トウモロコシについて
人間と動物にとって主要食物のひとつであるトウモロコシは、ほかのいかなる作物より多くの国々で栽培されています。この汎用性に富んだ植物は、米国南西部の乾燥した砂漠地帯からエクアドルとペルーのアンデス山脈の高原地帯まで、多様な気候の中で生育することが可能です。米国の温暖な平野部は、世界でもっともトウモロコシの生育に適した条件を備えており、このため米国は世界最大のトウモロコシ生産国です。
米国で栽培されるトウモロコシの大多数は、穀粒が成熟期にキャップまたは頭頂部にへこみを形成するためにそのように呼ばれる「デント」(へこみ)コーンです。デントコーンは、畜産飼料からコーンシロップ、甘味料、エタノール、そして工業用製品まで、さまざまな用途に使用されています。そのほかのトウモロコシの主な分類は、スイートコーン (ほとんどが人によって消費される)、そして油分、でんぷん、栄養成分などを多く含んだ形質や特徴を持った高付加価値トウモロコシがあります。
トウモロコシは生産高・売上高ともに、米国最大の農作物です。アイオワ州、イリノイ州、ネブラスカ州、そしてミネソタ州が米国で生産されるトウモロコシの50%を産出しています。その他の主要なトウモロコシ生産州は、インディアナ、ウィスコンシン、サウスダコタ、ミシガン、ミズーリ、カンサス、オハイオ、そしてケンタッキーの各州が含まれます。
世界のトウモロコシ生産と貿易
米国は世界最大級のトウモロコシ生産国であると当時に、主要トウモロコシ輸出国でもあります。平均的に、米国で生産される約20%のトウモロコシは輸出用です。
世界の中で、日本はもっとも安定した最大のトウモロコシ輸入国です。米国は日本の主要な供給国です。また、メキシコ、台湾、カナダ、エジプトおよびコロンビアも、米国産トウモロコシの輸入国です。
トウモロコシの用途
主として家畜飼料に使用されますが、トウモロコシは豊富な用途がある優れた穀物です。 また、トウモコロシは、スターチ、甘味料、コーン油、飲料、工業用アルコール、燃料エタノールなど、大変多くの食品、工業製品に加工されます。歯磨き粉、化粧品から接着剤、靴墨まで、何千もの食品、日用品の製造にトウモロコシが使われています。
トウモロコシ製品は多くの工業用途において、急速に石油に取りかわっています。 ポリ乳酸 (PLA)、トウモロコシから作られた生分解性プラスチックは衣服、包装材、じゅうたん、レクリエーション用品や食器類などのさまざまな日用品の製造にうまく使われています。 これらの製品は生分解性であり、再生可能資源から作られているため、環境にも莫大な恩恵をもたらしています。
【日米ウインウイン/遺伝子組換えトウモロコシ】なぜ日本は米国産余剰トウモロコシ数百億円分を購入決定すべきでなかったか
【日米貿易】トウモロコシ追加購入に補助金…安倍首相理由の「害虫被害」わずか 国内生産量の六割に被害が及んで釣り合いが取れる計算★2
安倍晋三首相は日米貿易交渉で、トランプ米大統領に米国産トウモロコシの追加購入を約束した。日本が年間に輸入する飼料用トウモロコシの「三カ月分」(西村康稔官房副長官)に上る約二百七十五万トンに達する見通し。首相は理由に害虫被害を挙げるが、国内生産量の六割に被害が及んで釣り合いが取れる計算で、現実的でない。さらに被害を受ける国内のトウモロコシは追加購入するものと種類が異なり単純に代替できない。輸入を無理に増やすため補助金投入が膨らむおそれがある。
「中国が約束を守らないから、米国ではトウモロコシが余っている。その全てを日本が買ってくれ、農家はとても幸せだ」
トランプ氏は二十五日、仏ビアリッツでの日米首脳会談で語った。安倍首相は「日本では害虫被害に悩まされており、民間に追加購入需要がある」と応じた。
農林水産省によると、害虫被害とは、「ツマジロクサヨトウ」というガの幼虫による食害を指す。七月三日に国内で初めて鹿児島県内で確認されて以来、九県五十二市町村で飼料用トウモロコシの葉が食べられる被害が出ている。
ただ、被害はそれほど広がっていない。飼料用トウモロコシは年間約千百万トンを米国などから輸入。国内では約四百五十万トンを生産しているが、食害はごく一部で発生が確認されているだけ。農水省は「現時点では通常の営農活動に支障はない」(植物防疫課)としており、米国に約束した二百七十五万トンは必要量に比べ過大になる公算がある。
また、食害は葉や茎も砕いて飼料にするトウモロコシで起きており、米国から追加購入する実を用いるトウモロコシとは栄養価などが異なる。鈴木宣弘・東京大教授(農業経済学)は「家畜の健康維持には二つを区別しバランスよく与えねばならない」と指摘。仮に被害が拡大しても米国産では単純に代替できない。
安倍首相は会談でトランプ氏に追加購入のため「民間企業を緊急支援する」と表明。飼料メーカーや商社の購入を税金を基にした補助金で支える方針とみられる。購入を無理に増やすために多額の補助金投入を迫られる可能性がある。 (皆川剛)
2019年8月27日 東京新聞朝刊
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201908/CK2019082702000138.html
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201908/images/PK2019082702100075_size0.jpg
1 Comments:
トウモロコシ由来のプラでも同じか?
マイクロプラスチック論文
大久保奈弥(Nami Okubo) (@acroporanobilis)
2020/09/10 23:44
マイクロプラスチックの論文が出ました。写真は自由にお使いください。説明は次のツイート。
⭐️白化したサンゴは健康なサンゴよりもマイクロプラスチックを取り込みやすい
⭐️マイクロプラスチックや褐虫藻が口からどういう経路で細胞にまで取り込まれるのか、その経路を初めて明らかにした pic.twitter.com/5K13iIc2bD
https://twitter.com/acroporanobilis/status/1304068275832123398?s=21
マイクロプラスチックの論文が出ました。写真は自由にお使いください。説明は次のツイート。
⭐️白化したサンゴは健康なサンゴよりもマイクロプラスチックを取り込みやすい
⭐️マイクロプラスチックや褐虫藻が口からどういう経路で細胞にまで取り込まれるのか、その経路を初めて明らかにした pic.twitter.com/5K13iIc2bD
— 大久保奈弥(Nami Okubo) (@acroporanobilis) September 10, 20
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大久保奈弥(Nami Okubo) (@acroporanobilis)
2020/09/10 23:52
茶色い丸が共生藻(褐虫藻)ね。そこに青い粒々があるでしょ。これがマイクロプラスチック。同じ場所から取り込まれて、同じく内胚葉の細胞にエンドサイトーシス(食作用)されるの。白黒は電子顕微鏡の写真ね。褐虫藻の隣の細胞にマイクロプラスチックが入ってるでしょ。sciencedirect.com/science/articl…
https://twitter.com/acroporanobilis/status/1304070138396770304?s=21
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0141113620303871?dgcid=author
大久保奈弥(Nami Okubo) (@acroporanobilis)
2020/09/10 23:56
サンゴの内胚葉系細胞は、餌でも褐虫藻でも何でも取り込める大きさであればとりあえず貪食するの。我々のマクロファージや樹状細胞の祖先なのかしら。Okubo et al. 2007にも書いたけど、サンゴにも2種類の免疫細胞がいる。イソギンチャクには、アメーボサイトという免疫細胞の役割を持つ細胞もいるよ。 pic.twitter.com/nlGjgmGXxr
https://twitter.com/acroporanobilis/status/1304071253368565761?s=21
時刻: 9月 11, 2020
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