土曜日, 12月 29, 2018

スピノザと小説




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ジョージエリオット

そういえば、ジョージエリオットの小説「フロス湖畔の水車小屋」(The Mill on the Floss )内に、主人公マギー ...

CiNii 論文 - ジョージエリオットの『フロス河の水車小屋』,自然の戯れ

ci.nii.ac.jp/naid/40015412201

ジョージエリオットの『フロス河の水車小屋』,自然の戯れ George Eliot's The Mill on the floss, ludus naturae. 林 完枝 ...


大江健三郎


485 考える名無しさん[sage] 2018/12/30(日) 13:51:00.20 ID:0 
コルベンハイヤー
こるべんはいやー
Erwin Guido Kolbenheyer
(1878―1962)
ドイツの作家、思想家。ブダペスト生まれ。ウィーン大学で哲学、自然科学、心理学を学ぶ。
処女作の戯曲『ジョルダーノ・ブルーノ』(1903)、スピノザを主人公とする長編小説『神を愛す』(1908)、
小説三部作『パラケルスス』(1917~26)など、正統的な思潮に抗する歴史上の異端者の孤独で悲劇的な生涯を題材とする作品が多い。
「民族生物学」なるもののうえに個人と集団の関係を意味づけようとする俗流形而上(けいじじょう)学的体系の書『建築小屋』(1925)にはナチズムとの内的親近性が歴然とみられ、
異端者崇拝と相まって、ナチス時代の代表的な作家とされた。[池田浩士]
『手塚富雄訳『神を愛す』(1953・筑摩書房)』

現代独逸国民文学6


タルコフスキーが計画していた映画のリストに『聖アントニウスの誘惑』がある。
最近ネット上でこれはフローベールの『聖アントワヌの誘惑』が原作なのではないかと言う議論があったようだ。
結論から言うとタルコフスキーはもっと古い資料(聖アタナシウスによる伝記等)から影響を受けたという説が濃厚だが、フローベールの原作について考察することがまったく無意味という訳でもないと思う。

というのはフローベールがこの作品の執筆に30年近くかかったように彼にとっての代表作のひとつであるということもあるが、デリダがこの原作をめぐって、ほとんど唯一スピノザに言及しているのだ(『Psyche』未邦訳*)。

フロベールの原作のなかの悪魔が、スピノザの汎神論らしきものを展開するのだが、これは『ソラリス』の倫理的葛藤とパラレルと考えられなくもない。

具体的に言えば、『ソラリス』のラストで主人公が汎神論につつまれるように、『サクリファイス』では主人公はマリアと一夜を共にする(多分、タルコフスキーの構想は『サクリファイス』のなかで完全に形象化されている)。

フローベールとまったく違って、タルコフスキーは(そのロシア正教的外観にも関わらず)スピノザの側に立っていたとも考えられるのだ。


注*:
『プヴァールとペキュシェ』(岩波文庫中第八章)の哲学談義でフローベールはスピノザを引用しており、デリダの論考もどちらかと言えばこちらがメインだ。