目次
第1部 マクロ経済学の基礎知識
第1章 マクロ経済を観察する1:GDP
第2章 マクロ経済を観察する2:物価・失業率
第3章 マクロ経済を支える金融市場
第4章 貨幣の機能と中央銀行の役割
第5章 財政の仕組みと機能
第2部 マクロ経済学の基本モデル
第6章 国内総生産と金利の決まり方
第7章 総需要・総供給と物価の決まり方
第8章 インフレとデフレ
第9章 為替レートの決まり方
第3部 マクロ経済学の発展的トピックス
第10章 経済が成長するメカニズム
第11章 雇用と失業の決まり方
第12章 資産価格の決まり方
解答
https://www.amazon.co.jp/dp/4641150052/
最初の一歩のお手伝い
有斐閣ストゥディア
安藤 至大 (日本大学准教授)/著
2013年12月発売
A5判並製カバー付 , 262ページ
定価 2,160円(本体 2,000円)
ISBN 978-4-641-15005-8
First Steps in Microeconomics
経済理論 > ミクロ経済学
やさしい入門書
◆書斎の窓の「自著を語る」コーナーにて,著者が本書を紹介しています。 →記事を読む
自著を語る 最初でつまずかないために!
――『ミクロ経済学の第一歩』の刊行に寄せて
日本大学大学院総合科学研究科准教授 安藤至大〔Ando Munetomo〕
「価格と価値は違うもの?」「需要曲線の形が変化しても,価格が実際には変化しない場合もある?」─経済学をはじめて勉強する人がひっかかりやすい箇所にポイントを絞ってわかりやすく解説。イメージしやすい具体例とイラストをふんだんに盛り込んだ,読むのが楽しい入門テキスト。2色刷。
目次
第1部 ミクロ経済学の考え方
第1章 ミクロ経済学とは?
第2章 個人の選択を考える
第2部 完全競争市場
第3章 需要曲線と供給曲線
第4章 市場均衡と効率性
第5章 完全競争市場への政府介入と死荷重の発生
第3部 市場の失敗と政府の役割
第6章 市場の失敗と政府の役割
第7章 独 占
第8章 外部性
第9章 公共財
第10章 情報の非対称
第11章 取引費用
第4部 ゲーム理論
第12章 ゲーム理論と制度設計
ストゥディア ウェブサポートページ | 有斐閣
『ミクロ経済学の第一歩』[2013年12月発行]
安藤 至大 (日本大学准教授)/著
1 訂正情報
・175ページ、図8.3
(誤)「生産1単位あたりの公害のイメージ」
(正)「生産1単位あたりの公害のダメージ(x)」
・192ページ、上から4行目
(誤)「三つも実施できるため」
(正)「五つも実施できるため」
・p.209、CHECK POINTの二つ目
(誤)「アドバースセレクションへの対策として」
(正)「モラルハザードへの対策として」
お詫びして訂正いたします。
2 練習問題解答例 [PDF:852KB]
各章末に掲載された練習問題の解答例を確認できます。
3 各章の補足(準備中)
はじめに
みなさま、はじめまして。安藤至大と申します。わたしは2013年12月に『ミクロ経済学の第一歩』を有斐閣ストゥディアの1冊として出版しました。それにより、この『書斎の窓』に執筆する機会を頂いたわけです。
さて本書は、タイトルからも分かるように、ミクロ経済学をはじめて学ぶ人向けの入門書です。本稿では、この教科書について簡単に紹介した上で、完成させるまでの間にどのようなことを意識していたのかを述べていきたいと思います。
ところで『書斎の窓』の読者には、様々な分野の方がいらっしゃると思います。その中には「経済学は金儲けの学問だからキライだ!」とか「市場原理主義だからケシカラン!」などと思われている方も意外と多いかもしれません。
そこでそのような誤解(?)を解くためにも、まずはミクロ経済学とはどのような学問なのかを簡単に紹介しておきましょう。
ミクロ経済学とは?
ある南の島に、ワタベさんとオザキさんという2人の島民が住んでいました。そしてワタベさんはリンゴを1つだけ、またオザキさんはミカンを1つだけ持っていたとします。しかしワタベさんは、実はリンゴよりもミカンが好きでした。また反対に、オザキさんはミカンよりもリンゴのほうが好きでした。このとき2人が自分の持っている果物を交換すると、前よりも幸せになります。なにしろ、より好きなものを手にいれることができたのですから。
ミクロ経済学で最初に学ぶことは、このように「合意の上で交換すると、交換する前よりも双方ともに得をする」ということです。このような交換の利益のことを専門用語では余剰といいます。そしてミクロ経済学では、この「余剰」を最大限に実現することを目的として、人々が自発的な取引を行ったほうが良いのはどのようなときか、また、政府が取引に介入したほうが良いのはどのようなときかという問題を考えていきます。
「えっ、それだけ!?」と思われるかもしれません。もちろんゲーム理論の発展により、交換の利益を実現させる方法だけでなく、人々の戦略的行動や組織の内部構造などもミクロ経済学において扱えるようになりました。しかし「ミクロ経済学の第一歩」として学ぶのは、やはり市場と政府の役割分担のあり方なのです。
というわけで、ミクロ経済学とは、金儲けの学問というよりは皆が前よりも幸せになるための方法を考える学問ですし、市場原理主義というよりは市場の役割と限界を考える学問だと考えて良いでしょう。
本書の構成
それでは、本書の内容を簡単に紹介します。4部構成の第1部では、まず交換の利益とは何かを説明した後に、ミクロ経済学の目的とは「交換の利益を最大限に実現させること」だと紹介しています(第1章)。続いて、市場における取引を考える前に、個人の意思決定について理解する際に役立つ4つのキーワード「インセンティブ・トレードオフ・機会費用・限界的」を順に紹介します(第2章)。
第2部では、完全競争市場とその性質について解説します。この「完全競争市場」という名前を見ると、なにか殺伐とした弱肉強食の世界を想像してしまうかもしれません。しかしこれは、人々の間の取引をとても円滑に行うことができる理想的な環境のことです。このような理想的環境を前提として、まず消費者の需要と生産者の供給について(第3章)、また需要量と供給量の釣り合いが取れている状態である市場均衡とその効率性について(第4章)、そして市場がある程度はうまく機能しているときには、人々の自発的な取引に対して政府が介入しない方が望ましいことを説明します(第5章)。
第3部がこの教科書で最も大事なところです。ここでは、完全競争市場の前提条件が満たされていない状態(これを「市場の失敗」といいます)についての全体像を最初に紹介し、市場への適切な政府介入が行われることにより、人々が得る余剰が増加することを説明しています(第6章)。そして、独占のとき(第7章)、外部性があるとき(第8章)、公共財のとき(第9章)、情報の非対称があるとき(第10章)、取引費用が高いとき(第11章)という5種類の「市場の失敗」について、なぜ問題なのか、またどのような政府介入が必要なのかを議論します。
第4部では、ゲーム理論の初歩を紹介します。まずゲームとは何か、またナッシュ均衡とは何かを説明した上で、ゲーム理論のアプローチを活用した制度設計について解説しています(第12章)。
インターネット上の講義資料
この教科書のベースになったのは、政策研究大学院大学(長いので以下では政研大と書きます)で2009年より開講している「政策分析のためのミクロ経済学」の講義資料です。わたしの現在の本務校は日本大学ですが、最初の就職先が政研大だった縁で、いまでも講義や論文指導などを少しだけお手伝いしているのです。
この講義は、公務員の方々を中心とした社会人を対象とするものです。そして受講者のほとんどは、これまでに経済学を学んだことがありません。しかし社会人としては豊富な実務経験があり、能力も高い方々ばかりです。また政研大の修士課程では、1年間で必要な単位を揃えて論文を書き、学位を取得することが求められています。そこで講義の時間を有効活用するためにも、毎回の講義で扱う内容を予習してもらうことにしました。
当初は、定評のある教科書を用いて「ここからここまでを次回までに読んできてください」といった形で指定していました。しかし初学者が疑問に思いやすい点をさらに丁寧に解説することが重要だと思うようになり、インターネット上に自作の講義資料を掲載して活用することを2011年度から始めました。
この講義資料がそれなりにまとまってきた頃に、出版社の方から「ぜひウチから出版しませんか?」といったお誘いを頂くようになったのですが、無料で公開しておいたほうが多くの方に活用して頂けるだろうと考えていたために、当初は出版するつもりはありませんでした。しかし無料で公開されている資料では、信頼性の面で不安に思う読者もいるのではないか、またプロの編集者に協力してもらうことは質を向上させるためにも不可欠なのではないかなどと考えた結果、有斐閣から出版して頂くことにしたのです。
本書の特徴
出版することが決まり、原稿を大幅に書き換えることになりました。その際には、どのような点に特色がある教科書にするのかを考えることから始めました。なにしろ書店の棚には、高名な研究者による教科書がすでに数多く並んでいるわけですから、差別化をはかることが重要だと思ったのです(笑)。
自宅近くの飲み屋で大量のアルコールを消費しつつ、1ヶ月ほど妄想をふくらませた結果として、次の3つのことが特色だといえるような教科書を作成することにしました。
1、目的がはっきりしている
まず、この教科書では、先ほど説明したように「合意の上で行われる交換によって生み出される利益を最大限に実現させることがミクロ経済学の目的」だという点を強調した記述が何度も登場します。その上で、この目的を達成するための手段として市場と政府の役割分担を考えるという構成を読者が常に意識するように心がけました。
また最初がよく分からないと、その後の学習が苦痛であることに配慮して、導入部分を特に丁寧に解説しました。ミクロ経済学を何のために学ぶのか、また講義で扱う個々の内容が互いにどのように関係しているのかがよく分からないままで細かい話をされても初学者にとっては苦痛だろうと考えたからです。
2、扱う内容が絞り込まれている
また扱う内容を大幅に絞り込むことにしました。その結果として、この教科書では一般的な教科書では必ず登場するはずの内容が扱われていません。例えば、複数の財をどのように組み合わせて消費するかという話題(予算制約と無差別曲線を使った議論)は登場しません。これはベンチマークとしての完全競争市場の話はできるだけ短めにして、「市場の失敗」と政府の役割についての具体例を見ていった方が、読者は興味を維持できるはずだと考えたからです。
その代わりに、初学者がひっかかりやすいと思われるポイントや細かい前提条件を丁寧に説明することにしました。それにより独学で使える教科書を目指したのです。
3、常に新しい情報を活用できる
評判が良い教科書の多くは、発売されてから数年経って新版が出版されるタイミングで、改良が加えられていきます。それに対してこの教科書では、できるだけ早く読者からのフィードバックに対応したいと考えました。出版したら終わりではなく、育てていくことを重視したのです。
そのためにインターネット上のサポートページを活用することにしました(http://www.yuhikaku.co.jp/static_files/studia_ws/index.html)。現状では練習問題の解答例が掲載されているだけですが、今後、紙面の都合で掲載できなかった説明などを順次掲載していきます。
おわりに
わたしは以前から、「賢い人が書いた教科書がベストとは限らない」ということを、特に入門書については強く感じていました。
そもそも多くの教科書は、学者になるためのトレーニングを積んだ賢い人が、自分が受けてきた教育を前提として執筆しています。そのために「初学者向け」の教科書として出版されているものであっても、正直に言って「難しいなあ」と感じることもありました。
その理由の1つとして、賢い人は「分からない人が、どこが分からないのかが分からない」ということがあるのではないでしょうか? 例えば、プロ野球の名選手だった長嶋茂雄さんのような天才に野球を教えてもらうのは、なかなか難しそうです。どうすればヒットが打てるようになるのかを知りたいときに、「来た球をバァッといってガーン」などと教えてもらっても、凡人は打てるようにはなりません。それよりも苦労して習得した人のほうが上手に教えられる可能性もあるのです。
この教科書がどのくらい上手く書けているのかは、自分ではよく分かりません。みなさまの評価にお任せします。しかし、経済学が苦手だという人を減らすことに少しでも貢献できたとしたら、それだけで大満足です!
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4 Comments:
ならすこし現代的な雰囲気なら柴田、宇南山か平口、稲葉が良いと思う。特に柴田、宇南山。
マクロ経済学の第一歩 (有斐閣ストゥディア) | 柴田 章久, 宇南山 卓 2013
https://www.amazon.co.jp/dp/4641150060/
マクロ経済学 -- 入門の「一歩前」から応用まで (有斐閣ストゥディア) | 平口 良司, 稲葉 大 2015
https://www.amazon.co.jp/dp/4641150265/
基本の「一歩前」から学べる入門テキスト
マクロ経済学の理論を学び始める前に,現実の経済の仕組みから丁寧に解説します。マクロ経済学の基礎とその「一歩前」をしっかりと理解した上で,基本モデル,発展的トピックスへとステップアップして学習できます。イラストや写真を交えながら,楽しく学べる入門書。
第1部 マクロ経済学の基礎知識
第1章 マクロ経済を観察する1:GDP
第2章 マクロ経済を観察する2:物価・失業率
第3章 マクロ経済を支える金融市場
第4章 貨幣の機能と中央銀行の役割
第5章 財政の仕組みと機能
第2部 マクロ経済学の基本モデル
第6章 国内総生産と金利の決まり方
第7章 総需要・総供給と物価の決まり方
第8章 インフレとデフレ
第9章 為替レートの決まり方
第3部 マクロ経済学の発展的トピックス
第10章 経済が成長するメカニズム
第11章 雇用と失業の決まり方
第12章 資産価格の決まり方
内容(「BOOK」データベースより)
貧困な自然災害からの復興など、「個別」に解決しなくてはならない問題がたくさんある中で、なぜ「マクロ」の経済状況を考えなければいけないのでしょうか?本書を通じて、マクロ経済を学ぶことの重要性をしっかりと理解しましょう!
安藤ミクロ
5つ星のうち 5.0これから経済学を勉強したいと考える誰にでもお薦めです。
投稿者 yonakisoba 投稿日 2014/2/19
初級のミクロ経済学の本を読んでも、ある理論の前提になっていることが説明されていない、
またはあまりうまく説明されていないことがある。そのため、どこかモヤモヤしたものがあったりする。
本書では、初心者がつまずきやすいと思われるポイントをうまく説明しています。
---------------------------------
第1部では、まず、価格と価値の違いについて説明し、
「財・サービスに対する価値がお互いに違うからこそ、交換によってお互いの利益になる」ことを示します。
そして、ミクロ経済学の目的を
「人々が合意の上で行う交換によって生み出される利益(=余剰)を最大限に実現させること」とします。(p19)
また、ミクロ経済学では、「人は自分の満足度(効用)を最大にするように行動を選択する」と考える。
そのような行動を「合理的」であるともいう。
「合理的」というと「人間はそんなに合理的ではない」と言う人がいるが、
本書では、「本人が納得してそれを選んでいるといった程度の意味」としている。(p27)
では、どうしたら効用が最大になる選択ができるか。
それを考えるときに欠かせないが次の4点です。
1 インセンティブ
2 トレードオフ
3 「会計上の費用」と「経済的な費用(機会費用)」 との違い。
4 限界的な部分を見る。
--------------------
ここでは4 について少しだけ書きます。
「限界的な部分を見る」とはどういう意味か?
注目している行動について、「それを少し増やしたり減らしたりしたときのこと」を指す。
つまり、合理的な人は、全体ではなく、ある状態に注目し、
「そこから少しだけ増やしたり減らしたりしたときにどうなるか」(限界的な部分)を見て意志決定をするということ。
なぜ、そういう意志決定をするのか?
それは、多くの場合において、そのほうが「最善の選択が可能になる」からだと。
限界的に考える場合、異なる選択肢の優劣を検討する際には必要な情報が少なくてすみます。
つまり、全体的な情報は必要なくて、「そこから増やしても減らしても損をするという点」を見つければいい。(p40)
(↑ 説明を省略して書いたので、ここだけ読んでも分からない人がいるかも知れませんが、
本書では「デパートの営業時間を何時までにしたら一番利益があるか」という例で説明されており、
読めばちゃんと分かります)
-----------------------------------
第2部では、まず「完全競争市場」という理想的な条件を想定します。
これは、「特定の財・サービスの取引が非常に円滑に行われている状態」です。
そして、需要曲線、供給曲線を説明し、そういう完全競争市場において成立する均衡価格では、
取引している人の全員が余剰を得ているとする。
このとき総余剰が最大化されており、もうこれ以上に交換の利益が増やせないので「効率的」であるという。
この完全競争市場とは、理想的で非現実的な想定ですが、
「理想的な姿をベンチマークとして考えておくと何が問題になるか明確になる」という利点がある(p96)
そして、そのような完全競争市場のときに、政府が介入すると、
「死荷重」が発生し、総余剰が減ってしまうことを説明します。
--------------------------------------
第3部では、完全競争市場の前提が満たされていないために、
取引が円滑に行われない「市場の失敗」について説明します。 市場の失敗には以下のものがある。
1 不完全競争のとき
2 外部性があるとき
3 公共財のとき
4 情報の非対称があるとき
5 取引費用が大きいとき
1,2,3,4 を説明し、5の「取引費用」については11章で別立てで説明しています。
というのも、じつは上での「1,2,3,4の市場の失敗」 は、
「取引費用が大きいことで発生している」と考えられるからです。
-----------------------------------------
第4部では、ゲーム理論について。
戦略的状況
ナッシュ均衡
囚人のジレンマ (本当は、『容疑者たちのジレンマ』と訳すほうが正確らしい)
・・・などのゲーム理論の基礎的な考えを説明します。
そして、「ゲームのルールを変更することで、ゲームのプレイヤーにとって望ましい行動が
変わってしまうこと」 が示されます。
これを応用することで、制度設計について議論できるようになります。
つまり、「どういう制度を設計したら、人々が社会的に見て望ましい行動を選択するか」
という研究ができるわけです。
---------------------------------------------
本書はごく基本というか、初歩のことを説明していますが、
この1冊は、そのあと初級以上の教科書を読み進めるための良い「地ならし」になると思います。
高校生、大学1年生、これから経済学を勉強したいと考える誰にでもお薦めです。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
目次:
『第1部: ミクロ経済学の考え方』
第1章 ミクロ経済学とは?
第2章 個人の選択を考える
『第2部: 完全競争市場』
第3章 需要曲線と供給曲線
第4章 市場均衡と効率性
第5章 完全競争市場への政府介入と死荷重の発生
『第3部: 市場の失敗と政府の役割』
第6章 市場の失敗と政府の役割
第7章 独 占
第8章 外部性
第9章 公共財
第10章 情報の非対称
第11章 取引費用
『第4部: ゲーム理論』
第12章 ゲーム理論と制度設計
『実証分析のための計量経済学』山本勲、中央経済社、2015年
『計量経済学の第一歩――実証分析のススメ』田中隆一、有斐閣ストゥディア、2015年
はしがき
http://www.yuhikaku.co.jp/static_files/T15028.pdf
計量経済学の第一歩 | 有斐閣
http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641150287
計量経済学の第一歩 -- 実証分析のススメ
実証分析,実践あるのみ
有斐閣ストゥディア
田中 隆一 (東京大学准教授)/著
2015年12月発売
A5判並製カバー付 , 288ページ
定価 2,160円(本体 2,000円)
ISBN 978-4-641-15028-7
First Steps in Econometrics: An Encouragement of Empirical Analysis
統計・計量経済学・経済数学 > 計量経済学
入門書・概説書
○在庫あり
ウェブサポート
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本書では,初心者でも読み進めることができるように,確率・統計の基本から丁寧に解説し,まずは回帰分析を徹底的にマスターします。また,操作変数法,パネル・データ分析などの応用手法も,できるだけ直観的な説明を重視し紹介しています。
練習問題も豊富に用意し,1つ1つ理解を確認し,手を動かしながら学べるようになっています。専用のウェブサポートページでは,本書で示した例題/練習問題のデータ,StataやR,gretlによる実行例も用意しました。
※以下では,著者の田中先生がご自身が実証分析=計量経済学にのめり込むようになったきっかけも交えて,本書の紹介とこれから学ぶ人のためのメッセージを語っています。
※田中先生へのインタビュー記事 →こちら(東京大学社会科学研究所サイト)
目次
第1章 なぜ計量経済学が必要なのか
第1部 確率と統計のおさらい
第2章 データの扱い方─数字に隠された意味を読み取る
第3章 計量経済学のための確率論─不確かなことについて語る
第4章 統計学による推論─観察されたデータの背後にあるメカニズムを探る
第2部 計量経済学の基本
第5章 単回帰分析─2つの事柄の関係をシンプルなモデルに当てはめる
第6章 重回帰分析の基本─外的条件を制御して本質に迫る
第7章 重回帰分析の応用─本質に迫るためのいくつかのコツ
第3部 政策評価のための発展的方法
第8章 操作変数法─政策変数を間接的に動かして本質に迫る
第9章 パネル・データ分析─繰り返し観察することでわかること
第10章 マッチング法─似た人を探して比較する
第11章 回帰不連続デザイン─「事件」の前後を比較する
ウェブサポート
練習問題の解答,ウェブ補充問題,補論,統計ソフトウェアのチュートリアル,例題と練習問題で利用したデータ, 本文例と実証分析問題のプログラム,gretlによる本文例再現方法と実証分析問題の解答例,正誤表 ※授業用スライドあり
同一ジャンルへ: 統計・計量経済学・経済数学
実証分析のための計量経済学 / 山本 勲【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784502168116
実証分析のための計量経済学―正しい手法と結果の読み方
山本 勲【著】
価格 ¥2,808(本体¥2,600)
中央経済社(2015/11発売)
ポイント 26pt
ウェブストア用在庫がございますが僅少です
(※複数冊ご注文はお取り寄せとなります)
出荷予定日とご注意事項
※上記を必ずご確認ください
●店舗受取サービス(送料無料)をご利用いただけます。
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サイズ A5判/ページ数 245p/高さ 21cm
商品コード 9784502168116
NDC分類 331.19
Cコード C3033
内容説明
知りたいことがわかるから実証分析は楽しい。最小二乗法、最尤法、プロビットモデル、順序ロジットモデル、多項ロジットモデル、トービットモデル、ヘーキットモデル、操作変数モデル、パネル分析、DD分析、サバイバル分析、同時決定・内生性バイアスとその対処方法などをわかりやすく実践的に解説。分析例を多数収録!
目次
第1部 計量経済学の基本事項と推定結果の実践的な理解(計量経済学とは何か―計量経済学の有用性と分析の流れ;計量経済分析のエッセンス1―理論と実証、データの種類、推定結果の見方;計量経済分析のエッセンス2―さまざまな形の回帰分析と活用方法;計量経済学を用いた実証分析の具体例―さまざまな推定結果の見方とその実践1)
第2部 最小二乗法から最尤法・非線形モデルへの発展(最小二乗法の仕組みと適用条件―最小二乗法とBLUE;加重最小二乗法と一般化最小二乗法―不均一分散や共分散への対処方法;プロビットモデルと最尤法―線形確率モデルの問題点と対処方法;順序ロジットモデルと多項ロジットモデル―離散選択モデルの応用;トービットモデルとヘーキットモデル―質的変数モデルの応用;非線形モデルの実証分析の具体例―さまざまな推定結果の見方とその実践2)
第3部 因果関係の特定とミクロ計量経済分析の応用(操作変数を用いた因果関係の特定―同時決定・内生性バイアスとその対処方法;パネルデータ分析と固定効果モデル―固有効果の存在とバイアスの対処方法;効果・影響の測定―データを用いた政策・プログラム評価の方法;サバイバル分析―生存時間の要因特定;パネルデータを活用した実証分析の具体例―さまざまな推定結果の見方とその実践3)
著者紹介
山本勲[ヤマモトイサム]
慶應義塾大学商学部教授。1993年慶應義塾大学商学部卒業、2003年ブラウン大学経済学部大学院博士課程修了(経済学博士)。1995~2007年日本銀行、2007年慶應義塾大学商学部准教授を経て現職。専門は応用ミクロ経済学、労働経済学。主な著作として『労働時間の経済分析:超高齢社会の働き方を展望する』(共著、日本経済新聞出版社、2014年、第57回日経・経済図書文化賞受賞)、『日本の家計行動のダイナミズム8』(共編著、慶應義塾大学出版会、2012年、第4回政策分析ネットワーク賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
推定結果を多数紹介し、理論や数式展開を極力省略して、直感的・実践的に解説したテキスト。
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