金曜日, 3月 04, 2016

DSGE:動学的確率的一般均衡モデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium)


                 ( 経済学リンク::::::::::) 
NAMs出版プロジェクト: DGE,DSGE
NAMs出版プロジェクト: RBC、DSGEモデル:メモ
ケインズからDSGEまでの流れ:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/05/dsge.html
改定版「ケインズからDSGEまでの流れ」:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/05/nams-dsge-httpnam-students_7.html
バロー『マクロ経済学』
http://nam-students.blogspot.jp/2015/08/blog-post_79.html 
RBC,DSGEに関して(重複世代モデル、『ゾンビ経済学』他)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/08/rbcdsge.html
クルーグマン(流動性の罠、オークンの法則):メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/08/blog-post_19.html
 Recursive Macroeconomic Theory, Thomas J. Sargent.トーマス・サージェント教授ら『再帰的マクロ経済理論』(英語版):メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/07/blog-post_25.html

DSGE「動学的確率的一般均衡モデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium)」
http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/dsge-httpslh3.html(本頁)

ラムゼー「貯蓄の数学的理論」1928年、F.R.Ramsey,”A Mathematical Theoryof Saving”

http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/1928frramseya-mathematical-theory-of.html

モーリス・アレ:世代重複モデル(QLG:overlapping generations model)再考

http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/qlgoverlapping-generations-model.html


「動学的確率的一般均衡モデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium、以下DSGEモデル)」

後述の加藤涼氏の様にピザに例えるなら、ラムゼイモデルが生地、世代重複モデルがチーズ。リアルビジネスサイクルRBC(代表的個人)で注文人数を一人に限定し、動学的確率的一般均衡モデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium、DSGEモデル)ではさらに予想外のトッピング=変数ショックのリクエストを受け付ける…といった感じだろう。
    Wikipediaの記述に詳しくあるが、1937年にケインズの一般理論をヒックスがIS-LMモデルで解釈を行った後、新古典派の動学成長モデルがソロー・スワン・モデルから50年代、60年代に発達した。以前にDiamond OLGモデルを紹介したが、同じ年に開発されているRamseyモデルがRBCのベースになっている。


           ミクロ経済学
    1937      |
    IS-LM     |
              ⬇︎ 資本ストックを導入し、動学化
    1956   Solow________
              |         \各世代ごとに消費と
        消費と投資(貯蓄)を最適化    消費と投資(貯蓄)を最適化
              ⬇︎                ⬇︎
    1965   Ramsey      1965 Diamond
         Cass-Koopmans        OLG
              |                |
        余暇(=失業)と技術ショックの導入      |
              ⬇︎                |
    1982     RBC              /
              | 価格・賃金の硬直性    /
              | 財市場の不完全性    /
              | 情報の非対称性    /
              | etc…      /
              ⬇︎          /
    1991~    DSGE   ⬅︎---/
          (New IS-LM)
    注:
    OLG=世代重複モデル (OverLapping Generations model. = OLG model) 



DSGEに関しては以下の図だけでいい
https://lh3.googleusercontent.com/-Azy_xwK5_pU/VVoSae8L-TI/AAAAAAAAulE/T-X37gMhfj8/s640/blogger-image--1415090821.jpg

A Bird’s Eye View of the FRBNY DSGE Model 

http://libertystreeteconomics.newyorkfed.org/2014/09/a-birds-eye-view-of-the-frbny-dsge-model.html#.Vczn653tmko
A Bird’s Eye View of the FRBNY DSGE Model
要するに過去のケインズ経済学に適当にショックの変数を足して多くしただけだ
(動的と言ってもRBC経由の2期間モデルに過ぎない。詳細な変化のグラフも長期的展望といえば聞こえはいいが劇的な変化を前提としないからこそ可能になっている。)
そこに哲学がないから金融緩和と増税=アクセルとブレーキを同時に踏むようなこと
を平気でやるようになる。
ショック間の関係性が把握されていない。
就職したいなら以下のような技術を導入すべきだろうが、所詮はハッタリである。

「技術進歩」の寄与度=全要素生産性(Total Factor ProductivityTFP

江口允祟著「動学的一般均衡モデルによる財政政策の分析」にて用いたDynareのmodファイルとデータファイル
Download - Masataka Eguchi's Website
https://sites.google.com/site/masatakaeguchi/download
http://www.rpip.tohoku.ac.jp/seeds/profile/462/lang:jp/

動学的一般均衡モデルによる財政政策の分析単行本 – 2011/1/25 江口 允崇 (著)

…農業と工業の違いもわからないからTPPしか方向性が見えなくなる。
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《原則すべてのDGSE(ママ)モデルはRBCモデルという「ピザの生地」に帰着するため、適当に「具」をどけたりのせたりしてやれば、自分の好みのピザを作ることができる。》
加藤涼『現代マクロ経済学講義』245頁(参照30~3頁)

Zombie Economics:How dead ideas still walk among us.
Quiggin,John
http://www.hitachi-hri.com/research/recommend/b77.html (リンク切れ)
Oliver Blanchard, Giovanni Dell'Ariccia, and Paolo Mauro(2010)「Rethinking Macroeconomic Policy」,IMF Staff Position Note
(ゾンビ経済学―死に損ないの5つの経済思想 筑摩書房 – 2012/11、第三章138頁)
著者ジョン・クイガンはオーストラリアのクイーンズランド大学経済学部教授

「動学的確率的一般均衡モデル(Dynamic Stochastic General Equilibrium、以下DSGEモデル)」が三つ目のゾンビである。DSGEモデルは、シカゴ大学など五大湖周辺に位置するため淡水学派(freshwater)と称される新古典派と、ハーバード大学、MITやスタンフォード大学など東・西岸に位置するため海水学派(saltwater)と称されるニューケインジアン(New Keynesian)という対極にある学派同士がともに生息できる、いわば汽水域(brackish)的な経済モデルである。マクロ経済理論モデルは、過去のデータに基づくべきではなく、ミクロ経済分析に基づくべきであるとする1976年のルーカス批判(Lucas critique)の行き着いた先がDSGEモデルといえる。DSGEモデルによる論文は、(前述のブランシャール氏の言い回しによると)「まるで俳句のように」定式化している。まず、完全競争市場、合理的期待形成(rational expectations)、EMH*などを想定し、家計は効用極大化、企業は利潤最大化を行うというミクロ経済分析に基づき、個々の財・サービス市場だけでなく、それらを合計したマクロレベルでも一般均衡が達成されていると考える。次に、ミクロ経済分析に市場の不完全性などの若干の修正を加える。最後にモデルによるシミュレーションを行い、もっともらしい動きをすることを示す、といった具合である。DSGEモデルは数学的に美しく、信奉する経済学者は多かった。しかし、無数の家計、企業、労働者を「代表的個人(representative agent)」として、全員を一様に扱うのは過度な単純化であり、モデルの示唆するところも非現実的なものである。DSGEモデルは、美しさを優先して、現実からかけ離れ、役に立たなくなったと本書は批判する。何より、マクロ経済学が発生した1930年代の大恐慌を説明できなかったし、今回の危機も同じく説明できない。

*効率的市場仮説(Efficient Market Hypothesis=EMH
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Economist誌に「マクロ経済学の暗黒時代」を作り出した元凶と名指しされたロバート・ルーカスが、これに反論しているが、今ひとつ切れがよくない。効率的市場仮説については、こう弁護する:
Over the years exceptions [of the EMH] and “anomalies” have been discovered (even tiny departures are interesting if you are managing enough money) but for the purposes of macroeconomic analysis and forecasting these departures are too small to matter. The main lesson we should take away from the EMH for policymaking purposes is the futility of trying to deal with crises and recessions by finding central bankers and regulators who can identify and puncture bubbles.
今回の「アノマリー」が"too small to matter"というのはいかがなものか。EMHの結論が「バブルは予知できないので危機管理はできない」ということだとすれば、"valueless, even harmful, mathematical models"と批判されても仕方がないだろう。またDSGEが役に立たない証拠としてEconomistがあげたFRBの2007年のシミュレーションをこう擁護する:
Yet the simulations were not presented as assurance that no crisis would occur, but as a forecast of what could be expected conditional on a crisis not occurring. Until the Lehman failure the recession was pretty typical of the modest downturns of the post-war period.
危機が起こらないという前提でシミュレーションをやったら、起こらないという結論が出るのは当たり前だ。問題は、なぜこんな大きな危機が起こったのかということだが、それはマクロ経済学の外の政治の失敗だとルーカスは考えているようだ。…

ルーカスもいうように、こういう欠点は既知の問題で、それよりいい理論があったら出してみろ、ということに尽きる。「アニマル・スピリッツ」にもとづく経済学に、ルーカスの生み出したような膨大な数の論文を生み出す「パズルの生産力」があるかどうかは怪しいが、重要なのは経済学界を維持する力ではなく事実を説明する力である。アカロフたちもいうように「経済理論はアダム・スミスの体系から最低限の逸脱しかしないように導かれるのではなく、実際に起こっていて観察もできる逸脱をもとに構築されるべきだ」。

2009年8月8日付、The Economist誌のFinance and economics欄に掲載された記事です。

 

ここしばらくの間掲載を続けてきた7月18日付の経済学に批判的な内容の記事に対して、ノーベル経済学賞を受賞したシカゴ大学の教授、ロバート・ルーカス氏の反論です。自らが掲載した記事と逆の立場の記事を載せることで、読者の間での議論を高めて、経済学を寄り好ましい方向に向かわせたい、と言うことが意図なのでしょうか。

 

内容に関しては自分の理解度の低さからコメントは差し控えたいと思います。なるほど、と思わされるところもあるし、そんなことはないだろう、と思うところもあります。これは、7月18日の記事にも言えることです。自分自身で全体を考えて理論を纏め上げる力がないため、ミクロ的な理解の積み重ねることで自分を納得させるのが今の自分には精一杯です。

 

この記事の最後の方で、ルーカス氏は今回の不況はすでに管理可能な状態にある、と言った内容の発言をしています。果たしてこれが本当なのかどうか私には良く分かりません。これが本当でなくなるような事態が訪れると、ルーカス氏の今回の記事はほぼ意味のないものになってしまうのではないでしょうか。


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Economics focus – In defence of the dismal science

経済学の視点 - 陰気な学問の擁護

 

In a guest article, Robert Lucas, the John Dewey Distinguished Service Professor of Economics at the University of Chicago, rebuts criticisms that the financial crisis represents a failure of economics

シカゴ大学の、ジョン・デューイ経済特別教授であるロバート・ルーカスが、招待記事の中で、最近の金融危機が示した経済学の失敗に関して反論する

 

経済学者に対する失望が広がっている。それは我々が2008年の金融危機を予測することも防ぐこともできなかったからだ。The Economist誌が7月18日に経済学の現状について掲載した記事は、マクロ経済学金融経済学という二つの分野を評価する面白い試みだった。どちらの記事も、今回の危機を、2008年よりもずっと以前から主張し続けてきた批判を改めて主張しなおす機会として捕らえる人たちの考え方が支配的であった。マクロ経済学者は特に、価値のない、有害でさえある数学的なモデルを利用することを仕込まれた失われた世代として風刺的に描写された。この教育が分別のある経済政策を行うことをできなくさせたと言うのだ。私自身は、この風刺は意味がなく、さらに大きな疑問を考えるにあたって価値がないと考える。その疑問とは、この分野の専門家に一般の人が合理的に期待できることは何なのか、そして、今回の危機の中で、その期待に対して、専門家たちがどの程度きちんと応じてきたか、である。

 

私たちが、現在もまた将来も、決して持つことができないものは、リーマン・ブラザースが9月に破綻した後に起こった下落のように、金融資産の価値が急激に下落することを予測するような一連のモデルである。このことは新しいことではない。40年以上にもわたり知られてきたことで、ユージン・ファーマーが「効率市場仮説(EMH)」で指摘した主要な点の一つだ。この仮説では、金融資産は、一般に取得可能な全ての関連のある情報を織り込んでいるとしている。もし、経済学者が1週間前にあらかじめ危機を確実に予測できるような公式を持っていたとするなら、その公式が一般的に取得できる情報の一部となり、価格は1週間前から下落するだろう(「効率的」という言葉は、ここでは、個人が情報を自らの私的な利益のために使うと言う意味で使われている。社会的に望ましい値付けとはかかわりがない。この二つを混同する人は多い)。

 

ファーマー氏は、いくつかの単純な理論的な事例からEMHにたどり着いた。この単純さは、まるでEMHがこれらの仮説の事例にしか適用できないかのように、The Economist誌の説明記事で非難された。しかし、ファーマー氏は、実際の価格の動きに基づいて、EMHの予想を検証した。この検証の結果はどちらの方向にも向かう可能性があったが、しかし、とても好ましい方向の結果が得られた。彼の実証的な研究は、斬新で注意深く形作られた。仮定の正確さを確認することを主な目的とする多くの批判によって様々な挑戦を受けてきた。数年をかけて、期待値と「異常値」が発見された(十分に大きい資金を管理しているのであれば、ほんの小さい逸脱でさえ興味深いものである)、しかし、マクロ経済学的な分析と予測のためには、その逸脱は取るにならないほど小さいものだ。政策作成の目的と言う立場から、EMHを通して学ぶべき主要な教訓は、危機や不景気の対策として、中央銀行家や規制当局者がバブルを認識し破裂させることができる存在として考えることが無益であると言うことである。そんな人が存在したとしても、金銭的にとても手が出せる存在ではないだろう。

 

The Economistの説明記事では、マクロ経済学の失敗事例として、当時連邦準備銀行の理事であったフレデリック・ミシュキンが2007年の夏に示した「元気付けるための」シミュレーションに言及している。FedのFRB/USモデルが2008年9月の出来事を予測し損ねたと言うのが非難の内容だ。しかし、シミュレーションは、危機が起こらないということの言質としてではなく、危機が起こらないことを前提として考えられうる予測として提示されたのだ。リーマンの崩壊が起きるまでは、今回の不景気は戦後の普通の規模の景気減速の典型的なものであった。住宅建設の減少に主導されて、不景気は忍び寄っていた。ミシュキン氏の予測は、唯一のもしくは主要な経済の減退に含まれる要因が住宅の減少がであり続けることを前提に、その後に起こる可能性のある事象を合理的に推測したものだった。リーマンの破綻の後でも、ミシュキン氏が使ったようなモデルは、新しい情報を取り込むことで、その後の2四半期の間続いた民間消費の減速に関して正確な推測であったと証明された。Fedの議長、ベン・バーナンキが時の財務長官ハンク・ポールソンにアメリカがリーマン破綻後に直ちに直面する可能性のある経済的な危機について警告したとき、彼は自分の発言に自信があった。

 

ミシュキン氏は、もちろん、2007年に金融危機の可能性を認識していた。バーナンキ氏も間違いなくしていた。しかし、後に政策として採用された規模での金融政策を先駆けて推し進めることは、他の人がいきなり走行中の車線に正面から急に侵入してきたために、道路で突然ハンドルを切るようなものだった。この内容の中で採用することのできる最高で、唯一現実的なことは、目を開け続け、幸運を祈ることだ。

 

リーマンが崩壊して、危機の可能性が現実のものとなったとき、状況はすっかり変わってしまった。米国債の金利はゼロに近づき、金利を下げることがFedの行うことのできる唯一の刺激策だと考える人にとって、金融政策は使い果たされてしまった。しかし、バーナンキ氏は、直ちにギアを入れ替え、銀行システムに現金を送り込み始め、財務省も同様のことをするようにと説得した。商業銀行の準備金は、リーマンが破綻したときの500億ドルから年末までには8000億ドルへと増加した。不良資産救済プログラムによる資金注入が金融機関に提供される資金をさらに増やした。

 

これらの対処に関して多くの点で理解可能な様々な意見が存在するが、これらは速度と事態を反転させると言う点で大きな利点があった。様々な機会に話をしているが、私自身は、これらの政策は、恐怖心から流動性に向かって走りこんでいた状態を解決する中心となったし、(部分的であったとしても)既に認識されていた消費者や企業が支出を減らす必要を軽減した。不景気は既に制御されており、1929年から33年までのアメリカでの停滞のようなひどい状態が差し迫っていると考える人は、信頼のできる予想家の中には存在しない。結果は必然的に起きるのではなく、実際に起きたのだ。

 

Not bad for a Dark Age 暗黒の時代には悪くはない

バーナンキ氏もミシュキン氏も、The Economist誌の「マクロ経済の暗黒時代」と呼ばれる説明記事の中で触れられていた批判の中心だった。彼らは、動的モデルの提唱者であり想像的な作成者であり、これらの「驚くほど使えない」道具を、直接または業界の標準となった教科書を通して学生たちの世代に教えてきた。過去2年間、彼らは(他の著名なマクロ経済学者の多くと共に)、1930年代以来、最も難しいアメリカの経済危機に対応することに中心的にかかわってきた。彼らは予想可能なことを予想し、予想不可能なショックがおきたときに利用できるような代替案の作成をした。彼らと彼らの同僚は、最近開発された理論的なモデルを何か役に立つものであると判断したとき、それらのモデルに頼るようになった。彼らは1930年代からケインズの、1960年代からはフリードマンやシュワルツのそしてそれ以外の多くの学者の考えや調査に依存してきた。私は単に、これらの人々が提示してきたマクロ経済学の現実と、The Economist誌の説明記事の中心となっていた考え方を擁護する批判者達によって提示された風刺の間には何の関係も見出せない。

参考:
Efficiency and beyond | The Economist 20090716
http://www.economist.com/node/14030296 
What went wrong with economics | The Economist



[加藤「現代マクロ経済学講義」に関する無駄に長い書評

[お断り]
1. 第3章と第4章はあまり読んでいない(特に第4章はまったく読んでいない)ので、以下の書評は第1章、第2章、第5章、第6章、第7章に関するものです。
2. 以下の書評は2006年1月から2月にかけて加藤さんからいただいた本書の「草稿」を読んだときの感想が大部分を占めています。出版された本書を読んでみると細かい修正はあるようですが、大きな変化はないようなので、その時の感想に基づいて書きます。
3. 本書の「日本経済へのインプリケーション」に異論のある方もいらっしゃるでしょうが、それには少し目を瞑って「DGEの教科書」として書評しますので、よろしくお願いします(←韓リフ先生向けのメッセージ)
[現代マクロ経済学の主流]
矢野の理解が正しければ、現代マクロ経済学の主流は「動的一般均衡モデル(Dynamic General Equilibrium Models, 以下DGE)」によって占められています。
「主流」というのは必ずしも「正しい」とは限らないかもしれませんが、それでも研究者がお互いに議論するには何らかの「共通の議論の基盤」は必要ですから、DGEはその基盤として用いられることが多いようです。
[DGEの四要素]
DGEに基づく論文は少なくとも以下の四つの要素を含んでいます。
1. 定型化された事実(stylized facts)[たとえば「現在のインフレ率は1期前のインフレ率からみて急激な変化をすることは少ない(インフレ慣性)」など]
2. Dynamic Programmingなどの現代制御理論に基づくマクロ経済モデルの構築
3. 前記モデルの係数の特定化(Calibration)
4. 前記モデルの1階条件を用いて均衡を算出し、均衡周辺で線形化したモデルをBlanchard and Kahn (1980)などの手法を用いて変形し、impulse responseを用いてシミュレートする
場合によっては3.が「ベイズ統計学(たとえばマルコフ連鎖モンテカルロ法)を用いたパラメータ推定」 だったり、4.の部分が「Value Function Iterationを用いたシミュレーション」だったりと若干違う場合もありますが、上記の四要素を含んだ論文は少なくありません。
[DGE初学者の困難]
DGEをはじめて学ぶ人たちが大変な理由はとても簡単で「勉強すべき内容が多すぎる」からです。つまり、「定型化された事実」を考え、Dynamic Programmingなどの現代制御理論を学び、係数を特定化する計量分析を学び、(基本的には)プログラムも自分で作らねばなりません。
要はDGEを使いこなせるまでに学ぶべきことが多すぎることが困難の原因のひとつだと言えるでしょう。
さらに問題として「日本語で書かれ、上記の四要素をすべて含んだ初学者向け教科書がない」点が挙げられます*1
[本書の特徴 (1)]
さて、本書の特徴ですが、第一に上記の四要素をほぼ完全に網羅している点にあります。先に述べたように矢野が知る限りでは本書に匹敵するような初学者に親切な教科書は邦文、英文を問わずあまりありません。
たとえば、邦文で言えば齊藤誠「新しいマクロ経済学―クラシカルとケインジアンの邂逅」はDGEをはじめとしたミクロ的基礎付マクロ経済学の入門書として広く読まれている「基本書」のひとつですが、上記4.のシミュレーションの部分がまったく欠けています(齊藤先生の場合、確信犯でそうしておられるようです[「まえがき」にそう書いてある]。これはひとつの見識だと思います)。
英文で言えば、Ljungqvist and Sargent, "Recursive Macroeconomic Theory"は包括的な教科書ですが、なぜかBlanchard and Kahn (1980)に代表されるようなLinear Rational Expectations Modelsの解説が抜けている・・・などといった具合で、本書のように上記の四要素をすべて含んだ(初学者に親切な)教科書はめずらしいと思います。
[本書の特徴 (2)]
さらに、特筆すべき点は「New Keynesianモデル=New IS-LM」に焦点が当てられている点です。
このNew IS-LMモデル(さらにその発展形としてのHybrid New IS-LM)は金融政策を論じるうえの"general framework" (Mccallum (2001))になっています。
しかし、この分野の標準的な教科書であるWoodford (2003)もWalsh (2003)も非常に長い(というか重い?)ので、それを読みこなして「金融政策を論じる」までに到達するのは初学者にはとても難しいことです(さらに付言すればWalsh (2001)にはNew IS-LMの記述はあってもHybrid New IS-LMの記述はほとんどありません)。
[本書の特徴 (3)]
さらに第7章では多くの初学者にとって難しい動学的最適化問題(制御理論)への入門とプログラム作成について著者は丁寧な解説を行っています。
この第7章は「あまり動学的最適化問題に詳しくない」読者にも分かるようにかかれており、著者が周到に本書を準備したことが分かります。あまりこの分野に詳しくない読者は、第1章の前に第7章を読んでみると良いかもしれません。
[加藤さんへ] 本書のpp. 210にある「われわれはいまだにインフレ率のバックーワード・ルッキングな部分がどのような経済主体の行動から生じているかを知らない」という部分ですが、この問題は今後も研究する必要はあるものの、どうしても必須なものだとは思いません。なぜならばNew IS-LM/Hybrid IS-LMにおける経済の変化の源泉はすべて期待項から生じており、「バックーワード・ルッキングな部分」はその足かせにすぎないからです(期待項からの効果を減じているのは事実ですが、それで本質的な議論が変わるとは思えません)。他に「日本経済へのインプリケーション」に関しても異論があるので、お会いする機会があれば議論しましょう。
[結論]
矢野と加藤さんの意見は(もしかしたら)異なるのかもしれませんが、そのような「小さな」違いを超えて、本書を推薦します。本書から「世界標準のマクロ経済学=Dynamic General Equilibrium」を学び、そして、大いに議論しましょう。
現代マクロ経済学講義―動学的一般均衡モデル入門
つーかお前ら、読みもしないLjungqvist and Sargent, Woodford, Walshとか買うくらいだったらこの本を買え!
[個人的な補足]
矢野は2002年6月からDGEを独学で学び始めました。加藤さんの「現代マクロ経済学講義」の草稿を2006年1月に読ませていただいて、その時に「新しい知識は(あまり)ない」と感じられたのが少しうれしかったです。草稿を読みながら、「ああ、(僕の)DGE入門は終わったんだな」と思いました。おかげで2006年はDGEのことを忘れて、ずっと非線形・非ガウス状態空間モデルの研究に集中することができました。
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前回の記事で紹介したソローモデルの場合と同様に、知識・技術の増加率( g ) と人口増加率( n )が低下すると、r と g のギャップが広がるということがわかります。ソローモデルの場合と同様に、g は瞬時的に下がりますが、r はゆっくりとしか低下しないからです。

 しかし、ラムゼイモデルの場合、ソローモデルに比べて、収束していく速度(r と g の差が一定の値に収束する速度)がソローモデルに比べて速いということもわかります(前回のソローモデルが g+n=8% から 4% への低下で、今回のラムゼイモデルが g+n=5% から 3% への低下で、比較しにくいですが)。

 こうなる理由は、ソローモデルが貯蓄率一定を想定しているのに対して、ラムゼイモデルでは、個人が将来を考え、消費と貯蓄(投資)を調整しているからです。そのために調整が速く行われます。ラムゼイモデルでは、定常状態でも r>g となりますが(ソローモデルでは、定常状態では r=g )、逆にラムゼイモデルでは、定常状態への収束は速くなります(いっぽう、ソローモデルでは、定常状態では r=g となりますが、いったん差ができると、r>g の差がかなりの期間持続する、という結論が得られます。ただし、ソローモデルには個人の最適化が組み込まれていない、という問題がありますが)。

 ピケティは、ソローモデルもラムゼイモデルも、格差を想定していないモデルは現実を説明するときにはあまり信用できないと考えているので、どっちもどっちということでしょう(例えば、こちら)。

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ラムゼー・モデルで考えるアベノミクスの成長戦略: ニュースの社会科学的な裏側

http://www.anlyznews.com/2015/01/blog-post_4.html

このラムゼー・モデルで法人税減税と消費税増税を行なうと、どういう事が起きるかを見てみよう。税率と言うディープ・パラメーターが途中で変化することから解析的に分析するのは困難なので、それらしい生産関数や効用関数を置いて数値演算を行なってみた。税制変更による法人税減収と消費税増収が一致するようにしてある。なお、詳しい説明はマクロ経済学者の齊藤誠氏の講義資料を、詳しい計算方法は「講義ノート―動学マクロ経済学入門」の第2章を参照して欲しい。

Ctが消費、Ktが消費、tが期を表す。ラムゼー・モデルの世界では、投資をする以外に貯蓄手段はないので、完全予見であっても行動の柔軟性に制限がある。だから、20期あたりが税制改正前の定常状態、50期あたりが税制改正後の定常状態と見なしていい。消費は一時落ち込むが、投資が増えていって、最終的には消費も増えることがわかる。これは経済成長に他ならない。だから、アベノミクスの成長戦略の一つの柱は、単なる企業優遇政策ではない。


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あるマルクス経済学者の動学最適化に関する議論をラムゼー・モデルと比較してみる: ニュースの社会科学的な裏側

http://www.anlyznews.com/2013/11/blog-post_6.html

位相図を描くと上のようになる。縦軸のCtが消費、横軸のKtが資本。毎期の投資=貯蓄と消費の比率は、常に定常状態へ資本蓄積していく黒矢印の鞍点経路にのる。もし鞍点経路上の競争均衡点より投資過剰であれば、資本の価値が低下して消費が増えて、競争均衡点にジャンプする。もし競争均衡点より消費過剰であれば、資本の価値が増して、競争均衡点にジャンプする。

鞍点経路から外れた資本と財の価格を強制し続けたら、上図の赤線のように資本蓄積は不安定な経路を辿り、黒色の鞍点経路から外れてしまう。つまり、ラムゼー・モデルの教える所は、毎期、競争均衡が達成されていることによって、定常状態を達成できると言うことだ。なお、定常状態に至る経路は効用最大化と言う意味で、最適となる。

モデルの詳細や図の描き方は「動学マクロ経済学と言う名の非線形連立方程式を解いてみる」を参照のこと。


  1. 追記(2013/11/08 04:00):松尾氏は新古典派成長モデルを指して、「この均衡はあらゆる価格のもとで成り立つので、価格変動による調整はそもそも必要がない」と主張するのだが、ラムゼー・モデルには資本財と消費財の価格がある(下図参照)。
    資本財と消費財の限界変形率は1なので、均衡では価格は常に1だ。しかし、需要曲線(=投資収益)と交わるところに均衡点がある事に注意して欲しい。もし資本財の価格が1より低いとすると均衡しない。
    松尾氏は「これらのモデルの多くでは、もともと物価という概念がない」と言うが、ラムゼー・モデル以降の貯蓄率が内生化されたモデルでは資本財と消費財の間に交換レート、即ち物価と言う概念が暗黙のうちに仮定されている。
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さてさて、このようにして生まれた「合理的期待を形成する代表的個人」を前提とした動学的な均衡モデル。でも、気になるのが「景気循環」というもの。アメリカの経済においても短期的な景気の循環、つまり景気が良くて経済が拡大する時期と、景気が悪くて経済が停滞する時期とが交互にやってくる、そういう現象は明らかに観測されています。現代のマクロ経済学の主流では、この景気循環を短期的な需要の不足や過剰に求めています。ところが「合理的期待」を前提にすれば、需要の不足や過剰といった不均衡は生まれないということになってしまいます。では「合理的期待」を前提にした動学モデルでは、どのようにして現実の経済変動を説明するのでしょうか?

そこで、登場するのが「リアルビジネスサイクル理論」という考え方です。

リアルビジネスサイクル理論 - Wikipedia

この理論の主張点は、マネーサプライや物価水準などの名目変数の変動が景気循環を引き起こすのではなく、生産技術や財政政策などの実質変数(実物的要因)のみが景気循環の要因となるというものである。

リアルビジネスサイクル理論モデルの前提となる仮定は、合理的期待を形成する代表的個人の存在である。このモデルは1人の「異時点間を最適化する」個人を用いて表現されており、この個人の行動は構成員全員、さらには経済全体を代表しているように見ることができる。(これが代表的個人モデルの大きな特徴である。)

もう一つ暗黙のうちに仮定されているのが、貨幣の中立性である。(これは合理的期待から導かれている。) ルーカスは、生産性ショックがあるという条件下でモデル内部で景気循環が現れることを示している。これは次のように説明できる。個人の生産性が低下したとすると、実質所得もまた低下する。(これはロビンソン・クルーソーの文脈で解釈でき、代表的個人がすべての生産を担っており、完全に競争的な労働市場では個人は限界性産物に等しい賃金が支払われている。)

異時点間の最適化行動の下で、生産性ショックは消えて実質所得が再び上昇することが合理的に期待できる場合には、代表的個人は最適化行動の結果として次の期まで働くことを留保する(代わりに余暇を消費する)。集計の結果として、負の生産性ショックは自発的失業と経済活動の低下つまりGDPの低下をもたらすことになる。

やっぱりわかりづらいですね。わかりやすく説明すれば、経済における生産性ショックを、景気循環の根拠にしているんです。たとえば技術の進歩などによる生産性の向上は常に一定のペースで進行しているわけではない。技術革新によって一挙に生産性が向上する瞬間もあれば、たいして進歩しない時期もある。逆に異常気象や天災などによる農作物の収穫減や、貿易相手国でのクーデターによる政情不安などなど、外部的な要因で生産性が悪化するショックもある。そうなるとですね。「合理的期待を形成する代表的個人」というスーパーマンは、今は余暇を減らしてでもたくさん働いた方がいい。今は働くよりも余暇を楽しんだ方がいい。などと異時点間で効用を比較して最適な選択をする、ということなんですね。そして、その合理的な異時点間の選択の結果として、景気循環があるということだそうです。だから景気循環は市場経済の効率的な働きに完全に合致したものであって、下手な経済政策など打ってはならぬということにもなります。ついでに失業も、非自発的なものではなく、異時点間での最適化による自発的なものということになってしまいます。


ちなみに、現代のマクロ経済学の最先端も、やはり動学的均衡モデルになります。ただしリアルビジネスサイクル理論のような完全均衡モデルではなく、価格の硬直性や協調の失敗など、様々な要素を取り入れたモデルの開発・分析が進められています。このあたりは、より上級の教科書を読まないと紹介されていないので、僕も理解不足なのですが、「合理的期待」などという非現実的な前提をスタートとしながらも、その進化の過程で、より現実的な条件を組み入れた動学均衡モデルが生み出され、今なお発展途上ということなのでしょう。

ただし、今回の世界的な経済危機によって、その妥当性は大きく揺らいでいそうですけれども...


_________

           ミクロ経済学
    1937      |
    IS-LM     |
              ⬇︎ 資本ストックを導入し、動学化
    1956   Solow________
              |         \各世代ごとに消費と
        消費と投資(貯蓄)を最適化    消費と投資(貯蓄)を最適化
              ⬇︎ A              ⬇︎ B
    1965   Ramsey      1965 Diamond
         Cass-Koopmans        OLG
              |                |
        余暇(=失業)と技術ショックの導入      |
              ⬇︎    C           |
    1982     RBC              /
              | 価格・賃金の硬直性    /
              | 財市場の不完全性    /
              | 情報の非対称性    /
              | etc…      /
              ⬇︎          /
    1991~    DSGE   ⬅︎---/
          (New IS-LM)D
    注:
    OLG=世代重複モデル (OverLapping Generations model. = OLG model) 


    A OLG model with an aggregate neoclassical production was constructed by Peter Diamond*.A two-sector OLG model was developed by Oded Galor**.

  • *^ a b Diamond, Peter (1965). "National debt in a neoclassical growth model". American Economic Review 55 (5): 1126–1150.
  • National Debt in a Neoclassical Growth Model

    https://www.aeaweb.org/aer/top20/55.5.1126-1150.pdf

    **^
     Galor, Oded (1992). "A Two-Sector Overlapping-Generations Model: A Global Characterization of the Dynamical System". Econometrica 60 (6): 1351–1386.JSTOR 2951525.



  • A:
    ソローのモデル:
    http://blog.livedoor.jp/sowerberry/archives/41781283.html
    http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51896883.html

    簡単に言うと、戦争などで労働力が減れば全体K(またはβ?)=資本ストックの絶対数は減る。
    少子化で資産家の遺産が少数者に集まればr資本収益率は相対的に上がる。
    部門2と部門1の人口増減は性質が違う対社会効果になる。
    人口と成長率の交互の上下動は、国家と資本の関係、自由主義と帝国主義の交互性、
    循環性に似ている(ソローのモデルに関してはマンキューマクロ応用篇に詳しい)。


     所得         δK
      |        / 
    Y2|_______○dK  ○sY
      |    ○  /|
    Y1|  ○  / |
      |    /  |
      | ○ /   |   
      |  /    | 
      | /     |
      |/______|______資本
          K   K'

    Y を生産量、K を資本(資本ストック)、s を貯蓄率、δ を資本消耗率、減価償却率とする。
     …ラムゼイモデル(1928年代に発表,戦後その位相図=phase diagramが再発見された)の場合、ソローモデルに比べて、収束していく速度(r と g の差が一定の値に収束する速度)がソローモデルに比べて速い。

     こうなる理由は、ソローモデルが貯蓄率一定を想定しているのに対して、ラムゼイモデルでは、個人が将来を考え、消費と貯蓄(投資)を調整しているから。

B:
   将来を組み入れたミクロ分析モデル

老              老 
人|             人 第2期消費
期|             期 |\  
所|             所Y4_\老人は貯蓄を使い消費を増やせる
得|             得 | ⬆︎\
Y2___o          Y2___o 
 |   |       ➡︎   |   |\
 |   |           |   | \若者は借金をして
 |   |           |   |➡︎|\消費を増やせる
 |___|_______    |___|_|_\____第1期消費  
     Y1 若者期所得      Y1 Y3 若者期所得

(世代重複モデルのアイデアの元はサミュエルソン**。1947年アレを挙げる場合もある。)

C:

  バロー中立命題

第2期消費           第2期消費
 |\ \            |\ \  
 | \ \           | \ \
 |  \ \          |  \ \
Y2___o➡︎\        Y2___o \ 
 |   |\ \        |   |\⬇︎\
 |   | \ \       |   | \ \
 |   |  \ \      |   |  \ \
 |___|___\_\___  |___|___\_\____
     Y1 第1期所得       Y1  第1期所得

(1)若者期に国債を   (2)若者は、将来の  (3)予算線は、
   発行し所得を増やす ➡︎  増税を見越して  ➡︎  元に戻る
   (政府支出増)      消費を減らし、
                貯蓄を増やす

      [予算線不変=三角形不変]⬅︎[財政政策は無効]
(この調整過程はソローモデルと同じ図で表せる。齋藤他マクロ638頁参照。)


D:

NAMs出版プロジェクト: DGE,DSGE:再考

DSGEモデルの様式化された説明(:=摩擦、[]=ショック)
   [TFP(全要素生産性)ショック]  [投資ショック]
         ____⬇︎___会社__⬇︎_____
        |    ③       ②     |
        |  【商品  -商品→【起業家/  |
        |   生産者】←資本- 資本家】  |
        |    ↗︎/  :   ↖︎     |
        |給与↙︎//   調整費  \    |
        |  // と可変資本の稼働 \   |
  [労働供給 |_//____________\__|
   ショック] //              \[金利差ショック]
     ④⬇︎ /消費財  ⬅︎[値上げ       \ ⬇︎①
      労働/:価格剛性 ⑥ショック]      貸付、融資
 :賃金剛性/↙︎↗︎代金                 \:信用摩擦
     【家計】-------預金--------→【銀行】
       ↖︎ \
     短期国債 税 
      ⬆︎⑤ \ ↘︎
 [政策ショック] 【政府】

       労働の需要      労働の供給  
 お金の流れ------➡︎④  S⬅︎--------- 
  |賃金・地代・利潤 E_\/   労働・土地・資本|
  (=GDP)   均衡点/\           |
  |  -------⬅︎S  D➡︎-------  |
  | |生産へ     生産要素      所得| |
  | |の投入      市場    (=GDP) |
  | |                    | |
  ⬆︎ ⬇︎ 融資① 取付け    預金  貸付け ⬇︎ ⬆︎
  \ / ⬅︎-----➡︎【銀行】⬅︎-----➡︎ \ /
 ③企\業②        ⬆︎公的貯蓄      家\計
  / \ ⬅︎-----➡︎【政府】⬅︎-----➡︎ / \
  ⬇︎ ⬆︎ 助成金 法人税 || 所得税  生活 ⬆︎ ⬇︎
  | |     ・保険 ||⑤短期国債・保護 | |
  | | 補助金・政府購入⬇︎⬆︎消費税      | |
  | |       財・サービス  購入された| |
  | (GDP=)収入  市場   財・サービス| |
  |  -------⬅︎D  S➡︎-------  |
  |販売された財   E_\/均衡点        |
  |・サービス      /\    支出(=GDP)
   ---------➡︎S ⑥D⬅︎---------
        財の供給      財の需要
        デフレ    ↔︎  インフレ
      下降(財優勢) 利子率 上昇(貨幣優勢)

江口允祟著「動学的一般均衡モデルによる財政政策の分析」にて用いたDynareのmodファイルとデータファイル
Download - Masataka Eguchi's Website
https://sites.google.com/site/masatakaeguchi/download
http://www.rpip.tohoku.ac.jp/seeds/profile/462/lang:jp/
生産性、TFPショックは③,政府支出ショックは⑤

改訂版:
         ミクロ経済学 
          |
1928(Ramsey-Model)
          :
 マクロ経済学   |
1937 IS-LM|
          |
1947(AllaisがOLGを発見)
          |
          ⬇︎ 資本ストックを導入し、動学化
1956   Solow________
          |         \各世代ごとに消費と
    消費と投資(貯蓄)を最適化    消費と投資(貯蓄)を最適化
          ⬇︎                ⬇︎ 
1965   Ramsey     1965 DiamondがOLGを定式化
     Cass-Koopmans    (Samuelsonが一般化)
          |                |
      余暇(=失業)と             |
      技術ショックの導入            |
          ⬇︎     ⬅︎-1976 Lucas批判
1982     RBC              /
          | 価格・賃金の硬直性    /
          | 財市場の不完全性    /
          | 情報の非対称性    /
          | etc…      /
          ⬇︎          /
1991~    DSGE   ⬅︎---/
      (New IS-LM)
          ⬇︎
2008 リーマンショック(ケインズへの回帰)

注:OLG=世代重複モデル (OverLapping Generations model. = OLG model) 

ラムゼイ - Cruel.org

cruel.org/econthought/profiles/ramsey.html

フランク・プランプトン・ラムゼイ/ラムジー (Frank Plumpton Ramsey), 1903-1930. ... ラムゼイの第三の貢献は、最適な貯蓄水準に関する検討 (1928)、有名な「最適成長」 モデルだ――その後これは「ラムゼイモデル」として知られるようになった。経済学への 変 ...

Title 経済学者フランク・ラムゼー Author 福岡, 正夫 Publisher 慶應義塾 ...

(Adobe PDF)

http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/AN00234610-19990101-0023.pdf?file_id=87291

こうしてラムゼーの本来の研究領域は数学,哲学および論理学であったけれども,彼は またごく. 若いころから経済問題にも強い関心をもち,経済学の雑誌にニ篇の論文を 寄稿した。1927年の「課. 税理論への一寄与」,1928年 の 「貯蓄の数学的理論」*が それで ...



*ラムゼー「貯蓄の数学的理論」1928年邦訳

http://www.stannet.ne.jp/kazumoto/ramsey.pdf

Date:June22,2011,translatedtoJapanesebyKazumotoIguchi.OriginalPaper:F.R.Ramsey,”A MathematicalTheoryofSaving”,TheEconomicJournal,Vol.38,No.152,pp.543-559,Dec.(1928).

**
ルーカスはサミュエルソンからの影響を受けている。
An Exact Consumption-Loan Model of Interest with or without the SocialContrivance of Money. Paul A. Samuelson. The Journal of Political Economy, Volume 66, Issue 6 (Dee, 1958), 467-482. Reprinted in Collected scientific papers of Paul A. Samuelson. Vol. 2.
サミュエルソン経済学体系 2 消費者行動の理論 に再録
「厳密な消費貸借の利子モデル・貨幣という社会的考案をもつ場合、もたない場合」邦訳体系第二巻229~253頁
National Debt in a Neoclassical Growth Model on JSTOR
http://www.jstor.org/stable/1809231 Diamond 1965
http://people.hss.caltech.edu/~camerer/SS280/DiamondAER65.pdf

アレはゲゼルに言及している。OLG創始にゲゼルの影響がある。

モーリス・アレ『貨幣改革と資本課税』より (ゲゼル研究会)

http://grsj.org/colum/colum/alles.htm

 大多数の理論は名目利子率がつねに正であることを説明するために提起されてき た。いちばんよく知られているのはマルクス主義者の搾取の理論、資本の生産性の理 論、ベームバベルクの打歩の理論であるが・・・少なくともこれ以外に15種類の理 論が存在する・・・あるものはまったく粗雑なものであり、別のものは限られた概念 に基づいている。それ以外の ものも不完全であり、これらのどれひとつも満足でき るものではない。

 実際、私的所有に基づく市場経済において、いつの時代、どの場所でも、つねに正 の名目利子率が永続的にかつ普遍的に存在することは二つの状況に負っていることを 示しうる。一つは、土地の私有であり、もう一つは貨幣に必然的な正の流動性プレミ アムである。後者はシルビオ・ゲゼルとケインズ、それに私自身が発展させたものだ が、1947年(Maurice Allais, Economie et interet)に私が示したようにゲゼルが本質的な役割を果たしている。

 土地の私有と貨幣の存在はつねに正の利子率の存在と必然的に結びついている。し かも他の構造上の諸条件がどんなものであろうとも、またとりわけ貯蓄性向がいかよ うであろうとも、そうである。土地と貨幣の私的領有が与件として与えられると、個 人の願いや国家の準備する政策に由来する名目利子率を無効とするような傾向をもつ どのような努力も完全に空しいものでしかなくなってしまう。

Maurice Allais - Wikipedia, the free encyclopedia

https://en.wikipedia.org/wiki/Maurice_Allais
For example, in one of his major works, Économie et Intérêt (1947), he introduced the first overlapping generations model (later popularized by Paul Samuelson in 1958), introduced the golden rule of optimal growth (later popularized by Edmund Phelps) or described the transaction demand for money rule (later found in William Baumol's work).[2] He was also responsible for early work in Behavioral economics, which in the US is generally attributed to Daniel Kahneman and Amos Tversky.[3]

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