木曜日, 5月 11, 2017

宮尾龍蔵 マクロ金融政策の時系列分析 政策効果の理論と実証2006


                 ( 経済学リンク::::::::::
クリストファー・シムズ(1980) - 2011年 ノ ーベル経済学賞受賞:

http://nam-students.blogspot.jp/2016/11/wikipedia.html

NAMs出版プロジェクト: 経済学日本人著者入門書
http://nam-students.blogspot.jp/2016/10/blog-post_9.html

岩村充『新しい金融理論』2004, 『中央銀行が終わる日―ビットコインと通貨の未来―』2016

http://nam-students.blogspot.jp/2017/05/2016.html

宮尾龍蔵 マクロ金融政策の時系列分析 政策効果の理論と実証2006

http://nam-students.blogspot.jp/2017/05/blog-post_11.html@

入門計量経済学 ストック&ワトソン Introduction to Econometrics 2006James H. Stock、 Mark W. Watson

http://nam-students.blogspot.jp/2017/05/introduction-to-econometrics-2006james.html


《多変量自己回帰(VAR)モデル:Vector Autoregressive Model》



マクロ金融政策の時系列分析 政策効果の理論と実証

 著者名等  宮尾龍蔵/著  

 著者等紹介 1964年大阪府生まれ。87年神戸大学経済学部卒。94年ハーバード大学大学院経済

学研究科修了。現在、神戸大学経済経営研究所教授。

 出版者   日本経済新聞社

 出版年   2006.6

 大きさ等  22cm 281p

 NDC分類 338.3

 件名    金融政策-日本  

 要旨    日本の景気変動メカニズムをデータから精緻に検証。量的緩和やゼロ金利など、総需要サイドの金融政策によって経済が好転したというわけではなく、経済の供給サイドや構造問題に本質的要因があることを、時系列手法を駆使して浮き彫りにする。


 目次     

序章 本書の問題意識と要約

第2章 金融政策の効果

第3章 インフレ目標政策

第4章 貨幣需要の関係と流動性のわな

第5章 為替レート政策;第6章 経常収支と財政収支の持続可能性

第7章 マネーサプライの役割

第8章 日本の長期停滞と経済の供給サイド

終章 今後のマクロ政策運営に向けて


 内容

日本の景気変動メカニズムをデータから精緻に検証。総需要サイドの金融政策によって経済が好転したというわけではなく、経済の供給サイドや構造問題に本質的要因があることを、時系列手法を駆使して浮き彫りにする。〈受賞情報〉日経・経済図書文化賞(第49回) 


構造VAR分析を説明した#2と日本を分析した#8が興味深い。生産性の低さに不況の原因を見るのはHayashiと同じ結論。


参考:

Econometrics Fumio Hayashi 2000/12
http://nam-students.blogspot.jp/2015/12/econometrics-fumio-hayashi.html


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非伝統的金融政策 政策当事者としての視点

 著者名等  宮尾龍蔵/著  

 著者等紹介 1987年、神戸大学経済学部卒業。94年、ハーバード大学大学院修了。神戸大学経済経営研究所助教授、同教授、同所長、日本銀行政策委員会審議委員(2010~15年)を経て現職。現在、東京大学大学院経済学研究科教授、神戸大学名誉教授 主要著作『マクロ金融政策の時系列分析』(日本経済新聞社、2006年、第49回日経・経済図書文化賞受賞)など。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

 出版者   有斐閣

 出版年   2016.10

 大きさ等  20cm 244p

 NDC分類 338.3

 件名    金融政策-日本  

 件名    日本銀行  

 要旨    非伝統的金融政策の効果はあるのか、2%物価安定目標は妥当なのか、懸念すべき副作用

は何か、マイナス金利政策の影響は何か―「理論」と「実証」から答える。


 目次

第1章 非伝統的金融政策とは何か

第2章 非伝統的金融政策の効果はあるのか(1)理論的なメカニズム

第3章 非伝統的金融政策の効果はあるのか(2)実証的な証拠;

第4章 2%物価安定目標は妥当なのか

第5章 懸念すべき副作用は何か

第6章 マイナス金利政策の影響は何か

第7章 日銀での5年間と今後の展望


 内容

非伝統的金融政策の効果はあったのか?2%物価安定目標は妥当なのか?懸念すべき副作用は何か?マイナス金利政策の影響は何か?政策決定に携わった著者が、非伝統的金融政策の特徴と課題を理論と実証の両面から答える。


Amazon.co.jp:カスタマーレビュー: 非伝統的金融政策 -- 政策当事者としての視点

https://www.amazon.co.jp/product-reviews/4641164908/


5つ星のう


ち4.


2016年12月11日
経済学者であり、日本銀行政策委員会審議委員を2010年~2015年の間務めた宮尾龍蔵氏による非伝統的金融政策の解説と政策の効果の実証分析をまとめたものです。

宮尾氏の分析手法は時系列分析の構造ベクトル自己回帰(Structural VAR)モデルを利用したものです。構造ベクトル自己回帰モデルとは、複数の経済変数の相互依存関係をシンプルな(主として各変数の過去の値に依存するような)連立方程式体系で描写し、各式の誤差項を「構造ショック」とみなします。

宮尾氏は構造VARモデルで日本の非伝統的金融政策の効果を分析した結果、「2001年から2015年初めまでの日本のマクロ経済データを用いて検証した結果、マネタリーベースの増加は、長期金利の低下と資産価格の上昇 ―株価の上昇やドル/円為替レートの上昇(ドル高・円安)― を通じて、日本のGDPを持続的に引き上げ、また消費者物価上昇率にも持続的なプラスの効果をもたらすことが確認された」と結論づけています。

一方で「本章で示される分析結果が、日本の非伝統的金融政策の効果に関して確定的な最終結果を表すというものではありません。今後のデータの蓄積によって、また潜在的に起こりうる経済構造の変化によって、実証的な評価は変わりうるものです。むしろ、ここでの検証は、シンプルかつ再現可能な科学的分析を示すことで、今後のより詳細な分析につながり実証結果が蓄積されていく、そして非伝統的金融政策の効果の全体像に少しでも近づく、そうした試みの1つとして位置づけられるものと考えます」と断り書きをしており、経済学者としての真摯な姿勢が感じられます。

分析結果については日銀審議委員だった立場上、全く効果がなかったという結論は出しにくいでしょうし、VARモデルは使う変数の選び方やデータ期間によって結果が変わってくるので、いろいろと議論はあるかと思います。ただ、一流の経済学者が日本の金融政策の実証分析の手法を分かりやすく説明し、分析結果の見方を解説してみせた意義は大いにあるのではないかと思います。

なお、構造ベクトル自己回帰(Structural VAR)を使った分析については、前著の『マクロ金融政策の時系列分析』の方がより詳細に書かれているので、興味を持たれた方は『マクロ金融政策の時系列分析』を読むことをお勧めします。

また、アカデミックな参考文献をきちんと紹介されているのも大変参考になります。


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コア・テキストマクロ経済学 (ライブラリ経済学コア・テキスト&最先端)  宮尾 龍蔵  2015/10


株式会社サイエンス社 株式会社新世社 株式会社数理工学社

http://www.saiensu.co.jp/?page=book_details&ISBN=ISBN978-4-88384-091-5&YEAR=2005
<内容詳細>
気鋭の著者がマクロ経済学の基礎から中級までの内容をオリジナルな統計資料を基に丁寧に説き明かした最新テキスト.日本の長期デフレ停滞に対し,マクロ経済学がどのような分析と処方を示せるかという問題意識に立ち,マクロ経済の学習と日本のマクロ経済の理解とを一体化して解説.初学者でもマクロ経済の全体像と,現実の経済問題へのアプローチが捉えられるように配慮されている.


<目次>

第1章 マクロ経済学の基本的な考え方

    1.1 マクロ経済変数と相互依存関係

    1.2 人々の合理的な経済行動

    1.3 経済の豊かさとは

    1.4 理論と実証はマクロ経済学の両輪

    1.5 日本経済とマクロ経済学

  練習問題


第2章 GDPと物価

    2.1 GDPとは

    2.2 物価指数

    2.3 GDPと物価の同時決定:基本フレームワーク

    2.4 均衡GDP,完全雇用GDP,「短期」と「長期」の均衡

  練習問題

  コラム:GDPデフレ一夕ー算出の「連鎖方式」


第3章 消費の決定

    3.1 ケインズの消費関数

    3.2 フィッシャーの2期間モデル

    3.3 消費のライフサイクル・恒常所得仮説

  補講 家計の効用最大化行動‥必要条件式の導出

  練習問題


第4章 投資の決定

    4.1 投資の役割

    4.2 投資決定の基本モデル

    4.3 投資の調整費用とトービンのq理論

  練習問題

  コラム:フィッシャー方程式


第5章 貨幣の需給関係

    5.1 貨幣とは

    5.2 貨幣の供給

    5.3 貨幣需要の関係

  補講「貨幣の入った効用関数」モデル:予算制約式と必要条件式

  練習問題


第6章 経済の供給サイドと総需要・総供給分析

    6.1 企業の労働需要

    6.2 家計の労働供給

    6.3 資本ストックと技術進歩の役割

    6.4 ここまでのまとめ:IS−LM分析と総需要・総供給分析

  練習問題


第7章 国際マクロ経済と為替レート

    7.1 国際マクロ経済:基礎的な概念と考え方

    7.2 為替レートの決定

    7.3 為替レートのマクロ経済効果

  練習問題


第8章 景気循環と経済成長

    8.1 景気循環

    8.2 経済成長

  練習問題

  コラム:ルーカス批判


第9章 マクロ経済の金融的側面

    9.1 資産価格の役割

    9.2 銀行貸出の役割

  練習問題

  コラム:負債デフレーション


第10章 マクロ経済政策の役割

    10.1 マクロ政策分析の全体像

    10.2 財政政策

    10.3 金融政策

  練習問題


第11章 日本のマクロ経済政策

    11.1 日本の財政と財政政策

    11.2 日本の金融政策

    11.3 おわりに

  練習問題


参考文献

練習問題略解

索引

                

形式: 単行本
本書は、入門書を一度読み終えた学部生にとって、非常に良い本だと思います。マクロ経済学の仮定や考え方に関する記述がきちんと書いてあるところも良いです。また、上級マクロの入門書として、上級マクロの概念がイマイチシックリこない人向けの本としても、非常に良いと思います。動学マクロの基本概念も分かりやすく書いてあるので、これを読んでから上級書に入れば、理解が促進されるとような気がします。レベル感としては、『The Foundations of Modern Macroeconomics』よりも易しく、MankiwやBlancharとほぼ同程度はないかと思います。このレベルの類書は少ないので、ありがたい一冊です。


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入門 計量経済学 単行本 – 2016/5/25


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