土曜日, 4月 02, 2016

ピケティとマルクス:メモ

                ( 経済学リンク::::::::::
NAMs出版プロジェクト: ピケティとマルクス
http://nam-students.blogspot.jp/2016/04/blog-post_2.html

NAMs出版プロジェクト: ピケティ関連:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/01/blog-post_30.html

第 II 部 資本/所得比率の動学3~6  第 III 部 格差の構造7~12 
  ----------------+----------------------
第 I 部 所得と資本1~2 はじめに       第 IV 部 21世紀の資本規制13~16 おわりに

#0
サイモン・クズネッツ関連:メモ 
http://nam-students.blogspot.jp/2015/01/blog-post_2.html
#0,6
マルクス『資本論』:メモ及び目次
#3,4
NAMs出版プロジェクト: ピケティ資料:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/10/blog-post_80.html
#7
NAMs出版プロジェクト: ジニ係数(下流、中流、上流階級):メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/blog-post_28.html

#12 
NAMs出版プロジェクト: パナマ文書 201604 
http://nam-students.blogspot.jp/2016/04/201604.html
#13,14,15
NAMs出版プロジェクト: The Cartoon Laws of Physics
http://nam-students.blogspot.jp/2011/10/cartoon-laws-of-physics.html
#16
NAMs出版プロジェクト: 宇沢弘文(1928~2014):メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/blog-post_10.html
Smith, Adam『国富論』(v+mのドグマへの反論)
http://nam-students.blogspot.jp/2014/06/smith-adam.html
リカード『経済学および課税の原理』(On the Principles of Political Economy, and Taxation)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/04/on-principles-of-political-economy-and_25.html
カレツキ:「投資と資本家消費が利潤と国民所得を決定する」という命題
http://nam-students.blogspot.jp/2012/01/blog-post_17.html
ケインジアンの交差図
http://nam-students.blogspot.jp/2015/03/blog-post_12.html
ハロッド=ケインズ往復書簡1938
http://nam-students.blogspot.jp/2015/12/1938.html
ヒックス『価値と資本』John.Hicks,Value and Capital(1939,1946)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/10/johnhicksvalue-and-capital19391946.html
NAMs出版プロジェクト: 産業連関表
http://nam-students.blogspot.jp/2014/06/wikipedia.html

(簡単に言えばピケティとマルクスは補完関係にある…)
カレツキがやったようにマルクス再生産表式の生産部門を投資と消費の二つに分ければ、
有効需要が導かれるのだから、マル経、近経を必要以上に分けなくていい。
今日では近経の方が貨幣の持つ信用へ懐疑的になりつつあるし…

ピケティ(『21世紀の資本』☆)は所得フローという用語で可変資本vを表している。通常の近経(下図右)
とズレる。
ピケティは下の図で言えば左の資本の価値構成寄りで、なおかつ産業資本に思考を限定していない。
効率としての資本の有機的構成という概念(不変資本/可変資本)を産業利潤=企業ではなく
価値概念として社会全体(資本/所得比率)に拡張している。
マルクスよりマルクス的だ。マルクスが指摘するに留めた本源的蓄積の分析に帰納法的、統計学的に
切り込んでいる。

     不変資本c/可変資本vとストック/フローβの関係:
 <資本の価値構成>     ←      <資本の技術的構成>
価値増殖過程での     生産諸要素      再生産過程[回転の仕方]
資本機能区別                  での資本機能区別

        ┏━建物、機械等(労働手段)━━━━固定資本(ストック)
 不変資本c━━┫
        ┗━原料、補助材料(労働対象)━┓
                        ┣━流動資本(フロー)
 可変資本v━━━━労働力━━━━━━━━━━━┛
http://ykbdata.la.coocan.jp/DAS_KAPITAL/DAS_KAPITAL_029.htm
  (ゲゼルの減価マネーは右の原理を踏まえ、同時に左に切り込む。)

ピケティ略語:
       所得の中の資本シェアα、
     資本収益率r、          
     資本/所得比率β、   貯蓄率s、
                 成長率g
   α=r×β (☆56頁,1章)、β=s/g (173頁,5章)

マルクスは資本/所得比率を10くらいに想定(固定)していた。
http://1.bp.blogspot.com/-rM_WkUy2Gic/TrTQVwYfZSI/AAAAAAAADOs/1a2B13rXWic/s1600/9eb71472.jpg
「固定資産のうち価値増殖過程に入らない部分は省略されている。」
(大月書店マルクス資本論草稿第9巻589頁)

ちなみにマルクスピケティ両者は共にバルザック好き。バルザックは日本でなら井原西鶴に対応する。








http://1.bp.blogspot.com/-rM_WkUy2Gic/TrTQVwYfZSI/AAAAAAAADOs/1a2B13rXWic/s1600/9eb71472.jpg
「固定資産のうち価値増殖過程に入らない部分は省略されている。」
(大月書店マルクス資本論草稿第9巻589頁)


資本の本源的蓄積 - Wikipedia:
資本の本源的蓄積(しほんのほんげんてきちくせき、英 primitive accumulation of capital, 独 ursprüngliche Akkumulation des Kapitals)とは、封建社会が解体し、資本制社会が成立する過程における生産様式の変化のことを指す。


http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20090923/p3
2009-09-23
[経済]上田辰之助岩井克人井原西鶴
上田辰之助の傑作エッセイ集に『経済人の西・東』というものがある
 このエッセイ集の中には、「日本資本主義の精神」とでもいうべきもののヒントがいくつも隠されている。「『日本永代蔵』と『イギリス商人大鑑』」や「西鶴の「経済人」像」などはその代表的なものであろう。本来は英文のものを弟子たちが日本語訳して再構成したものである。
 ここで上田は井原西鶴と同時代人といえるダニエル・デフォの商人像やマンドヴィルら思想、さらにはラテン語の伝統にまで遡る形で、井原西鶴における「商人」像を検討している。
 西鶴にとって商人の経済活動を追うことは、「富への道」を追求することであり、またそれは「一家のための富と繁栄」を追及するためのものである。デフォは同じく富への道を追求しているが、デフォウが一個人の金銭的成功とさらにそれに立脚した上での国家経済の繁栄までも射程に入れていたのに対して、西鶴の商人道はあくまでも一家の繁栄という制限を伴うものであった。そのため家産のやりくりのために主婦たちの位置が非常に戦略的な重要性を持っている。
 西鶴の推奨する経済的道徳は「才覚」と「始末」である。上田はこれをマンドヴィルのいうindustryと同じものとして解釈している。それは「獲得への渇望と共に環境を改善せんとする飽くなき欲望」を意味する*1。その意味でdiligenceとは異なる(しかし西鶴も勤勉を重視している)。また「始末」とはアダムスミスが推奨したような「節約parsimony」を意味する、と上田は指摘している。「始末」によって「命の親」ともいうべき「金銀を溜むべし」という。
 また「才覚」と「始末」は商業上の正直さ(借りたお金は利子をつけてきちんと返済すること)をめぐる問題でも重視されている。慣習に反しな い程度であれば黙認されるが(例えば借金返済を慣習の許す範囲で待ってもらうなど)、歴然とした詐欺行為に利用されたときは厳しく批判されるべきだ、と西鶴は考えていたという。破産はこのとき最も回避すべき正直問題のひとつともいえた。正直な商人は莫大な債務を返済しないまま破産してはいけないのである。
 「才覚」と「始末」を行動原理としてもった商人にもさまざまなレベルが存在する。「大商人の心」「商人心」の最も素晴らしいのは大商人の 「大腹中」というべきもので、それは「このふたつ物賭けずしては一生替ることなし」という、市場判断を踏まえたうえでのリスキーな投資への「賭け」を行う ことであった。また「旦那」として多くの使用人を抱えれば抱えるほど「大商人の心」をみたすものとして尊敬されてもいる。
 さて上田は、西鶴の他の作品にも目配りをしたうえで、なぜ花魁や遊郭が町人文学の本質的要素になったか、という問いを提起している。それは階級差別が存在し、いくら富を蓄積しても武士階級そのものを入手することができないでは、自然とその消費が武士と対等になりうる享楽財の支出に向けられた、としている。これは面白い指摘だと思う。
 ところで井原西鶴経済人像を扱ったほかに興味深いものとしては岩井克人の「西鶴の大晦日」という論文がある。これは『二十一世紀の資本主義論』に収録されている名品である。ここで岩井は貨幣の論理(実態と離れる形で無限の名目価値を増殖していく、それ自体がバブルな存在としての貨幣)を体現したものとして西鶴の小説を読み解いている。そこでは無限の貨幣価 値の増殖を追求する金貸しが出てくる。この金貸しは岩井は書いていないが、上田のいっている意味での「才覚」(意表をつく資金調達法の考案)、「始末」 (金銭の増殖を目的とすること)を備えながらも、きちんと正直の道も守る(借りたお金は利子をつけてきちんと返済)という商人像そのものが、岩井の論文で も描かれている。
二十一世紀の資本主義論 (ちくま学芸文庫)
*1:上田はこのindustryをラテン語のindustriaに由来し、そのときから単なる勤勉よりもずっと動的な意味がある、と指摘している。

_______

上田辰之助著作集 5 / 上田 辰之助【著】 - 紀伊國屋書店ウェブストア
1988年
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784622008354

内容説明

アダム・スミス研究、ディフォウ、スウィフトをはじめ18世紀英文学と西鶴文学の比較研究、中国・インド・日本論等19篇。東西文化の比較を広く論じた碩学の論考。

目次

第1部 スミスの経済人像(蘇格人アダム・スミス;ホモ・エコノミクスの再検討―一つのおぼえ書;アダム・スミスと投機的事業家;思想と表現―言語に関する若干の断想)
第2部 ディフォウと西鶴(イギリス町人文学雑考―文学と経済との交錯点;市民社会文学の一形態『日本永代蔵』と『イギリス商人大鑑』―右記二著を中心に町人作家ディフォウ・西鶴を比較する;西鶴の「経済人」像―西鶴・英国オーガスタン作家の資料に基づく社会経済史的比較研究)
第3部 騎士道と武士道(クエイカーの経済思想;キャッドベリーの田園工場;新自由主義の企業者職分論―士族的職分思想象としての上田貞次郎博士;アルフレッド・マーシャル)
第4部 中国・インド・日本(楽先生の支那的性格;洋服の日本人と袍子の支那人;島国性と大陸性;面子論;パンジャブの獅子;或るスペイン人の手紙)
第5部 新日本建設の原理(新日本建設の原理)

出版社内容情報

アダム・スミス研究、西鶴とディフォウの比較研究、クェーカーの経済思想など東西文化論19篇。
_______
財産は、19世紀のヨーロッパ小説ではしばしば物語の重要な背景になる。イギリスで発達したミステリでは、財産は、重要な背景どころか、根幹をなしていることが多い。財産をねらった結婚、遺産相続をめぐる争い、突然遠くの叔父から転がりこんできた遺産、妻の財産をねらう夫・・・。コナン・ドイルからアガサ・クリスティまで、こうしたトラブルを軸としたミステリの何と多いことか。

相続の制度は、フランス革命以来、長子相続から兄弟姉妹の均等相続へと変化していった。にもかかわらず、資産格差は縮まらなかったとピケティは言う。

ピケティが見逃している問題がある。長子相続か均等相続かだけでなく、財産の個人主義か共有主義かという違いがある。財産は個人のもので、個人が自由に処分することができる。夫と妻はそれぞれ自分個人の財産を持っているし、個人の財産を遠い親戚の誰にポンと譲ろうが、それは個人の勝手だ。こうした「財産の個人主義」は、中世の時代から続くヨーロッパならではのものだと思う。

一方、日本では「財産の共有主義」「労働の共同主義」の伝統が強かった。「家督を継ぐ」「家産を守る」という発想は近代化以降にも残って、会社共同体や終身雇用制など独特の仕組みを生み出した。

財産というものに対する執着心の強さでも、日本と西洋には違いがある。ロンドンに留学した漱石は「西欧人はしつこいのである」という感想を日記に書いた。

江戸の初期に井原西鶴が『日本永代蔵』という財産をテーマにした短編小説集を書いた。西鶴のスタンスは「あの世には持っていけないが、この世は金次第だ」というもの。

しかし実際には、財産がはかなく消えやすい存在であることを教える教訓のような話が多い。せっかく財産を築いたのに何かの心の緩みでスッテンテンになってしまったとか、出来の悪い二代目、三代目でスッカラカンになってしまったという話が非常に多い。根底にあるのは、諸行無常だ。

バルザックは面白い。しかし西鶴のほうがすがすがしい。

13 Comments:

Blogger yoji said...

ついでに、読まなくてもいいからリカードとマルクスも持っておくといい…かも。

ちなみにリカードは、比較優位(『租税…』7:47)、中立命題(同17:87)が有名。
マルクスは特にその資本論第二巻再生産表式がカレツキの(ケインズに先立つ)有効需要の発見、レオンチェフの
産業連関表に影響を与えた。

参考:
もう一度よく考え直してみてよ Try to reconsider carefully | リカードの中立命題(等価定理)は2つある!
http://hatano1113.wix.com/blog#!/c1tye/DA380DAA-1E8D-4490-996B-FE0C87FA93D3
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 経済学及び課税の諸原理 PRINCIPLES OF POLITICAL ECONOMY AND TAXATION
http://www.aozora.gr.jp/cards/001164/files/43670_18988.html

マルクスから学んだカレツキの経済理論: 21世紀の風
http://byoubyou.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_b710.html
『「ケインズ革命」の群像』の第四章は、ほぼポーランドのミハウ・カレツキの経済理論の説明にあて
られている。根井氏によれば、カレツキは、ケインズとは関係なく、ケインズの『一般理論』が出る前に、
1933年の『景気循環理論概説』で、ほぼケインズ革命の本質をつかんでいた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%80%A3%E9%96%A2%E8%A1%A8
産業連関表(さんぎょうれんかんひょう、英: Input Output Table)は、産業ごとの生産・販売等の取引額を
行列形式にした指標。英語の頭文字を取ってI-O表とも。アメリカの経済学者であるワシリー・レオンチェフ
が、1936年にアメリカを対象として作成したものが最初である。一般均衡理論を現実の経済に適用しようと
する試みであり、レオンチェフ自身によればカール・マルクスの再生産表式から着想したとされる。

5:00 午前  
Blogger yoji said...

「投入産出表は、ある国民経済について各部門間の財・サービスの流れを記録したものである。経済を何部門に
分割するかは、その表を利用して伝達しようとする情報の詳しさに依存している。」
レオンチェフ「経済計画と経済予測の方法」(邦訳『経済学の世界』181頁より)

「…現代経済理論に対してマルクスの経済学のもつ重要性は、問題の最終的解決について成否の定かでないこのよう
な試み(注:景気循環理論をめぐる錯綜)などにではなく、主として『資本論』第二巻、そして一部は第三巻で行われ
た準備作業にこそある。ここでわたくしは、マルクスの有名な資本の再生産表式のことを思い浮かべているのだ。」
レオンチェフ「マルクス経済学の現代的意義」(同101頁より)

5:03 午前  
Blogger yoji said...

「投入産出表は、ある国民経済について各部門間の財・サービスの流れを記録したものである。経済を何部門に
分割するかは、その表を利用して伝達しようとする情報の詳しさに依存している。」
レオンチェフ「経済計画と経済予測の方法」(邦訳『経済学の世界』181頁より)

「…現代経済理論に対してマルクスの経済学のもつ重要性は、問題の最終的解決について成否の定かでないこのよう
な試み(注:景気循環理論をめぐる錯綜)などにではなく、主として『資本論』第二巻、そして一部は第三巻で行われ
た準備作業にこそある。ここでわたくしは、マルクスの有名な資本の再生産表式のことを思い浮かべているのだ。」
レオンチェフ「マルクス経済学の現代的意義」(邦訳『経済学の世界』101頁より)

5:04 午前  
Blogger yoji said...

ついでに、読まなくてもいいからリカードとマルクスも持っておくといい…かも。

ちなみにリカードは、比較優位(『租税…』7:47)、中立命題(同17:87)が有名。
マルクスは特にその資本論第二巻再生産表式がカレツキの(ケインズに先立つ)有効需要の発見、レオンチェフの
産業連関表に影響を与えた。

「…現代経済理論に対してマルクスの経済学のもつ重要性は、問題の最終的解決について成否の定かでないこのよう
な試み(注:景気循環理論をめぐる錯綜)などにではなく、主として『資本論』第二巻、そして一部は第三巻で行われ
た準備作業にこそある。ここでわたくしは、マルクスの有名な資本の再生産表式のことを思い浮かべているのだ。」
レオンチェフ「マルクス経済学の現代的意義」(邦訳『経済学の世界』101頁より)

参考:
もう一度よく考え直してみてよ Try to reconsider carefully | リカードの中立命題(等価定理)は2つある!
http://hatano1113.wix.com/blog#!/c1tye/DA380DAA-1E8D-4490-996B-FE0C87FA93D3
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 経済学及び課税の諸原理 PRINCIPLES OF POLITICAL ECONOMY AND TAXATION
http://www.aozora.gr.jp/cards/001164/files/43670_18988.html

マルクスから学んだカレツキの経済理論: 21世紀の風
http://byoubyou.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/post_b710.html
『「ケインズ革命」の群像』の第四章は、ほぼポーランドのミハウ・カレツキの経済理論の説明にあて
られている。根井氏によれば、カレツキは、ケインズとは関係なく、ケインズの『一般理論』が出る前に、
1933年の『景気循環理論概説』で、ほぼケインズ革命の本質をつかんでいた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A3%E6%A5%AD%E9%80%A3%E9%96%A2%E8%A1%A8
産業連関表(さんぎょうれんかんひょう、英: Input Output Table)は、産業ごとの生産・販売等の取引額を
行列形式にした指標。英語の頭文字を取ってI-O表とも。アメリカの経済学者であるワシリー・レオンチェフ
が、1936年にアメリカを対象として作成したものが最初である。一般均衡理論を現実の経済に適用しようと
する試みであり、レオンチェフ自身によればカール・マルクスの再生産表式から着想したとされる。

5:05 午前  
Blogger yoji said...

ルーカスの二島モデルも文学的創造力の産物だ
評判の悪いロビンソン・クルーソーモデルの応用でもある
元ネタはサミュエルソンだが
また、ゲーデルの不完全性定理は決定的だと思うが、数学好きは
なぜか論理学を認めないから話が合わない。

1:39 午前  
Blogger yoji said...

NAMs出版プロジェクト: 民間貯蓄2種 by ピケティ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/06/2.html
土曜日, 6月 27, 2015
民間貯蓄2種 by ピケティ
21世紀の資本第五章より

  民間貯蓄の構成要素二つ
 ついでなので、民間貯蓄に構成要素が二つあることも明らかにしておこう。民間個人が直接行った貯蓄
(世帯可処分所得のうち、ただちには消費されない部分)、そして企業がその所有者である民間個人にか
わり、直接的あるいは金融投資を通じて間接的に行う貯蓄だ。この二番目の構成要素は、企業が再投資す
る利益(「内部留保」とも呼ばれる)が占めており、国によっては民間貯蓄総額の半分にも達する(表5−2参照)。

21世紀の資本第五章の表によれば、日本は企業の内部留保が多い。
https://lh3.googleusercontent.com/-SCUP6Mpwrh4/VY7XGf6H6GI/AAAAAAAAvqM/PJQUGvfWjjU/s640/blogger-image-1760427857.jpg
1990年代以降、特に財閥が持ち株会社=ホールディングスとして復活したのも大きいだろう。
来日時は高齢者に富が集中することも議論されたが…。
また、ピケティが富の所有者を三段階に分けたのが画期的だ。
例えば資本家という言葉だと各時代によって解釈が変わるが、
所得上位者10%中位40%下位50%に分ければどの時代にも適応できる。

ピケティの指摘では、低成長期に資本、ストックが重要になる。
全体が成長していないのに格差が拡大することが問題視される。
格差そのもの、その固定化はそこまで問題視されない。
格差の拡大が低成長の原因だという仮説がそこにある。
この仮説によってピケティとマルクスが再び交わる。


ピケティはスウェーデンの平等主義を実態から遊離しているとしてあまり評価しないようだ。
ただスウェーデン学派には見るべきものがある。
教育、育児が重要になるのは無論だが、
同一労働同一賃金がないと国家による分配にすべてを委ねるという結論になってしまう。
スウェーデン学派は自由主義と国家主義にさらに分かれるが、この同一労働同一賃金を
主張したのは自由主義的、限定的福祉国家主義者(ミュルダール等)だ。
(ミュルダールの動学志向はRBC,DSGEに近い部分がある)

国家主義的?なヴィクセルは累進課税の根拠を限界効用理論に求めたが、
ピケティは限界生産性は大企業の役員の莫大な報酬を正当化するとして否定する。
ならばピケティの資本税の根拠は何か?
ここでピケティは永久平和論のカントに近づく。



>『21世紀の資本』第五章の表によれば、日本は企業の内部留保が多い。
>https://lh3.googleusercontent.com/-SCUP6Mpwrh4/VY7XGf6H6GI/AAAAAAAAvqM/PJQUGvfWjjU/s640/blogger-image-1760427857.jpg
 《 民間貯蓄の構成要素二つ
 ついでなので、民間貯蓄に構成要素が二つあることも明らかにしておこう。民間個人が直接行った貯蓄
(世帯可処分所得のうち、ただちには消費されない部分)、そして企業がその所有者である民間個人にか
わり、直接的あるいは金融投資を通じて間接的に行う貯蓄だ。この二番目の構成要素は、企業が再投資す
る利益(「内部留保」とも呼ばれる)が占めており、国によっては民間貯蓄総額の半分にも達する(表5−2参照)。》

21世紀の資本第五章の表によれば、日本は企業の内部留保が多い。
https://lh3.googleusercontent.com/-SCUP6Mpwrh4/VY7XGf6H6GI/AAAAAAAAvqM/PJQUGvfWjjU/s640/blogger-image-1760427857.jpg




『21世紀の資本』第五章(185頁)の表を見ると、日本は企業の内部留保が多いことがわかる。
https://lh3.googleusercontent.com/-SCUP6Mpwrh4/VY7XGf6H6GI/AAAAAAAAvqM/PJQUGvfWjjU/s640/blogger-image-1760427857.jpg
 《 民間貯蓄の構成要素二つ
 ついでなので、民間貯蓄に構成要素が二つあることも明らかにしておこう。民間個人が直接行った貯蓄
(世帯可処分所得のうち、ただちには消費されない部分)、そして企業がその所有者である民間個人にか
わり、直接的あるいは金融投資を通じて間接的に行う貯蓄だ。この二番目の構成要素は、企業が再投資す
る利益(「内部留保」とも呼ばれる)が占めており、国によっては民間貯蓄総額の半分にも達する(表5−2参照)。》

ちなみに法人税に累進性はない。

大企業は大きくなると物作りから金融業へシフトする
ソニーもその一つだろう

これはオランダ、英国を想起すればわかるように
歴代覇権国家にも当てはまる

ちなみに、ピケティはタックス・ヘイブンの存在を会計的に推察している、、、、、

《ガブリエル・ズックマンは、あらゆる情報源を比較し、これまで用いられていなかった
スイス銀行のデータを利用することによって、この相違の説明として最も説得力のある
理由は、報告されていない巨額の金融資産がタックス・ヘイブンに存在することだと示した。
かれの慎重な推計によると、この金額は世界GDPのおよそ10パーセントに相当する(55)。
これを上回る(最大で2、3倍の)推計を出したNGOもある。手元の情報源の現在の状況を
考えると、筆者はズックマンの推計のほうがやや現実的だと考えるが、この種の推計はもともと
不確かだし、ズックマンが下限である可能性もある(56)。

タックス・ヘイブンの金融資産の大部分(少なくとも4分の3)が富裕国の住民のものである
ことは、あらゆる証拠が示す通り。結論は明白だ。富裕国の、他の地域に対する純資産ポジシ
ョンは、実際はプラスなのだ(富裕国は平均して貧困国より多くを所有していて、その反対で
はない。結局のところ、何ら驚くことではない)。それなのに、富裕国の最も裕福な住民たち
が資産の一部をタックス・ヘイブンに隠しているため、この事実は覆い隠されているわけだ。》
21世紀の資本第12章

消費組合、協同組合の可能性は理念的には確保したい
むろん経営者の努力は報われるべきだし、
情報開示さえあれば株式会社は人類史における進歩に違いないが
ホールディングス、持ち株会社、財閥が認められてからの反動性は認識すべきだ
労働力の再生産が困難になり、自分の首を絞めている
移民推進論者は安価な労働力を前提としているが持続可能ではない


ちなみに、ピケティはタックス・ヘイブンの存在を指摘している。

《ガブリエル・ズックマンは、あらゆる情報源を比較し、これまで用いられていなかった
スイス銀行のデータを利用することによって、この相違の説明として最も説得力のある
理由は、報告されていない巨額の金融資産がタックス・ヘイブンに存在することだと示した。
かれの慎重な推計によると、この金額は世界GDPのおよそ10パーセントに相当する(55)。
これを上回る(最大で2、3倍の)推計を出したNGOもある。手元の情報源の現在の状況を
考えると、筆者はズックマンの推計のほうがやや現実的だと考えるが、この種の推計はもともと
不確かだし、ズックマンが下限である可能性もある(56)。

タックス・ヘイブンの金融資産の大部分(少なくとも4分の3)が富裕国の住民のものである
ことは、あらゆる証拠が示す通り。結論は明白だ。富裕国の、他の地域に対する純資産ポジシ
ョンは、実際はプラスなのだ(富裕国は平均して貧困国より多くを所有していて、その反対で
はない。結局のところ、何ら驚くことではない)。それなのに、富裕国の最も裕福な住民たち
が資産の一部をタックス・ヘイブンに隠しているため、この事実は覆い隠されているわけだ。》
『21世紀の資本』第12章より
POSTED BY YOJI AT 10:02 午前
0 COMMENTS:

コメントを投稿

LINKS TO THIS POST:

リンクを作成

<< Home

8:36 午後  
Blogger yoji said...


https://www.amazon.co.jp/dp/4152096217

格差と再分配:20世紀フランスの資本 単行本 – 2016/9/21
トマ・ピケティ (著), Thomas Piketty (著), 山本 知子 (翻訳), 山田 美明 (翻訳), 岩澤 雅利 (翻訳), 相川 千尋 (翻訳)



Fiscalité et redistribution sociale dans la France du XXe siècle (October 2001)


資本 単行本 – 2016/9/21
トマ・ピケティ (著), Thomas Piketty (著), & 4 その他
その他()の形式およびエディションを表示する
単行本
¥ 18,360
¥ 18,360 より 1 新品


内容紹介
『21世紀の資本』トマ・ピケティの代表作、ついに邦訳

世界累計200万部、日本で14万部超、『21世紀の資本』の著者トマ・ピケティの代表作にして原点。
母国フランスの20世紀の100年間にわたる税務データを徹底分析し、長期的な格差の構造をあぶり出す本格研究書。
出版社からのコメント
・世界累計200万部、日本で14万部超、読書界を席巻した『21世紀の資本』のピケティ教授の代表作にして原点。
・「『21世紀の資本』を上梓できたのは、本書が存在したおかげである」(2014年版の序文より)。
・「20世紀の経験は、あからさまに格差が大きくなった社会は本質的に不安定だということを示している」(「結論」より)
・ピケティの師アンソニー・アトキンソン(『21世紀の不平等』)、共同研究者のエマニュエル・サエズが絶賛。

商品の説明をすべて表示する
登録情報
単行本: 1104ページ
出版社: 早川書房 (2016/9/21)
言語: 日本語
ISBN-10: 4152096217
ISBN-13: 978-4152096210
発売日: 2016/9/21


Les hauts revenus face aux modifications des taux marginaux supérieurs de l’impôt sur le revenu en France, 1970–1996 (Document de Travail du CEPREMAP, n° 9812, July 1998)
Inégalités économiques: report to the Counsel of Economic Analysis (14 June 2001) with Tony Atkinson, Michel Godet (fr) and Lucile Olier
Les hauts revenus en France au XXème siècle, Inégalités et redistribution, 1901–1998 (ed. Grasset, September 2001)
Fiscalité et redistribution sociale dans la France du XXe siècle (October 2001)
L'économie des inégalités (ed. La Découverte, April 2004)
Vive la gauche américaine ! : Chroniques 1998–2004 (Éditions de l'Aube, September 2004)
Pour un nouveau système de retraite : Des comptes individuels de cotisations financés par répartition (Éditions Rue d'Ulm/CEPREMAP, 2008) with Antoine Bozio
On the Long run evolution of inheritance. France, 1820–2050 (PSE Working Paper, 2010)
Pour une révolution fiscale (ed. Le Seuil, 2011) with Emmanuel Saez and Camille Landais
Peut-on sauver l'Europe ? Chroniques 2004–2012 (Les Liens qui Libèrent, 2012)
Le Capital au XXIe siècle (Seuil, 2013)
Capital in the Twenty-First Century (Cambridge, MA: Belknap Press, 2014)
About Capital in the Twenty-First Century (AER 2015)
Carbon and Inequality: from Kyoto to Paris (L. Chancel, T. Piketty, PSE 2015)



9:57 午前  
Blogger yoji said...


https://www.amazon.co.jp/dp/4152096217
格差と再分配:20世紀フランスの資本 単行本 – 2016/9/21
トマ・ピケティ (著), Thomas Piketty (著), 山本 知子 (翻訳), 山田 美明 (翻訳), 岩澤 雅利 (翻訳),
相川 千尋 (翻訳)
Fiscalite et redistribution sociale dans la France du XXe siecle (October 2001)

¥ 18,360

内容紹介
『21世紀の資本』トマ・ピケティの代表作、ついに邦訳

世界累計200万部、日本で14万部超、『21世紀の資本』の著者トマ・ピケティの代表作にして原点。
母国フランスの20世紀の100年間にわたる税務データを徹底分析し、長期的な格差の構造をあぶり出
す本格研究書。
出版社からのコメント
・世界累計200万部、日本で14万部超、読書界を席巻した『21世紀の資本』のピケティ教授の代
表作にして原点。
・「『21世紀の資本』を上梓できたのは、本書が存在したおかげである」(2014年版の序文より)。
・「20世紀の経験は、あからさまに格差が大きくなった社会は本質的に不安定だということを示し
ている」(「結論」より)
・ピケティの師アンソニー・アトキンソン(『21世紀の不平等』)、共同研究者のエマニュエル・サエズが絶賛。


単行本: 1104ページ
出版社: 早川書房 (2016/9/21)
言語: 日本語
ISBN-10: 4152096217
ISBN-13: 978-4152096210
発売日: 2016/9/21

11:16 午前  
Blogger yoji said...

ピケティ『21世紀の資本』第五章(185頁)の表を見ると、日本は企業の内部留保が多いことがわかる。
アメリカは3.1%だが日本は7.8%だ。
https://lh3.googleusercontent.com/-SCUP6Mpwrh4/VY7XGf6H6GI/AAAAAAAAvqM/PJQUGvfWjjU/s640/blogger-image-1760427857.jpg
 《 民間貯蓄の構成要素二つ
 ついでなので、民間貯蓄に構成要素が二つあることも明らかにしておこう。民間個人が直接行った貯蓄
(世帯可処分所得のうち、ただちには消費されない部分)、そして企業がその所有者である民間個人にか
わり、直接的あるいは金融投資を通じて間接的に行う貯蓄だ。この二番目の構成要素は、企業が再投資す
る利益(「内部留保」とも呼ばれる)が占めており、国によっては民間貯蓄総額の半分にも達する(表5−2参照)。》

ちなみに法人税に累進性はない。

11:38 午前  
Blogger yoji said...

Amazon.co.jp: 大脱出――健康、お金、格差の起原 電子書籍: アンガス・ディートン, 松本裕: Kindleストア
https://www.amazon.co.jp/dp/B0182EO7RM/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1
5つ星のうち 5.0健康と富の格差に関する知識の集大成
投稿者 同胞 トップ1000レビュアー 投稿日 2015/8/2
形式: 単行本
 経済学者であるプリンストン大学教授のA・ディートンによる、映画「大脱走」(J・スタージェス監督 1963年)に本の題名を由来する一冊。
 所得と健康の関係、所得と幸福感の関係等々に関して多数の経済学者たちの学説や考え方、統計データが紹介され、同時に様々な統計データが持つ文脈的不備も具体的に説明されている。

 章立てと一部ですが内容と感想をご紹介します。
・「序章 本書で語ること」
・「第1章 世界の幸福」
  序章に続く全体的な解説。時代とともに貧困層の人数は減少し、所得の上昇とともに平均余命は確実に伸びているという。ただし所得と幸福感の間には相関関係はないようである。
・「第1 部 生と死」
・「第2章 有史以前から1945年まで」
・「第3章 熱帯地方における死からの脱出」
  熱帯地方に限定した内容ではなく、ヨーロッパ、北米、中国に関する状況も述べられ、経済成長が健康を自動的に改善するわけではないとのこと。
・「第4章 現代世界の健康」
・「第 2部 お金」
・「第5章 アメリカの物質的幸福」
  本書に登場するテーマを顕著に代表する縮図としてのアメリカの状況が紹介されている。
  アメリカの家計所得の格差に最も大きな影響力を与えてきたものは、労働市場の非人格的な力であり、家族構成・団体等の政治的影響力・技術や教育制度の変化、グローバル化や最低賃金の低下、医療費の増大、移民の増加などがそれにあたるとしている。また人格的な理由と言える側面も幾つかあげられ、所得配分の最上部に位置する人口集団についての特徴が説明されている。
  この中で、所得格差に関する重要な論文としてピケティ等の研究(2003年)を紹介し、彼らのデータを2011年まで更新したものを提示している。それに関する解説の中で、大幅な経済成長にもかかわらず、貧困の削減がほとんど行われなかった理由として、機会の不平等と高額所得者たちが私腹を肥やす巧妙な構造があったこと、また高額所得層が金の力によって政治的影響力を手に入れ、規則は一般市民の関心ではなく富裕層の関心によって定められ、ますます彼らが力を付けていく危険性があるとしている。
  さらに今後、高額所得者の増加をどれほど一般市民として懸念すべきなのかを理解していく必要性があるとも指摘している。
・「第6章 グローバル化と最大の脱出」
  富裕国一人あたりのGDPは伸び続けながら収束しつつあるのに、貧困国を含めた全世界の一人あたりのGDPは伸びも縮まりもせず、貧しい国はさらに増えつつあるとしている。その原因として、貧困国の政府の能力の欠如、法制度や税制・財産権の保護・信頼という文化などの制度が欠けていることなどがあげられている。また健康の観点からは人口抑制や人口爆発の問題に触れられている。
  さらに中国とインドにおける貧困からの克服(これが「最大の脱出」と思われる)の状況とサハラ以南のアフリカの失敗について解説している。
  章の題名にあるグローバル化との関連についてはあまり詳しく解説されていない。また国家間の格差の是正は必要なのか、また可能なのかについても最後に触れられ、そしてそれは次の最後の章に引き継がれる。
・「第3 部 助け」
・「第7章 取り残された者をどうやって助けるか」
  多分この本を手にした人たちの最大の関心事がこの章なのではないかと思う。
  富裕国が貧困国に金銭的な援助をしても世界の貧困は無くならないであろうことを“道徳的無関心”、“理解不足”、“方法論の間違い”、“援助は有害な場合もあるという考え方”の四つの観点から解説されていく。
  その中で、貧困の原因が悪徳政治によるものであったり、援助が被援助国のニーズによるのではなく援助国側の内外的関心によったり、ODAの援助資金の大半が貧困国に届いていないという事実があったり、国や地域によってもどの様な援助が有効なのかは異なり、さらには援助の有効性に関する評価方法の難しさ等々、様々な問題点が取り上げられている。
  そして最後の節とも言える「私たちは何をするべきか?」の中で述べられている著者の見解が興味深い。
・「あとがき これからの世界」

 個人的には富裕層に加担しない立場が一番に好感を持てました。
  “statistics”の中に“stat”という言葉が入っている理由も始めて知りました。
 格差について興味をお持ちの方にぜひお勧めの一冊です。
コメント 66人のお客様がこれが役に立ったと考えています. このレビューは参考になりましたか?

3:46 午前  
Blogger yoji said...

朝日新聞出版 最新刊行物:新書:使える地政学
佐藤優201605
http://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=18062

地政学とは地理的な環境が政治的、軍事的、経済的な側面で国家や民族に与える影響を、イデオロギーを排して冷静に分析しようとする学問である。

 本書は、地政学に基づいて2016年現在の国際情勢を読み解いた書物だ。
 日本では、イデオロギーで世の中を捉えようとする前世紀の遺物がまだまだ幅を利かせているが、ソ連崩壊後は地政学で世界を捉えるのが潮流のようである。そして、皮肉なことに世界のリーダーの中で最も地政学に通じているのは、かつて世界にイデオロギーを振り撒いたロシアのプーチンのようである。

 さすがに鈴木宗雄氏の懐刀といわれた元外交官だけあって、佐藤氏は複雑怪奇な国際情勢を分かりやすく説明してくれる。IS(イスラム・ステイト)の登場によりイスラム教にシーア派とスンニ派があることを思い出した人は多いと思うが、何ゆえイランにシーア派が多いのかを説明できる人はそうはいない。このような疑問が本書を読めば氷解する。
 その他、「タックスヘイブン」の起源として、①ローマ教皇領、②ハンザ同盟、③イギリスの船舶・船員供給組織(シンク・ポーツ)など諸説がある事など、かなり深い知識が詰まっている。

10:22 午後  
Blogger yoji said...

「清貧」ムヒカさんが見た日本 「働き過ぎなんだよ」:朝日新聞デジタル


「清貧」ムヒカさんが見た日本 「働き過ぎなんだよ」:朝日新聞デジタル
http://digital.asahi.com/articles/ASJDF5T1NJDFUEHF00M.html?rm=1984
「清貧」ムヒカさんが見た日本 「働き過ぎなんだよ」
2016年12月23日11時38分
シェア
1370
ツイート
list
ブックマーク
36
スクラップメール印刷
続きから読む

Play Video
【動画】ウルグアイ前大統領、ホセ・ムヒカさんの日本人へのメッセージ=萩一晶撮影
写真・図版
議員会館でインタビューに応じるホセ・ムヒカ上院議員

写真・図版

写真・図版

写真・図版

写真・図版

写真・図版
写真・図版

写真・図版

写真・図版

写真・図版
 南米ウルグアイから、前大統領のホセ・ムヒカさんが初めて日本にやって来たのは今年4月のことだった。1週間の滞在中、東京や大阪の下町を歩き、多くの学生とも触れあったムヒカさん。帰国後は、日本や日本人についてスピーチのなかで触れる機会が増えたという。「清貧」を貫く哲人政治家の目に、日本の何が、どう映ったのか。これから世界は、どう変わるのか。今春に続き、9月に再び、首都モンテビデオにムヒカさんに会いに行った。

世界一貧しい大統領と呼ばれた男 ムヒカさんの幸福論
■ロボットは消費をしない

 ――日本訪問の1カ月前、ムヒカさんは私の取材に、「日本のいまを、よく知りたい。日本で起きていることのなかに、未来を知る手がかりがあるように思う」と話していました。実際、日本を訪ねてみて何か見えてくるものがありましたか。

 「ひとつ心配なことがある。というのは、日本は技術がとても発達した国で、しかも周辺には労働賃金の安い国がたくさんある。だから日本は経済上の必要から、他国と競争するために、ロボットの仕事を増やさないといけない。技術も資本もあるから、今後はロボットを大衆化していく最初の国になっていくのだろう。ただ、それに伴って、これから日本では様々な社会問題が表面化してくるだろう。いずれ世界のどの先進国も抱えることになる、最先端の問題だ。確かに、ロボットは素晴らしいよ。でも、消費はしないんだから」

 ――日本では道行くたくさんの人から声をかけられていました。日本の人々について、どんな印象を持ちましたか。

 「とても親切で、優しくて、礼儀正しかった。強く印象に残ったのが、日本人の勤勉さだ。世界で一番、勤勉な国民はドイツ人だと、これまで思っていたが、私の間違いだった。日本人が世界一だね。たとえば、レストランに入ったら、店員がみんな叫びながら働いているんだから」

 ――どこか印象に残った街がありましたか。

 「京都だ。素晴らしいと思った。日本はあの文化、あの歴史を失ってはいけない」

 「ただ、京都で泊まったホテルで、『日本人はイカれている!』と思わず叫んでしまった夜がある。トイレに入ったら、便器のふたが勝手に開いたり閉じたりするんだから。あんなことのために知恵を絞るなんて、まさに資本主義の競争マニアの仕業だね。電動歯ブラシも見て驚いた。なんで、あんなものが必要なんだ? 自分の手を動かして磨けば済む話だろう。無駄なことに、とらわれすぎているように思えたね。それに、あまりにも過度な便利さは、人間を弱くすると思う」

 「とても長い、独自の歴史と文化を持つ国民なのに、なぜ、あそこまで西洋化したのだろう。衣類にしても、建物にしても。広告のモデルも西洋系だったし。あらゆる面で西洋的なものを採り入れてしまったように見えた。そのなかには、いいものもあるが、よくないものもある。日本には独自の、とても洗練されていて、粗野なところのない、西洋よりよっぽど繊細な文化があるのに。その歴史が、いまの日本のどこに生きているんだろうかと、つい疑問に思うこともあった」

■豊かな国ほど幸福について心配する

 ――2015年に大統領を退いてから訪れた国で、人々の反応は日本と同じでしたか。

 「退任後に行ったのはトルコ、ドイツ、英国、イタリア、スペイン、ブラジル、メキシコ、米国だ。行った先で私はよく大学を訪れる。年老いてはいるが、なぜか若者たちとは、うまくいくんだ」

 「そこで気がついたんだが、どこに行っても、多くの人が幸福について考え始めている。日本だけではない。どこの国もそうなんだよ」

 「豊かな国であればあるほど、幸福について考え、心配し始めている。南米では、私たちはまだショーウィンドーの前に突っ立って、『ああ、いい商品だなあ』って間抜け面をしているけれど、すでにたくさんのモノを持っている国々では、たくさん働いて車を買い替えることなんかには、もはや飽きた人が出始めているようだ」

 ――人々が幸福について考え、心配し始めているのは、なぜでしょうか。

 「おそらく、自分たちは幸せではない、人生が足早に過ぎ去ってしまっている、と感じているからだと思う。昔の古い世界では、宗教に安らぎを感じる人もいた。だが世俗化した現代では、信心がなくなったから」

 ――「世界幸福度ランキング」だと、日本は53位だそうです。

 「東京は犯罪は少ないが、自殺が多い。それは日本社会があまりにも競争社会だからだろう。必死に仕事をするばかりで、ちゃんと生きるための時間が残っていないから。家族や子どもたちや友人たちとの時間を犠牲にしているから、だろう。働き過ぎなんだよ」

 「もう少し働く時間を減らし、もう少し家族や友人と過ごす時間を増やしたらどうだろう。あまりにも仕事に追われているように見えるから。人生は一度きりで、すぐに過ぎ去ってしまうんだよ」

ログイン前の続き■これ以上もてば、不幸になる

 ――日本人にメッセージは伝わったと思いますか。

 「まさに文字通りに、私のことを『世界でいちばん貧しい大統領』だと受け取った人もいただろう。貧困を擁護していると感じた人も、いたかもしれない。だが、そうじゃないんだ。私は貧しくなんかない。貧乏でいい、なんて言ったことは一度もない」

 「幸せだと感じるモノは、私はすべて持っている。これ以上のモノを持てば、とても不幸になってしまうから持っていないだけなんだよ」

 「私が言っているのは、質素がいい、ということだ。浪費を避けること。言葉にすれば『質素』であって『貧困』ではない。貧困とは闘わなければならない」

 「もし君がゲリラで、山に潜んでいたとしよう。山で快適に生きていくには多くのモノが必要だが、あまりに多くのモノをリュックに詰め込んでいけば、今度は歩くことができなくなる。人生とは長いゲリラ戦と同じだ。リュックは軽くしておかないと、歩き続けることができないんだよ」

 ――ムヒカさんは土地と建物を提供して地元に農学校をつくったそうですね。その生徒たちについて、東京外大での講演の最後に、「私たちは子どもをつくることができなかったけれども、地元で走り回っている彼らは私たちの子どもです」と言ったとき、会場で聴いていた奥さま(ルシア・トポランスキー上院議員)は泣いていました。

 「なぜなら、私たちはとても努力をしてきたからだよ。農学校は私たちが暮らしている地元につくった。私たちは地域の人々のことをよく知っているし、畑のこともよく知っている。何か助けになることをしたいと思ったんだ。よく知っている人には、もっと何かをしたいと思うものだ。だからといって、この世の中が何か大きく変わるわけではないが、少なくとも私たち夫婦が暮らしている地元を、より良くすることはできる」

 ――世界はこれから、どうなっていくんでしょう。

 「もっとも深刻な問題は、富の分配がうまくいっていないことだ。世界各地で、富があまりにも一部の人間に集中している。資本が生む利潤のほうが、経済成長のペースを上回っている。だから豊かな家庭に生まれたら、貯蓄して投資する能力を早くから身につけたほうがいい世の中なんだ。つまり人生のスタート時点から、巨大な富を持って生まれた者がさらに大きく、強くなっていく。この先の世界にあるのは、紛争だよ」

 「放っておけば、富は集中する。今後も、ますます集中していくだろう。この問題は日本でも、ウルグアイでも、米国でも、世界中で起きていることだ。どうすれば正せるのかはわからない。だが将来、紛争の原因になっていくことは間違いない」(聞き手・萩一晶)

     ◇

 3回にわたるインタビューの詳細と、元武装ゲリラのホセ・ムヒカさんが大統領になった背景については、12月の新刊「ホセ・ムヒカ 日本人に伝えたい本当のメッセージ」(朝日新書)で読めます。

関連ニュース
動画ページ

1:33 午前  
Blogger yoji said...

2016
浅田彰 ゲンロン4 現代日本の批評Ⅲ 上 eBook https://www.amazon.co.jp/dp/B01NBP7AFZ/


─ ─トマ ・ピケティやエマニュエル ・トッドはどうですか 。
浅田 こちらは逆に実証主義への回帰であって 、そういう仕事としては一定の意味がある 。
ピケティの 『 2 1世紀の資本 』 (一三年 )への唯一の批判は 、タイトルがまちがっていると
いうことです 。あれだけの量のデ ータを集めて所得や資産の不平等を実証的に研究したのは
たいしたもので 、経済学部出身者としては細部にいろいろ批判もあるとはいえ 、 『 2 1世紀の
不平等 』というタイトルだったら推薦してもよかった 。しかし 、マルクスの 『資本 (論 ) 』
にあやかって 『資本 』と銘打ったのは 、あきらかに誇大広告です 。マルクスがやったのは経済
の実証研究ではなく 、その背後にある資本主義の構造分析なのであって (そこでの労働価値説
による搾取論を批判するといったことはいくらでもできるし現になされてきたとしても ) 、
そうした構造分析なしの実証研究を 『資本 』と銘打つというのは 、無責任な宣伝戦略と言う
ほかありません 。トッドの場合も 、ポピュレーションの歴史社会学ということで幅広い研究を
精力的に行ってきたけれど 、結局は経験主義でしょう 。家族制度 ・相続制度がそれぞれの社会
でア・プリオリな価値観を決定しており 、それにフィットしない政治制度はうまく機能しない 、
というような決めつけは 、あきらかに単純すぎます 。


参考:
Thomas Piketty - capital21cen
http://piketty.pse.ens.fr/en/capital21c2

エマニュエル・トッド - Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/エマニュエル・トッド
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%89

1:41 午後  

コメントを投稿

Links to this post:

リンクを作成

<< Home