金曜日, 9月 23, 2016

大脱出――健康、お金、格差の起原 電子書籍: アンガス・ディートン

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NAMs出版プロジェクト: 大脱出――健康、お金、格差の起原 電子書籍: アンガス・ディートン
http://nam-students.blogspot.jp/2016/09/blog-post_23.html


大脱出――健康、お金、格差の起原 単行本 2014/10/25 2015電子版

Amazon.co.jp: The Great Escape: Health, Wealth, and the Origins of Inequality: Angus Deaton: 洋書The Great Escape: Health, Wealth, and the Origins of Inequality (英語) ハードカバー – 2013/9/23

大脱出―健康、お金、格差の起原 [著]アンガス・ディートン - 水無田気流(詩人・社会学者) - 書評・コラムを読む - BOOK asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
http://book.asahi.com/reviews/reviewer/2015011100006.html 
風変わりな表題は、1963年公開の映画「大脱走」(The Great Escape)にちなんだもの。

大脱出:みすず書房
http://www.msz.co.jp/book/detail/07870.html#more-a1

目次:
はじめに

序章 本書で語ること
映画『大脱走』/経済成長と格差の起原/所得だけでなく健康も/発展はどのようにして起こるのか?/なぜ格差が問題なのか?/ロードマップ/発展を測り、格差を測る/国民幸福度と国民所得

第1章 世界の幸福
健康と財産/世界の平均余命と所得/壊滅的な中断を経ながらも、前へ上へ/世界的貧困と世界的格差/人々は自分の暮らしをどう見ているのか?/精神の幸福

第 I 部 生と死

第2章 有史以前から1945年まで
アメリカ合衆国に見る生と死の基本的概念/有史以前の生と死/啓蒙時代の生と死/1800年―1945年

第3章 熱帯地方における死からの脱出

第4章 現代世界の健康
高齢者も脱出できる/グローバル時代の健康/変わりゆく身体

第 II 部

第5章 アメリカの物質的幸福
アメリカの経済成長/アメリカにおける貧困/アメリカにおける所得の分配/労働の格差/政治と格差/収入と家族/アメリカの高所得者/何があったのか、そしてそれがなぜ重要なのか?

第6章 グローバル化と最大の脱出
世界を測定する/世界の成長/成長、健康、そして人口爆発/世界の貧困/世界の所得格差

第 III 部 助け

第7章 取り残された者をどうやって助けるか
物質的援助と世界的貧困/援助についての事実/援助はどのくらい効果があるのか?/開発プロジェクトの有効性/援助と政治/医療援助は別なのか?/私たちは何をするべきか?

あとがき これからの世界

原注
索引

著訳者略歴
アンガス・ディートン
Angus Deaton
プリンストン大学の経済学部教授。専門分野は健康と豊かさ、経済成長の研究。イギリス生まれ。米英の市民権を持つ。ケンブリッジ大学とブリストル大学で教鞭を執ったのち、プリンストン大学に移籍。
2009年にはアメリカ経済学会の会長を務める。現在の研究テーマは、インドをはじめとする全世界の貧困の計測。著書Economics and Consumer Behavior(共著、1980, Cambridge University Press); The Analysis of Household Surveys (1997, World Bank)他。


アンガス・ディートン
Angus Deaton
プリンストン大学の経済学部教授。専門分野は健康と豊かさ、経済成長の研究。イギリス生まれ。米英の市民権を持つ。ケンブリッジ大学とブリストル大学で教鞭を執ったのち、プリンストン大学に移籍。 2009年にはアメリカ経済学会の会長を務める。現在の研究テーマは、インドをはじめとする全世界の貧困の計測。
著書Economics and Consumer Behavior (共著、1980, Cambridge University Press); The Analysis of Household Surveys (1997, World Bank)他。

Amazon.co.jp: 大脱出――健康、お金、格差の起原 電子書籍: アンガス・ディートン, 松本裕: Kindleストア
投稿者 同胞 トップ1000レビュアー 投稿日 2015/8/2
形式: 単行本
 経済学者であるプリンストン大学教授のA・ディートンによる、映画「大脱走」(J・スタージェス監督 1963年)に本の題名を由来する一冊。
 所得と健康の関係、所得と幸福感の関係等々に関して多数の経済学者たちの学説や考え方、統計データが紹介され、同時に様々な統計データが持つ文脈的不備も具体的に説明されている。

 章立てと一部ですが内容と感想をご紹介します。
・「序章 本書で語ること」
・「第1章 世界の幸福」
  序章に続く全体的な解説。時代とともに貧困層の人数は減少し、所得の上昇とともに平均余命は確実に伸びているという。ただし所得と幸福感の間には相関関係はないようである。
・「第1 部 生と死」
・「第2章 有史以前から1945年まで」
・「第3章 熱帯地方における死からの脱出」
  熱帯地方に限定した内容ではなく、ヨーロッパ、北米、中国に関する状況も述べられ、経済成長が健康を自動的に改善するわけではないとのこと。
・「第4章 現代世界の健康」
・「第 2部 お金」
・「第5章 アメリカの物質的幸福」
  本書に登場するテーマを顕著に代表する縮図としてのアメリカの状況が紹介されている。
  アメリカの家計所得の格差に最も大きな影響力を与えてきたものは、労働市場の非人格的な力であり、家族構成・団体等の政治的影響力・技術や教育制度の変化、グローバル化や最低賃金の低下、医療費の増大、移民の増加などがそれにあたるとしている。また人格的な理由と言える側面も幾つかあげられ、所得配分の最上部に位置する人口集団についての特徴が説明されている。
  この中で、所得格差に関する重要な論文としてピケティ等の研究(2003年)を紹介し、彼らのデータを2011年まで更新したものを提示している。それに関する解説の中で、大幅な経済成長にもかかわらず、貧困の削減がほとんど行われなかった理由として、機会の不平等と高額所得者たちが私腹を肥やす巧妙な構造があったこと、また高額所得層が金の力によって政治的影響力を手に入れ、規則は一般市民の関心ではなく富裕層の関心によって定められ、ますます彼らが力を付けていく危険性があるとしている。
  さらに今後、高額所得者の増加をどれほど一般市民として懸念すべきなのかを理解していく必要性があるとも指摘している。
・「第6章 グローバル化と最大の脱出」
  富裕国一人あたりのGDPは伸び続けながら収束しつつあるのに、貧困国を含めた全世界の一人あたりのGDPは伸びも縮まりもせず、貧しい国はさらに増えつつあるとしている。その原因として、貧困国の政府の能力の欠如、法制度や税制・財産権の保護・信頼という文化などの制度が欠けていることなどがあげられている。また健康の観点からは人口抑制や人口爆発の問題に触れられている。
  さらに中国とインドにおける貧困からの克服(これが「最大の脱出」と思われる)の状況とサハラ以南のアフリカの失敗について解説している。
  章の題名にあるグローバル化との関連についてはあまり詳しく解説されていない。また国家間の格差の是正は必要なのか、また可能なのかについても最後に触れられ、そしてそれは次の最後の章に引き継がれる。
・「第3 部 助け」
・「第7章 取り残された者をどうやって助けるか」
  多分この本を手にした人たちの最大の関心事がこの章なのではないかと思う。
  富裕国が貧困国に金銭的な援助をしても世界の貧困は無くならないであろうことを“道徳的無関心”、“理解不足”、“方法論の間違い”、“援助は有害な場合もあるという考え方”の四つの観点から解説されていく。
  その中で、貧困の原因が悪徳政治によるものであったり、援助が被援助国のニーズによるのではなく援助国側の内外的関心によったり、ODAの援助資金の大半が貧困国に届いていないという事実があったり、国や地域によってもどの様な援助が有効なのかは異なり、さらには援助の有効性に関する評価方法の難しさ等々、様々な問題点が取り上げられている。
  そして最後の節とも言える「私たちは何をするべきか?」の中で述べられている著者の見解が興味深い。
・「あとがき これからの世界」

 個人的には富裕層に加担しない立場が一番に好感を持てました。
  “statistics”の中に“stat”という言葉が入っている理由も始めて知りました。
 格差について興味をお持ちの方にぜひお勧めの一冊です。
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昨年ノーベル経済学賞受賞のアンガス・ディートン教授、韓国で演説
http://japanese.joins.com/article/991/220991.html
  昨年ノーベル経済学賞を受賞したアンガス・ディートン米国プリンストン大学教授(71)が韓国に来る。 

  韓国企画財政部は今月28日、ソウル・汝矣島(ヨイド)のコンラッドホテルで『2016経済発展経験共有事業(KSP)成果共有セミナー』を韓国開発研究院(KDI)と共同で開催すると22日に明らかにした。 

  柳一鎬(ユ・イルホ)副首相兼企画財政部長官と金俊経(キム・ジュンギョン)KDI院長などが参加するこの日のセミナーでディートン教授は基調演説をする予定だ。ディートン教授は「持続可能開発目標(SDGs)達成のための履行手段としてのKSP」という主題で韓国が新興国と経済発展経験を共有することがなぜ重要なのか強調すると発表された。KSPは企画財政部とKDIが開発途上国に韓国の経済開発のノウハウを伝授する事業だ。2004年にベトナムとウズベキスタンを対象に初めて始まった。 

  SDGsは昨年9月、国連(UN)総会の際に各国の首脳が今後15年間の国際社会の持続可能な開発のために採択した議題だ。17大目標、169項目の細部目標で構成されている。ミクロ経済学分野の大学者であるディートン教授は経済発展と貧困に対する研究などで経済学の発展に寄与した点を認められて昨年ノーベル経済学賞を受賞した。著書で不平等の起源を論じた『The Great Escape(大脱出――健康、お金、格差の起原)』などがある。

ディートン教授は「持続可能開発目標(SDGs)達成のための履行手段としてのKSP」という主題で
韓国が新興国と経済発展経験を共有することがなぜ重要なのか強調すると発表された。

KSPは企画財政部とKDIが開発途上国に韓国の経済開発のノウハウを伝授する事業だ。
2004年にベトナムとウズベキスタンを対象に初めて始まった。