火曜日, 10月 06, 2015

景気循環論(ヒックス、カレツキ):メモ


                 ( 経済学リンク::::::::::
NAMs出版プロジェクト: 景気循環論:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/10/blog-post_6.html(本頁)

景気循環(business cycle ,trade cycle)研究そのものに循環があった。
(最盛期1920-40, 下火1950-60,再興1970-。『マクロ経済学はどこまで進んだか?』スノードン他204頁☆☆☆☆☆☆より)
成長研究、技術的実質的進歩の重視(RBC)が再び景気循環研究を復興した。
ヒックス(『景気循環論』1950)は加速度原理(と乗数過程)を重視したが、カレツキ☆☆☆☆☆は加速度原理という変化率だけではなく、経済活動の水準☆(ヒックス流地球物理学的アナロジーではマントルに対する核~邦訳『景気循環論』95頁)も大事だとした。
西村和雄も指摘するように今日では成長と循環との両方が考慮されるべき、とされる。

カレツキにはその視点が既にあった(1954,邦訳1958『経済変動の理論』(180頁より☆☆),邦訳『資本主義経済の動態理論』1984☆☆☆(122☆,133頁参照)。

☆☆


西村まんがでは小さな循環も併記される。




経済成長経路:
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コンドラチェフの波(50年)、技術革新
クズネッツの波(20年)、建築
ジュグラーの波(10年)、設備投資
キチンの波(40ヶ月)、在庫

カレツキの固定資本投資重視はジュグラー派に見える。6~10年の循環をカレツキは考えていたようだ(☆☆☆166頁)。

☆☆☆カレツキ『資本主義経済の動態理論』(邦訳1984)*は、ゲゼル『自然的経済秩序』☆☆☆☆(邦訳2007)とならんで必読。文庫化されるべき。マルクス、ケインズより重要。
 (*あるいは、http://www.amazon.co.jp/Collected-Works-Michal-Kalecki-Capitalism/dp/0198285388/
カレツキ=実態マクロ。ゲゼル=貨幣ミクロ。

参考:
☆☆☆☆
1379夜『自由地と自由貨幣による自然的経済秩序』シルビオ・ゲゼル|松岡正剛の千夜千冊
http://1000ya.isis.ne.jp/1379.html

☆☆☆☆☆
M B K 48 : クルーグマン、「嘘の不安を請け負う人々」(クルーグマンがカレツキに言及)
http://blog.livedoor.jp/sowerberry/archives/31045968.html
 ポーランド人のミハウ・カレツキ (Mchal Kalecki) は、70年前に「完全雇用の政治的考察」(1943年,☆☆☆141-147頁)と題する文章を発表した。当時はケインズ的な考えが浸透しつつあった時代で、経済学者の多くは、完全雇用は政府が支出することで達成できると考えるようになっていた。しかし、カレツキは、それにもかかわらず、そのような政府支出は、たとえ不況期であっても、産業界と富裕層からの猛烈な反対に会うだろうと予測していた。なぜか?
 カレツキは、その答えは脅迫の手段として「信頼」が幅をきかすからだ、と考えた。政府が直接、雇用を拡大できないなら、政府は代わりに民間に支出してもらわなければならなくなる。そうなると、高い税率や金融規制のような特権的な人々を失望させる政策は、(訳注 その民間の)信頼と、次いでは投資を損なうので、雇用を減らすものとして否定することができるだろう。ところが、政府が雇用をつくりだすことができるとなると、信頼は重要でなくなる。そして、それまで利益を得ていた産業界は拒否権を失うことになる。
 カレツキは、産業界のリーダーはこの点をよく理解していると論じている。だから、産業界は、政府による雇用拡大政策がまさに彼らの政治的影響を損なうことにつながるために、それに反対するのだ、と論じている。「したがって、政府による市場への介入を可能にする財政赤字は、危険なものとして認識されなければならないのだ。」(☆☆☆142頁)
 僕が最初にこの文章を読んだとき、これは少し行き過ぎだと思った。なんといっても、カレツキは筋金入りのマルクス主義者だ(とはいえ、彼の文章にはそれほどマルクス的なところはない)。しかし、もしあなたが最近の出来事を見てもラディカルにならないとしたら、最近の状況をよく見ていないからではないだろうか。2008年以降の政治的議論は、まさにカレツキが予想した方向に進んでいる。
補足:
「確信の状態(state of confidence)」141頁
《ファシスト体制は失業の克服から出発してやがて物不足の「軍備経済」へと発展し、最後は必ず戦争で終わるのである。》(カレツキ「完全雇用の政治的側面」1943,『資本主義経済の動態理論』邦訳144頁より)

☆☆☆☆☆☆
《——景気循環の研究はそれこそくるくるとよく変わりました,景気循環の研究の
最盛期は1920年代から1940年代にかけてでしょうか.それから,1950年代と1960 
年代ではその人気も衰えてしまいました.しかし,1970年代に入ると,それに対
する関心もまた戻ってきました,》


参照:カレツキ『資本主義経済の動態理論』解説220頁
「資本家階級を圧倒するに十分な資本を労働者階級が蓄積できるほど労働者階級の貯蓄性向」が、つまり「実質賃金率」が高まれば資本主義は打倒され得る。
(「」内はカレツキ『資本主義経済の動態理論』邦訳220頁の浅田統一郎、間宮陽介解説より)

それを可能にするのはプルードンの「交換銀行」しかない。

参考:
ミハウ・カレツキ (Michal Kalecki)
http://cruel.org/econthought/profiles/kalecki.html

ミハウ・カレツキ (Michal Kalecki), 1899-1970.

  その生涯を通じて、カレツキはマクロ経済学の知られざる英雄だった――そして、経済学ではなぜ英語で論文や著作を刊行すべきかという見事な証拠となってい る。カレツキは、ケインズの『一般理論』で述べられる原理の相当部分をそれ以前に予見していたとされるけれど、でもかれの論文 (1933, 1935) はポーランド語とフランス語でしか刊行されず、したがってほとんど気がつかれなかった。これをなんとかしようと、カレツキは 1936 年の論文で、自分のほうが先だったという主張を刊行することにしたが……これまたポーランド語でしか発表しなかった!

  でも、かれの英語の論文、特に ビジネスサイクル論 (1935, 1937, 1939, 1943, 1954) は、かれに独自の地位をもたらして、数学的動学を経済学に使う方法を進歩させた点で画期的だった。かれの研究はまた、いくつか 古典派 と マルクス派 の概念を導入していて、かなりの部分を「階級闘争」、所得分配と不完全競争に負っていた――これらの項目は、ケンブリッジのケインズ派たちに大きく影響を 与える――時にロビンソン、カルドア、グッドウィンへの影響が大きい。また現代アメリカのポストケインズ派 経済学にも大きく影響している。

カレツキはほぼ一生にわたって、ワルシャワのビジネスサイクル&価格研究所で過ごした。

ミハウ・カレツキの主要著作

"Mr Keynes's Predictions", 1932, Przeglad Socjialistyczny.
An Essay on the Theory of the Business Cycle, 1933.
"Essai d'une theorie du mouvement cyclique des affaires", 1935, Revue d'economie politique.
"A Macrodynamic Theory of Business Cycles", 1935, Econometrica.
"The Mechanism of Business Upswing", 1935, Polska Gospodarcza.
"Some Remarks on Keynes's Theory", 1936, Ekonomista.
"A Theory of the Business Cycle", 1937, RES.
"A Theory of Commodity, Income and Capital Taxation", 1937, EJ.
"The Principle of Increasing Risk", 1937, Economica.
"The Determinants of Distribution of the National Income", 1938, Econometrica.
Essays in the Theory of Economic Fluctuations, 1939.
"A Theory of Profits", 1942, EJ.
Studies in Economic Dynamics, 1943.
"Political Aspects of Full Employment", 1943, Political Quarterly.
"Professor Pigou on the Classical Stationary State", 1944, EJ.
"Three Ways to Full Employment", 1944 in Economics of Full Employment.
"A Note on Long Run Unemployment", 1950, RES.
Theory of Economic Dynamics: An essay on cyclical and long- run changes in capitalist economy, 1954.
"Observations on the Theory of Growth", 1962, EJ.
Studies in the Theory of Business Cycles, 1933-1939, 1966.
"The Problem of Effective Demand with Tugan-Baranovski and Rosa Luxemburg", 1967, Ekonomista.
"The Marxian Equations of Reproduction and Modern Economics", 1968, Social Science Information.
"Trend and the Business Cycle", 1968, EJ.
"Class Struggle and the Distribution of National Income", 1971, Kyklos.
Selected Essays on the Dynamics of the Capitalist Economy, 1933-1970, 1971.
Selected Essays on the Economic Growth of the Socialist and the Mixed Economy, 1972.
The Last Phase in the Transformation of Capitalism, 1972.
Essays on Developing Economies, 1976.

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