火曜日, 2月 28, 2017

競争の型


「経済学を学ぶ目的は、経済問題に対する出来合いの対処法を得るためではなく、
そのようなものを受け売りして経済を語る者にだまされないようにするためである」

ジョーン・ロビンソン


The purpose of studying economics is not to acquire a set of ready-made answers to economic questions,
but to learn how to avoid being deceived by economists.
Joan Robinson 
Contributions to Modern Economics (1978) 
Chapter 7, Marx, Marshall and Keynes, p. 75



<サピエンティア>マクロ経済学 | 東洋経済

中村 保, 北野 重人, 地主 敏樹
2016/07/01
上の言葉が英文で冒頭に掲げられる。

サピエンティア中村北野他マクロ2016は章の各冒頭でロビンソンやスミスやトービンやケインズの
言葉が掲げられている。全部英文というところがミソだ(英語を学べというメタメッセージ)。
ロビンソンの名言に直接言及はされていないが、経済を体に例え、「マクロ経済学は
、全体として見た経済の健康状態を把握するという重要な役割を担っている」(「はじ
めに」(iii))とされている。経済=身体説は歴史的に批判されて来たが現在は状況が違う(外科医が
経済学研究をして来た初期経済学に立ち還るべきだ)。
サピエンティアシリーズkindle版は検索が出来ないので勧めないが、本書の場合、図が多い
ので推薦出来る。特に第1章ではフロー循環図が6種類くらい使われていてわかりやすい。
産業連関表のイメージが把握できる。
第6章ではシミュレーション ソフトDynare↓の使い方も紹介される。

Dynare stable (recommended) ― Dynare

http://www.mathworks.co.jp/programs/nrd/buy-matlab-student.html (リンク切れ)

MathWorks - Makers of MATLAB and Simulink

https://jp.mathworks.com/




第1章でフロー循環図が6パターン紹介される。初学者にはうれしい。第7章の開放経済下の政策も図が多くていい。
第6章で簡易DSGE?ソフトも紹介される。その他、ソロー、ラムゼイ、ジョブサーチ理論も的確に紹介される。
Kindle版は検索ができないのが残念。このシリーズはやはりそこを改善すべきだ。

以下の言葉が英文のみで「はじめに」で掲げられる。各章はじめで同じ趣向。



競争の型 – hdkworks blog

http://hdkworks.com/%E7%AB%B6%E4%BA%89%E3%81%AE%E5%9E%8B/

競争の型


1999年頃に起業した際に、ポーターの書籍をかなり読み込みました。起業前の数ヶ月ほとんど持ち歩いていたといってもいいかもしれません。





タイトル  競争優位の戦略 いかに高業績を持続させるか
著者名等  M.E.ポーター/著  ≪再検索≫
著者名等  土岐坤/〔ほか〕訳  ≪再検索≫
出版者   ダイヤモンド社
出版年   1985.12
大きさ等  22cm 659p
注記    Competitive advantage./の翻訳
NDC分類 336





競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるかです。当時は、私は、日本最大のSIerの社員でもありましたので、どうすればインターネットというテクノロジーの中で、巨大戦艦が生き延びていけるかという観点で、この本を読んでいたように思います。この時期には、私はかなりの書籍量を読み、実地として起業の中で試しているわけですが、それから、15年、時代が変わってきたにもかかわらず、少々勉強をさぼってしまっていたかもしれません。今や、この書籍は古典になってしまっていたようです。


先日久しぶりにハーバードビジネスレビューを購入してみると、ポーターのことが書いてありました。なるほどとおもい、ビジネスモデルの書籍をいくつか読み、いくつかもやもやが晴れていきました。一番腹落ちしたのは、このエントリのタイトルにした競争の型、です。この競争の型の考え方をすれば、大企業が勝てないのではなくて、戦術が違っていただけの可能性があると思うに至りました。戦い方を間違えていれば、勝てる可能性は低くなる、あたりまえの話だと。


 


Contents [hide]

1 競争の型の起源

2 戦略の型(1) IO(industrial organization)型

3 戦略の型(2) チェンバレン型

4 戦略の型(3) シュンペーター型

5 まとめ 〜新しもの好きはシュンペーター型を狙え〜

競争の型の起源


1986年ですから私が起業する前となりますが、ジェイ・バーニーというアメリカの経済学者がその起源とのことで、ポーターとは、ポーターVSバーニー論争などとも言われているようです。


上中下



上記の書籍も、少し古めの2003年ですが、「経営資源に基づく戦略論」(Resource Based View、以下RBV)と呼ばれる理論を説明したものです。かなりの大作ですが、一般論も多数書かれており、買っていて損はないと思います。


 


戦略の型(1) IO(industrial organization)型


特徴としては、下記の通りです。


事業環境の不確定要素が少ない

参入障壁が高い

2~5社で市場を独占している

企業は、緩やかに差別化をすることで過当競争を避ける

結果として、安定的な市場となる

たとえば、日本のビール業界をイメージしていただけるとわかりやすいかと思います。このような市場の場合、ポーターのSCP(Structure-Conduct-Performance)戦略が有効だと言われています。SCPとは、それぞれ


市場構造(Structure):市場規模、競合企業数、製品の差別化要因、参入コスト、市場の集中度

市場行動(Conduct):価格政策、R&D、投資、マーケティング

市場成果(Performance):生産効率、資源配分の効率、雇用水準、技術進歩のスピード収益性

を考慮し、戦うということです。よく見かけるのは、自社の「ポジショニング」をしっかり理解し、戦う方法。まさに最初の起業時に私が書いた図版にもこれが含まれておりましたが(笑)、縦軸横軸を決め、コンペティタと自社を比較し、どのようなアクションをとるのかをきめていくようなスタイルです。つきつめていくと、それは、


差別化戦略

コスト・リーダーシップ戦略

に帰着していきます。どんな市場も、立ち上げ時はこんな感じではない!のですが、いつかは成熟した市場になるわけで、ペイパル創業者ピーターティールによると、将来の市場成熟を考えた上で、起業せよ、独占を狙え、というのがおすすめなようです。



 


戦略の型(2) チェンバレン型


日本の多くの市場が、このチェンバレン型であると言われています。


比較的参入障壁は低く

複数の企業が存在し、

差別化しながら激しく競争する

数社による寡占がまだ起きていない、もしくは起きない市場です。


チェンバレン型の競争の型では、バーニーが提案したRBV(Resource Based View)に基づく戦略が有効だと言われています。前述の書籍に登場します。他社との比較すなわちポジショニングが大切なわけではなく、結局、自社の力、リソースが大事だよね、というお話です。現場力で勝ってきたたとえばトヨタなどが、このRBVの成功例としてよくあげられるようです。


戦略の型(3) シュンペーター型


 


これまでご紹介した市場は、どれもある程度の成熟した市場になるわけなのですが、まだ登場したての市場や製品の場合、あまりマッチすることはありません。2000年前後のインターネットを思い浮かべていただければ理解しやすいでしょう。そのような市場は、


日進月歩で技術革新が起こる

顧客ニーズなどにも不確定要素が多い

参入障壁も低い

という特徴があります。不確実性がきわめて高いため、他の2つの戦略のような、あらかじめ将来を予見しながら戦略立案をすることが困難です。今から思うと最初の起業時、2000年前後に、インターネットという市場で、よくポーターの戦略に則った事業計画を書いたものだと我ながらあきれてしまいます。


実際、私もそうなのですが、シュンペーター型の市場においては、スクラップアンドビルド、トライアンドエラー、とりあえずやってみる、ピポットをしまくる、そんな中から「当たり」を探りつつ、イノベーティブな製品・サービスを生み出す、言ってみれば宝探しのような活動の方が重要です。


ベンチャー的な言葉でいえば、リーンスタートアップといえるでしょう。



リーン・スタートアップ 単行本 – 2012/4/12


経済学的な観点で言えば、リアル・オプション理論ということになるでしょう。





がこれに近くなります。端的にいえば、双方とも、


「わからないときには、とりあえずやってみて、市場に出そう」


もっとも出すだけでは意味が無くて、


利用者からのフィードバック、改善、必要に応じてピポット


を続けていきます。某ネット企業の代表が、「いい風が吹いたときに、沖にいなければその風をつかめない」とおっしゃっていたことを思い出します。まさにチャンスを狙うための戦略なわけです。



上記の書籍は、シュンペーター型の市場に対してのアプローチが記述されています。


まとめ 〜新しもの好きはシュンペーター型を狙え〜


私のキャリアのスタートは大企業だったわけなのですが、今はベンチャーよりの行動をとることが多いです。それは、上記競争の型でいうと、シュンペーター型の市場を選択しているとも言うことができます。シュンペーター型の市場の方が、当たりを引いたときに大きいハイリスクハイリターンであることがその一番の理由にも思いますが、もしかしたら・・・


単にシュンペーター型の市場とそこで起きうることが好き


なのかもしれないと、思いつつあります。R&D的に小さなサイクルをくるくる回しながら、日々新しいことに触れられることも、好き、の一つなのかもしれません。私のような新しもの好きは、シュンペーター型を意識して狙った方が、いろいろと悩まなくていいようにも思います。


コンビニで新しい商品が出てたらとりあえず買ってしまう人、、、悩んでないでシュンペーター型のアクション取ったらいいかも!ですよ。



偉人 ジョーン・ロビンソン 名言集(英訳付)|心の常備薬

http://medicines.aquaorbis.net/meigen/kaigai/gakusya-e/joan-robinson

偉人 ジョーン・ロビンソン 名言集(英訳付)|心の常備薬 

ジョーン・ロビンソン
Joan Robinson
1903年10月31日 – 1983年8月5日
イギリスの経済学者
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フルネーム:ジョーン・バイオレット・ロビンソン
Joan Violet Robinson
1903年 イングランドのサリーで生まれた。
ロンドンのSt.Paul’s Girls’ Schoolに通う。
1921年 ケンブリッジ大学のガートン・カレッジに入学(途中で歴史から経済学に転じる)。
1925年 経済学のトライポス(優等卒業試験)を通り、卒業する。
1926年 ケンブリッジの経済学者オースティン・ロビンソンと結婚する。
彼の仕事の関係で2年半ほどインドに滞在する。
1929年 イギリスへ帰国。
1931年 ケンブリッジ大学のAssistant Lecturerになる。
1933年 『不完全競争の経済学』出版。
1937年 ケンブリッジ大学のUniversity Lecturerになる。
1949年 Reader(准教授)になる。
1956年 『資本蓄積論』出版。
1958年 ブリティシュ・アカデミーに入る。
1962年 Newnham Collegeのフェローとなる。
1965年 (夫の後を受けて)Newnham Collegeの教授となる一方、Girton Collegeのフェローとなる。
1979年 King’s Collegeで、女性で初めてのフェローとなる。



No.001


経済学を学ぶ目的は、経済問題に対する出来合いの対処法を得るため、ではなく、そのようなものを受け売りして、経済を語る者に騙されないようにするためである。

【直訳】To get ready-made dealing to an economic problem, the purpose of learning economics is to decide not to be tricked by the person who retails such one without well and tells economy.

 

No.002


経済学は学ぶ者の姿勢いかんで、教師と同じ水準で教師の相互比較を可能にする学問である。

【直訳】The posture of the person who learns doesn’t go to economics, and it’s the learning which makes the teacher’s Pairwise Comparison possible by the same standard as a teacher.

 

No.003


どんな愚か者でも質問には答えられる。
重要なのは質問を発することだ。

【直訳】Every kind of innocent can answer a question.
An important one is to issue a question.

 

No.004


友情と尊敬のどちらかを選ぶという問題になれば、私は後のほうを取る。

【直訳】When it’s the problem that one of friendship and respect are chosen, I get the back.

 

 


ジョーン・ロビンソンが「経済学を学ぶ理由は経済学者に騙されないためだ」という趣旨のことを言った理由はなんですか?

ベストアンサーに選ばれた回答

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2015/3/1113:00:50

マルクスは、資本制は崩壊する、といった。
しかし、『資本論』に出てくる
再生産表式には、資本制が安定的に成長するための
条件が示されている。
もしも経済学者がマルクスのうわべ(反資本主義)に
騙されることなく、資本論をまじめに読んでいれば
ハロッド=ドマーモデルは20年は早く
展開されたろう。

マーシャルは資本制経済を賛美した。
ところがマーシャルの長期モデルでは
経済外部効果により、限界費用曲線が
右下がりの下で市場が均衡することが
書かれてしまっている。
これはマーシャルにとっては大きな矛盾だ。
限界費用逓減下で市場が均衡するなら、
自由競争はできない。
マーシャル自身はこの矛盾に気づいていたが
マーシャルの弟子たちは気が付かなかった。
これを指摘したのはスラッファであるが
その後の資本制経済の進展を見れば
スラッファが予感した通り
自由主義経済ではなく
独占が市場を支配するような社会になってしまった。
マーシャルをよく読めば、こうしたことは
理論的には書かれていたのに、
資本制の讃美者たちは
マーシャルの自由主義賛美者としてのうわべに騙され
本当に書かれていることの意味に気が付かなかった。

ケインズは、政府が介入することで資本制はそこそこ、
悪くなくやっていける、と考えていた。
しかし、実際には政府支出の大きな部分が軍事費で、
現在(当時のこと)では、すでに地球を何回か
破壊できるだけの核兵器を米ソで保有している。
もしかしたら、資本制経済どころか、
人類が滅んでしまうかもしれない。しかし、
ケインズを賛美している人たちの中に
この理論的結末を理解している人たちが
どれだけいるのか。

経済学者の思想信条は
重視しなければならないが
いやしくも経済学者であるなら、
その思想信条ではなく、
その理論を厳しく批判するべきだ。それができなければ
経済学を学ぶ意味はない。

経済学をなぜ学ぶのか。
経済学者に騙されないためである、、、

と、言うような。。。。

…たしか、インドのデイリーでの講演でしたよね。。
懐かしいな。。。

ちなみに、マーシャルの下りで
限界費用逓減下で均衡する⇒独占になる
という流れがあるけれど、
スラッファの指摘を受けて
自然独占の理論を構築したのはJロビンソン自身。
ただし、ロビンソンは、その後、この理論を放棄して
チェンバレン型独占的競争理論へと
向かうことになる。

「ロビンソン 騙されない 経済学」の検索結果




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