木曜日, 1月 30, 2014

柳田国男と孝(柄谷行人『遊動論』をめぐって)&チューネン『孤立国』

   (リンク::::::::::民俗学柳田国男文庫版目次作業用目次結論部孝=本頁柄谷行人
     旧柳田国男論:作業中 http://nam-students.blogspot.jp/2014/02/blog-post_2.html

NAMs出版プロジェクト: エマニュエル・トッド - Wikipedia
http://nam-students.blogspot.jp/2017/02/wikipedia-httpsja.html
NAMs出版プロジェクト: 柳田国男と孝(柄谷行人『遊動論』をめぐって)&蝸牛考
http://nam-students.blogspot.jp/2014/01/blog-post_30.html@
並松信久「柳田国男の農政学の展開」(「京都産業大学論集 社会科学系列」所収、二〇一〇年)
https://ksu.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_dow
nload&item_id=1516&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=13&block_id=21
荒政要覧
https://freeassociations2020.blogspot.com/2020/07/blog-post_29.html 


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柄谷43頁
1607年に兪如為が記した中国の救荒書『荒政要覧』

http://www.tosyokan.pref.shizuoka.jp/data/open/cnt/3/354/1/SZK0002693_20040929055329451.pdf#search='荒政要覧とは'
きゅうこうしょ みんかんびこうろく 日本最初の本格的救 荒 書『民間備荒録』(Q611-2)

救荒書とは一般には飢饉を生き延びる術を記した書物を指します。飢饉への備えを説き、飢饉 の際にどのようにして食糧を食いつなげ、またどのような食物が食べられるかを伝えることを 目的としています。救荒書の登場は、中国では15世紀初頭の『救荒本草』が最初です。日本で
たてべせいあん はさらに遅れ18世紀後半に現れます。奥州一関藩藩医建部清庵(正徳2(1712)年~天明3
(1783)年)が記した『民間備荒録』が、本格的な日本最初の救荒書で、それ以降の救荒書の一つ の手本となりました。当館の久能文庫には、版本2巻が所蔵されています。(Q611-2)
建部清庵は漢方外科を修得しながら、 オランダ医学にも深い知識を持っていました。また『解 らんがくかいてい おおつきげんたく
体新書』で有名な杉田玄白と親交を結び、さらに『蘭学階梯』の著者大槻玄沢の師でもありま した。
ほうれき めい わ 『民間備荒録』の最初の刊行は宝暦5(1755)年、10(1760)年、明和8(1771)年と諸説がある
ものの、当館が所蔵するものは文政7(1824)年版です。 『民間備荒録』の記述からみると、宝暦5年に東北地方は 5 月から異常な低温となり、8 月
まで雨が降り続く冷害に遭い、16世紀末以来という惨状となったとあります。清庵はその惨状 ゆじょい こうせいようらん
を目の当たりにし、さらに1607年に兪如為が記した中国の救荒書『荒政要覧』を見たこと じょこうけい のうせいぜんしょ みやざきやすさだ
で同書の編纂を思い立ちました。本書は『荒政要覧』や徐光啓の『農政全書』をもとに、宮崎安貞 のうぎょうぜんしょ かいばらえきけん や ま と ほんそう てらじまりょうあん わ か ん さんさい ず え
の『農業全書』や貝原益軒の『大和本草』や寺島良安の『和漢三才図会』などの成果を参考 にしながら成立しました。建部はこの書を見てもわかるように中国の成果を受け継ぎ、農書・ 本草学分野の成果を活用し、地域性を考慮した植物の栽培にまで神経を払っていました。序の
きもいり くみがしら 部分で、「この書は、もっぱら肝煎・組頭という村役人に、飢饉に苦しむ貧しい農民を救わせ
る方法を教えることを目的としており、実のなる木々を植えて、今後の飢饉に備えさせようと するものである。」といい、村役人に飢え苦しむ民を救う方法を伝えるという現実的な飢饉対策 を唱え、同時に飢饉対策の責任が村役人にあることを断言しています。
本編は上下巻によって大きく内容を変えており、上巻では飢饉の際に食糧とする植物(なつ め・栗・柿・桑・菜種)の栽培法や飢饉に備えて食料を蓄える方法が記され、下巻では人々を 飢えから救うために草根木葉の正しい食べ方とその解毒法を述べています。
びこう
『民間備荒録』に記載した救荒のための植物を中心に、104種の植物を採録した図集が『備荒 そうもくず す ぎ たげんぱく す ぎ たはくげん
草木図』です。『備荒草木図』は、清庵死後、杉田玄白の娘婿になった息子杉田伯玄が、父の遺 稿を校訂し世に出しました。文字の読めない当時の庶民にも一見してわかるようにとの配慮の もとに編纂されたものです。
【参考資料】
『日本農書全集』第18巻・第68巻(610.8/11) 「日本における救荒書の成立とその淵源」白杉悦雄
(『東アジアの本草と博物学の世界 上』所収 499.9/16) 『近世農書に学ぶ』飯沼二郎(610.3/127)
『近世科学思想 上』古島敏雄
(『日本思想体系62』 121.08/100)
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遊動論より


並松信久「柳田国男の農政学の展開」(「京都産業大学論集 社会科学系列」所収、二〇一〇年)


…つまり、この山地の社会に、平地の農村にない「社会主義」を見出したからである。彼にとって、それは「奇蹟」であった。並松信久はつぎのように述べている。

 柳田は、椎葉村が稲作ではなく、焼畑や狩猟によって暮らしている山村であるということを発見し、その生活形態に関心をもっている。柳田が椎葉村に関心をもった背景には、稲作に依存しない山村ということもあった。柳田はそこに住む人々を「山人」とよび、平野部に住む人々と異なることを強調する。とくに著書『後狩詞記』は、主に猪猟の狩詞を紹介した書籍という体裁をとっているが、柳田にとって、その猪狩の形態は自身の産業組合論とのつながりを暗示させた。猪狩を行なう場合は、老練者の指揮のもとで各自が自分の役割を分担して遂行されている。柳田によれば、猪狩は協同と自助の精神を前提として成り立っている狩猟であった。柳田は椎葉村の猪狩について、産業組合の精神を重ね合わせて観察している。
(「柳田国男の農政学の展開」)

 柳田が椎葉村に見たのは、妖怪のようなものではなかった。また、たんに前代の生産形態でもなかった。…


柳田国男は報徳社の意義を理解できなかったのだと思う。NAMと同じで報徳社は母体であって主体ではない。貨幣経済が浸透していないというより貨幣を持たない人たちにいきなり信用組合は無理だ。協同組合社会は法律だけでは獲得出来ない。柳田は報徳社を理解したふりをしているが理解していない。江戸から連続する協同組合の芽を摘んでしまった。明治官僚の枠を出られなかった。柄谷論考でも引用されている以下の並松論文を読んで改めてそう思う。




日本人は孝より忠を重視してきたという『遊動論』139頁以降における柄谷の儒教への言及は、
加地伸行や呉善花の指摘してきたことと同じだ。
http://1000ya.isis.ne.jp/1205.html
《「儒」の基本は、もともと「孝」にあった。なぜ「孝」であったかといえば、血族や家族が
「家」にまつわる死者を慰撫する原儒の本来からして、生前に「孝」を積んでおくことが最も
有効であると思われていたからだった。》
(加地伸行『儒教とは何か』の松岡正剛による要約)

特に呉とは「父爲子隱、子爲父隱」(『論語』子路13-18)という引用箇所も同じだ。

 《中国や韓国のように、儒教が国家の制度思想として採用された国では、孝が忠に優先する
ことは、国としては少々困った問題でもあった。たとえば『論語』に、羊を盗んだ父親の罪を
正直に役人に訴えた息子について、どう思うかと問われた孔子が「父は子のためにその罪を隠
し、子は父のためにその罪を隠す」ことが正直なことなのだと言った、という有名な話がある。
儒教はこのように、血縁共同体を超えた規範になるためには最初から限界を抱えていた。その
ために『孝経』がつくられて、孝と忠の調整がはかられたとも言われるが、この問題は結局は
根本的には解決されなかったように思う。》
http://www.amazon.co.jp/dp/B00E60ARNA/
(新 スカートの風 角川文庫 呉善花=お・そんふぁ著)

ここで指摘したいのは柄谷の儒教への言及は必然だったということだ。
柳田は朱子学から社倉のアイデアを得ていたという指摘に加え(75,48,59頁参照)、
柳田の父は神官である以前に儒者だった。
柳田の思考パターンは神道以上に儒教的である。

柳田は孝行の重要性を語っている。
http://1000ya.isis.ne.jp/1205.html
 《桑原武夫が柳田国男に、こういうことを尋ねたことがあるらしい。かつて日本には内藤湖
南、狩野直喜、西田幾多郎といった強靭な学者がいたと思うのですが、最近はどうも軟弱で、
線が細くなったと感じるんですが、先生はどういうふうに感じられますでしょうか。すると
柳田は、「それは孝行というものがなくなったからです」と答えたという。》

儒者が乱神を語るのはおかしいと思われるかもしれないが、白川静が指摘するように孔子はもと
もとは葬儀屋なのだ。とはいえ柳田は折口や熊楠のようには神秘体験を主張しない。ここは儒者
らしい。

そもそも『遊動論』で柄谷が指摘したように、「神道」は仏教や儒教を模倣することによって体系化された。

《神道学者らがいう日本固有の「神道」は、実は、仏教や道教・儒教から得た理論を用いて体系化した
ものにすぎない。》(『遊動論』129~130頁)

だから神道を儒教的に扱う柳田に矛盾はない(*)。
宣長の漢意批判は、別のレベルで柳田に受け継がれている。
柳田にとっては神道、儒教、仏教、道教、西欧文化はすべて補完関係にある。
ただし、必然的に柳田の体系も儒教を超えていない。
朱子学のように、構造主義ではなく構図主義にとどまる。(理論よりも事実を重視するわけだから)
『蝸牛考』も構図主義的だ(**)。


旧作インスクリプト『柳田国男論』27頁以下で柄谷は柳田を(古道を絶対化した)宣長よりも儒者である(歴史に意識的な)荻生徂徠に
近いと言っている(初出1986年)。
最新作が神道寄りなら儒学寄りにかつては(=1986年版。1975年版では宣長への言及から始まるが)柳田を解釈していたことになる。
それも先に述べたように神道が儒教を手本に構築されていったと考えれば矛盾はない(荻生徂徠の朱子学批判、本居宣長の荻生徂徠批判は観念
論批判として同質であり逆に彼らの同質性、継承性を示す)。
同書33頁(及び184~5頁=1974年初出「柳田国男試論」)では柳田が孝行を重視したという桑原武夫の証言も、花田清輝からの孫引き(「柳
田国男について」『花田清輝評論集』岩波文庫219頁参照。出典は桑原武夫「学問を支えるもの」『雲の中を歩んではならない』桑原武夫全集第

5巻再録)としてではあるが柄谷は引用している。
柳田のテクストをマルクスと同質のものとして救い上げる手腕(同書40,66,168頁)は、テクスト論としては最新作より一貫した重心の低
さがあり、(超越的な見取り図は提出されないが)見事と言っていい。
旧作(1986,1974,1975年初出)が、折口、熊楠との比較、小さき者への視座という最新作と同じ題材を扱いつつも、吉本隆明のような大上段の
見取り図=理論の下をくぐり抜けるテクスト群であるとし たら(1974年版68頁ではスピノザ、1974年版203頁ではデカルトを引用していたが、
特に1975年「柳田国男の神」ではパスカルとの類似が指摘される(***))、最新作は(74頁ではカントが言及される)吉本に真正面から向
かい合いかつそれを超越し、オルタナティブな見取り図を提出している。




デデムシ→マイマイ→カタツムリ→ツブリ→ナメクジ


**
参考:
方言周圏論(柳田国男『蝸牛考』1930年初版。柄谷行人『遊動論』111頁、旧『柳田国男論』37、93頁他参照):

  (古い順に)
   ナメクジ→ツブリ→カタツムリ→マイマイ→デデムシ

(斜めの長方形は日本列島。☆は京都)
       ___________________
      /      ナメクジ /      \\
     /   ________/______  \\
    /   /    ツブリ/       \  \\
   /   /   ____/______   \  \\
  /   /   /  カタツムリ    \   \  \\
 |   /   /   /______   \   \ / |
 |  |   /   /マイマイ   \   \   |  |
 |  |  |   /   ___   \   | /|  |
 |  |  |  |  デデムシ \   |  |/ |  |
 |  |  | /|  |     |  |  |  |  |
 |  |  |/ |  |  ☆  |  | /|  |  |
 |  |  |  |  |     |  |/ |  |  |
 |  | /|  |   \___/   |  |  |  |
 |  |/ |   \         /   |  |  |
 |  |   \   \_______/   /   |  |
 | / \   \         /   /   /   |
  \\  \   \_______/___/   /   /
   \\  \         /       /   /
    \\  \_______/_______/   /
     \\        /           /
      \\______/___________/

山人と島人との同質性もこれで説明できる(『遊動論』91頁参照)。
ちなみに、(柳田=柄谷はこうした一般化を認めないが)方言周圏論と同じことが基礎と
なる文化、宗教についても言えるだろう。

  アイヌ→神道→仏教→道教→欧米(キリスト教)

キリシタン弾圧など、復古思想により新しい文化が周辺に追いやられることもある。
縄文人の子孫の人口分布も(これは明らかに弥生より古層にあるが)そうした傾向を持つ。
例えば「後狩詞記」でも九州の山人の小屋がアイヌと似ていることが指摘されている(文庫全集第5巻18頁)。


***
  マルクス(通奏低音として)→スピノザ→デカルト→パスカル→カント

あるいは、

改訂稿:
柄谷の柳田論、最新作74頁ではカントが柳田と同質的なものだという肯定的文脈で言及され、
旧作1974年版50頁ではアラン、68頁ではスピノザ、
1974年版203頁ではデカルトが引用され(1974年版74,82頁ではデカルトと並べてベーコンが言及される。ベーコンは244頁でも言及される)、
1975年「柳田国男の神」279頁ではパスカルとの類似が指摘されている。
マルクスは1974年版から一貫して言及される(旧作40,66,168頁、新作76~7頁)。
こうした柄谷の趣味を周圏論的に捉えると、

 (古い順に)
  マルクス&アラン→スピノザ&フロイトデカルト&ベーコン→パスカル→カント

となる。

1974年版135頁で言及され、新作184頁付論でも言及されるフロイトをマルクスとともに
通奏低音として追加してもいいかもしれない。

(斜めの長方形は人間、☆はその可能性の中心?)
       ___________________
      /     マルクス  アラン    \\
     /   ________/______  \\
    /   /   スピノザ/フロイト   \  \\
   /   /   ____/______   \  \\
  /   /   / デカルト ベーコン \   \  \\
 |   /   /   /______   \   \ / |
 |  |   /   / パスカル  \   \   |  |
 |  |  |   /   ___   \   | /|  |
 |  |  |  |   /カント\   |  |/ |  |
 |  |  | /|  |     |  |  |  |  |
 |  |  |/ |  |  ☆  |  | /|  |  |
 |  |  |  |  |     |  |/ |  |  |
 |  | /|  |   \___/   |  |  |  |
 |  |/ |   \         /   |  |  |
 |  |   \   \_______/   /   |  |
 | / \   \         /   /   /   |
  \\  \   \_______/___/   /   /
   \\  \         /       /   /
    \\  \_______/_______/   /
     \\        /           /
      \\______/___________/

柳田は自然と人間の関係を考察するとされる(1975年論考)。だから図のさらに周辺に位置するとも考えられる。
ただし、その分野は熊楠の方が一歩リードしている。柳田の関わるのはあくまで歴史である。

            ___
           |   |
           |   |目
           |   |デ
           |   |見
           |   |ル
           |   |
        ___| _ |
       |   |   |
       |   |   |耳
       |   |   |デ
       |   |   |キ
       |   |   |ク
       |   |   |
    ___| _ | _ |
   |   |   |   |
   |   |   |   |郷
   |   |   |   |人
   |   |   |   |ノ
   |   |   |   |感
   |   |   |   |覚
   |___|___|___|
     俗   口   習
     信   碑   俗

柳田国男(民間伝承の)「三部分類」
(『民間伝承論』ちくま文庫版全集第28巻373頁より。同26巻「国史と民俗学」にも同様の説明がある。「柄谷行人『柳田国男論』113頁参照)

柳田国男は民間伝承の三部分類(目・耳・心)を提唱している。
あくまで帰納法であり、宇野弘蔵のようなヘーゲル経由ではない。
座標が縦横にあるから応用が効き、秘教化しないところがミソだ。

柄谷の論考はこれらを精神分析的に遡行するものだ。


追記:

柳田は蝸牛考におけるチューネンからの影響を公言している。

孤立国 (近代経済学古典選集) 単行本 – 1989/12

水野論考
自然労賃は,以下のようにして導かれる8. 

新たに農場を建設する場合,農場建設の直接的作業を行う者(第一班)と彼等の生活維持のために食糧生産を行う者(第二班)との二つに分かれる (『孤立国』邦訳p.377). 第一班の人達の生存維持に必要な食糧等は、第二班の人達の労働から生みだされるので,一人当たりの賃金を生活必要賃金a とそれを越える分(超過分9)y とすると,第一班の職糧は,第二班の人達の労賃のうちの(超過分)yによって賄われる必要があるので,全体人数を求め,一人当たり生産額pから賃金(a+y)を控除したものを微分して収益最大値を求めると,a + y =√ apが求められる. 

これは賃金が労働者の必要生活費と労働の生産物の売り上げの比例中項となる場合であり,そのとき生産者の収益が最大になることを意味している.それを自然賃金と呼んだ.これが生産者の収益を最大にするためにあるべき賃金である。 

___








柳田の協同組合への着目(三倉=義倉・社倉・常平倉。柄谷行人『遊動論』、ケインズ全集#27参照)は 
マルクス経由ではなく、飢饉の経験からくる
柳田はマルクスの抽象能力の影響下にはない
柳田は暴力革命を危惧していたから
マルクス資本論の影響はない。チューネン孤立國の影響はある(方言周圏論-柳田国男『蝸牛考』)
ただマルクスはチューネンの影響を受けていたから柳田とマルクスは学問的には同門であると言える

マルクスのチューネン評は以下で見られる。
資本論1:23:1(子供じみている)、クーゲルマン宛て書簡#32(ほろりとさせられる)。

参考:
チューネン自然労賃(生活必要賃金a+超過分y)=√ a一人当たり生産額p
http://jshet.net/docs/conference/76th/mizuno.pdf

差額地代しか見ていないと揶揄される傾向もあるが
こう見るとチューネン自然労賃の認識はマルクスの認識とそこまで違いはない



資本論
1:23:1
第二三章 資本制的蓄積の一般的法則  
第一節 資本の構成が同等不変であれば労働力に対する需要は蓄積につれて増加する
人間は、宗教において自分じしんの頭の作物によって支配されるのと同じように、資本制的生産においては自分じしんの手の作物によって支配される(*77a)。 

77a 「さて、資本そのものが人間の労働の産物にすぎないことを証明したわれわれの最初の研究にたち帰るならば、……人間が自分じしんの生産物たる資本の支配下におちいって、これに隷属させられうるということは、まったく理解できないように思われる。しかも、現実においては確かにそのとおりなのだから、おのずから次ぎのような疑問がおこる、──資本の創造者たる労働者がいかにして、資本の支配者から資本の奴隷となりえたか?」(フォン・テューネン『孤立国家』、第二部第二篇。ロシュトック、一八六三年、五、六頁。)疑問をおこしたのはテューネンの功績であるが、彼の解答はまったまったく子供じみたものである。  

河出書房新社版


深澤論考
https://ygu.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_
download&item_id=3363&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=4&block_id=82
その二人の中で、チューネンは『資本論』では第1巻に、一度だけ簡単に名が出てくるだけであり(6)、その後マルクスからエンゲルスへの書簡に三度ほど名が出てくる(7)。結局のところ、マルクスはチューネンに関して、あまり深い検討や考察をしてはいないのである。今日からすれば、「限界生産力の発見者」とか「農業経済学における数理経済学的・計量経済学的手法の開拓者」として名前と研究成果が挙げられるチューネンであるが、マルクスは当時そうした評価や扱いを全くしてはいないのである。

(6)K.Marx[1867]Band23,S.649/811ページ。そこでマルクスは、なぜ労働者は資本の支配者から奴隷となるのかというチューネンの起こした疑問に対して、「功績」という評価を与えているが、「だが、彼の答えはまったく子供じみたものでしかない」という評価を下している。

7)「このテューネン[チューネンのこと]にはどこかほろりとさせられるところがあります。メクレンブルクのユンカーで(ついでながら、ドイツ流の傑出した思考はもっている)、自分の領地テロを農村、メクレンブルク‐シュヴェリーンを都市として扱い、これを前提にすえて、観察、微分計算、簿記等を使いながら、リカードの地代論を自分で組み立てているのであるから。これこそまさに大したものでもあり、滑稽でもあります。」(「マルクスからルートヴィヒ・クーゲルマン(在ハノーファー)へ〔1968年〕K.Marx-F.Engels[1965]Band32,S.538/441ページ。)この他に『マルクスエンゲル全集』には、二箇所チューネンについての簡単な記載がある。(K.Marx-F.Engels[1965]Band32.S.533/437ページ。K.Marx-F.Engels[1966]Band34.S.151/125ページ。)

マルクスの仮想敵はデューリングだとわかる。不安、生意気など自己投影が見られる。



戦後世界の形成―雇用と商品 (ケインズ全集#27)単行本 – 1996/8
https://www.amazon.co.jp/dp/4492813276/

ケインズは一次産品の価格安定のために国際緩衝在庫案(1942年)を出した。
柳田國男が着目した三倉(義倉・社倉・常平倉)の国際版ようなものだ(参考:柄谷行人『遊動論』他)。
バンコールはこれでわかりやすい実体を持つようになる。
(『危機の中でケインズから学ぶ』2011年・平井論考より)
協同組合というと小さすぎて軽視されるかもしれないが、国際社会でも結局同じ原理が応用できる。
参考:
平井俊顕ブログ
https://blogs.yahoo.co.jp/olympass/49302436.html

似たアイデアを先に出したウォーレス副大統領は実際に中国の常平倉("The Ever-Normal 
Granary")からアイデアを得たようだ。

ゲゼルとケインズは長期的かつ世界的視野を持った数少ない経済学者だ。


水野論考
http://jshet.net/docs/conference/76th/mizuno.pdf
チューネン自然労賃は,以下のようにして導かれる

新たに農場を建設する場合,農場建設の直接的作業を行う者(第一班)と彼等の生活
維持のために食糧生産を行う者(第二班)との二つに分かれる (『孤立国』邦訳p.377). 
第一班の人達の生存維持に必要な食糧等は、第二班の人達の労働から生みだされるので,
一人当たりの賃金を生活必要賃金a とそれを越える分(超過分)y とすると,第一班の
職糧は,第二班の人達の労賃のうちの(超過分)yによって賄われる必要があるので,
全体人数を求め,一人当たり生産額pから賃金(a+y)を控除したものを微分して収益 
最大値を求めると,a + y =√ apが求められる.

これは賃金が労働者の必要生活費と労働の生産物の売り上げの比例中項となる場合であり,
そのとき生産者の収益が最大になることを意味している.それを自然賃金と呼んだ.これ
が生産者の収益を最大にするためにあるべき賃金である。
チューネン自然労賃(生活必要賃金a+超過分y)=√ a一人当たり生産額p
http://jshet.net/docs/conference/76th/mizuno.pdf

こう見るとチューネン自然労賃の認識はマルクスの認識とそこまで違いはない




ちなみに、柳田の協同組合への着目(三倉=義倉・社倉・常平倉。柄谷行人『遊動論』、ケインズ
全集#27参照)は マルクス経由ではなく、飢饉の経験からくる
柳田はマルクスの抽象能力の影響下にはない
柳田は暴力革命を危惧していたから
マルクス資本論(抽象能力の産物)の影響はない。チューネン孤立國の影響はある(方言周
圏論-柳田国男『蝸牛考』)
ただマルクスはチューネン、ハイネの影響を受けていたから柳田とマルクスは学問状況的には同門であると言える

マルクスのチューネン評は以下で見られる。
資本論1:23:1(子供じみている)、クーゲルマン宛て書簡#32(ほろりとさせられる)。

参考:
チューネン自然労賃:(生活必要賃金a+超過分y)=√ a一人当たり生産額p
http://jshet.net/docs/conference/76th/mizuno.pdf


(均衡賃金としての自然賃金は生存賃金と労働生産性の幾何平均であるというチューネンの公式)

差額地代しか見ていないと揶揄される傾向もあるが
こう見るとチューネン自然労賃の認識はマルクスの再生産表式の認識とそこまで違いはない








《「…次ぎのような疑問がおこる、──資本の創造者たる労働者がいかにして、資本の
支配者から資本の奴隷となりえたか?」(フォン・テューネン『孤立国家』、第二部
第二篇。ロシュトック、一八六三年、五、六頁。)疑問をおこしたのはテューネンの
功績であるが、彼の解答はまったまったく子供じみたものである。  》
(『資本論』123:1河出書房新社版)

《このチューネンにはどこかほろりとさせられるところがあります。メクレンブルクの
ユンカーで…観察、微分計算、簿記等を使いながら、リカードの地代論を自分で組み立て
ているのであるから。これこそまさに大したものでもあり、滑稽でもあります。》
(「マルクスからルートヴィヒ・クーゲルマンへ〔1868年〕K.Marx-F.Engels[1965]Band32




一般に生産手段が技術的に進歩するから生産様式(関係)まで発展的に進歩すると思われがちだが
覇権国家の力が強い時は自由主義が、
その覇権が衰えれば帝国主義が交互に現れる(今は後者)
国家が産業資本に働きかける時期も交互に現れる
技術の進歩は社会の不可逆的な進歩ではない
産業資本の衰えた覇権国家が金融資本に転化するのもパターン化している
オランダ、イギリス、アメリカ…
ソニーのような企業も似た傾向を持つ



木曜日, 1月 23, 2014

『遊動論』結論部、子供の過去と未来 +α


図書/バックナンバー
「思想の散策」201509~
[2015年]
9月(第799号) 思うわ、ゆえに、あるわ 柄谷行人
10月(第800号) 実験の史学
11月(第801号) 山人と山地民
12月(第802号) 遊牧民と武士

[2016年]
 1月(第803号)海上の道
2月(第804号)原無縁と原遊動性
3月(第805号)原父と原遊動性
4月(第806号)山人と山姥
5月(第807号)山人の歴史学
6月(第808号) 山人の動物学
7月(第809号)固有信仰と普遍宗教


http://www.iwanami.co.jp/tosho/back.html
図書/岩波書店    #ちくま文庫柳田国男全集
柄谷行人連載「思想の散策」201509~
[2015年]
9月(第799号) 思うわ、ゆえに、あるわ   #19毎日の言葉「知ラナイワ」
10月(第800号) 実験の史学        #27実験の史学
11月(第801号) 山人と山地民       #4山の人生
12月(第802号) 遊牧民と武士      #20家の話

[2016年]
1月(第803号)海上の道
2月(第804号)原無縁と原遊動性
3月(第805号)原父と原遊動性
4月(第806号)山人と山姥
5月(第807号)山人の歴史学
6月(第808号) 山人の動物学
7月(第809号)固有信仰と普遍宗教





       (リンク::::::::::民俗学柳田国男文庫版目次作業用目次結論部=本頁、柄谷行人

『遊動論』付論ラストの交換図の再分配Bには(強制と安堵)が加えられている(196頁)。

B 再分配          |A 互酬
(略奪と再分配)(強制と安堵)| (贈与と返礼)
_______________|________
C 商品交換         |D   X
  (貨幣と商品)      |

表 交換様式の4つの形態(196頁)

それ以上に興味深いのは固有信仰(交換様式D)が最古の形態であり未来的とされていることだ(195頁)。

自由の代わりに未来的、
平等の代わりに最古が座標軸の一方に設定され得る。

B 再分配     |A 互酬
 (略奪と再分配) | (贈与と返礼)
 (強制と安堵)  |
__________|________<最古>
C 商品交換    |D   X
 (貨幣と商品)  |
          |
        <未来的>

表 交換様式の4つの形態(196頁。<>は追記)

歴史研究がそのまま社会運動に直結する可能性があるのだ。

<安堵>と<強制>の座標への位置づけは間違っているかもしれない。しかし、
強制(神強制はウェーバーの主要概念)と反対の自主的かつ、安堵(頼朝の領土
支配のキーワードでもある)を打ち破る挑戦がアソシエーションなのだ。


表を多少恣意的に改変するなら、

           <安 堵>
             |
    B 再分配    |A 互酬
     (略奪と再分配)| (贈与と返礼)
<強制>_________|_________<最古>
    C 商品交換   |D   X
     (貨幣と商品) |
             |
           <未来的>

表 交換様式の4つの形態(『遊動論』196頁。<>を追記、改変)


<未来的>と、<最古>、<安堵>と<強制>の座標への位置づけは間違っているか
もしれない。

しかし、(強制と反対の)本来的かつ、安堵を打ち破る挑戦がアソシエーションなのだ。

固有信仰が最古であると同時に未来的であるという『遊動論』付論の結論は、
第三章結論部(125頁)で紹介された以下の柳田の言葉に対応している。

「小児が我々の未来であるとともに、一方にはまたなつかしい眼の前の歴史、保存せられて
いる我々の過去でもあったことは、国内各地の言葉を比べてみていると、自然に誰にでも気
がつきます。」
(『遊動論』125頁。柳田國男 「子供と言葉」「小さき者の声」旧全集第20巻より。
ちくま文庫版では第22巻)

参考:日本民俗社会における子ども研究 蓼沼康子
http://libir.josai.ac.jp/infolib/user_contents/pdf/JOS-KJ00000589052.pdf

柄谷による『遊動論』における考察が、『日本近代文学の起源』における「児童の発見」を
さらに発展させ、その殻を打ち破るものであることは間違いない。

追記:
第四章(171頁~)にインドのヒンドゥー教の「固有信仰」探求者としてオーロビンドの名が出てくるが、
以下の彼の評伝を訳したのは柄谷夫人だろうか?

『評伝オーロビンド』[単行本](2011)
http://www.amazon.co.jp/dp/4900997269/
(書名未掲載。171,172@(110),176@(63),176@(110))

以下、

以下、 『遊動論』(68頁)より孫引き、
「▲社会主義の理想の実行さるる椎葉村
…この山村には、富の均分というがごとき社会主義の理想が実行せられたのであります。
『ユートピヤ』の実現で、一の奇蹟であります。しかし実際住民は必ずしも高き理想に
促されてこれを実施したのではありませぬ。全く彼らの土地に対する思想が、平地にお
ける我々の思想と異って居るため、何らの面倒もなく、かかる分割方法が行わるるので
あります。」柳田國男「九州南部地方の民風」より
(初出『斯民』第四編第一号、自治民政、明治四十二=1909年四月七日、報徳会。
再録『山人論集成』 角川ソフィア文庫 by 柳田 国男, 大塚 英志 61頁。新版『柳田國男全集 23 』)

環境運動もそうだし、石橋湛山の小日本主義もそうだが、アソシエーションにとって持続可能性が大事だ。
バディウのいう「継続せよ」である。
小さきものが無条件に称揚されているわけではない。

アンチノミーの維持が称揚される理由は思考の持続性を同時に維持することにあるし、
いわゆる弁証法の欠点はそうした持続性の欠如にある。

「農業組合なるものは小農を 存 続 せ し め て これに大農と同じ利益を得せし
むる方法であるのであります。…」
(柳田国男「時代ト農政」 ちくま文庫版全集第29巻119頁。『遊動論』62~3頁より)

「…この国民が 久 遠 の 歳 月 に わ た っ て、村で互いに助けてかろうじて活き
て来た事実までを、ウソだと言わんと欲する態度を示すことは、良心も同情もない話である。」
(柳田国男「都市と農村」 ちくま文庫版全集第29巻489頁。『遊動論』15頁より)

また、「柳田の協同組合は、究極的に、農村と都市、農業と工業の分割を揚棄することを目指す
ものである。」(『遊動論』64頁)という指摘は、プルードンや石原莞爾を想起させる。
ただ、柳田の都市や工業への視点は乏しいし、経済学史的にはマルクス的な抽象力があまりにも
はやく工業と農業を一つの経済原理のもとに還元しすぎたと思う。結果、フリードリッヒ・リス
トのような都市と農村の共存を考えた経済学者が無視されて来た。

『遊動論』の構成:
第一章1戦後の柳田国男(遊牧民的資本主義=吉本隆明批判)
第二章2山人     (協同組合=協同自助論)
第三章3実験の史学  (国家に抗する小日本主義=小さきもの)
第四章4固有信仰   (互酬制を脱する過去=未来の原理)
付論 ☆二種類の遊動性(遊動民と遊牧民)

3|
ー+ー
2|4

1と4は両義的

柄谷行人『遊動論 柳田国男と山人』(文春新書2014.01.20)
目次 :
第1章 戦後の柳田国男     7
  1戦中から戦後へ      8
  2柳田の敗北       21
  3農民=常民の消滅    29
  4非常民論        33

第2章 山人         45
  1近代と近代以前     46
  2農政学         56
  3焼畑狩猟民の社会    67

第3章 実験の史学      79
  1供養としての民俗学   80
  2山人と島人       87
  3公民の民俗学     100
  4オオカミと「小さき者」116

第4章 固有信仰      127
  1新古学        128
  2固有信仰       135
  3祖霊信仰と双系制   145
  4「場」としての家   150
  5折口信夫と柳田国男  157
  6固有信仰と未来    166

付論 二種類の遊動性    177
  1遊動的狩猟採集民   178
  2定住革命       182
  3二種類のノマド    186
  4柳田国男       193

あとがき          197
主要参考文献        202
柳田国男年譜        205

日曜日, 1月 19, 2014

『遊動論』目次及び、文庫版『柳田国男全集』、柄谷行人言及箇所:メモ

       (リンク::::::::::民俗学柳田国男文庫版目次作業用目次=本頁結論部柄谷行人

「固有信仰は民俗学によってしか接近できない。と同時に、それは民俗学では接近できない」
(『遊動論』133頁)
他にも重要な考察がある。

狩猟採集によって得た収穫物は、不参加者であれ、客人であれ、すべての者に、平等に分配される。これは、この社会が狩猟採集に従事しているからではなく、遊動的だからである。彼らはたえず移動するため、収穫物を備蓄することができない。ゆえに、それを所有する意味もないから、全員で均等に分配してしまうのだ。これはまさに「純粋贈与」であって、互酬的ではない。…

定住以前の狩猟採集社会には、共同寄託はあるが互酬的交換はなかったと考えるべきである。


柄谷行人『遊動論 柳田国男と山人』(文春新書2014.01.20)
目次 :
第1章 戦後の柳田国男     7
  1戦中から戦後へ      8
  2柳田の敗北       21
  3農民=常民の消滅    29
  4非常民論        33
   注           42
第2章 山人         45
  1近代と近代以前     46
  2農政学         56
  3焼畑狩猟民の社会    67
   注           73

第3章 実験の史学      79
  1供養としての民俗学   80
  2山人と島人       87
  3公民の民俗学     100
  4オオカミと「小さき者」116
   注          125

第4章 固有信仰      127
  1新古学        128
  2固有信仰       135
  3祖霊信仰と双系制   145
  4「場」としての家   150
  5折口信夫と柳田国男  157
  6固有信仰と未来    166
   注          174
 

付論 二種類の遊動性    177
  1遊動的狩猟採集民   178☆
  2定住革命       182
  3二種類のノマド    186
  4柳田国男       193

あとがき          197
主要参考文献        202
柳田国男年譜        205


『遊動論』の構成:
第一章①戦後の柳田国男(遊牧民的資本主義=吉本隆明批判)
第二章②山人     (協同組合=協同自助論)
第三章③実験の史学  (国家に抗する小日本主義=小さきもの)
第四章④固有信仰   (互酬制を脱する過去=未来の原理)
付論 ☆二種類の遊動性(遊動民と遊牧民)

|☆①
ー+ー


①とは両義的


以下、文庫版柳田国男全集において、柄谷行人が文春新書『遊動論 柳田国男と山人』(全角頁数)で言及したもの。@は引用。(半角数字)はちくま文庫版の頁数。『遊動論』付録年譜参照。

第1巻 
海上の道(28,87)……………………………………… 7
 「鼠の浄土」(131@(203))
海南小記(27)…………………………………… 297
島の人生…………………………………… 525
 「島々の話 その四」(90@(635)。沖縄での講演「世界苦と孤島苦」からの引用という形をとっている)
*解説(福田アジオ)(28@(697~8))…………………… 689

第2巻 
雪国の春(94)……………………………………… 7
豆の葉と太陽……………………………… 345

第3巻 
ジュネーブの思い出(92~3@(393))……………………… 389

第4巻 
遠野物語(1,32,33,46,52,67,72@(9),76)………………………… 7
山の人生(70,85@(236)@(242),89@(88)@(88),116~7@(169))…………………77
 「山人考」(41@(236),85@(236)@(242))
 「山に埋もれたる人生のある事」(61@(81~2))
山人外伝資料(85~6@(385))……………………………… 385

第5巻 
後狩詞記(35,52,67,69)……………………………………… 7
山民の生活(99)………………………………… 529

第6巻
妖怪談義……………………………………… 7
 「天狗の話」(72)

第7巻 第8巻 第9巻 第10巻 第11巻 
 
第12巻 
婚姻の話……………………………………… 7
 「聟入考」(146)
家閑談(154@(422),154~5@(344))……………………………………… 273
親方子方(151)…………………………………… 499

第13巻 
先祖の話(22~,22@(208),22~3@(209),23,25@(11),43,
134@(65)@(77~8)@(91~2)@(115)@(182)@(196),136~7@(65),137~8@(198),140@(61),140~1@(181),150@(209),167@(166~7),168(@(167)),174)……………… 7
日本の祭(123@(248),129@(239),132~3@(404),153~4@(225),169@(239))…………………………………… 211
神道と民俗学(55@(434),121~2@(526),128~9@(444),129@(445),134~5@(518))……………………………… 431
祭礼と世間(135@(559)@(560)………………………………… 543
神道私見(49@(600)@(?『故郷七十年』?),55@(596~7)@(597),129@(596),170@(596~7))…………………………………… 587

第14巻 
山宮考(24)……………………………………… 389

第15巻 
山宮考?

第16巻 第17巻 第18巻 

第19巻 
蝸牛考(111@(137「方言周圏説×論○」))…………………………… 7

第20巻 
家の話(152@(423))……………………………………… 419

第21巻

第22巻
小さき者の声(「子供と言葉」125@(441))……………………………… 335

第23巻
こども風土記(124~5@(82))………………………………… 7

第24巻
狼のゆくえ 583~「孤猿随筆」(117) 
山宮考?

第25巻

第26巻
明治大正史 世相篇(62@(346)@(344)@(345),101~2@(376),102@(394),110)…………………… 7

第27巻
青年と学問………………………………… 115
 「青年と学問」(97~8@(133~4))
 「南島研究の現状」(90@(223),91~2@(225))
 「郷土研究ということ」(108~9@(291))
 「島の話」(89@(207))
東北と郷土研究(114@(506))…………………………… 486
実験の史学(11@(525),37,37,81@(518)@(518~9),108,112@(527),112~3@(526),115)………………………………… 518

第28巻 
郷土生活の研究法(110@(216),118,130@(60『玉勝間』)@(60),151)…………………………… 7
民間伝承論(81~2@(395~6),110@(319)「重出立証法」,112@(300)@(260),113@336~7),115@(300))………………………………… 245

第29巻
時代ト農政(59~60@(122),62~3@(119),63~4@(372~3),(75朱子))……… 7
日本農民史(103,104@(489))………………………………… 229
都市と農村(15@(489))………………………………… 333
中農養成策(62)………………………………… 550

第30巻 第31巻 

第32巻 
炭焼日記(13@(426))………………………………… 163
野辺の小草(叙情詩)
 「夕づゝ 」
 かのたそがれの国にこそ/こひしき皆はいますなれ/うしと此世を見るならば/我をいざなへゆふづゝよ..(73~4@(50))...50
 (定本柄谷行人集第一巻172頁参照)


文庫未収録:
「文学・学問・政治」中野重治との対談(16@(ちくま文庫~対談集138),17@(142))
「故郷七十年」(46~7@(255),48@(23)@(23),旧全集別巻三)
「故郷七十年拾遺」(53~4@旧全集別巻三(451),定本柄谷行人集一172~3頁参照)
『近世奇談全集』序言(50~1@最新版全集第22巻? 1 校訂近世奇談全集 15)
「世界苦と孤島苦」(27?,90@『ちくま文庫版全集1』(635),91,旧全集別巻三(320~1))
「東北研究者に望む」(94@(?最新版全集第27巻 60 東北研究者に望む 1-3 115-118))
「国際労働問題の一面」(95~6@旧全集第29巻)
「九州南部地方の民風」(68@,70~1@(最新版全集第23巻 169 九州南部地方の民風 624-631))
『評伝オーロビンド』(書名未掲載。171,172@(110),176@(63),176@(110))
「南方氏の書簡について」『柳田国男南方熊楠往復書簡集』上下(107~8@「南方熊楠宛書簡大正3年1914年5月12日(下236),108@「南方氏の書簡について」(下252),121@(上17))
『折口信夫対話集』(170,171@「日本人の神と霊魂の観念そのほか」(193))
「民俗学の話」(24@旧全集24巻(503))
『柳田国男論集成』橋川文三(12~3@(67),173@(76))

参考:
第13巻
「先祖の話」(22(208),23(209),150(209))より
「少なくとも国のために戦って死んだ若人だけは、何としてもこれを仏徒の言う無縁ぼとけの列に、疎外しておくわけにはいくまいと思う。もちろん国と府県とには晴の祭場があり、霊の鎮まるべきところは設けられてあるが、一方には家々の骨肉相依るの情は無視することが出来ない。」

「新たに困難に身を捧げた者を初祖とした家が、数多く出来るということも、もう一度この固有の生死観を振作せしめる一つの機会であるかも知れぬ。」

第23巻
「こども風土記」(124~5@(82))より
「児童は私が無く、また多感である故に、その能力の許す限りにおいて時代時代の文化を受け入れる。古く与えられたものでも印象の深さによって、これを千年・五百年の後に持ち伝えるとともに、いつでも新鮮なる感化には従順であった。そうして常に幾分か親たちよりも遅く、無用になったものを棄てることにしていたらしい。ことに国語のうるわしい匂い・艶・うるおいなどは、かつて我々の親たちの感じたものを、今もまだ彼らだけは感じているように思う。こういうところに歴史を学ぼうとする者の反省の種が潜んでいる。」

第22巻
「子供と言葉」「小さき者の声」(125@(441),旧全集第20巻)より
「小児が我々の未来であるとともに、一方にはまたなつかしい眼の前の歴史、保存せられて いる我々の過去でもあったことは、国内各地の言葉を比べてみていると、自然に誰にでも気 がつきます。」
         ___
        |   |
        |   |目
        |   |デ
        |   |見
        |   |ル
        |   |
     ___| _ |
    |   |   |
    |   |   |耳
    |   |   |デ
    |   |   |キ
    |   |   |ク
    |   |   |
 ___| _ | _ |
|   |   |   |
|   |   |   |郷
|   |   |   |人
|   |   |   |ノ
|   |   |   |感
|   |   |   |覚
|___|___|___|
  俗   口   習
  信   碑   俗

柳田国男(民間伝承の)「三部分類」
(『民間伝承論』ちくま文庫版全集第28巻373頁より。柄谷行人『柳田国男論』113頁参照)

柳田国男は民間伝承の三部分類(目・耳・心)を提唱している。
あくまで帰納法であり、宇野弘蔵のようなヘーゲル経由ではない。
座標が縦横にあるから応用が効き、秘教化しないところがミソだ。

柄谷の論考はこれらを遡行するものだ。

ちなみに、あとがきによると付論「二種類の遊動性」は中国講演草稿として書かれた。
内容的には以下の②とほぼ重なる。

柄谷行人「中国で読む『世界史の構造』」
雑誌「現代思想」青土社 2013年5〜10月号:メモ
 ___________
|③  ⑤⑥|     |
|     |  ②  |
|④    |     |
|_____①_____|
|     |     |
|  ⑥  |     |
|     |     |
|_____|_____|

著者が2012年9月から2カ月間にわたって中国の研究機関(中国の友人に頼まれ北京清華大学及び、北京哲学会、中央民族大学、社会科学院、上海大学)で『世界史の構造』の詳細な解説を行った記録。2013年5〜10月号、全六回。

  5月号 第一回「『世界史の構造』について」
  6月号 第二回「世界史における定住革命」☆
  7月号 第三回「専制国家と帝国」
  8月号 第四回「東アジアの帝国」
  9月号 第五回「亜周辺としての日本(上)」
 10月号 第六回「亜周辺としての日本(下)」


主要参考文献及び人名:
(登場順、重複あり)
吉野作造(10)
橋川文三『柳田国男論集成』作品社、二〇〇二年(12~3@(67),173)
柳田國男・中野重治「文学・学問・政治」(対談)(「展望」一九四七年一月号所収、のちに筑摩書房、宮国登編『柳田國男対談集』に収録、ちくま学芸文庫、一九九二年)(16@(138),17@(142))
中野重治『五勺の酒・萩のもんかきや』講談社文芸文庫、一九九二年(18,42~3)
花田清輝「柳田国男について」(松川哲夫編『花田浦輝評論集』所収、岩波文庫、一九九三年)(18@(199),19@(201)) 
中村哲『柳田国男の思想』法政大学出版局、一九八五年(23@(『柳田国男研究』1973年,102))
村井紀『南島イデオロギーの発生』福武書店、一九九二年(26,87)
吉本隆明『共同幻想論』角川文庫、一九八二年(31,32)
吉本隆明『マス・イメージ論』福武書店、一九八四年(33)
坪井洋文『イモと日本人』未来社、一九七九年(34)
坪井洋文『稲を選んだ日本人』未来社、一九八二年(34)
網野善彦「中世における天皇支配権の一考察」(「史学雑記」一九七二年八月号所収、山川出版社)(36)
網野善彦『蒙古襲来』小学館文庫、二〇〇〇年(37)/
中野重治『五勺の酒・萩のもんかきや』講談社文芸文庫、一九九二年(18,42~3)
グラムシ(42)
川田順造「最初期の柳田を讃える」(「現代思想」二〇一二年十月臨時増刊号所収、青土社)(43,100~1)
古本隆明『超資本主義』徳間書店、一九九五年(43)
赤松啓介『夜這いの民俗学』明石書店、一九九四年       (44)
小熊英二『単一氏族神話の起源』新曜社、一九九五年(40,44)

大塚英志『怪談前夜』角川選書、二〇〇七年(46)
兪汝為『荒政要覧』(48,49,51)
柳田国男・田山花袋編校訂『近世奇談全集』、博文館、一九〇三年(50~1)
平田篤胤『仙境異聞』(51,130,131)
井上円了「妖怪学」?(52?,74?)
横井時敬(57)
ロバート・オーウェン(58)
J・S・ミル(59,75)
東畑精一(65)
字沢弘文『社会的共通資本』岩波新書、二〇〇〇年(65~7)
並松信久「柳田国男の農政学の展開」(「京都産業大学論集 社会科学系列」所収、二〇一〇年)(69)
松崎憲三「二つのモノの狭間で(「現代思想」二〇一二年十月臨時増刊号所収、青土社)(72)/
菊地章太『妖怪学の祖 井上圓了』角川選書、二〇一三年(74)
カント『視霊者の夢』?(74)
島崎藤村『夜明け前』(75)
スマイルズ『自助論』or『西国立志編』(75)
J・S・ミル(59,75)
宮崎学『「自己啓発病」社会』祥伝社新書、二〇一二年(75)
朱子(75(『時代ト農政』参照))
ジェームズ・C・スコット、佐藤仁監訳『ゾミア』みすず書房、二〇一三年(76,190)
マルクス(58,76『共産党宣言』@,77)
ハインリヒ・ハイネ著、小沢俊夫訳『流刑の神々・精霊物語』岩波文庫、一九八〇年(76,77,83)


ハインリヒ・ハイネ著、小沢俊夫訳『流刑の神々・精霊物語』岩波文庫、一九八〇年(76,77,83)
ミシュレ『魔女』(83)
村井紀『南島イデオロギーの発生』福武書店、一九九二年(26,87)
赤坂憲雄『東北学/忘れられた東北』講談社学術文庫、二〇〇九年(94)
アダム・スミス(96)
三浦銕太郎(96)
石橋湛山(96)
川田順造「最初期の柳田を讃える」(「現代思想」二〇一二年十月臨時増刊号所収、青土社)(43,100~1)
岡村民夫『柳田国男のスイス』森話社、二〇一三年(101)
大塚英志『公民の民俗学』作品社、二〇〇七年(102~3,104)
赤坂憲雄『一国民俗学を越えて』五柳書院、二〇〇一年    (106)
柳田国男・南方熊楠『柳田国男・南方熊楠往復書簡集』上下 平凡社ライブラリー、一九九四年(107~8@(下236),108@
「南方氏の書簡について」(下252),121@(上17))
マルク・ブロック著、井上泰男・渡邊昌美訳『王の奇跡』刀水書房、一九九八年 (109)  
ショーン・エリス、ペニー・ジューノ著、小牟田康彦訳『狼の群れと暮らした男』築地書館、二〇〇ー二年(118,126)/
三浦佑之『オオカミはいかに論じられたか』(「現代思想」二〇一二年年十月臨時増刊号所収、青土社)(125)
ショーン・エリス、ペニー・ジューノ著、小牟田康彦訳『狼の群れと暮らした男』築地書館、二〇〇ー二年(118,126)


本居宣長著、村岡典嗣校訂『王勝間』上・下、岩波文庫、一九八七年(130)
平田篤胤(51,130,131『仙境異聞 勝五郎再生記聞』?)
マイヤー・フォーテス著、田中真砂子編訳『祖先崇拝の論理』ぺりかん社、一九八〇年(138~141) 
孔子『論語』(139)
メルフォード・E・スパイロ著、井上兼行訳『母系社会のエディプス』紀伊国屋書店、一九九〇年(142)
内堀基光・山下晋司『死の人類学』講談社学術文庫、二〇〇六年(144@(122),145@(180))
高群逸枝『招婿婚の研究』(『高群逸枝全集2』『高群逸枝全集3』所収、理論社、一九六六年(146~7)
村上信彦『高群逸枝と柳田国男』大和書房、一九七七年(147)
吉田孝『律令国家と古代の社会』岩波書店、一九九三年(148@(132)@(133),152@(182))
宮本常一『庶民の発見』講談社学術文庫、一九八七年(149)
網野善彦『東と西の語る日本の歴史』講談社学術文庫、一九九八年(149)
網野善彦『「日本」とは何か』講談社、二〇〇〇年(150)
吉田孝『律令国家と古代の社会』岩波書店、一九九三年(148@(132)@(133),152@(182))

中根千枝『タテ社会の人間関係』講談社現代新書、一九六七年(155)
折ロ信夫著、安藤礼二編『折口信夫天皇論集』講談社文芸文庫、二〇一一年(158@(64)@(47),159@(49~50),159~160@(40),160@(40),164~5@(60),164~5@(60))
ロバートソン・スミス『セム族の宗教』(161)
平岩米吉『狼―その生態と歴史』築地書館、一九九二年(167)
ウェーバー『宗教社会学』?(167)
折口信夫『折口信夫対話集』講談社交芸文車、二〇一三年(170@(193))
オーロビンド『評伝オーロビンド』(171,172@(110),176@(63),176@(110))
橋川文三『柳田国男論集成』作品社、二〇〇二年(12~3,173@(76))/
原洋之介『アジアの「農」日本の「農」』書籍工房早山、二〇一三年(174)
谷崎潤一郎(175)
西田幾多郎(176)
村井紀『反折口信夫論』作品社、二〇〇四年(176)

オーロビンド『評伝オーロビンド』(171,172@(110),176@(63),176@(110))

サーリンズ『石器時代の経済学』?(179)
梅棹忠夫『狩猟と遊牧の世界』(182)
フロイト『トーテムとタブー』(184,(186))
ジェームズ・C・スコット、佐藤仁監訳『ゾミア』みすず書房、二〇一三年(76,190)

その他:
柳田國男『定本柳田國男集』筑摩書房、一九六二年〜七一年
柳田國男『柳田國男全集』ちくま文庫、一九八九年〜九一年
柳田國男『柳田國男全集』筑摩書房、一九九七年〜


巻末未掲載:
(著者名のみの場合あり)
兪汝為『荒政要覧』(48,49,51)
マルクス(58,76『共産党宣言』@,77)
カント『視霊者の夢』?(74)
島崎藤村『夜明け前』(75)
スマイルズ『自助論』or『西国立志編』(75)
J・S・ミル(75)
平田篤胤『仙境異聞』(51,130,131『仙境異聞 勝五郎再生記聞』?)
孔子『論語』(139)
ウェーバー『宗教社会学』?(167)
ピーター・ヒース著、柄谷凛訳『評伝オーロビンド』(171,172@(110),176@(63),176@(110))
谷崎潤一郎(175)
西田幾多郎(176)
サーリンズ『石器時代の経済学』?(179)
梅棹忠夫『狩猟と遊牧の世界』(182)
フロイト『トーテムとタブー』(184,(186))


主要参考文献(著者五十音順)

赤坂憲雄『一国民俗学を越えて』五柳書院、二〇〇一年    (106)
赤坂憲雄『東北学/忘れられた東北』講談社学術文庫、二〇〇九年(94)
赤松啓介『夜這いの民俗学』明石書店、一九九四年       (44)
網野善彦「中世における天皇支配権の一考察」(「史学雑記」一九七二年八月号所収、山川出版社)(36)
網野善彦『東と西の語る日本の歴史』講談社学術文庫、一九九八年(149)
網野善彦『蒙古襲来』小学館文庫、二〇〇〇年(37)
網野善彦『「日本」とは何か』講談社、二〇〇〇年(150)
井上圓了「妖怪学」?(52?,74?)
字沢弘文『社会的共通資本』岩波新書、二〇〇〇年(65~7)
内堀基光・山下晋司『死の人類学』講談社学術文庫、二〇〇六年(144~5)
エリス、
ショーン/ジューノ、ペニー著/小牟田康彦訳『狼の群れと暮らした男』築地書館、二〇〇ー二年(118,126)
大塚英志『公民の民俗学』作品社、二〇〇七年(102~3,104)
大塚英志『怪談前夜』角川選書、二〇〇七年(46)
岡村民夫『柳田国男のスイス』森話社、二〇一三年(101)
小熊英二『単一氏族神話の起源』新曜社、一九九五年(40,44)
折ロ信夫著、安藤礼二編『折口信夫天皇論集』講談社文芸文庫、二〇一一年(158,159,160,164,165)
折口信夫『折口信夫対話集』講談社交芸文車、二〇一三年(170)
川田順造「最初期の柳田を讃える」(「現代思想」二〇一二年十月臨時増刊号所収、青土社)(43,100~1)
菊地章太『妖怪学の祖 井上圓了』角川選書、二〇一三年(74)
スコット、
ジェームズ・C/佐藤仁監訳『ゾミア』みすず書房、二〇一三年(76,190)
スパイロ、メルフォード・E著/井上兼行訳『母系社会のエディプス』紀伊国屋書店、一九九〇年(142)
高群逸枝『招婿婚の研究』(『高群逸枝全集2』『高群逸枝全集3』所収、理論社、一九六六年(146~7)
坪井洋文『イモと日本人』未来社、一九七九年(34)
坪井洋文『稲を選んだ日本人』未来社、一九八二年(34)
中根千枝『タテ社会の人間関係』講談社現代新書、一九六七年(155)
中野重治『五勺の酒・萩のもんかきや』講談社文芸文庫、一九九二年(18,42~3)
中村哲『柳田国男の思想』法政大学出版局、一九八五年(23)
並松信久「柳田国男の農政学の展開」(「京都産業大学論集 社会科学系列」所収、二〇一〇年)(69)
ハイネ、
ハインリヒ著/小沢俊夫訳『流刑の神々・精霊物語』岩波文庫、一九八〇年(76,77,83)
橋川文三『柳田国男論集成』作品社、二〇〇二年(12,13,173)
花田清輝「柳田国男について」(松川哲夫編『花田浦輝評論集』所収、岩波文庫、一九九三年)(19) 
原洋之介『アジアの「農」日本の「農」』書籍工房早山、二〇一三年(174)

ヒース、ピーター著/柄谷凛訳『評伝オーロビンド』(171,172@(110),176@(63),176@(110))
平岩米吉『狼―その生態と歴史』築地書館、一九九二年(167)
フォーテス、
マイヤー著/田中真砂子編訳『祖先崇拝の論理』ぺりかん社、一九八〇年(138~141) 
ブロック、マルク著/井上泰男・渡邊昌美訳『王の奇跡』刀水書房、一九九八年 (109)  
松崎憲三「二つのモノの狭間で(「現代思想」二〇一二年十月臨時増刊号所収、青土社)(72)
三浦佑之『オオカミはいかに論じられたか』(「現代思想」二〇一二年年十月臨時増刊号所収、青土社)(125)
宮崎学『「自己啓発病」社会』祥伝社新書、二〇一二年(75)
宮本常一『庶民の発見』講談社学術文庫、一九八七年(149)
村井紀『南島イデオロギーの発生』福武書店、一九九二年(26,87)
村井紀『反折口信夫論』作品社、二〇〇四年(176)
村上信彦・『高群逸枝と柳田国男』大和書房、一九七七年(147)
本居宣長著、村岡典嗣校訂『王勝間』上・下、岩波文庫、一九八七年(130)
柳田国男・田山花袋編校訂『近世奇談全集』、博文館、一九〇三年(50~1)
柳田國男・中野重治「文学・学問・政治」(対談)(「展望」一九四七年一月号所収、のちに筑摩書房、宮国登編『柳田國男対談集』に収録、ちくま学芸文庫、一九九二年)(16)
柳田國男『定本柳田國男集』筑摩書房、一九六二年〜七一年
柳田國男『柳田國男全集』筑摩書房、一九九七年〜
柳田國男『柳田國男全集』ちくま文庫、一九八九年〜九一年
柳田国男・南方熊楠『柳田国男・南方熊楠往復書簡集』平凡社ライブラリー、一九九四年(107~8)
吉田孝『律令国家と古代の社会』岩波書店、一九九三年(148,152)
吉本隆明『共同幻想論』角川文庫、一九八二年(31,32)
吉本隆明『マス・イメージ論』福武書店、一九八四年(33)
古本隆明『超資本主義』徳間書店、一九九五年(43)


ちくま文庫『柳田国男全集』全32巻:目次

     (リンク::::::::::民俗学柳田国男(3種全集目次)作業用目次柄谷行人
参考:
世界苦
http://nam-students.blogspot.com/2019/01/weltschmerz.html

『柳田国男全集』全32巻(筑摩書房、1989.9~1991.2、ちくま文庫)
10
11121314151617181920
21222324252627282930
3132
赤字は柄谷行人が『遊動論 柳田国男と山人』(文春文庫 2014.01.20)で言及したもの。


第1巻 1989.9.26
 
海上の道……………………………………… 7
 「鼠の浄土」
海南小記…………………………………… 297
島の人生…………………………………… 525
 「島々の話 その四」
海女部史のエチュウド…………………… 681
解説(福田アジオ)…………………… 689
*解題……………………………………… 704
 


第2巻 1989.9.26
 
雪国の春……………………………………… 7
秋風帖……………………………………… 185
東国古道記………………………………… 303
豆の葉と太陽……………………………… 345
旅中小景…………………………………… 565
丹波市記…………………………………… 572
樺太紀行…………………………………… 578
遊海島記…………………………………… 603
海上文化…………………………………… 622
*解説(宮田登)………………………… 653
*解題……………………………………… 661
 


第3巻 1989.10.31
 
水曜手帖……………………………………… 7
北国紀行…………………………………… 111
五十年前の伊豆日記……………………… 317
瑞西日記…………………………………… 327
ジュネーブの思い出……………………… 389
菅江真澄…………………………………… 401
*解説(米山俊直)……………………… 589
*解題……………………………………… 598
 


第4巻 1989.10.31
 
遠野物語……………………………………… 7
山の人生………………………………………77
 「山人考」
 「山に埋もれたる人生のある事」

史料としての伝説………………………… 255
山人外伝資料……………………………… 385
山神とオコゼ……………………………… 419
木地屋物語………………………………… 430
山立と山臥………………………………… 441
「イタカ」及び「サンカ」……………… 454
所謂特殊部落ノ種類……………………… 483
*解説(永池健二)……………………… 507
*解題……………………………………… 519
 


第5巻 1989.12.4
 
後狩詞記……………………………………… 7
山島民譚集(一)……………………………55
山島民譚集(二)(初稿草案)………… 245
山島民譚集(三)(副本原稿)………… 329
掛神の信仰について……………………… 485
勝善神……………………………………… 496
猿廻しの話………………………………… 510
絵馬と馬…………………………………… 516
板絵沿革…………………………………… 520
山民の生活………………………………… 529
*解説(野本寛一)……………………… 545
*解題……………………………………… 558
 


第6巻 1989.12.4
 
妖怪談義……………………………………… 7
 「天狗の話」
一目小僧その他…………………………… 213
おとら狐の話……………………………… 517
片目の魚…………………………………… 590
*解説(飯島吉晴)……………………… 607
*解題……………………………………… 618
 


7巻 1990.1.30
 
伝説…………………………………………… 7
木思石語…………………………………… 157
神を助けた話……………………………… 353
生石伝説…………………………………… 493
夜啼石の話………………………………… 501
矢立杉の話………………………………… 508
曽我兄弟の墳墓…………………………… 513
地蔵殿の苗字……………………………… 521
水引地蔵…………………………………… 524
廻り地蔵…………………………………… 527
子安地蔵…………………………………… 532
黒地蔵白地蔵……………………………… 537
西行橋……………………………………… 540
細語の橋…………………………………… 552
橋の名と伝説……………………………… 556
片葉蘆考…………………………………… 563
諸国の片葉の蘆…………………………… 573
伝説の系統及び分類……………………… 575
伝説とその蒐集…………………………… 583
伝説のこと………………………………… 587
*解説(大島広志)……………………… 603
*解題……………………………………… 614
 


第8巻 1990.1.30
 
口承文芸史考………………………………… 7
昔話と文学………………………………… 209
昔話覚書…………………………………… 451
*解説(野村純一)……………………… 685
*解題……………………………………… 697
 


第9巻 1990.2.27
 
物語と語り物………………………………… 7
笑の本願…………………………………… 201
不幸なる芸術……………………………… 321
東北文学の研究…………………………… 465
世間話の研究……………………………… 511
御伽噺と伽………………………………… 531
童話小考…………………………………… 535
昔話を愛する人に………………………… 575
昔話のこと………………………………… 589
*解説(福田晃)………………………… 601
*解題……………………………………… 615
 


第10巻 1990.2.27
 
桃太郎の誕生………………………………… 7
女性と民間伝承…………………………… 423
竜王と水の神……………………………… 591
*解説(小松和彦)……………………… 597
*解題……………………………………… 608
 


第11巻 1990.3.27
 
妹の力………………………………………… 7
巫女考……………………………………… 305
毛坊主考…………………………………… 417
俗聖沿革史………………………………… 547
立山中語考………………………………… 589
一言主考…………………………………… 593
鬼の子孫…………………………………… 605
唱門師の話………………………………… 615
俗山伏……………………………………… 626
桂女由来記………………………………… 630
*解説(宮本袈裟雄)…………………… 647
*解題……………………………………… 657
 


第12巻 1990.3.27
 
婚姻の話……………………………………… 7
 「聟入考」
家閑談……………………………………… 273
農村家族制度と慣習……………………… 463
親方子方…………………………………… 499
常民婚姻史料……………………………… 527
葬制の沿革について……………………… 618
葬制沿革史料……………………………… 649
*解説(鳥越皓之)……………………… 687
*解題……………………………………… 699
 


第13巻 1990.4.24
 
先祖の話……………………………………… 7
日本の祭…………………………………… 211
神道と民俗学……………………………… 431
祭礼と世間………………………………… 543
神道私見…………………………………… 587
神社のこと………………………………… 627
人を神に祀る風習………………………… 644
忌と物忌の話……………………………… 681
魂の行くえ………………………………… 700
大嘗祭ニ関スル所感……………………… 712
*解説(新谷尚紀)……………………… 721
*解題……………………………………… 737
 


第14巻 1990.4.24
 
神樹篇………………………………………… 7
祭日考……………………………………… 247
山宮考……………………………………… 389
氏神と氏子………………………………… 503
*解説(赤田光男)……………………… 691
*解題……………………………………… 703
 


第15巻 1990.5.29
 
石神問答……………………………………… 7
大白神考…………………………………… 201
みさき神考………………………………… 421
田社考大要………………………………… 435
塚と森の話………………………………… 460
十三塚……………………………………… 510
境に塚を築く風習………………………… 535
七塚考……………………………………… 539
耳塚の由来について……………………… 548
民俗学上における塚の価値……………… 554
*解説(佐野賢治)……………………… 561
*解題……………………………………… 571
山宮考
 


第16巻 1990.5.29
 
年中行事覚書………………………………… 7
新たなる太陽……………………………… 237
月曜通信…………………………………… 393
行器考……………………………………… 527
苗忌竹の話………………………………… 545
御刀代田考………………………………… 553
家の神の問題……………………………… 580
浜弓考……………………………………… 587
神送りと人形……………………………… 607
*解説(宮田登)………………………… 661
*解題……………………………………… 670
 


第17巻 1990.6.26
 
木綿以前の事………………………………… 7
食物と心臓………………………………… 299
手拭沿革…………………………………… 513
民間些事…………………………………… 540
稗の未来…………………………………… 573
米櫃と糧と菜……………………………… 590
親の膳……………………………………… 605
小豆の話…………………………………… 617
塩雑談……………………………………… 637
*解説(倉石あつ子)…………………… 645
*解題……………………………………… 655
 


第18巻 1990.6.26
 
民謡覚書……………………………………… 7
民謡の今と昔……………………………… 309
踊の今と昔………………………………… 391
獅子舞考…………………………………… 440
掛け踊……………………………………… 455
風流と我面白……………………………… 464
郷土舞踊の意義…………………………… 471
仮面に関する一二の所見………………… 480
田植のはなし……………………………… 493
*解説(小島美子)……………………… 503
*解題……………………………………… 514
 


第19巻 1990.7.31
 
蝸牛考………………………………………… 7
西は何方…………………………………… 177
毎日の言葉………………………………… 417
*解説(真田信治)……………………… 559
*解題……………………………………… 569
 


第20巻 1990.7.31
 
地名の研究…………………………………… 7
風位考……………………………………… 291
大唐田または唐干田という地名………… 357
アテヌキという地名……………………… 359
和州地名談………………………………… 363
水海道古称………………………………… 375
名字の話…………………………………… 379
家の話……………………………………… 419
垣内の話…………………………………… 438
食料名彙…………………………………… 450
*解説(谷川彰英)……………………… 499
*解題……………………………………… 512
 


第21巻 1990.8.28
 
方言覚書……………………………………… 7
国語史 新語篇…………………………… 295
標準語と方言……………………………… 441
国語史論…………………………………… 575
*解説(井上史雄)……………………… 627
*解題……………………………………… 639
 


第22巻 1990.8.28
 
国語の将来…………………………………… 7
方言と昔…………………………………… 287
小さき者の声……………………………… 335
 「子供と言葉」
少年と国語………………………………… 459
喜談日録…………………………………… 533
幼言葉分類の試み………………………… 555
村荘閑話…………………………………… 566
*解説(庄司和晃)……………………… 575
*解題……………………………………… 586
 


第23巻 1990.9.25
 
こども風土記………………………………… 7
なぞとことわざ…………………………… 103
火の昔……………………………………… 197
村と学童…………………………………… 367
村のすがた………………………………… 535
*解説(谷川彰英)……………………… 619
*解題……………………………………… 635
 


第24巻 1990.9.25
 
野草雑記……………………………………… 7
野鳥雑記…………………………………… 119
信州随筆…………………………………… 265
孤猿随筆…………………………………… 423
「黒」を憶う……………………………… 631
狸とデモノロジー………………………… 637
狸とムジナ………………………………… 647
*解説(篠原徹)………………………… 659
*解題……………………………………… 671
狼のゆくえ
山宮考
 


第25巻 1990.10.30
 
日本の昔話…………………………………… 7
日本の伝説………………………………… 155
俳諧評釈…………………………………… 319
俳諧評釈続篇……………………………… 585
別座鋪の歌仙…………………………… 587
子規一門の連句………………………… 605
芭蕉の恋の句…………………………… 617
*解説……………………………………… 629
*解説「日本の昔話」「日本の伝説」(松谷みよ子)…… 629
*解説 俳諧(高藤武馬)…………… 634
*解題……………………………………… 645
 


第26巻 1990.10.30
 
明治大正史 世相篇………………………… 7
国史と民俗学……………………………… 395
現代科学ということ……………………… 567
社会科教育と民間伝承…………………… 585
歴史教育について………………………… 598
民俗学研究所の成立ち…………………… 610
民俗学研究所の事業について…………… 618
日本を知るために………………………… 633
*解説(佐藤健二)……………………… 645
*解題……………………………………… 658
 


第27巻 1990.12.4
 
郷土誌論……………………………………… 7
青年と学問………………………………… 115
 「青年と学問」
 「南島研究の現状」
 「郷土研究ということ」
 「島の話」

北小浦民俗誌……………………………… 351
「郷土研究」の休刊……………………… 479
東北と郷土研究…………………………… 486
郷土科学について………………………… 508
実験の史学………………………………… 518
平凡と非凡………………………………… 543
比較民俗学の問題………………………… 563
*解説(岩本由輝)……………………… 577
*解題……………………………………… 589
 


第28巻 1990.12.4
 
郷土生活の研究法…………………………… 7
民間伝承論………………………………… 245
女性生活史………………………………… 507
文化運搬の問題…………………………… 588
文化と民俗学……………………………… 611
*解説(福田アジオ)…………………… 631
*解題……………………………………… 645
 


第29巻 1991.1.29
 
時代ト農政…………………………………… 7
日本農民史………………………………… 229
都市と農村………………………………… 333
生産組合の性質について………………… 543
中農養成策………………………………… 550
農民史研究の一部………………………… 587
農村雑話…………………………………… 623
行商と農村………………………………… 637
*解説(藤井隆至)……………………… 675
*解題……………………………………… 692
 


第30巻 1991.1.29
 
最新産業組合通解…………………………… 7
日本産銅史略……………………………… 185
農政学……………………………………… 255
農業政策学………………………………… 393
農業政策…………………………………… 579
*解説(藤井隆至)……………………… 677
*解題……………………………………… 693
 


第31巻 1991.2.26
 
退読書歴……………………………………… 7
自序………………………………………… 9
批評集………………………………………12
金田一京助著「アイヌ研究」…………12
中田千畝著「和尚と小僧」……………15
文野白駒著「加無波良夜譚」…………17
岡田蒼溟著「動物界霊異誌」…………20
中山太郎著「日本巫女史」……………23
鷹野弥三郎著「山窩の生活」…………26
E・キース著「東側の窓」 ……………29
矢部鴨北著「千葉県郷土誌」…………31
木戸忠太郎著「達磨と其諸相」………34
野口恒重復刻「箋註倭名類聚抄」……38
序跋集………………………………………41
佐喜真興英著「女人政治考」…………41
高木敏雄著「日本神話伝説の研究」…44
土橋里木著「甲斐昔話集」……………47
佐々木喜善著「聴耳草紙」……………54
高田十郎編「大和の伝説」……………57
青木純二著「山の伝説」………………59
早川孝太郎編「能美郡民謡集」………67
三上永人編「東石見田唄集」…………74
沢田四郎作編「ふるさと」……………78
伊能嘉矩著「遠野方言誌」……………80
荒垣秀雄著「北飛騨の方言」…………81
大田栄太郎編「滋賀県方言集」………83
桂又三郎著「岡山動植物方言図譜」…86
早川孝太郎著「花祭」…………………89
宮良当壮編「沖縄の人形芝居」…… 102
伊能嘉矩著「台湾文化志」………… 105
江川俊治著「ハルマヘイラ島生活」…… 109
鈴木覚馬編「岳南史」……………… 111
鈴木皷村著「耳の趣味」…………… 114
自編「郷土会記録」………………… 122
読書雑記………………………………… 125
偶読書抄……………………………… 125
「耳袋」とその著者………………… 126
百年前の散歩紀行…………………… 129
一青年の旅行記……………………… 132
霜夜談………………………………… 136
読書懺悔……………………………… 141
読書術雑談…………………………… 149
新傾向………………………………… 155
読物の地方色………………………… 158
愛書家の立場から…………………… 160
半暴露文学…………………………… 163
婦人雑誌のこと……………………… 166
煕譚書屋間話………………………… 172
雑記…………………………………… 178
「日本志篇」に題す………………… 180
古書保存と郷土……………………… 182
郷土叢書の話………………………… 187
老読書歴…………………………………… 227
自序……………………………………… 229
批評集…………………………………… 232
鷹野つぎ著「子供と四季」………… 232
中西悟堂著「野禽の中に」………… 233
山階芳麿著「日本の鳥類と其生態」…… 234
小寺融吉著「郷土民謡舞踊辞典」… 236
福永恭助・岩倉具実共著「口語辞典」…… 237
東条操著「方言と方言学」………… 239
小谷方明著「大阪府民具図録」…… 241
序跋集…………………………………… 244
田中喜多美著「山村民俗誌」……… 244
山口貞夫著「地理と民俗」………… 247
楢木範行著「日向馬関田の伝承」… 249
江馬三枝子著「飛騨の女たち」…… 252
瀬川清子著「海女記」……………… 254
能田多代子著「村の女性」………… 257
大藤ゆき著「児やらひ」…………… 263
女性民俗学研究会編「女の本」…… 267
高田十郎著「随筆民話」…………… 269
別所梅之助著「地を拓く」………… 279
福原信三編「武蔵野風物」………… 282
川崎隆章編「岳」…………………… 285
松木時彦著「神都百物語」………… 289
辻本好孝著「和州祭礼記」………… 290
須山計一・諸田益男共著「信濃の祭」…… 298
日本放送協会編「日本民謡大観関東篇」…… 300
小笠原謙吉著「紫波郡昔話集」…… 305
島袋盛敏訳「遺老説伝」…………… 308
水原岩太郎著「備中土面子の図」… 312
石川県図書館協会編「町村誌編纂の栞」…… 315
岩手県教育会九戸郡部会編「九戸郡誌」…… 323
富木友治編「百穂手翰」…………… 327
佐藤氏日記「菻沢歳時記」………… 333
川口孫治郎著「日本鳥類生態学資料」…… 348
小林保祥著「高砂族パイワヌの民芸」…… 354
柳田国男編「沖縄文化叢説」……… 358
大田陸郎著「支那習俗」…………… 360
解題集…………………………………… 364
帝国文庫「紀行文集」……………… 364
赤松宗旦著「利根川図志」………… 379
根岸守信編「耳袋」………………… 390
横山重編「琉球史料叢書」………… 400
田辺泰・巌谷不二雄共著「琉球建築」…… 404
館柳湾著「林園月令」……………… 405
読書雑記………………………………… 410
書物が多過ぎる……………………… 410
文庫本について……………………… 419
古典の発掘…………………………… 428
ささやかなる昔…………………………… 433
ささやかなる昔………………………… 435
萩坪翁追懐……………………………… 441
国木田独歩小伝………………………… 446
這箇鏡花観……………………………… 449
花袋君の作と生き方…………………… 453
「東京の三十年」……………………… 460
重い足踏みの音………………………… 466
「破戒」を評す………………………… 474
蘆花君の「みみずのたはこと」……… 477
野鳥と海洋文学………………………… 479
露伴をしのぶ…………………………… 484
南方熊楠………………………………… 487
南方熊楠先生…………………………… 498
「新仏教」のことなど………………… 507
無意識の歴史家………………………… 511
法制局時代の上山氏…………………… 514
「追思録」その他……………………… 527
境を歩む人……………………………… 530
三条商太郎翁事業推薦書……………… 535
「土の香」の思い出…………………… 541
菅江真澄のこと………………………… 545
少年読書記……………………………… 550
漱石の「猫」に出る名………………… 552
童心画巻………………………………… 556
予が出版事業…………………………… 562
芳賀郡と柳田氏………………………… 571
私の信条………………………………… 584
柳田国男自伝…………………………… 592
幽冥談……………………………………… 599
乱読の癖…………………………………… 618
*解説(岡谷公二)……………………… 625
*解題……………………………………… 637
 


第32巻 1991.2.26
 
初期文学作品………………………………… 7
野辺のゆきゝ……………………………… 9
序………………………………………… 9
夕ぐれに眠のさめし時…………………12
年へし故郷………………………………12
野末の雲…………………………………13
ある時……………………………………13
○〔なぐさむよしもありやとて〕……14
海の辺にゆきて…………………………15
友なし千鳥………………………………16
磯間の宿…………………………………16
人に別るとて……………………………17
思ひ出でゝ………………………………18
鶯がうたひし……………………………18
美しき姫に若者がいひし………………19
花陰の歌…………………………………21
都の塵……………………………………23
園の清水…………………………………25
○〔あしびきの山のあらゝぎ〕………25
月の夜……………………………………26
○〔妹といこひてかたらひし〕………27
○〔あすの別をかなしとて〕…………28
母なき君…………………………………28
○〔そは何ゆゑの涙ぞと〕……………29
夕のみちに………………………………30
野の家……………………………………30
小百合の花………………………………32
一夜………………………………………34
○〔人のこゝろをうたがへば〕………34
ある折に…………………………………35
暁やみ……………………………………35
はかなきわかれ…………………………37
○〔我が恋やむは何時ならん〕………38
野辺の小草…………………………………41
かなしき園生……………………………41
あこようたへ……………………………42
わかれ……………………………………43
谷の草……………………………………44
磯の清水…………………………………45
逝く水……………………………………46
ある時……………………………………48
○〔恋て男子の死ぬといはゞ〕………49
夕づゝ……………………………………50
うたかた…………………………………50
夕やみ……………………………………51
春の夜……………………………………53
川の岸に立て……………………………53
友よいざ…………………………………54
心の花……………………………………55
拾遺詩篇……………………………………59
我がさほ姫の君に………………………59
おぼろ夜…………………………………61
○〔わが世の春のにひ月の〕………61
○〔春よ月夜よわが恋よ〕…………61
筑波山を望みて…………………………62
野辺の小草………………………………63
○〔かすみたなびく葛飾に〕………63
○〔はてなきものを思ひつゝ〕……64
○〔わか菜摘む子が黒髪に〕………65
○〔並木の松にかよひ来る〕………65
抂花操……………………………………66
永き名……………………………………67
夕かげ草…………………………………68
桐花歌……………………………………69
桂子………………………………………82
短歌行のこゝろを………………………82
別離………………………………………84
人に………………………………………86
八洲海……………………………………87
短歌…………………………………………89
散文……………………………………… 103
鸚鵡…………………………………… 103
古戦場………………………………… 105
利根の夜船…………………………… 108
歌評…………………………………… 112
壷すみれ…………………………… 112
磯うつ波…………………………… 113
夢がたり……………………………… 117
菫摘みし里の子…………………… 117
籠の鶯……………………………… 118
あはれなる浪……………………… 119
影…………………………………… 120
小さき星…………………………… 121
比翼の鳥…………………………… 122
森の下草……………………………… 124
露わけ衣……………………………… 128
草もみぢ……………………………… 133
独坐記………………………………… 139
女の子生みたる友の許へ…………… 141
干潟の霜……………………………… 143
西楼記………………………………… 149
すゞみ台……………………………… 154
栗の花………………………………… 159
炭焼日記………………………………… 163
自序…………………………………… 165
昭和十九年…………………………… 169
昭和二十年…………………………… 323
*解説(岡谷公二)……………………… 483
*解題……………………………………… 496
*全巻総目次……………………………… 501
*全巻収録著作索引……………………… 547


参考:
http://www.geocities.jp/yanagita_dokusyo/yanagitatyosaku1.html