書館)と『胎児の世界』(中央公論社)のわずか二冊である。しかし、死後、五冊の著書が出された。彼の業績はその生前よりも死後において高く評価されている。
三木の学問は「生命形態学」と呼ばれるが、その紹介の前に、その学問的・思想的源泉について述べよう。
三つの源泉
三木が学問的・思想的にもっとも強く影響をうけたのは、形態学の始祖・ゲーテである。彼は、大学院生時代に師事した冨永半次郎氏からゲーテを学んだ。
彼は、ゲーテの「植物のメタモルフォーゼ」に習い、医科歯科時代の解剖実習において、学生への最終試験問題に「脊椎動物の原形が、人体の頭・蓿・胸・腹・腰の各部で、どんな変身(メタモルフォーゼ)を遂げるか」を出していた。そして、芸大時代には、「生の原形が、植物・動物・人間の三者でいかなる変身を遂げるか」を作品で表現することが、三木の生物学の課題となった。
三木は、ゲーテ形態学を受け継いだヘッケルの反復説(個体発生は系統発生をくり返す)にも共鳴し、個体発生と系統発生の深い繋がりを究明することが三木形態学のテーマとなっている。
三木形態学のもうひとつの源泉は、ドイツの比較解剖学である。ゲーゲンバウル以来の比較解剖学を日本にもたらした西成甫教授とその高弟・浦良治教授を三木は、深く尊敬していた。医科歯科時代に三木は、東北大学の浦教授のもとで、学位論文となったオオサンショウウオの脾臓の血管の発生の研究を行なったのである。
三木形態学の三つ目の源泉は、アメリカの古生物学である。三木は、井尻正二氏や田隅本生氏から古生物学について学び、グレゴリー・ローマー・コルバートらの著書を読み、その内容をむさぼるように吸収して、自らの形態学を完成させた。それは、三木の形態学のテーマを、系統発生(三木によれば「宗族発生」)という地質学的時間のスケールのなかでの生物進化の追究とすることに向かわせた。
マルサス経済学→ダーウィン進化論生物学→フロイト精神分析
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