金曜日, 10月 09, 2015

スラッファ『商品による商品の生産』:SRAFFA,The Production ofCommoditiesby Means of Commodities(1960)

                 (リンク::::::::::経済学

ピエロ・スラッファ (Piero SRAFFA)/ルイジ・パシネッティ(Luigi L. Pasinetti)
http://nam-students.blogspot.jp/2015/10/piero-sraffa.html(本頁) 
転形問題:メモ
http://nam-students.blogspot.com/2016/06/blog-post_11.html
A Neglected Point in Connection With Crises, N. Johannsen 1908
http://nam-students.blogspot.jp/2017/11/a-neglected-point-in-connection-with.html
Quantum economics - Wikipedia (量子経済学,ベルナール・シュミット)

ピエロ・スラッファ (Piero Sraffa), 1898-1983.
主な業績:
「生産費用と生産量との関係について/Sulle relazioni fra costo e quantita prodotta」(1925年)
『商品による商品の生産/The Production of Commodities by Means of Commodities: Prelude to a Critique of Economic Theory』(1960年) 
他にケインズの同僚としてリカード全集の編纂解説に従事。グラムシ、ヴィトゲンシュタインとの交流(後期への転換を示唆した)も有名。

ピエロ・スラッファ (Piero Sraffa), 1898-1983.
Photo of P.Sraffa

ピエロ・スラッファ (Piero Sraffa), 1898-1983.

『商品による生産〜』簡易目次(詳細目次は後述):
Piero Sraffa  
Means of Commodities: Prelude to a Critique of Economic Theory
: Prelude to a Critique of Economic Theory 1960

 PART 1 SINGLE-PRODUCT INDUSTRIES AND CIRCULATING CAPITAL
 I PRODUCTION FOR SUBSISTENCE
 II PRODUCTION WITH A SURPLUS
 III PROPORTIONS OF LABOR TO MEANS OF PRODUCTION
 IV THE STANDARD COMMODITY
 V UNIQUENESS OF THE STANDARD SYSTEM
 VI REDUCTION TO DATED QUANTITIES OF LABOUR

PART II MULTIPLE-PRODUCT INDUSTRIES AND FIXED CAPITAL
 VII JOINT PRODUCTION
 VIII THE STANDARD SYSTEM WITH JOINT PRODUCTS
 IX OTHER EFFECTS OF JOINT PRODUCTION
 X FIXED CAPITAL
 XI LAND  

PART III SWITCH IN METHODS OF PRODUCTION
 XII SWITCH IN METHODS OF PRODUCTION
 APPENDICES

『商品による商品の生産——経済理論批判序説——』ピエロ・スラッファ (Piero SRAFFA)
1962年邦訳初版 
簡易目次:
序文
第一部 単一生産物産業と流動資本
 第一章  生存のための生産
 第二章  剰余を含む生産
 第三章  生産手段に対する労働の割合
 第四章  標 準 商 品
 第五章  標準体系の一意性
 第六章  日付のある労働量への還元
第二部 多生産物産業と固定資本
 第七章  結 合 生 産
 第八章  結合生産物をふくむ標準体系
 第九章  結合生産の他の効果
 第一〇章 固 定 資 本
 第一一章 土 地
第三部 生産方法の切換え
 第一二章 生産方法の切換え
付録 
索引

スラッファにはレーニンの社会工場説労働の雇用総数は常に1であるが念頭にあったのではないか? 
グラム友人がレーニンを知らないはずが無い。
後期ヴィトゲンシュタインヘの影響(のエピソード)は、実は政治革命という断絶をアレゴリカルに示唆するものだ。
社会革命と違い政治革命には断絶があるが、これはアナロジーを許さない後期ヴァトゲンシュタインの態度と重なる。そして、社会工場説(ただしスラッファにとっては不完全工場)だけが経済決定論における政治革命を正当化するのだ。ただスラッファはイタリア人だから形式より人生を優先した。
そこには謎があり、書ききれない何かがある、ということだろう。

需要関数と生産関数の違い――イタリア人経済学者ピエロ・スラッファは、「マーシャル・クロス」を「〈需要関数〉は、効用逓減という基本的かつ自然的なる仮定の上に立つ。これに反して、生産における関数関係は、これよりもずっと複雑な仮定を持った体系の結果である。限界効用に関する研究が、価格と(消費された)数量との関係に注意をひきつけたあとではじめて、類推によって費用と生産量との関係という均斉的な概念が生まれたというのが事実である」(『経済学における古典と近代』、菱山泉・田口芳弘訳、有斐閣、1956年)と評した。十分ではないが、極めて妥当な鑑定である。〕

ピエロ・スラッファ (Piero Sraffa), 1898-1983.
 20 世紀の経済学の巨人ピエロ・スラッファは、同時に経済学で最も寡作な一人だった――でもそのわずかな論文の一つ一つが、とんでもない代物ばかりだった。スラッファの 1926 年の規模に対するリターンと完全競争に関する論文 (1925 年イタリア語論文の改訂) は、マーシャル派の企業理論にすさまじい矛盾を見つけ出した。自分の業績に関する有名な 1930 年のシンポジウム結語でかれが述べたように:
「わたしはマーシャルの理論に内在的な前提が何なのかを見つけ出そうとしています。ロバートソンさんはそれをきわめて非現実的と見なすようですが、わたしもそれに同意します。あの理論が、論理的に自己矛盾を起こさず、しかもそもそも説明しようとした事実と一貫性を持つような形では解釈不可能だということについては意見の一致を見ているようです。ロバートソンさんの対処療法は数式を廃棄することで、その示唆によればわたしの手法は事実を廃棄しようとしているのだとか。あらかじめ申し上げておくべきだったかもしれませんが、こういう状況にあっては、廃棄されるべきはマーシャルの理論なのではないかと考えております」(Piero Sraffa, 1930, Economic Journal, March, p.93)
 これは二つの方向への発展を見せた――一般均衡的な生産理論と、もっと大胆な方向としては、ジョーン・ロビンソンによる不完全競争理論の開発だった (どうやらスラッファは、ジョーン・ロビンソンが尊敬した唯一の男性だったらしい――そして恐れた唯一の男性でもあった)。
 引っ込み思案でイタリア生まれのスラッファは、1920 年代にジョン・メイナード・ケインズに連れられてケンブリッジにやってきた。イタリア革命家のアントニオ・グラムシの親友だったスラッファは、時に「隠れマルクス主義者」とも言われていた――そしてどうやらかれは、時に自分の信奉するものについてかなり明言していたらしい――1920 年代のイギリスは、急進的マルクス主義者をあまり歓迎してくれるところではなかったのだけれど。
 スラッファはすぐに、ケンブリッジの世界の名物となった。かれはフランク・ラムゼイやルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインと一緒に「カフェテリアグループ」の一員で、J.M. ケインズの 1921 年確率論考を検討した。またスラッファはケインズと手を組んで、フリードリッヒ・ハイエクビジネスサイクル論争にどっぷり浸からせた。
 それでも、学生の前で引っ込み思案だったスラッファは、講義が死ぬほど苦手だった。いつもながら立ち回りのうまいケインズは、スラッファをキングカレッジの司書に任命させて、暇つぶしに王立協会に頼んで、デヴィッド・リカードの新しい著作集編集作業をスラッファに任せるようにしてもらった。スラッファは 1931 年にリカードの著作を入念かつ詳細に集めて編集しはじめて、結局この仕事は 20 年かかった! 1943 年にはこれはすでに印刷所に入稿していたのに、最後の最後になって、アイルランドでリカード論文がトランクいっぱいに見つかって、これが延期された。刊行がやっとこさ始まったのは、 (モーリス・ドッブが助手として乗り込んだ後の)1953 年だった。これは驚異的な著作集となった・ジョージ・スティグラーが後に書評で述べたように、「リカードは運のいい人物だった。そしていまや死後 130 年たって、かれのツキは相変わらず衰えていない。かれはスラッファの知己を得たのだ」(Stigler, 1953)。この著作集へのスラッファの序文は、経済思想史の中の古典派・新古典派の核となる著作について、おそらくは最もすばらしい解釈の一つを見せている。
 こうした努力の成果は、経済理論の中で最長の熟成期間を持った論文の一つとなって現れた。1920 年代に執筆が開始されたスラッファの『商品による商品の生産』 Production of Commodities by Means of Commodities――厳密きわまりない 100 ページの文章がやっと脱稿したのは 1960 年のことだった。この本は、リカードの理論を現代のために解決して述べなおした――そしてこれは 1960 年代と 1970 年代にケンブリッジなどの新リカード派が旗揚げした、「古典派復興」の契機となった。スラッファはまた、経済だけでなくある産業における資本理論での有名な「再スイッチ」を描いて見せた最初の一人だ――これはケンブリッジ資本論争につながり、新リカード学派は勢いを増した。
 スラッファのおもしろい貢献としては、哲学者ルートヴィヒ・ヴィトゲンシュタインとの関係がある――ヴィトゲンシュタインは、『哲学探究』――20 世紀の最も重要な哲学著作との説もある――における重要な足がかりを得るのに、スラッファに負うところが大きかったと主張している。
 最後に一つ、小話をしておこう。1930 年代だか 40 年代だかに、スラッファはどうやら小金を手にしたらしいんだが、「唯一完璧」な投資を見つけるまではそれを投資しないと述べた。1945 年に、広島と長崎に原爆が落ちてから、スラッファはそのお金を全部日本国債につぎ込んだ――敗北した日本が、戦後の瓦礫にいつまでも甘んじているわけがない、と信じて。言うまでもなく、当時日本国債は紙くず同然だった。結果としてこの急進的経済学者は、その後大もうけしたわけだ。

ピエロ・スラッファの主要著作

  • "Sulle Relazioni fra Costo e Quantita Prdotta", 1925, Annali di Economia. (英訳: "On the Relation Between Costs and Quantity Produced- PDF, Frederic Lee に感謝).
  • "The Laws of Returns under Competitive Conditions", 1926, EJ - (PDF - John M. Legge に感謝)
  • "Increasing Returns and the Representative Firm", 1930, EJ.
  • "Dr. Hayek on Money and Capital", 1932, EJ.
  • "Introduction" to the Works and Correspondence of David Ricardo, 1951.
  • Production of Commodities by Means of Commodities: Prelude to a critique of economic theory, 1960. 邦訳『商品による商品の生産』菱山泉・山下博訳、有斐閣、1978

ピエロ・スラッファに関するリソース

  • 1925年に、アルフレッド・マーシャルの費用不変の理論における疑わしい要素を強調した「生産費用と生産量との関係について Sulle relazioni fra costo e quantita prodotta,1925」を執筆し、ミラノ大学のヴェッキオやウィーン学派オスカー・モルゲンシュテルンが注目し、論評した。1926年「競争的条件のもとにおける収益法則 The Laws of returns under competitive conditions」を、イギリスの『エコノミック・ジャーナル』誌に発表する。

ケンブリッジ時代編集

  • また、このころからケインズの影響によりリカードの生涯と理論を研究しはじめ、後に《リカード全集 The Works and Correspondence of David Ricard, 11巻 1951-73年》を編集する。その業績はジョージ・スティグラーに「リカードは生前も幸運な男であったが、スラッファに助力された死後130年の今ほど幸運であったことはない」と賞賛された。
  • さらに、哲学者ヴィトゲンシュタイン言語分析へのユニークな貢献がある。ヴィトゲンシュタインの言葉によれば「スラッファの論理は鋭く、それに触れると文脈の余分な枝葉は切り払われて裸になってしまう」と。「言語と実在が、実物と画像のように対応している」とするヴィトゲンシュタインのいう〈論理形式〉は、スラッファがヴィトゲンシュタインとの会話の折りにナポリの人にはよく知られている軽蔑をあらわすのに使われる、片方の指先でアゴを外側へこする仕草をしてみせて、「これは何の論理形式なのかね」という疑問をつけ加えたことで、ヴィトゲンシュタイン自身にも疑わしくなってしまった。スラッファの挙げた例は、ある命題とそれが記述している事柄とが同じ〈形式〉を持たねばならないとすることには、ある種の不合理がある、という印象をヴィトゲンシュタインに植え付けた。後にヴィトゲンシュタインの『哲学的探求』に集約される、日常言語学派の分析哲学はそこから出発したという。
  • ムッソリーニの牢獄に捕らえられたグラムシとの文通と本の差し入れは、1937年のグラムシの死まで続けられた。かつての友への忠誠は奇妙に長続きし、第二次世界大戦直後、イタリアに共産党の政府ができると早合点して飛行機をチャーターしたことがあると、ガルブレイスの回想中でからかわれてもいる。スラッファの経済分析は政治感覚より冴えを発揮し、広島長崎への原爆投下直後に日本政府の国債に投資した利益を回収して、日本が長期間貧しい国に留まらないであろうという彼の予想を立証した、というのはよく知られた話である。

業績編集

外部節約編集

  • マーシャルを代表とする新古典学派が想定していた、完全競争が行われている長期の静態的な産業市場では、収益逓減(費用逓増)しなければならないはずだった。ところが現実には企業ごとに収益逓増(費用逓減)している。この謎をどう解くのか。マーシャルの解決は、「外部節約」を導入することで、完全競争の仮定の要請と収益逓増の現実を妥協させることだった。一企業にとっては外部的であっても産業全体にとっては内部的である「外部節約」は、スラッファにとっては、支持しがたい構想だった。

収益法則について編集

  • スラッファは、1926年の論文「収益法則について」(On laws of returns, Economic Journal)において、この問題に挑戦した。かれは、企業が生産量を拡大しようとするときの主要な障害は、新古典派の考えるような生産費の増大(限界費用の増大)ではなく、販売量を増大させるためには、より大きな販売費用を負担するか、製品価格を低下させねばならないことにあるとした。このうち、販売価格を低下させるという構想は、ジョーン・ロビンソンにより『不完全競争の理論』へと具体化された。しかし、この本に対しては、ロビンソン自身も後に不満を表明している。この本は、不完全競争の理論を創始したばかりでなく、「企業の理論」を創造するものでもあった。塩沢由典は、「実業家たちが、その生産を逐次増加したいと思うとき、...主要な障害は」「より多量の財貨を売りさばきがたいことにある」ことにあるという指摘を「スラッファの原理」と呼び、これが企業レベルでの有効需要の原理にあたると主張している[1]
  • この不完全競争理論の提唱者であるスラッファの仕事が、新古典学派を論駁し得たかどうかは議論の余地がある。新ケインズ学派はスラッファの供給分析を厳密にすることで、新古典学派の完全競争・産業中心のマクロ的な視点を批判する。産業全体の均衡よりも、個々の企業における費用と生産量の「部分均衡」を優先して分析すべきであると、スラッファも考えた。ただし、彼は「完全競争下における費用不変」のテーゼをたてていることからも、新古典学派の一般均衡体系を否定したわけではなく、供給曲線を構成する手続きを問題にしただけである、という解釈もできる。いずれにせよ、彼の著作とリカード全集の編纂は、1960年代の新リカード学派の成立を可能にしたのである。

『商品による商品の生産』編集

  • 主著『商品による商品の生産 The Production of Commodities by Means of Commodities, 1960年』はもともと、リカードなどに発展させられた古典派経済学の価値理論を完全にする試みであった。主流であった新古典学派における一般均衡理論の価値と発展理論の欠点を明らかにし、その代替理論を提出した。アルフレッド・マーシャルなどが課題とした「完全競争という条件の下での収益逓増という現象」を批判したスラッファは、この30年の沈黙を破って発表した論文によって収穫不変を前提にした(ただし,序文冒頭においてスラッファは,収穫不変の仮定は読者にとっての一時仮説としてよいと示唆するものの,実際にはそのような仮説は立てられていないと明言している)。
  • この理論の話題は①価格体系において利潤率、実質賃金トレードオフと利潤率決定の理論的開放性を明らかにするとともに、②技術の選択において利潤率(利子率)の低下と資本集約的技術の行儀のよい選択を当然視する新古典派のマクロ生産関数の根本矛盾を決定付ける〈ケンブリッジ資本論争〉を引き起こす。③マルクス経済理論において、価値と価格の乖離、搾取の存在証明の現代の基本モデルを提供した。
  • サミュエルソンソローポストケインジアンJ.ロビンソンスラッファの愛弟子パシネッティにマクロ生産関数の理論には一般性がないことを認める結果となる。しかし、この論争は一般均衡理論を反駁できたわけではなく、マクロ経済学でも、行儀の悪い生産関数は無視できると決め付け、新古典派成長理論は生き残り、この論争を不毛な結果にしている。しかし、スラッファの真の意図は一般均衡理論による需給均衡による価格決定を否定し、生産条件による価格決定を打ち出した革新性にある。その理論の含意は50年近く経て未だに山積しているが、一国経済に関してはパシネッティにより、ほぼ完成した理論が提出されており[2]、国際経済についても塩沢由典による新理論がある[3]

主要邦訳編集

  • 『商品による商品の生産』菱山泉・山下博訳、有斐閣、1978年。ながく絶版だったが、現在はオンデマンド出版として復刊されている。
  • 『経済学における古典と近代―新古典学派の検討と独占理論の展開』菱山泉・田口芳弘訳、有斐閣、復刊2002年(菱山泉の編集で、スラッファの初期論文2本を収録)
  • スラッファ編『デイヴィド・リカードウ全集』第1巻~第10巻、第11巻総索引、雄松堂書店、1970~2000年

日本における研究編集

日本では、菱山泉がはやくからスラッファに注目していた関係で、スラッファに関する研究書は多い。多くは学説史的なものであるが、藤田晋吾や片桐幸雄の労作のように、『商品による商品の生産』に刺激されて独自の展開や読み方を楽しむものまである[4]
  • 井上博夫『スラッファの経済』白桃書房、2010年
  • 片桐幸雄『スラッファの謎を楽しむ―『商品による商品の生産』を読むために』社会評論社、2007年
  • 小島専孝『ケインズ理論の源泉―スラッファ・ホートリー・アバッティ』有斐閣、1997年
  • 塩沢由典『市場の秩序学/反均衡から複雑系へ』筑摩書房、1990年(筑摩学芸文庫版、1998年)
  • 白杉剛『スラッファ経済学研究』ミネルヴァ書房、2005年
  • 中矢俊博『ケンブリッジ経済学研究―マルサス・ケインズ・スラッファ』1997年
  • 菱山泉『ケネーからスラッファへ―忘れえぬ経済学者たち』名古屋大学出版会、1990年
  • 菱山泉『スラッファ経済学の現代的評価』京都大学学術出版会、1993年
  • 藤田晋吾『スラッファの沈黙―転形問題論争史論 』東海大学出版会、2002年
  • 松本有一『スラッファ体系研究序説』ミネルヴァ書房、1989年

外部リンク編集

注釈編集

  1. ^ 塩沢由典『市場の秩序学』ちくま学芸文庫、1998、第6章。
  2. ^ ルイジ・パシネッティ『生産と分配の理論―スラッファ経済学の新展開』日本経済評論社、1988年。同『構造変化と経済成長』日本評論社、1983年。
  3. ^ 塩沢由典「リカード貿易理論の新構成」『経済学雑誌』第107巻4号、1-63頁、2007年。Y. Shiozawa, A New Construction of Ricardian Trade Theory / A Many-country, Many-commodity Case with Intermediate Goods and Choice of Production Techniques,Evolutionary and Institutional Economics Review3(2): 141-187, 2007.
  4. ^ 片桐幸雄と塩沢由典「スラッファ『商品による商品の生産』から何を学ぶか/往復書簡(1)(2)(3)」ちゅきゅう座/スタディルーム [1][2][3]




Amazon.co.jp: 経済学における古典と近代―新古典学派の検討と独占理論の展開 (1956年) (京都大学総合経済研究所研究叢書〈第1〉): 京都大学総合研究所, スラッファ, 菱山 泉, 田口 芳弘: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/B000JAZTT8/
レビュー:
20世紀イタリアの経済学者スラッファの論文集。スラッファの学説上の地位とリカード研究の意義について、訳者の一人である菱山泉が後半95ページを使って解説する。前半2つの論文は高度に専門的であり、人名や専門用語への註はないので、解説から読み始めるのがよいと思う。

「生産費用と生産量との関係について」はSulle relazioni fra costo e quantita prodotta(1925年)を翻訳したもの。「費用逓増・費用逓減」を重視する立場からの批判に対して、リカードが唱えた「費用不変」のテーゼを重視する理由を説明した。

「収益法則について」はThe laws of returns under competitive condition(1926年)の翻訳。当時の理論経済学における「需要側の力と供給側の力との間に基本的なシンメトリーが存在している」という前提に疑問を投げかける。スラッファの不完全競争論を開拓した論文だ。


 タイトル  経済学の歴史
 叢書名   講談社学術文庫  ≪再検索≫
 著者名等  根井雅弘/〔著〕  ≪再検索≫
 出版者   講談社
 出版年   2005.3
 大きさ等  15cm 395p
 NDC分類 331.2
 件名    経済学-歴史  ≪再検索≫
 要旨    『経済表』を考案したケネーはルイ十五世寵妃の侍医であり、『国富論』の著者・スミス
は道徳哲学の教授だった。興味深い経済学草創期からリカード、ミル、マルクス、ワルラ
スを経てケインズ、シュンペーター、ガルブレイスに至る十二人の経済学者の評伝と理論
を解説。彼らの生きた時代と社会の発展をたどり、現代経済学を支える哲学と思想を再発
見する。
 目次    なぜ経済学の歴史を学ぶのか;フランソワ・ケネー―「エコノミスト」の誕生;アダム・
スミス―資本主義の発見;デイヴィッド・リカード―古典派経済学の完成;ジョン・ステ
ュアート・ミル―過渡期の経済学;カール・マルクス―「資本」の運動法則;カール・メ
ンガ―主観主義の経済学;レオン・ワルラス―もう一つの「科学的社会主義」;アルフレ
ッド・マーシャル―「自然は飛躍せず」;ジョン・メイナード・ケインズ―有効需要の原
理;ヨゼフ・アロイス・シュンペーター―「創造的破壊」の世界;ピエロ・スラッファ―
「商品による商品の生産」;ジョン・ケネス・ガルブレイス―「制度的真実」への挑戦


 タイトル  ケネーからスラッファへ 忘れえぬ経済学者たち
 著者名等  菱山泉/著  ≪再検索≫
 出版者   名古屋大学出版会
 出版年   1990.04
 大きさ等  20cm 235p
 NDC分類 331.2
 件名    経済学-歴史  ≪再検索≫
 目次    第1章 経済学研究への発足―ケネーの『経済表』をめぐって;第2章 リカード経済学
への傾斜―スラッファのマーシャル批判を介して;第3章 スラッファのリカード論―初
期利潤論と不変の価値尺度を中心に;第4章 マーシャルの均衡理論;第5章 マーシャ
ル体系の発展―ピグーの経済分析の再建を中心に;第6章 「貨幣的経済」分析の深化―
ワルラス、ウィクセル、ケインズ;第7章 ケインズ研究事始―ケインズの『確率論』を
介して;第8章 ケインズの行動仮説と方法論的個人主義;第9章 ケインズのマクロ理
論の存在根拠;第10章 スラッファへの回帰―スラッファによる古典派理論の復位;第
11章 スラッファ体系の特質―マルクスに対比して;第12章 スラッファ体系の自律
調整機構―ハイエク批判によせて



 タイトル  スラッファ経済学の現代的評価
 叢書名   福井県立大学研究叢書  ≪再検索≫
 著者名等  菱山泉/著  ≪再検索≫
 出版者   京都大学学術出版会
 出版年   1993.10
 大きさ等  23cm 261p
 NDC分類 331.74
 件名    スラッファ ピエロ
 件名    Sraffa Piero.
 要旨    近代経済学の終焉が宣告され、凡ゆる経済理論が批判にさらされて久しい。だがスラッフ
ァだけは、自由であるかに見える。スラッファの可能性の秘密を問う。
 目次    スラッファ研究へのプロローグ;金融市場のヴィクセル型調整機構;ケインズ『貨幣論』
の世界;ハイエクの貨幣経済的モデルと自然利子率;物価安定と利子率―スラッファのヴ
ィクセル・ケインズ批判;貨幣的均衡の多数性;金融市場のケインズ型調整機能;スラッ
ファ分配論の基礎;スラッファ型モデルの構成―経済行動における自由と必然;世界の二
つの見方―ウィトゲンシュタインとスラッファ;グラムシの思想とスラッファ―決定論と
個人の自由


 タイトル  生産と分配の理論 スラッファ経済学の新展開
 叢書名   ポスト・ケインジアン叢書  ≪再検索≫
 著者名等  L.L.パシネッティ/編  ≪再検索≫
 著者名等  中野守,宇野立身/訳  ≪再検索≫
 出版者   日本経済評論社
 出版年   1988.6
 大きさ等  22cm 338p
 注記    Contributi alla teoria della produzione 
congiunta./の翻訳
 NDC分類 331.81
 件名    生産論  ≪再検索≫
 要旨    スラッファ経済学において分析された結合生産体系による固定資本と地代について分析を
いっそう深化発展させたものであり、スラッファ経済学の新展開を示すものである。古典
派経済学(特にリカード)、マルクス経済学、ポスト・ケインズ経済学、産業連関分析、
フォン・ノイマン体系、ターンパイク型成長論などとの関連の中で本書を位置づけるとき
、本書の現代的意義が浮かびあがってこよう。
 目次    序論 結合生産;第1章 商品による商品の結合生産に関するスラッファのモデル;第2
章 経済分析における垂直的統合の概念;第3章 基礎的商品、非基礎的商品および結合
生産;第4章 基礎的商品、非基礎的商品および結合生産に関する小論;第5章 スラッ
ファの固定資本モデルにおける価格、利潤率および機械の寿命;第6章 スラッファの理
論体系における固定資本;第7章 結合生産物としての固定資本および異なった技術進歩
の形態をもつ資本蓄積の分析;第8章 地代、所得分配と効率性の順位および地代収益性
 内容    各章末:参考文献


 タイトル  商品による商品の生産 経済理論批判序説
 著者名等  ピエロ・スラッファ/著  ≪再検索≫
 著者名等  菱山泉,山下博/訳  ≪再検索≫
 出版者   有斐閣
 出版年   1978.5
 大きさ等  19cm 158,5p
 注記    Production of commodities by means of co
mmodities./の翻訳 昭和37年刊の復刊

・・・・・・・・

ルイジ・パシネッティ(Luigi L. Pasinetti)

ルイジ・パシネッティ(Luigi L. Pasinetti、1930年9月19日-)は、イタリアベルガモに近いザーニカで生まれた経済学者である。
1962年にケンブリッジ大学Ph.D.を取得し、いわゆる「ポスト・ケインズ主義経済学」に対して重要な貢献をした。「ケンブリッジ・ケンブリッジ論争」で争われた「資本理論」に対しては激しい参戦者であった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%82%B8%E3%83%BB%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%8D%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3
構造化とは動学的な需要変化と技術進歩を中心とするものであるが、とくに技術進歩について十分、検討されていない。ワシリー・レオンチェフピエロ・スラッファ流 の投入-産出分析に対し、パシネッティは垂直的統合分析を主張している。投入-産出分析は財の産業間の流れに注目するが、垂直的統合分析は垂直的統合部門 を構築していくことである。それによって各部門の技術進歩率と需要変化率の関係が分かり、マクロ的な動学的完全雇用条件が示せるようになることを試みてい る。

『生産理論――ポスト・ケインジアンの経済学』、菱山泉山下博山谷恵俊瀬地山敏共訳、東洋経済新報社、1979年
『構造変化と経済成長――諸国民の富の動学に関する理論的エッセイ』、大塚勇一郎渡会勝義共訳、日本評論社、1983年
『経済成長と所得分配』、宮崎耕一訳岩波書店、1985年
『生産と分配の理論――スラッファ経済学の新展開』(ポスト・ケインジアン叢書15)、中野守・宇野立身共訳、日本経済評論社、1988年
『構造変化の経済動学――学習の経済的帰結についての理論』(ポスト・ケインジアン叢書25)、佐々木隆生監訳、清水一史本田雅子ミカエラ・ノタランジェロ共訳、日本経済評論社、1998年


生存基本分析と垂直的統合 ──柴田敬の経済学とL.パシネッティの経済学 西淳
http://www.hannan-u.ac.jp/gakujutsu/mrrf4300000036w1-att/mrrf43000001a49x.pdf

____________________

『商品による商品の生産』ピエロ・スラッファ (Piero SRAFFA)

https://books.google.co.jp/books?id=SJw8AAAAIAAJ
Means of Commodities: Prelude to a Critique of Economic Theory
 Piero Sraffa CUP Archive, 1975/05/15 - 98 ページ
 
Labor vs. labour - Grammarist
grammarist.com/spelling/labor-labour/
このページを訳すThere is no difference in meaning between labor and labour. Labor is the preferred spelling in American English, and labour is preferred throughout the rest of the English-speaking world. One exception: In Australia, the American spelling is ...


原文目次
http://203.200.22.249:8080/jspui/bitstream/2014/11758/1/Production_of_commodities_by_means_of_commodities.pdf
 PART 1
SINGLE-PRODUCT INDUSTRIES AND CIRCULATING CAPITAL
 I PRODUCTION FOR SUBSISTENCE Page 3
1 Two products
2 Three or more
3 General case
 II PRODUCTION WITH A SURPLUS
4 The rate of profits
5 Example of rate of profits
6 Basic and non-basic products
7 Terminological note
8 Subsistence-wage and surplus-wage
9 Wages paid out of the product
10 Quantity and quality of labuor
11 Equations of production
12 The national income in a self-replacing system
 III PROPORTIONS OF LABOR TO MEANS OF PRODUCTION 13
13 Wages as a proportion of the national income
14 Values when the whole national income goes to wages
15 Variety in the proportions of labour to means of production
16 ’Deficit-industries’ and ’surplus-industries’
17 A watershed proportion
18 Price-changes to redress balance
19 Price-ratios of product to means of production
20 Price-ratios between products
21 A recurrent proportion
22 Balancing ratio and Maximum rate of profits
 IV THE STANDARD COMMODITY
23 ‘An invariable measure of value’
24 The perfect composite commodity
25 Construction of such a commodity: example
26 Standard commodity defined
27 Equal percentage excess
28 Standard ratio (R) of net product to means of production
29 Standard ratio and rates of profits
30 Relation between wage and rate of profits in the Standard system
31 Relation extended to any system
32 Example
33 Construction of the Standard commodity: the q-system
34 The Standard national income as unit
35 Non-basics excluded
 V UNIQUENESS OF THE STANDARD SYSTEM 30
36 Introductory
37 Transformation into a Standard system always possible
38 Why the question of uniqueness arises
39 Prices positive at all wage levels
40 Production equations with zero wages
41 Unique set of positive multipliers
42 Positive multipliers correspond to lowest value of R
43 Standard product replaced by equivalent quantity of labour
44  Wage or rate of profits as independent variable
 VI REDUCTION TO DATED QUANTITIES OF LABOUR 40
45 Cost of production aspect
46 ‘Reduction’ defined
47 Pattern of the movement of individual terms with changes in distribution
48 Movement of an aggregate of terms
49 Rate of fall of prices cannot exceed rate of fall of wages

PART II MULTIPLE-PRODUCT INDUSTRIES AND FIXED CAPITAL
 VII JOINT PRODUCTION 51
50 Two methods of production for two joint products; or. one method for producing them and two methods for using them in the production of a third commodity.
51 A system of universal joint products
52 Complications in constructing the Standard system
 VIII THE STANDARD SYSTEM WITH JOINT PRODUCTS 55
53 Negative multipliers: I. Proportions of production incompatible
with proportions of use
54 — II. Basic and non-basic jointly produced.
55 — in. Special raw material
56 Interpretation of negative components of the Standard commodity
57 Basics and non-basics, new definition required
58 Three types of non-basics
59 Example of the third type
60 General definition
61 Elimination of non-basics
62 The system of Basic equations
63 Construction of the Standard system
64 Only the lowest value of R economically significant
65 Tax on non-basic product leaves rate of profits and prices of other products unaffected
 IX OTHER EFFECTS OF JOINT PRODUCTION 66
66 Quantity of labour embodied in two commodities jointly produced by two processes
67 Quantity of labour embodied in two commodities jointly produced by only one process
68 Reduction to dated quantities of labour not generally possible
69 No certainty that all prices will remain positive as the wage varies
70 Negative quantities of labour
71 Rate of fall of prices no longer limited by rate of fall of wages
72 Implication of this
 X FIXED CAPITAL 75
73 Fixed capital as a kind of joint product
74 Machines of different ages regarded as different products
75 Annual charge on a durable instrument calculated by the annuity method
76 The same calculated by the joint-production equations method
77 The equations method more general
78 Different depreciation of similar instruments in different uses
79 Reduction to dated quantities of labour generally impossible with fixed capital
80 How book-value of machine varies with age if r — 0
81 Quantity of labour ‘contained’ in a partly used-up machine
82 How book-value varies with age if r > 0
83 Variation of book-value of complete set of machines of all ages with variation of r
84 Fixed capital in the Standard system
 XI LAND  88
85 Similarity of rent-earning natural resources with non- basic products
86 Differential rent
87 Rent on land of a single quality
88 Relation of rent to ‘extensive’ and ‘intensive’ diminishing returns
89 Multiplicity of agricultural products
90 The distinction between ‘single-products system' tnd ‘multiple-products system', revised
91 Quasi-rents

PART III SWITCH IN METHODS OF PRODUCTION
 XII SWITCH IN METHODS OF PRODUCTION 97
92 Simple case, non-basic products
93 Basic products: both method and system switched
94 Condition for a rise in the rate of profits invariably leading to a switch to a higher Standard ratio
95 Throughout a series of switches from system to system (provided they are single-products systems) to a higher rate of profits corresponds a fall in the wage
96 Switch of methods in multiple-products systems

 APPENDICES
A ON ’sub-systems’ 105
B NOTE ON SELF-REPRODUCING NON-BASICS 107
C THE DEVICE OF A ‘BASIC SYSTEM' 110
D REFERENCES TO THE LITERATURE III
 1 Production as a circular process in the Physiocrats and Ricardo
 2 Standard measure of value and ‘labour commanded'
 3 The Maximum rate of profits
 4 Residual fixed capital as a joint product
Index 115


https://books.google.co.jp/books?id=SJw8AAAAIAAJ&hl=ja&hl=ja&pg=PR10&img=1&zoom=3&sig=ACfU3U27OesIv9vWNUQU_AfAg6eJcp3Btg&w=685
https://books.google.co.jp/books?id=SJw8AAAAIAAJ&hl=ja&hl=ja&pg=PR11&img=1&zoom=3&sig=ACfU3U2NZGoYS28i4e_01PDahyAVPDs_TQ&w=685
https://books.google.co.jp/books?id=SJw8AAAAIAAJ&hl=ja&hl=ja&pg=PR12&img=1&zoom=3&sig=ACfU3U2_sEcSnMK2pXOXI64t1BNXqXhFsQ&w=685

 簡易目次:
 Piero Sraffa  
Means of Commodities: Prelude to a Critique of Economic Theory
: Prelude to a Critique of Economic Theory 1960

 PART 1 SINGLE-PRODUCT INDUSTRIES AND CIRCULATING CAPITAL
 I PRODUCTION FOR SUBSISTENCE
 II PRODUCTION WITH A SURPLUS
 III PROPORTIONS OF LABOR TO MEANS OF PRODUCTION
 IV THE STANDARD COMMODITY
 V UNIQUENESS OF THE STANDARD SYSTEM
 VI REDUCTION TO DATED QUANTITIES OF LABOUR

PART II MULTIPLE-PRODUCT INDUSTRIES AND FIXED CAPITAL
 VII JOINT PRODUCTION
 VIII THE STANDARD SYSTEM WITH JOINT PRODUCTS
 IX OTHER EFFECTS OF JOINT PRODUCTION
 X FIXED CAPITAL
 XI LAND  

PART III SWITCH IN METHODS OF PRODUCTION
 XII SWITCH IN METHODS OF PRODUCTION
 APPENDICES


『商品による商品の生産——経済理論批判序説——』ピエロ・スラッファ (Piero SRAFFA)

1962年邦訳初版

        目   次
復刊によせて
訳者のことば
序   文

第一部 単一生産物産業と流動資本
 第一章  生存のための生産
   一 二生産物  
   二 三コないしそれ以上の生産物
   三 一般的な場合
 第二章  剰余を含む生産
   四 利潤率
   五 利潤率の例
   六 基礎的生産物と非基礎的生産物
   七 術語上の注釈
   八 生存賃金と剰余賃金
   九 生産物から支払われた賃金  
  一〇 労働の量と質
  一一 生産方程式
  一二 自己補填的体系における国民所得
 第三章  生産手段に対する労働の割合
  一三 国民所得の割合としての賃金  
  一四 国民所得全体が賃金にあてられるばあいの価値
  一五 生産手段に対する労働の割合における多様性
  一六 「欠損の産業」と「剰余の産業」
  一七 分水線を示す割合
  一八 バランスを回復する価格変化 
  一九 生産手段に対する生産物の価格比
  二〇 生産物間の価格比 
  二一 くりかえされる割合
  二二 バランスを保つ比率と極大利潤率
 第四章  標 準 商 品
  二三 「不変の価値尺度」
  二四 完全な合成商品
  二五 このような商品の構成一例
  二六 標準商品の定義
  二七 等しい百分率の超過
  二八 生産手段に対する純生産物の標準比率
  二九 標準比率と利潤率
  三〇 標準体系における賃金と利潤率との関係三一 あらゆる体系に拡大された関係 
  三二 例
  三三 標準商品の構成——q体系
  三四 単位としての標準国民所得
  三五 非基礎財の除外
 第五章  標準体系の一意性
  三六 前置き
  三七 標準体系への変形は常に可能である
  三八 何故一意性の問題が生ずるのか
  三九 あらゆる賃金水準における正の価格
  四〇 ゼロの賃金における生産方程式
  四一 正の乗数の一意的な組合せ
  四二 正の乗数はRの最低の値に対応する
  四三 標準生産物はそれと同値の労働量によって置きかえられる
  四四 独立変数としての賃金ないしは利潤率
 第六章  日付のある労働量への還元
  四五 生産費の側面
  四六 「還元」の定義
  四七 分配の変化にともなう個々の項の運動の型
  四八 項の集計量の運動
第二部 多生産物産業と固定資本
 第七章  結 合 生 産
  四九 価格の下落率は賃金の下落率を超過できない
  五〇 二つの結合生産物に対する二つの生産方法、あるいはそれらの結合生産物を生産するための一つの方法とそれらを第三の商品の生産に使用するための二つの方法
  五一 普遍的な結合生産物の体系
  五二 標準体系構成上の複雑さ
 第八章  結合生産物をふくむ標準体系
  五三 負の乗数 一、使用の割合と両立できない生産の割合
  五四 負の乗数 二、結合的に生産された基礎財と非基礎財
  五五 負の乗数 三、特殊な原料
  五六 標準商品の負の構成要素の解釈
  五七 基礎財と非基礎財、新定義の必要
  五八 非基礎財の三つの型
  五九 第三の型の例
  六〇 一般的な定義
  六一 非基礎財の消去
  六二 基礎的方程式の体系
  六三 標準体系の構成
  六四 Rの最低の値だけが経済的に意味がある
  六五 非基礎的生産物に対する租税は利潤率と他の生産物の価格とを無影響のままに残す
 第九章  結合生産の他の効果
  六六 二つの過程によって結合的に生産された二商品に投ぜられた労働量
  六七 ただ一つの過程によって結合的に生産された二商品に投ぜられた労働量
  六八 日付のある労働量への還元は一般的に可能ではない
  六九 賃金の変化にさいしてあらゆる価格が正に止まる確実性はない
  七〇 負の労働量
  七一 価格の下落率はもはや賃金の下落率によって制限されない
  七二 これが意味するもの
 第一〇章 固 定 資 本
  七三 一種の結合生産物としての固定資本
  七四 異なった生産物とみなされる異なった経過年数をもつ機械
  七五 年金の方法によって計算された耐久的用具に対する年々の費用
  七六 結合生産方程式の方法によって計算された同じ費用
  七七 方程式の方法はより一般的である
  七八 異なった用途における同じ用具の異なった減価
  七九 目付のある労働量への還元は固定資本については一般に不可能である
  八〇 r=0ならば、機械の帳簿価値は経過年数につれていかに変化するか
  八ー 一部分消耗した機械に「含まれた」労働量
  八二 r>0ならば、帳簿価値は経過年数につれていかに変化するか
  八三 あらゆる経過年数の機械の完全な組合せの帳簿価値のrの変化に応ずる変動
  八四 標準体系における固定資本
 第一一章 土 地
  八五 地代を稼得する自然資源の非基礎的生産物に対する類似性
  八六 差額地代
  八七 単一の品質の土地に対する地代
  八八 「外延的」ならびに「内包的」収穫逓減に対する地代の関係
  八九 農産物の多数性
  九〇 「単一生産物体系」と「多生産物体系」の区別の改訂
  九一 準地代

第三部 生産方法の切換え
 第一二章 生産方法の切換え
  九二 簡単な場合、非基礎的生産物
  九三 基礎的生産物——方法と体系の双方の切換え
  九四 利潤率の上昇が常により高い標準比率への切換えに導くための条件
  九五 体系から体系への一系列の切換えを通じて(それらが単一生産物体系だと仮定すれば)より高い利潤率には賃金の下落が対応する
  九六 多生産物体系における方法の切換え

 付録 A 「小体系」について
 付録 B 自己再生産的な非基礎財に関する注
 付録 C 「基礎的体系」の工夫
 付録 D 文 献 引 証
 一 重農主義者とリカードにおける循環的過程としての生産
 二 標準的価値尺度と「支配労働」
 三 極大利潤率
 四 結合生産物としての残余の固定資本
索  引

R(この場合は、1/3)は、純生産物の価値の生産手段の価値に対する比率を意味しているが、標準体系では、純生産物も生産手段もともに小麦と鉄の等しい比率(二対一)での組合せから構成されていたので、は諸価格とは無関係に物量間の比率として求めることができる。
経済学の歴史より 

http://nihonshiki.sakura.ne.jp/economics/Sraffa.html

ハングル:
http://www.laborsbook.org/book.php?uid=65&no=403

スラッファ『商品による商品の生産』


  スラッファ(Piero Sraffa, 1898~1983)は、イタリア生まれのイギリスの経済学者です。マーシャルを批判して不完全競争理論の確立に影響を及ぼし、新古典学派にかわる基礎理論を提示しました。

第一節 『商品による商品の生産』の経済学
 『商品による商品の生産(The Production of Commodities by Means of Commodities)』は、スラッファが1960年に出した著作です。

第一項 収益不変
 この書の序文で、スラッファは意味深な言葉を発しています。

 需要と供給の均 衡のタームで考えることに慣れている人なら誰しも、これからのページを読むにあたって、そこでの議論が一切の産業における収益不変という暗黙の仮定に立っ ていると想定しようとするかもしれない。このような仮定が役に立つことがわかれば、読者がそれを一時的な作業仮説として採用しても、なんの困難もない。だ が、実際には、そのような仮定は立てられていない。

 実際には収益不変の仮定が立てられていない、とは、どういうことでしょうか。
  その謎を解くことは難しいと思われますが、参照すべき箇所もあります。例えば[第八章]には、〈もし一つの基礎的商品の生産方法に改良が生じたならば、そ の結果は必然的に利潤率と一切の商品の価格の変化をきたすであろうが、非基礎財のばあいには、同様の改良は、たんにその特定の価格に影響するにすぎないと いうこと〉が語られています。スラッファは、稀少性よりも生産の観点から経済学を考えようとしていることが分かります。
 また、スラッファは、経済学でお馴染みの需要と供給の均衡とは異なった理論を提示しようとしていることも指摘できます。


第二項 自由度一
 スラッファは、〈われわれは終始、どのような体系も少なくとも一つの基礎的生産物を含むものと仮定しよう〉と述べています。
 その上 で、〈変数の一つとして賃金を付加した結果、これらの変数の数はいまや、方程式の数を一つだけ超過することになるので、その体系は自由度一をもって動くこ とができる。そしてもし、変数の一つが定められると、他の変数もまた確定するであろう〉と語っています。未知数の数が方程式の数よりも一個多いモデルにお いて、自由度一の世界が築かれることになるのです。
 このモデルは、〈どのような体系内でも、完全な「くりかえし」はただバランスを保つ割合によって可能となるにすぎない〉のであり、〈事実上、「くりかえし」というただ一つの条件だけが存在することになる〉とされています。


第三項 標準商品と標準体系
 スラッファは、次のような経済体系を構築しています。

 現実の経済体系から、一つの完全な縮尺体系を構成するような個々の基礎的産業の部分を切りはなしてみよう。そしてこの縮尺体系は、各種の商品が、生産物として保っているのと同じ割合で、その総生産手段のなかにも現われるという性質を備えているものとしよう。

  ここからスラッファは、合成商品として、一意的な割合を持つ標準商品(standard commodity)を定型化するのです。〈このような型に属する混合体を、標準合成商品ないしは簡潔に、標準商品とよぼう。そして標準商品を生産する割 合で組まれた、方程式の(ないしは産業の)組合せを、標準体系とよぶであろう〉と語られています。
 スラッファは現実の体系を観察することによっ て、仮想の標準体系(standard system)を論理的に構築していくのです。〈標準体系においては、各種の商品が総生産手段にはいるのと同じ割合で生産されるという事実は、生産された 数量が生産で使いはたされた数量を超過する比率が各商品について同じであるということを意味している〉というわけです。
 標準商品を価値尺度とす ることによって、賃金と利潤の分配関係が諸価格の変化から独立して論じることができるようになるわけです。〈標準体系においては、純生産物の賃金と利潤と への分配にいかなる変動が生じようとも、また、その結果として価格がいかに変化しようとも、生産手段に対する純生産物の比率は同一に止まるであろう〉と説 明されています。
 ここでスラッファが述べている価格は、「市場価格(market prices)」とは異なっているようです。ここでは、スラッファ体系内の「くりかえし」条件によって決まる価格のことだと考えておくことにします。



第四項 独立変数
 利潤率について、〈それは、生産の体系の外部から、とくに貨幣利子率の水準によって、決定されることが可能である〉とあります。スラッファは利 潤率を独立変数にし、外部からそれを与えることでモデルを閉じているわけです。そのため、利潤率が貨幣利子率の水準によって決定されることになります。
 つまり、標準体系における利潤率は、諸商品の価格から独立に(価格変動の影響を受けずに)、商品間の物的数量の比率として決まるということです。
  このことが意味するところについて、スラッファは明確に述べていません。スラッファの理論では、利潤率や賃金率などの分配の問題について、外部から導入す ることで問題を処理しています。それらを外部から導入するということは、それらを方程式などの数学的理論によって算出できないということです。そのため、 スラッファはそれらを数学的に理論化できないと考えていた可能性があります。例えば、分配の問題は歴史的な社会制度に関わるため、普遍化できないと考えて いた可能性などが浮かんでくるのです。

第五項 利潤率と資本/労働の比率
 [第十二章]には、利潤率の上昇・低下が、資本/労働比率の低下・上昇をもたらすという命題が成り立たない可能性が示唆されています。

 利潤率の上昇ごとに、(単一生産物産業の体系では)つねにどんな商品で測っても賃金の下落が対応するであろう。これは利潤率と賃金の 変化がつねに一つの体系の内部で生ずるために、この二つの動きが反対の方向をとらざるをえないからである。ところが、一つの方法から他の方法への(した がってまた、一つの体系から他の体系への)切換えは、利潤率または賃金のいずれの変化をもともなわない。

 ここでの体系から体系への切替えについては、〈与えられた賃金と利潤率の水準において可能となる〉とスラッファは述べています。

第二節 『商品による商品の生産』の問題点
 スラッファの理論は、異端派と呼ばれることもあります。異端派に対比するところの正統派経済学についても問題は多いので、スラッファの理論を異端派として排除してしまうのは間違っていると思われます。
 なぜなら、正統派を名乗るものの陥穽を撃つには、異端派と呼ばれる理論が役立つことがあるからです。その観点から、スラッファの経済学はかなり役立つように思われるのです。
  スラッファの理論に対しては、標準体系という都合の良い設定によって、都合の良い結論を導いたに過ぎないという批判も可能でしょう。標準体系は、現実の体 系の各産業の生産規模を一定倍した仮想の体系です。ですから、数学的に等値になると見なして、現実の体系に妥当すると主張することには問題があると思いま す。複雑な現実の体系に対し、単純化した仮想の体系をそのまま当てはめることは危険だからです。
 ですが、スラッファの理論は現実の体系のある側 面を表現していると考えておくことは重要だと思うのです。それは、他の側面の影響を受けるでしょうし、他の側面に影響を与えることもあるでしょう。そう いった多角的な視点を持つということは、経済学という分野では非常に重要なことだと思います。その一つの視点を提供できているということからも、スラッ ファの理論は参照に値します。

第三節 『商品による商品の生産』から学ぶべきこと
 スラッファによる市場の見方では、商品(自然)利子率が、外生的に与えられた貨幣利子率に調整されるわけです。この考え方は、貨幣利子率が唯一の自然利子率に調整されるという(例えばワルラスのような)見方とは対称的です。
 これらのどちらかを選択して現実に挑むことは、端的に間違っています。現実は、どちらの側面もあるという簡単な話です。商品(自然)利子率と貨幣利子率は、互いに影響を与え合うことになるのです。
 様々な見方によって、現実の経済は動いていきます。ですから、単一の見方に捕らわれないように注意しておくことが重要になるのです。


____
熊野純彦『マルクス 資本論の思考』2013
http://nam-students.blogspot.jp/2016/07/blog-post_2.html

第Ⅲ篇 資本の転換
506頁


三部門構成への改変
 再生産表式論を展開するにあたってマルクスは、生産部門のうちで第I部門(生産手段生産部門)と第Ⅱ部門(消費手段生産部門)を区別していた(本書、Ⅱ・3・2参照)。生産手段とは、言いかえるなら生産財であり、消費手段あるいは生活手段は主要には労働者用の消費財のことである。この二部門については、とりあえずそのままとしておく。マルクスもまた、拡大再生産を問題とするにさいし、部門Ⅱにかんしては、通常の「消費手段」と「奢侈消費手段」という、いわば「亜部門」への分割をみとめている(本書、Ⅱ・3・3参照)。
 ボルトケヴィッチは、この亜部門を第Ⅲ部門として独立させる。これがボルトケヴイッチにあっては、問題を分析するさいの方法的枠組みとして重要な意味をもつことになるだろう。再生産表式を素材補填の関係としてとらえる場合、奢修品は産出の側にはあらわれるにもかかわらず、投入の側にはあらわれないことになるからである。
 いま、資本の構成部分を示す記号はマルクス的な標記を採用して、マルクスのいう単純再生産を考えてみる。単純再生産が可能となるためには、第I部門において、その総資本価値が三部門全体の不変資本価値と一致し、第Ⅱ部門にかんして、それが三部門全体の可変資本価値と合致し、第Ⅲ部門をめぐっては、剰余価値の総計とひとしいことが必要である。
 これを「価値表式」として簡略に示せば、つぎのようになる。ただし添え字1〜3は部門I〜Ⅲの別を示す。

I(生産財生産部門)c1 + v1 + m1=c1+c2+c3
Ⅱ(消費財生産部門)c2+v2+m2=v1+v2+v3
Ⅲ(奢侈財生産部門)c3+v3+m3=m1+m2+m3

 そのうえで、 一般利潤率をr、第Iから第Ⅲ部門について、価値と生産価格の乖離率をそれぞれ x、y、z として、「生産価格表式」として示すとすると、つぎのとおりである。ただし、利潤率は1未満の小数であらわし、それを費用価格1に対して加算したものを、費用価値部分(乖離率との積にもとづいて価格タームで計算)に掛けることで生産価格が計算されるものとする。

I(生産財生産部門) (1 + r) (c1x + v1y) = (c1+ c2 + c3) x
Ⅱ(消費財生産部門) (1 + r) (c2x + v2y) = (v1 + v2+ v3)y
Ⅲ(奢侈財生産部門) (1 + r) (c3x + v3y)=(m1 + m2+ m3) z

 この三つの式を連立方程式ととらえて、その解法を考えるとき、問題が数理的なかたちで明確になる。ボルトケヴィッチの思考のみちゆきを、もうすこしだけ跡づけてみる。

ボルトケヴィッチによる「追加方程式」

 ボルトケヴィッチの見るところでは、マルクスは価格形成を分析するにあたって、問題となる項のそれぞれが、先行する項によって因果的に規定されているとみなす、「継起主義」を取っている。この認定そのものの当否は、ここでは措いておく。これに対してボルトケヴィッチ自身の手つづきは、一般利潤率と生産価格とを「同時決定」しようとするものであって、その背後にはリカード流の生産価格論が存在するばかりでなく、そこではまたワルラス的な一般均衡論との接合という問題関心がはたらいていた。
 さて、見られるとおり、ボルトケヴィッチの生産価格表式において、未知数はx、y、z、それにrの四個であって、それに対する方程式の数は三である。方程式を解いて未知数をもとめるためには、もうひとつの方程式を追加しなければならない。ボルトケヴィッチそのひとは、貨幣材料である金にかんしては価値と価格の乖離が生じないものと想定して、第Ⅲ部門の奢侈財生産をその金生産により代表させることで z=1と置き、方程式を追加して連立方程式を解こうとこころみた。
 その帰結は、とりあえず二重である。第一に、いわゆる総計一致命題のうちで、総剰余価値=総利潤は成立するいっぽうで、総価値=総生産価値は成立しない。なぜなら、第Ⅲ部門(そこではz=1と想定されている)の有機的構成は、社会的平均と一致しないからである。第二に、第四の方程式z=1をくわえて価格表式の連立方程式を解いても、第Ⅲ部門の係数はふくまれないから、利潤率の決定にさいしては、第Ⅲ部門の資本の有機的構成は関与しない、ということである。
 ボルトケヴィッチの問題提起と解法は、スウィージーによって紹介されることでひろく知られるようになった。そののち、ボルトケヴィッチの追加方程式z=1の評価(それを承認するか、べつの方程式によって置換するか等々)をめぐって、論者たちは、いくつかの立場へと分岐してゆくことになるが、ここでは立ちいらない。
 ボルトケヴィッチがあきらかにしたことがらを要約するなら、それは、いわゆる総計一致命題がきわめて限定的な条件のもとでしかなりたたないということである。その前提は、すでに確認しておいたように、第Ⅲ部門すなわち奢侈財生産部門が、そもそも産出の側にはあらわれるにもかかわらず、投入の側にはあらわれないという事情にほかならない。このようなそれじたい余剰的な性格
をともなう特殊な財を前提としないとすれば、結果もまたことなってくるのではないだろうか。


508頁

スラッファ、およびスラッファ以後

 あらたな次元で考察を展開するにいたったのは――ボルトケヴィッチ自身もそうであったように――非マルクス経済学系のエコノミストたちであった。問題の地平をあらためて設定するのに影響力があったのは、まずスラッファの「商品による商品の生産」論である。
 いま、均一の利潤率(一般利潤率)をおなじくr、くわえて同様に均一の賃金率をwとしよう。また労働量をLとし、商品の価格をpとする。そのとき、以下の一連の等式がなりたつものとしてみる。

(Aapa+Bapb+………+ Kapk)(1+ r )+LaW=Apa
(Abpa+Bbpb+………+Kbpk)(1+ r )+Lbw=Bpb 
………………………………………………………
(Akpa+Bkpb+………+Kkpk)(1+ r )+Lkw=Kpk

 たとえば第一行についていえば、左辺のAa, Ba, Ka は、右辺の商品aの産出量Aを生産する産業部門が、まいとし投入する商品a、b、……kの数量を示す。以下、商品kまで同様である。
 このように物量体系と価値(価格)体系とを関連づけるとすると、そこで仮定された標準体系にあっては、投入される商品と産出される商品の物的構成比がひとしい。標準体系においては、それゆえ、費用価格を生産価格化したとしても、投入の側にあらわれる商品と、産出の側にあらわれる商品の双方で、商品の構成比が同等であることになる。したがって価値と生産価格との乖離は存在しない(相殺される)はこびとなり、いわゆる総計一致命題が成立するしだいとなるだろう。
 スラッファの標準体系は、こうして、その全体が生産的であり、純生産物のみを産出する。個々の商品種は別種の商品の生産財であるか、純然たる消費財であって、そのけっか体系総体は「自己補填状態」にある。このような標準体系によって産出される、 一種の合成商品がスラッファのいうところの「標準商品」にほかならない。
 スラッファの標準体系モデルは、いわゆる静学的モデルを提供しているだけではなく、その理論全体がけっきょくフィクショナルな前提にもとづいているようにも見える。スラッファ以後、問題となったのは、この点である。
 これに対して、たとえば置塩信雄は、(ボルトケヴィッチが継起主義的な方法として斥けた)反復的アルゴリズムを――価値に対応する価格ベクトルRから出発し、市場生産価格Pへといたる過程をマルコフ過程をもちいて――定式化することで、総計一致命題(総価値=総生産価格)を導出し、さらにまたモデルそのものの動学化をはかつた。その後マルクスとフォン・ノイマンを接合し、いわゆる「マルクス‐フォン・ノイマン体系」を構築することで、森嶋通夫が問題に動学的な解決を与えるにいたったことも、よく知られているところだろう。


 

14 Comments:

Blogger yoji said...

ハーヴェイは資本論2,3で
 付録 D 文 献 引 証(154頁)
を引用している

440~1頁


リカード、ケネー、マルクスの再生産に関する部分

12:10 午前  
Blogger yoji said...

● ピエロ=スラッファ(1898-1983、イタリア生まれ。ケンブリッジ大学の経済学者)
 新リカードウ学派的な立場から、マーシャルを代表とする新古典学派と論争。筑波大学
 の藤田晋吾は『スラッファの沈黙』(2001年、東海大学出版会)で置塩信雄の経済学等
 とも関連させて転形問題論争についてのスラッファのアプローチについて論考している。

(スラッファの沈黙 転形問題論争史論 藤田晋吾/著   東海大学出版会 2001.12 179p 目次 第1章 ボルトキェヴィッチの仕掛けた罠;第2章 スラッファの沈黙;第3章 転形問題の終わり;第4章 置塩理論の再検討;付論 ウィトゲンシュタインとスラッファ 内容  索引あり)

7:07 午前  
Blogger yoji said...

価値と価格の理論 叢書名   ポスト・ケインジアン叢書 
著者名等  P.M.リヒテンシュタイン/著  
著者名等  川島章/訳 
出版者   日本経済評論社 出版年   1986.6 大きさ等  22cm 254p

注記   
An Introduction to Post-Keynesian and Marxian Theories of Value and Price: Peter Lichtenstein (原著1983): 洋書./の翻訳
NDC分類 331.84 件名    価値論(経済学上)  ≪再検索≫ 件名    価格  

目次
第1編 競合する伝統
 1 方法論入門
 2 代替論ポスト・ケインジアンとマルクス学派
第2編 2つの価値論の伝統
 3 客観的価値論
 4 主観的価値論
第3編 経済的余剰の構成原理
 5 経済的余剰の歴史的考察
 6 現代的な余剰の概念
第4編 ポスト・ケインジアンの価値と価格の理論
 7 ポスト・ケインジアン―新リカードウ派の価値と価格の理論
 8 賃金,利潤及び価格
 9 リカードウ派不変価値尺度の問題
 10 基礎モデルの拡張
第5編 マルクス派の価値と価格の理論
 11 マルクスの価値と価格概論
 12 価値から価格へ
第6編 総括及び比較
 13 マルクス派対ポスト・ケインジアン―新リカードウ派)☆

内容    参考文献:p228~234 ISBN等 4-8188-0102-X
上記書籍では、転形問題とスラッファの定式の類似性が説明される。

7:08 午前  
Blogger yoji said...

スラッファは、実質賃金と生産条件が現実の物量タームで規定されている時には生産価格と利潤率を決定するのに十分なものとなり、何らの需要の理論も要求されない、との立場をとる。そこからマーシャル批判が生まれ立場的にマルクス(転形問題を参照)に近くなる。マルクスと違うのは搾取を強調していない点だ。標準商品という概念は価値形態論を可逆的に捉えるということだ。以下本書邦訳目次。

『商品による商品の生産——経済理論批判序説——』ピエロ・スラッファ (Piero SRAFFA)
1962年邦訳初版

        目   次
復刊によせて
訳者のことば
序   文

第一部 単一生産物産業と流動資本
 第一章  生存のための生産
   一 二生産物  
   二 三コないしそれ以上の生産物
   三 一般的な場合
 第二章  剰余を含む生産
   四 利潤率
   五 利潤率の例
   六 基礎的生産物と非基礎的生産物
   七 術語上の注釈
   八 生存賃金と剰余賃金
   九 生産物から支払われた賃金  
  一〇 労働の量と質
  一一 生産方程式
  一二 自己補填的体系における国民所得
 第三章  生産手段に対する労働の割合
  一三 国民所得の割合としての賃金  
  一四 国民所得全体が賃金にあてられるばあいの価値
  一五 生産手段に対する労働の割合における多様性
  一六 「欠損の産業」と「剰余の産業」
  一七 分水線を示す割合
  一八 バランスを回復する価格変化 
  一九 生産手段に対する生産物の価格比
  二〇 生産物間の価格比 
  二一 くりかえされる割合
  二二 バランスを保つ比率と極大利潤率
 第四章  標 準 商 品
  二三 「不変の価値尺度」
  二四 完全な合成商品
  二五 このような商品の構成一例
  二六 標準商品の定義
  二七 等しい百分率の超過
  二八 生産手段に対する純生産物の標準比率
  二九 標準比率と利潤率
  三〇 標準体系における賃金と利潤率との関係三一 あらゆる体系に拡大された関係 
  三二 例
  三三 標準商品の構成——q体系
  三四 単位としての標準国民所得
  三五 非基礎財の除外
 第五章  標準体系の一意性
  三六 前置き
  三七 標準体系への変形は常に可能である
  三八 何故一意性の問題が生ずるのか
  三九 あらゆる賃金水準における正の価格
  四〇 ゼロの賃金における生産方程式
  四一 正の乗数の一意的な組合せ
  四二 正の乗数はRの最低の値に対応する
  四三 標準生産物はそれと同値の労働量によって置きかえられる
  四四 独立変数としての賃金ないしは利潤率
 第六章  日付のある労働量への還元
  四五 生産費の側面
  四六 「還元」の定義
  四七 分配の変化にともなう個々の項の運動の型
  四八 項の集計量の運動
第二部 多生産物産業と固定資本
 第七章  結 合 生 産
  四九 価格の下落率は賃金の下落率を超過できない
  五〇 二つの結合生産物に対する二つの生産方法、あるいはそれらの結合生産物を生産するための一つの方法とそれらを第三の商品の生産に使用するための二つの方法
  五一 普遍的な結合生産物の体系
  五二 標準体系構成上の複雑さ
 第八章  結合生産物をふくむ標準体系
  五三 負の乗数 一、使用の割合と両立できない生産の割合
  五四 負の乗数 二、結合的に生産された基礎財と非基礎財
  五五 負の乗数 三、特殊な原料
  五六 標準商品の負の構成要素の解釈
  五七 基礎財と非基礎財、新定義の必要
  五八 非基礎財の三つの型
  五九 第三の型の例
  六〇 一般的な定義
  六一 非基礎財の消去
  六二 基礎的方程式の体系
  六三 標準体系の構成
  六四 Rの最低の値だけが経済的に意味がある
  六五 非基礎的生産物に対する租税は利潤率と他の生産物の価格とを無影響のままに残す
 第九章  結合生産の他の効果
  六六 二つの過程によって結合的に生産された二商品に投ぜられた労働量
  六七 ただ一つの過程によって結合的に生産された二商品に投ぜられた労働量
  六八 日付のある労働量への還元は一般的に可能ではない
  六九 賃金の変化にさいしてあらゆる価格が正に止まる確実性はない
  七〇 負の労働量
  七一 価格の下落率はもはや賃金の下落率によって制限されない
  七二 これが意味するもの
 第一〇章 固 定 資 本
  七三 一種の結合生産物としての固定資本
  七四 異なった生産物とみなされる異なった経過年数をもつ機械
  七五 年金の方法によって計算された耐久的用具に対する年々の費用
  七六 結合生産方程式の方法によって計算された同じ費用
  七七 方程式の方法はより一般的である
  七八 異なった用途における同じ用具の異なった減価
  七九 目付のある労働量への還元は固定資本については一般に不可能である
  八〇 r=0ならば、機械の帳簿価値は経過年数につれていかに変化するか
  八ー 一部分消耗した機械に「含まれた」労働量
  八二 r>0ならば、帳簿価値は経過年数につれていかに変化するか
  八三 あらゆる経過年数の機械の完全な組合せの帳簿価値のrの変化に応ずる変動
  八四 標準体系における固定資本
 第一一章 土 地
  八五 地代を稼得する自然資源の非基礎的生産物に対する類似性
  八六 差額地代
  八七 単一の品質の土地に対する地代
  八八 「外延的」ならびに「内包的」収穫逓減に対する地代の関係
  八九 農産物の多数性
  九〇 「単一生産物体系」と「多生産物体系」の区別の改訂
  九一 準地代

第三部 生産方法の切換え
 第一二章 生産方法の切換え
  九二 簡単な場合、非基礎的生産物
  九三 基礎的生産物——方法と体系の双方の切換え
  九四 利潤率の上昇が常により高い標準比率への切換えに導くための条件
  九五 体系から体系への一系列の切換えを通じて(それらが単一生産物体系だと仮定すれば)より高い利潤率には賃金の下落が対応する
  九六 多生産物体系における方法の切換え

 付録 A 「小体系」について
 付録 B 自己再生産的な非基礎財に関する注
 付録 C 「基礎的体系」の工夫
 付録 D 文 献 引 証
 一 重農主義者とリカードにおける循環的過程としての生産
 二 標準的価値尺度と「支配労働」
 三 極大利潤率
 四 結合生産物としての残余の固定資本
索  引

6:38 午後  
Blogger yoji said...



限界効用を持ってくるとマルクスは確かに旗色が悪い
ただしスラッファのように標準商品を仮定するとマルクスの生産中心主義が
正しいとわかる

http://members.jcom.home.ne.jp/fuga-buriki-can/comparative%20study3-2.htm
〔需要関数と生産関数の違い――イタリア人経済学者ピエロ・スラッファは、
「マーシャル・クロス」を「〈需要関数〉は、効用逓減という基本的かつ自然的
なる仮定の上に立つ。これに反して、生産における関数関係は、これよりもずっと
複雑な仮定を持った体系の結果である。限界効用に関する研究が、価格と(消費さ
れた)数量との関係に注意をひきつけたあとではじめて、類推によって費用と生産
量との関係という均斉的な概念が生まれたというのが事実である」(『経済学に
おける古典と近代』、菱山泉・田口芳弘訳、有斐閣、1956年)と評した。十分
ではないが、極めて妥当な鑑定である。〕

ピエロ・スラッファ (Piero Sraffa), 1898-1983.
http://cruel.org/econthought/profiles/sraffa.html
 20 世紀の経済学の巨人ピエロ・スラッファは、同時に経済学で最も寡作な一人
だった――でもそのわずかな論文の一つ一つが、とんでもない代物ばかりだった。
スラッファの 1926 年の規模に対するリターンと完全競争に関する論文 (1925 年イタリア
語論文の改訂) は、マーシャル派の企業理論にすさまじい矛盾を見つけ出した。自分の
業績に関する有名な 1930 年のシンポジウム結語でかれが述べたように:

「わたしはマーシャルの理論に内在的な前提が何なのかを見つけ出そうとしています。
ロバートソンさんはそれをきわめて非現実的と見なすようですが、わたしもそれに同意
します。あの理論が、論理的に自己矛盾を起こさず、しかもそもそも説明しようとし
た事実と一貫性を持つような形では解釈不可能だということについては意見の一致を見
ているようです。ロバートソンさんの対処療法は数式を廃棄することで、その示唆によ
ればわたしの手法は事実を廃棄しようとしているのだとか。あらかじめ申し上げておく
べきだったかもしれませんが、こういう状況にあっては、廃棄されるべきはマーシャル
の理論なのではないかと考えております」(Piero Sraffa, 1930, Economic Journal, March, p.93)

6:02 午後  
Blogger yoji said...

マルクスの分析した資本主義は奴隷制度とは違い
労働者が消費をすることで成り立つ

全体に豊かになったという人は近代以前、資本主義以前には
雇用関係が固定されていなかったことを想起すべきだ

6:05 午後  
Blogger yoji said...

マルクスの分析した資本主義は奴隷制度とは違い
労働者が消費をすることで成り立つ
だから搾取の仕方は目に見えにくい
奴隷制度を告発するなら単純明快だ

全体に豊かになったという人は近代以前、資本主義以前には
雇用関係が固定されていなかったことを想起すべきだ

6:12 午後  
Blogger yoji said...

マルクスの分析した資本主義は奴隷制度とは違い
労働者が消費をすることで成り立つ
だから搾取の仕方は目に見えにくい
そこに資本論の重要性がある
奴隷制度を告発するなら単純明快だが

全体に豊かになったという人は近代以前、資本主義以前には
雇用関係が固定されていなかったことを想起すべきだ

6:13 午後  
Blogger yoji said...

限界効用理論では合成の誤謬を避けられない

6:16 午後  
Blogger yoji said...

熊野純彦『マルクス 資本論の思考』2013
http://nam-students.blogspot.jp/2016/07/blog-post_2.html

508頁

スラッファ、およびスラッファ以後

 あらたな次元で考察を展開するにいたったのは――ボルトケヴィッチ自身もそうであったように――非マルクス経済学系のエコノミストたちであった。問題の地平をあらためて設定するのに影響力があったのは、まずスラッファの「商品による商品の生産」論である。
 いま、均一の利潤率(一般利潤率)をおなじくr、くわえて同様に均一の賃金率をwとしよう。また労働量をLとし、商品の価格をpとする。そのとき、以下の一連の等式がなりたつものとしてみる。

(Aapa+Bapb+………+ Kapk)(1+ r )+LaW=Apa
(Abpa+Bbpb+………+Kbpk)(1+ r )+Lbw=Bpb 
………………………………………………………
(Akpa+Bkpb+………+Kkpk)(1+ r )+Lkw=Kpk

 たとえば第一行についていえば、左辺のAa, Ba, Ka は、右辺の商品aの産出量Aを生産する産業部門が、まいとし投入する商品a、b、……kの数量を示す。以下、商品kまで同様である。
 このように物量体系と価値(価格)体系とを関連づけるとすると、そこで仮定された標準体系にあっては、投入される商品と産出される商品の物的構成比がひとしい。標準体系においては、それゆえ、費用価格を生産価格化したとしても、投入の側にあらわれる商品と、産出の側にあらわれる商品の双方で、商品の構成比が同等であることになる。したがって価値と生産価格との乖離は存在しない(相殺される)はこびとなり、いわゆる総計一致命題が成立するしだいとなるだろう。
 スラッファの標準体系は、こうして、その全体が生産的であり、純生産物のみを産出する。個々の商品種は別種の商品の生産財であるか、純然たる消費財であって、そのけっか体系総体は「自己補填状態」にある。このような標準体系によって産出される、 一種の合成商品がスラッファのいうところの「標準商品」にほかならない。
 スラッファの標準体系モデルは、いわゆる静学的モデルを提供しているだけではなく、その理論全体がけっきょくフィクショナルな前提にもとづいているようにも見える。スラッファ以後、問題となったのは、この点である。
 これに対して、たとえば置塩信雄は、(ボルトケヴィッチが継起主義的な方法として斥けた)反復的アルゴリズムを――価値に対応する価格ベクトルRから出発し、市場生産価格Pへといたる過程をマルコフ過程をもちいて――定式化することで、総計一致命題(総価値=総生産価格)を導出し、さらにまたモデルそのものの動学化をはかつた。その後マルクスとフォン・ノイマンを接合し、いわゆる「マルクス‐フォン・ノイマン体系」を構築することで、森嶋通夫が問題に動学的な解決を与えるにいたったことも、よく知られているところだろう。

6:32 午後  
Blogger yoji said...

ヴィトゲンシュタインを改心させたエピソードは、
回想のヴィトゲンシュタイン (教養選書 28) (単行本)
ノーマン・マルコム (著), 藤本 隆志 (翻訳)

4:59 午前  
Blogger yoji said...

スラッフィアンを「労働価値ぬきのマルクス経済学」だと言っても間違いではない

AM15頁
高増明

3:29 午後  
Blogger yoji said...

経済学における古典と近代―新古典学派の検討と独占理論の展開 (1956年) (京都大学総合経済研究所研究叢書〈第1〉) - – 古書, 1956
京都大学総合研究所 (著), スラッファ (著), 菱山 泉 (翻訳), 田口 芳弘 (翻訳)
5つ星のうち 4.0 1 件のカスタマーレビュー
その他()の形式およびエディションを表示する
注: この商品は、Amazon.co.jp 以外の出品者(すべての出品を表示)から購入できます。
不正確な製品情報を報告。
キャンペーンおよび追加情報
Amazon出品(出店)サービス: この本をお持ちですか?Amazon.co.jpで簡単に本が販売できます。 >詳細はこちら
Kindle化リクエスト
このタイトルのKindle化をご希望の場合、こちらをクリックしてください。

Kindle をお持ちでない場合、こちらから購入いただけます。 Kindle 無料アプリのダウンロードはこちら。
登録情報

12:30 午前  
Blogger yoji said...

醒文庵
ベスト500レビュアー
5つ星のうち4.0すでに生命を失ったものとなお生命を保っているもの
2015年6月14日
20世紀イタリアの経済学者スラッファの論文集。スラッファの学説上の地位とリカード研究の意義について、訳者の一人である菱山泉が後半95ページを使って解説する。前半2つの論文は高度に専門的であり、人名や専門用語への註はないので、解説から読み始めるのがよいと思う。

「生産費用と生産量との関係について」はSulle relazioni fra costo e quantita prodotta(1925年)を翻訳したもの。「費用逓増・費用逓減」を重視する立場からの批判に対して、リカードが唱えた「費用不変」のテーゼを重視する理由を説明した。

「収益法則について」はThe laws of returns under competitive condition(1926年)の翻訳。当時の理論経済学における「需要側の力と供給側の力との間に基本的なシンメトリーが存在している」という前提に疑問を投げかける。スラッファの不完全競争論を開拓した論文だ。

役に立った
コメント 違反を報告
レビューを表示

12:31 午前  

コメントを投稿

<< Home