[要旨]
経済を動かしているのは見えざる神の手ではなくひとりひとりの行為である!進化経済学、行動経済学をはじめとする、最先端の経済学の源流。
[目次]
第1部 人間行為
第2部 社会機構における行為
第3部 経済計算
第4部 カタラクティクス―市場社会の経済学
第5部 市場なき社会的協業
第6部 妨害された市場経済
第7部 社会における経済学の地位
[出版社商品紹介]
社会主義の不成功を予言、自由の不滅の価値を理論化し、自由主義思想の金字塔となったミーゼスの代表作。
[目次]
序論
第1部 人間行為
第一章 行為する人間
第二章 人間行為科学の認識論的問題
第三章 経済学と理性への反逆
第四章 行為のカテゴリーに対する最初の分析
第五章 時 間
第六章 不確実性
第七章 外界における行為
第2部 社会機構における行為
第八章 人間社会
第九章 観念の役割
第十章 社会内での交換
第3部 経済計算
第十一章 計算なき価値評価
第十二章 経済計算の領域 1 貨幣による記入の性格 2 経済計算の限界 3 価格の可変性
4 安定化 5 安定化思想の根源
第十三章 行為の用具としての貨幣的計算
第4部 カタラクティクス―市場社会の経済学
第十四章 カタラクティクスの領域と方法
第十五章 市 場
第十六章 価 格
第十七章 間接交換
第十八章 時間経過中の行為
第十九章 利 子 1 利子という現象 2 本源的利子 3 利子率の高さ
4 変化する経済での本源的利子 5 利子の計算
第二十章 利子、信用膨張および景気循環
第二十一章 仕事と賃金
第二十二章 人間以外の本源的生産要素
1 地代論に関する全般的所見 2 土地利用における時間的要因 3 限界以下の土地
4 場所としての土地 5 土地の価格 ◆土地神話
第二十三章 市場のデータ
第二十四章 利害の調和と衝突
第5部 市場なき社会的協業
第二十五章 社会主義社会の仮構
1 社会主義思想の歴史的起源 2 社会主義の教説 3 社会主義の人間行為学的特性
第二十六章 社会主義下での経済計算不可能性
第6部 妨害された市場経済
第二十七章 政府と市場
第二十八章 課税による干渉
1 中立税 2 悉皆税 3 課税の財政的目的と非財政的目的 4 三種類の租税干渉主義
第二十九章 生産の制限
第三十章 価格構造に対する干渉
第三十一章 通貨と信用の操作
第三十二章 没収と再分配
第三十三章 サンディカリズムとコーポラティヴィズム
1 サンディカリストの思想 2 サンディカリズムの誤り
3 人気のある政策に含まれるサンディカリスト的要素 4 ギルド社会主義とコーポラティヴィズム
第三十四章 戦争の経済学
第三十五章 福祉原理と市場原理
1 市場経済反対論 2 貧 困 3 不平等 4 不安定 5 社会的正義
第三十六章 干渉主義の危機
第7部 社会における経済学の地位
第三十七章 経済学の非記述的性格
第三十八章 学問における経済学の地位
第三十九章 経済学と人間存在の本質的問題
付 録 「ベーム=バヴェルク時間選好説の論拠に対する批判」
ミーゼス用語解説
(章以下、節の表記は興味深いものを恣意的に選んで残した)
1881年、オーストリア=ハンガリー帝国時代のリブーフ(現レンベルグ)生まれ。1906年ウィーン大学法学博士。1934‐40年、ジュネーヴの国際
研究大学院教授。1940年ニューヨーク市へ移住。1945‐69年ニューヨーク大学客員教授。1973年逝去。オーストリア学派の巨頭として、人間行為
論を根底に経済学を体系化するとともに、市場経済と自由主義思想の世界的発展に貢献した
1923年、高知市生まれ。ウィリアム・フォルカー奨学生に選ばれ、ニューヨーク大学に留学、ミーゼスの指導を受け、同大学MBA(経済学専攻)を取得。
横浜商科大学教授、学部長、学長を経て、名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
2 Comments:
経済計算論争(けいざいけいさんろんそう)とは - コトバンク
https://kotobank.jp/word/経済計算論争-1308740
経済計算論争
けいざいけいさんろんそう
社会主義経済には資源配分を合理的に行うための計算的基礎が存在するかという問題をめぐって、両大戦間期に欧米の経済学者の間で展開された論争をいう。この論争は1920年にオーストリアの経済学者ミーゼスの論文「社会主義共同体における経済計算」によって開始されたが、その論旨は、社会主義のもとでは生産手段が公有であるため、少なくとも生産財については市場および市場価格が成立せず、価格のないところに経済計算はありえないから、そこでは資源配分が恣意(しい)的に行われ、つまるところ社会主義経済は運営不可能に陥る、というものであった。
ところがミーゼスのこの問題提起は、理論的にはすでに1908年にイタリアの経済学者バローネの論文「集産主義国家における生産省」によって解決済みであることが、その後明らかにされた。バローネは、生産手段の公有制のもとでも中央計画当局(生産省)が各種の財や用役に一種の計算価格を設定し、これに市場価格と原理的に同一の機能を果たさせることが可能であり、したがって社会主義のもとでも資源の合理的配分が可能であることを数学的に証明していたのである。そこで、ミーゼスと同じ立場にたつイギリスの経済学者ロビンズとハイエクはこの点を考慮に入れて、1930年代なかばに、社会主義経済においてそのような計算価格が設定可能であることが理論的に証明されたとしても、現実問題としてそうするためには中央計画当局は膨大な量の統計資料を収集・加工し、それに基づいて数十万(ハイエク)ないし数百万(ロビンズ)の連立方程式を解かねばならないから、それは実行不可能であると主張した。
これらの議論に反論しつつ社会主義のもとでの経済計算可能論を主張したのは、アメリカの経済学者F・M・テーラー、A・P・ラーナー、およびポーランドの経済学者で当時滞米中のO・R・ランゲらで、うちもっとも有名なのがランゲの論文「社会主義の経済理論」(1936~37)であった。ランゲはこの論文において、第一に、社会主義のもとでも合理的な資源配分を実現するためには、価格をシグナルとして個々の経済主体の意思決定が行われるという意味での「価格のパラメータ機能」が保持されなければならないが、その際の価格はかならずしも市場価格である必要はなく、技術的代替率に基づく計算価格であれば十分であること、第二に、その実際的解決の仕方として、企業に自律性(生産上、販売上の自由)を与え、中央計画当局は任意の計算価格をこれらの企業に伝達し、その結果生ずる需給の不均衡に応じて計算価格を逐次修正してゆけば、価格のパラメータ機能が果たされうることを明らかにした。このランゲの見解は、「競争的解決」とか「市場社会主義」とかよばれたが、要するに、ソ連で集権的計画経済システムが成立した1930年代に早くも、計画経済と市場メカニズム(価格メカニズム)のフィードバック機能との結合を内容とする分権的社会主義経済モデルを提唱したものであり、ランゲの見解は60年代以降の東欧やソ連における市場メカニズム導入論(それは結局、失敗に終わったが)に大きな影響を与えた。[宮鍋 幟]
『A・F・V・ハイエク編、迫間真治郎訳『集産主義計画経済の理論』(1950・実業之日本社) ▽O・ランゲ、F・M・テーラー著、B・E・リピンコット編、土屋清訳『計画経済理論』(1951・社会思想研究会出版部) ▽W・ブルス著、鶴岡重成訳『社会主義経済の機能モデル』(1971・合同出版)』
出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例
計画経済理論―社会主義の経済学説 (1951年)- – 古書, 1951
テーラー (著), ランゲ (著), 土屋 清 (翻訳)
-: 198ページ
出版社: 社会思想研究会出版部 (1951)
ASIN: B000JBFYPG
発売日: 1951
カレツキとランゲは親しかった…
Title カレツキの政治経済学( Abstract_要旨 ) Author(s) 山本, 英司 ...
(Adobe PDF)
repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/.../1/ykeik00174.pdf
本論文は,多岐の分野にわたるミハウ・カレツキの業績を,資本主義経済論,社会主義 経済論,開発経済論の3分野に整 ..... オスカー・ランゲの存在があったと思われるが, 権力機構に属していたと思われるランゲとカレツキとの関係が本論文 ...
http://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/148515/1/ykeik00174.pdf
「マルクス主義者」としてのカレツキ
山本栄司 2005
https://goo.gl/C8gqYY
https://naragakuen.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=
repository_action_common_download&item_
id=2024&item_no=1&attribute_id=21&file_no=1&page_id=13&block_id=21
参考:
カレツキの政治経済学 (奈良産業大学経済・経営研究叢書) 単行本 – 2009/4/10
山本 英司 (著)
カレツキの政治経済学 - 千倉書房
http://www.chikura.co.jp/ISBN978-4-8051-0923-6.html
山本英司 著
マルクスから批判的視点を受け継ぎ、ケインズに先駆けて「有効需要の理論」にたどり着いたミハウ・カレツキ。イスラエル、メキシコ、インド、母国ポーランドで自らの経済理論の実践に携わった彼は、いま話題の「低開発国問題」や「持続可能社会の構築」に最も早い時期から取り組んだ経済学者でもあった。その理論と生涯を丹念に追った労作。
2009年3月18日 定価4,104円(税込) A5判 232頁
目次
第1章 カレツキ入門
第2章 カレツキの資本主義経済研究における『景気循環理論』の位置
第3章 カレツキ資本主義経済論体系の形成と展開
第4章 カレツキの開発経済学
第5章 カレツキ開発経済学の実践
第6章 カレツキの比較経済体制論
第7章 「マルクス主義者」としてのカレツキ https://goo.gl/C8gqYY
第8章 「根本的な改革」から「決定的な改革」へ
鍋島氏の書評がある。
経済計算論争は1920年にオーストリアの経済学者ミーゼスの論文「社会主義共同体における経済計算」によって開始されたが、その論旨は、社会主義のもとでは生産手段が公有であるため、少なくとも生産財については市場および市場価格が成立せず、価格のないところに経済計算はありえないから、そこでは資源配分が恣意(しい)的に行われ、つまるところ社会主義経済は運営不可能に陥る、というものであった。
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