New macroeconomics 新しいマクロ経済学新版 | 有斐閣
新しいマクロ経済学 -- クラシカルとケインジアンの邂逅 新版
マクロ経済学の中・上級テキストの決定版 齊藤 誠 (一橋大学教授)/著
24. Fiscal-Monetary Theories of Inflation 857
24.1. The issues. 24.2. A shopping time monetary economy. 24.2.1. Households. 24.2.2. Government. 24.2.3. Equilibrium.
311頁
5.8.1貨幣市場における家計と政府
本節では,リジユングヴイストとサージェントの定式化(Ljungqvist and
Sargent [130])に従いながら,家計側の実質貨幣需要と,中央銀行と中央政
府を統合した予算制約を背景に持っ貨幣供給の需給均衡から,現在の物価水準
や長期的なインアレーシヨンが決定されるメカニズムを考察していきたい。
本章本論でも議論したように,家計の実質貨幣需要(Mt+1/Pt,ここでMt+1
は家計が次期に持ち越す名目貨幣残高,Ptは名目物価水準)は,消費水準ct
(あるいは,それを支える恒常所得)の増加関数であるとともに,単位当たり
の貨幣保有コストに相当する名目利子率itの減少関数となる。
Mt +1/Pt=u(ct,it)
方,中央銀行と政府を統合した政府(統合政府)の第t期から第(t+1)
期にかけての予算制約は,
+bt一Tt十し小いー十人ï+1一M
gt 1+rt Pt
となる。当期の実質財政支出小と前期に発行した1期間割引債の実質返済b t
は,(1)当期の実質税収入rt,(2)次期にbt+rの償還を迎える1期間割引公
債による資金調達_bt+1(ここで,rtは当期から次期ヘの実質利子率,一上ーは
1+rt 1+rt
割引債の実質価格),(3)次期に持ち越す貨幣供給増からの実質貨幣鋳造収人
(斗笠)という3っのソースからファイナンスする。なお,貨幣市場では,
P,
毎期,Mt+1-Mれ1の需給均衡が成立する。
いま,実質変数にっいて定常状態を考えてみよう。すなわち,実質金利尸
と実質消費cは時間を通じてー定とする。また,統合政府は,実質政府支出
9!実質税収T,実質割引公債残高bをー定とする財政計画を持っているとす
る
ここで,第0期初に名目貨幣供給八与が与えられたものとして,期初の物
価水準P0と長期インフレ率π[{(P+1)-P}/P]がどのように決まるのかを分析して
いこう。
フイツシャー方程式は次のように成り立っ。
i= r+ π
その結果,定常状態での家計の実質貨幣需要は,長期インフレ率のみの関数
となる。したがって,(mi+1)/Pi=u(c,r十π)=m(π)と書き表すことができる。
定常状態における統合政府の予算制約は,
g + b = r +( b /1 + r)+ m(π)(π/1+π) (5. 35)
となる。上式の右辺第3項 m(π)(π/1+π)が長期的な実質貨幣鋳造収人となる。
本式は,基礎的収支(primary balance,r-g)の赤字分と実質公債利払
(兼)を貨幣鋳造収人でまかなっていることを示している。
また,第0期初の実質貨幣残高にっいては,簣一俄(IT)から,
Ms0/P0=m(π)+(r-g)-{(1+r)b0+b}/(1+r) (5.36)
が成り立っ。
5.8.2新古典派的な貨幣経済論の物価·インフレーシヨン理論
新古典派の物価·インフレーシヨン理論は,先の想定のように,統合政府の
g! T,bに関する財政計画と第0期初における名目貨幣残高(八ぢ)とを所与と
して,第0期における物価水準と長期インフレ率の決定メカニズムを解明L
ている。
ラツフアー曲線(Lafter curve)として知られているように,長期的な実質
貨幣鋳造収人(用(7T)六)は,図5.5が示すように,低インフレ率状態では
インフレ率とともに増大するが,インフレ率がある臨界点を超えるとインフ
レ率とともに減少する27)。インフレ率の上昇は,実質貨幣需要が所与のもと
でインフレ税の収人を引き上げるが,インフレーシヨンの進行で名目金利が上
昇して実質貨幣需要そのものが低下L,インフレ税収人を引き下げる方向に働
27)厳密にいうと,ラツフアー曲線は税率と税収の関係を指している。ここでは,税率をイ
ンフレ率に置き換えている。
基礎的収支赤字
=実質貨幣鋳造収入
実質貨幣残高
インフレ率?
実質貨幣鋳造収入は、実質貨幣残高と期待インフレ率の積に相当する。
p.280
フィッシャー方程式(ふぃっしゃーほうていしき). 分類:分析・指標. 米国の経済学者 アービング・フィッシャー(Irving Fisher)が導き出した理論で、名目金利、実質金利、 期待インフレ率(物価上昇率)の間の関係式。 名目金利=実質金利+期待インフレ率 で表され ...
フィッシャー方程式とは、実質金利は名目金利から期待(予想)インフレ率を引いたもの に等しいという関係(名目金利は実質金利に期待インフレ率を加えたもの)を指し、米国 の経済学者であり統計学者でもあるアーヴィング・フィッシャー(I.Fisher)の理論(1930 ...
前回の「インフレ税(お札を刷って政府の収入とする形の税)」 について、読者の方から メールを頂きました。 ----------. みちもとさんへ。堀越と申します。はじめまして。 21号の、 日銀の国債引き受けについては、これは財政法の規定で原則、できないことになってい ...
2015年11月13日 ... 米国の経済学者であるアービング・フィッシャー(Irving Fisher)が唱えたフィッシャー 方程式では「名目金利=実質金利+期待インフレ率」とされています。さらに実際の市場 の金利の動きは、「名目金利=期待実質経済成長率+期待物価上昇 ...
2016年4月13日 ... 日本銀行(撮影=編集部) 日銀はマイナス金利政策(NIRP)を今年2月16日から開始 したが、同政策が物価上昇率に及ぼす影響は「フィッシャー方程式」から読み取れる…( 1/2)
フィッシャーの交換方程式(フィッシャーのこうかんほうていしき、英: Fisher's equation of exchange)とは、アメリカの経済学者・統計学者であるアーヴィング・フィッシャーが 定式化した、古典的な貨幣数量説で貨幣量と物価の関係を表す式である。
数学におけるフィッシャーの方程式(フィッシャーのほうていしき、英: Fisher's equation) あるいはフィッシャー=コルモゴロフ方程式またはフィッシャー=KPP方程式として知 られる方程式は、ロナルド・フィッシャー(およびアンド...
参考文献-関連項目-外部リンク
フィッシャー方程式(名目利子率)=(実質利子率)+(期待インフレ率)について、下記A ,Bのどちらが正しいですか?期待インフレ率が上がると A 実質利子率が下がるB 名目 利子率が上がる 名目利子率が一定の下...
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