禁煙とニコチン:メモ
つまり、喫煙者の神経にはニコチン型の穴があると考えればいい。ちょっとラカンを想起させる解釈だが…
その穴を禁煙で埋めようとしても脆弱な蓋しか最初は出来ない。
以下、引用:http://blog.livedoor.jp/appie_happie/archives/51088527.html
タバコを喫う人がなかなかやめられない理由は、「ニコチン」というアルカロイド成分にあるというのはご存じの通りです。
肺から吸収されたニコチンは、血流に乗って簡単に中枢神経系に到達し、アセチルコリン受容体の一種である「ニコチン受容体」に作用します。
この受容体は神経細胞にプラスイオンを流入させ、これが神経細胞を興奮させます。
ですからニコチンには、脳ミソを覚醒させて集中力を高める働きがあり、記憶力を増強させるんだそうです。
パーキンソン病の症状を改善させる効果もあるらしい。
また、アルツハイマー病などの認知症患者の脳では、アセチルコリン作動性神経、つまりアセチルコリンによって作動する神経群が劇的に減っているんだそうです。
ニコチンは、アセチルコリン受容体の一種である「ニコチン受容体」に作用するわけですよね。
ということは。。。
ニコチンの脳内作用を解明することは、健康な脳がどうやって記憶や集中力を保つかを理解するための足がかりになるだけでなく、脳疾患の治療に役立ちそうな新発見をもたらす可能性もある、ってことですねぇ。
ところで、「ドーパミン」というものをご存じでしょうか。
昔から「快楽を生み出す神経伝達物質」だと言われてきています。
脳の奥深くの「中脳」にある「腹側被蓋野」という小さな部位に、ドーパミン性の神経細胞がたくさんあります。
ここを刺激すると、ドーパミンがたくさん出る。
食事からセックスに至るまで、日常のあらゆる「快楽行動」に深く関わっている部位と物質です。
覚醒剤やニコチンなど快楽をもたらす薬は、どうやらこの「腹側被蓋野」を活性化するらしいんですね。
( 池谷裕二 著『脳はなにかと言い訳する』より )
こういう快楽のやっかいな点は、ただ気持ちいいばっかりではなくて、習慣性とか依存性とかが出てくるということ。
ニコチンは、このドーパミン性神経を活性化させて記憶力や集中力や快楽を与えてくれますが、いわゆるニコチン中毒もまた、この腹側被蓋野で生まれるわけです。
やっぱりものごとには、どうしても一長一短がある…