二重になってもうた…
だから某舞踏家の意見はまあ的を射てる
ちょっと「危うい」のよこの映画は
(右左とか表層の部分ではなく)
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シンゴジは後半はともかく、展開をシリアスに作り過ぎたなと、昨夜『三大怪獣地球最大の決戦』を観て思った次第。
たった1分半の防衛大臣の答弁(下記)シーンで今作と変わらぬジレンマをバッサリ言い尽くしてしまっている。
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議長「防衛大臣」
防衛大臣「防衛軍といたしましては、目下全力を挙げて、ゴジラ、ラドンの行動を厳重に監視しつつ、
キングギドラに対しまして、は国際合同軍と緊密なる連絡の下に、
人力の及ぶかぎりこれを速やかに撃滅致すべく行動中でございます。」
委員1「言い訳を訊いてるんじゃないぞ」
委員2「どうして撃滅するのか、その自信があるのかないのかを訊いてるんだ!」
大臣「問題は日本一国の問題ではございません。全世界の問題でございます。
諸君はゴジラ、ラドンに対して核兵器を使用せよと言う勇気がございますか?
もうこれ以上ご説明申しあげる必要もございますまい。
ただただ最後まで人力を尽くし、天命を待つの心境でございます」
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この映画の国会軽視は大政翼賛下の戦争映画を手本にしたからで
深い考えがあるわけではない
戦後作られ続けたゴジラ映画と比べると民主主義としては退化している
自治体から災害対策で自衛隊の支援要請があり
武力行使に切り替える段階で国会決議が求められるのが普通
作者が自衛隊を軍隊と考えているから現実とかけ離れた手続き描写になる
アメリカの威を借りて権力を持とうとするのが日本の政治家で
そのことが理解されていないから国連描写にもリアリティがない
シナリオが未完成のまま作ることでせっかくの大作をカルトムービーにしてしまった
プロデューサーがシナリオを読めないのだと思う
防衛出動には国会承認が必要で
緊急出動をしても
後から説明責任が問われる
国会を軽視しているのがこの映画の致命的欠点
昭和モスラ対ゴジラにいたようなマスコミもいない
ゴジラの伝統から意図的に断絶している
神奈川県長から自衛隊への支援要請があったはずだがこの映画には地方自治の概念がない
この映画の欠点は国会軽視
その前に自民党は原発を増やしすぎた
普通は総理が判断する前に冷温停止状態に出来て当然
文科省もみっともなかった
町山がこの作品の原型と述べた帰ってきたウルトラマングドンとツインテール。
Amazonビデオで原爆のカット(3ではなく4カット)を確認出来る。映画では2カット。