金曜日, 5月 31, 2019

Table 8.2 Examples of MMT macroeconomic metaphors

https://nam-students.blogspot.com/2019/05/focus-of-attention-metaphorical-claim.html


 Table 8.2 Examples of MMT macroeconomic metaphors

主流派の比喩
上記サイトはMacroeconomics2019Mitchell他#8と内容が重なるが書籍2019の方が比喩表現が柔らかくなっている

How to discuss Modern Monetary Theory – Bill Mitchell – Modern Monetary Theory

2013/11/5

公式サイト


  Table 8.2 Examples of MMT macroeconomic metaphors
Focus of attentionMetaphorical claimImplied meaning
Government spendingGovernment spending puts money in our pockets .
Government invests in the productive capacity of our nation.
Government cannot run out of money; the true constraint is our nations' resources.
Government spending increases non- government's income.
 Government spending increases our capacity to provide for the needs of our population.
There is no financial constraint although there could be a resource constraint.
Fiscal balanceGovernment deficits allow us to save.

Government surpluses equal non-governmental deficits.
The fiscal balance is largely determined by the economy's performance.
 The nation cannot run out of its own money.
Government deficits equal non-government surpluses.
Government surpluses reduce non-government financial saving.
 Fiscal balance outcome is not discretionary.

Government 'budget' is NOT like a household budget.
Public debtThe government's debt is our asset. 

Government debt provides a risk-free financial asset to strengthen non-government portfolios .

Government debt helps to stabilise the financial system.
Income supportWe take care of our own.

A good nation supports its people.

 A good nation helps to support those in other nations who need help. 
 As our government faces no financial constraints, it uses its fiscal capacity to ensure resources are mobilised to care for its population.

Unemployment is always evidence of a policy failure, a failure to put resources to work.
 Rich nations help to mobilise resources needed by poorer nations.
表8.2 MMTマクロ経済比喩の例

https://nam-students.blogspot.com/2019/05/focus-of-attention-metaphorical-claim.html


表8.2 MMTマクロ経済比喩の例


  表8.2 MMTマクロ経済比喩の例
注目の焦点比喩的な主張余意
政府支出政府支出は私たちのポケットにお金を入れます。
政府は我が国の生産力に投資しています。
政府はお金を使い果たすことはできません。 本当の制約は私たちの国の資源です。
政府支出は非政府の収入を増やします。
政府支出は、私たちの人口のニーズを満たすための私たちの能力を高めます。
リソースの制約はあるものの、金銭的な制約はありません。
財政収支政府の赤字は私たちが救うことを可能にします。

政府は同等の非政府赤字を黒字にする。
財政収支は主に経済のパフォーマンスによって決定されます。
国は自分のお金を使い果たすことはできません。
政府の赤字は非政府の黒字に等しい。
政府の黒字は、政府以外の資金節約を減らします。
財政収支の結果は任意ではありません。

政府の「予算」は家計の予算とは異なります。
公債政府の負債は私たちの資産です。

政府債務は、非政府ポートフォリオを強化するためのリスクのない金融資産を提供します。

政府債務は金融システムを安定させるのに役立ちます。
所得補助私たちは自分の世話をします。

良い国はその人々を支援します。

良い国は助けを必要とする他の国々の人々を支援するのを助けます。
私たちの政府は財政的な制約に直面していないので、それはその人口の世話をするために資源が動員されることを確実にするためにその財政能力を使います。

失業は常に政策の失敗、資源を機能させることの失敗の証拠です。
豊かな国々は、貧しい国々が必要とする資源を動員するのを助けます。


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下の図は、主流の新古典派経済学が用いるメタファーの例で、これらは上図左列にまとめた誤った命題を強化するために用いられてきたものだ。

攻撃目標メタファー目的
政府支出分相応の

国のクレジットカードの枠がいっぱい

酔った水夫のような浪費
余剰と犠牲が必要
急いで削減を
破産する
無責任な支出
無責任なふるまい
財政均衡財政ブラックホール
国の財政が悪化する

巨大化する財政赤字
国が破産する、壊れる

膨れ上がる赤字と負債
大質量の星の崩壊(天文学)の比喩
健康の比喩。病気、緊急事態
TINA - 外科手術
制御不能
国の財政は家計のようなもの - 経済は私たちに似ている

制御不能 
国の負債アメリカは破産状態だ
債務の山
我々の孫たちへの負担
将来への借金
国は経営状態の悪い破産企業だ
莫大、重大
子供たちを弱らせる
将来を台無しにする
所得補償福祉依存
失業手当をもらったまま働かない人、ずる休みしている人
勤労者世帯
薬物中毒
怠惰、無価値

模範


主流派の比喩



下の表は、経済学者や評論家が財政支出、財政赤字、公的債務、及び最も不利な状況にある労働者たちへの所得補償制度などを攻撃する際にしばしば用いている命題だ。
今回の論文では、これらの例が主流パラダイムが推進しようとする中核的な価値の強化につながっているということを示したい。例えば自己規律、独立性、野心、富、そして犠牲だ。
これらのそれぞれの偽命題の背後には、神話に偽装したメタファーの連鎖がある。二列目に書かれているのが、それらに対してMMTが提示する現実の動きだ。
主流経済学Modern Monetary Theory
財政赤字は悪財政赤字自体は善でも悪でもないが、非政府部門の消費意欲が現存する生産資源を十分かつ確実に利用するほど十分でないときには必要。
財政黒字は善財政黒字自体は善でも悪でもないが、資源に余力があり黒字が成長の足を引っ張る状況においては有害である。
財政黒字が国の貯蓄を産み出す自国通貨をもつ政府がその貨幣を貯蓄するという考えが無意味。貯蓄とは将来の支出を確実にするための支出行動で、金銭的制約を持つ政府ではない存在に適用されるもの。政府は支出のための資金をあらかじめ用意しておく必要がないので”貯蓄”の必要性は全くない。
景気循環を通じて予算は収支均衡させるべき予算は非政府部門の消費動向に応じて完全雇用を達成し維持するのに必要なだけの総支出水準に、景気循環とは無関係に調整されるべき。
財政赤字は金利を上げる。民間貯蓄との競合になるから。民間の貯蓄は収入次第で決められない。常に支出によって貯蓄が決まる。なぜなら貯蓄は収入の上下変動とともに変化し、支出の動きと直接関係しているので。
政府の資金調達費用は債券市場で決まる中央銀行が金利を定めており、イールドカーブの任意の箇所にコントロールすることができる。政府支出の費用は公共政策に利用可能な実物資源である。
財政赤字は将来の税負担財政赤字を返済する必要は全くない。各世代は自由に課税水準を選択することができる。
政府の財政余地がなくなるかもしれない財政余地はより正確には通貨で購入できる実質の財やサービスと定義される。通貨を発行する政府は、通貨で売られているものを常に購入することができる。政府にとって通貨での支払いができなくなるということはあり得ない。
財政赤字は大きな政府と同義だ財政赤字は大きな政府でも小さな政府でも生じ得るだろう。小さな政府でさえ、もし非政府部門が全体での貯蓄願望を持ち、かつ政策目標として国民所得を完全雇用水準に維持しようとするなら、継続的な赤字を計上する必要がある。
政府支出はインフレ促進的である全ての支出(民間あるいは政府)がインフレーションリスクを持つ。遊休資源(例えば失業)などがある間は、政府支出はインフレ促進的ではない。もし経済の実物キャパシティが吸収できる範囲を超えて名目総需要を加速させるなら、あらゆる支出がインフレ促進的となる。
民間部門に対して債券を発行すると、財政赤字によるインフレーションリスクが抑制されるある特定の政府純支出の水準に伴うインフレーションリスクは、赤字分と同額の債券を発行した場合と発行しなかった場合を比較しても違いはない。インフレーションリスクは、支出に関する金融的取り決めではなく、支出自体によって決定する。
将来世代の負担は、返済しなければならない債務という形態の財政赤字の継承にリンクしている将来世代の負担は、実物資源の利用可能性にリンクしている。例えば、ある世代が再生不可能な資源を使い果たせば、将来世代へ負担を課すことになる。将来世代は実物資源を過去へとタイムトラベルさせることはできない。
インフレ率のコントロールのために失業を用いるインフレ率のコントロールのために雇用を用いる
通貨発行権のある政府にデフォルトリスクがある通貨発行権のある政府にはデフォルトリスクは全くない。通貨発行者は、当該通貨建てで負った負債はどんなものであれ返済可能だからだ。
納税者のお金公共貨幣。納税者は何の資金供給も行ってはいない。租税は実物資源を解放する装置であり、それによって、我々の代理人である政府は、我々の共同体的利益のために、社会経済プログラムを推進することが出来る。
人は個々の関心に従い合理的に態度を決める人間は複雑かつ予測困難であり、理性と感情は不可分である。
下の図は、主流の新古典派経済学が用いるメタファーの例で、これらは上図左列にまとめた誤った命題を強化するために用いられてきたものだ。
攻撃目標メタファー目的
政府支出分相応の

国のクレジットカードの枠がいっぱい

酔った水夫のような浪費
余剰と犠牲が必要
急いで削減を
破産する
無責任な支出
無責任なふるまい
財政均衡財政ブラックホール
国の財政が悪化する

巨大化する財政赤字
国が破産する、壊れる

膨れ上がる赤字と負債
大質量の星の崩壊(天文学)の比喩
健康の比喩。病気、緊急事態
TINA - 外科手術
制御不能
国の財政は家計のようなもの - 経済は私たちに似ている

制御不能 
国の負債アメリカは破産状態だ
債務の山
我々の孫たちへの負担
将来への借金
国は経営状態の悪い破産企業だ
莫大、重大
子供たちを弱らせる
将来を台無しにする
所得補償福祉依存
失業手当をもらったまま働かない人、ずる休みしている人
勤労者世帯
薬物中毒
怠惰、無価値

模範
語法
MMTが避けなければならない誤解を招きやすい表現がある。二つ例を挙げる。
ステートメント 1: 大量の失業は財政赤字が少なすぎることの兆候だ
結論としては正しい。
財政赤字という言葉には二つ問題がある。第一に、この言葉がネガティブな印象を与える。赤字とは不足を意味するからだ。
会計的な意味では赤字は支出に対しての収入不足だ。
第二に、財政収支の変動ではあいまいで、詳細かつ技術的な検討なしに量的な判断はできない。
結果としての財政収支が赤字なのが「良い」場合はある。民間部門の支出消費動向に基づいて完全雇用を維持しようという政府の裁量的な財政政策の結果として赤字が増えていた場合だ。「悪い」ケースとしては、民間の消費が落ち込み、自動安定化装置が税収を引き下げ失業が増加しているような場合がある。
またこの見方は、政府は財政収支をコントロールするのだという結論に行きがちだ。
現実において財政収支の結果とは、非政府部門の消費や貯蓄の動向と政府の裁量的な決定を反映する。
というわけでこの用語は問題があるし、実際ややこしいのだ。
国の収支に関しては「赤字」「黒字」という言葉を使うのをやめようと言う人もいるが、そのような提案が出てくる。
そのような、別の効果的な言葉が必要だという賛成ではあるのだが、教育によってコミュニケーションを効果的にできないかを考えている。
たとえば「赤字」のような言葉に代わる新語を作ったとるすると、その言葉が表しているストーリーそのものを完全に失ってしまいかねず、そうだとすればコミュニケーション上でほとんど意味がないことになると思う。
この種の問題は、新しい言語を開発するよりも、教育を改善したり理解を助けるツールを提供するほうが良いと考えるというわけだ。
ステートメント 2: 政府支出は非政府部門の金融資産を増やす
これも結論としては正しい。
マスコミはいつもありふれたメタファー ―― 政府は港で酔っぱらった船乗りのようにカネを使っている―― というのを使い人々の不安を煽っている。
失業を増やし実質所得を減らす財政緊縮を正当化するため、イデオロギー的に政府の介入に反対する人を利してしまう。
真実を隠す議論によって私たちの生活を悪化させる政策に手を貸してしまう。
支出、という語は何かが浪費されたりどこかへ行ってしまうような先入観を招いてしまうという事実がある。
政府支出とは実際には、非政府部門への資金(金融純資産)の供給であり、私たちの所得と貯蓄を増やし、雇用を増やし、非政府部門に将来のリスクを管理する手段をもたらす(貯蓄の蓄積によって)。
この場合は意味を変えずに言葉を変えられそうだ。
ここでは「政府の資本支出」ではなく、「政府の消費支出のための回帰的な投資」、「長期の投資」という語を使うべきだ。
しかしここでもまた、投資という語は混乱を招くかもしれない。なぜなら投資には二つの意味がある。:
(a)経済学者は生産力の増強と言う意味でこれを使うし、(b)普通の人々は金融資産の購入と言う意味で使う。
しかし「投資」にはポジティブな含意があるので有意義かもしれない。