http://www.freeassociations.org/
価格 | 5,500円 |
判型 | A5判・上製 |
ページ数 | 320頁 |
刊行年月日 | 2001年 |
在庫状況 | 在庫有り |
ケインズからカレツキへ
「予想収益に関する危険は,資本の限界効率についての私の定式化においてすでに考慮されています」(Kcynes[1983]p. 793)
「現 在の価格上昇が将来価格についての期待に不相応な(disproportionate)影響を及ぽすであろうというだけでなく,将来価格が〔現在と〕同じ 割合で上昇するであろうと予想される,とあなたは想定しているように思われます.まさに,これは長期期待に対する即時的状態の影響の法外な過度の強調では ないでしょうか」
ケインズ1937年3月30日のカレツキあての手紙,参照:Kalecki[1937a](前述英語版p.98)
「あなたの議論は,アキレスと亀の説明のように私には思われます.あなたは私に,……たとえアキレスが亀に追いつくとしても,それは多くの期間が経過した後にのみであろうと語っているのです」
同年4月12日の手紙(同上,p.798)(前述英語版p.100)
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カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(2)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
カレツキ:投資の低下が資本主義経済で雇用と国民所得におよばす結果
p=(1+Cc)
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C' C y
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。一方は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターン
に産出高と雇用を適応させるという反応のしかたをし、他方は、産出と雇用の能力水準
に所得分配を適応させるという反応のしかたをするのである。
(2)
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁 新訳『資本主義経済の動態理論』1984もある)
☆☆b
西部忠 『資本主義はどこへ向かうのか ― ―内部化する市場と自由投資主義 』 ( N H K出版 、二〇一一年 )
資本主義を分析対象とする経済学の肥沃な 〈大地 〉である貨幣と市場 。当該著書はその大地を根底から揺さぶる粘り強い思索が結実した作品であり 、経済思想上は鋭く対立するマルクスとハイエクの知的遺産を最大限に活かそうとする試みはきわめて新鮮だ 。その後もそれは 『貨幣という謎 』 (二〇一四年 )へ引き継がれる 。
総体的危機としてのグロ ーバリゼ ーションは 、市場の空間的伸長である 「外延的拡大 」とわれわれの身体 ・生命や自然そのもの 、価値や倫理という内面の領域の隅々にも利潤原理が浸食していく 「内包的深化 」の両面をあわせもつ 。後者こそ 、収益増殖をめざす自由投資 (投機 )主義の普遍化と 「個 」なるものへの究極的還元 ・解体を顕著に促進し 、コミュニティの存立基盤や言語的コミュニケ ーション能力の劣化と衰退を帰結させている 。ここにグロ ーバリズムに潜む真の 「おぞましさ 」というものがあるのだろう 。それゆえ信頼や互酬 、協同 ・共同などの価値を復権し 、 「資本主義を超えるオルタナティブ 」を実現しうるコミュニティ通貨の潜勢力をみきわめることが重要課題となる 。西部はハイエクの社会主義批判と市場像を高く評価し 、 「貨幣 」の観点から後者を深化させていく。
あらゆる商品の経済的価値を一元化することで経済環境の複雑さを縮減し 、根源的に無知なる人間の自律的判断を可能にする社会的制度こそ貨幣であり 、現実の市場は 、貨幣が流通し連鎖する売買が逐次的に遂行される分散型ネットワ ークである 。市場形成を担う貨幣は万能でなく 、景気変動 、金融危機やバブルなど不安定さを常に引き起す諸刃の剣としての 「可能性 」といえよう 。貨幣は動かしえない岩盤ではなく 、進化主義的な制度設計によって変えうるものでもある 。主流派にない資本主義市場 (貨幣 )経済理論は 、市場の内部化をはじめ 、対象をめぐる 「化 」のプロセス (商品化 、進化 、高度化 、純粋化や自己組織化 )自体に光をあてその特質と限界を明確にし 、 「化 」の動因たるコミュニティ通貨との適合性とそれが広域的に秩序化しうる可能性を浮き彫りにしてくれる 。資本主義のゆくえを骨太に描き出す洞察力と構想力に富んだ快作である 。
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(2)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
カレツキ:投資の低下が資本主義経済で雇用と国民所得におよばす結果
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[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させるという反応のしかたをし、
他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させるという反応のしかたをするのである。
(2)
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁 新訳『資本主義経済の動態理論』1984もある)
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(2)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
カレツキ:投資の低下が資本主義経済で雇用と国民所得におよばす結果
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C' C y
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させるという反応のしかたをし、
他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させるという反応のしかたをするのである。
(2)
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁 新訳『資本主義経済の動態理論』1984もある)
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(2)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
カレツキ:投資の低下が資本主義経済で雇用と国民所得におよばす結果
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
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A |_____/____ _ーB p/y 資本主義
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A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させるという反応のしかたをし、
他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させるという反応のしかたをするのである。
(2)
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁 新訳『資本主義経済の動態理論』1984もある)
THE ECONOⅣIICS AND POLITICS OF SOCIALISM
1972(1978)
by Vlodzilliierz Brus
rith a Foreword by卜/1auriCe DobbCopyright ③``「10dzimierz BruS 1973All rights reServedFirst publiShed ir 1973 by Routledge&KeganPaul Ltd,LondonThヽ:庶1:∬¥満1ビT慾塁1綿霊iF織冊
Market in a Socialist Economy: Wlodzimierz Brus: 9780710072764 ...
www.amazon.com/...Socialist-Economy...Brus/.../07100...
Socialism, Economics, Economic Studies. ... Market in a Socialist Economy Hardcover – July 27, 1972.
The Economics and Politics of Socialism (Economic Systems/Comparative Economics)Oct 29, 2013
by Wlodzimierz Brus
Paperback
$50.39 $ 50 39 Prime
Economia e politica nel socialismo.Jan 1, 1972
by BRUS Wlodzimierz -
Paperback
$20.00(2 used & new offers)
The Economics and Politics of Socialism 1st Edition, Kindle版
Wlodzimierz Brus (著)
第6章 カンツキの社会主義経済学 は邦訳で追加
原書にない
The Economics and Politics of Socialism 1st Edition, Kindle版
Wlodzimierz Brus (著)
第6章 カレツキの社会主義経済学 は邦訳で追加
上の原書にない
Wlodzimierz Brus: Socialism--Feasible and Viable?. New Left ...
newleftreview.org/.../wlodzimierz-brus-socialism-feasibl...
Wlodzimierz Brus ...... and my own presentation in 'Kalecki's Economics of Socialism', Oxford Bulletin of Economics and ...
KALECKI'S ECONOMICS OF SOCIALISM
WLODZIMIERZ BRUS
First published: February 1977 https://doi.org/10.1111/j.1468-0084.1977.mp39001006.x Cited by: 1
マルクスから市場へ―経済システムを模索する社会主義 単行本 – 1995/9/13
W. ブルス (著), K. ラスキ (著), Wlodzimierz Brus (原著), Kazimierz Laski (原著), 佐藤 経明 (翻訳), 西村 可明 (翻訳)
5つ星のうち 5.0 1 件のカスタマーレビュー
TKMT
5つ星のうち5.0東欧の社会主義研究者による真摯な理論的研究!
2001年10月28日
形式: 単行本
著者の一人であるブルスはポーランド出身の経済学者で、1960年代当初に「規制された市場メカニズムを組み込んだ計画経済モデル」を提唱し、多くの社会主義者の関心を集めた。やがてそのモデルはハンガリーの経済改革で現実化し、いわゆる「集権化モデル」の否定的現象を克服しうる「分権化モデル」としてその実践的作動可能性が注目された。本書はそうした著者の社会主義経済論の理論的変遷を十分に伺うことができ、最終的に当時のモデルを「欠陥のあるモデル」として放棄しなければならなかった著者自身の理論的自省が全体を通じて明快に描かれている。特に本書における最も重要な章は、私見では第7章であり、この章を通じて、なぜ自ら提案したモデルが当初期待された成果をあげることができなかったのかが理論的に考察されている。市場の動態性を生み出す「資本市場」(ならびに労働市場)を組み込めなかったこと(社会主義の定義からして、この市場だけは容認しえなかった)がその基本的理由であるとされている。ソ連邦崩壊以降の新たな社会主義経済モデルの提唱者の多くは、社会主義的な資本市場を考案しつつ、ブルスの総括を乗り越える積極的な議論を展開しており、それらの動向にも注目してゆきたい(例えば、ジョン・ローマーら分析的マルクス主義者の青写真)。なおブルスの邦訳は、本書以外にも『社会主義経済の機能モデル』、『社会主義における政治と経済』、『東欧経済史』などがあるが、著者本人からの手紙によれば、本書を最も推奨したいとのことである。一読を薦めたい。
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Publication cover image
Volume39, Issue1
February 1977
Pages 57-67
KALECKI'S ECONOMICS OF SOCIALISM - BRUS - 1977 - Oxford Bulletin of Economics and Statistics - Wiley Online Library
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/pdf/10.1111/j.1468-0084.1977.mp39001006.x
オンライン
Oxford Bulletin of Economics and Statistics
雑誌 Basil Blackwell
記事・論文名
KALECKI'S ECONOMICS OF SOCIALISM
著者名
WLODZIMIERZ BRUS
巻号、ページ
Vol.39, Issue1 February 1977 Pages 57-67
備考(その他の指定)
表紙 / 目次 / 奥付 / 文字、写真が不鮮明になることを了承
複写箇所の変更
Keynes celebrates the end of the Gold Standard
https://youtu.be/U1S9F3agsUA
英字幕対応
Irving Fisher 1929/10/30
https://youtu.be/e_Im69cn1tw
ケインズ Keynes 1931
https://youtu.be/pnt5c2mya8E
ケインズ Keynes 1939
https://youtu.be/QJVkCbHoUSI
ブルス148頁
《カレツキが「黄金律」的解決の発見に注意を集中しなかったのは、それが彼にとっては、技術進歩の型にかんする若干の仮定のもとでは、効果的なヴァリアントの上限を示すことができるだけだからであった。彼はこういっている。「資本集約度の選択における枢要問題は、鍛え直しの過程における生活水準の問題である☆」と「鍛え直し」とは、資本集約度のより低い水準からより高い水準ヘの、資本設備の漸次的転換をさす)。『社会主義経済成長論概要』の該当する章の注意ぶかい読者ならば、このばあいには成長率(およびそれに対応するすべてのパラメーター)がある水準から他の水準に切り換えられるのは、ある転換点においてだけのことではなく、事実上、移行期の全期間をつうじて変化が進行するのだ、という点にも気づくことであろう。カレツキがなぜ、彼のアプローチを伝統的な成長論のそれと対比させ、「異なった社会体制における成長論」にかんする論文のなかで、「長期経済成長についての下らぬ著作の大部分は、『比較静態学』の次元で菩かれている」と言明している理由は、なによりもこのことによって説明される。》
☆(竹浪祥一郎訳『社会主義経済成長論概要』日本評論社、 一九六五年)
Kalecki, M., (1972), Selected Essays on the Economic Growth of the Socialist and the Mixed. Economy, Cambridge.
69頁
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3008097
info:ndljp/pid/3008097
タイトル
社会主義経済成長論概要
著者
ミハイル・カレツキ 著[他]
出版者
日本評論社
出版年月日
1965
請求記号
社会主義経済成長論概要
目次・巻号
書誌情報
操作方法
目次・巻号
↓ 社会主義経済成長論概要 [83]
・ 目次
・ 序文
・ 第1章 定義と仮定/p1
・ 第2章 基本方程式/p11
・ 第3章 定率的発展/p19
・ 第4章 労働力予備が無限であるという条件のもとでの国民所得成長の加速化/p31
・ 第5章 労働力予備が制限されているという条件のもとでの国民所得成長の加速化/p43
・ 第6章 成長速度の制限要因としての貿易収支の均衡/p53
・ 第7章 資本集約度の引上げあるいは設備操業期間の短縮による労働生産性向上の加速化/p67
・ 第8章 完全就業のもとでの資本集約度引上げによる国民所得成長の加速化/p81☆
・ 第9章 完全就業のものでの設備操業期間の短縮による国民所得成長の加速化/p101
・ 第10章 外国貿易均衡の困難という条件のもとでの完全就業下の国民所得成長の加速化/p111
・ 第11章 無限の労働力予備があるばあいの資本集約度係数選択の問題/p117
・ 第12章 投資構造/p131
・ 訳者あとがき/p145
シュムペーターによれば、マルサスが人口論以外の点で名声を博すべき資格が三つある。
第一は貨幣分析に対する貢献
第二は貯蓄と投資との理論
第三はスミスの『諸国民の富』の理論の反リカード的方向への改鋳
マルサス『経済学原理』第7章第3節「富の増大にたいする一刺激と考えられる蓄積、すなわち資本に追加するための収入からの蓄積について」
マルサスは、倹約、節約で資本を追加しても、その分の消費が減り、生産過剰になる、富を増やすには消費(有効需要)を増やす必要があるとする
「貯蓄は個々の人びとにとってつねに有徳なことであるとしても、国民経済的にみた場合には、貯蓄は生活水準の上昇という公共利益を害することなしに、一定の点を越えることは許されない
ある点以上に押し進められた収入の資本への転化は、生産物への有効需要を減少することによって労働者階級を失業におとしいれる」
マルサスは、その「ある点」を解明できなかったが、ケインズが解明した
ケインズは、「合成の誤謬」において、個人の貯蓄額は、その意思によって増減できるが、社会全体の貯蓄額は人々の意思にかかわりなく社会全体の投資額によって決まるとする
もし投資が増えると所得も増え、所得に依存する消費も増え、投資と貯蓄が等しくなる水準で所得が決まる
Y=C+I
Y−C=S
したがって、I=S (Y;所得、C;消費、I;投資、S;貯蓄)
マルクスとの関係で言えば、恐慌についての再生産表式論争がある
恐慌の原因について、セイとリカードは、不比例説を主張し、マルサスは過少消費説を主張して対立した
マル経では、不比例説がツガン・バラノフスキー、ヒルファーディング、過少消費説がカウツキー、ローザ・ルクセンブルクなどである
2:08 午前
恐慌論の一面化過程の分析:第一次大戦前夜の「恐慌=再生産論争」(1896-1913)をめぐってAuthor(s)小沢, 光利Citation北海道大學 經濟學研究, 22(2): 55-109Issue Date1972-09
https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/31241/1/22(2)_P55-109.pdf
小沢論考
恐慌論の一面化過程の分析ム小沢77 (273) 原因」論=1"産業循環」論(1 Teil, Kapitel咽〉の展開。即ち,二元的恐慌論構成の提示。かくて,先行期「修正論争」以来懸案のは,ツガンの手で,r資本論』第皿巻第3篇において再建されると同時に,第E巻第3篇によってされたかに見えた。1"正統派」の反撃は必至だった。書評形式でカウツキーが加えた批判(1902年〉は,ツガンの②a),③a)に係わるものであり,1900年代論争(,再生産論争」発端期〉の一般的性格を規定する。一方において,独断的な剰余価値論排撃=機械の剰余価値創造力の肯定・生産力上昇を不変資本の低廉化の側面においてのみ数量化する恐意的表式例・個別資本的動機と社会総資本的結果との混同,において初めて成立する②a)の誤謬性の指摘,他方で,I"r正統派』マルクス主義者によって一般的に採用され,マノレクスによって基礎づけられた恐慌諭」の③a)への対置。一方の努力が妥当な成果を収めたのとは別に,後の努力が「過少消費による恐慌の説明」をもって「正統な」見地と認知することだった時,そこに,古典派経済学の素朴な対概念たる《不比例説》・《過少消費説》の,マノレクス経済学的恐慌論の系譜への無批判的転入の前例を見い出すことができる。同時に,注目すべきは,1"恐慌の周期性の原因及びその現象形態に関するツガンの観察」については,カウツキーの「同意」が与えられていたことである。当初より,1"健全な常識」に対する「科学的真珪lの優越を誇る(Studien.,s.25)ツガンは,カウツキーの直哉な過少消費説の定式化一一「自己の生産以下に留まる一階級の消費」ーーを迎えて,消費制限排除の表式的立証を再度力説したが,特に,レトリカルな総括的批判書(1905年〉は,改めて,反論を呼び起こした。L. B.プダンは,積極面としては,生産手段が消費財生産のための手段に他ならず・究極的に消費財需要に拘束されているが故に,社会的消費力の制約された社会で、は生産手段の過剰が不可避たることを,1"近代帝国主義の事実」をもって証明に代える方途により③a)を反駁し,O.バウアーは,ツガ
10) 理論構成の適切な紹介として,波多野鼎「景気及び恐慌学説批判~(岩崎書庖‘1948) r第一章」を参照のこと。従来,マノレタス経済学の潮流において,専らツガンのが,r再生産論視角」から問題とされたのとは対照的に,「近代的」系譜において,彼が「景気理論の父」たる所以はく産業循環=周期性論>に求められてきた。アアタリオンが「貯蓄学説」と命名し,ケインズが「共鳴」を表わし(].M. Keynes, A Treatise on Money, London, 1950; 1 st ed., 1930, Vol. II p.l0[J), =としてその位置が確定された(A.H. Hansen, Business Cycles and National Income, N. Y. 1951, p. 226/281, cf. pp. 277-91)のは,全て貨幣資本と現実資本との粟離蓄積機構に関する周期性論に係わる。11) K. Kautsky, "Krisentheorien" Die Neue Zeit, 20 Tahrg., Bd.2, 1901/2, S. 38 ff. 12) ebenda, S. 76 ff.,尚,当論稿の紹介として,小原敬土「過少消費J(河出書房『経済学新体系E・恐慌~1952, pp.183-96)を参照のこと。13) K. Kautsky,巴benda,S. 133 14) M. v. Tugan., "Der Zusammenbruch uswぺa.a. 0., 15) dito, Theoretische Grundlagen d白Marxismus,Leipzig, 1905,先に,利潤率傾向的低権法則に対して加えた批判と共に,ここで「現実の社会的平均利潤率はマルクスが理解したように剰余価値法則に従うものではないということを明らかにする」ために考案された「価格の価値への換算方法J(S.174ff.)はL.v.ボルトキイヴイツによってそのまま踏襲され,マノレクス批判家の好個の論点とされているのは,周知の通りである。16) L. B. Boudin, "Mathematische Formeln gegen Karl Marxぺ
1) M. v. Tugan-Baranowsky, Studien usw., SS.199-2()() 2) ebenda, SS. 2()7-8,ツガンが,~資本論』第皿巻第3篇中に見た「マルクスの恐慌論」は,彼の手で次の如く「概括」されているI不変資本の相対的増加は,利潤率の低下をもたらす。だが,利潤率は資木主義的生産の推進力である。利j閏率の低下は,それがある一定の点まで進むと,新たに蓄積される資本の資本主義的価値増殖を不可能ならしめ,資本主義的生産の制限となる。過剰な資本は,以前の利潤率の基礎上で自己増殖することができず,従って,資本の過剰生産が生じる。国民大衆の過少消費は,同様に全般的な商品過剰生産を成熟させるが,それは絶対的なものではなく,ただ所与の歴史的生産条件の枠内でのみし、L、うることである。こうした過剰生産によって惹起される販路停滞は,資本の遊休,破壊及び減価をもたらししかも同時に,人為的過剰人口を創り出す。だが,労賃の下落は剰余価値率を高め,販路停滞によってもたらされた価格崩溶に因る不変資木諸要素の低廉化が,一定利潤量に要する資本を減少させる。利潤率は上昇し,かくて同じ循環が,新たに行なわれる。J(a. a. 0., S.2()7)同様の見地はE.Preiser, "Das羽Tesender Marxschen Krisenthe口rie"(Wirtschaft und G巴sel!schaft,Frankfurt a. M., 1924); M. Dobb, Political Economy and Capi-talism, London 1st ed., 1937 (岡稔訳岩波書庖「第四章J); P. M. Sw巴匂y,前掲邦訳「第九章J;等にも継承されている。尚,宇野恐慌(原理〉論の構想も,『資本論』の当該篇を第I巻第七篇で補完するスウイージー的努力の跡を追うものにすぎなL、。3) M. v. Tugan., ebenda, Bes., SS.208-15
塩沢がマルクス遺産で引用
社会主義経済の機能モデル (1971年) - – 古書, 1971
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登録情報
-: 344ページ
出版社: 合同出版 (1971)
ASIN: B000J9SSN8
発売日: 1971
梱包サイズ: 19.6 x 14.2 x 3.4 cm
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カレツキの弟子としてラヴォアが参照
シュタインドル
Steindl,J[1952]ソイクル″″απグSt昭劣α″οπ″_4″´れcaπ ε″グ″′な2,Oxford:Basil BlackweH(宮崎義一。笹原昭五・鮎沢成男訳『アメリカ資本主義の成熟と停滞』日本評論社,1962年)
アメリカ資本主義の成熟と停滞―寡占と成長の理論 単行本 – 1988
J.シュタインドル (著), 宮崎 義一
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http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3024511
目次・巻号
↓ アメリカ資本主義の成熟と停滞 : 寡占と成長の理論 [209]
・ 目次
・ 日本版への序
・ まえがき
・ 凡例
・ 第一部 価格、費用および売上利潤
・ 第一章 不完全競争の理論/p2
・ 一 若干の批判的考察/p2
・ 二 過剰能力にかんする統計/p7
・ 三 伝統的価格理論の再考察/p14
・ 第二章 過剰能力の概念/p16
・ 第三章 価格硬直性/p25
・ 第四章 費用格差の重要性/p31
・ 第五章 一産業内部における競争の形態/p49
・ (a) 一産業の内部に多数の小生産者をふくむばあい/p49
・ (b) 企業の流入が困難である産業のばあい/p67
・ 第六章 販売費用と品質競争/p72
・ 第七章 産業間の資本の競争/p86
・ 第八章 アメリカの製造業における売上利潤の研究/p91
・ 第二部 資本の蓄積
・ 第九章 全体としての経済における資金の内部蓄積/p132
・ 一 利潤と資本蓄積/p132
・ 二 外部貯蓄と資金調達力比率/p141
・ 三 売上利潤と能力利用度/p154
・ 四 利潤の悪分配/p157
・ 第一〇章 意図しない過剰能力の帰結/p162
・ 第一一章 株式組織と近代資本市場/p178
・ 一 株式発行にかんする経済理論/p178
・ 二 株式市場/p185
・ 三 株式利回りの低下にかんする先験的理由/p189
・ 四 株式会社の発達にかんする資料/p194
・ 五 株式組織がもたらす純効果/p202
・ 六 資金の悪分配がもたらす効果/p205
・ 第一二章 一八六九年から一九三八年までの合衆国における資本蓄積/p206
・ 一 資本蓄積の趨勢/p206
・ 二 利潤率は下落したか?/p224
・ 二 粗資本と純資本/p232
・ 四 資本―産出高比率/p248
・ 五 資本蓄積の転換点/p253
・ 第一三章 投資の長期理論/p256
・ 一 趨勢と循環/p256
・ 二 長期成長モデル/p262
・ 三 長期成長の理論―利用度一定のばあい/p285
・ 四 長期成長の理論―利用度が変化するばあい/p290
・ 第一四章 カール・マルクスと資本蓄積/p317
・ 一 一般的考察/p317
・ 二 蓄積の法則/p318
・ 三 利潤率の低下/p336
・ 四 過少消費と資本主義の危機/p341
・ 訳者あとがき
・ 人名・事項索引
国立国会図書館ホーム
永続的識別子
info:ndljp/pid/3024511
タイトル
アメリカ資本主義の成熟と停滞 : 寡占と成長の理論
著者
J.シュタインドル 著[他]
出版者
日本評論新社
出版年月日
1962
請求記号
332.53-cS82a-M
書誌ID(国立国会図書館オンラインへのリンク)
000001028260
261:
シュタインドル
カレツキ批判
投資に対する内部蓄積の影響の軽視
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア2008年154頁
ポストケインズ派経済学入門
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年154頁
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この新しい均衡は「節約の逆説」を示してぃる。
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示してぃる。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年154頁
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年154頁
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gS)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。
153頁
JPGは費用の逆説だろう
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古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年154頁
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁
カレツキ:投資の低下が資本主義経済で雇用と国民所得におよばす結果
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(2)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
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| /
A |_____/____ _ーB p/y 資本主義
| / _ー |
A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させるという反応のしかたをし、
他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させるという反応のしかたをするのである。
(2)
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁 新訳『資本主義経済の動態理論』1984もある)
あるいは、
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
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A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させるという反応のしかたをし、
他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させるという反応のしかたをするのである。
(*)
国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
あるいは、
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
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A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させるという反応の
しかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させるという反応のしかたをするのである。
(*)
国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済
あるいは、
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
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A |_____/____ _ーB p/y 資本主義
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A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)
国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済
1:12 午後 削除
あるいは、
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』における解説
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
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A |_____/____ _ーB p/y 資本主義
| / _ー |
A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
| / _ー _- ̄
| / _ー |_- ̄ |
|/_ー_- ̄|_____|______
C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)
国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁
あるいは、
あるいは、
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学*の解説
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
| /
| /
| /
| /
A |_____/____ _ーB p/y 資本主義
| / _ー |
A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
| / _ー _- ̄
| / _ー |_- ̄ |
|/_ー_- ̄|_____|______
C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)
国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁
あるいは、
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学*の解説
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
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A |_____/____ _ーB p/y 資本主義
| / _ー |
A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
| / _ー _- ̄
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|/_ー_- ̄|_____|______
C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)
国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)他参照
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁
あるいは、
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学*の解説
p=(I+Cc)
利潤 | / 45度
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A |_____/____ _ーB p/y 資本主義
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A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合
資本主義(p/y)
社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)
国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)他参照
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁
あるいは、
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学*の解説
p=(I+Cc)
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合、資本主義(p/y)、社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)他参照
あるいは、
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学の解説
p=(1+Cc)
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A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合、資本主義(p/y)、社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
あるいは、以下邦訳ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学の解説より
カレツキは、社会主義制度においては「完全雇用は、原価に比して価格を引き下げることを
つうじて維持されるであろう」が、他方、「資本主義制度においては‥‥価格・原価関係は……
維持され、利潤は、産出高と雇用の削減をつうじて、投資プラス資本家の消費と同じ額だけ
低下する。資本主義の弁護論者たちは『価格機構』を資本主義制度の大きな利点とみなして
いるのが通常なのに、価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、
まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合、資本主義(p/y)、社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
JPGは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁
JGPは費用の逆説だろう
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。
ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁
あるいは、以下邦訳ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学の解説より
「…価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合、資本主義(p/y)、社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
例えばJGPにおいて生産性が下がることは必ずしも悪ではない
以下邦訳ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学の解説より
「…価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合、資本主義(p/y)、社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)国民所得の決定と消費の決定
Determimtion of National Income and Consumption 1971
(邦訳『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
主流派はミクロを基礎にしてるからマクロがわからない
MMTにとってのJGPを例に考えればわかるが、生産性(Ys/K)が下がることは必ずしも悪ではない
以下邦訳ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学の解説より
「…価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
p=(1+Cc)
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合、資本主義(p/y)、社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)
(邦訳カレツキ『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
歴史的には平和裡に完全雇用を達成できない国家が戦争へと突き進む
(失業率/賃金率/民間負債率が経済の安定性を測るうえで重要)
主流派はミクロを基礎にしてるからマクロがわからない
MMTにとってのJGPを例に考えればわかるが、生産性(Ys/K)が下がることは必ずしも悪ではない
(ミッチェルの言うように生産性の概念を変える必要がここにある)
以下邦訳ブルス『社会主義における政治と経済』におけるカレツキ経済学の解説より
「…価格の柔軟性が社会主義経済の特徴であることが明らかになるのは、まことに逆説的である。」(*)
https://lh3.googleusercontent.com/-riHhbnGXVzE/WxdXcBgc75I/AAAAAAABccg/oIESQbHEDR0cQ6bnvWXrulZRBp3aveE5gCHMYCw/s640/blogger-image-1853320315.jpg
p=(1+Cc)
利潤 | / 45度
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A・|___/__ _ー___|B' (p/y)' 社会主義
| / _ー _- ̄
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C' C y 国民所得
[AからA'への投資活動の低下]
p=(I+Cc):利潤は、投資(I)に資本家の消費(Cc)を加えたものに等しい
p/y:国民所得に占める所与の利潤の割合、資本主義(p/y)、社会主義(p/y)'
ふたつの社会体制[注:資本主義(p/y)と社会主義(p/y)']では、「投資性向」の低下[A→A']に
たいする反応のしかたが異なるのである。
一方[資本主義]は、賃金と利潤への所得分配の所与のパターンに産出高と雇用を適応させると
いう反応のしかたをし、他方[社会主義]は、産出と雇用の能力水準に所得分配を適応させると
いう反応のしかたをするのである。
(*)
(邦訳カレツキ『経済変動の理論』1958,67頁、 1984年の新訳『資本主義経済の動態理論』では98頁)
歴史的には平和裡に完全雇用を達成できない国家が戦争へと突き進む
(失業率/賃金率/民間負債率が経済の安定性を測るうえで重要)
上の図はカレツキ自身のものではない
カレツキ的には費用の逆説ということになる
政府が直接失業率に働きかけることが出来なければその政府は税金を取るだけで無力ということになる
yokofutorase (@kakukawari1)
2019/11/10 18:00
ミハウ・カレツキ「財界が政府支出の拡大を嫌がる理由の一つは積極財政による完全雇用の達成が労働者
の政治的社会的地位を上昇させるからだ。」(カレツキ;1943)
https://twitter.com/kakukawari1/status/1193453326316163072?s=21
Japanese Owl (@KF0612)
2019/09/15 16:34
カレツキ「前にも指摘したように、完全雇用がいつまでも続くというのは産業界のリーダーたちの好むところ
ではない。というのも、完全雇用が当たり前の状況となると労働者たちは〔強気の姿勢で賃上げや労働
条件の改善を求めるなどして〕『手に負えなくなる』だろうし」 twitter.com/KF0612/status/…
https://twitter.com/kf0612/status/1173137970137686016?s=21
「実業の主導者がいっそう重くみるのは利潤よりはむしろ『工場内の規律』であり『政治的安定性』で
ある。永続する完全雇用というものは彼らからみると不健全であり、失業こそは正常な資本主義システム
のかなめである、とこのように彼らの階級本能は語るのである。」カレツキ 『完全雇用の政治的側面』
https://twitter.com/kf0612/status/609690820032073728?s=21
失業率が高くなればいざという時徴兵制も簡単になる
完全雇用は資本家とその傀儡である政府には不都合なのだ
経済学は成長理論に飲み込まれた
あるいは生産性談義に
カレツキによれば生産性が下がることは必ずしも悪ではない
さらに完全雇用が生産性を上げることもある
カレツキにとって成長の黄金率は一時的な生産性の上限を示すに過ぎない
問題は異なる生産関数から他の関数への移行が常に進行中だということだ
それらはしばしば逆説的な結果を示す
JGPなどは費用の逆説だろう
以下、ラヴォア『ポストケインズ派経済学入門』邦訳2008年153~4頁より
https://1.bp.blogspot.com/-I2YEEbrCyzc/XPRRzCzJVzI/AAAAAAABj20/H0Jtd36XMosXEOe0amtWUa530p3r21ubQCLcBGAs/s1600/IMG_9264.PNG
(完全雇用=稼働率が高い)
《古いポストケインズ派成長モデルと同じように,カレツキ・モデルは,貯蓄関数(gs)と投資関数(gi)
という2つの式のみで,きわめて簡単にあらわすことができる。そして,安定条件が成立するかぎり,
市場メカニズムを通じて,この経済は2つの関数の交点に収束する。…
利潤シェアの低下と,それゆえの総貯蓄性向の低下によって,長期の蓄積率と稼働率が増加するという意味で、この
新しい均衡は「節約の逆説」を示している。
…「費用の逆説」の動学化という,まさに重要かつ,同じく驚くべき2つ目の効果が存在する。すなわち,実質賃金が
増加し,それゆえ,生産費用が増加すると,長期の利潤率が高くなる。いいかえると,各企業の総費用マージンが減少
すると,最終的に経済全体で高利潤率となる。》
☆(カレツキ著竹浪祥一郎訳『社会主義経済成長論概要』日本評論社、一九六五年参照=同名?論文の邦訳だがバージョン違いで「黄金律」云々は邦訳にない)
Kalecki, M., (1972), Selected Essays on the Economic Growth of the Socialist and the Mixed. Economy, Cambridge.
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