月曜日, 2月 05, 2018

藤井猛『四間飛車上達法 』


坂口安吾 将棋の鬼 勝負師
20171205
【将棋】羽生善治永世七冠達成!震える指し手から終局の瞬間まで【竜王戦第5局、渡辺明】
https://youtu.be/8VK0YwuS4u8?t=10m30s
藤井猛『四間飛車上達法』
NAMs出版プロジェクト: 羽生善治三冠 特別講演「格言から学ぶ将棋」2013
http://nam-students.blogspot.jp/2017/06/2013.html
NAMs出版プロジェクト: 藤井システム
http://nam-students.blogspot.jp/2017/07/blog-post_20.html
2005年
郷田戦 
3三角   
ひふみん解説 
羽生善治四冠当時が「藤井システム炸裂」の対局を解説をしていたので 


藤井猛著『四間飛車上達法』(2017/12)は総合的な心構えの本だ。

《四間飛車の醍醐味は、相手の力を利用して投げること》#2:28(#3:89,#5:218参照)

ただし四間飛車と同時に美濃囲いの本とも言える。

《振り飛車戦法は「美濃囲い戦法」と呼んでもいいくらいだと私は思っています。》#1:8頁

だから『美濃囲い上達法』という書名でも良かった。さらに言えば藤井システムは2八玉より居玉(#5後半~本書#5前半では主に3一玉)の方が安全という考え方だから、藤井システムにはもう一段階ステップアップする必要がある。

急戦か持久戦か?将棋、特に藤井システム導入においてこの判断が本質なので急戦と持久戦を一冊に収める必要がある。つまり急所全4巻を俯瞰する本が必要だし、本書がそれだ。ただし辞典的な本ではなく心構えの本と考えた方がいい。
#2,3で急戦、#4,5で持久戦を扱う。この分類が正しい。

#5:199で銀の位置で飛車角の道を止めるか止めないかの違いが生まれるという説明がありこれも重要。

#2:64頁で急所3(≒第4章212~3頁)が参照(角打ちは100頁)

急戦が#2,3なので『四間飛車の急所』の各巻を章に見立てた場合の3巻までと同じ構成
急所第4巻(これも急戦書と分類されるが持久戦への一歩とも言える)の(後手)41金型は、常に扱われる。これは(先手と見立てて)67銀とセットと考えるなら#2で扱われていると言えるが、角交換への第一歩と考えるなら急戦から持久戦への変化の手順と言える。

#1:19頁
②角道を開けて攻める 急戦
③角道を止めて 固める 持久戦

   角道止める 角道開ける
攻める  無理   急戦
固める  持久戦  高度(少し触れる)

紹介されている実戦は以下の3つ(最初の2つは後手藤井猛。玉の位置は8二か2八)

第2章66~75頁
青野照市 vs. 藤井猛 第87期棋聖戦二次予選(2015/12) - 無料の棋譜サービス 将棋DB2
https://shogidb2.com/games/ad6517c4b3cb274ff98a2fbe21719dd87134aaa3 ~#67
図は16手目4三銀から

第4章162~172頁
西川慶二 vs. 藤井猛 順位戦 (2000/1)
https://shogidb2.com/games/dcd991ef4f415ddbfb5a9a5bd426ed5fc0684151 ~#89
図は13手目7一玉から

第5章220~230頁

藤井猛 vs. 屋敷伸之 王将戦 (2002/9)

https://shogidb2.com/games/83e2859347b090079d8714e4837f7ec88067249f ~#120
藤井システムから持久戦(通常形)への変化例
図は21手目3六歩から
屋敷側が角道を開けて固める一例となっている

ちなみに急展開しやすいと考える向きもあるが、振り飛車側としては角交換四間飛車は
持久戦への一歩と考えるべきだ。

《角交換四間飛車には、これといった居飛車からの速攻や急戦策がありません》
(『角交換四間飛車を指しこなす本』iii頁)


最初の青野戦(#38)には見事な飛車のさばきがあるのだが….
《じつは「さばく」という概念が、私にはいまだによくわからないんです。…》76頁


第2章81頁で先後逆で以下の局面が紹介される

【将棋】藤井先生の超・初心者向け振り飛車講座 最初は中飛車がオススメ

動画では「理解されない」と言っているのに、

《振り飛車が指せますね。…「振り飛車が指せる」という感覚がもてれば、
それだけでかなりの上級者ではないかと思います。》81頁

幅広い層に向けた本だがここがリトマス試験紙になる
やはり中級者以上向けか?
もしくは第1章を読むことで初級者が中級者になるのか?

上達本読んでるけどいいな。藤井先生がそこにいるようだ。
「ここまでで何か質問ありますか」とかステキな文章だ。どっかで読んだことあるテイストだなぁと思ってたら
永世7冠の「上達するヒント」テイストなんだな。口語で語りかけるように書かれる内容は
ハッとさせられる事が多い。でも完全初心者向けという感じでもないな。指しこなし本よりは、ちょっと難しいと思う。
「美濃に囲うために飛車を振る」とか「飛車先、角道両方から避けてるのは2八。だからそこに囲う」とかかっこいい。 


■目次

第1章 対抗形とは何か──駒組みの基本と隠された仕組み
第2章 攻めについて――6七銀型と棒銀
第3章 一手争いについて――7八銀型と右銀急戦
第4章 主導権をにぎったら――持久戦と6六銀型
第5章 攻めエリアを拡大せよ――5六銀型と藤井システム
(副題にあるように自陣左銀の位置で分類される。#2:6七銀、#3:7八銀、#4:6六銀、#5六銀)
(ちなみに急所1では先手居飛車側の5七銀、4六銀が扱われる。3,4巻では金の位置が重視される。
なお、後手振り飛車3二銀(=7八)、4三銀(=6七)型は急所:3,#3,4でそれぞれ扱われる。上のテーマ図は急所2:#2,3で先後逆で扱われるものに似ている。)

#5:199で銀の位置で飛車角の道を止めるか(6六銀)止めないか(5六銀)の違いが生まれるという説明がありこれも重要。#2における6七銀を基本とすべきか…

#2,3で急戦
#4,5で持久戦を扱う
この分類が正しい


#2:64頁で急所3(≒第4章212~3頁)が参照
角打ちは100頁

急戦が#2,3なので『四間飛車の急所』の各巻を章に見立てた場合の3巻までと同じ構成
急所第4巻(これも急戦書と分類されるが持久戦への一歩とも言える)の(後手)41金型は、常に扱われる。これは(先手と見立てて)67銀とセットと考えるなら#2で扱われているが、角交換への第一歩と考えるなら急戦から持久戦への変化の手順と言える。

19頁
②角道を開けて攻める 急戦
③角道を止めて 固める 持久戦

   角道止める 角道開ける
攻める  無理   急戦
固める  持久戦  高度(少し触れる)


#3:105~6:
パート2テーマ図
美濃囲いvs船囲い、飛車角銀総交換後


 参考:
急所第4巻
このシリーズの対居飛車急戦の最後の巻だろうと思われます。(推測)

第1巻で概要 第2巻、第3巻で対居飛車急戦の本筋的なところを詳細

この第4巻では、バリエーションのある△43銀、△41金型で待つ指し方を詳細に解説しています。

すなわち先手が▲57銀左型急戦できた場合 居飛車には棒銀、ナナメ棒銀、▲45歩戦法、鷺宮戦法を選べる選択権があります。

従来先に△52金左と上がっていた場合 後手は、△12香(有力)、△54歩、△64歩、△43銀を選べますが先手もこれらに対してある程度の研究で向かっていけます。(解説した棋書も多い)
これに対して△41金、△43銀型で待って▲57銀左戦法を取った場合 後手は、△54歩、△64歩、△12香、△32金と変化できます。

これらは、今までのパターンと違って居飛車に的を絞らせない指し方です。この4パターンをいろいろな居飛車の急戦に対しての指し方を詳細に解説しています。バリエーションを増やすにはもってこいです。

本の中でも述べられていますがどれが最善手かというよりは、自分にあった指し方がその人の最善手ですと。

実戦例(実戦での応用)も13例(巻末には13全棋譜)解説されいて参考になります。

テレビの解説を聞いてもよくわかると思うのですが藤井さんは研究を人一倍されてきた人なのでその理論的な解説は定評があります。

是非応援したいものです。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)[帯と同文]
稀に見る親切さ!かつてない四間飛車講義、開講!
級位者の方へ。これまでの本では伝えにくかったことを教えます。
有段者の方へ。藤井理論が染み込み、ぶれない軸ができ上がります。

賢者の知恵が満載──そこが知りたかった!
…■守りの手は基本的に価値が高いが、攻めにかける手はそうとは限らない。■四間飛車は攻めの銀のポジションによって性質が変わる。■美濃囲いの左銀を自在に使えているか?■藤井システムの基本を教えます。
[帯の裏]


浅川書房/商品詳細 四間飛車上達法
https://www.asakawashobo.co.jp/products/detail.php?product_id=56

四間飛車上達法

四間飛車上達法
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【書名】四間飛車上達法
【著者】藤井猛
【仕様】四六判・232頁・本文2色刷
【定価】1,512円(税込)
【ISBN】978-4-86137-048-9

【初版】2017年12月
【内容】稀に見る親切さ。かつてない四間飛車講義、開講!

■こんな方におすすめします
・初心者~有段者向け
・これから四間飛車を覚えたい方
・対抗形を基礎から学び直したい方
・定跡書を読んだけど、読みこなせなかった方
・方針で迷うことが多い方
・伸び悩みを感じている方

■本書の特徴

四間飛車は入門者に適した戦法と言われます。ところが、形や手順を覚えても、いざ実戦では「何をすればいいかわからない」と途方に暮れることはありませんか。形や手順は覚えても、その深い意味を理解しなければ、実戦ではなかなか応用できません。

たとえば「待つ」とはどういうことなのでしょう? 「振り飛車はここで▲4六歩と突いて待つ」という表現は定跡書などでよく出てきます。でも、▲5六歩と突いて待つこともあれば、▲9八香と待つこともあります。待ってはいけないケースも、もちろんあります。
あるいは逆に、居飛車が仕掛けるとき、すぐに攻めるか、もう少し待つか、という問題も出てきます。「待つ」というのはとても深い概念で、初めて定跡に出会って、すぐに腑に落ちるように理解するのは大変です。

本書は、四間飛車の大家である藤井九段が、振り飛車(四間飛車)という戦法について一から説いた、渾身の一冊です。形や手順を丸覚えするのではなく、将棋を指すにあたって軸となる考え方が養えます。「待つ」ということもそのひとつで、ファンにとってなかなか理解しづらいポイントについて、じっくり、ていねいに語っていきます。これまで四間飛車の本を読んだことはある、でも全部は理解できなかった、という方には、特におすすめです。

この本には、将棋本には珍しく、聞き手が登場します。この聞き手が藤井九段にさまざまな疑問を投げかけ、それに藤井九段が答える中で、藤井理論が展開されていきます。対話形式の文章は読み物のように気軽に読み進めることができ、その中で自然と大事な考え方が身についていきます。

本書の内容は基礎から始まりますが、あまり聞いたことのないような考え方が次から次へと出てきます。基本的なことに潜む本質が浮かび上がってくるようです。その過程は有段者(四段レベル)にも多くの発見を与えるでしょう。これから振り飛車を学ぶ方はもちろん、これまで「なんとなく」で振り飛車を指してきた方にもおすすめです。

第1章では主に駒組みの基本を、第2章からは急戦と持久戦それぞれについて、いくつかの題材から基本的な攻防を学びます。最後は、藤井システムの原型となった積極的な指し方についてもカバーしました。

本書をマスターした方は、序盤から終盤まで、急戦に対しても持久戦に対しても、一本の軸ができているはずです。この軸さえしっかりしていれば、新しい知識や情報が入ってきても大丈夫、ちゃんと咀嚼できます。あとはその軸を太くし、どんどん磨きをかけていけばいい。伸び悩んでいる方、行き詰まりを感じている方は、ぜひ本書を読み、そのもやもやとした感じを吹っ飛ばしてください!

■著者からひとこと

子どもの頃に「こんな本に出会いたかった!」と思うような本を作ってみました。四間飛車のよさを引き出すための指針となる考え方をていねいに語ったつもりです。拠りどころとなる一本の「幹」を育てるための手助けになれば幸いです。──藤井猛

■目次

第1章 対抗形とは何か──駒組みの基本と隠された仕組み
第2章 攻めについて――6七銀型と棒銀
第3章 一手争いについて――7八銀型と右銀急戦
第4章 主導権をにぎったら――持久戦と6六銀型
第5章 攻めエリアを拡大せよ――5六銀型と藤井システム















 

























2017/12/27
行方(藤井猛の85桂跳ねを見て)
「普通の相手なら血迷ったと思うけど…藤井さんなら」 

82手目に9筋に飛車を振るのか
(前例)

『藤井猛九段が褒めてくれない』&『藤井九段、丸山九段の話など』【行方尚史八段・山口恵梨子女流二段】【将棋】

藤井猛のたっぷりトーク♪ part.76 俺みたいに沢山負けないとね




若手中堅による藤井猛新著への忖度将棋…

第8回上州将棋祭り!新春特選対局 戸辺誠七段 VS 三枚堂達也六段(解説・藤井猛九段)
2018年1月4日
この局面、
先手三枚堂は『四間飛車上達法』第2章67頁下(対青野戦青野)に似ている
(先手は金と銀と飛車の位置が少し違う)

後手戸辺も67頁下と基本図(11頁下先後逆)に近い
戸辺は楽屋で2分くらい読んでいたそうなので確信犯

さらに
後手戸辺は第4章164頁上(対西川戦藤井)にも似ている


基本図11頁下は以下のサンプルで読める(上州将棋では先後逆なので67頁の方がわかりやすい)


第2章66~75頁
青野照市 vs. 藤井猛 第87期棋聖戦二次予選(2015/12) - 無料の棋譜サービス 将棋DB2
https://shogidb2.com/games/ad6517c4b3cb274ff98a2fbe21719dd87134aaa3

第4章162~172頁
西川慶二 vs. 藤井猛 順位戦 (2000/1)
https://shogidb2.com/games/dcd991ef4f415ddbfb5a9a5bd426ed5fc0684151

第5章220~230頁

藤井猛 vs. 屋敷伸之 王将戦 (2002/9)

https://shogidb2.com/games/83e2859347b090079d8714e4837f7ec88067249f
2002年9月4日王将戦
先手藤井猛
上達法#5:220頁に21手目36歩
220~230最終頁まで
藤井システムから持久戦への変更例


雁木:

将棋世界2017月11月号の増田雁木講座(全10頁)で参照、参考にされたのは、

将棋 棋譜並べ ▲読み太 vs △Ponanza Chainer 第27回世界コンピュータ将棋選手権 二次予選 4回戦 「浮かむ瀬」の棋譜解析 ...

増田康宏 vs. 高見泰地 新人王戦 - 無料の棋譜サービス 将棋DB2
https://shogidb2.com/games/a8bcb82e11ab65fba5bb40ada8900e6447bbbde7

以下も増田は触れている

将棋 棋譜並べ ▲大平 武洋六段 vs △増田 康宏四段 第76期順位戦C級2組2回戦 「技巧2」の棋譜解析 No.241

増田はソフトの評価を常に参照しているようだ


改定:

若手中堅による藤井猛新著へのオマージュ?

第8回上州将棋祭り!新春特選対局 戸辺誠七段 VS 三枚堂達也六段(解説・藤井猛九段)
2018年1月4日


この局面、先後逆だが藤井猛新著『四間飛車上達法』第一章11頁下基本図に似ている。
基本図は以下のサンプルで読める

上州将棋では先後逆なので先手陣形は67頁下で紹介されている対青野戦の方が
わかりやすいし、より(後手に関しては殆ど)一致している
(先手は金と銀と飛車の位置が少し違うが)

さらに後手戸辺は第4章164頁上(対西川戦藤井)にも似ている(玉はまだ7一)

肝心の勝敗は基本図から三枚堂が9筋の端歩をついてポイントを上げる…




_____



第5章220~230頁

藤井猛 vs. 屋敷伸之 王将戦 (2002/9)

https://shogidb2.com/games/83e2859347b090079d8714e4837f7ec88067249f
藤井システムから持久戦への変化例
220頁の図は21手目3六歩

藤井猛 vs. 屋敷伸之 王将戦 - 無料の棋譜サービス 将棋DB2

https://shogidb2.com/games/83e2859347b090079d8714e4837f7ec88067249f#ln3gsnl%2F1r1sg2k1%2F



屋敷側が角道を開けて攻める一例となっている


_____
まとめ:
藤井猛著『四間飛車上達法』(2017/12)は総合的な心構えの本だ。
《四間飛車の醍醐味は、相手の力を利用して投げること》#2:28(#3:89参照)

急戦か持久戦か?将棋、特に藤井システム導入においてこの判断が本質なので
急戦と持久戦を一冊に収める必要がある。つまり急所全4巻を俯瞰する本が必要だし、
本書がそれだ。ただし辞典的な本ではなく心構えの本と考えた方がいい。
#2,3で急戦、#4,5で持久戦を扱う。

#2:64頁で急所3(≒第4章212~3頁)が参照される


#1:19頁の分類を図にすると、

   角道止める   角道開ける
攻める  無理     急戦#2,3
固める  持久戦#4,5  高度(少し触れる)

紹介されている実戦は以下の3つ(最初の2つは後手藤井猛)

急戦:
第2章66~75頁 青野照市 vs. 藤井猛 第87期棋聖戦二次予選(2015/12) 
https://shogidb2.com/games/ad6517c4b3cb274ff98a2fbe21719dd87134aaa3 ~#67
図は16手目4三銀から

第4章162~172頁 西川慶二 vs. 藤井猛 順位戦 (2000/1)
https://shogidb2.com/games/dcd991ef4f415ddbfb5a9a5bd426ed5fc0684151 ~#89
図は13手目7一玉から

持久戦:
第5章220~230頁 藤井猛 vs. 屋敷伸之 王将戦 (2002/9)
藤井システムから持久戦への変化例
図は21手目3六歩から
(屋敷側が角道を開けて固める一例となっている)

この3つの棋譜にピンときたら買うべきだ


____


藤井猛著『四間飛車上達法』(2017/12)は総合的な心構えの本だ。
《四間飛車の醍醐味は、相手の力を利用して投げること》#2(第2章):28(#3:89も参照)

急戦か持久戦か?将棋、特に藤井システム導入においてこの判断が本質なので
急戦と持久戦を一冊に収める必要がある。つまり急所全4巻を俯瞰する本が必要だし、
本書がそれだ。ただし辞典的な本ではなく心構えの本と考えた方がいい。
#2,3で急戦、#4,5で持久戦を扱う。

#2:64頁で急所(第3巻第4章212~3頁?)が参照される

#1:19頁の分類を図にすると、

   角道止める   角道開ける
攻める  無理     急戦#2,3
固める  持久戦#4,5  高度(少し触れる)

紹介されている実戦は以下の3つ(最初の2つは後手藤井猛)

急戦:
第2章66~75頁 青野照市 vs. 藤井猛 第87期棋聖戦二次予選(2015/12) 
https://shogidb2.com/games/ad6517c4b3cb274ff98a2fbe21719dd87134aaa3 ~#67
図は16手目4三銀から

第4章162~172頁 西川慶二 vs. 藤井猛 順位戦 (2000/1)
https://shogidb2.com/games/dcd991ef4f415ddbfb5a9a5bd426ed5fc0684151 ~#89
図は13手目7一玉から

持久戦:
第5章220~230頁 藤井猛 vs. 屋敷伸之 王将戦 (2002/9)
これは藤井システムから持久戦への変化例
図は21手目3六歩から
(屋敷側が角道を開けて固める一例となっている)

この3つの棋譜にピンときたら買うべきだ(全部藤井勝利なので手前味噌と言われても仕方ないが、不満があれば敗戦も紹介した急所第4巻を次に読むべきだろう)



ちなみに急展開しやすいと考える向きもあるが、振り飛車側としては角交換四間飛車は持久戦への一歩と考えるべきだ。

《居飛車から速攻がない》(『角交換四間飛車を指しこなす本』iii頁)