21世紀の資本3~4章より
日本版はあるのだろうか? 吉川洋が一橋大の研究を挙げていたが未確認。
《日本は英仏より100年遅れて明治以降になるが、一橋大学の経済学者グループにより、世界に誇るべき長期統計が整えられている(問題の資本/所得比率も長期経済統計3巻『資本ストック』にある)。》
長期経済統計―推計と分析 (3)資本ストック オンデマンド (ペーパーバック) – 2014/6/4
1966,2014
日本が世界に誇りうる経済学的達成の金字塔 **第32回日経経済図書文化賞特賞受賞** 【特色】◆明治・大正・昭和およそ100年にわたる経済統計の集大成 ◆国民経済計算体系にそって組織的に整備された基本統計集 ◆統計数字だけでなく推計過程と分析をも収める総括的統計書 ◆日本のみならず世界の工業化過程の分析比較に確固たる基礎を与える ◆統計表の英訳と推計方法の英文概要を付す 〈第3巻目次〉分析(資本ストック集計量の動向、部門別・タイプ別資本ストックの動向、資本集約度と資本系数他)/推計(非1次産業資本ストック他)
6 Comments:
資産価値を45°線上に置いた方がわかりやすいのだが、、、
注:
ソロー以降、動学が主流になる(資本ストックは時間軸として解釈し得る)。
ソローのモデル:
http://blog.livedoor.jp/sowerberry/archives/41781283.html
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51896883.html
簡単に言うと、戦争などで労働力が減れば全体K(またはβ?)=資本ストックの絶対数は減る。
少子化で資産家の遺産が少数者に集まればr資本収益率は相対的に上がる。
部門2と部門1の人口増減は性質が違う対社会効果になる。
人口と成長率の交互の上下動は、国家と資本の関係、自由主義と帝国主義の交互性、
循環性に似ている(ソローのモデルに関してはマンキューマクロ応用篇に詳しい)。
所得 δK
| /
Y2|_______○dK ○sY
| ○ /|
Y1| ○ / |
| / |
| ○ / |
| / |
| / |
|/______|______資本
K K'
Y を生産量、K を資本(資本ストック)、s を貯蓄率、δ を資本消耗率、減価償却率とする。
《経済が資本/所得比率がー定の「定常状態」に到達したと考えよう。労働からだけ所得を得る人々の賃金は、技術進歩によって生産
性が上がるのと同じぐらいのスピードで上がる。それは経済全体の成長率より少し低いだろう。なぜなら成長率は人口増加率を含むか
らだ。》*
この結果、資本収益率が成長率を上回り、格差が拡大します。これをソローは富める者がますます富むダイナミックと呼んでいます。
*Solow "Thomas Piketty Is Right" New Republic, April 22, 2014
(注)ピケティは実証分析などに基づき、格差拡大を説明できる関係式として基本法則を示した
r>g
α=r×β (21世紀の資本邦訳56頁,1章)
β=s/g (173頁5章,240頁第6章で1948年ドーマーが提示したg=s/βから1956年ソローが展開したとされる)
資本/所得比率β、所得の中の資本シェアα、資本収益率r
貯蓄率s、成長率g
(例:所得の中の資本シェアα=30%,資本収益率r=5%,資本/所得率β=600%、57頁より)
(例:「ある国が所得の12%を毎年貯金しており、当初の資本ストックが所得6年分とすると、資本ストックの成長率は年間2パーセントだ。つまり国民所得とまったく同じ比率であり、資本/所得率は安定状態を保つ。」178頁より)
不変資本/可変資本ではなく、ストック/フローという用語(*を使用している時点で
ピケティはマルクスと無関係…というのは表面的な話で、
実は(著書中のマルクスへの言及とは別に)ピケティの言うr>gはマルクスの問題意識に
必然的に近くなる(ソローとマルサスが近いというくらいの意味で)。
*これらの概念は以下の関係になっている。
ストック フロー
\ /\
\/ \
不変資本 可変資本
あるいは、
資本の価値構成 ← 資本の技術的構成
価値増殖過程での 生産諸要素 再生産過程[回転の仕方]
資本機能区別 での資本機能区別
┏━建物、機械等(労働手段)━━━━固定資本(ストック)
不変資本c━━━┫
(資本ストックへ)┗━原料、補助材料(労働対象)━┓
┣━流動資本(フロー)
可変資本v━━━━━労働力━━━━━━━━━━━┛
(所得フローと同義)
http://homepage3.nifty.com/ykbdata/DAS_KAPITAL/DAS_KAPITAL_029.htm リンク切れ
「資本論」の研究#029:固定資本と流動資本
http://ykbdata.la.coocan.jp/DAS_KAPITAL/DAS_KAPITAL_029.htm 新URL
効率としての資本の有機的構成概念(不変資本/可変資本)を産業利潤=企業ではなく
価値概念として社会全体(資本/所得:率β)に拡張しているのだ。この時点でピケティのフローは可変資本と同義になる。
微分に対する積分というか、マルクスは演繹、ピケティは帰納的だが…
どちらちせよ射程の期間を長くすると原材料としてのフローは消える。
ピケティは始めから労働賃金(gはあくまで成長率だが)を考えており、
可変資本を所得フローと呼んでいるのだから、近経マクロ、統計学経由でもマルクスに近づくのは当たり前だ。
本人は否定しているが、ピケティとマルクスは格差(というより蓄積)に関して程度が違う
だけで 同じ結論を出している、と言い得る。
革命か世界政府かの違いだ。
また、両者は共にバルザック好き。
マルクスについては佐藤優と宇野弘蔵をセットで読むとわかりやすい。
マルクスは資本/所得比率を10くらいに想定している(**。
**
経済表の草稿は有名な書簡(1863/07/06)を含めて2つあるが、最初のもの(1863/05↓)には
交換に廻されるのは全体の10分の1だと明記されている。スミスがcを無視したと批判
することから経済表及び再生産表式は生まれたが、交換過程の過大視はマルクスも引き
継いでしまった。
http://1.bp.blogspot.com/-rM_WkUy2Gic/TrTQVwYfZSI/AAAAAAAADOs/1a2B13rXWic/s1600/9eb71472.jpg
「固定資産のうち価値増殖過程に入らない部分は省略されている。」
(大月書店マルクス資本論草稿第9巻593頁より、588〜595頁参照、上記の図は589頁)
ピケティは所得フローという用語で可変資本vを表している。通常の近経(下図右)とズレる。
下の図で言えば資本の価値構成寄りで、なおかつ産業資本に思考を限定していない。
マルクスよりマルクス的だ。
不変資本c/可変資本vとストック/フローβの関係:
<資本の価値構成> ← <資本の技術的構成>
価値増殖過程での 生産諸要素 再生産過程[回転の仕方]
資本機能区別 での資本機能区別
┏━建物、機械等(労働手段)━━━━固定資本(ストック)
不変資本c━━┫
┗━原料、補助材料(労働対象)━┓
┣━流動資本(フロー)
可変資本v━━━━労働力━━━━━━━━━━━┛
http://ykbdata.la.coocan.jp/DAS_KAPITAL/DAS_KAPITAL_029.htm
ピケティ略語:
所得の中の資本シェアα、
資本収益率r、
資本/所得比率β、 貯蓄率s、
成長率g
α=r×β (56頁,1章)、β=s/g (173頁,5章)
マルクスは資本/所得比率を10くらいに想定していた。
http://1.bp.blogspot.com/-rM_WkUy2Gic/TrTQVwYfZSI/AAAAAAAADOs/1a2B13rXWic/s1600/9eb71472.jpg
「固定資産のうち価値増殖過程に入らない部分は省略されている。」
(大月書店マルクス資本論草稿第9巻589頁)
ちなみにマルクスピケティ両者は共にバルザック好き。
ピケティは所得フローという用語で可変資本vを表している。通常の近経(下図右)とズレる。
ピケティは下の図で言えば資本の価値構成寄りで、なおかつ産業資本に思考を限定していない。
マルクスよりマルクス的だ。
不変資本c/可変資本vとストック/フローβの関係:
<資本の価値構成> ← <資本の技術的構成>
価値増殖過程での 生産諸要素 再生産過程[回転の仕方]
資本機能区別 での資本機能区別
┏━建物、機械等(労働手段)━━━━固定資本(ストック)
不変資本c━━┫
┗━原料、補助材料(労働対象)━┓
┣━流動資本(フロー)
可変資本v━━━━労働力━━━━━━━━━━━┛
http://ykbdata.la.coocan.jp/DAS_KAPITAL/DAS_KAPITAL_029.htm
ピケティ略語:
所得の中の資本シェアα、
資本収益率r、
資本/所得比率β、 貯蓄率s、
成長率g
α=r×β (56頁,1章)、β=s/g (173頁,5章)
マルクスは資本/所得比率を10くらいに想定していた。
http://1.bp.blogspot.com/-rM_WkUy2Gic/TrTQVwYfZSI/AAAAAAAADOs/1a2B13rXWic/s1600/9eb71472.jpg
「固定資産のうち価値増殖過程に入らない部分は省略されている。」
(大月書店マルクス資本論草稿第9巻589頁)
ちなみにマルクスピケティ両者は共にバルザック好き。
ピケティは所得フローという用語で可変資本vを表している。通常の近経(下図右)とズレる。
ピケティは下の図で言えば資本の価値構成寄りで、なおかつ産業資本に思考を限定していない。
効率としての資本の有機的構成概念(不変資本/可変資本)を産業利潤=企業
ではなく価値概念として社会全体(資本/所得比率)に拡張している。
マルクスよりマルクス的だ。マルクスが指摘するに留めた本源的蓄積の分析に切り込んでいる。
不変資本c/可変資本vとストック/フローβの関係:
<資本の価値構成> ← <資本の技術的構成>
価値増殖過程での 生産諸要素 再生産過程[回転の仕方]
資本機能区別 での資本機能区別
┏━建物、機械等(労働手段)━━━━固定資本(ストック)
不変資本c━━┫
┗━原料、補助材料(労働対象)━┓
┣━流動資本(フロー)
可変資本v━━━━労働力━━━━━━━━━━━┛
http://ykbdata.la.coocan.jp/DAS_KAPITAL/DAS_KAPITAL_029.htm
ピケティ略語:
所得の中の資本シェアα、
資本収益率r、
資本/所得比率β、 貯蓄率s、
成長率g
α=r×β (56頁,1章)、β=s/g (173頁,5章)
マルクスは資本/所得比率を10くらいに想定していた。
http://1.bp.blogspot.com/-rM_WkUy2Gic/TrTQVwYfZSI/AAAAAAAADOs/1a2B13rXWic/s1600/9eb71472.jpg
「固定資産のうち価値増殖過程に入らない部分は省略されている。」
(大月書店マルクス資本論草稿第9巻589頁)
ちなみにマルクスピケティ両者は共にバルザック好き。
資本の本源的蓄積(し ほんのほんげんてきちくせき、英 primitive accumulation of capital, 独 ursprüngliche Akkumulation des Kapitals)とは、封建社会が解体し、資本制社会が成立する過程における生産様式の変化のことを指す。
資本の本源的蓄積 - Wikipedia
ピケティは所得フローという用語で可変資本vを表している。通常の近経(下図右)とズレる。
ピケティは下の図で言えば資本の価値構成寄りで、なおかつ産業資本に思考を限定していない。
効率としての資本の有機的構成という概念(不変資本/可変資本)を産業利潤=企業ではなく
価値概念として社会全体(資本/所得比率)に拡張している。
マルクスよりマルクス的だ。マルクスが指摘するに留めた本源的蓄積の分析に切り込んでいる。
不変資本c/可変資本vとストック/フローβの関係:
<資本の価値構成> ← <資本の技術的構成>
価値増殖過程での 生産諸要素 再生産過程[回転の仕方]
資本機能区別 での資本機能区別
┏━建物、機械等(労働手段)━━━━固定資本(ストック)
不変資本c━━┫
┗━原料、補助材料(労働対象)━┓
┣━流動資本(フロー)
可変資本v━━━━労働力━━━━━━━━━━━┛
http://ykbdata.la.coocan.jp/DAS_KAPITAL/DAS_KAPITAL_029.htm
ピケティ略語:
所得の中の資本シェアα、
資本収益率r、
資本/所得比率β、 貯蓄率s、
成長率g
α=r×β (56頁,1章)、β=s/g (173頁,5章)
マルクスは資本/所得比率を10くらいに想定していた。
http://1.bp.blogspot.com/-rM_WkUy2Gic/TrTQVwYfZSI/AAAAAAAADOs/1a2B13rXWic/s1600/9eb71472.jpg
「固定資産のうち価値増殖過程に入らない部分は省略されている。」
(大月書店マルクス資本論草稿第9巻589頁)
ちなみにマルクスピケティ両者は共にバルザック好き。
資本の本源的蓄積 - Wikipedia:
資本の本源的蓄積(し ほんのほんげんてきちくせき、英 primitive accumulation of capital, 独 ursprüngliche Akkumulation des Kapitals)とは、封建社会が解体し、資本制社会が成立する過程における生産様式の変化のことを指す。
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