ジョン・ロジャーズ・コモンズ(John Rogers Commons、1862-1945)
コモンズ1934(負債ピラミッド、プルードン)
https://love-and-theft-2014.blogspot.com/2022/05/1934john-rogers-commons1862-1945.html
http://nam-students.blogspot.jp/2016/03/thorstein-veblen-1857-1929.html
貨幣は 、商品の生産に対する信用として創造され 、商品の取引に用いられて 、経済の中を循環する 。コモンズは 、 「クナップの 〝支払い共同体 〟とは 、履行共同体 ( p e r f o r m a n c e c o m m u n i t y )でもある ★ 3 6 」と言う 。 「履行 」とは 、銀行融資によって実現する生産活動や商業活動のことである 。
★ 3 6 C o m m o n s ( 1 9 9 0 : V o l . 1 , p . 4 6 7 )
中野2016
業績
著書
- The Distribution of Wealth, 1893 (『富の分配』)
- Social Reform and the Church, 1894 (『社会改革及び教会』)
- Proportional Representation, 1896 (『比例代表制度』)
- City Government, 1898 (『市政』)
- Races and Immigrants in America, 1907 (『アメリカに於ける人種と移民』)
- Horace Greeley and the Working Class Origins of the Republican Party, 1909 (『ホレス・グリーリーと共和党に於ける労働者階級の起源』)
- Labor and Administration, 1913 (『労働及び行政』)
- The Legal Foundations of Capitalism, 1924 (『資本主義の法制的基礎』)
- Institutional Economics, 1934 (『制度経済学』)
- The Economics of Collective Actions, 1950 (『集団的活動の経済学』)
諸制度の性質 | (諸)パラダイ ムをなす(諸)制度 | 分析の中心はインフォーマルな制度かフォーマルな制度か | (制度との関連で見た)諸組織 | 進化の理論 | 歴史と制度経済学の関係 | |
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シュモラー | 習慣とルール(慣習,道徳,法)の総体,これらは目的をもって,システムを形成する | 国家 | インフォーマルな制度とフォーマルな制度(習慣・法) | 諸制度からなる「機関」:人々,家族,社会団体,組合,企業,国家 | 歴史的諸段階 | 歴史学派 |
ヴェブレン | 思考習慣と共通行為 |
私的所有 営利企業
有閑階級
| インフォーマルな制度 | 暗に:組織とは制度である | 方法論的ダーウィニズム,制度の自然選択(+歴史的諸段階) | 歴史ヘの直接的依処 |
コモンズ | 個人の活動を制御する集団的活動 | 活動的組織,コモン・ロー | フォーマルな制度 | ゴーイング·コンサーン(組織=制度) | 制度の人為的選択(+歴史的諸段階) | 定型化された歴史 |
メンガー | 全体にたいする機能性をあらわしている社会現象 | 貨幣 | インフォーマルな制度とフォーマルな制度(有機的制度と実用主義的制度) | 暗に:組織とは制度である | イノヴェーション+模倣,見えざる手 | 方法論論争;精密な方法対歴史的方法 |
ハイエク | ルールと秩序 | 貨幣,言語,法(コモン・ロー) | インフォーマルな制度(伝統) | 自生的秩序に対立し,様々なルールにもとづく)組織された秩序 | 文化的進化,群選択を通じたルールの選択 | 長期の文化史 |
ウィリアムソン | 取引のガバナンス様式 | 市場,ヒエラルキー | フォーマルな制度 | ヒエラルキー(組織=ガバナンス形態=制度) | 取引費用の最小化にもとづく選択(≠進化) | 大企業についてチャンドラー参照 |
ノース | ゲームのルール;フォーマルかつインフォーマルな制約,履行 | 所有 | インフォーマルな制度とフォーマルな制度 | (制度というルールにおける)ゲームのプレーヤー;制度の様々な組織 | 権力をもつ集団が新たなルールを導人する;経路依存性,ロックイン | 100間年単位の長期の歴史 |
青木 | ゲームをプレイするやり方に関する共有予想の自己維持的(均衡)システム | 企業 | フォーマルな制度 | 組織は制度であると同時にプレーヤーである | くりかえしゲームの理論,複数均衡 | 国民国家,部門,地域の共時的モデルに依処 |
レギュラシオン派 | 基礎的諸関係のコード化;制度化された妥協 | 賃労働者,国家,貨幣 | フォーマルな制度 | 組織と制度との区別に言及(ノースを参照) | 制度的構図のなかで高まる緊張;危機により時期区分される進化 | アナール学派;歴史的マクロ経済学 |
ホジソン | 相互作用を構造化する,社会的に埋め込まれたルールのシステム | 言語 | インフォーマルな制度とフォーマルな制度 | 組織は制度である | (ヴェブレン的な)普遍的ダーウィニズム | 思考の歴史;「歴史的特殊性」の問題 |
入門 制度経済学
著者名等
ベルナール・シャバンス/著
著者名等
宇仁宏幸/訳
著者名等
中原隆幸/訳
著者名等
斉藤日出治/訳
出版者
ナカニシヤ出版
出版年 2007.4
大きさ等 19cm 178p
注記
L’e´conomie institutionnelle./の翻訳
NDC分類 331.76
件名 経済学-制度学派
要旨
“制度”をめぐる経済学の冒険。古典的な制度経済学から最新の諸学派まで、“制度”をめぐる経済学の諸潮流をコンパクトに解説。
目次
序章 経済学における制度主義の系譜;1 制度主義の元祖;2 オーストリア学派とオルド自由主義;3 新制度派経済学;4 現代ヨーロッパの諸学派;5 制度主義の統一性と多様性