QRコード概念図
バーコードは横方向にしか情報を持たないのに対し、QRコードは縦横に情報を持つ。そのため、格納できる情報量が多く、数字だけでなく英字や漢字など多言語のデータも格納できる。また、推奨はされていないが、濃淡の判別が可能な色あいであれば、色を付けた状態でも読み込むことが可能である。
QRコードには、最初に作られたモデル1と、大型化に対応したモデル2がある。大きさはバージョン1の21×21セルからバージョン40の177×177セルまで、4セル刻みで決められている。
3隅の四角い切り出しシンボル(位置検出パターン、ファインダパターン)が特徴的である。加えて、7列目と7行目などのタイミングパターン、随所に入れられた小さい四角のアラインメントパターン(モデル2のみ)が固定で、それ以外の部分に符号が記録される。
現在、日本で販売されているカメラ付き携帯電話のほとんどがQRコードの読み取りに対応している。また、Googleの携帯電話用OSであるAndroidでも、一次元・二次元バーコード処理ライブラリ「zxing」[2]がオープンソースとして提供されており、多くのQRコード読み取りアプリで採用されている。 また、iOS11からはiPhoneやiPadでも標準でQRコードの読み取りに対応した[3]。
QRコードの容量数字のみ | 最大7,089文字 |
---|
英数 (US-ASCII) | 最大4,296文字 |
---|
バイナリ(8ビット) | 最大2,953バイト |
---|
漢字・かな (Shift_JIS) | 最大1,817文字 |
---|
最大容量は、バージョンを最大 (40)、誤り訂正レベルを最低 (L) にした場合の値。
QRコードの使用例。広告にQRコードが配されており、詳細な情報の載った携帯電話サイトにアクセスすることができる。
1997年10月、AIM International規格になり、1998年3月にはJEIDA規格、1999年1月にはJISのJIS X 0510、さらに2000年6月にはISO規格のISO/IEC 18004となった。普及状況は近年まで日本国内にとどまってきたが、イギリスなど海外でもQRペディアが使用されるようになるなどその範囲は広まっている。またデンソーウェーブはシンガポールを拠点に東南アジアへの展開を進めている[4]。
特許権者のデンソーウェーブは、規格化された技術に対し特許権を行使しないと宣言している。なお、近年QRコードの中に文字や画像を組み込んだものが一部で使われるようになっているが、これらの多くはQRコードの上に単に文字や画像を載せたものに過ぎず厳密にはQRコードの規格に準拠していないため、QRコードのエラー訂正のレベルや読み取り機器の性能によってはコードが正常に読み取れない場合がある。このためデンソーウェーブでは、規格に準拠していないコードについて「QRコード」と呼ぶことはできないとしているほか[5]、規格外のコードの使用に対しては特許権を行使することもあり得るとしている[6]。
QRコードの開発チームは2014年に、欧州特許庁が付与する欧州発明家賞を日本で初めて受賞している[7]。
- 関連特許
など
QRコードが描かれた看板。コード以外の情報が無く、看板を見上げる人々は携帯電話をかざしてURLを読み取らないと何の広告か分からない。
長良川鵜飼、船着場の長良川岸壁に取付けられた鵜舟のネームプレート。観光客のために携帯電話で情報が表示出来るようQRコードが付いている。 - 自動車部品生産
- 開発当初は、自動車部品生産の現場で使われ、その後は様々な商品の生産・運送・保管・販売などに広く使われるようになった。
- 携帯電話
- 携帯電話で初めてQRコードに対応したのは、J-PHONE(現・ソフトバンクモバイル)のJ-SH09である。現在ではカメラ付き携帯電話端末の多くがQRコード対応になっており、内蔵カメラでコードを撮影し、QRコードの情報内容を認識させることができる。
- 具体的な用途としては、広告や地図などの印刷媒体やウェブ画面に、詳細情報のあるウェブサイトや携帯端末向けウェブサイトのURLを記録したQRコードを表示し、これらサイトへのアクセスを容易にすることや、個人データを格納したQRコードを名刺に印刷し、携帯電話機のアドレス帳登録を容易にすることなどである。また、ネットショッピング等の決済等でも使われ始めている。
- 航空券
- 航空会社ANAとそのグループ航空会社では、2007年12月20日よりSKiPサービスと称して磁気式航空券を全廃して、日本の航空会社では初となる、情報の入力されたQRコードを用いて従来の航空券のかわりとする方式に完全に移行した。
- 競馬
- 2018年現在、日本中央競馬会 (JRA) や主要の地方競馬(南関東、名古屋、兵庫など)、一部の競艇、競輪の発売所で発売される最新モデルの投票券(富士通フロンテック製および日本ベンダーネット製)はQRコードを使用したものになっている(JRAでは2001年秋から関西地区で導入)。一部地方競馬では磁気式と併用している。
- 従来の磁気式投票券に比べると、投票券に磁性体を使用する必要が無くなるため、紙の製造コストが削減され、紙のリサイクルも容易になっている。また発行機も印字用ヘッドで機械読取用情報を印刷でき、磁気記録用ヘッドの部品を省略できる。なお、JRAのI-PAT方式電話投票で実際に購入した馬券の写しをプリントアウトしたもの入っているQRコードは、発売窓口で発券したものとは違い、JRAのサイトのURLが入っているだけの「飾り」である。
- 現在はI-PATと同一の操作でマークカード不要で馬券が買える「スマッピー投票」でもQRコードが使われている。
- 入場券
- 北海道日本ハムファイターズ、東北楽天ゴールデンイーグルス、北海道コンサドーレ札幌(札幌ドームのみ)のホームスタジアムの試合、東京ディズニーリゾートや東京国際映画祭で、QRコードを用いてチケットレスで入場できるシステムを導入している。球団の公式サイトにてインターネットで予約すれば、携帯電話にQRコードが送信される仕組みである。
- 乗車券
- 鉄道では、沖縄都市モノレールや北九州高速鉄道が、自動改札機の更新に合わせて、従来の磁気式乗車券の廃止し、普通乗車券をQRコード化した。バスでは、ジェイアールバス関東や同社と共同運行している高速バスの一部路線でQRコードによる改札を実施し、乗車券の回収を省略している。
- 世界では、韓国鉄道公社、KLIAエクスプレス、台湾国鉄、台湾高速鉄道で、スマートフォンアプリを利用した予約サービスや、コンビニエンスストアで発券された乗車券にQRコードを採用している。また、上記JRバス関東と同様、韓国の高速バスでも、QRコードによる改札が導入されている。
- プリペイドカード
- 2016年6月より通用を開始した図書カードNEXTに導入された。
- QRコード自体は複製が容易なので、投票券や乗車券、プリペイドカードでの利用では、QRコードを端末や販売機のみで認識できる特殊なライン上に印字している。
- 決済サービス
- 詳細はQR・バーコード決済を参照。
- Alipay(支付宝)やWeChat Pay(微信支付)といった、QRコード決済サービスが中国市場を中心に普及している。決済手数料や導入コストが低く入金も早いことから、既存のクレジットカードや電子マネー決済が普及する以前に、中国での決済サービスのデファクトスタンダードになった。
- QRコード決済には大きく二つの手法、消費者が店側が提示するQRコードをスキャンして支払う「静的コード」、消費者が提示するQRコードを店側がスキャンして支払う「動的コード」に大別される。前者は、商品数が少ない店舗や屋台などで利用されており、2018年4月1日からは1日当たりの上限額が設定された[12]。
- 日本でも、Alipay、WeChat Payおよび銀聯QRコード決済の日本参入を始め、Origami Pay、LINE Pay、楽天ペイ、d払い、Amazon Pay、PayPayなどがあり、また個人間決済(割り勘やフリーマーケットでの売買など)で利用するサービスも登場している。
- 人口管理
- 中国の新疆ウイグル自治区では、2017年から人口の統制を名目に全ての家にQRコードが設置されてQRコードでウイグル族は管理されてるとして人権NGOのヒューマン・ライツ・ウォッチなどから批判されている[13]。
よく使われている形式編集
次のものがよく使われている。なお値の中でコロン・セミコロン・カンマ・バックスラッシュ・二重引用符を使用する場合は、バックスラッシュでエスケープするよう定められている[14]。
- URL - 形式はURL。
- ブックマークに登録 - iモード用。形式は次の通り。
MEBKM:TITLE:<サイト名>;URL:<URL>;;
[15] - 連絡先情報 - 形式はvCard。iモード用のMECARD形式[16]、au[17]・ソフトバンク用のMEMORY形式もある。
- カレンダーイベント - 形式はiCalendar。
- SMS - 形式は次の通り。
SMSTO:<電話番号>:<本文>
- メール - メールアドレスを直接書くほかにも、次のような形式がある
MAILTO:<メールアドレス>
もしくはSMTP:<メールアドレス>:<タイトル>:<本文>
iモードではMATMSG:TO:<メールアドレス>;SUB:<タイトル>;BODY:<本文>;
[18]、au・ボーダフォン(現ソフトバンク)ではMAILTO:<メールアドレス><CR/LF>SUBJECT:<本文><CR/LF>TITLE:<タイトル><CR/LF>
[19][20]。 - 電話番号 - 形式は次の通り。
TEL:<電話番号>
[21] - 座標 - 形式は次の通り。
geo:<緯度>,<経度>,<標高>
なお南緯・東経を指定する場合はマイナス値にする。 - Wi-Fi接続設定 - 形式は次の通り。
WIFI:S:<SSID>;T:<WEP|WPA|>;P:<パスワード>;H:<true|false|>;
マイクロQRコード(内容はExample)
11×11セル - 17×17セルの、QRコードの小型版である。切り出しシンボルは1つしかない。データ量は数字の場合5 - 35桁と、従来のバーコードと同程度だが、同じ桁数で比べて10 - 100分の1の面積に印字できる。
マイクロQRコードは、2004年11月、JIS X 0510として規格化された。
iQRコードは、デンソーが開発した、QRコードの新規格であり、QRコードと同じスペースに更に多くの情報を表現することが可能になっている。視覚的にわかるQRコードとの大きな違いは、正方形ではなく長方形のコードが生成できるようになった点である。
- 情報量
- 長方形で作ることができる他、情報量が増え、それに伴ってセル数も増えている。従来のQRコードでは、数字モードと仮定すると、最大サイズのもの(177×177セル)でも、約7000文字の情報しか記録できなかったが、iQRコード(422×422セル)では、約40000文字まで記録できる。また、従来のQRコードと同じサイズであれば、多くの情報を格納することができ、同じ情報量であれば、サイズを縮小することができる。既存の1次元バーコードと差し替えたり、印字が難しいとされていた円筒形のものへの印字も簡単になった。
- 誤り訂正
- QRコードではL(7%), M(15%), Q(25%), H(30%)の4段階だった誤り訂正レベルに、新たにレベルS(50%)が追加されて、最大50%まで復元が可能になっている。
最新(2004年11月20日改定)のJIS規格書 (JIS X 0510) の「適合条件」の中では、新規用途またはオープンシステム用途にあってはQRコードシンボルのモデル1は推奨されないシンボル形式となっている。よってここではQRコードシンボルのモデル2について記述する。
- モジュール (Module)
- QRコードのシンボルを構成する最小の単位セル。モジュールの大きさは型番により決定され、データの1ビットが1モジュールに相当する。
- 型番 (Version)
- 1から40の番号で表されるシンボルの大きさ。最小は「型番1」の21×21モジュールで、最大は「型番40」の177×177モジュール。
このような状態でも、http://en.WIKIPEDIA.ORGと読み取ることができる。
- 誤り訂正レベル (Error Correction Level)
- QRコードに汚れなどがあっても正確に読み取れるように、読み取り不能や読み取り間違いのモジュールを修正するために付けられる誤り訂正語のデータ語に対する割合。下記の5レベルがある。
- レベルL - コード語の約7%が復元可能
- レベルM - コード語の約15%が復元可能
- レベルQ - コード語の約25%が復元可能
- レベルH - コード語の約30%が復元可能
- レベルS - コード語の約50%が復元可能
- モード (Mode)
- QRコードの中に定義される文字列の表示方法を表す。一般的にはよく使われるモードは、数字データモード、英数字データモード、8ビットバイトデータモード、漢字データモードの4つと、その4つを組み合わせた混合モードである。
- モード指示子 (Mode Indicator)
- 次のデータ文字列がどのモードで符引化されるかを示す4ビットの識別子
- 文字数指示子 (Character Count Indicator)
- モードの中でデータ文字列の長さを定義するビット列
- マスクパターン参照子 (Mask Pattern Reference)
- シンボルに適用されるマスク処理パターンのために使用するビットの識別子。
- マスク処理 (Masking)
- QRコードを読み取り易くするために行う処理。マスク処理パターンは8種類用意されており、その中で最も、明モジュールと暗のモジュール数を均一化し、画像の高速処理の障害となるパターンの発生が抑えられるマスクを採用する。マスク処理は、符号化領域のビットパターンとマスク処理パターンをXOR(排他的論理和)する。
- コード語 (Code Word)
- 実際QRコードで読み取りたいデータが書き込まれたデータ。
- 誤り訂正語 (Error Correction Word)
- QRコードに汚れなどがあってもデータ語を正確に読み取れるように、読み取り不能や読み取り間違いのモジュールを修正するために余分に付けられるビット。誤り訂正語はデータ語から計算して作成される。
- 埋め草コード語 (Pad Code Word)
- 空のコード語位置を埋める目的で使用するデータを示さない仮のコード語。コード語の数がシンボルの容量に満たない場合に使用される。
- 埋め草ビット (Padding Bit)
- データビット列の終端パターンの後にある最終コード語の空の位置を埋める目的で使用するデータではないゼロのビット。
- 残余ビット (Remainder Bit)
- 符号化領域が8ビットのシンボル文字で割り切れない場合に、最終シンボル文字の後にあるシンボル符号化領域の空の位置を埋める目的で使用されるデータではないゼロのビット。
- 残余コード語 (Remainder Code Word)
- データ及び誤り訂正コード語の総数が、シンボルの容量を満たさない場合に、シンボルを完成させるために空のコード語位置を埋めるために使用する埋め草コード語。
- 終端パターン (Terminator)
- データの終りを表すビット列。データの最後に使用し、0000のビット列になる。
11 Comments:
【IT】“表示爆速”阿部寛さんのサイト、IPv6にも対応済みだった 「デザインより質」ネットで話題
https://egg.5ch.net/test/read.cgi/bizplus/1584091921/-100
【IT】“表示爆速”阿部寛さんのサイト、IPv6にも対応済みだった 「デザインより質」ネットで話題
http://abehiroshi.la.coocan.jp/
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1田杉山脈 ★2020/03/13(金) 18:32:01.22ID:CAP_USER>>11>>18>>23>>64
表示速度が“爆速”として知られる俳優・阿部寛さんの公式Webサイトが、IPv6に対応しているとネットで話題を呼んでいる。従来のIPv4と比べて通信速度が速いIPv6だが、日本での普及率は高くなく、ネットユーザーからは「最初に遭遇した対応サイトが、阿部寛さんのホームページになるなんて……」「デザインより質という男気を感じる」などの声が上がっている。
IPv6は、IPアドレスの枯渇を解消するため、IPv4と併用される形で導入が進んでいる。従来の接続方式「PPPoE」だけでなく新しい方式「IPoE」にも対応できるため、ネットワークが混雑しにくく、通信速度が速くなるとされる。だがJPドメインのWebサイトのIPv6対応率は、2.9%程度にとどまっている(2019年11月、Jストリーム鍋島公章氏の資料より)。
ネットでは3月13日ごろから、阿部寛さんのサイトがこのIPv6に対応していると注目を集めている。阿部さんのサイトは、2000年代前半の個人サイトのようにシンプルなデザインを採用しており、広告や動画などもないため、表示速度が非常に速いことで知られる。
同サイトがIPv6へ対応した時期は不明だが、ネットでは「IPv6に対応している国内サイトは全然見たことなかったのに……」「サイトのデザインはシンプルなのに、先進的な技術を使っているとは……」など驚く声が出ている。
サイトの表示速度については、米Googleが18年に「モバイルサイトでは読み込みに3秒以上かかると訪問者の53%が離脱する」という調査結果を発表し、表示速度を検索の優先順位に反映する方針を打ち出している。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2003/13/news087.html
【IT】天才プログラマーが2週間で構築 テレワークシステムが好評 [田杉山脈★]
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1田杉山脈 ★2020/06/14(日) 02:29:06.20ID:CAP_USER>>2>>7>>26>>49>>71>>80>>99
新型コロナウイルスの流行を機に、NTT東日本が開発し無償提供しているテレワークシステムが好評だ。自宅のパソコンから安全に職場のネットワークに入れるシステムで、利用者はすでに3万2千人を超えたが、驚くべきはこのシステムがわずか2週間で開発された点だ。携わったのは同社が4月にヘッドハンティングした登大遊(のぼりだいゆう)さん(35)。業界では名の知れた天才プログラマーだ。
「短期間で作ったシステムだが、大きな事故はない。今後のシステム開発にとって大きな価値になる」
そう語る登さんは、小学生でプログラミングを始め、高校時代にはプログラミングに関する著書を出版。筑波大在学中に開発した独自のVPN(仮想プライベートネットワーク)システムで平成19年に経済産業相表彰も受けた。今も同社に籍を置きつつ、筑波大准教授や自ら起業したソフトウエア会社の代表も務める。
国のサイバーセキュリティー研究の中核を担う独立行政法人「情報処理推進機構(IPA)」でも業務にあたるが、仕事をする上で必要となる秘密保持の誓約書の提出を拒否した逸話もある。その際は、厳しすぎる守秘義務が開発を滞らせている点や、代わりの情報漏洩(ろうえい)対策をまとめた数十枚のリポートを提出して特例を勝ち取った。「今も研究仲間の間では、このリポートの提出が慣例になっている」という。
世界の技術者がしのぎを削るシステム開発の世界ではスピードが命だ。しかし、日本の大企業の開発現場は部署間の縦割りや、セキュリティー対策を重視する傾向があり、新技術の導入は遅れがちだ。NTT東にとっても柔軟で迅速な開発は課題。登さんを迎え入れるのに合わせて「特殊局」という部署を新設し、自由に仕事ができる環境を整えた。
新部署といっても2人だけの小所帯。外出自粛もあって、テレワークシステムはテレビ会議をしながら作り上げた。手のひらサイズの汎用(はんよう)コンピューター100台を利用しているのが特徴で、設備費用は既存のシステムの10分の1程度に抑えた。セキュリティー面で難色を示す声もあったが、スピードを優先させた。
「日本の大企業はエンジニアの質も高く、開発環境も恵まれている」と語る登さん。ただ社内調整に力を割かれている現実もあるといい、「エンジニアの能力が発揮される環境整備が大切だ」と話している。
https://www.sankei.com/economy/news/200613/ecn2006130011-n1.html
2名刺は切らしておりまして2020/06/14(日) 02:30:50.76ID:9aefkyzN
>>1
>天才プログラマーが2週間で構築
お
2ch閉鎖騒動の再来かな?
3名刺は切らしておりまして2020/06/14(日) 02:31:25.90ID:ofMJFff5>>6>>10>>19>>27>>70>>82>>89>>97
ソフトイーサの人か
4名刺は切らしておりまして2020/06/14(日) 02:33:57.53ID:mgJR0Qhn
Googleのリモートアクセスと何が違うの?
5名刺は切らしておりまして2020/06/14(日) 02:38:19.76ID:/xONLn7S
ラズパイ100台で作ったのか。
6名刺は切らしておりまして2020/06/14(日) 02:38:26.80ID:dPtU+hNy>>66
>>3
ああ、なるほど
>筑波大在学中に開発した独自のVPN(仮想プライベートネットワーク)システム
具体名出した方が通りがいいよなぁ
【中央日報】息を止められたファーウェイ…米国の半導体「死の攻撃」にサムスンも緊張 [8/21] [昆虫図鑑★]
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1昆虫図鑑 ★2020/08/21(金) 13:40:14.16ID:CAP_USER>>17>>25>>57
米商務省は18日、「ファーウェイが米国のソフトウェアや技術で開発または生産された外国製チップ(半導体)を購入するのを制限するため規定を改正した」と明らかにした。致命打だ。
なぜか。ファーウェイと米国政府の制裁「鬼ごっこ」を対話にすると分かりやすい。
ファーウェイ=米国の半導体を買って使うなということか。
米国=そうだ(2019年5月)
ファーウェイ=なら、我々が自ら設計した半導体を外国企業に生産してもらって使えばよい。
米国=それもいけない(2020年5月)
ファーウェイ=わかった。半導体の生産をあきらめる。米国以外の半導体製品を買って使う。
米国=それもだめだ。米国の技術が入った製品は買ってはいけない。(2020年8月)
ファーウェイ=米国の技術が入っていない半導体などどこにあるのか。我々に半導体を使うなということか。
米国=ビンゴ。
ファーウェイ=話にならない。そんなことはあり得ない。
米国=不満なら米国の技術0%の半導体を作って使えばいい。
詳しく見るとこうだ。昨年5月、米国はインテルやクアルコムなど自国の半導体企業がファーウェイに製品を供給できないようにした。「ファーウェイが米国人の個人情報を中国共産党に渡す」という理由だった。
するとファーウェイは別の方法を考えた。子会社「ハイシリコン」を通じて半導体を独自設計し、台湾のファウンドリー(半導体委託生産)企業TSMCで生産した。これに対し米国は今年5月、TSMCなどファーウェイの半導体を委託生産する企業も制裁対象にした。
ファーウェイは対策を講じた。中低価格半導体企業の台湾「メディアテック」を通じて半導体を購入した。一方で自社のスマートフォン向けアプリケーションプロセッサ(AP) 「Kirin」の生産中断を宣言した。その代わりトランプ政権にファーウェイとの取引を許可してほしいと働きかけるクアルコムとの協力を期待した。
18日の米商務省の措置は、こうしたファーウェイの期待に冷や水を浴びせた。むしろ制裁の範囲を拡大し、メディアテックとの取引までも遮断したのだ。半導体の基礎技術、半導体生産装備とソフトウェアの大部分が米国産であるため可能だった。米国はこうした「既得権」を徹底的に活用した。ロス米商務長官は「ファーウェイは第3者を経由する形で(米国産技術が入った部品を購入する)措置を取った。これからはその穴をふさぐ」と述べた理由だ。使用を望むならライセンスを受ければよいというが、こうした雰囲気でファーウェイに取引を許可する確率はほとんどない。
結局、ファーウェイの半導体供給ルートは事実上すべてふさがった。自国のファウンドリーSMICはまだ高品質半導体生産技術がない。しかもSMICも米国の技術と装備を使用しなければならない。制裁から自由でないということだ。
ファーウェイは会社の存亡まで心配する状況を迎えた。高品質APを安定的に受給できなければ、スマートフォンの競争力はサムスンやアップルはもちろん、OPPOやvivoなど中国企業よりも劣る。さらに5G通信網、サーバーなどに入るプロセッサも供給網が崩壊する。来年または再来年ごろ在庫がなくなれば本当に事業を整理することになるかもしれない。
フィナンシャルタイムズ(FT)が「今回の制裁はスマートフォンと通信装備を生産するファーウェイに『死』を意味する」と報道し、「米国がファーウェイに『核オプション』『致命打』を放った」(ブルームバーグ通信、CNN)という分析が出てくる理由だ。
(略)
心配されるのは韓国だ。ファーウェイはサムスン電子とSKハイニックスのメモリー(NAND型フラッシュメモリーとDRAM)分野の主要顧客だ。その間、ファーウェイ制裁は非メモリー(システム)中心に進行した。しかしFTは「今回の制裁対象にはメモリー半導体も含まれる」と予想している。
自国企業の負担も甘受してファーウェイたたきをする米国だ。5月にTSMCに見せたように、米国がサムスンとSKにファーウェイと手を切ることを要求する可能性がある。
やすやすと引き下がる中国ではない。楊潔チ共産党政治局員が訪韓すれば「ファーウェイ支援」に韓国の参加を要求する可能性がある。習近平主席が訪韓すれば見返りを要求するだろう。ファーウェイたたきが他人事でない理由だ。選択の瞬間が近づいている。
全文はソースで
https://japanese.joins.com/JArticle/269450
【IT】理論値に迫る 178Tbpsで光ファイバー通信速度の世界記録が更新される…Netflixの全動画を1秒以内にダウンロードできるレベル [すらいむ★]
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1すらいむ ★2020/08/21(金) 18:45:05.64ID:CAP_USER
理論値に迫る178Tbpsで光ファイバー通信速度の世界記録が更新される、Netflixの全動画を1秒以内にダウンロードできるレベル
40kmの距離で行われた単一の光ファイバー通信で、世界最速のデータ転送速度記録となる178.08Tbpsという速度を達成したと、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究チームが報告しました。
Optical Fibre Capacity Optimisation via Continuous Bandwidth Amplification and Geometric Shaping - IEEE Journals & Magazine
https://ieeexplore.ieee.org/document/9144561
London UK Team Achieves Record 178Tbps Single Fibre Speed - ISPreview UK
https://www.ispreview.co.uk/index.php/2020/08/london-uk-team-achieves-record-178tbps-single-fibre-speed.html
UCL sets internet speed record of 178Tbps
https://www.capacitymedia.com/articles/3826180/ucl-sets-internet-speed-record-of-178tbps
178Tbpsという速度は、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの講師であるリディア・ガルディーノ博士と王立工学アカデミーの研究員が率いる研究チームが、光ケーブル企業のXteraおよびKDDI総合研究所と協力して達成したもので、世界中に配備されているシステムの容量のおよそ2倍。
この記録はアメリカの数学者クロード・シャノン氏が1949年に算出した理論上のデータ伝送限界に近く、研究チームは「Netflixにある動画すべてをダウンロードするのに1秒もかからず、これまで容量が大きすぎてHDDに保存して飛行機で輸送していたブラックホールの画像の生データをダウンロードするのに1時間もかかりません」と述べています。
これまでは、2004年11月に東京大学と富士通、CERNなどの共同研究チームによって達成された148.850Tbpsという速度が、単一データストリームの通信速度の世界記録として認定されていました。
今回の178Tbpsという記録は、この2004年の記録を20%ほど上回る速度で、既存のインフラストラクチャに展開することもできると研究チームは述べています。
(以下略、続きはソースでご確認下さい)
GIGAZINE(ギガジン) 2020年8月21日 11時22分
https://news.livedoor.com/article/detail/18767705/
https://alchemist-jp.at.webry.info/201410/article_18.html
クロード・モネの愛好家であり光ファイバーの発明者、西澤潤一がNHKで特集
光通信の基礎を築いた人物、西澤潤一さんがNHKで特集されていました。
21年前に光ファイバーの基本的な技術についての特許を出願した人物です。
過去にノーベル賞候補に挙がるも受賞できませんでしたね。
また、画家のクロード・モネのファンであることも過去に語っています。
光ファイバーを実用化しようとさまざまな光通信に関する技術を現在のNTT(当時の電電公社)に提案し協力を依頼したところ実用性がないと断られたそうです。
光通信の技術について西澤潤一さんがヒントにしたのは、なんと金太郎飴。
このアイデアを学会で発表したところ、その会場では笑われてしまい、メーカーを説得しに行くも資金を提供してくれる企業は現れませんでした。
しかしアメリカで論文を発表したところ(これか?)、アメリカの研究者がこの論文に興味を示し、その後アメリカの企業が世界初の試作に成功し、現在日本のメーカーはこの企業に特許料を支払っています。なぜNTTは協力を断ったのでしょう・・・
西澤潤一先生の光ファイバー特許は特許庁に門前払いされた
2014年10月18日
本日は少し引用が多くなったが、西澤潤一先生の光ファイバーについて記す。
西澤潤一先生の光ファイバーに関する特許問題は「光ファイバーの発明と特許問題」に詳述されている。日本の特許庁へ出せども出せども却下。そのうちに、米国のコーニング社から同じ内容の特許が出され、こちらは特許になったとある。
2009年のノーベル物理学賞は、「光通信を目的としたファイバー内光伝達に関する画期的業績」でチャールズ・K・カオが受賞した。
Wikipediaでは西澤潤一先生がチャールズ・K・カオよりも先に出てくる。英語版Wikipediaでも同じ内容となっている。
西澤先生の「概念」(特許)に対しKaoの具体的内容(論文)が勝利したということだろうか。それにしても、特許庁の対応といい、NTTの対応といい、日本人にとって非常に残念なことである。
光ファイバー(Wikipedia)
1958年になるとガラスファイバーの芯を違う種類のガラスで巻くという、コアとクアッドによって構造される石英ガラスファイバーがインド人物理学者の ナリンダー・S・カパニーによって考案される[6]。これにより、ケーブル内の屈折率の違いによって光を全反射で誘導するという光ファイバーの基礎が確立され、このとき初めてオプティカル•ファイバー(光ファイバー)と名づけれた。 ナリンダー・S・カパニーは光ファイバーの発明者とされ、光ファイバの父と称される。[7]
1961年、Elias Snitzerによって、シングルモード光ファイバーが提案された[8]。
1964年、西澤潤一、佐々木市右衛門は、ガラスファイバーのコア内の屈折率を中心から周辺に向かって連続的に低くなるように変化させ、入射角の異なる光をファイバー内で収束させる自己集束型光ファイバー(今日にいうGI型光ファイバー)の概念を特許出願により提案し[9]、自己集束型光ファイバーによる光通信の可能性について言及した。しかし特許庁は意味がわからないと不受理にした[10]。
同様の構造の光ファイバーは、ベル研究所のスチュワート・ミラーによっても提案されている[11] 。ミラーは、ガラスが効率的な長距離伝送の媒体となることを理論的に示した。
1965年、チャールズ・K・カオの論文により、ガラスの不純物濃度を下げれば光の損失を低減できるので、損失率が20dB/kmであれば通信用の光ファイバーに利用できる旨の提案がなされた。これまでに確立された理想的なガラスファイバーの理論から、不純物を含む現実的なガラスファイバーでの光の減衰特性の理論を唱えた画期的なものであった。
これにより、ガラスファイバーの不純物を下げる研究が活発に行われるようになり、光ファイバーは実用化に向けて大きく前進した。
カオは、光通信用の光ファイバーに対する先駆的な貢献により、1996年に日本国際賞、2009年にノーベル物理学賞を受賞した[12]。
1965年、世界初の光ファイバーによるデータ転送システムのデモンストレーションがドイツの物理学者マンフレッド・ベルナーによってテレフンケン研究所で行われ、このシステムの特許が1966年に申請された[13] [14]。
1966年には、西澤の研究は日本板硝子と日本電気によってセルフフォーカスファイバー「セルフォック」として実現される。その時点では60dB/kmが限度であった。
1970年、アメリカのコーニング社が通信用光ファイバーを実用化したと発表し、光ファイバの製造法とカオ論文に示された光ファイバの構造を始めとする基本特許(米国特許第三六五九九一五号)を得た。コーニングの光ファイバーは非常にもろく、まだ実用化にはほど遠いものであったが、カオの理論通りに20dB/kmの損失を達成した[15]。日本の特許庁はそれが西澤と類似するものであることを知りながら口をつぐんだ[10]。
またコーニング社の発表に続く形で、不純物のドーピングによる多層結晶成長の技術によって、常温で連続作用可能な半導体レーザーがベル研究所のパニッシュと林厳雄によって試作された。
Charles K. Kao(Wikipedia)
In 1965,[70][74]b[›] Kao with Hockham concluded that the fundamental limitation for glass light attenuation is below 20 dB/km (decibels per kilometer, is a measure of the attenuation of a signal over a distance), which is a key threshold value for optical communications.[75] However, at the time of this determination, optical fibers commonly exhibited light loss as high as 1,000 dB/km and even more. This conclusion opened the intense race to find low-loss materials and suitable fibers for reaching such criteria.
Kinetics of an Optical Wave Packet in a Lens‐like Medium: Journal of Applied Physics: Vol 38, No 12
https://aip.scitation.org/doi/abs/10.1063/1.1709225
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No Access Published Online: 29 June 2004
Kinetics of an Optical Wave Packet in a Lens‐like Medium
Journal of Applied Physics 38, 4807 (1967); https://doi.org/10.1063/1.1709225
Shojiro Kawakami and Jun‐ichi Nishizawa
Hide Affiliations
Research Institute of Electrical Communication, Tohoku University, Sendai, Japan
Topics
ABSTRACT
The motion of a wave packet in a nonuniform medium is discussed. It is found that the wave‐packet motion, obtained by WKB method, is the same as one obtained by geometrical optics. The wave packet, in general, undulates around the axis. As the direction of the beam and the local refractive index change as the packet travels, the axial velocity component of the beam is modulated. This seems to be in contradiction to the constancy of the group velocity. This apparent contradiction is eliminated by examining the shape of a wave packet composed of a single transverse mode, which turns out to be warped. As an example, a medium is assumed in which the dielectric constant decreases quadratically, away from some spatial axis. The group velocity of several undulating packets in the medium is very close to that of a straight ray. Numerical calculation is presented.
もちろん「since」と「until」は併用することができ、「appliv since:2019-10-1 until:2019-10-31」のようにすれば、指定した期間での検索が可能です。
tiikituukahana since:2018-10-1 until:2018-10-31
tiikituukahana since:2018-10-01 until:2018-10-30
大貫剛
@ohnuki_tsuyoshi
みずほATMのトラブルを見てると、JR東日本のSuicaシステムは先見の明があったなと思う。全システムがダウンすると首都圏の通勤が麻痺してしまうおそれがあるので、それを想定したシステムになってる。
2021/02/28 17:59
https://twitter.com/ohnuki_tsuyoshi/status/1365949681679785988?s=21
Word全盛の今なお支持 法律家の間で「一太郎ファン」が多いワケ - ライブドアニュース
https://news.livedoor.com/lite/article_detail/19811728/
なぜ法律家には「一太郎ファン」が多いのか? Word全盛でも目立つ“偏愛”ぶり
2021年3月8日 10時10分
[画像] なぜ法律家には「一太郎ファン」が多いのか? Word全盛でも目立つ“偏愛”ぶり
「一太郎」を知っていますか。発売から40年近くたつ文書作成ソフトです。かつてはトップシェアを誇っていましたが、近年は官公庁でも廃止するところが出ています。
ところが、この一太郎、未だに法曹三者(弁護士、検察官、裁判官)の間では、特に愛用者が多いというウワサです。
「Microsoft Word」全盛の今、なぜ一太郎がこれほどまでに支持されるのでしょうか。一太郎ユーザーの弁護士や、元裁判官に偏愛する理由を熱く語ってもらいました。(ライター・国分瑠衣子)
●Wordに比べ高い自由度 図表も簡単
最初に聞いたのは都内の30代の男性弁護士です。Zoomで画面共有しながら、一太郎の使い方を説明してもらいました。
「一番使いやすいのがインデントです。動かしたい部分だけ、ピンポイントで簡単に設定できるんです」
インデントとは、行の頭や末尾を揃える機能のこと。
「インデント機能はもちろんWordにもありますが、ツールバーを使って設定する方法など素人には難しく感じてしまいます」
文中に図や表を入れ込むのも楽だといいます。目の前で実際に表を書いてもらいましたが、ノートに線を引くような感じで表を作っています。表の行や列を指定しなければならないWordと比べると自由度が高そうです。
また民事訴訟の「準備書面」では、代理人弁護士の名前がずらりと並んだものを見ることがあります。ここでも一太郎の出番です。名前の文字数が違っても、全員の名前の最初と最後をぴったりそろえて美しく仕上げることができます。
Wordにもこれらの機能はありますが、一太郎ではマウスなども使って、より直感的にレイアウトができる印象です。
●学生時代はWordを利用、修習がきっかけに
男性が一太郎に出会ったのは、司法試験に合格した2013年。司法修習生として研修に行った裁判所や検察庁で一太郎を使っていました。「大学ではWordを使っていたので戸惑いましたが、皆に合わせたほうがいい」と一太郎に乗り換えました。
男性の事務所では全員が一太郎ユーザーです。周りの事務所を見ると年次が高い弁護士ほど一太郎率が高い印象だということです。
「とにかく文書を書くことに集中したい」という男性。弁護士にとって、仕事時間の多くはテキストを打つことに費やされるためです。
一太郎を使い続けるのはもう一つ大きな理由があります。
「裁判官が読みやすい美しい書面を作りたいという気持ちがあります。もちろんそれで判決が左右されることはないんでしょうけれど、安心感というか、1ポイントでもそれで変わるなら、という感じですね」
ちなみに、メールに添付された一太郎のファイル(拡張子は.jtd)が開けないと困った人もいるのでは。実は一太郎にはWordやPDF形式でエクスポートする機能も備わっています。
●一太郎開発するジャストシステムって?
一太郎を開発しているのはジャストシステムという1979年創業のソフトウエア開発会社です。創業の地は徳島県で、会社のホームページには「一太郎開発秘話」が紹介されています。
創業夫妻が開発した日本語ワードプロセッサ「一太郎」が発売されたのは1985年。製品名の「一太郎」は創業者が家庭教師をしていた中学生の名前にちなんでいるそうです。その後もバージョンアップを重ね、今はスマホやタブレットアプリ対応した製品も出しています。
2009年には検出・計測制御機器大手のキーエンスと資本・業務提携しました。データ分析ツールや、通信教育「スマイルゼミ」も展開しています。
2月9日に発表した2021年3月期第3四半期(2020年4~12月)決算は、売上高は前年同期比11.7%増の303億円、本業の儲けを示す営業利益は同10.3%増の120億円でした。最高純益を更新し順調に業績を伸ばしています。
●裁判所は数年前からWord移行。現場にはあきらめも
話をユーザーに戻します。次は数年前まで裁判官だった男性弁護士に、裁判所での一太郎の利用状況について聞いてみました。が、男性が裁判官だったころから裁判所はWordへの移行を進め、今はほとんどの文書をWordで作成しているといいます。
現場の裁判官からは、一太郎が使えなくなることへの絶望の声があがらなかったのでしょうか。
「うーん、さかのぼればタイプライターからワープロ、と何度も移行を繰り返してきているので、あきらめの感覚でしょうか。もちろん愚痴はありましたが、皆あきらめて若い人にWordの使い方を聞いていましたね」
男性も今はWordを使っています。「ただ、Wordは英語での作成を前提としている感じがしますね。日本語で大量の文章を書くにはやっぱり一太郎が合っています」と懐かしみます。付属する日本語変換ソフトATOKの精度の高さも魅力だと言います。
裁判官時代は、一太郎で書かれた書類のデータが送られてくると「こだわりのある人なんだな」と親しみがわいたといいます。
「大げさかもしれませんが、裁判官が書く判決文は、国家意思を反映していると言えます。それなのに誤字脱字があったり、文書のスタイルが乱れていたりすると、説得力に欠けます。
弁護士の書面を見ても誤字脱字があると、中身を精査していないんじゃないかと思ってしまいます。もちろん、文書の美しさが判決の内容に影響することはないのですが、文書へのこだわりが感じられるのはいいですよね」
民事訴訟の判決文は100ページに及ぶものもあります。判決文作成にかける時間は、短くても1カ月、長ければ3カ月ほどかかるそうです。3人の裁判官で構成する「合議体」の場合、左陪席が判決文を書き、右陪席と裁判長がそれぞれチェックし、さらに書記官も確認する流れが一般的だといいます。
●検察庁は今も一太郎で起訴状作成
最高裁に聞いてみると、「Wordに移行はしていますが、一部では一太郎を使っています。ただ、全ての裁判所ではなく、他の機関と文書のやり取りをする裁判所になります」という回答でした。
具体的にどんな裁判所がどのような文書作成に使っているのかは非公表でしたが、少なくとも今も一部では使われています。
検察庁はどうなのでしょうか。現役の検察官は「入庁した時から一太郎がメインなので、それに従って使っています。Wordも使えるのですが、周りの同僚は使っていないですね。起訴状も一太郎で作成しています」と説明します。
思い入れについて聞いてみましたが、「周りが使っているだけという理由です。特別思い入れがあるわけではありません」とドライな回答でした。
さらに法務省の職員にも取材すると、政務三役問(大臣、副大臣、政務官)の答弁は一太郎で、総理と官房長官の答弁はWordで作成と、分けているようです。その理由は「様式が指定されているから」とのことでした。
このように組織内で昔から使われているからという声があるいっぽう、取材した一太郎ユーザーのうち多くで共通していたのが「文書作成に集中して、美しい書面を完成させたい」という職人魂でした。
法曹界でもWordに押され気味ではありますが、日本語の文書作成に秀でた一太郎は、これからも静かに支持されそうです。
比嘉愛未 since:2019-12-1 until:2019-12-09
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