http://www.freeassociations.org/
年 | 受賞者名 | 国籍(出身国) | 受賞理由 | |
---|---|---|---|---|
2010年 | ピーター・ダイアモンド | アメリカ合衆国 | 労働経済における サーチ理論に 関する功績 | |
デール・モーテンセン | アメリカ合衆国 | |||
クリストファー・ピサリデス | イギリス (キプロス) |
スティグリッツは近著で、失業率と求人率と賃金の関係を変数にし、
職探しの過程をモデル化したサーチ理論を絶賛している(「過去数十
年で経済理論に生じた重要な進歩のひとつは..."サーチ理論"だ」
『新しい教科書』2016邦訳245頁)。シャピロ=スティグリッツ・モ
デルでも表されていたが、不完全な労働市場(さらに離散的なそれ)
はスティグリッツのいう情報の非対称性を前提にしたものだ。
失業率の決定
求人率(V)
|
| o
| /
| o / 有効求人倍率
| /
| o /
|____/
| /o
| / | o
| / | o o ベバリッジ曲線
|/___|___________
失業率(U)
(政府の失業対策が功を奏すれば、ベバリッジ曲線(Beveridge Curve:定常状態における
失業率Uと求人率Vの関係を表したもの)は全体が左にズレ込む。
『齋藤他マクロ』#16参照。)
参照:
労働市場サーチ理論 今井亮一
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2012/04/pdf/016-019.pdf
スティグリッツは近著で人がどのような過程で職を得るかをモデル化した
サーチ理論を絶賛している(「過去数十年で経済理論に生じた重要な進歩の
ひとつは..."サーチ理論"だ」『新しい教科書』2016邦訳245頁)。不完全な
労働市場(さらに離散的なそれ)はスティグリッツのいう情報の非対称性を
前提にしたものだ。
失業率の決定:
求人率(V)
|
| o
| /
| o / 有効求人倍率
| /
| o /
|____/
| /o
| / | o
| / | o o ベバリッジ曲線、UV曲線
|/___|___________
欠員率、失業率(U)
(政府による失業者に対する教育訓練が功を奏して、仕事を失った失業者が
よりスムーズに別の仕事に就くことが出来るようになれば、UV曲線、ベバリ
ッジ曲(Beveridge Curve:定常状態における失業率Uと求人率Vの関係を表した
もの)は内側にシフトする。『齋藤他マクロ』#16,568頁参照。)
参照:労働市場サーチ理論 今井亮一
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2012/04/pdf/016-019.pdf
提示賃金の分布と留保賃金(例):
確率(合計は1)
: 留保賃金
0.25| 拒否←|→受諾 _
| | |/|
0.20| | _ |/|
| _ | |/| |/|
0.15| |/| | |/| |/|
| _ |/| | |/| |/|
0.10| |/| |/| | |/| |/|
| |/| |/| | |/| |/|
0.05| |/| |/| | |/| |/|
|_|/|___|/|_|_|/|___|/|___
0 17 18 19 20 万円(提示賃金)
提示賃金の分布と留保賃金(例):
確率(合計は1)
: 留保賃金
0.25| 拒否←|→受諾 _
| | | |
0.20| | _ | |
| _ | | | | |
0.15| | | | | | | |
| _ | | | | | | |
0.10| | | | | | | | | |
| | | | | | | | | |
0.05| | | | | | | | | |
|_|_|___|_|_|_|_|___|_|___
0 17 18 19 20 万円(提示賃金)
(齋藤他565頁参照)
労働市場サーチ理論 今井亮一
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2012/04/pdf/016-019.pdf
Mortensen-Pissarides モデル(MP モデル)...
MP モデルは,複雑な設定から出発して,最終的に2 つの式から2 つの未知数を決めるという,ほとんど中学校の数学のような簡潔な世界に到達する。ここで
2 つの未知数とは,有効求人倍率と,「雇用関係解消を決める閾値(しきいち)生産性」である...
Mortensen-Pissarides モデル(MP モデル):
|
| 雇用喪失条件(JD)
| \ /
| \ /
閾値_|____\/
生産性| /\
| / |\
| / | \雇用創出条件(JC)
|_____|______
有効求人倍率
Mortensen-Pissarides モデル(MP モデル):
| 雇用喪失条件(JD)
| \ /
| \ /
| \ /
閾値 |ーーーーーX
生産性| /|\
| / | \
| / | \雇用創出条件(JC)
|_____|______
有効求人倍率
右上がりのJD 条件と右下がりのJC 条件が交差す るところで,サーチ均衡の閾値生産性と有効求人倍率 が得られる。この2 つさえ決まれば,その他の大事な 変数(賃金や失業率)が,副産物として自動的に決 まってくる再帰的(recursive)な構造になっている。 これがMP モデルの高い操作性の所以である。
失業率がどのように決まるかを説明しよう(図3)。労働市場を特徴づけるもっとも重要なグラフとして,U−V曲線,あるいはベバリッジ曲線(Beveridge Curve)として知られる関係がある。これは総労働力に対する失業率を横軸に,求人率を縦軸に取ったものである。ベバリッジ曲線は右下がりで,原点に対して凸であることが多いが,サーチ理論ではこれらの性質を導くことができる。ベバリッジ曲線とは,定常状態における失業率(U)と求人率(V)の関係を表したものにほかならない。
失業率の決定
求人率(V)
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| o
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| o / 有効求人倍率
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| / | o o ベバリッジ曲線
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失業率(U)
(政府の失業対策が功を奏すれば、ベバリッジ曲線(Beveridge Curve:定常状態における失業率Uと求人率Vの関係を表したもの)は全体が左にズレ込む。
『齋藤他マクロ』#16参照。)
労働市場サーチ理論 今井亮一
http://www.jil.go.jp/institute/zassi/backnumber/2012/04/pdf/016-019.pdf
Mortensen-Pissarides モデル(MP モデル)...
MP モデルは,複雑な設定から出発して,最終的に2 つの式から2 つの未知数を決めるという,ほとんど中学校の数学のような簡潔な世界に到達する。ここで
2 つの未知数とは,有効求人倍率と,「雇用関係解消を決める閾値(しきいち)生産性」である...
Mortensen-Pissarides モデル(MP モデル):
| 雇用喪失条件(JD)
| \ /
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閾値_|___\/
生産性| /\
| / |\
| / | \雇用創出条件(JC)
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有効求人倍率
Mortensen-Pissarides モデル(MP モデル):
| 雇用喪失条件(JD)
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閾値 |ーーーーX
生産性| /|\
| / | \
| / | \雇用創出条件(JC)
|____|______
有効求人倍率
右上がりのJD 条件と右下がりのJC 条件が交差す るところで,サーチ均衡の閾値生産性と有効求人倍率 が得られる。この2 つさえ決まれば,その他の大事な 変数(賃金や失業率)が,副産物として自動的に決 まってくる再帰的(recursive)な構造になっている。 これがMP モデルの高い操作性の所以である。
失業率がどのように決まるかを説明しよう(図3)。労働市場を特徴づけるもっとも重要なグラフと して,U−V曲線,あるいはベバリッジ曲線(Beveridge Curve)として知られる関係がある。これは総労働力に対する失業率を横軸に,求人率 を縦軸に取ったものである。ベバリッジ曲線は右下がりで,原点に対して凸であることが多いが,サーチ理論ではこれらの性質を導くことができる。ベバリッジ 曲線とは,定常状態における失業率(U)と求人率(V)の関係を表したものにほかならない。
失業率の決定
求人率(V)
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| o
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| o / 有効求人倍率
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| o /
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| / | o o ベバリッジ曲線
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失業率(U)
(政府の失業対策が功を奏すれば、ベバリッジ曲線(Beveridge Curve:定常状態における失業率Uと求人率Vの関係を表したもの)は全体が左にズレ込む。
『齋藤他マクロ』#16参照。)
ここで労働市場における需給のミスマッチを観察するために雇用失業率と欠員率の関係をUV曲線によりみてみる。UV曲線とはU(unemployment)を失業、V(vacancies)を欠員として労働の需給関係を表したものであり、一般的に欠員が増えると失業が減り、欠員が減ると失業が増えることから、右下がりの曲線となる。2~6年及び9~11年にかけて、曲線は左上方にシフトしており、景気の後退による労働需要不足が深刻になった時期といえる。しかしながら、足下の11年~13年にかけてUV曲線は右横にシフトしており、失業率が高止まりする中、欠員率が上昇していることから、雇用のミスマッチが拡大しているといえる(第Ⅱ-1-18図)。第Ⅱ-1-18図 雇用のミスマッチ
ダイアモンド
OLGへの貢献は
Diamond, Peter (1965). "National debt in a neoclassical growth model". American Economic Review. 55 (5): 1126–1150.
https://en.m.wikipedia.org/wiki/Overlapping_generations_model
動学的一般均衡のマクロ経済学―有効需要と貨幣の理論 単行本 – 2005/9/1
大瀧 雅之 (著)
第1章でサーチ理論解説
決定論的ニューケインジアン理論についてしたがって,失業状態%にある家計の期待効用は変化しないが,(1.77)から明らかなように,就業状態cにある家計の期待効用は,就業率eの上昇に伴い,改善されることが分かる。これにより,高就業率の均衡点Esの方が,低失業率の均衡点島に比べて,Pareto効率的であることが証明された。1.6.4外部性が先験的に仮定されてぃるDiamond(1982)がいかに巧みに構築されているかは,これまでの議論で明らかになったであろう.しかしこの研究にも,問題点は存在する。それはこの節の冒頭でも予告したことであるが,外部性が安易に導入されていることである。Diamond均衡が複数均衡になるためには,就業状態cにある家計が他の就業状態にある家計と出会う確率ろが,就業率eの増加関数となるという仮定に決定的に依存している。このことを,まず明らかにしておこう。そのためには,(1.71)に戻ればよい。すなわち,(1.71)において,就業者同士がmatchする確率ろが,就業率cに依存しないとしてみよう。すると(1,71)は,就業率eからは独立に,生産性のcut―o■rate c*と定数だけの関数になる。したがって,cut_of rate c*は,就業率cとは無関係に,ある一定の定数となる。このため,家計の主体的均衡を表すC*=C*(e)のスケデュールは,図1-5に見られるように,横軸に対して水平になる。この場合Diamond均衡Eは,明らかにただ一つ(unique)といっことになる。つまり就業状態にある家計みなが,一生懸命に探すから,より取引相手を容易に見つけられるようになるという,戦略的補完関係(strategiccOmplement)が,先験的に仮定されているから,先のようなPareto順序の付く複数均衡が生まれたのである。より議論を詰めると,次のようになるであろう。すなわち,逆の仮定も置くことができるということである。たとえば,ι(c)が極値を持つと1.6 Diamond(1982)のサーチ理論図1¨5 外部性がない場合のDiamond均衡考えてみてもよい。ある一定以上の就業率(これをc*としよう)を越えると,混雑現象(congestion)が発生し,逆にmatchする確率が低下すると考えるわけである。すると(173)から明らかなように,家計の主体的均衡を表すc*=c*(c)
′=1図1…6 混雑現象がある場合のDiamond均衡は,c=e*を境に,右下がりとなる.一方ここで,c=c*において市場均衡を表すι=0は依然右上がりであることが容易に分かる.しかし(1.75)の両辺を全微分して整理すれば,ασピだ=高ゃ+に一ダンa にっとなることが分かる。ここでいささか極端であるがろ(1)=0を仮定すると,ι=oを表す曲線は,図1-6のように,少なくとも一つの極値を持ち,c*=c*(c)を表す曲線と三つの交点を持ちうる。したがってこの場合,Diamond均衡は,三つとなる可能性がある。1.7 おわりに 69このうち点Esと21との間には,ParetOの意味で順序付けが可能で,Esの方が,Pareto優位にある16)。っまり平たく言えば,均衡点働1は忙しすぎる均衡なのである。以上をまとめれば,Diamondの外部性の導入の仕方は,直観的には分かりやすく感ずるかもしれないが,それに対して代替的なストーリーを書くということも,また,それほど難しいことではないのである。したがって,b(c)が単調増加関数になるということ自体に, ミクロ経済学的な基礎付けが必要である.ただこのような考え方は,取引の同時性(synぬronization)を前提とする,現在の標準的なミクロ経済学からは距離があり,基礎付けがかなり困難なことが予想される.しかしこの問題は, ミクロ経済学の拡張のためにも非常に重要な課題であると,筆者は考える。1.7 おわりに本章では,確実性下のニューケインジアン理論を,批判的にサーヴェイした.得られた結論は以下のとおりである。まず第一の結論は確実性下のニューケインジアン理論は,基本的に静学分析にとどまっており,その限りでは,Keynesの『一般理論』からは,遠いということである.すなわち少なくとも,消費・貯蓄は,異時点間の動学的な意思決定問題であつて,Keynesの理論を現代に蘇らせる上では,静学分析には自ずと限界があるということである17).このような静学分析の限界は,次の二点に集約される。すなわち,貨幣の中立性と増税に伴う所得効果による労働供給の増加である。16)読者には,この議論を自ら計算してチェックしていただきたい。またこの均衡の動学的な安定性はどうなるであろうか.考えてみよう:17)数少ない動学分析が,大家によってなされている.たとえば,Hahn and Solo、″(1995)やSolow(1998)がそれに当たる.読者はこれらの書物に当たり,大家の良心と苦闘を是非感得していただきたい。
1.6 Diamond(1982)のサーテ理論この節では,Diamond(1982)のサーチ理論の考え方を紹介する.Dian10ndの理論は,これまでのいわばWalras的な取引が一斉に行われる際の均衡とは違い,取引のタイミングがそれぞれ個々の主体ごとに異なる場合の分析である.したがつて,均衡概念が通常の理論とは異なることに留意しなくてはならない.ただ残念なことに,取引のintcnsityに関する外部性がad_hocに導入されているという,不完全な点が明らかにされる。そしてサーチ理論のさらなる彫琢に関する課題が提示される。そこでまず,モデルの構造と仮定を明らかにしよう
仮定1.家計の効用関数し「ι≡/+°°Cre_r(ァーt)ατC7は7期の消費量.2.家計には財の生産の機会を探している状態と,出来上がった財を他の家計と交換すべく取引相手を捜している状態の二つの状態が存在する。3.自分で生産した財を消費することは不可能である。4.生産の機会は平均αのPOissOn過程で生じ,その費用cの分布関数をσ(c)とする。また生産される財はつねにν単位であるものとする。5.交換の機会は平均bのPOissOn過程で生じ,らは取引相手を捜している家計の比率eの増加関数(b′(e)>0)であるoのとする(externalityの先験的な導入).6.経済にはきわめて多くの家計が存在し,大数の強法則が成立することを前提とする.すなわち,生産・取引は単位時間あたりα,らだけの比率の家計に発生する。16.1家計の主体的均衡И旬(ん)とフアよん)を″ズん):現在失業状態(生産機会をサーチしている状態)にある家計が,さらにん時間だけsearchしたときに得られる期待効用.フツЪ(ん):現在就業状態(取引機会をサーチしている状態)にある家計が,さらにん時間だけsearchしたときに得られる期待効用.とする.16 Diamond(1982)のサーチ理論 61このとき,WIん),フフЪ(ん)は,次の連立方程式を満足しなくてはならない11)。吼0=e机{α引社0-のαGO+(1-a→IIЪαC)耽0}⇔1-e rt吼。)=αθ~rλェざ(%o)一吼。)―のαG0ん→0の極限をとるとrwu: o [" 1w" -wu - c)d.G(c)Jo続いてフワ「eについては,%0)=bん(υ tt C~rんИ亀0))+(1-bOe rんИ化し)⇔l e7・t%。)=be rん{ν―(%。)一吼。)}再びん→0の極限をとるとrツシie=b{ν―(ツシЪ―フレЪ)} (1・70)12)さてこれらの条件の下で,生産費用のcut of水準c*はフレie―c*=フレζレをみたすことになる(なぜか?)。すなわち,(1.70)と(1.69)を辺辺減ずることで,r(И亀―吼)=b{ν―(И亀―吼)}一αf(Иろ―吼―のαG0⇔rc*=∝ν―c*)αJ♂ピーのαG0⇔び= (島11)この式の導出方法に関しての詳細な知識は,第3章を参照のこと12) (169),(1.70)の経済学的意味を考えよ。
となる13).第1章 決定論的ニューケインジアン理論についてここで,(1.71)を満足する(c*,c)の組み合わせについて考えてみよう。するとb圭ろ(C),b(0)=0であることから,次のことが言える。すなわち,この組み合わせは,図1-4のc*=c*(C)で表されるが,この曲線には以下の特徴がある。原点を通る右上がりの曲線であることである。まず原点を通ることから説明しよう。b(0)・〒0であるから,c=0において,c*(o)は次の方程式を満足しなくてはならない。すなわち,彎勒である。ところでここで,c*(0)≠0としてみよう。すると上式の分母を払うことによって,1.6 Diamond(1982)のサーチ理論図1‐4 DiamOnd均衡dc* b'(e)(g - c*){r + aG(c*(0))}".(0) : o fo" @) .ac{").(1.72)が成立しなければならない。ところが,α渉OFOィ颯①配αらであるので;実は,(1.72)の左辺は厳密に右辺より大きくなってしまう.これは矛盾である.したがって,c*(0)=0でなければならない。次にこのc*=c*(C)の軌跡が,右上がりであることを示そう。すると(1.71)の両辺を全微分してみると,αc =b' (e)yde -f ac* G' (c*)dc*r-lb*aG(c*)これを整理すると,13)ワ:/e―シツ「じがc*の単調減少関数であることを示せ。またこのことは経済学的に何を意味しているかを考えよ.び>0.(1.73)rlbtaG(c*)であることが分かる。したがってc*=c*(c)の勲跡は,右上がりである。さらにb″(c)<0であれば,図1-4のように上に向かって凸である。
64 第1章 決定論的ニューケインジアン理論についてとも証明できる。これは,読者の課題としたい。1.6.2労働市場の均衡経済全体で,財をすでに生産し取引相手を探している人(就業状態cにある家計)の比率(就業率)の変化は,次の微分方程式に従うことになる。すなわち,i: a(r - e)G(c-) - eb(e).(1.74)である。(1.74)の右辺第一項は,現時点で新たに就業状態cについた人の割合を表している。すなわち現在よりほんの前には,1-eだけの割合で,失業状態色の人が存在した。そのうちαだけの割合の人が,新たに生産機会に恵まれ,さらにそのうちG(c*)だけの割合の人が,実際に採算に合う生産機会にめぐり合ったきわめて幸福な人なのである。これに対し,(1.74)の右辺第二項は,現時点で財を交換・消費し,失業状態鶴へ戻つた人の割合を表している。すなわち現在よりほんの前には,cの割合だけの人が,就業状態eにあった.このうちb(e)だけの割合の人が,財の交換に成功し同時にそれを消費したわけである.このような人たちは,手持ちの財を失うから失業状態鶴へと移行し,就業者のプールから出て行くことになる。ここで就業率eの時間的経路を追うことは複雑となるので,定常状態だけを考えることにしよう.すなわち,ι=0を仮定しよう14).すると,cとc*の間に,次の関係があることが分かる。すなわち,a(I - e)G(c.): eb(e).(1.7oという関係である。このとき(1.75)の左辺は,c*の増加関数であり,cの減少関数である。一方同式の右辺は,cだけの増加関数である。したがって,マクロ16 Diamond(1982)のサーチ理論 65でのこれらの変量に関する軌跡は,図1-4のι=0線のように,右上がりの曲線によって表現される。ただしこの際注意しなくてはならないのは,この曲線が(0,f)を通ることである。つまりどんな生産にも,それがいくら安いものであっても,必ず正の費用がかかることを仮定していることである。1.6.3マクロ経済の均衡さて以上で,家計の主体的均衡とマクロでの労働市場の均衡を描写することができた。次に,これらを同時に考えて,モデルを閉じることにしよう。均衡(これをDiamond均衡と呼ぼう)は,c*=c*(C)とし=0の曲線の交点,几,Esである.図1-4から明らかなように,DiamOnd均衡が存在するならば,それは必ず複数個あることが分かる15).もちろん,これらの均衡については,Paretoの意味で順序付けすることが可能である。そのことを確認するためには,(1.69)|こ戻ればよい。フレ1-c*=フワ■に注意して,(1.69)をc*に関して微分すると,=0.(1.7のである。一方,(1.76)の結果を考慮すると,飢一酔r>0である。15)無論,c=0となる均衡を排除できているわけではない。すなわち,c=0ならば,(1.75)の両辺は確かに0となる。つまり,ё=0という関数は,c=0で二価の関数となるのである.またDiamond均衡が存在すれば,必ず複数個存在することに関する詳しい議論は,Diamondの原論文を参照されたい。
生産費用
就業率
ノ
家計の期待効用
(
生産費用、給料
給料が上がる↑とたくさん雇えない
ノ
沢山雇う→と給料は上げられない
(
2012年 Al Roth, Sydney Ideas lecture 2012c.jpg アルヴィン・ロス アメリカ合衆国の旗アメリカ合衆国 安定配分理論と市場設計の実践に関する功績[143]
Shapley, Lloyd (1980).jpg ロイド・シャープレー
大竹 数学20より
シャープレイ値 協力ゲームにおいて,コアと並んで基本的な解概念に,アメリカの数学者兼経済学者で 2012年にノーベル経済学賞を受賞したロイド・シャープレイ( Lloyd Shapley)により 1953年に定式化されたシャープレイ値( Shapley value)がある。この節ではシャープレイ値を説明する。 プレイヤー iが参加可能な提携において,プレイヤー iの参加による収入増加への貢献度を限界貢献度( marginal contribution)といい,それは提携 Sの収入と提携 Sからプレイヤー iが抜けたときの収入の差,即ち, v (S) –v (S –{i})と記述できる。 シャープレイ値は次の様に定義される。 提携形ゲーム( N, v)の任意のプレイヤー iについて, φ i (v) = Σ i ∈ S ⊂ N {( s –1)! (n –s)! / n!} {v (S) –v (S –{i})} ( sは提携 Sのメンバー数)をプレイヤー iのシャープレイ値といい,そしてその組 φ (v) = (φ 1, φ 2, …, φ n)を提携形ゲーム( N, v)のシャープレイ値という。ここで, φはギリシャ文字の小文字でファイと発音する。
大竹 数学20より
シャープレイ値
協力ゲームにおいて,コアと並んで基本的な解概念に,アメリカの数学者兼経済学者で 2012年にノーベル経済学賞を受賞したロイド・シャープレイ( Lloyd Shapley)により 1953年に定式化されたシャープレイ値( Shapley value)がある。この節ではシャープレイ値を説明する。
プレイヤー iが参加可能な提携において,プレイヤー iの参加による収入増加への貢献度を限界貢献度( marginal contribution)といい,それは提携 Sの収入と提携 Sからプレイヤー iが抜けたときの収入の差,即ち,
v (S) –v (S –{i})
と記述できる。
シャープレイ値は次の様に定義される。
提携形ゲーム( N, v)の任意のプレイヤー iについて,
φ i (v) = Σ i ∈ S ⊂ N {( s –1)! (n –s)! / n!} {v (S) –v (S –{i})} ( sは提携 Sのメンバー数)
をプレイヤー iのシャープレイ値といい,そしてその組
φ (v) = (φ 1, φ 2, …, φ n)
を提携形ゲーム( N, v)のシャープレイ値という。
ここで, φはギリシャ文字の小文字でファイと発音する。
協力ゲーム
提携形ゲーム
プレイヤーたちがお互いに話し合うことができ,その結果として達成された合意が拘束力を持つゲームを協力ゲーム( cooperative game)といい,その基本的モデルは提携形ゲーム( coalition game)である。
提携形ゲームは,プレイヤーの集合 Nと特性関数 vで定義され,
( N, v)
と記述される。
提携
協力ゲームにおいて,共同行動を採るために形成されるプレイヤーの集合の非空な部分集合を提携( coalition)という。
提携は各プレイヤーの戦略を調整し,提携内のすべてのプレイヤーが一致して行動することを可能にする。そして,必要なときには,各プレイヤーは互いに収入や損失を補填し合うことができる。これを譲渡可能効用の仮定( assumption of transferable utility)といい,そして譲渡された所得を別払い( side payment)という。
マーケット・デザイン オークションとマッチングの経済学 (講談社選書メチエ) 単行本(ソフトカバー) – 2015/2/11
川越 敏司 (著)
kindleあり
マーケットデザイン: 最先端の実用的な経済学 (ちくま新書) 単行本 – 2013/9/4
坂井 豊貴 (著)
メカニズムデザインと意思決定のフロンティア2014/5/22
坂井 豊貴
単行本
¥ 3,024プライム
メカニズムデザイン―資源配分制度の設計とインセンティブ 単行本 – 2008/8/1
坂井 豊貴 (著), 藤中 裕二 (著), 若山 琢磨 (著)
5つ星のうち 4.8 5件のカスタマーレビュー
ジョージ・J・スティグラーは商品売買における情報や職業の探索を重要な問題だと提唱し[1][2]、ジョン・J・マッコールは最近の仕事に基づいたoptimal stopping理論をベースにして、動的な職業探索のモデルを提唱した[3][4][5]。マッコールの論文では、選択肢が完全情報的で不変、また貨幣の価値が不変であるとき、職業提供者が失業者に対して仕事を提供するか否かについて研究がなされている[6]。
彼は、労働者が受け入れるであろう最も低い賃金である、「留保賃金」という観点によって職業探索の決定理論を特徴づけた。労働者は、提供された賃金が留保賃金より安ければ拒絶し、高ければ受け入れるという行動をとる。
もしマッコールによって考えられた条件が満たされなければ、時間の経過とともに留保賃金は変わる可能性がある。例えば、失業者の技能が衰える一方でなかなか職業にありつけないという状況下では、失業の期間が長ければ長いほど、受け入れる職場環境の基準は下がる。こういった場合には、失業者の留保賃金は時間の経過とともに下がる。同様に、もし彼らがリスク回避的であれば、職業探索によって徐々に生活資金が減っていくため、留保賃金は下がる傾向にある[7]。また、留保賃金は業種によっても変わる。つまり、職種の間には補償差分があるといえるだろう。
マッコールのモデルによって、賃金提示が多様であればあるほど探索する労働者は有利になり、探索を行う期間が長引くかもしれないという面白い見解が示された。これは賃金提示額が多様であればあるほど、探索者は高い賃金提示を受けるかもしれないという期待をするため、高い留保賃金を設定し、したがって長期間待つからだと考えられる。また、低い賃金の提示については、それを拒絶する権利が探索者側にあるため、リスクとしての影響力をもたず、リスク回避的な人でさえ職業探しの期間が長くなりうる。
マッコールは失業者の賃金決定に関して、理論の枠組みを作ったが、これと似たような考察が、安い価格の商品を求める消費理論にも応用されうる。 この関係性からすると、消費者が商品に対して払いうる、最も高い価格のことを、「留保価格」を呼ぶことができるだろう。
スティグラー
価格の理論
第1章「経済分析序説」
第2章「価格と企業経済」
第3章「消費者行動」
第4章「効用の理論」
第5章「供給一定下の価格形成」
第6章「生産サービスの供給」
第7章「費用と生産」
第8章「生産:収穫逓減」
第9章「生産:規模に対する収穫」
第11章「競争価格の一般理論」
第12章「独占の理論」
4:25 午前 削除
Blogger yoji さんは書きました...
価格の理論 単行本 – 1991/3
ジョージ・J. スティグラー (著), 南部 鶴彦 (翻訳), 辰巳 憲一 (翻訳)
4:27 午前 削除
Blogger yoji さんは書きました...
(1987). The Theory of Price, Fourth Edition. New York: Macmillan
4:29 午前 削除
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工藤論考のまとめあり
新しい経済の教科書2012 (日経BPムック 日経ビジネス) 雑誌 – 2012/4/19
日経ビジネス (編集)
日経ビジネス 1501号(通巻1501号)。 2009/07/27。 ウォルマート。
雑誌。
タイトル。 日経ビジネス(ニッケイ ビジネス)。
副タイトル。 Nikkei business。
所蔵巻号。 1号(創刊号)~1978号。
著者名。 日経マグロウヒル社(ニッケイ マグロウヒルシャ)。
日経BP社(ニッケイ BPシャ)。
出版者。 日経BP社/東京。
出版年月。 1969。
刊行頻度。 週刊(7)。
休廃刊区分。 継続刊行中。
ページと大きさ。 冊/28cm。
一般注記。 責任表示者変更: 日経マグロウヒル社 (-499号)→日経BP社 (500号-)。
1987, 2-2の並列タイトル: Nikkei business。
変遷情報。 日経ビジネス 特別情報版 から継続。
日経ビジネス. 特別情報版 = Nikkei business / 日経マグロウヒル社 から継続。
分類。 Z402。
ISSN。 00290491。
価格。 ¥600。
タイトルコード。 2002220003457。
サーチの価値=サーチ中に発生する純利益
+
(取引機会を得る確率)
×
(取引成立の価値 または サーチ継続の価値)
日経ビジネス2009.7.27より