日曜日, 9月 29, 2019

シルヴィオ



7. シルヴィオ


とんでもない過去に俺の未来を賭けている

どうやらあっという間に明日になりそうだ

今の自分の境遇に文句があるわけじゃない

もっといい時もあったけど、誰だってそうだろう?


シルヴィオ

金や銀を差し出しても

冷え切ってしまった心をまた脈打たせることはできない

シルヴィオ

俺は行かなければ

死者たちだけが知っている何かを見つけ出すんだ


目の前の石を引き摺る痩せ馬のように俺は馬鹿正直

俺がドアをノックしても骨なんか投げないでおくれ

俺は家路を辿っているただの年老いたワタミハナゾウムシ

気に入らないなら、俺にかまわないでおくれ


俺は指をバチンと鳴らして、真っ青な青空なのに

雨を降らせることができるし、また晴れさせることもできる

おまえのからだを撫でさすって、痛みを和らげてあげられるし

夜汽車の汽笛を自由に鳴らすことだってできる


俺の持っているものなら何でもあげるよ、すっからかんになってしまうまで

相手と互角になるまで持ち札は全部使う

俺はおまえを愛しているのさ、しかも

別れることになったら、好きに行かせてあげる 



おまえに調子のいいことも言えれば、わかりやすくはっきりと言うこともできる

何かをあきらめることなしに何も手に入れられないよ

苦しむことなしに得られる喜びなんてないのさ

だから自分のチケットはちゃんと買って、ぶつぶつ文句は言いっこなし


いつかそのうち、そんなに先じゃない

谷間に降りて行って、俺の歌を歌うんだ

大声で元気よく歌うのさ

俺が間違っていなかったかどうかこだまに答えを出してもらおう


シルヴィオ

金や銀を差し出しても

冷え切ってしまった心をまた脈打たせることはできない

シルヴィオ

俺は行かなければ

死者たちだけが知っている何かを見つけ出すんだ