The Economic Consequences of the Peace - Online Library of Liberty
In this autumn of 1919, in which I write, we are at the dead season of our fortunes. The reaction from the exertions, the fears, and the sufferings of the past five years is at its height. Our power of feeling or caring beyond the immediate questions of our own material well-being is temporarily eclipsed. The greatest events outside our own direct experience and the most dreadful anticipations cannot move us.
In each human heart terror survives
The ruin it has gorged: the loftiest fear
All that they would disdain to think were true:
Hypocrisy and custom make their minds
The fanes of many a worship, now outworn.
They dare not devise good for man's estate,
And yet they know not that they do not dare.
The good want power but to weep barren tears.
The powerful goodness want: worse need for them.
The wise want love; and those who love want wisdom;
And all best things are thus confused to ill.
Many are strong and rich, and would be just,
But live among their suffering fellow-men
As if none felt: they know not what they do.
We have been moved already beyond endurance, and need rest. Never in the lifetime of men now living has the universal element in the soul of man burnt so dimly.
For these reasons the true voice of the new generation has not yet spoken, and silent opinion is not yet formed. To the formation of the general opinion of the future I dedicate this book.
THE END
Fury.
In each human heart terror survives
The ravin it has gorged: the loftiest fear
All that they would disdain to think were true: [1.620]
Hypocrisy and custom make their minds
The fanes of many a worship, now outworn.
They dare not devise good for man's estate,
And yet they know not that they do not dare.
The good want power, but to weep barren tears. [1.625]
The powerful goodness want: worse need for them.
The wise want love; and those who love want wisdom;
And all best things are thus confused to ill.
Many are strong and rich, and would be just,
But live among their suffering fellow-men [1.630]
As if none felt: they know not what they do.
18 Comments:
収録作品:世界の名著 69 ケインズ ハロッド(69)/ケインズ - 紙の本 ...
honto.jp>...>経済・ビジネス>世界の名著 69 ケインズ ハロッド
作品, 著者, ページ. 若き日の信条, ケインズ 著. 自由放任の終焉, ケインズ 著. 私は 自由党員か, ケインズ 著. 貨幣改革論, ケインズ 著. 繁栄への道, ケインズ 著. 戦費調達 論, ケインズ 著. アメリカ合衆国とケインズプラン, ケインズ 著. 景気循環論, ハロッド 著 ...
この中では「貨幣改革論」1923よりも「繁栄への道」Means to Prosperity.1933がバンコールにつながる内容だ。
《ケインズの1919年の計画が実行されていれば、ヒトラーがドイツの首相になることはありえなかった。彼の助言が実行されなかったために生じた事態に関して、ケインズを責めることは、馬鹿げている。》
スキデルスキー『ケインズ2』邦訳650~1頁
こんなことを言っても詮無い床屋政談にしかならないけれど 、八九年に冷戦が終結したあと 、西側はゴルバチョフを経済面などで 、もっと支援すべきでした 。第一次世界大戦後にドイツを叩きすぎたため 、ドイツを経済破綻からナチズムという道に追い込んだことへの反省から 、第二次大戦後 、アメリカをはじめとする連合国はマーシャル・プランという大規模な贈与を行うことでヨーロッパの復興を助け 、とくに旧ファシズム陣営をうまく手なずけた 。ところが冷戦終結時にはふたたびその反省が忘れられ 、ゴルバチョフがコケてソ連が元に戻った場合 (たしかにその可能性は小さくなかった )はいつでも叩けるようにしておこうという警戒心ばかりが先行して 、経済危機にあえぐ彼を助けようとしなかった 。結果 、彼は追い詰められ 、九一年にクーデターが起こり 、それを鎮圧して新たに大統領になったエリツィンがソ連を解体し 、いまのロシアをつくるわけです 。しかし 、エリツィンが急激な自由化・民営化というショック・セラピー (ナオミ・クライン )を強行した結果 、オリガルヒと呼ばれる新興財閥に富が集中する一方で 、民衆は飢えてめちゃめちゃな混乱状態になり 、結局それを収拾して秩序を再建するストロング・マンとしてプーチンが登場するんですね 。アメリカはいまプーチンを目の敵にしているけれど 、かつて自分たちがゴルバチョフを見捨て 、エリツィンに性急な資本主義的 「改革 」を押し付けた 、その結果としてプーチンが現れたということを 、もっとよく考えるべきでしょう 。むろんプーチンは乱暴すぎると思うけれど 、ロシアから見れば 、冷戦終結後 、アメリカを中心とする N A T Oがどんどん迫ってきたわけで 、危機感をつのらせるのは当然ですよ 。
《こんなことを言っても詮無い床屋政談にしかならないけれど 、八九年に冷戦が終結したあと 、
西側はゴルバチョフを経済面などで 、もっと支援すべきでした 。第一次世界大戦後にドイツを
叩きすぎたため 、ドイツを経済破綻からナチズムという道に追い込んだことへの反省から 、第
二次大戦後 、アメリカをはじめとする連合国はマーシャル・プランという大規模な贈与を行う
ことでヨーロッパの復興を助け 、とくに旧ファシズム陣営をうまく手なずけた 。ところが
冷戦終結時にはふたたびその反省が忘れられ 、ゴルバチョフがコケてソ連が元に戻った場合
(たしかにその可能性は小さくなかった )はいつでも叩けるようにしておこうという警戒心
ばかりが先行して 、経済危機にあえぐ彼を助けようとしなかった 。結果 、彼は追い詰められ 、
九一年にクーデターが起こり 、それを鎮圧して新たに大統領になったエリツィンがソ連を
解体し 、いまのロシアをつくるわけです 。しかし 、エリツィンが急激な自由化・民営化と
いうショック・セラピー (ナオミ・クライン )を強行した結果 、オリガルヒと呼ばれる
新興財閥に富が集中する一方で 、民衆は飢えてめちゃめちゃな混乱状態になり 、結局それを
収拾して秩序を再建するストロング・マンとしてプーチンが登場するんですね 。アメリカは
いまプーチンを目の敵にしているけれど 、かつて自分たちがゴルバチョフを見捨て 、エリツィン
に性急な資本主義的 「改革 」を押し付けた 、その結果としてプーチンが現れたということを 、
もっとよく考えるべきでしょう 。むろんプーチンは乱暴すぎると思うけれど 、ロシアから
見れば 、冷戦終結後 、アメリカを中心とする N A T Oがどんどん迫ってきたわけで 、
危機感をつのらせるのは当然ですよ 。》
http://mineyo-tk.main.jp/kangeki/sonet/index.html
シェークスピア ソネット66
ケインズが書簡で言及
ーー
マクベス
Fair is foul, and foul is fair
きれいはきたない、きたないはきれい
闇と汚れの中を飛ぼう
ケインズが平和#3でウィルソン大統領を揶揄するなかで引用
22頁
ケインズ『貨幣論』『貨幣改革論』『確率論』:メモ
(経済学、リンク::::::::::)
ケインズ『貨幣論』1929,『貨幣改革論』1923,『確率論』1921:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/10/1979-john-maynard-keynes-treatise-money.html
平和の経済的帰結 The Economic Consequences of the Peace (1920)
http://nam-students.blogspot.jp/2017/03/economic-consequences-of-peace-1920.html
ケインズ「平和条約の経済的帰結」:「経済のトリセツ」
http://cruel.hatenablog.com/entry/20150726/1437917592
http://genpaku.org/keynes/peace/keynespeacej.pdf
Shakespeare sonnet 66
Tired with all these, for restful death I cry,
As, to behold desert a beggar born,
And needy nothing trimm'd in jollity,
And purest faith unhappily forsworn,
And guilded honour shamefully misplaced,
And maiden virtue rudely strumpeted,
And right perfection wrongfully disgraced,
And strength by limping sway disabled,
And art made tongue-tied by authority,
And folly doctor-like controlling skill,
And simple truth miscall'd simplicity,
And captive good attending captain ill:
Tired with all these, from these would I be gone,
Save that, to die, I leave my love alone.
高木登新訳 シェイクスピアのソネット
http://mineyo-tk.main.jp/kangeki/sonet/s_2010/s_no66.html
66 こんなことにはうんざり
こんなことにはうんざりで、安らぎを与える死を望む。
たとえば、乞食にでも生まれた方がいい人間を見るとき。
ろくでもない人間がきれいに着飾っているのを見るとき。
絶対だと信じていたことが不幸にして裏切られるのを見るとき。
黄金の栄誉が破廉恥に与えられるのを見るとき。
貞淑な処女が手荒に娼婦にされるのを見るとき。
完全無欠が理不尽に貶められるのを見るとき。
権力が不安定な統治で不能に陥るのを見るとき。
学芸が当局によって口をつぐまされるのを見るとき。
下手糞が、学者顔して、上手を指図するのを見るとき。
率直な真実が愚か者扱いされるのを見るとき。
囚われの身の善が悪徳に隷従するのを見るとき。
こんなことにはうんざりで、いっそ死んでしまいたい。
愛する人が一人きりになるのでその願いもかなわない。
【私の鑑賞】
珍しいことに詩人が社会批判をして、不満を述べている。
詩人は、今の世の中の実情が虚飾に満ち、何もかもに嫌気がさしている。
何を見てもうんざりするばかりである。
こんなことなら死んでしまった方がましだと思うが、愛する人を一人残していくことになると思えば、その決心もつかない。
和そねっと集(シェイクスピア『ソネット集』の「和そねっと」形式による翻訳の試み)
http://etakagi.private.coocan.jp/sonnetsj.html
66.
Tired with all these, for restful death I cry,
As, to behold desert a beggar born,
And needy nothing trimm'd in jollity,
And purest faith unhappily forsworn,
And guilded honour shamefully misplaced,
And maiden virtue rudely strumpeted,
And right perfection wrongfully disgraced,
And strength by limping sway disabled,
And art made tongue-tied by authority,
And folly doctor-like controlling skill,
And simple truth miscall'd simplicity,
And captive good attending captain ill:
Tired with all these, from these would I be gone,
Save that, to die, I leave my love alone.
うんざりだ、 安らかな死を われ求む。
才ある者が 乞食に生まれ、
取り柄なき 者宴会に 着飾って、
純な信義が 裏切られるは。
金栄誉 恥ずべき者に 与えられ、
貞淑な徳 淫売と呼び、
誤って 正しきことが 不興買い、
力が不具に されてしまうは。
学芸が 権力に舌 縛られて、
学者づら馬鹿 技能操り、
単純な 真理誤り 馬鹿にされ、
囚われの善 悪にかしずく。
こんなのは みなうんざりだ、 おさらばしたい、
だが死ねば、 恋人ひとり 置き去りとなる。
スティグリッツ入門経済学 #11第3版
466頁 より
《第一次大戦後…
ケインズは、賠償が巨額すぎることを警告した1人であった。ドイツ政府は債務の一部を
調達するために、たんに紙幣を印刷することを開始した。…
ケインズがしばしば語った話の一つに、次のようなものがある。ドイツ人はビールを飲むときに、
たとえ1本はぬるくなってしまいそうでも、2本を一度に注文する。そうしなければ、2本目のビール
を注文する間に値段が上がってしまうかもしれないからである。》
一般理論で悪役に設定されたのは利子による不労所得者だ
ヒトラーはこれをユダヤ人に一義的に繋げた
そんな単純なことなら経済分析はいらない
所得、投資、貯蓄はマクロでありながら自分の家計にも当てはまる
敵は自分自身かもしれない
ヒトラーにはユダヤ人の血が流れていると言う説がある
マルコム?Xに白人の血が流れていたと言う説があるように
ユダヤ人が迫害されたのはその影響力が落ちてきたからだ
そう考えれば日本人にも他人事ではない
81七つの海の名無しさん2018/09/13(木) 15:46:21.36ID:6H8ZSUAr
《こんなことを言っても詮無い床屋政談にしかならないけれど 、八九年に冷戦が終結したあと 、
西側はゴルバチョフを経済面などで 、もっと支援すべきでした 。第一次世界大戦後にドイツを
叩きすぎたため 、ドイツを経済破綻からナチズムという道に追い込んだことへの反省から 、第
二次大戦後 、アメリカをはじめとする連合国はマーシャル・プランという大規模な贈与を行う
ことでヨーロッパの復興を助け 、とくに旧ファシズム陣営をうまく手なずけた 。ところが
冷戦終結時にはふたたびその反省が忘れられ 、ゴルバチョフがコケてソ連が元に戻った場合
(たしかにその可能性は小さくなかった )はいつでも叩けるようにしておこうという警戒心
ばかりが先行して 、経済危機にあえぐ彼を助けようとしなかった 。結果 、彼は追い詰められ 、
九一年にクーデターが起こり 、それを鎮圧して新たに大統領になったエリツィンがソ連を
解体し 、いまのロシアをつくるわけです 。しかし 、エリツィンが急激な自由化・民営化と
いうショック・セラピー (ナオミ・クライン )を強行した結果 、オリガルヒと呼ばれる
新興財閥に富が集中する一方で 、民衆は飢えてめちゃめちゃな混乱状態になり 、結局それを
収拾して秩序を再建するストロング・マンとしてプーチンが登場するんですね 。アメリカは
いまプーチンを目の敵にしているけれど 、かつて自分たちがゴルバチョフを見捨て 、エリツィン
に性急な資本主義的 「改革 」を押し付けた 、その結果としてプーチンが現れたということを 、
もっとよく考えるべきでしょう 。むろんプーチンは乱暴すぎると思うけれど 、ロシアから
見れば 、冷戦終結後 、アメリカを中心とする N A T Oがどんどん迫ってきたわけで 、
危機感をつのらせるのは当然ですよ 。》浅田彰
《ケインズの1919年の計画が実行されていれば、ヒトラーがドイツの首相になる
ことはありえなかった。彼の助言が実行されなかったために生じた事態に関して、
ケインズを責めることは、馬鹿げている。》
スキデルスキー『ケインズ2』邦訳650~1頁
https://blogs.yahoo.co.jp/olympass/49260783.html?__ysp=5oim6LK7IOOCseOCpOODs%2BOCug%3D%3D
ケインズ『戦費調達論』(1939 年) 記事をクリップするクリップ追加
2009/10/13(火) 午後 11:50 経済学の歴史 大学
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ケインズ『戦費調達論』(1939 年)
この点で重要なのが『戦費調達論』(1939 年) である。『戦費調達論』は、すでにドイツとの戦いが始まっているという状況下にあって、今後いかにして戦費が調達されるべきかを、国民所得会計的な手法と既述のケインズ理論に依拠しつつ、具体的な立案として提示したものである。そこで想定されているのは、やがて来るであろう完全雇用下での経済問題である。その状況下にあって座して何の対策も講じないでいれば、インフレ・スパイラルが生じ、所得分配は企業家階層に有利、賃金階層に不利な方向に向かってしまう。そうならないために、そしてこの機会を社会的公正を高めるために利用すべきである、とケインズは説く。完全雇用下での最も重要な経済問題は、いかにして消費を抑制するかである。その方策として提唱されているのが「繰り延べ払い」である。これは公衆の所得の一部を、戦後のある時期まで原則としてその支出を禁じるというもので、「強制貯蓄」の一種である。それは、利子を得て銀行に預けられ、戦後のある時期まで凍結される。そして「繰り延べ払い」が戦後の不況期に解禁されるならば、今度は総需要の維持に役立つであろう。この間、公衆は賃金の上昇を要求するべきではなく、その代わりに「家族手当て」ならびに「必需品の安価な割当」が受けられるようにすべきことが提案されている。公衆の消費を削減(凍結)させることで政府は必要な戦費を調達する。そのことでインフレが引き起こされることはなく、かつ個人の自由な選択の余地は残される。そして賃金階層は一種の資産を保有することになり、企業家階層への所得分配の上昇を引き起こすインフレは回避される。さらに「繰り延べ払い」の恩恵を受けない階層にたいし
ては、必要な社会政策を考慮する──政策的必要性と社会正義( 経済的平等
) の同時的達成を実現する方策として、ケインズは「繰り延べ払い」プラス「家族手当て」を提唱したのである。
『戦費調達論』はたんなる時論ではない。そこでの立論は「ケインズ理論」ならびに「国民所得会計」に基づいている。これは統計的予測の重要な出発点であり、ケインズのもと、ストーン= ミード(1941 年) をはじめとする国民所得会計の飛躍的な発展をみることになった。政策論的な影響はより強烈であったというべきであろう。それは、1941年の予算案ならびに『白書』(『戦時金融の源泉の分析および1938年ならびに1940年における国民所得および支出の推計』、1941年4 月) に非常なインパクトを与えたからである。これは、ストーン= ミードを中心として、そしてケインズの強力な支援を得て作成された。そこでは、国民所得会計的な分析フレームワークが予算編成に採用されており、「繰り延べ払い」の構想も取り入れられていた。
『ケインズ・シュムペーター・ハイエク』ミネルヴァ書房、pp.76-77
ケインズ全集9巻 説得論集 | 東洋経済
https://store.toyokeizai.net/books/9784492811498/
ケインズ全集9巻 説得論集
ケインズ,J.M.著/宮崎 義一訳
ISBN:9784492811498
旧ISBN:4492811494
サイズ:A5判 上製 578頁 C3333
発行日:1981年08月01日
定価9,720円(税込)
多彩な執筆活動で常に活気を与えたケインズの、最も精彩を放つエッセンスを収録。説得により大衆の考えを変えようとして果たせず、予言の的中を恐れたケインズのエッセイ集。
第1編 講和条約
1 パリ(1919年)
2 ドイツの賠償支払能力(1919年)
3 ヨーロッパ復興のための諸提案(1919年)
4 世論の変化(1921年)
5 戦債とアメリカ合衆国
第2編 インフレーションとデフレーション
1 インフレーション(1919年)
2 貨幣価値変動の社会的帰結(1923年)
3 フランス・フラン(1926、28年)
4 ロイド・ジョージはそれをなしうるか?(1929年)
5 1930年の大不況(1930年12月)
6 節約(1931年)
7 貨幣価値の崩壊が銀行に及ぼした帰結(1931年12月)
第3編 金本位制への復帰
1 呪うべき黄金欲(Auri Sarca Fames)(1930年12月)
2 貨幣政策の諸目標(1923年)
3 将来の貨幣政策のための積極的提案(1923年)
4 銀行の頭取たちの演説(1924、1925、1927年)
5 チャーチル氏の経済的帰結(1925年)
6 関税による緩和策(1931年)
7 金本位制の終焉(1931年9月27日)
第4編 政治
1 ロシア管見(1925年)
2 自由放任の終焉(1926年)
3 私は自由党員か(1925年)
4 自由主義と労働党(1926年)
第5編 未来
1 クリソルド(1927年)
2 わが孫たちの経済的可能性(1930年)
第6編 その後の論文
1 繁栄への道(1933年)
2 戦費調達論(1940年)
100人の 20世紀 ケインズ 1/2
https://youtu.be/t-ruwf6mlOE?t=6m48s
100人の 20世紀 ケインズ 2/2
https://youtu.be/A8DFGbRzCiQ?t=6m20s
“If we can cure unemployment for the wasted purposes of armaments,
we can cure it for the productive purposes of peace.”
1939年5月23日BBC
「もしわれわれが軍備という無駄な目的のために失業を救済し得るならば、
われわれは平和と言う生産的な目的のためにもそれを救済できる。」
(邦訳全集21巻612頁)
http://www.youtube.com/watch?v=QJVkCbHoUSI
“If we can cure unemployment for the wasted purposes of armaments,
we can cure it for the productive purposes of peace.”
1939年5月23日BBC
「もしわれわれが軍備という無駄な目的のために失業を救済し得るならば、
われわれは平和と言う生産的な目的のためにもそれを救済できる。」
(邦訳全集25巻612頁)
#3
べると富の面でもその生産能力の面でも深刻に立ち後れていた。だから、今回の争いからフランスが(今回は英米の支援を受けて)勝利を手にして出てきたとはいっても、フランスの将来の立場はヨーロッパ内戦が平常の、少なくとも繰り返して起こる将来に向けての出来事だと考えるべきだという見方を採る者の目からすれば、相変わらず危ういものだった。そういう者たちは、組織化された超大国同士が過去百年にわたり続けてきた類の紛争は、今後もまた続くと考えているのだ。こういう将来ビジョンに従えば、ヨーロッパ史は果てしない優勝争いであり、今回のラウンドではフランスが勝ったが、今回がどう見ても最終ラウンドではないのだ。基本的に旧秩序は、常に同じである人間の天性に基づいているが故に変わらないという信念から、そしてそれに伴い生じてくる、国際連盟が体現している各種一連のドクトリンすべてに対する疑念から、フランスとクレマンソーの方針は論理的に導かれる。というのも、ウィルソン大統領の14カ条の平和原則といった「イデオロギー」に基づく寛容な平和条約や、公平で平等な扱いをうたう平和条約は、ドイツの復興期間を短縮し、そのフランスに勝る人口や資源や技能をフランスに対して再び投入する日を加速する効果しか持ち得ないからだ。だからこそ「保証」の必要性が出てくる。そして保証が増えればそれだけドイツの苛立ちも高まり、したがってその後のドイツの報復確立も高まるから、ますますドイツの手持ちを潰しておく必要も増す。このように、こうした世界観が採用され、別の世界観が破棄されたとたんに、一時的に権力を握っている側が課せるだけの、最大限に厳しいカルタゴ的平和の要求が不可欠となる。というのもクレマンソーは、自分が14カ条の平和原則にしばられるふりなど一切示さず、大統領の疑念や体面を保つために場当たり的に必要となるおためごかしは、主に他の連中に任されたのだから。つまりフランスの政策としては、時計の針を戻して1870年以来ドイツの進歩が実現したものを、できる限り解体してしまうことだった。領土の喪失などの手段により、ドイツの人口を削ろう。だが何よりもその経済システム、ドイツの新しい強さが依って立つ経済システム、鉄鋼、石炭、輸送力の上に築かれた広大な経済網を破壊せねばならなかった。フランスとしては、ドイツが落とすよう迫られたものの一部でも掌握できるなら、ヨーロッパ覇権の両ライバル国間の力の格差を、幾世代にもわたり矯正できるかもしれないのだ。こうしたわけで、高度に組織化された経済生活を破壊するための、累積的な状況が飛びだしてきたわけだ。これについては次章で検討する。これは老人の政策だ。その人物の最も鮮明な印象や最も活き活きとした印象は過去のものであり未来のものではない。この人物は問題を、フランスとドイツという枠組みで考え、新しい秩序に向けて苦闘する人類とヨーロッパ文明という枠組みでは考えない。戦争はこの人物の意識に対し、私たちとはちょっとちがった形で食い込み、そしてこの人物は私たちが新時代の間際にいるのだということを予想も希望もしていない。だが実は、この問題に関係しているのは理想の問題だけではなかったりするのだ。本書での私の狙いは、カルタゴ式の平和(訳注:敵にやたらに厳しい条件を課す和平のこと)は、実務的にも正しくないし実施可能でもないというのを示すことだ。この平和条約が生まれてくる学派は経済的要因に気がついてはいるが、それでも未来を司るもっと深い経済的傾向は見すごしている。時計の針を戻すわけにはいかない。1870年の中欧を復活させようとすれば、ヨーロッパの構造に莫大なストレスを創り出し、すさまじい人間的、精神的な力を解き放ってしまうことになって、それが国境や人種を越えて押し広がり、人々や
ヒトラーとケインズ(祥伝社新書203) (祥伝社新書 203) 新書 – 2010/6/1
武田知弘 (著)
5つ星のうち 4.2 14件のカスタマーレビュー
アーリア化については詳述なし
シャハトに言及
151頁
第4章 新しい国際経済システムを
金本位ではない国際金融システムを
ケインズは、国際経済を金本位制から切り離し金によらない決済方法を提案した。それ
は「バンコール」という国際決済通貨を作るというものだった。パンコールは、各国の過去
3年間の貿易額の75 %が、あらかじめ自動的に各国の「持ち分」として割り振られる。各国
は、輸出と輸入の差額をこのバンコールのやり取りで調整するのである。
貿易黒字国は黒字分のバンコールを受け取り,赤字国は赤字分のバンコールを支払うのだ。
つまりバンコールは、金を使わずに貿易の決済ができる新しい国際通貨だったのだ。
しかし、これは金を大量に保有しているアメリカには、絶対に飲めない条件でもあった。
金 を使わずに貿易ができるようになれば、金を大量に保有しているアメリカの優位が失われ
る。というより、アメリカの保有している大量の金は、宝の持ち腐れになってしまう。
だからアメリカは、あくまで金本位制に固執した。
黒字国も赤字国も、同じように責任を負う
ケインズの提案の中で特筆すべきは、貿易黒字国も赤字国も、収支均衡を保つ義務を負う
という点である。
ケインズの言う通り賠償金を吹っかけてなければナチスなど生まれてない
マーシャルプランはその反省の元に計画された
ただその教訓が薄れ負の歴史が今のロシアや北朝鮮で反復している
ケインズの影響を受けたドイツの経済大臣シャハトもナチスと全く同じではない
軍備拡張に反対し失脚しているはずだ
第二次大戦を防げたのはケインズ(平和の経済的帰結)だけだし
第三次大戦を防げるのもケインズ(バンコール)だけ
こんなことを言っても詮無い床屋政談にしかならないけれど、八九年に冷戦が終結したあと、西側はゴルバチョフを
経済面などで、もっと支援すべきでした。第一次世界大戦後にドイツを叩きすぎたため、ドイツを経済破綻からナチズム
という道に追い込んだことへの反省から、第二次大戦後、アメリカをはじめとする連合国はマーシャル・プランという
大規模な贈与を行うことでヨーロッパの復興を助け、とくに旧ファシズム陣営をうまく手なずけた。ところが冷戦終結
時にはふたたびその反省が忘れられ、ゴルバチョフがコケてソ連が元に戻った場合(たしかにその可能性は小さくなか
った)はいつでも叩けるようにしておこうという警戒心ばかりが先行して、経済危機にあえぐ彼を助けようとしなかっ
た。結果、彼は追い詰められ、九一年にクーデターが起こり、それを鎮圧して新たに大統領になったエリツィンがソ連
を解体し、いまのロシアをつくるわけです。しかし、エリツィンが急激な自由化・民営化というショック・セラピー
(ナオミ・クライン)を強行した結果、オリガルヒと呼ばれる新興財閥に富が集中する一方で、民衆は飢えてめちゃ
めちゃな混乱状態になり、結局それを収拾して秩序を再建するストロング・マンとしてプーチンが登場するんですね。
アメリカはいまプーチンを目の敵にしているけれど、かつて自分たちがゴルバチョフを見捨て、エリツィンに性急な
資本主義的「改革」を押し付けた、その結果としてプーチンが現れたということを、もっとよく考えるべきでしょう。
むろんプーチンは乱暴すぎると思うけれど、ロシアから見れば、冷戦終結後、アメリカを中心とするNATOがど
んどん迫ってきたわけで、危機感をつのらせるのは当然ですよ。
浅田彰インタビュー2016ゲンロン4現代日本の批評Ⅲ上より
《第一次大戦後…
ケインズは、賠償が巨額すぎることを警告した1人であった。ドイツ政府は債務の一部を
調達するために、たんに紙幣を印刷することを開始した。…
ケインズがしばしば語った話の一つに、次のようなものがある。ドイツ人はビールを飲むときに、
たとえ1本はぬるくなってしまいそうでも、2本を一度に注文する。そうしなければ、2本目のビール
を注文する間に値段が上がってしまうかもしれないからである。》
スティグリッツ入門経済学 #11第3版
466頁 より
《ケインズの1919年の計画が実行されていれば、ヒトラーがドイツの首相になることはありえなかった。彼の助言が実行されなかったために生じた事態に関して、ケインズを責めることは、馬鹿げている。》
スキデルスキー『ケインズ2』邦訳650~1頁
ケインズ「平和条約の経済的帰結」1920
http://cruel.hatenablog.com/entry/20150726/1437917592
http://genpaku.org/keynes/peace/keynespeacej.pdf
#6
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第6章条約後のヨーロッパ
この章は必然的に悲観的なものとなる。条約はヨーロッパの経済リハビリについての規定を何一つ含んでいない――敗北した中欧の帝国群をよき隣人に変えるようなものもないし、ヨーロッパの新興国を安定化させるものもなければ、ロシア回復のための条項もない。また同盟国自身のなかで経済的連帯の約束もない。フランスとイタリアのがたがたになった財政を立て直すための取り決めについては、パリでは何一つ合意が得られなかったし、旧世界と新世界のシステムを調整する手立ての合意もなかった。四人会議はこうした問題に何ら関心をはらわず、他の問題にばかり気を取られていた――クレマンソーは敵の経済的な命を叩きつぶすこと、ロイド・ジョージは取引をして一週間ほどやりすごせる程度の何かを持ち帰ること、大統領は公正で正しくないことを何一つしないこと。目の前で飢えて解体しつつあるヨーロッパの根本的な経済問題が、四人会議の関心をまったく引き起こせない唯一の問題だったというのは、驚異的な事実に思える。経済分野に足を踏み入れたのは、主に賠償問題についての話だけで、それを解決するのにかれらは神学問題や政治や、選挙上のごまかしなど各種の観点から解決したが、唯一かれらが扱っている各国の経済的未来という観点からは取り組まなかったのだ。ここからは、パリの会議と条約から一時的に離れ、戦争と平和が造り上げたヨーロッパの現状を検討しよう。そしてもはや、戦争の避けがたい果実と、平和の避けられた不幸な結果とを区別しようという意図は私としてはなくなる。状況の基本的な事実とは、私が見る限り簡単に述べられる。ヨーロッパは世界市場で最も高密な人口集中地となっている。この人口は、比較的高い生活水準になれており、そしてその水準について一部は、今後劣化よりは改善を予想している。他の大陸と比べると、ヨーロッパは自給自足ではない。特に、自分の食料を供給しきれない。域内では人口があまり均等に配分されておらず、相当部分が比較的少数の高密な工業センターに密集している。
この人口は自らのために、あまり余剰の利潤もないとはいえ戦前は生計をたてていたが、それは繊細で極度にややこしい組織によるものであり、その基盤は石炭、鉄、輸送、そして他の大陸からの絶え間ない輸入食料や原材料の供給で支えられていた。この組織の破壊と、供給の流れの中断により、この人口の一部は生活手段を奪われることとなった。余ってしまった余剰人員にとって、外国移住の道はない。というのも彼らを海外に輸送するには何年もかかるからだし、そしてかれらを受け入れる用意のある国が見つかるかどうかも怪しい。だから私たちが直面している危険は、ヨーロッパの人々の生活水準が急激に劣化して、一部にとっては本当に飢餓がおとずれるところまで行きかねないということだ(この状態はすでにロシアが達しているし、オーストリアも到達しかけている)。人は必ず
しも黙って死ぬとは限らない。というのも飢餓は、一部の人々を何かしら無気力と寄る辺ない絶望へと導く一方で、他の気質の人々をヒステリーや狂乱した絶望といった、神経質な不安定性へと導く。そしてこうした困窮した人々は、社会組織の残った部分を転覆し、個人の圧倒的なニーズを必死で満たそうとする試みの中で、文明そのものを沈没させかねない。この危険に対してこそ、私たちはあらゆる資源や勇気や理想主義を使って、協力して立ち向かわねばならない。
ケインズ「平和条約の経済的帰結」:「経済のトリセツ」
http://cruel.hatenablog.com/entry/20150726/1437917592
http://genpaku.org/keynes/peace/keynespeacej.pdf
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… 困窮した人々は、社会組織の残った部分を転覆し、個人の圧倒的なニーズを必死で満たそうとする試みの中で、文明そのものを沈没させかねない。この危険に対してこそ、私たちはあらゆる資源や勇気や理想主義を使って、協力して立ち向かわねばならない。
https://oll.libertyfund.org/title/keynes-the-economic-consequences-of-the-peace
https://oll-resources.s3.us-east-2.amazonaws.com/oll3/store/titles/303/Keynes_0550_EBk_v6.0.pdf
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And these in their distress may overturn the remnants of organization, and submerge civilization itself in their attempts to satisfy desperately the overwhelming needs of the individual. This is the danger against which all our resources and courage and idealism must now co-operate.
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