水曜日, 2月 27, 2013

イスラムの進化論:メモ

リンク::::::

『哲学の起源』でイスラムの進化論について書かれていたのが気になって調べてみた。
9世紀に書かれたというAl-Jahiz(776-869)の『生存のための努力』は正式な書名ではなく『動物の書』Book of Animals,Kitab al Hayawan が正式の書名だと思う。

http://en.wikipedia.org/wiki/Al-Jahiz
http://www.geocities.ws/pieterderideaux/jahiz_hayawan.html

また、(Al-Jahizもそうだが)ダーウィンの仕事については博物学(動物学を含む)のなかに位置づけるとわかりやすくなると思う。

//////////

参考:

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%80%B2%E5%8C%96%E8%AB%96#.E4.B8.AD.E4.B8.96.E4.BB.A5.E5.89.8D.E3.81.AE.E9.80.B2.E5.8C.96.E6.80.9D.E6.83.B3

中世以前の進化思想 [編集]

古代ギリシアの哲学者アナクシマンドロスは生命は海の中で発展し、のちに地上に移住したと主張した。エンペドクレスは非超自然的な生命の誕生を論じ、後の自然選択に類似した概念を書いている。中国では荘子が進化思想を持っていた。ジョセフ・ニーダムに依れば、道教ははっきりと種の不変性を否定し、道教の哲学者は生物が異なる環境に応じた異なる特徴を持っていると推測した。彼らは自然に対して、当時の西洋の静的な視点とは対照的に「恒常的な変化」を見いだした。古代ローマの哲学者ルクレティウスはギリシアのエピクロス主義に基づいていかなる超自然的干渉もなしで宇宙、地球、生命、人間とその社会が発展すると論じた。

ローマに受け継がれたギリシアの進化思想はローマ帝国の没落と供に失われたが、イスラムの科学者と哲学者へ影響を与えた。イスラムの学者、哲学者で 詳細に進化を推測したのは9世紀のAl-Jahizであった。彼は生物の生存のチャンスと環境の影響を考え、「生存のための努力」を記述した。Ibn Miskawayhは蒸気から水、鉱物、植物、動物、そして類人猿から人へと進む生命の発展の歴史を書いた。イブン・アル・ハイサムは進化論を称賛する本を書いた。他の学者たちアブー・ライハーン・アル・ビールーニー、ナスィールッディーン・トゥースィー、イブン=ハルドゥーンらも進化思想について議論した。彼らの本はルネッサンス以降ラテン語に翻訳されてヨーロッパに持ち込まれた。


Evolution By Wikipedians

http://books.google.co.jp/books?id=sUOJC_Rq4HMC&dq=evolution+al-jahiz&hl=ja&source=gbs_navlinks_s
http://pediapress.com/books/show/evolution-by-wikipedians-c953f4fd/


AL-JAHIZ AND THE RISE OF BIOLOGICAL EVOLUTION by Dr ...
http://dergiler.ankara.edu.tr/dergiler/37/772/9842.pdf

dergiler.ankara.edu.tr/dergiler/37/.../9842.pd... - このページを訳す
ファイルタイプ: PDF/Adobe Acrobat - クイック ビュー
M BAYRAKDAR 著 - 引用元 10 - 関連記事
AL-JAHIZ AND THE RISE OF BIOLOGICAL EVOLUTION by Dr. Mehmet BAYRAKDAR. Although al-Na~~am made the first steps in the field of biologieal cvolutionary thought, in the history of seienee, the theory of biologieal evolution was ...


http://www.shininghistory.com/2009/09/book-of-animals-by-al-jahiz-9th-century.html


以下は後年の Ibn Bakhtishuの書。


http://www.amazon.com/World-Beasts-Thirteenth-Century-Illustrated-Tradition/dp/9004201009/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1362122753&sr=8-1&keywords=A+World+of+Beasts+A+Thirteenth-Century

http://www.islamicspain.tv/Arts-and-Science/The-Culture-of-Al-Andalus/Zoology.htm

火曜日, 2月 26, 2013

M・ウェーバー:メモ(作業中)

                           (リンク::::::
 『経済と社会』
 政治  |  ネーション
(国家) |/(家族、宗教、音楽?)
__|__//___
  | //  
 経済//___アソシエーション
(資本) |『宗教社会学論集』

マックス・ウェーバー(独語発音ではヴェーバーがより近い)の『宗教社会学論集』群(第一部)と『経済と社会』群(第二部)は同じネーションを起点として、
それぞれ、アソシエーションと国家(さらに音楽?)へと逆の結論にいたる(柄谷行人による考察を参照)。
ただしさらなる展開として、『宗教社会学論集』群の末尾に置かれる「パリサイ人」をネーションとして、
『経済と社会』群の末尾に置かれ得る「都市」(=コムーネ)をアソシエーションとして考えることもできる。

ウェーバーは以下の三つと戦った。

 官僚制、  ナチス
(合法的支配)

 唯物史観
(および経済決定論)

しかし、自由と平等には懐疑的だった。

追記:
第一部一般社会学は支配から始まり家に終わる(ジンメルの体系を意識したらしい)。第二部形式社会学と逆。
後半部の「支配の社会学」はそれら全体をさらに反復、循環する。
第一部の冒頭となる『プロ倫』が先で、第二部が1911-1913に書かれたのち、再び第一部の大半を占める『世界宗教の経済倫理』執筆を挟み、第一部の残りが1918-1920に書かれた。

     _____________

 宗教社会学論集(Gesammelte Aufsätze zur Religionssoziologie, 初版1920年)

第1巻
序言
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
プロテスタンティズムの教派と資本主義の精神
世界宗教の経済倫理(Die Wirtschaftsethik del Weltreligionen )
   序論
   1 儒教と道教
   中間考察 宗教的現世拒否の段階と方向にかんする理論
第2巻
世界宗教の経済倫理(つづき)
   2 ヒンズー教と仏教
第3巻
世界宗教の経済倫理(つづき)
   3 古代ユダヤ教
     付論 パリサイ人(遺稿)
 

Gesammelte Aufsätze zur Religionssoziologie (1921)
Vol. 1.
Vorbemerkung
Die protestantische Ethik und der Geist des Kapitalismus.
Die protestantischen Sekten und der Geist des Kapitalismus.
Die Wirtschaftsethik der Weltreligionen.
    Einleitung
    1. Konfuzianismus und Taoismus.-
   ('Zwischenbetrachtung. Theorie der Stufen und Richtungen religioser Weltablehnung,' )
Vol. 2.
    2. Hinduismus und Buddhismus.-
Vol. 3.
    3. Das antike Judentum
(Nachtrag. Die Pharisäer [aus dem Nachlaß]).

『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(1904-1905)岩波文庫:目次
(Die protestantische Ethik und der 'Geist' des Kapitalismus,1904-1905)
  著者序言
第1章 問題
   1 信仰と社会層分化
   2 資本主義の「精神」
   3 ルターの天職観念ーー研究の課題
第2章 禁欲的プロテスタンティズムの天職倫理
   1 世俗内的禁欲の宗教的諸基盤 
   2 禁欲と資本主義精神

*「パリサイ的な正しさ」や「鉄の檻」(「殻」と訳すべきだったとして、パーソンズによる英訳の際の誤訳が指摘されている)が最終章で言及されている。

参考:
英語版目次の方がわかりやすい。

Table of contents (from the 1958 Scribner's edition, translated by Talcott Parsons)

Part 1. The Problem
 I. Religious Affiliation and Social Stratification
 II. The Spirit of Capitalism
 III. Luther's Conception of the Calling. Task of the Investigation.
Part 2. The Practical Ethics of the Ascetic Branches of Protestantism.
 IV. The Religious Foundations of Worldly Asceticism
  A. Calvinism
   Predestination; Elimination of Magic; Rationalization of the World; Certainty of Salvation; Lutheranism vs. Calvinism;
   Catholicism vs. Calvinism; Monasticism vs. Puritanism; Methodical Ethic; Idea of Proof.
  B. Pietism
   Emotionalism; Spener; Francke; Zinzendorf; German Pietism.
  C. Methodism
  D. The Baptism Sects
   Baptist and Quaker; Sect Principle; Inner Worldly Asceticism; Transformation of the World.
 V. Asceticism and the Spirit of Capitalism
  Richard Baxter; Meaning of Work; Justification of Profit; Jewish vs. Puritan Capitalism; Puritanism and Culture; Saving and Capital; Paradox of Asceticism and Rich; Serving Both Worlds; Citizenry Capitalistic Ethic; Iron Cage of Capitalism.

続編『プロテスタンティズムの教派と資本主義の精神』(1906)の邦訳は『世界の大思想』IⅡ-7(河出書房新社、1963) に所収。
「序言」と「序論」と「中間考察」の邦訳は『宗教社会学論選』(みすず書房、1972)に所収。


        
『儒教と道教』1916(創文社、1971年)  1ー1
  目  次
凡例
第一章 社会学的基礎ーーその一 都市、君侯、および神
  第一節 貨幣制度
  第二節 都市とギルド
  第三節 近東との比較からみた君俣の行政と神の観念
  第四節 中央君主のカリスマ的司祭的地位
第二章 社会学的基礎ーーその二 封建的国家と俸禄的国家
  第一節 レーエン制の世襲カリスマ的性格
  第二節 官僚制的統一国家の復興
  第三節 中央政府と地方官吏
  第四節 公共の負担ーー徭役国家と租税国家
  第五節 官吏階級と徴税の一括化
第三章 社会学的基礎ーーその三 行政と農業制度
  第一節 封建制度と財政制度
  第二節 軍隊制度と王安石の改革の試み
  第三節 国庫的農民保護と、農業制度に対するその成果
第四章 社会学的基礎ーーその四 自治、法律、および資本主義
  第一節 資本主義的依存関係の欠如
  第二節 氏族組織
  第三節 村落の自治
  第四節 経済関係の氏族的拘束
  第五節 法の家産制的構造
第五章 読書人的身分
  第一節 中国的ヒューマニズムの儀礼偏重主義的、行政技術傾向的性格。平和主義への転化
  第二節 孔子
  第三節 試験制度の発展
  第四節 社会学的な教育類型のうちにおける儒教的教育の地位
  第五節 読書人階級の身分的性格。封建的名誉と学生的名誉
  第六節 君子理想
  第七節 官吏の威信
  第八節 経済政策他見解
  第九節 読書人階級の政敵、スルタン制と宦官
第六章 儒教的生活指針
  第一節 官僚割と教権制
  第二節 自然法と形式的法論理との欠如
  第三節 自然科学的思惟の欠如
  第四節 儒教の本質
  第五節 形而上学の無いことと儒教の内現世的性格
  第六節 『礼節』の中心概念
  第七節 恭順の念(孝)
  第八節 経済心情と、専門家精神の拒否
  第九節 君子理想
  第十節 古典の意味
 第十一節 正統説の史的展開
 第十二節 初期の儒教の悲壮
 第十三節 儒教の平和主義的傾向
第七章 正統と異端(道教)
  第一節 中国における教義と儀礼
  第二節 隠逸と老子
  第三節 道と神秘主義
  第四節 神秘主義の実際的帰結
  第五節 正統と異端との学派対立
  第六節 道教的長寿法
  第七節 道教の教権制
  第八節 中国における仏教の一般的地位
  第九節 呪術の合理的体系化
  第十節 道教の倫理
 第一ー節 中国の正統的および異端的倫理の伝統主義的性格
 第十二節 中国における宗派と異端迫害
 第十三節 太平〔天国〕の乱
 第十四節 発展の結果
第八章 結論ーー儒教とピューリタニズム

世界宗教の経済倫理 序言
あとがき
欧文索引
事項索引


『儒教と道教』1916 マクス・ウェーバー 著 ; 細谷徳三郎 訳(邦訳、1940)
目次
世界宗敎の經濟倫理

總論
儒敎と道敎
一 都市・諸侯・神々
二 封建國家と封祿國家
三 行政と農業體制
四 自治行政・法律・資本主義
五 讀書人身分階級
六 儒敎的生活方向
七 正統說と異端說
八 儒敎と淸敎
あとがき





「中間考察 
 宗教的現世拒否の段階と方向の理論」1916
(世界の大思想 河出書房新社II-7、1963)
  目 次
現世拒否の諸動機の合理的構成物がもつ意味
禁欲と神秘論の類型学
現世拒否の諸方向
  経済の領域
  政治の領域 
  美の領域 
  性愛の領域
  知性の領域
現世拒否の諸段階
神義論の合理的な三形式

参考:神義論の原型をドストエフスキー「大審問官」に求めることも出来る。ウェーバーはかなり「大審問官」を意識していたらしい。

 世俗拒否の諸類型(折原浩、1988)

      禁
      欲
      |
 世俗外__|__世俗内
(遁世)  |
      |
      瞑
      想

 あるいは、

     世俗外
     (遁世)
      |
  禁___|___瞑
  欲   |   想
      |
     世俗内
     
 さらに、

ジャイナ教 禁 
  仏教  欲 西欧的
      |
 世俗外__|__世俗内
(遁世)  |
      | ユダヤ的
 インド的 瞑 中国的?
      想

 参考:宗教社会学第十節(執筆はこちらが先)


『ヒンドゥー教と仏教』1916(大月書店、2009)  1ー2
目 次
第一章 ヒンドゥー教的社会体制 
  第一節 インドとヒンドゥー教の一般的地位
  第二節 ヒンドゥー教の布教方式
  第三節 ヒンドゥー教における教義と祭祀
  第四節 ヒンドゥー教におけるヴェーダの位置
  弟五節 バラモンの位置。「種族」、「ツンフト」および「身分」への関係におけるカーストの本質
  第六節 カーストの社会的等級の概観 
  第七節 血族の位置とカースト
  第八節 カーストの主要部門 
  第九節 カースト様式とカースト分裂
 第一〇節 カースト紀律
 第一一節 カーストと伝統主義
 第一二節 カースト秩序の宗数的な解脱的意義
 第一三節 インドにおけるカーストの歴史的発展条件

第二章 インド知識人の正統的および異端的解脱論
  第一節 バラモン的宗教心の反祝宴的〔反狂躁的〕および祭式主義的性格
      ギリシア的および儒教的知識層との比較
  第二節 律法と自然法問題の欠如と
  第三節 インドにおける知識、苦行および神秘教
  第四節 シュラーマナ(沙門)とバラモン的苦行
  第五節 バラモンの文献とインドにおける科学
  第六節 修行法(ヨーガ)宗教哲学の発展
  第七節 正統的解脱論
  第八節 バガヴァドギーター(聖薄伽梵歌)の解脱論と職業倫理学
  第九節 高貴な職業的僧侶の異端的解脱論。その一、ジャイナ教
 第一〇節 高貴な職業的僧侶の異端的解脱論。その二、古代仏教

第三章 アジア的な宗派宗教心および救主宗教心
  第一節 古仏教の転化の一般的根拠
  第二節 アショカ王
  第三節 大乗仏教
  第四節 伝道。その一、セイロンとインドシナ
  第五節 その二、中国
  第六節 その三、朝鮮
  第七節 その四、日本
  第八節 内奥アジアーーラマ教
  第九節 インドにおける正系派の復興。一般的性格
 第一〇節 シヴァ派と性標崇拝
 第一一節 ヴィシュヌ派とバクティ帰依
 第一二節 宗派とグル
      宗派とグル【補訳】
 第一三節 アジア的宗教類型の一般的性格 【補訳】
解題
事項索引
人名索引

追記:
ウェーバーは日本についての記述を主にカール・フローレンツK. Florenzとカール・ラートゲンK.Rathgenを典拠にしていると註にある。
ちなみに、上記古在由重訳は一般に「禁欲」と訳される Askese を「苦行(原語:tapas,carya 行法)」、 「救済」「救拯」と訳される Heil や Soteriologie というドイツ語で「解脱(原語:mukuti,ムクティ)」と訳している。


『古代ユダヤ教』1917(マックス ヴェーバー著、内田 芳明訳、岩波文庫、上中下全三巻) 1−3
上巻
 第一章 イスラエル誓約同志共同態とヤハウェ
      序 論――ユダヤ宗教史の社会学的問題 ☆
    一 世界史的および風土的諸条件
    二 ベドゥイン
    三 都市とギッボーリーム(=戦士、騎士)
    四 イスラエル農民
    五 ゲーリームと族長倫理
    六 イスラエル法律集における社会法
    七 ベリース(=契約)
    八 ヤハウェ連合とその機関
    九 聖戦、割礼、ナジルびと(=君たる者)、ネビイーム(=職業的予言者ナービー団)
   一〇 連合戦争神の受容とその特徴

中巻
 第一章 イスラエル誓約同志共同態とヤハウェ(つづき)
   一一 ヤハウェ宗教いがいの諸礼拝
   一二 安息日
   一三 バールとヤハウェ、偶像と神の箱
   一四 犠牲と贖罪
   一五 レビびととトーラー
   一六 祭司身分の発展とエルサレムの礼拝独占
   一七 狂躁道に対するヤハウェ宗教の闘争
   一八 イスラエルの知識人と隣接の諸文化
   一九 魔術と倫理
   二〇 神話的叙述と終末論
   二一 捕囚前の倫理とその隣接諸文化の倫理との関係

下巻
第二章 ユダヤ的パーリア民族の成立
   二二 捕囚前の予言、その政治的方向性
   二三 記述予言者の心理学的・社会学的特質
   二四 予言者の倫理と神義論
   二五 終末論と予言者
   二六 儀礼的遮断の発展と対内・対外道徳の二元主義
   二七 捕囚、エゼキエルと第二イザヤ
   二八 祭司と捕囚後の宗派的復興

付録 パリサイびと
   一 ゼクテ宗教としてのパリサイ主義
   二 ラビ
   三 パリサイ派ユダヤ教の教説と倫理
   四 エッセネ派、そのイエスの教えとの関係
   五 ユダヤ人の儀礼的遮断の強化
   六 離散ユダヤ人における改宗運動
   七 キリスト教の使徒の宣教

地 図
年 表
訳者解説――ヴェーバー『古代ユダヤ教』について
訳者あとがき

http://blogs.yahoo.co.jp/solomon12726/folder/454744.html

パリサイ派の用語解説 - ユダヤ教内の一教派で,エルサレム神殿奉仕期間中の祭司に課される諸規定を日常生活においても貫くため,一種の誓約共同体を構成した。パリサイとは元来〈分離派〉の意。その起源は前2世紀にさかのぼる。



二重道徳
岩波文庫版 古代ユダヤ教上19頁

柄谷世界史の構造
二重道徳,151~2^484

http://firstpage.xxxxxxxx.jp/sub-500/sub472.htm

解説文(「岩波文庫解説総目録」或いは、表紙より引用)

ユダヤ人とは何であったのか。本書は賤民バーリア民族となるその運命的過程を叙述し、 賤民資本主義の本質を解明する。ヴェーバーの比較宗教社会学研究の中で『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』と併せて西洋近代経済倫理の歴史的理解に重要な著作。(全3冊)

岩波文庫 1996年9月17日 第1刷
マックス ヴェーバー   
古代ユダヤ教 (こだいユダヤきょう) 全3冊  

  上記著作より、本文書き出し1ページを引用

    第一章  イスラエル誓約同志共同態とヤハウェ
  序論----ユダヤ宗教史の社会学的問題
 ユダヤ教は、宗教史的・社会学的にみて独自の問題をもっている。この問題はまさにインドのカースト秩序と比較することによってもっともよく理解できる。 ではいったい社会学的にみてユダヤ人とはなんであったのか。一つのパーリア民族(Pariavolk 賤民)であった。 その意味は、われわれがインドから知るごとく、儀礼的に、形式上あるいは事実上、社会的環境世界から遮断されているような客人民族のことである。 環境世界に対するユダヤ人の態度の本質的諸特徴、わけても〔中世の〕強制隔離よりはるかに以前から存在していた自由意志によるユダヤ人居住区の存在や対内・対外道徳という二重道徳のつかいわけ、 はすべてこのパーリア民族から由来すると見られるのである。 ところでユダヤ民族は、次の三つの重要な事情によって、インドの賤民諸部族とは相違している。
 (1)ユダヤ民族は、カースト秩序のないような環境世界の中で、一つのパーリア民族であった(というよりはむしろ、一つのパーリア民族となった)。

____________

『経済と社会』Wirtschaft und Gesellschaft, 初版1921年。以下は1956年の第四版を参照)

第1部
第1章 社会学の根本概念 
第2章 経済行為の社会学的基礎範疇
第3章 支配の諸類型
第4章 階級と身分
第2部
第1章 経済と社会秩序との原理的関係
第2章 共同体の経済的関係一般
第3章 経済との関係における共同社会関係と利益社会関係の諸類型
第4章 人種的共同関係
第5章 宗教社会学
第6章 市場共同体
第7章 経済と法 (法社会学)
第8章 政治的共同体
第9章 支配の社会学
        第1
  7節   支配の社会学
        第8節   都市の類型学 (都市社会学)
        第9節   国家社会学
付 録 音楽社会学  (→
 
参考:
http://www.hkg.ac.jp/~sawada/kougi/11/11.htm

橋本努講義レジュメ ウェーバー「経済と社会」第五版の構成
(1978年刊行の独語第五版は、創文社版が依拠した第四版とは「支配の社会学」内の章づけが一つズレる。)


『経済と社会』
 政治  |  ネーション
(国家) |/(家族、宗教)
__|__//_____
  | //  
 経済//___アソシエーション
(資本) | 『宗教社会学論集』

『経済と社会』群と『宗教社会学論集』群は同じネーションを起点として、
それぞれ国家、アソシエーションと逆の結論にいたる。そこにウェーバーの思考の往復運動を見ることが出来る。

    http://de.wikipedia.org/wiki/Wirtschaft_und_Gesellschaft
    http://archive.org/details/wirtschaftundges00webeuoft

    Wirtschaft und Gesellschaft

    Teil 1 Die Wirtschaft und die gesellschaftliche Ordnung und Mächte (in der 1. Auflage)
    Soziologische Kategorienlehre (in der 4. und 5. Auflage) 1–180
    Kapitelnr. Überschrift Seiten
    1 Soziologische Grundbegriffe 1–30
    2 Soziologische Grundkategorien des Wirtschaftens 31–121
    3 Die Typen der Herrschaft 122–176
    4 Stände und Klassen
    (以上、1913年版より)
    Teil 2 Die Wirtschaft und die gesellschaftliche Ordnung und Mächte 181–876
    Kapitelnr. Überschrift Seiten
    1 Die Wirtschaft und die gesellschaftlichen Ordnungen in ihrer prinzipiellen Beziehung 181–198
    2 Wirtschaftliche Beziehungen der Gemeinschaften (Wirtschaft und Gesellschaft) im allgemeinen 199–211
    3 Typen der Vergemeinschaftung und Vergesellschaftung in ihrer Beziehung zur Wirtschaft 212–233
    4 Ethnische Gemeinschaftsbeziehungen 234–244
    5 Typen religiöser Vergemeinschaftung (Religionssoziologie) 245–381
    6 Die Marktgemeinschaft 382–385
    7 Wirtschaft und Recht (Rechtssoziologie) 387–513
    8 Politische Gemeinschaften 514–540
    9* Soziologie der Herrschaft 541–876
    Anhang Die rationalen und soziologischen Grundlagen der Musik 877–928
    – Verzeichnisse
    (以上、1956年版より。第2部(2-3部)は諸説あり)




________________

『社会学の根本概念(基礎概念)』(1920):目次 1−1
 
「社会学とは、社会的行為を解釈しつつ理解し、そうすることによって社会的行為の経過や結果を因果的に説明しようとするひとつの学問である。」(WuG85頁)

 緒 言
 一 社会学と社会的行為の「意味」との概念
    I 方法的基礎
  II 社会的有為の概念
 二 社会的行為の諸動機
 三 社会関係
 四 社会的行為の諸類型:習慣、習俗
 五 正当的秩序の概念
 六 正当的秩序の種類:習律と法
 七 正当的秩序の妥当根拠‥伝統、信念、制定規則
 八 闘争の概念
 九 ゲマインシャフト関係とゲゼルシャフト関係
一〇 開放的関係と封鎖的関係
一一 行為の帰属。代表関係
一二 団体の概念と種類
一三 団体の諸秩序
一四 行政秩序と規制秩序
一五 経営と経営団体、結社、アンシュタルト
ー六 権力、支配
一七 政治団体、教政団体


利益社会関係   共同社会関係

       |    伝統的
  目的合理的|感情的
_______|_______
  価値合理的|
       |

社会学の基礎概念 2社会的行為の諸動機、
有斐閣支配の社会学31頁、参照
http://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/Resume%20on%20Weber%20Basic%20Concepts.htm



『経済行為の社会学的基礎範疇』(中公世界の名著50、295〜484頁)  1−2
I 経済行為
 一 経済行為の概念
 二 効用サーヴィスの概念
 三 行為の経済的指向
 四 合理的な経済行為の典型的な方法
 五 経済団体の諸形態
II 市場経済原理
 六 交換手段・支払手段・貨幣
 七 典型的な貨幣使用の第一次的な結果 信用
 八 市場状態・市場性・市場の自由・市場規制
 九 経済の形式合理性と実質合理性
 一〇 貨幣計算の合理性
 一一 営利の概念とその諸形態 資本計算
 一二 実物計算と実物経済
 一三 貨幣計算の形式合理性の条件
 一四 流通経済と計画経済
III 分業の諸形態
 一五 経済的なサーヴィス配分の諸類型(概説)
 一六 技術的なサーヴィス構成の諸形態(その一)
 一七 技術的なサーヴィス構成の諸形態(その二)
 一ハ サーヴィス配分の社会的な諸形態
 一九 サーヴィス利用の専有
 二〇 生産手段の専有
 一二 管理サーヴィスの専有
 二二 労働者の生産手段からの分離(その一)
 二三 労働者の生産手段からの分離(その二)
 二四 職業および職業構成の諸形態
 二四a 専有および市場関係の主要形態
IV 資本計算の合理性
 二五 サーヴィスの計算可能性の条件 適性・労働熟練・労働モラールなど
 二六 計算上は異質なサーヴィスの組織化 共産主義の諸形態
 二七 資本財・資本計算
 二八 商業の概念と諸形態(その一)
 二九 商業の概念と諸形態(その二)
 二九a 商業の概念と諸形態(その三)
 三〇 資本計算の形式最大合理性の条件
 三一 「資本主義的」営利指向の典型的な方向

V 貨幣制度
 三二 近代国家の貨幣制度と貨幣の種類 無制限通貨
 三三 限定貨幣
 三四 券貨
 三五 貨幣の形式的ならびに実質的価値
 三六 貨幣政策の手段と目的
VI 経済と政治の相互浸透
 三七 政治団体が経済に対して有する貨幣外の意義
 三八 攻治団体の財政行為
 三九 私経済への反作用
 四〇 経済が団体形成に及ぼす影響
 四一 経済行為の起動力
 
分業の諸形態(実際は一四からはじまる)における具体的な分業労働の分類の数々は革命の為の財産目録として特に重要であろう。


『支配の諸類型』(創文社、1970) 1ー3 
     目    次
〔第一部 社会学的範疇論〕             
第三章 支配の諸類型
 第一節 正当性の妥当
   一 支配の定義・条件および種類、正当性
   二 正当的支配の三つの純粋型、合法的・伝統的・カリスマ的支配
 第二節 官僚制的行政幹部を伴う合法的支配
   三 合法的支配、官僚制的行政幹部による純粋型
   四 〔続き〕
   五 官僚制的=単一支配制的行政
 第三節 伝統的支配
   六 伝統的支配    
   七 〔続き〕
   七a 長老剖、家父長制、家産制
   八 〔続き〕
   九 身分制的=家産制的支配
   九a 伝統的支配と経済
 第四節 カリスマ的支配
  一〇 カリスマ的支配、その特徴とその共同社会関係
 第五節 カリスマの日常化
  一一 カリスマの日常化とその影響
  一二  〔続き〕
  一二a 〔続き〕
 第六節 封建制
  一二b 封建制、レーエン封建制
  一二c プフ(フは小文字)リュンデ封建制およびその他の封建制
  一三 さまざまな支配類型の混合
 第七節 カリスマの没支配的な解釈がえ
  一四 カリスマの没支配的な解釈がえ
 第八節 合議制と権力分割
  一五 合議制と権力分割
  一六 特殊化された権力分割
  一七 政治的権力分割の経済に対する関係
 第九節 政党
  一八 政党の概念と本質
第一〇節 没支度的な団体行政と代議員行政
  一九 没支配的か団体行政と代議員行政
  二〇 名望家行政
第一一節 代表制
  二一 代表制の本気と諸形式
  二二 利益代表者による代表制

第四章 身分と階級     1−4
 第一節 概念
   一 概念
   二 営利階級の意義
   三 身分状況および身分の概念
 
 付録 
   戦士身分
   戦士身分
   訳者あとがき
 事項索引


参考:

     |制度的  |非制度的
_____|_____|_______
人格的  |伝統的支配|カリスマ的支配
_____|_____|_______
非人格的 |合法的支配|

 第一部/第三章/第一節/二 正統的支配の三つの純粋型

http://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/Resume%20on%20Weber%20Herschafts%20Kategorie.pdf




権力と支配 (講談社学術文庫) [文庫] (1−3)
(創文社版別訳『支配の諸類型』に官僚制関連が追加され、節が章になっている)
マックス・ウェーバー (著), 濱嶋 朗 (翻訳)
はしがき
■第一部 権力と支配■
 第一章 正当性の妥当
  1 支配の定義、条件および種類。正当性
  2 正統的支配の支配の三つの純粋型
 第二章 官僚制的行政幹部をそなえた合法的支配
  3 合法的支配――官僚制的行政幹部による純粋型
  4 合法的支配――官僚制的行政幹部による純粋型(つづき)
  5 官僚制的・単一支配的行政
 第三章 伝統的支配
  6 伝統的支配
  7 伝統的支配(つづき)
  7a 長老制、家父長制、家産制
  8 家産制的臣僚の扶養
  9 身分制的・家産制的支配
  9a 伝統的支配と経済
 第四章 カリスマ的支配
  10 カリスマ的支配、その特徴と共同体化
 第五章 カリスマの日常化
  11 カリスマの日常化とその影響
  12 カリスマの日常化とその影響(つづき)
  12a カリスマの日常化とその影響(つづき)
 第六章 封建制
  12b 封建制、レーエン(知行)封建制
  12c フリュンデ(秩禄)封建制およびその他の封建制
  13 種々の支配類型の混合
 第七章 カリスマの没支配的意味転換
  14 カリスマの没支配的意味転換
 第八章 合議制と権力分立
  15 合議制の権力分立
  16 専門分化的権力分立
  17 政治的権力分立と経済との関係
 第九章 政党
  18 政党の概念と本質
 第十章 没支配的団体行政と代議行政
  19 没支配的団体行政と代議行政
  20 名望家行政
 第十一章 代表
  21 代表の本質と諸形態
  22 利益代表者による代表

 第十二章 身分と階級            1−4
  23 階級的状況および階級の概念
  24 営利階級の意義
  25 身分的状況および身分

■第二部 官僚制
  1 官僚制の特徴
  2 官僚の地位
  3 官僚制化の前提と根拠
  (1)貨幣経済的・財政的前提
  (2)行政事務の量的発達
  (3)行政事務の質的変化
  (4)官僚制組織の技術的長所
  (5)行政手段の集中
  (6)社会的差別の平準化
  4 官僚制機構の永続的性格
  5 官僚制化の経済的および社会的帰結
  6 官僚制の権力的地位
  7 官僚制の発展段階
  8 教養と教育の「合理化」
訳註
文庫版あとがき
解説(橋本努)
索引


参考:

     |制度的  |非制度的
_____|_____|_______
人格的  |伝統的支配|カリスマ的支配
_____|_____|_______
非人格的 |合法的支配|

 第一部/第一章/2 正統的支配の支配の三つの純粋型

http://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/Resume%20on%20Weber%20Herschafts%20Kategorie.pdf


第2部 2−0
『理解社会学のカテゴリー』[1913→1985=1990](未来社 1990/01/11 出版)

第1章 「理解」社会学の意味
第2章 「心理学」との関係
第3章 法教義学との関係
第4章 「ゲマインシャフト行為」
第5章 「ゲゼルシャフト関係」と「ゲゼルシャフト行為」
第6章 「諒解」
第7章 「アンシュタルト」と「団体」

http://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/Resume%20on%20Weber%20Kategorie.pdf

(『ヴェーバー『経済と社会』の再構成―トルソの頭 』(折原 浩 (1996/5))によれば、
上記『理解社会学のカテゴリー<範疇>』が第二部の冒頭?で参照されるべきだという。)


『経済と社会集団』(中公世界の名著50、485〜598頁) 
目 次
第一章 社会における諸秩序と経済  2−1
 第一節 法秩序と経済秩序
  第一項 法秩序の社会学的概念と法学的概念
  第二項 法秩序が個人に及ぼす社会学的経済的作用。国家法と国家外的法
 第二節 法秩序、諒解律および慣習
  第一項 法形成に対する習慣の意義
  第二項「当為教唆」と「感情移入」による秩序の変革
  第三項 諒解律、慣習、法の間の流動的な相互移動性
 第三節 経済に対する法強制の意義と限界
第二章 共同体の経済的関係〔経済と社会〕についての一般的考察  2−2
 第一節 経済の本質、経済共同体、経済従事共同体、経済統制共同体
 第二節 「開放」経済関係と「閉鎖」経済関係
 第三節 共同体の形態と経済利害関心
 第四節 「経済従事」共同体による経済的給付徴収の諸類型と経済形態
 第五節 共同体の入用充足や負担配分の及ぼす作用、経済統制的秩序
第三章 ゲマインシャフト結合とゲゼルシャフト結合の諸類型ーーとくに経済との関係において  2−3
 第一節 家共同体
 第二節 近隣共同体、経済共同体、そしてゲマインデ
 第三節 家共同体における性的諸関係
 第四節 氏族と性関係の規制。家‐、氏族‐、近隣‐、政治共同体
                    (初版に依拠した英語版は以下が独立した章になるなどの相違がある)
 第五節 防衛‐経済制度との関係。「夫婦財産法」と相続権
 第六節 家共同体の解体、機能状況の変化と「計算可能性」の増大、近代的商事会社の成立
 第七節 「オイコス」ヘの発展

          Chapter V? 

ETHNIC GROUPS

Economy and Society: An Outline of Interpretive Sociology
 2−4 (→
University of California Press, 1978
http://books.google.co.jp/books?id=pSdaNuIaUUEC
(pp.385-398)

1. "Race"Membership
2.The Belief in Common Ethnicity: Its Multiple Social Origins and
 Theoretical Ambiguities
3. Tribe and Politlcal Community:The Disutility of the Notion of
 "Ethnic Group"
4 Nationality and Cultural Prestige
 Notes
邦訳:ヴェーバー1922(中村貞二訳1977)
「種族的共同社会関係」『みすず』9-10月号、64-81 頁

 第一節 「人種」所属(ラッセンツーゲヘーリッヒカイト)
 第二節 種族的共属の信念(エトニッシャ・ゲマインザームカイツグラウベ)の発生。
     言語共同社会(シュプラーハゲマインシャフト)、祭祀共同社会(クルトゲマインシャフト)
 第三節 政治的共同社会との関係。
     「部族(シュタム)」と「民族(フォルク)」
 第四節 国民所属(ナチオナリテート)と文化威信(クルトウーアプレスティージュ)





『宗教社会学』執筆1911-1913(1976、創文社) 2−5
     目  次
 [第二部 経済と社会的・諸秩序および諸力]
第五章 宗教社会学(宗数的共同体関係の諸類型)
 第一節 諸宗教の成立
   一 宗教的ないし呪術的に動機づけられた共同体行為の根源的此岸性
   二 精霊信仰
   三 「超感性的」な力の成立
   四 自然主義と象徴主義
   五 神々の世界と機能神
   六 祖先崇拝と家—祭司制
   七 政治的な集団神と地方神
   八 ー神教と日常的宗教性
   九 普遍主義と一神教
  一〇 神強制、呪術、神礼拝

 第二節 呪術師—祭司
 第三節 神概念。宗数的倫理。タブー
   一 倫理的な神々。
   二 超神的、非人格的な力。神の創造としての秩序
   三 タブー規範の社会学的意義。トーテミズム
   四 タブー化、共同体関係、および類型化
   五 呪術的倫理—宗数的倫理。罪意識、救済思想
 第四節 「預言者」
   一 「預言者」——祭司および呪術師に対するものとして——
   二 預言者と立法者
   三 預言者と教説家
   四 密儀師と預言者
   五 倫理的預言と模範的預言
   六 預言者的啓示の性格
 第五節 教団
   一 預言者、遵奉者、および教団
   二 教団的宗教性
   三 預言と祭祀経営
 第六節 聖なる知。説教。司牧
 第七節 身分、階級と宗教
   一 農民階級の宗教性
   二 初期キリスト教の都市占住性
   三 信仰戦士としての騎士
   四 官僚制と宗教
   五 「市民的」宗教性の多様性
   六 経済的合理主義と宗教的・倫理的合理主義
   七 小市民階級の非類型的な宗教的態度。職人の宗教性
   八 最も強度の消極的特権を賦与された人々の、倫理的な救済的宗教性
   九 救済的宗教性の、階級および身分による被制約性
  一〇 ユダヤ教およびヒンドゥ教の賎民的宗教性。怨恨
  一一 知的階層による諸宗教の刻印
  一二 ユダヤ教および初期キリスト教における小市民的知性主義
  一三 上流人知性主義、平民的知性主義、賎民的知性主義、および宗派的宗教性
  一四 西ヨーロッパにおける、宗数的に「啓蒙された人々」の教団形形成
 第八節 神義論の問題
   一 一神教的な神観念と世界の不完全性
   二 神義論の純粋な諸類型ーーメシア的終末論
   三 彼岸信仰、摂理信仰、広報信仰、予定信仰
   四 世界の不完全性の問題に関するさまざまな解決の試み
 第九節 救済と再生
 第十節 救済方法と、生活態度へのそれの影響
  一 呪術的宗教性と儀礼主義。儀礼主義的な帰依宗教性の諸帰結
  二 日常倫理の宗教的体系化
  三 忘我、狂躁、病的快感、および合理的宗教的な救済方法論
  四 救済方法論の体系化と合理化、および生活感度
  五 宗教的錬達者
  六 現世拒否的禁欲と現世内的禁欲
  七 現世逃避的、神秘主義的観照
  八 アジアの救済的宗教性と西洋の救済的宗教性との差異
  九 救世主神話と救拯論(きゅうじょうろん)
 一〇 秘蹟恩寵および施設恩寵による救済
 一一 信仰による救済
 一二 予定言寵による救済
第十一節 宗教的倫理と「現世」
  一 宗教的心情倫理の現世に対する緊張関係
  二 宗教的倫理の基盤としての隣人 ‐ 倫理
  三 利息取得に対する宗数的排斥
  四 生の定款的—倫理的合理化と経済的合理化との緊張関係
  五 宗数的な愛の無世界論と政治的な強圧行為
  六 国家に対するキリスト教の態度の変遷
  七 「有機的」な職業倫理
  八 宗教性と性的なもの
  九 同胞愛倫理と芸術
第十二節 文化宗教と「現世」
  一 ユダヤ敦の現世志向性
  二 カトリック教徒、ユダヤ教徒、清教徒の営利生活に対する態度
  三 ユダヤ数における律法的宗教性と伝統主義
  四 ユダヤ教徒と清教徒
  五 イスラム敦の現世順応性
  六 原始仏教の現世逃避性
  七 もろもろの文化宗教と資本主義
  八 現世拒否的な初期キリスト敦

訳者註
訳者あとがき
事項索引




          Chapter VII? 
THE MARKET: ITS IMPERSONALITY AND ETHIC(Frament)
 2−6 (→
 Notes

Economy and Society: An Outline of Interpretive Sociology
University of California Press, 1978
http://books.google.co.jp/books?id=pSdaNuIaUUEC
(pp.635-640)

http://www.amazon.co.jp/Economy-Society-Outline-Interpretive-Sociology/dp/0520035003/


『法社会学』(創文社、1974) 2−7
    目    次
 [第二部 経済と社会的・諸秩序および諸力]
第一章 経済と社会的諸秩序
 第一節 法秩序と経済秩序
   一 法秩序の法学的および社会学的だ概念と意味
   二 法秩序の個人に対する社会学的・経済的作用、国家法と非国家法
 第二節 法秩序、習律および習俗
   一 法形成に対する慣習の意義
   二 「暗示」と「感情移入」とによる新秩序の形成
   三 習律・習俗および法の間における流動的な移行
 第三節 経済に対する法強制の意義と限界
第七章 法社会学
 第一節 事項的な法領域の分化
   一 「公法」と「私法」
   二 「請求権を付与する法」と「行政規則」
   三 「統治」と「行政」
   四 「刑法」と「民事法」
   五 「不法」と「犯罪」
   六 「インペリウム」、「権力制限」と「権力分割」
   七 「法」と「訴訟」
   八 合理的な法思考の諸カテゴリー
 第二節 主観的権利の設完の諸形式
   一 「法命題」の論理的カテゴリー、「自由権」と「授権命題」、「契約の自由」
   二 契約自由の発展、「身分契約」と「目的契約」、目的契約の法史的由来
   三 「契約自由」のさまざまな実際的意義と契約自由の限界
   四 契約の自由、自律と団体の法人格
   五 法共同体における自由と強制
 第三節 客観的法の形態性格
   一 新しい法規範の成立の問題、「慣習法」
   二 法発展の事実的諸要因、利害関係者の行為と法強制
   三 始原的な紛争解決の非合理的な性格
   四 カリスマ的な法創造と法発見
   五 法創造の担い手としての「法名望家」
   六 ディングゲノッセンシャフト的法発見
 第四節 法思考の諸類型と法名望家
   一 経験的法教育と合理的法教育、弁護士による訓練と大学における訓練
   二 神政政治的法教育
   三 大陸の法名望家と中世の「法書」
   四 ローマの法律家とローマ法の形式的諸性質
 第五節 法の形式的合理化と実証的合理化、神政政治的な法と世俗的な法
   一 法形式主義の意義とその一般的諸条件
   二 法の実質的合現化、宗教法
   三 インド法
   四 中国法
   五 イスラム法
   六 ペルシア法
   七 ユダヤ法
   八 カノン法
 第六節 官権法と家産君主的法定立、法典編纂
   一 インペリウム
   二 家産君主の法の「身分制的」構造と「家父長制的」構造
   三 法典編纂を推進する諸力
   四 ローマ法の継受と近代的な法論理の発展
   五 家産制的法典編纂の類型
 第七節 革命によって作られた法の形式的な諸性質、自然法とその諸類型
   一 フランス民法典の特質
   二 実定法の規範的基準としての自然法
   三 自然法の諸類型、自然法と自由権
   四 形式的・合理的な自然法の実証的・合理的な自然法への私見
   五 自然法的諸公理の階級関係性
   六 法創造と法発見とに対する自然法の実際的影響
   七 自然法的公理論の解体、法実証主義と法曹身分
 第ハ節 近代法の形式的諸性質
   一 近代法における法の分裂
   二 近代的な法発展における反形式的な諸傾向
   三 現代のアンググロ・サクソン法
   四 素人裁判と近代法曹身分の身分的諸傾向
訳者あとがき
事頂索引
原著諸版の頁対照表


『権力と支配』 2−8
(みすず書房1954より。前出の講談社学術文庫版ではカットされた箇所。)
 …
 第二部 支配の諸類型
 …
第二章 政治共同体
 第一部 政治団体の本質と「適法性」
 第二郎 政治共同体の発展段階
第三章 勢力形象。「国民」
 第一節 勢力威信および「列強」
 第二節 「帝国主義」の経済的基礎
 第三節 「国民」
第四章 階級、身分、党派
 一 経済的制約をうけた勢力および「社会秩序」
 二 市場的地位による階級的地位の制約
 三 階級的利害に由来する共同行為
 四 「階級闘争」の種類
 五 身分的「名誉」
 六 身分構成の保証
 七 「人種」隔離と「カースト」
 八 身分的特権
 九 身分構成の経済的影響と条件
   …

支配の社会学 2−9(これ以降を第三部と考えることもできる)

        (同じ順番で拡大再生産。参考、有斐閣『支配の社会学』)
    第五版第二部   →    支配の社会学
                  第一節 支配の諸構造形態と諸機能様式  2−9−1
                  第二節 正当的支配の三つの純粋型    2−9−2 → (1−3
第1章
 経済と社会秩序との原理的関係
第2章 
 共同体の経済的関係一般

第3章
 経済との関係における
 共同社会関係と
 利益社会関係の諸類型       第三節 官僚制的支配の本質・その諸前提および設問 2−9−3_
                  第四節 家父長制的支配と家産制的支配  2−9−4
                  第五節 封建制、身分制国家およひ家産制 2−9−5

第4章 
 人種的共同関係          (第九節 『国家社会学』(法律文化社、1992改訂版) 2−9−9)
第5章
 宗教社会学            第六節 カリスマ的支配とその変形  2−9−6
                  第七節 政治的支配と教権制的支配  2−9−7

第6章
 市場共同体            第八節 非正当的支配(都市の類型学)  2−9−8
第7章
 経済と法(法社会学)       第九節 『国家社会学』(法律文化社、改訂版) 2−9−9
第8章
 政治的共同体                     |
                            |
第9章 支配の社会学                  |
        第1~7節 支配の社会学           |
        第8節   都市の類型学(都市社会学)    |
        第9節   国家社会学    ________|
付 録 音楽社会学  


『支配の社会学 I 』(創文社、1960)
     目  次
 [第二部 経済と社会的・秩序および力]
第九章 支配の社会学 2−9
 第一節 支配の諸構造形態と諸機能様式  2−9−1
  第一項 力と支配、過渡的諸形態
  第二項 支配と行政、民主制的行政の本質と限界
  第三項 「組織」による支配、支配の妥当根拠
 第二節 正当的支配の三つの純粋型  2−9−2(第五版では2-9-1の続き)
  支配の正当性、正当性の・根拠
   一 合法的支配
   二 伝統的支配
   三 カリスマ的支配
 第三節 官僚制的支配の本質・その諸前提および設問  2−9−3
   一 近代的官僚制の特殊的機能様式
   二 官僚の地位
   三 官僚制化の諸前提と諸随伴現象
    1 貨幣経済的・財政的諸前提
    2 行政事務の量的発達
    3 行政事務の質的変化
    4 官僚制的組織の技術的優秀性
    5 行政手段の集中
    6 社会的差別の水準化
   四 官僚制的装置の永続的性格
   五 官僚制化の経済的・社会的結果
   六 官僚制の勢力
   七 合理的・官僚制的支配構造の発展段階
   八 教養と教育との「合理化」
 第四節 家父長制的支配と家産制的支配  2−9−4
   一 家父長制的支配の本質と成立
   二 名望家支配と純粋家父長制
   三 家産制的支配
   四 家産国家的支配構造
   五 家産制的支記者の権力的地位、家産制的軍隊と家産制外的軍隊、伝統的・
     正当的な支配者権力にもとづく家産制的支配者の政治的支配権
   六 家改削的需要充足。ライトゥルギーと連帯責任、強制団体
   七 家産制的官職、家産制的官吏と官僚制的官吏との相違
   八 家産制的官吏の給養、実物給給与的(デブタート)プ(フ)リュンデと役得プ(フ)リュンデ
   九 宗産制的行政の分権化とステロ化、官職の占有と独占の諸結果、特権制国家(プリヴィレーギエンシュタート)
  一〇 家産制的支配の崩壊に対するその統一性の擁護
  一一 家産制的行政の機能の実例
    1 古代エジプト 
    2 中 国
  一二 家産制的支配の分権化、ザトラピーと分国(タイルフユルステンテューマー)
  一三 家産制的ヘルと地方的荘園制  
  一四 ジェントリー出身の治安判事によるイギリスにおける名望家行政、「ジェントルマン」の型の形成
  一五 ツァーリズム的家産制
  一六 家産制と身分的名誉

『支配の社会学II』(創文社)
目 次
 [第二部 経済と社会的・秩序および力]
第九章 支配の社会学
 第五節 封建制、身分制国家およひ家産制 2−9−5
   一 レーエンの本質と封建的(フォイダール)諸関係の種類
   二 レーエンとプフリュンデ
   三 レーエン制の軍事的起源と正当性根拠
   四 封建的権力分配とそのステロ化
   五 レーエン団体から官僚制に至る過渡的諸形態、「身分制国家」、家産官僚制
   六 経済との関係、家産制の発展に対する商業の意義
   七 経済に刻する固定化的影響
   八 家産制の独占経済、「重商主義」
   九 封建的交配の下における財産の形成と分配
  一〇 家産制的独占主義の経済的結果
  一一 支配の構造、「心情」と生活態度
 第六節 カリスマ的支配とその変形  2−9−6
  第一項 カリスマの本質と作用
   一 カリスマ的権威の社会学的本質
   ニ カリスマ的権威の存立の基礎とその存立の不安定性
   三 カリスマの革命的性格
   四 カリスマの妥当領域
   五 カリスマ的構造形式の社会的特質
   六 カリスマ的共同体の「共産主義的」財貨給与
  第二項 カリスマ的作成の成立と変形
   一 カリスマの日常化
   二 指導者選抜(後継者指定)の問題
   三 カリスマ的歓呼賛同(アクラマツィオーン)
   四 民主制的選挙制度への移行
   五 代議制におけるカリスマ的諸要素
   六 カリスマ的・名望家的および官僚制的政党指導
   七 カリスマ的構造と共同社会生活(ゲマインシャフツレーベン)の永続的組織
   八 カリスマの「没主観化(フェアザッハリッフング)」、家カリスマと氏族カリスマ、「氏族国家」、長子相続制
   九 官職カリスマ
  一〇 カリスマ的王制
  一一 没主観化されたカリスマは獲得可能であること、カリスマ的教育
  一二 カリスマ獲得の金権制化
  一三 現存秩序のカリスマ的正当化
  第三項 支配形態の規律化と没主観化
   一 規律の意義
   二 軍事規律からの起原
   三 経済的大経営の規律
   四 規律とカリスマ
 第七節 政治的支配と教権制的支配  2−9−7
   一 政治的支配形態に対する祭司層と宗教的カリスマとの態度
   二 皇帝教皇主義(ツェザロパピスムス)と教権制的支配、「教会」の概念
   三 教権制的な教育と生活規律、「禁欲」に対する態度
   四 修道生活の宗教的=カリスマ的事業と合理的事業
   五 修道生活と皇帝教皇主義的支配(ツェザロパピスティッシェ・ヘルシャフト)および教権制的官職カリスマとの関係
   六 政治的カリスマと呪術的カリスマ、政治的権力と教権制的権力との関係
   七 政権制的支配と宗教心との社会学的披制約性
   八 経済的発展に対する教権制の意義、経済行為のステロ化・資本主義の阻止、
     西洋文化の独自性に対して与えた影響
   九 大資本主義および市民的民主制の時代における教権制と経済意識
  一〇 西洋における信仰の分裂とそれが経済に及ぼした影響、ルターの態度、
     カルヴィニズムの倫理と教会
  一一 ユダヤ教における教権制と経済意識
  一二 ゼクテ・教会および民主制

 訳者あとがき
 事項索引
 原著第四版・第三版頁対照表


『都市の類型学』(創文社、1964):目次

目 次
 [第二部 経済と社会的・秩序および力]

第九章 支配の社会学

第八節 非正当的支配(都市の類型学)   2−9−8
第一項 都市の概念と種類
 一都市の経済的本質、市場定住
 二「消費者都市」と「生産者都市」の類型
 三 農業との関係
 四 経済段階としての「都市経済」
 五 政治的・行政的都市概念
 六 要塞と衛戌地
 七 要塞と市揚との統一体としての都市
 八 西洋における都市「ゲマインデ」の団体的性格と「市民」の身分的資格、
   東洋におけるこの両概念の欠如
第二項 西洋の都市
 一 土地法と人の法的地位
 二 兄弟盟約によるポリスの形成
 三 東洋においてはタブーや氏族制に伴うその他の呪術的制約によって阻止
   されたこと
 四 兄弟盟約の前提としての・呪術的制約の破砕
 五 西洋における誓約社共同体的兄弟盟約、その法的・政治的結果
 六 古典古代および中世の諸都市に対するジッペの意義
 七 都市アイヌングの社会学的意味
  a イタリアにおけるコンユーラーティオーネース
  b ゲルマン的北方における兄弟盟約
  c 西洋における都市発展の積極的基礎——軍制の結果としての市民の武装能力
第三項 中世および古典古代における門閥都市
 一 門閥支配の本質
 二 ヴェネツィアにおける—‐‐貴族(ノビリ)の独占的・閉鎖的支配としての——門閥支配の形成
 三 その他のイタリアのコムーネにおける・独占的結果を伴わない・ボデスタ
   制を利用しての・門閥支配の形成
 四 イギリス諸都市における・国王行政によって制約された名望家的寡頭制
 五 北ヨーロッパにおける・参事会員資格を心った諸門閥ないしはツンフトの支配
 六 古典古代における氏族カリスマ的王制
 七 戦士の沿岸定住共同体としての古典古代の門閥都市
 八 中世との相違点
 九 古典古代と中世とにおける門閥の経済的構造の類似性
第四項 平民都市
 一 都市市民の宣誓兄弟盟約による・門閥支配の打破
 二 非正当的政治団体としてのポポロの革命的性格:
 三 中世イタリア都市における諸身分間の勢力の分配
 四 古典古代におけるデーモスとプレーブスとの相似的発展、ローマの護民官職とスパルタのエフォロス
 五 中世と対比しての古典古代の「民主制」の構造
 六 古典古代および中世における都市の全体状況
 七 中世イタリア都市の例外的地位
 八 都市の自律の最盛期における中世都市の全体状況
  1 政治的独立性
  2 自律的な法制定
  3 自首制
  4 租税上の自律
  5 市場権と自律的な「都市経済政策」
  6 中世都市の政治的=経済的特質に由来するところの・非都市市民層に対する態度
  6〔続き〕 とくに聖職者に対する態度
第五項 古典古代と中世の民主制
 一 南北ヨーロッパの中世都市の類型相互問の関係、およびその古典古代の都市類型に対する関係
 二 古典古代および中世における階級対立
 三 古典古代および中世における都市制度、政治的組織の基礎としての地区共同体と職業団体
 四 初期民主制の典型的な担い手、古典古代の都市における農民と中世都市における工業的市民層、ギリシアとローマとのその後の発展の相違
 五 古典古代と中世との都市民主制の経済制作、特殊古典古代的な都市における原理的に軍事的な関心方向
 六 典型的な中世的・工業的内陸都市における原理的に経済的な関心方向
 七 中世都市との対比における古典古代的ポリスの身分構成
 八 中世の工業的内陸都市に対する戦士ツンフトとしての古典古代のポリス
 九 ローマの名望家的寡頭制の家産制的・封建制的構造

訳者あとがき
事項索引



『国家社会学』(法律文化社、1992改訂版) 2−9−9
  ——合理的国家と現代の政党および議会の社会学——
      目     次
 第一章 合理的国家の成立
 第二章 合法的強制力を独占する機構的支配団体としての合理的国家
 第三章 行政としての国家的支配経営
        ——政治的運営と官僚支配——
 第四章 政党の本質と組織
 第五章 国家的機関としての議会と行政公開性の問題
        ——指導者選出の問題——
 第六章 議会主義と民主主義
  訳 註
  解 説 支配の諸類型

参考:
 「国家社会学」の構想
…これらの点に注目して、一九五五年の『経済と社会』の第四版の出版にさいして、校訂者J・
ヴィンケルマンは『経済と社会』の成立史にかんする考証にもとづいて、従来の版の編成替え
を行なうとともに、ウェーバーの「国家社会学」の構想と思われるものを示した。ヴィンケル
マンによればそれは次のように考えられるという。

  一、合理的国家の成立
  二、正当的強制力の独占をともなう強制的支配団体としての合理的国家
  三、行政としての国家的支配経営、政治指導と官僚支配
  四、政党の本質と組織
  五、国家機関としての議会と行政公開の問題、指導者退出の課題
  六、議会主義と民主主義
  七、民主主義の諸形態
  八、合理的な国家権力と自治
  九、近代国家の合理主義と教権にたいするその関係
  一〇、政治的権力と軍事力
  一一、近代国家における税制
  一二、国家形態と径済形態
  一三、政治革命
  一四、ソヴィエト国家
  一五、国家と経済の内的構造と対外政策

    (有斐閣新書『支配の社会学』172ー3頁より。七以下は原稿なし。)

参考:
マックス・ヴェーバー「国家社会学」ノート 岩野弘一
https://m-repo.lib.meiji.ac.jp/dspace/bitstream/10291/1671/1/seikeironso_42_3_83.pdf

____________

追記:
「新秩序ドイツの議会と政府」(『政治・社会論集』河出書房 303-383頁)
ーー官僚制度と政党組織の政治的批判ーー
目次
序文
一 ビスマルクの遺産
二 官僚支配と政治指導
三 行政の公開と政治的指導者の選択
四 議会化と民主化

「新秩序〜」は、『経済と社会』第四版及び第五版を編集したウェーバー研究者のヴィンケルマンが『国家社会学』を再構成する上で大幅に活用した論考(他に『職業としての政治』と『一般社会経済史要論』の「合理的国家」からも抽出された)。

柄谷行人は「at第5号」(2006太田出版、143頁)でマックス・ウェーバーの以下の文章を引用している。

「国家的官僚制は、私的資本主義が除去された暁には、独裁的に威力をふるうだろう。今日では、私的官僚制と公的官僚制とは並行して、少なくとも可能性としては対抗して、活動しているから、とにかくある程度互いに抑制し合っている。…」(「新秩序ドイツの議会と政府」『政治・社会論集』、河出書房 329頁)

柄谷行人『世界史の構造』索引より
ウェーバー.Weber,Max,107,
     『宗教社会学』189-190@^487,194^488@,196@^488,(200),204@^488,
     『古代社会経済史(古代農業事情)』180^485(『支配の社会学II』の間違い),(209)^489,
     『都市の類型学』95(「盟約共同体」)^479,
     『支配の社会学』113-114@,117@^481,
     『プロテスタンティズムの倫理と精神』90,271,
    (『職業としての政治』)20,101

定本柄谷行人集(付『世界共和国へ』『NAM原理』)総合索引 より
ウェーバー(マックス・).Weber,Max,
❷M.215-6(:禁欲)/❸T.212,213,283(官僚制),328(:禁欲),335,373,411,457@/◉W.90@,93@,124@,154/◎N.63,
 『職業としての政治』,❸T.457@,473/◎N.51@,
 「プロテスタンティズムと資本主義の精神」,❸T.373,411,
 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』,❸T.212

『世界共和国へ』索引
ウェーバー 90@(『宗教社会学』),93@(『宗教社会学』),124@(『支配の社会学II』) ,154

___________


マックス・ヴェーバー(Max Weber、1864年4月21日 - 1920年6月14日)

著書
    • 『職業としての学問』(Wissenschaft als Beruf)(講演)
    • 『職業としての政治』(Politik als Beruf)(講演)
    • 『宗教社会学論集』(Gesammelte Aufsätze zur Religionssoziologie)
        • 『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(Die protestantische Ethik und der 'Geist' des Kapitalismus)
        • 『プロテスタンティズムの諸信団(ゼクテ)と資本主義の精神』(Die protestantische Sekten und der Geist des Kapitalismus)
        • 『世界宗教の経済倫理』(Die Wirtschaftsethik der Weltreligionen)
        • 『序論』(Einleitung)
        • 『儒教と道教』(Konfuzianismus und Taoismus)
        • 『中間考察』(Zwischenbetrachtung)
        • 『ヒンドゥー教と仏教』(Hinduismus und Buddhismus)
        • 『古代ユダヤ教』(Das antike Judentum)
    • 『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』(Die 'Objektivität' sozialwissenschaftlicher und sozialpolitischer Erkenntnis)1904
    • 『ロッシャーとクニース』(Roscher und Knies)
    • 『アメリカ合衆国における教会とゼクテ』("Kirchen" und "Sekten" in Nordamerika)
    • 『東エルベ・ドイツにおける農業労働者の状態』(Die Verhältnisse der Landarbeiter im ostelbischen Deutschland)
    • 『国民国家と経済政策』(Der Nationalstaat und die Volkswirtschaftspolitik)
    • 『新秩序ドイツの議会と政府』(Parlament und Regierung im neugeordneten Deutschland)
    • 『歴史学の方法』(Kritische Studien auf dem Gebiet der kulturwissenschaftlichen Logik)
    • 『古代社会経済史 古代農業事情』(Agrarverhaltnisse im Altertum)
    • 『理解社会学のカテゴリー』(Über einige Kategorien der verstehenden Soziologie)
    • 『遺稿集 経済と社会』(Wirtschaft und Gesellschaft)(※「経済と社会」は遺稿なので、本来あるべき全体構成については、今なお議論されており確定していない)。
 以下は、邦訳出版された部分訳での題名の一部。
        • 『社会学の基礎概念』
        • 『経済行為の社会学的基礎範疇』
        • 『支配の諸類型』
        • 『経済と社会集団』
        • 『種族的共同社会関係』
        • 『宗教社会学』
        • 『法社会学』
        • 『権力と支配』
        • 『支配の社会学』
        • 『都市の類型学』
        • 『国家社会学』
        • 『音楽社会学』

リンク:
『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』 1904(ウェーバー)とパーソンズ:メモ
http://nam-students.blogspot.jp/2015/05/blog-post_13.html

参考:
http://homepage1.nifty.com/ta/sfw/weber_m.htm




『「経済と社会」再構成論の新展開』、2000、未来社 より
http://hwm5.gyao.ne.jp/hkorihara/3kyotosympo.htm

参考:
橋本努講義レジュメ ウェーバー「経済と社会」第五版の構成
http://www.econ.hokudai.ac.jp/~hasimoto/Resume%20on%20Weber%20Index%20of%20Economy%20and%20Society.htm

第一部
社会学のカテゴリー

Ch.1.
社会学の基礎概念
阿閉吉男・内藤莞爾訳『社会学の基礎概念』恒星社厚生閣1987、清水幾太郎訳『社会学の根本概念』1972岩波文庫(ただし訳が悪い)
Ch.2.
経済行為の社会的基礎カテゴリー
富永健一訳「経済行為の社会学的基礎範疇」(尾高邦雄編『マックス・ウェーバー』世界の名著、中央公論社1975)
Ch.3.
支配の諸類型
浜島朗訳『権力と支配』第一部1-11みすず書房1954、世良晃志郎訳『支配の諸類型』創文社1974第三章
Ch.4.
階級と身分
浜島朗訳『権力と支配』第一部12、世良晃志郎訳『支配の諸類型』創文社1974第四章
第二部
経済と社会秩序勢力
『理解社会学のカテゴリー』未来社
Ch.1.
経済と社会秩序
世良晃志郎訳『法社会学』創文社1974第一章
Ch.2.
ゲマインシャフトの経済的諸関係(経済と社会)一般
厚東洋輔訳「経済と社会集団」(尾高邦雄編『マックス・ウェーバー』世界の名著、中央公論社1975)
Ch.3.
ゲマインシャフト形成とゲゼルシャフト形成の諸類型経済との関係
Ch.4.
種族的ゲマインシャフト関係
Ch.5.
宗教社会学(宗教的ゲマインシャフト形成の諸類型)
武藤一雄ほか訳『宗教社会学』創文社1976
Ch.6.
市場ゲゼルシャフト

Ch.7.
法社会学
世良晃志郎訳『法社会学』創文社1974第七章
Ch.8.
政治ゲマインシャフト

1
政治団体の本質と「適法性」
浜島朗訳旧『権力と支配』第二部第二章
∫ 2
政治的ゲゼルシャフト結成の発展段階
∫ 3
勢力威信と「列強」
浜島朗訳旧『権力と支配』第二部第三章
∫ 4
「帝国主義」の経済的基礎
∫ 5
「国民」
∫ 6
ゲマインシャフト内部の勢力配分:階級、身分、および党派
浜島朗訳旧『権力と支配』第二部第四章
Ch.9.
支配の社会学
浜島朗訳旧『権力と支配』第二部第一章:
世良晃志郎訳『支配の社会学I』創文社1960
∫ 1
支配の構造形式と機能様式
∫ 2
官僚制的支配の本質、前提、および展開
世良晃志郎訳『支配の社会学I』創文社1960
∫ 3
家父長制的支配と家産制的支配
世良晃志郎訳『支配の社会学』創文社1960:浜島朗訳『家産制と封建制』みすず書房1957
∫ 4
封建制、「身分制国家」、および家産制
世良晃志郎訳『支配の社会学』創文社1962
∫ 5
カリスマ的支配とその変形
∫ 6
政治的支配と教権制的支配
∫ 7
非正当的支配(都市の類型学)
世良晃志郎訳『都市の類型学』創文社1964
∫ 8
合理的国家、近代政党-議会(国家社会学)
石尾芳久訳『国家社会学』法律文化社1992改訂版
                          付録:安藤英治訳『音楽社会学』創文社1967

http://d.hatena.ne.jp/contractio/20060719

[][ウェーバー経済と社会』邦訳対照表 03:52  ウェーバー『経済と社会』邦訳対照表を含むブックマーク   ウェーバー『経済と社会』邦訳対照表のブックマークコメントAdd Star


附録p.220 の『経済と社会』邦訳対照表。
ただし79年に出た本なのでデータ古いです。
原典章別創文社版部分訳
■第1部 社会学的範疇論
1章 社会学的基礎概念社会学の基礎概念社会学論集―方法・宗教・政治 (現代社会学大系)社会学の根本概念 (岩波文庫)
2章 経済の社会学的基礎範疇世界の名著 50 ウェーバー世界の名著 61 ウェーバー (中公バックス)
3章 支配の諸類型『支配の諸類型』isbn:442389405X権力と支配―政治社会学入門
4章 身分と階級権力と支配―政治社会学入門
■第2部 経済と社会的諸秩序および諸力
第1章 経済と社会的秩序『法社会学』isbn:4423894068社会学の基礎概念社会学の根本概念 (岩波文庫)
第2章 共同体の経済的諸関係世界の名著 50 ウェーバー世界の名著 61 ウェーバー (中公バックス)
第3章 経済との関係における共同社会関係および利益社会関係の諸類型世界の名著 50 ウェーバー世界の名著 61 ウェーバー (中公バックス)
第4章 人種的共同体関係
第5章 宗教的共同体関係の諸類型『宗教社会学』isbn:4423894076
第6章 市場共同体
第7章 法社会学『法社会学』isbn:4423894068
第8章 政治的共同体権力と支配―政治社会学入門
第9章 支配の社会学
  1. 支配の諸構造形態と諸機能様式
  2. 正当的支配の三つの純粋型
  3. 官僚制的支配の本質、その諸前提および展開
  4. 家父長制的支配と家産制的支配
  5. 封建制、身分制国家および家産制
  6. カリスマ的支配とその変形
  7. 政治的支配と教権的支配
  8. 非正統的支配──都市の類型学
 
  1. 『支配の社会学 I』isbn:4423894017
  2.  
  3.  
  4.  
  5. 『支配の社会学 II』 isbn:4423894025
  6.  
  7.  
  8. 『都市の類型学』isbn:4423894033
 
  1. 権力と支配―政治社会学入門社会学論集―方法・宗教・政治 (現代社会学大系)
  2. 宗教・社会論集
  3. 権力と支配―政治社会学入門社会学論集―方法・宗教・政治 (現代社会学大系)宗教・社会論集官僚制
  4.  
  5.  
  6. 社会学論集―方法・宗教・政治 (現代社会学大系)
  7. 世界の名著 50 ウェーバー世界の名著 61 ウェーバー (中公バックス)
  8. 国家社会学
■付論
第9節 音楽社会学『音楽社会学』isbn:4423894041