http://www.freeassociations.org/
「…周知のようにプルードンは、社会的な勢力の担い手として、諸個人の相互作用から分化してあらわれた支配的な構成体を解体し、すべての秩序とすべての結合を、自由で対等な諸個人のあいだの直接的な相互作用の上にあらためて創立しようとし、そうすることによって彼は、すべての上位と下位を廃止しようとした。ところがこの対等関係は、おそらくは上位と下位がさらに存続するばあいでさえ、上位と下位が相互的なものであれば達成できる。すなわち理想的な状態であり、そこにおい てはAなる人物が、ある関係あるいはある期間はBなる人物の上位にあるが、しかし他の関係あるいは他の期間はBがAの上位にある。これによって上位と下位のもつ圧迫と一方性と不公正とがとり去られながら、その組織的な価値は維持されるであろう。たとえたんに萌芽的で切断され隠された仕方においてであるにしても、いまやこの形式類型が現実化している社会生活の現象が、実際にきわめて多数存在する。
狭い範囲での実例は、たとえば事業のための労働者たちの生産組合であり、彼らはこの事業のために親方と労働指導者とを選挙する。労働者たちは事業の技術においては指導者に従属するが、事業の一般的な仕事と成果にかんしては指導者の上位にある。 集団において指導者がより頻繁な選挙によるか、あるいは規則的な順番にしたがって交替するかぎり、集団はすべてーー下っては社交的な団体の座長にいたるまでーー上位と下位のこの調和を、同時的な形式から時間的な交替へと移す。そうすることによって集団は上位と上位の個人的な不利を避けながらも、その技術的な利点を獲得する。すぺての確固とした民主制はこれを、その官僚の短期の就任期間によって達成しようとする。これによって、すべてにいつかは順番がおとずれるという理想もできるだけ実現される。それゆえまた再選もしばしば禁止される。同時的な上位と下位は、相互作用のもっとも強力な形式のひとつであり、したがってそれは多様な領域に正しく配分され、それの意味する緊密な相互作用によってすでに、諸個人のあいだにきわめて強固な紐帯を形成することができる。 」
(ジンメル『社会学』上、邦訳白水社、居安正訳、244ー245頁より )
9 Comments:
ジンメル『社会学』(原著1908→邦訳1994白水社)
全巻の構成
〔上巻〕
第一章 社会学の問題
いかにして社会は可能であるかの問題についての補説
第二章 集団の量的規定
第三章 上位と下位
多数決についての補説
第四章 闘 争
第五章 秘密と秘密結社
装身具についての補説
文通についての補説
〔下巻〕
第六章 社会圈の交差
第七章 貪 者
集合的な行動様式の否定性についての補説
第八章 社会集団の自己保存
世襲官職についての補説
社会心理学についての補説
誠実と感謝についての補説
第九章 空間と社会の空間的秩序
社会的境界づけについての補説
感覚の社会学についての補説
異郷人についての補説
第十章 集団の拡大と個性の発達
貴族についての補説
個人心理学的関係と社会学的関係との類似についての補説
訳者封筒/訳者あとがき/人名索引
音楽ならまだしも装身具についてなどウェーバーが書くはずがない
そうした主題をジンメルは扱う
プルードン→ジンメル→ポランニー
相互作用論
相互主義の系譜?
126 VALUE AND MONEY
If money has its origin in barter, it begins to develop only when a single
object is exchanged not against another single object but against several
others. If a cow is exchanged for a slave, a garment for a talisman, a boat
for a weapon, the process of valuation is not yet separated into its elements;
it is not carried out by the reduction of the objects to a common
denominator as a basis for calculating the value of each unit of several
things. If, however, a herd of cattle is taken in exchange for a house, or ten
cut beams against a piece of jewelry, or three drinks for a service of labour,
then the unit of these multiples-one cow, one beam or one drink-is the
measure, the multiple of which is identical with the other object of
exchange. In the case of objects that are indivisible, the psychological sense
of value does not easily abandon the unity of the single object. But as soon
as bargaining begins-is the value of the piece of jewelry twelve or perhaps
only eight beams?-then the value of the jewelry is measured, despite its
indivisibility, by the value unit of a beam, and it appears possible to compose
it out of the eightfold, the twelvefold and finally the tenfold of our beam.
The Philosophy of Money
著者: Georg Simmel
ジンメル
貨幣の哲学
126 価値とお金
お金の起源が物々交換にあるとすれば、それが発展し始めるのは、一つの
オブジェクトは、別の単一のオブジェクトではなく、複数のオブジェクトに対して交換されます。
他の人と交換します。牛が奴隷と交換され、衣服がお守りと交換され、船と交換されたら
兵器の場合、評価のプロセスはまだその要素に分離されていない。
に還元することによって行われていない。
分母
ものである。しかし、一軒の家と引き換えに牛の群れを取られた場合、あるいは十
梁を打ち付けて三杯の酒を飲む
とすると、これらの倍数の単位は、1頭の牛、1本のビーム、1本の飲み物である。
の他の対象と同じ倍数
を交換する。不可分なモノの場合、心理的な感覚では
の価値は簡単には単一の対象の統一性を放棄しません。しかし、すぐに
駆け引きが始まると、ジュエリー12またはおそらくの部分の値です。
たった8本の梁にもかかわらず、宝石の価値は測定されます。
ビームの値の単位で、非可分性を構成することが可能なようです。
八重、十二重、そして十重のビームからそれを取り出す。
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坂口ジンメル論
https://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/hermes/ir/re/6046/kenkyu0130100010.pdf
客観的
制度
限界効用批判
quote of today 2020/12/14
選択の自由の価値ージンメル
「客観的次元のオプション空間ともいえる無数のお金の使い方が、経済行動の根幹を変える。ジンメルはこう主張している。そしてそこでは経済理論との対比が表現されている。お金は、人があらゆる目的を達成することができる絶対的な手段として、人々の心理的地平線における目的という特性を得る(Simmel 2000, 298; Kellermann 2007b)。個人の視点から見れば、それは行動のための膨大なオプションのストックを表しており、それに対応して「価値プラス分Wertplus」に反映される。"したがって、お金の与えられた合計の値は、それが等価を形成する個々のオブジェクトの値に加えて、選択の自由の値に等しい・・・商品や労働の輪の中には、近似的な類推がほとんど存在しないプラス分」(Simmel 2000, 268)である。
フェリックス・ウィルケ、「社会学と自由経済における貨幣概念-選択の自由の過小評価次元」(Felix Wilke, Geldkonzepte in Soziologie und Freiwirtschaft - Unterschätzte Dimensionen der Wahlfreiheit )より。
貨幣という「行動のための膨大なオプションのストック」という社会学的な客観的事実はふつうは見過ごされがちであるなあ。
1366] 選択の自由の価値
インガム1996が引用
The pivotal point in the interaction of the two parties recedes from the direct line of contact between them, and moves to the relationship which each of them…has with the economic community that accepts money…[which]…is only a claim upon society.
(Simmel 1978:177)
This is the core of the truth that money is only a claim upon society. Money appears so to speak, as a bill of exchange from which the name of the drawee is lacking…. It has been argued against this theory that metallic money involves credit, that credit creates a liability, whereas metallic money payment liquidates any liability; but this argument overlooks the fact that liquidation of the individual's liability may still involve an obligation for the community. The liquidation of every private obligation by money means that the community now assumes this obligation to the creditor.
(Simmel 1978:177. See especially, 174–179)
二者の相互作用における極めて重要な点は、二者間の直接的な接触線から後退し、二者それぞれが......貨幣を受け入れる経済的共同体との関係に移る......[それは]......社会に対する請求権にすぎない。
(Simmel 1978:177)
これが、「お金は社会に対する請求権でしかない」という真実の核心です。貨幣はいわば、振出人の名前が欠落した為替手形のようなものである.... この理論に対して、金属貨幣には信用が含まれており、信用が負債を生み出すのに対し、金属貨幣の支払いはあらゆる負債を清算するという反論がなされてきた。しかしこの反論は、個人の負債の清算には、依然として共同体に対する義務が伴う可能性があるという事実を見落としているのである。あらゆる私的な義務が貨幣によって清算されるということは、共同体が債権者に対するこの義務を引き受けることを意味する。
(Simmel 1978:177。特に174-179を参照)
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[アソシエーション]
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/⑥_\
/生活の様式
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/\ /\
/④_\ 総合 /⑤_個人的な
個人的な自由\ 価値の貨幣等貨物
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[資本]『貨幣の哲学』ジンメル [国民]
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\ ③/\ /\ /\① /
目的系列に\/ \価値と貨幣 ↙︎
おける貨幣/ 分析 \ /
\/______\/
\ /\ /
貨幣の実体価値
\ ②/
\/
[国家]
②___①⑤
\ \
③④\__\⑥
②__①
⑤
③
④__⑥
個人
貨幣価値
国家
本ノ猪
@honnoinosisi555
「人間とはそもそも他者について、「完全な知識をもつことが拒まれている」ことが前提なのだ。人間の社会関係は、多かれ少なかれ「一般化されたカテゴリー」において他者を理解することが前提になっている。」(菅野仁『ジンメル・つながりの哲学』NHK出版、P95) pic.twitter.com/gbVyU3ARG8
2022/10/11 22:47
https://twitter.com/honnoinosisi555/status/1579831039878651904?s=21
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