火曜日, 10月 15, 2019

ワルラス安定とマーシャル安定


参考:
http://homepage1.nifty.com/gujyo-economic-res/micro.files/w-antei.htm リンク切れ
ワルラス安定とマーシャル安定:

 P|
  |D       S
P0|_\a___b/
  |  \ ▽ /
  |   \ /
  |    Xe
  |   / \     
P1|__/_△_\
  |S/c   d\D
 0|____________
          Q

上図の場合で考えてみよう。価格がP0の水準にあるとき、abだけの超過供給が生じているために
均衡点eに向かって価格は下落▽します。
 一方、価格がP1のときにはcdだけ超過需要の存在のために価格はeに向かって上昇△します。
 このように価格の変動を通して、需給が均衡することをワルラス安定といいいます。均衡への収束が
生じないケースはこれに反してワルラス不安定と呼ばれます。

 P|
  |D       S
P0| \     /
  | a\   /c
  | | \ / |
  | |▷ X ◁|
  | | /e\ |     
P1| b/   \d
  |S/     \D
 0|_|_____|________
    Q0    Q1   Q

上図で取引量がQ0の水準にあるときには需要価格PDが供給価格PSをabだけ上回っているために
超過需要価格が生じていることから、取引量は均衡eの方向に移動▷して需給均衡が成立します。
 一方、取引量がQ1の水準にあるときにはcdだけ超過需要価格が発生していることから、取引量は
eに向かって減少◁し需給均衡が成立します。
 このように、取引量(数量)の調整によって、市場均衡が成立することをマーシャル安定といい、
数量調整が需給を均衡させる方向に作用しない場合にはマーシャル不安定と呼びます。

追記:
(上の図を雇用に置き換えるとデフレ時には給料を下げる▽のではなく解雇◁で対応する方が
資本家にとって簡単なので長期的には供給能力が毀損されると言われる。
イノベーションのきっかけになるという学者もいる。)