土曜日, 8月 04, 2018

マルサス『経済学原理』、過少消費説


              (経済学マルクスダーウィンリンク::::::::::

マルサス『人口論』初版、目次:メモ

シスモンディ 経済学新原理 1819
シスモンディによるマルサス批判関連
マルサス 経済学原理 1820、過少消費説


マルサス 経済学原理

MALTHUS, Thomas Robert , PRINCIPLES OF POLITICAL ECONOMY CONSIDERED WITH A VIEW TO THEIR PRACTICAL APPLICATION, London, John Murray, 1820,pp. vi+ 601


シスモンディとマルサスの経済発展理論 堂目卓生
経済学原理7:6☆

岩波文庫下262

[420]

「シスモンディ氏は、彼の最近の著作において,蓄積の限界を述べている。『つまり人は,およそ年生産物の総体を前年の生産物の総体と交換するに過ぎない。』[新原理p.120]もしこれが事実であるとするならば,国民生産物の価値はどうして増大するだろうかを言うことは困難であろう。しかし,もし生産物が,それを獲得しかつ消費するために適当な犠牲を払うという願望を刺激するように,よく配分され,かつ社会の嗜好と欲求とにうまく適合されるならば,事実その大きな増大はただちに適当な市場を見い出し,したがって交換価値を大いに増大させるであろう。いっさいの商品の増大はまず収入の増加としてあらわれてくる。そしてそれが正しく分配されかつ消費が供給に正しく比例したことによって価値においても分量においても増大するかぎり,収入の年々の増大と支出およひ需要の年々の増大とが矛盾することなしに,年々の貯蓄がおこなわれることは,明らかなことである。」とマルサスは明らかに,年生産物と年所得を同一視している。彼の場合,問題となるのは年所得と年支出が一致するかどうかということである。…


cycloped回B円tannica,1830. (IT'マルサス人口論綱要~,小林時三朗訳,1959.) (17) Malthu" T, R. P門前ipleso[ PoZitical Economy. 1st edn. 1820, 2nd edn目1836, (W経済学原理~,'J、林時三朗訳,岩波書出,1968,)

https://38news.jp/europe/10657

欧州 2017年6月25日
【三橋貴明】マルサスの過少消費説

【近況】
18世紀末から19世紀にかけて活躍した経済学者トマス・ロバート・マルサスといえば「マルサスの罠」でございます。
マルサスの時代の経済は、生産活動に「土地」「労働」を投入し、農産物を生産するスタイルでした。土地の広さには限界があるため、当時の経済学は「収穫逓減」が常識でした。
土地という制約条件がある以上、労働をどれだけ増やしても、「労働者一人当たりの生産=所得」は増えません。それどころか、収穫逓減の法則により、投入される労働者「単位当たり」の生産量は減少していくのです。
収穫逓減が必ず成立するとなると、人口の増加率が常に生産物の増加率を上回ることになり、人類は飢餓から逃れることができない。これが「マルサスの罠」でした。
実際には、産業革命や技術革新が、マルサスの罠を破壊することになったわけですが、マルサスと言えば、もう一つ、非常に示唆的なことを言っています。
所得格差の拡大が、過少消費、過剰投資を生み出し、経済を長期的停滞に追い込むという考え方、すなわち過少消費説です。
なぜ、所得格差が過少消費をもたらすのか。低所得者は、消費性向は高いものの、消費するために十分な所得を得られない。高所得者は、消費するために十分な所得はあるが、消費性向が低い。
結果的に、有効需要が不足し、経済は長期停滞に陥る。マルサスの過少消費説は、やがてはケインズの有効需要の理論に引き継がれました。
本気で我が国が経済成長を追求したいならば、消費性向が高く、かつ消費するための所得が十分にある「中間層」の復活が不可欠ということです。と言いますか、中間層を低所得者層に落とす政策は、全て経世済民に反しているということになります。
珍しく、明日に続きます。
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1060987


タイトル
経済学原理. 上巻 岩波文庫1499-1501
著者
マルサス 著[他]
出版者
岩波書店
出版年月日
昭和23
シリーズ名
岩波文庫 ; 1499-1504

↓ 経済学原理 [220]
・ 標題
・ 目次
・ 凡例/3
・ 第二版への注意/9
・ 緒論/15
・ 第一章 富の定義及び生産的勞働に就いて/39
・ 第一節 富の定義に就いて/39
・ 第二節 生産的【及び不生産的】勞働に就いて/56
・ 第二章 價値の性質(原因)及び尺度に就いて/83
・ 第一節 價値の異る種類に就いて/83
・ 第二節 需要及び供給に就いて、それが交換價値に及ぼす影響を論ず/109
・ 第三節 (生産費が需要及び供給によつて影響を蒙ることに就いて、及び需要を表現する方法に就いて)【生産費に就いて、それが交換價値に及ぼす影響を論ず】/122
・ 第四節 (其の)交換價値の一尺度と考へられたる、貨物(に使用せられた)【が要費せる】勞働に就いて/143
・ 【第五節 價値の一尺度と考へられたる、其の原費に於いて均一なる場合の、貨幣に就いて】/181
・ (第五節)【第六節】 交換上の【眞實】價値の一尺度と考へられたる、貨物が支配すべき勞働に就いて/192
・ (第六節 價値の尺度の實際的適用、及び其の一般的用途及び利益に就いて)/219
・ (第七節 同一の又異る國に於ける貨幣の價値の變動に就いて)/233
・ 【第七節 交換上の眞實價値の一尺度と考へられたる、穀物及び勞働の中項に就いて】/249
・ 第三章 土地の地代に就いて/259
・ 第一節 地代の性質及び原因に就いて/259
・ 第二節 耕作者の利潤及び勞働者の勞賃よりの土地の地代の必然的分離に就いて/282
・ 第三節 (文明開け且つ進歩せる)社會の通常の進歩に於いて地代を引上げる傾向ある原因に就いて/299
・ 第四節 地代を引下げる傾向ある原因に就いて/336
・ 第五節 土地から獲得せられる生産物の現實の分量が、(同一の農業上の熟練及び同一の貨幣價値の下に於いて現存の生産物の價値及び)現存の地代【及び現存の價格】に依存することに就いて/342
・ 第六節 大なる比較的富と、粗生々産物の高き比較價格との、關聯に就いて/360
・ 第七節 地主を彼れの土地を賃貸するに當つて誤らせ、彼自身及び國の兩者に害を及ぼすに至る原因に就いて/369
・ 第八節 【自國の人口を支持する國に於ける】地主の利害と國家のそれとの嚴密な且つ必然的な關聯に就いて/374
・ 【第九節 穀物を輸入する國に於ける、地主の利害と國家のそれとの關聯に就いて】/399
・ (第九節)【第十節】 土地の剩餘生産物に關する概觀/411
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1060990
タイトル
経済学原理. 下巻 岩波文庫1502-1504
著者
マルサス 著[他]
出版者
岩波書店
出版年月日
昭和23
シリーズ名
岩波文庫 ; 1499-1504
経済学原理. 下巻 岩波文庫1502-1504
目次・巻号
書誌情報
サムネイル一覧 先頭 前 次 最終 コマ番号 /214 URL 印刷する 全コマダウンロード 操作方法
目次・巻号
↓ 経済学原理 [214]
・ 標題
・ 目次
・ 第四章 勞働の勞賃に就いて/7
・ 第一節 勞働の勞賃(の定義、及び其)の供給及び需要への依存に就いて/7
・ 第二節 勞働階級の習慣に主として影響を及ぼす原因に就いて/16
・ 第三節 勞働に對する需要及び人口の増大に主として影響を及ぼす原因に就いて/27
・ 第四節 (エドワド三世の治世よりの勞働の穀物勞賃の囘顧)【貨幣の價値の下落が、勞働に對する需要及び勞働者の状態に及ぼす影響に就いて】/49
・ 第五節 過去五世紀間の穀物及び勞働に關する以上の囘顧より推斷せらるべき結論に就いて/66
・ 第五章 資本の利潤に就いて/80
・ 第一節 (利潤の性質、及び其の測定法に就いて)【利潤が生活資料獲得の困難の増大によつて影響を蒙ることに就いて】/80
・ (第二節 利潤の制限原理に就いて)/92
・ (第三節 利潤の規制原理に就いて)【第二節 利潤が、資本が勞働に對して採る比例によつて、影響を蒙ることに就いて】/101
・ (第四節)【第三節】 利潤が實際に働いている原因によつて影響を蒙ることに就いて/119
・ (第五節)【第四節】 リカアドウ氏の利潤論に關する評論/140
・ 第六章 富と價値との區別に就いて/162
・ (第二篇)
・ (第一章)【第七章】 富の増進【の直接原因】に就いて/175
・ 第一節 この特殊研究目的の説明/175
・ 第二節 富の繼續的増大に對する一刺戟と考へられたる人口の増大に就いて/177
・ 第三節 富の増大に對する一刺戟と考へられたる、蓄積、又は資本に追加せんが爲めの收入よりの貯蓄に就いて/181
・ 第四節 富の繼續的増大に對する一刺戟と考へられたる土壤の肥沃度に就いて/220
・ 第五節 富の繼續的増大に對する一刺戟と考へられたる、勞働を節約する發明に就いて/253
第六節 富の繼續的増大を保證する爲めに、生産力と分配手段とを結合するの必要に就いて/274 ☆
・ 第七節 全生産物の交換價値を増大する手段と考へられたる、土地財産の分割により惹起される分配に就いて/297
・ 第八節 生産物の交換價値を増大する手段と考へられたる、内外の通商により惹起される分配に就いて/311
・ 第九節 全生産物の交換價値を増大する手段と考へられたる、(個人的奉仕及び)不生産的消費者によつて惹起される分配に就いて/349
・ 第十節 一八一五年以来の勞働階級の慘苦への前の諸原理の或るものの適用、並びに概觀/378
・ 譯者解題/411

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