国立国会図書館デジタルコレクション - 景気循環の動態学
・ 目次
・ 著者近影
・ 訳者序文
・ はしがき ジェ・ジェ・ポラーク
・ 日本版への序文 ティンペルゲン、ポラーク
・ 第一篇 槪說/p1
・ 第一章 序説 動向の型/p3
・ 第二章 長期間的な発達/p29
・ 第三章 構造の中断と突然の変化/p46
・ 第四章 循環的な動向/p67
・ 第五章 季節変動/p81
・ 第六章 無作為的な動向/p85
・ 第七章 各国別の相違/p91
・ 第八章 個別的な市場にみる変動/p100
・ 第二節 經濟変動の說明/p111
・ 第九章 経済静学と経済動学/p113
・ 第十章 長期間的な発達の過程/p129
・ 第十一章 戦争とインフレーションの期間/p160
・ 第十二章 長期波動/p182
・ 第十三章 景気循環変動/p187○
・ 第十四章 個別の市場における循環的な動向/p277
・ 第十五章 外生的な動向/p293
・ 第十六章 理論的な追記/p300
・ 第三篇 景気循環政策/p311
・ 第十七章 序説/p313
・ 第十八章 趨勢政策と景気循環政策の目的/p324
・ 第十九章 間接的な政策 そのI 租税政策/p339
・ 第二十章 間接的な政策 そのII それ以外の形態/p355
・ 第二十一章 直接的政策 そのI 支出政策/p379
・ 第二十二章 直接的な政策 そのII それ以外の形態/p407
・ 第二十三章 摘要―敵限政策の選択/p416
・ 索引/p437
一層複雑した関係の相対的に単純な例は(これは偶然にも規則性に之しい型の波動を生ずることがないもので
ある)、これをカレツキの学説からひきだすことができるであろう。この例の目的は、ーつの循環的な動向を手
にするために、投機的な所得現象を導人することがとくに必要ではないということを示すことでもある。
カレツキの学説は、われわれの例三とはちがって、彼が、支出は所得水準には依存しないで、資本に対する所
得の比率に依存すると仮定したというふうに解釈することができよう。彼はこの仮説をつぎの考慮に立脚させる。
(い) 投資のための支出は、これが消費者の所得水準を決定するから、それ以外の支出全体を決定するであろう。
(ろ) 投資は、絶対的な利潤の水準によるよりも、むしろ利潤率、すなはわち資本に対する利潤の割合によって決
定される。
(は) 利潤にみる変動は、国民所得にみる変動と平行している(利潤は国民所得のうちもっとも変動的な部分を
形成している)から、ーつの接近としては、投資は国民所得全体と資本との比率によって決定されるのと結論
してもさしつかえないであろう。
240頁
(シュンペーターも参照しているが)上記ティンベルゲン243頁で以下のKalecki131頁が
参照されている。
CONTENTS
Part One
1. The Distribution of the National Income
2. Investment and Income
3. Money and Real Wages
Part Two
4. The Principle of Increasing Risk ☆☆☆☆
5. The Long-Term Rate of Interest
○6. A Theory of the Business Cycle (1937)↓
Index
“The Distribution of the National Income,” from Econometrica, April 1938, “The Principle of Increasing Risk,” from Economica, November 1937, and “A Theory of the Business Cycle,” from the Review of Economic Studies, February 1937.
1 Comments:
経済学には、「ティンバーゲンの定理」といわれている命題があります。内容は「政策当局がN個の独立した目標を同時に達成しようとするときは、N個の独立した政策手段がなければならない」というものです。
岩村充 中央銀行…
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